JP3813767B2 - 樹脂製配線基板及びその製造方法 - Google Patents

樹脂製配線基板及びその製造方法 Download PDF

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC(半導体集積回路素子)の実装に用いられる樹脂製配線基板(ICパッケージ)に関し、詳しくは主面に多数のピンが設けられてなる、いわゆるピングリッドアレイ(PGA)タイプの樹脂製配線基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の樹脂製配線基板(以下、配線基板又は単に基板ともいう)は、ピンが取付け(接合)強度確保などのため、基板に貫通状に取り付けられていた。そして、このものにおいてチップコンデンサーなどのチップ部品を実装(搭載)する場合には、ICを実装する主面側に実装されていた。
【0003】
このような従来の樹脂製配線基板では、ピンが基板に貫通状に取付けられていたことから、各層の配線パターンの設計においてはピンを避ける必要があり、配線の引き回しの自由度が低かった。また、ピンが貫通しているため、チップ部品を実装できる領域は、ピン貫通エリア外となり、したがって、配線基板の小型化を妨げているといった問題があった。こうした問題を解消するためにはピンを貫通させることなく、その頭部(端部)を基板の表面に設けられた端子(電極)に接合することが要請される。
【0004】
ところが、樹脂製配線基板では、セラミック製配線基板と異なり、ピンの取付け(接合)も含め、銀ロウなどと異なり錫鉛(合金)ハンダなどの比較的低融点のロウを用いる必要があることから接合強度が低いとった問題があった。こうしたことから樹脂製配線基板では、ピンを基板の主面に設けられた端子にハンダ付けで接続したものは実用化されていない。
【0005】
しかも、従来、チップコンデンサーなどのチップ部品(以下チップ部品ともいう)の接合は、ピンを接合済みの基板の上に、ICの実装と同時にハンダ付けによって接合していた。したがって、ピンの接合にハンダを用いた樹脂製配線基板において、チップ部品及びICをハンダ付けによって接合するには、後のハンダ付けに用いるハンダにピンの接合に用いたハンダよりも融点の低いハンダを用いないといけない。
【0006】
また、ピンをその頭部でハンダ付けしてなる配線基板において、その後、上面にチップ部品を実装する場合には、チップ部品はICよりも外側の部位(周囲)の基板上に実装することになる。一方、ICとチップ部品との配線は短い方がよいが、そのためにはチップ部品はIC実装面の反対面つまり裏面(以下、下面ともいう)のICに対応する領域(位置)に実装するのが表面実装では好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、下面にチップ部品をハンダ付けする場合、同下面には既に多数のピンがハンダ付けされていることから、その位置決めが困難である。しかも、上面にハンダ付けする場合にはチップ部品の位置決めさえできればハンダ付けにおける支障はないが、下面では例え位置決めができても、ハンダ付けは容易でない。というのは、下面にチップ部品をハンダ付けする場合には、チップ部品を配線基板に当接状態などハンダ付けのための適度の位置関係を保持する必要があるが、この位置関係を保持したとしてもそのハンダ付け時には、ピンをハンダ付けしているハンダが溶融してピンが外れてしまう危険性が高いためである。一方で、ハンダ付け後の多数のピンを冶具を介してその位置に積極的に保持することはハンダ付け後における誤差の発生によって実質的に不可能である。
【0008】
また、ピン接合面を上にしてチップ部品をピンのハンダ付けに用いたハンダより低融点のハンダでハンダ付けしたとしても、その後、ピン接合側を下にしてICを上面に載せてハンダ付けすることになる。このようにすれば、ピン接合用端子とチップ部品接合用端子に融点の異なるハンダバンプを形成することを要する。その上に、ハンダ付けしたチップ部品はIC接合時の加熱によってそのハンダが溶融し、自重によって落下してしまう危険性が高い。このような落下を防止するため、下面に特別の冶具を配置することも考えられるが、これまた多数のピンが存在するなどの理由により実現不可能である。
【0009】
さらに、ピン接合用のハンダ、下面のチップ部品接合用のハンダ、及び上面のIC又はチップ部品接合用のハンダを、順に融点の低いものとしかつ既に接合に使用したハンダが溶融しないように加熱温度を微妙にコントロールして当該ハンダのみを溶融することが考えられる。しかし、樹脂製配線基板ではピンの接合に高融点のロウ材を用いることはできず、IC接合用ハンダとピン接合用ハンダとの融点の差が小さいため、調節できる温度範囲も少なく、そのような複雑な温度管理によるハンダ付け作業はコスト面などからして実現不可能である。
【0010】
ピンの接合面つまり下面又は上下両主面にチップ部品を接合してなる樹脂製配線基板は、ICの実装過程でチップ部品を実装、接合することが不要となるといったメリットがある。しかし、上記したように樹脂製配線基板でピンが頭部でハンダ付けにより接合したもの自体が実用化されてないことに加え、前記のように解決すべき課題が多いため、こうした樹脂製配線基板は実現されていない。本発明は、ハンダ付けされたピンやチップ部品の分離などの問題を生じさせることなくICを実装できる、チップ部品付きの樹脂製配線基板及びその好適な製法を提供することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、一方の主面に設けられたIC接合用端子にハンダバンプが形成され、他方の主面に設けられたピン接合用端子及びチップ部品接合用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板であって、
前記他方の主面におけるピン及びチップ部品を、前記一方の主面におけるIC接合用端子に形成されたハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金でハンダ付けしてなることを特徴とする。
【0012】
本発明におけるハンダは基板の上下の各主面において、それぞれ同じ組成のものとしておくのが好ましい。夫々に同一のハンダペーストを印刷することでよいためである。とくに、請求項1に記載の発明においては一方の主面におけるIC接合用端子に形成されたハンダバンプを錫鉛共晶ハンダとし、他方の主面においてピン及びチップ部品をハンダ付けしてなるハンダをそれより高融点の錫アンチモン合金としており、好ましい。なお、高融点のハンダは配線基板を形成する樹脂に応じ、その融点が適切なものを用いればよい。本発明ではピンのハンダ付けの接合強度を高めるため、ハンダとの接触を多く確保するようにピンの頭部の同接触面を大きくしかつ多量のハンダを用い、同頭部を鋳ぐるみ状にするとよい。
【0013】
また請求項2に記載の発明は、一方の主面に設けられたIC接合用端子にハンダバンプが形成され、かつ該一方の主面に設けられたチップ部品接合用端子にチップ部品がハンダ付けされ、他方の主面に設けられたピン接合用端子及びチップ部品接合用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板であって、
前記他方の主面におけるピン及びチップ部品を、前記一方の主面におけるIC接合用端子に形成されたハンダバンプ及びチップ部品をハンダ付けしてなるハンダより高融点の錫アンチモン合金でハンダ付けしてなることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明におけるハンダも前記したのと同様に基板の上下の各主面において、それぞれ同じ組成のものとしておくのが好ましい。とくに本発明においては一方の主面におけるIC接合用端子に形成されたハンダバンプ及びチップ部品をハンダ付けしてなるハンダを錫鉛共晶ハンダとし、他方の主面におけるピン及びチップ部品をハンダ付けしてなるハンダをそれより高融点の錫アンチモン合金としており、好ましい。
【0015】
請求項1記載の樹脂製配線基板は、請求項4記載の発明のように、前記他方の主面におけるピン接合用端子及びチップ部品接合用端子のハンダバンプを、前記一方の主面におけるIC接合用端子のハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金で形成しておき、前記ピン接合用端子及びチップ部品接合用端子に、ピン及びチップ部品を一ハンダ付け工程でハンダ付けすることで製造するのが好ましい。
【0016】
また請求項2記載の樹脂製配線基板は、請求項5記載の発明のように、前記他方の主面におけるピン接合用端子及びチップ部品接合用端子のハンダバンプを、前記一方の主面におけるIC接合用端子のハンダバンプ及びチップ部品のハンダ付けに使用されるハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金で形成しておき、前記ピン接合用端子及び前記両主面のチップ部品接合用端子に、ピン及びチップ部品を一ハンダ付け工程でハンダ付けすることで製造するのが好ましい。
【0017】
このようにして製造された本発明の配線基板は、その後上面(前記一方の主面)のIC接合用端子にICをハンダ付けにより接合することで半導体装置となるが、そのハンダ付けにおいては、下面(前記他方の主面)の各端子における高融点のハンダが溶融せず上面の低融点のハンダのみを溶融する温度に加熱することで良いことから、温度管理上の問題もない。なお、請求項2記載の配線基板において、その後上面のIC接合用端子にICをハンダ付けする際には、同上面に予めハンダ付けされたチップ部品のハンダが溶融するが、該チップには横方向に外力が加わらないために分離等の問題もない。すなわち、本発明の樹脂製配線基板によれば、ICの実装過程でチップ部品を接合することが不要となる上に、ICの実装過程でピンやチップ部品が脱落したり分離するといった前記した諸種の問題も生じない。
【0018】
なお、請求項1又は2記載の樹脂製配線基板においては、前記他方の主面におけるチップ部品を、ICが実装される領域に対応した領域に実装したものとするのが、ICとチップ部品とを接続する配線を短くできるので好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図4を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明にかかる樹脂製配線基板1の正面断面図であリ、図2はその要部拡大図、図3は図1の平面図、そして図4は図1の底面図である。この配線基板1は、ガラス繊維を含むビスマレイミド・トリアジンなどの樹脂からなるコア基板の上下面に公知の手法により複数の樹脂絶縁層を積層した多層配線基板であり、各層や層間に図示しない銅配線を備え、略正方形の板状に形成されている。そして上面2の略中央の正方形領域がICが実装される領域(ダイアタッチ部)Rとされ、該領域には多数のIC接合用端子11が形成され、その上にはそれぞれ例えば錫鉛共晶ハンダからなるハンダバンプ12が形成されている。
【0020】
一方、下面3には格子状に多数のピン接合用端子(パッド)41が配置、形成され、各端子41にはネイルヘッド状をなすピン46がその頭部47を介してハンダ43にて接合されている。ただし、本形態ではピン接合用端子(群)41及びピン(群)46は、底面視、枠状に配置され、ピン46の群に包囲されるように複数のチップ部品接合用端子51が設けられ、夫々の端子51にチップ部品56がその端子57を介してハンダ53にて接合されている。
【0021】
ただし、下面3のピン接合用端子41及びチップ部品接合用端子51においてピン46及びチップ部品56を接合しているハンダ43、53は、上面2のIC接合用端子11に形成されたハンダバンプ12をなす錫鉛共晶ハンダ(63Pb/37Sn、融点183℃)より高融点(例えば融点238〜240℃)のハンダ(95Sn/5Sb)である。なお、各端子は銅からなるがその表面にはニッケルメッキ層及び金メッキ層が形成されている。
【0022】
このような配線基板1は次のようにして製造される。図5に示したように、樹脂製配線基板1の仕掛り品1aの上面2の各端子11に錫鉛共晶ハンダペーストを、下面3の各端子41、51に高融点のハンダ(錫アンチモン合金)ペーストをそれぞれ印刷してリフローし、それぞれハンダバンプ12、42、52を形成しておく。すなわち、下面3におけるピン接合用端子41及びチップ部品接合用端子51に形成するハンダバンプ42、52を、上面2におけるIC接合用端子11に形成されたハンダバンプ12より高融点のハンダで形成しておく。そして、ピン接合用端子41及びチップ部品接合用端子51に、ピン46及びチップ部品56を一ハンダ付け工程で(同時に)ハンダ付けするのである。
【0023】
ただし、ピン46及びチップ部品56を一ハンダ付け工程でハンダ付けするにあたっては、図6及び図7に示したような位置決め冶具100を用いるとよい。この位置決め冶具100は、カーボン製で上方を略正方形で開口する容器状に形成され、その底部103に対し、基板1のピン46の配置に対応した多数のピン挿入孔105を備えている。そして底部103の中央部の上面には、チップ部品56の配置に対応して凹設されたチップ部品(位置決め)収容部位107を備えている。ピン挿入孔105は、ピン46の軸部の直径よりやや大きめの円孔で貫通されており、チップ部品収容部位107は、チップ部品56を位置決めして受入れでき、しかも基板1aを載せた時にチップ部品56の端子57が基板1aの対応する端子51に略当接できる深さを備えている。なお、冶具100の上方の四隅には位置決めのために内側に突出してなるそれぞれ一対の壁部110を備えている。
【0024】
しかして、図6に示したように、ピン46及びチップ部品56のハンダ付けに当ってはこの位置決め冶具100のピン挿入孔105にピン46をその頭部47を上にして挿入し、チップ部品56をチップ部品収容部位に載置状に位置決めしてセットする。このようにセットしたものを平面上に置き、ピン46の頭部47を所定量持ち上げる。このように頭部47を持ち上げるのは、ピン46の接合強度確保の点から頭部47をハンダで鋳ぐるみ状にするのが好ましい一方で、このようにするとハンダが頭部47の下面に回りこむために位置決め冶具100に付着することになるので、その付着を防ぐためである。
【0025】
次に図5の樹脂製配線基板(仕掛り品)1aをその下面3を下にし、位置決め冶具100の開口の内側の壁部110で基板1aの側面4を拘束するようにして位置決めしつつ、ピン46及びチップ部品56の上に載置する。そして、要すれば配線基板1の上に錘を載せて例えば260℃に加熱し、高融点ハンダからなるハンダバンプ42、52を溶融し、冷却する。こうすることで各端子41、51にピン46及びチップ部品56が接合された図1ないし図4に示した構造の配線基板1が得られる。
【0026】
しかして、このような構造の樹脂製配線基板1においては、ピン46の接合時にチップ部品56が同時に接合されていることから、その後のICの実装過程においてチップ部品56をハンダ付けする工程が省略される。しかもICを実装する際にはこの配線基板1にICを位置決めして載置し、下面3のピン46やチップ部品56の接合に用いたハンダの融点以下で、上面2のIC接合用端子11の錫鉛共晶ハンダからなるハンダバンプ12を溶融するように例えば230℃に加熱することでよい。すなわち、この樹脂製配線基板1によれば、ICの実装においてこのような温度管理を要するだけで、ピン46やチップ部品56の分離などの問題もない、チップ部品56付きの半導体装置を組み立てることができる。
【0027】
さて次に別の実施形態について図8及び図9を参照して説明する。ただし、本形態の配線基板21は、前記形態の配線基板1に対し、上面2のICの実装領域の外側にもチップ部品接合用端子61が設けられ、該端子61にチップ部品66がハンダ付けされている点のみが相違するだけであることから、共通する部位には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0028】
すなわち、この配線基板21は、上面2に設けられたIC接合用端子11に錫鉛共晶ハンダからなるハンダバンプ12が形成され、かつ同上面2に設けられたチップ部品接合用端子61にチップ部品66がその端子67を介して錫鉛共晶ハンダ63で接合されている。そして、下面3に設けられたピン接合用端子41及びチップ部品接合用端子51に、ピン46及びチップ部品56がそれぞれ上面のハンダより高融点のハンダ43、53で接合されている。
【0029】
このような配線基板21は、図10に示したように上面2の各端子11、61に錫鉛共晶ハンダペーストを、下面3の各端子41、51に高融点の(錫アンチモン合金)ハンダペーストをそれぞれ印刷してリフローし、ハンダバンプ12、42、52、62を形成しておく。そして、ピン接合用端子41及びチップ部品接合用端子51、61に、ピン46及びチップ部品56、66を次のようにしてハンダ付けするのである。
【0030】
すなわち、図11に示したように、前記した位置決め冶具100に加えて、基板1の上面2に実装するチップ部品66の位置決め用冶具150を用い、次のようにするのである。前記したのと同様に位置決め冶具100のピン挿入孔105にピン46をその頭部47を上にして挿入し、チップ部品56をチップ部品収容部位107に載置状に位置決めしてセットし、このようにセットしたものを平面上に置き、ピン46の頭部47を所定量持ち上げる。
【0031】
そして、樹脂製配線基板21aをその下面3を下にし、前記したのと同様にして位置決めしつつ、ピン46及びチップ部品56の上に載置する。次に、基板21aの上面2のチップ部品接合用端子61に対応するようにチップ部品66を別の冶具150を介して位置決めし、要すればその冶具150の上に錘を載せて加熱し、高融点ハンダを溶融し、冷却するのである。こうすることで各端子にピン46及びチップ部品56、66が接合され、上面2のIC接合用端子11の共晶ハンダもリフローされてハンダバンプ12をなし、ピン及びチップ部品が付いた樹脂製配線基板21となすことができる。なお、別の冶具150は、カーボン製で略正方形の板状をなし、その下面に、基板21aの上面のチップ部品66の配置に対応して凹設されたチップ部品(位置決め)収容部位157を備えるとともに、IC接合用端子11の領域に対面する部位が凹設され、同端子に当接しないようにされている。
【0032】
このような構造の樹脂製配線基板21においても、ピン46に加えてチップ部品56、66もすでに接合されていることから、その後のICの実装過程においてチップ部品56、66をハンダ付けする手間を要しない。なお本形態では、ICを実装する際に、上面2のチップ部品66をハンダ付けしているハンダも溶融するが、横方向に外力が加わらないことから、ICの接合後は同様に接合が保持される。このように本形態の配線基板によれば、IC実装時でも簡易な温度管理だけで上下両面にチップ部品56、66の付いた半導体装置と成すことができる。
【0033】
前記の各形態では、下面に接合されているチップ部品をICの対応領域に設けたため、表面実装ではあるが配線長さを短くできる。本発明は前記形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更して具体化できる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の樹脂製配線基板によれば、ICの実装過程でチップ部品を実装する必要がなくなるので、ICの実装が容易となる。すなわち、ICの実装過程でのピンやチップ部品の分離といった問題を生じさせることもなく、ICを実装できることから、チップ部品付きの半導体装置を効率的に得ることができる。そして、本発明の樹脂製配線基板の製法によれば、複雑な温度管理を要することなく、効率的にチップ部品付きの樹脂製配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂製配線基板の実施形態の正面断面図。
【図2】図1の樹脂製配線基板の要部拡大図。
【図3】図1の樹脂製配線基板の平面図。
【図4】図1の樹脂製配線基板の底面図。
【図5】図1の樹脂製配線基板の仕掛り品の正面断面図。
【図6】図1の樹脂製配線基板の製造に用いる位置決め冶具の断面図及び同冶具を用いてハンダ付けする工程を説明する断面図。
【図7】図6の位置決め冶具の平面図。
【図8】本発明に係る樹脂製配線基板の別実施形態の正面断面図。
【図9】図8の樹脂製配線基板の要部拡大図。
【図10】図8の樹脂製配線基板の仕掛り品の正面断面図。
【図11】図8の樹脂製配線基板の製造に用いる位置決め冶具の断面図及び同冶具を用いてハンダ付けする工程を説明する断面図。
【符号の説明】
1、21 樹脂製配線基板
2 一方の主面(上面)
3 他方の主面(下面)
11 IC接合用端子
12、42、52、62 ハンダバンプ
41 ピン接合用端子
43、53 高融点のハンダ
46 ピン
51、61 チップ部品接合用端子
56、66 チップ部品
R ICが実装される領域

Claims (5)

  1. 一方の主面に設けられたIC接続用端子にハンダバンプが形成され、他方の主面に設けられたピン接続用端子及びチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板であって、
    前記他方の主面におけるピン及びチップ部品を、前記一方の主面におけるIC接続用端子に形成されたハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金でハンダ付けしてなることを特徴とする樹脂製配線基板。
  2. 一方の主面に設けられたIC接続用端子にハンダバンプが形成され、かつ該一方の主面に設けられたチップ部品接続用端子にチップ部品がハンダ付けされ、他方の主面に設けられたピン接続用端子及びチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板であって、
    前記他方の主面におけるピン及びチップ部品を、前記一方の主面におけるIC接続用端子に形成されたハンダバンプ及びチップ部品をハンダ付けしてなるハンダより高融点の錫アンチモン合金でハンダ付けしてなることを特徴とする樹脂製配線基板。
  3. 前記他方の主面におけるチップ部品を、ICが実装される領域に対応した領域に実装したことを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂製配線基板。
  4. 一方の主面に設けられたIC接続用端子にハンダバンプが形成され、他方の主面に設けられたピン接続用端子及びチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板の製造方法であって、
    前記他方の主面におけるピン接続用端子及びチップ部品接続用端子のハンダバンプを、前記一方の主面におけるIC接続用端子のハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金で形成しておき、
    前記ピン接続用端子及びチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品を一ハンダ付け工程でハンダ付けすることを特徴とする樹脂製配線基板の製造方法。
  5. 一方の主面に設けられたIC接続用端子にハンダバンプが形成され、かつ該一方の主面に設けられたチップ部品接続用端子にチップ部品がハンダ付けされ、他方の主面に設けられたピン接続用端子及びチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品がそれぞれハンダ付けされてなる樹脂製配線基板の製造方法であって、
    前記他方の主面におけるピン接続用端子及びチップ部品接続用端子のハンダバンプを、前記一方の主面におけるIC接続用端子のハンダバンプ及びチップ部品のハンダ付けに使用されるハンダバンプより高融点の錫アンチモン合金で形成しておき、
    前記ピン接続用端子及び前記両主面のチップ部品接続用端子に、ピン及びチップ部品を一ハンダ付け工程でハンダ付けすることを特徴とする樹脂製配線基板の製造方法。
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