JP3813554B2 - 酸化ポリエチレンワックスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタロセン系触媒を用いて製造したポリエチレンワックスを酸化して、極性基が導入されたポリエチレンワックス(酸化ポリエチレンワックス)を製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来極性基を含有しないポリエチレンワックス(以下「原料ポリエチレンワックス」ともいう。)を酸化してポリエチレンワックスに極性基(例えばカルボキシル基、エステル基、カルボニル基、ヒドロキシル基等の酸素含有基)を導入することができることが知られている。酸化ポリエチレンワックスは、例えばプラスチック加工用の助剤、クリーナーおよびポリッシャー中に使用される水性分散液の配合剤、繊維処理剤または防水剤、柑橘類等の果物のコーティング剤などとして使用されている。
【0003】
酸化ポリエチレンワックスは、通常原料ポリエチレンワックスを溶融状態にし、この溶融物中に酸素または酸素含有ガスを導入し酸化反応させることにより製造される。このような酸化ポリエチレンワックスの製造方法としては、例えば米国特許第3278513号、ドイツ特許出願公開(DE−A)第1227654号、ドイツ特許出願公開第2241057号、東ドイツ特許(DD)第283730号などに記載された方法が知られている。
【0004】
また特公昭47−49314号公報には、10〜50程度の酸価を有する低分子量酸化ポリエチレンワックスを、酸化反応を開始するための助剤として原料ポリエチレンワックスに加えることが記載されている。
酸化ポリエチレンワックスの製造に用いられる原料ポリエチレンワックスとしては、例えば高分子量ポリエチレンの熱分解、高圧法におけるエチレンの遊離基重合により得られたポリエチレン、またはエチレンを金属触媒の存在下に単独重合するか、エチレンとα−オレフィンとを金属触媒の存在下に共重合することによって得られるポリエチレンワックスなどがある。
【0005】
このような原料ポリエチレンワックスの製造に好適に用いられる金属触媒としては、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒などがある。メタロセン系触媒を用いてポリエチレンワックスを製造すると、様々な特性、時には新規な諸特性の組み合せを有するポリエチレンワックスを合成することができ、そのため種々の用途における要求物性を、他の触媒を用いて製造されたポリエチレンワックスよりも、より目標通りに達成することができる。このことは、メタロセン系触媒を用いて得られた原料ポリエチレンワックスを用いて得られた酸化ポリエチレンワックスにも当てはまることである。
【0006】
ところで酸化ポリエチレンワックスを効率よく製造する方法としては、0.5〜0.8MPa程度の加圧下で酸化反応させる方法がある。しかしながらメタロセン系触媒を用いて製造した原料ポリエチレンワックスを加圧下で酸化反応させた場合、チーグラー系触媒を用いて製造した原料ポリエチレンワックスを用いるよりも、同等の酸価のものを得るのに時間を要するという問題点がある。
【0007】
このためメタロセン系触媒を用いて製造された原料ポリエチレンワックスを、加圧下で酸化反応させて、優れた特性を有する酸化ポリエチレンワックスを効率よく製造する方法の出現が望まれている。
【0008】
【発明の目的】
すなわち、本発明はメタロセン系触媒を用いて製造された原料ポリエチレンワックスから、優れた特性を有する酸化ポリエチレンワックスを効率よく製造する方法を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る酸化ポリエチレンワックスの製造方法は、
(A)メタロセン系触媒を用い、エチレン、必要に応じて炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンから得られ、エチレン単位の含有量が80〜100モル%の範囲にあり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜0.5dl/gの範囲にあるポリエチレンワックスと、
(B)炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィン、必要に応じてエチレンから得られ、エチレン単位の含量が80モル%未満であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜1.5dl/gの範囲にある官能基を有さないポリオレフィンとを
酸素または酸素含有ガスを用いて溶融状態で酸化することを特徴としている。
【0010】
本発明では、上記ポリエチレンワックス(A)100重量部に対して、上記オレフィン共重合体(B)を0.05〜10重量部の量で用いることが好ましい。ポリエチレンワックスの酸化は、例えば140〜180℃の反応温度で行うことができる。また酸化剤としては空気を用いることができ、0.5〜0.8MPaの圧力下で酸化を行うことができる。
【0011】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る酸化ポリエチレンワックスの製造方法について具体的に説明する。
本発明では、ポリエチレンワックス(A)と、ポリオレフィン(B)からなるオレフィン系組成物を溶融状態で酸化することを特徴とする。
【0012】
まず、本発明で用いられるポリエチレンワックス(A)、ポリオレフィン(B)について説明する。
((A)ポリエチレンワックス)
本発明で用いられるポリエチレンワックス(A)は、エチレン単独重合体またはエチレンと炭素原子数3〜10のα-オレフィンとの共重合体である。
【0013】
ここでα−オレフィンとして好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。ポリエチレンワックス(A)として好ましくは、エチレンと、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは4−メチル−1−ペンテンとの共重合体である。
ポリエチレンワックス(A)は、エチレン単位の含有量が80〜100モル%、好ましくは85〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%の範囲にある。ポリエチレンワックス(A)がエチレンと、α−オレフィンとの共重合体である場合には、エチレン単位の含有量が80〜99モル%、好ましくは90〜99モル%であることが好ましい。
【0014】
ポリエチレンワックス(A)のエチレン単位の含有量が上記範囲内にあると、べた成分がなく、特に粉末状態での保存安定性に優れたポリエチレンワックスが得られる。
ポリエチレンワックス(A)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜0.5dl/g、好ましくは0.03〜0.4dl/g、より好ましくは0.05〜0.3dl/gの範囲にある。
【0015】
ポリエチレンワックス(A)の極限粘度[η]が上記範囲内にあると、常温で固体、溶融状態で低粘度なために取り扱いが容易なポリエチレンワックスが得られる。
ポリエチレンワックス(A)は、密度が850〜980kg/m3、好ましくは890〜970kg/m3、より好ましくは900〜950kg/m3の範囲にあることが望ましい。
【0016】
ポリエチレンワックス(A)は、Mw/Mnが3以下、好ましくは2.9以下、より好ましくは2.8以下である。
上述したようなポリエチレンワックス(A)は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなる以下のようなメタロセン系触媒を用いて製造される。
【0017】
(メタロセン化合物)
メタロセン系触媒を形成するメタロセン化合物は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物であり、具体的な例としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
M1Lx …(1)
ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、xは遷移金属M1の原子価、Lは配位子である。
【0018】
M1で示される遷移金属の例としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムなどがある。Lは遷移金属M1に配位する配位子であって、そのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であって、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子Lとしては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−、sec−またはt−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基等のアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;さらにインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子の水素は、ハロゲン原子またはトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
【0019】
上記のメタロセン化合物が、配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子同士が、エチレン、プロピレン等のアルキレン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0020】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子(シクロペンタジエニル骨格を有しない配位子)Lとしては、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルフォン酸含有基(−SO3R1)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1はアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはアルキル基で置換されたアリール基である。)などが挙げられる。
【0021】
(メタロセン化合物の例−1)
上記一般式(1)で表されるメタロセン化合物が、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記一般式(2)で表される。
R2 kR3 lR4 mR5 nM1 …(2)
ここで、M1は周期表第4族から選ばれる遷移金属、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)、R3、R4およびR5はそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有するかまたは有しない基(配位子)である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
【0022】
M1がジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2個含むメタロセン化合物の例を次に挙げる。
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0023】
上記の化合物の中で、1,3−位置換シクロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置き換えた化合物も用いることができる。
またメタロセン化合物の別の例としては、上記一般式(2)において、R2、R3、R4およびR5の少なくとも2個、例えばR2およびR3がシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を使用することもできる。このときR4およびR5は、それぞれ独立に、前述したシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子Lと同様である。
【0024】
このようなブリッジタイプのメタロセン化合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0025】
(メタロセン化合物の例−2)
またメタロセン化合物の例としては、下記一般式(3)で表される特開平4−268307号公報記載のメタロセン化合物が挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】
ここで、M1は周期表第4族遷移金属であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
R11およびR12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のアリーロキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40のアリールアルキル基;炭素原子数7〜40のアルキルアリール基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;またはハロゲン原子であり、R11およびR12は、塩素原子であることが好ましい。
【0028】
R13およびR14は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;−N(R20)2、−SR20、−OSi(R20)3、−Si(R20)3または−P(R20)2基である。ここで、R20はハロゲン原子、好ましくは塩素原子;炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基;または炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。R13およびR14は、特に水素原子であることが好ましい。
【0029】
R15およびR16は、水素原子が含まれないことを除きR13およびR14と同じであって、互いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは同じである。R15およびR16は、好ましくはハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、トリフルオロメチル等が挙げられ、特にメチルが好ましい。
【0030】
上記一般式(3)において、R17は次の群から選ばれる。
【0031】
【化2】
【0032】
=BR21、=AlR21、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=NR21、=CO、=PR21、=P(O)R21など。M2はケイ素、ゲルマニウムまたは錫、好ましくはケイ素またはゲルマニウムである。
ここで、R21、R22およびR23は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のフルオロアリール基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40アリールアルキル基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;または炭素原子数7〜40のアルキルアリール基である。「R21とR22」または「R21とR23」とは、それぞれそれらが結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
【0033】
また、R17は、=CR21R22、=SiR21R22、=GeR21R22、−O−、−S−、=SO、=PR21または=P(O)R21であることが好ましい。
R18およびR19は互いに同一でも異なっていてもよく、R21と同じものが挙げられる。
mおよびnは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ0、1または2、好ましくは0または1であり、m+nは0、1または2、好ましくは0または1である。
【0034】
上記一般式(3)で表されるメタロセン化合物の例としては、次の化合物が挙げられる。rac−エチレン(2−メチル−1−インデニル)2−ジルコニウム−ジクロライド、rac−ジメチルシリレン(2−メチル−1−インデニル)2−ジルコニウム−ジクロライドなど。これらのメタロセン化合物は、例えば、特開平4−268307号公報に記載の方法で製造することができる。
【0035】
(メタロセン化合物の例−3)
また、メタロセン化合物としては、下記一般式(4)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0036】
【化3】
【0037】
式中、M3は、周期表第4族の遷移金属原子を示し、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムなどである。
R24およびR25は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示す。
【0038】
R24は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチルまたはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
R25は水素原子または炭化水素基が好ましく、特に水素原子、またはメチル、エチルもしくはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
【0039】
R26、R27、R28およびR29は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示す。これらの中では水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成していてもよい。また芳香族環を形成する基以外に、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2個以上ある場合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよい。なおR29が芳香族基以外の置換基である場合、水素原子であることが好ましい。
【0040】
X1およびX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基を示す
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR30−、−P(R30)−、−P(O)(R30)−、−BR30−または−AlR30−(ただし、R30は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0041】
式(4)において、R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含み、M3に配位する配位子としては、次式で表されるものなどが挙げられる。
【0042】
【化4】
【0043】
(式中、Yは前式に示したものと同じである。)
(メタロセン化合物の例−4)
メタロセン化合物としては、また下記一般式(5)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0044】
【化5】
【0045】
式中、M3、R24、R25、R26、R27、R28およびR29は、上記一般式(4)と同じである。
R26、R27、R28およびR29のうち、R26を含む2個の基がアルキル基であることが好ましく、R26とR28、またはR28とR29がアルキル基であることが好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキル基であることが好ましい。またこのアルキル基は、ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R24、R25で例示した置換基が挙げられる。
【0046】
R26、R27、R28およびR29のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが好ましい。
またR26、R27、R28およびR29は、これらから選ばれる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、上記R24およびR25と同様のものが挙げられる。
【0047】
X1、X2およびYとしては、上記と同様のものが挙げられる。
上記一般式(5)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。rac−ジメチルシリレン−ビス(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,6−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0048】
これらの化合物において、ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置換えた遷移金属化合物を用いることもできる。遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられるが、R型またはS型を用いることもできる。
(メタロセン化合物の例−5)
メタロセン化合物として、下記一般式(6)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
【0049】
【化6】
【0050】
式中、M3、R24、X1、X2およびYは、上記一般式(4)と同じである。
R24は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルまたはブチルの炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
R25は、炭素原子数6〜16のアリール基を示す。R25はフェニル、ナフチルであることが好ましい。アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換されていてもよい。
【0051】
X1およびX2としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
上記一般式(6)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。
rac−ジメチルシリレン−ビス(4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(α−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(β−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(1−アントリル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。またこれら化合物において、ジルコニウム金属をチタニウム金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。
【0052】
(メタロセン化合物の例−6)
またメタロセン化合物として、下記一般式(7)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
LaM4X3 2 …(7)
ここで、M4は周期表第4族またはランタニド系列の金属である。Laは非局在化π結合基の誘導体であり、金属M4活性サイトに拘束幾何形状を付与している基である。X3は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数20以下の炭化水素基、20以下のケイ素を含有するシリル基または20以下のゲルマニウムを含有するゲルミル基である。
【0053】
この化合物の中では、次式(8)で示される化合物が好ましい。
【0054】
【化7】
【0055】
M4は、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
X3は上記一般式(7)で説明したものと同様である。
CpはM4にπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタジエニル基である。
Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期表第4族の元素(例えばケイ素、ゲルマニウムまたは錫)である。
【0056】
Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成していてもよい。
このような式(8)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。
(ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シラン)チタンジクロリド、((t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイル)チタンジクロリドなど。またこのメタロセン化合物において、チタンをジルコニウムまたはハフニウムに置き換えた化合物を挙げることもできる。
【0057】
(メタロセン化合物の例−7)
またメタロセン化合物としては、下記一般式(9)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
【0058】
【化8】
【0059】
M3は周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
R31は互いに同一でも異なっていてもよく、そのうち少なくとも1個が炭素原子数11〜20のアリール基、炭素原子数12〜40のアリールアルキル基、炭素原子数13〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数12〜40のアルキルアリール基またはケイ素含有基であるか、またはR31で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成している。この場合、R31により形成される環は、R31が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20である。
【0060】
アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基および芳香族環、脂肪族環を形成しているR31以外のR31は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。
R32は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。
【0061】
また、R32で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成していてもよい。この場合、R32により形成される環は、R32が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20であり、芳香族環、脂肪族環を形成しているR32以外のR32は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。
【0062】
なお、R32で示される2個の基が、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成して構成される基にはフルオレニル基が次式のような構造になる態様も含まれる。
【0063】
【化9】
【0064】
R32は、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。このような置換基としてR32を有するフルオレニル基としては、2,7−ジアルキル−フルオレニル基が好適な例として挙げられ、この場合の2,7−ジアルキルのアルキル基としては、炭素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。また、R31とR32は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0065】
R33およびR34は互いに同一でも異なっていてもよく、上記と同様の水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。これらのうち、R33およびR34は、少なくとも一方が炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
【0066】
X1およびX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはX1とX2とから形成された共役ジエン残基である。
X1とX2とから形成された共役ジエン残基としては、1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、1−フェニル−1,3−ペンタジエン、1,4−ジフェニルブタジエンの残基が好ましく、これらの残基はさらに炭素原子数1〜10の炭化水素基で置換されていてもよい。
【0067】
X1およびX2としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基またはイオウ含有基であることが好ましい。
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR35−、−P(R35)−、−P(O)(R35)−、−BR35−または−AlR35−(ただし、R35は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0068】
これらの2価の基のうちでも、−Y−の最短連結部が1個または2個の原子で構成されているものが好ましい。また、R35は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
Yは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
【0069】
(メタロセン化合物の例−8)
またメタロセン化合物としては、下記一般式(10)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0070】
【化10】
【0071】
式中、M3は周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
R36は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。なお、上記アルキル基およびアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0072】
R36はこれらのうち、アルキル基、アリール基または水素原子であることが好ましく、特にメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチルなどのアリール基または水素原子であることが好ましい。
R37は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。なお、上記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基は、ハロゲンが置換していてもよい。
【0073】
R37はこれらのうち、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルの炭素原子数1〜4の炭化水素基であることが好ましい。また、上記R36とR37は、互いに同一でも異なっていてもよい。
R38およびR39は、いずれか一方が炭素原子数1〜5のアルキル基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。
【0074】
これらのうち、R38およびR39は、いずれか一方がメチル、エチル、プロピルなどの炭素原子数1〜3のアルキル基であり、他方は水素原子であることが好ましい。
X1およびX2は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはX1とX2とから形成された共役ジエン残基である。これらのうち、ハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0075】
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR40−、−P(R40)−、−P(O)(R40)−、−BR40−または−AlR40−(ただし、R40は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0076】
これらのうちYは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
以上に説明したメタロセン化合物は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。またメタロセン化合物は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素などに希釈して用いてもよい。
【0077】
(有機アルミニウムオキシ化合物)
有機アルミニウムオキシ化合物は、公知のアルミノオキサンであってもよく、またベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
このような公知のアルミノオキサンは、具体的には次式で表される。
【0078】
【化11】
【0079】
ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基であり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数である。
アルミノオキサンは式(OAl(R’))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位および式(OAl(R''))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位(ここで、R'およびR''はRと同様の炭化水素基を例示することができ、R'およびR''は相異なる基を表す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位から形成されていてもよい。なお有機アルミニウムオキシ化合物は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を含有していてもよい。
【0080】
(イオン化イオン性化合物)
イオン化イオン性化合物(イオン性イオン化化合物、イオン性化合物と称される場合もある)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物を例示することができる。
ルイス酸としては、BR3(Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で表される化合物が挙げられる。ルイス酸の具体的なものとしては、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0081】
上記イオン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などが挙げられる。イオン性化合物としてのトリアルキル置換アンモニウム塩としては、トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。イオン性化合物としてのジアルキルアンモニウム塩としては、ジ(1−プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0082】
上記イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることもできる。
上記ボラン化合物としては、デカボラン(9);ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕デカボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0083】
上記カルボラン化合物としては、4−カルバノナボラン(9)、1,3−ジカルバノナボラン(8)、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド−7−カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
このようなイオン化イオン性化合物は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。また有機アルミニウムオキシ化合物およびイオン化イオン性化合物は、上記担体化合物に担持させて用いることもできる。
【0084】
またメタロセン系触媒を形成するに際しては、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とともに、以下のような有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
(有機アルミニウム化合物)
必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物としては、分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が使用できる、このような化合物としては、例えば下記一般式(11)で表される有機アルミニウム化合物、
(R6)m Al(OR7)n Hp X4 q …(11)
(式中、R6およびR7は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基である。X4はハロゲン原子である。mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であって、しかもm+n+p+q=3である。)
下記一般式(12)で表される第1属金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などが挙げられる。
【0085】
(M5)Al(R6) …(12)
(式中、M5はLi、NaまたはKであり、R6は上記一般式(11)のR6と同じである。)
(重合)
本発明で用いられるポリエチレンワックス(A)は、上記メタロセン系触媒の存在下に、エチレンを通常液相で単独重合するか、またはエチレンと炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンとを通常液相で共重合させることにより得られる。この際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として用いてもよい。なお、ここで用いる各モノマーは、前述した通りである。
【0086】
重合方法は、ポリエチレンワックス(A)がヘキサン等の溶媒中に粒子として存在する状態で重合する懸濁重合、溶媒を用いないで重合する気相重合、そして140℃以上の重合温度で、ポリエチレンワックス(A)が溶剤と共存または単独で溶融した状態で重合する溶液重合が可能であり、その中でも溶液重合が経済性と品質の両面で好ましい。
【0087】
重合反応は、バッチ法あるいは連続法いずれの方法で行ってもよい。重合をバッチ法で実施するに際しては、上記の触媒成分は次に説明する濃度下で用いられる。
重合系内のメタロセン化合物の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/リットルである。
【0088】
有機アルミニウムオキシ化合物は、重合系内のメタロセン化合物中の遷移金属に対するアルミニウム原子のモル比(Al/遷移金属)で、1〜10000、好ましくは10〜5000の量で供給される。
イオン化イオン性化合物は、重合系内のメタロセン化合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン化イオン性化合物/メタロセン化合物)で表して、0.5〜20、好ましくは1〜10の量で供給される。
【0089】
また有機アルミニウム化合物が用いられる場合には、通常約0〜5ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/リットルとなるような量で用いられる。
重合反応は、通常温度が−20〜+150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃で、圧力が0を超えて7.8MPa(80kgf/cm2、ゲージ圧)以下、好ましくは0を超えて4.9MPa(50kgf/cm2、ゲージ圧)以下の条件下に行われる。
【0090】
重合に際して、エチレンおよび必要に応じて用いられるα−オレフィンは、上記した特定組成のポリエチレンワックス(A)が得られるような量割合で重合系に供給される。また重合に際しては、水素などの分子量調節剤を添加することもできる。
このようにして重合させると、生成した重合体は通常これを含む重合液として得られるので、常法により処理するとポリエチレンワックス(A)が得られる。
【0091】
重合反応は、特に(メタロセン化合物の例−6)で示したメタロセン化合物を含む触媒の使用が好ましい。さらに本発明では、エチレン・α−オレフィン共重合体を製造することが好ましい。
((B)ポリオレフィン)
本発明で用いられるポリオレフィン(B)は、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンの重合体もしくは共重合体、または炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体である。
【0092】
ここでα−オレフィンとして好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。ポリオレフィン(B)として、好ましくはプロペン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは4−メチル−1−ペンテンと、エチレンとの共重合体である。
ポリオレフィン(B)がα−オレフィンとエチレンとの共重合体である場合には、エチレン単位の含有量が80モル%未満、好ましくは50モル%以下、より好ましくは30モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
【0093】
ポリオレフィン(B)のエチレン単位の含有量が上記範囲内にあると、分子鎖が開裂し易く、この結果生じたラジカル種によりポリエチレンワックス(A)の酸化反応が促進される。
ポリオレフィン(B)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜1.5dl/g、好ましくは0.04〜1.0dl/g、より好ましくは0.05〜0.5dl/gの範囲にある。
【0094】
ポリオレフィン(B)の極限粘度[η]が上記範囲内にあると、溶融時に低粘度で扱いが容易であり、揮発分が少ないため反応が効率的に行なえる。
ポリオレフィン(B)は、極性基を含有しないポリオレフィンであり、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィン、必要に応じてエチレンから得られ、酸グラフト変性または酸化変性されていない、カルボキシル基、エステル基、カルボニル基、ヒドロキシル基等の極性基を含有しないポリオレフィンである。
【0095】
上記ポリオレフィン(B)は、炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィン、必要に応じてエチレンをオレフィン重合用触媒の存在下に所定の分子量となるように(共)重合させる方法、またはオレフィン重合用触媒を用いて(共)重合した高分子量のポリオレフィンを加熱減成する方法などにより製造することができる。
【0096】
用いられるオレフィン重合用触媒としては、従来公知の触媒、例えば(a)バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなどの遷移金属の化合物と、(b)有機アルミニウム化合物(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオン化イオン性化合物とからなる触媒などが使用できる。具体的には、▲1▼固体状チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物とからなるチタン系触媒(チーグラー型触媒)、▲2▼可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒、▲3▼周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセン系触媒などが挙げられ、これらのうちでは特にチタン系触媒、メタロセン系触媒が好ましい。
【0097】
(酸化変性)
ポリエチレンワックスの酸化は、上記ポリエチレンワックス(A)と、上記ポリオレフィン(B)とを混合し、混合物を溶融状態で攪拌下に酸素または酸素含有ガスと接触させることにより行うことができる。
混合物の溶融時の温度(反応温度)は、140〜180℃、好ましくは150〜170℃であることが望ましい。
【0098】
反応温度が上記範囲内にあると、混合物が低粘度であるため、攪拌により酸素または酸素含有ガスと十分に接触させることができる。また、混合物の分子量の低下も少ない。
ポリエチレンワックス(A)と、ポリオレフィン(B)との混合割合は、ポリエチレンワックス(A)100重量部に対して、ポリオレフィン(B)を0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部、より好ましくは0.1〜5重量部であることが望ましい。
【0099】
ポリエチレンワックス(A)とポリオレフィン(B)との混合割合が上記範囲内にあると、酸化された混合物は、ポリエチレンワックス(A)を単独で酸化したものとほぼ同一の物性を有し、かつ酸化反応時間が短縮される。
ポリエチレンワックス(A)を酸化する際には、ポリエチレンワックスを溶融状態で攪拌下に酸素または酸素含有ガスと接触させて酸化反応を行うが、「酸素または酸素含有ガス」という語は、純酸素(通常の液体空気分留や水の電解によって得られる酸素であって、他成分を不純物程度含んでいても差し支えない)、純酸素と他のガスとの混合ガス(例えば空気)、およびオゾンを含んで用いられる。
【0100】
酸化は常圧または加圧下に行うことができ、加圧下に行う場合には、0.5〜0.8MPa、好ましくは0.55〜0.75MPaの圧力下に行うことが望ましい。
酸化の圧力が上記範囲内にあると、原料ポリエチレンワックスの酸化を効率よく行うことができる。
【0101】
本発明では酸化剤として空気を用い、0.5〜0.8MPaの圧力下で酸化を行うことが好ましい。
原料ポリエチレンワックスと酸素または酸素含有ガスとの接触方法として具体的には、酸素または酸素含有ガスを反応器下部より連続的に供給して、ポリエチレンワックスと接触させる方法が好ましい。またこの場合、酸素または酸素含有ガスは、原料混合物1kgに対して1分間当たり1.0〜8.0NL相当の酸素量となるように供給することが好ましい。
【0102】
このようにして得られる変性ポリエチレンワックスの酸価(JIS K5902)は、好ましくは6〜30mgKOH/g、より好ましくは10〜20mgKOH/gである。
ここに、酸価とは、試料1g当たりの中和に要する水酸化カリウムのmg数を指す。
【0103】
【発明の効果】
本発明は、メタロセン系触媒を用いて製造され、優れた特性を有するポリエチレンワックスから、酸化ポリエチレンワックスを効率的に、低コストで製造することができる。また得られた酸化ポリエチレンワックスは、色相が従来の酸化方法で得られたものに比べて良好である、
【0104】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例においてワックスの物性は次のようにして測定した。
(溶融粘度)
ブルックフィールド粘度計を用いて140℃で測定した。
【0105】
(極限粘度[η])
ASTM D1601に従って測定した。
(密度)
JIS K6760に従って測定した。
(軟化点)
JIS K2207に従って測定した。
【0106】
(酸価)
JIS K5902に従って測定した。
(ハーゼン色数)
150℃での溶融色相をJIS K0071−1に従って測定した。
【0107】
【合成例1】
(ポリエチレンワックス(1)の合成)
メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・プロピレン共重合体(ポリエチレンワックス(1))を合成した。
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン 960mlおよびプロピレン 40mlを装入し、水素を0.08MPa(ゲージ圧)となるまで導入した。次いで系内の温度を150℃に昇温した後、トリイソブチルアルミニウム 0.3ミリモル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート 0.004ミリモル、(t-ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド(シグマアルドリッチ社製)0.02ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を2.9MPa(ゲージ圧)に保ち、150℃で20分間重合を行った。
【0108】
少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンおよびプロピレンをパージした。得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥した。その結果、[η]が0.23dl/gであり、溶融粘度が720mPa・sであり、密度が932kg/m3であり、軟化点が112℃であり、プロピレン含量が5.3モル%であるメタロセン系ワックスを32.5g得た。
【0109】
上記の合成作業を20回繰り返し、合成した20回分のメタロセン系ワックスを溶融混合した後、冷却しポリエチレンワックス(1)とした。
【0110】
【合成例2】
(ポリエチレンワックス(2)の合成)
メタロセン触媒を用いて、次のようにしてエチレン・プロピレン共重合体(ポリエチレンワックス(2))を合成した。
合成例1の合成において、ヘキサンを968mlおよびプロピレンを32mlとして装入した以外は合成例1と同様に合成を行った。その結果、[η]が0.23dl/gであり、密度が940kg/m3であり、溶融粘度が660mPa・sであり、軟化点が118℃であり、プロピレン含量が4.5モル%であるメタロセン系ワックスを43.2g得た。
【0111】
上記の合成作業を15回繰り返し、合成した10回分のメタロセン系ワックスを溶融混合した後、冷却しポリエチレンワックス(2)とした。
[HW420P]
チーグラー系触媒で製造され、エチレン含量が6.0モル%であり、極限粘度[η]が0.22dl/gであり、密度が930kg/m3であり、溶融粘度が710mPa・sであり、軟化点が117℃であるエチレン・プロピレン共重合体(三井化学製、HW420P)。
【0112】
[ポリプロピレンワックス(HWNP055)]
高分子量のポリプロピレンを加熱減成することにより製造されたプロピレン・エチレン共重合体であって、エチレン含量が3.5モル%であり、極限粘度が0.12dl/gである官能基を含有しないポリプロピレンワックス(三井化学製、HWNP055)
【0113】
【実施例1】
2Lのオートクレーブ(温度計、圧力計、撹拌機、ガス導入管、ガス排気管を備える)で酸化反応を実施した。500gのポリエチレンワックス(1)と2gのポリプロピレンワックス(HWNP055)との混合物を溶融させ、内温が165℃に達した後、撹拌機を300min-1に設定し、1.2L/minで空気を溶融物中に導入した、このとき内圧は0.69MPaを示した。空気を導入しながら、反応温度を165℃、撹拌速度を300min-1、圧力を0.69MPaに維持し、5時間後に反応を終了した。得られた生成物は250mPa・sの溶融粘度、198KOHmg/gの酸価、150〜200ハーゼン色数を有していた。
【0114】
【実施例2】
ポリエチレンワックス(1)に代えてポリエチレンワックス(2)を使用したこと以外は実施例1と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は300mPa・sの溶融粘度、18.7KOHmg/gの酸価、150〜200ハーゼン色数を有していた。
【0115】
【比較例1】
ポリプロピレンワックスを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は360mPa・sの溶融粘度、11.0KOHmg/gの酸価、150〜200ハーゼン色数を有していた。
【0116】
【比較例2】
ポリプロピレンワックスを添加しなかったこと以外は実施例2と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は390mPa・sの溶融粘度、10.9KOHmg/gの酸価、150〜200ハーゼン色数を有していた。
【0117】
【比較例3】
ポリプロピレンワックスを添加せず、反応時間を6時間に延長したこと以外は実施例1と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は240mPa・sの溶融粘度、20.2KOHmg/gの酸価、200〜250ハーゼン色数を有していた。
【0118】
【比較例4】
ポリプロピレンワックスを添加せず、反応時間を6時間に延長したこと以外は実施例2と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は290mPa・sの溶融粘度、18.5KOHmg/gの酸価、200〜250ハーゼン色数を有していた。
【0119】
【比較例5】
ポリエチレンワックス(1)に代えてHW420Pを使用したこと以外は実施例1と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は230mPa・sの溶融粘度、21.2KOHmg/gの酸価、100〜150ハーゼン色数を有していた。
【0120】
【比較例6】
ポリエチレンワックス(1)に代えてHW420Pを使用し、ポリプロピレンワックスを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして酸化反応を実施した。得られた生成物は210mPa・sの溶融粘度、17.8KOHmg/gの酸価、100〜150ハーゼン色数を有していた。
【0121】
以上の結果を表1に示す。
【0122】
【表1】
Claims (4)
- (A)メタロセン系触媒を用い、エチレン、必要に応じて炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンから得られ、エチレン単位の含有量が80〜100モル%の範囲にあり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜0.5dl/gの範囲にあるポリエチレンワックスと
(B)炭素原子数3〜10のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィン、必要に応じてエチレンから得られ、エチレン単位の含量が80モル%未満であり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.03〜1.5dl/gの範囲にある官能基を有さないポリオレフィンとを、
酸素または酸素含有ガスを用いて溶融状態で酸化することを特徴とする酸化ポリエチレンワックスの製造方法。 - 上記ポリエチレンワックス(A)100重量部に対して、上記オレフィン系共重合体(B)を0.05〜10重量部の量で用いることを特徴とする請求項1に記載の酸化ポリエチレンワックスの製造方法。
- ポリエチレンワックスを酸化する際の反応温度が140〜180℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化ポリエチレンワックスの製造方法。
- 酸化剤として空気を用い、0.5〜0.8MPaの圧力下で酸化を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化ポリエチレンワックスの製造方法。
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