JP3813332B2 - 内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、通常の自動車用エンジンなどに用いられる燃料噴射制御装置において、気筒内に燃料を直接噴射してエンジン発生トルクを制御する筒内噴射式燃料制御装置に関し、特に外部負荷の投入によるエンジン回転数の変動を抑制するために、空燃比を下限値でクリップして制御パラメータを補正することにより、コストアップを招くことなく燃焼改善を実現して運転性を確保した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジンなどに用いられる内燃機関においては、燃料噴射用のインジェクタが吸気管のインテークマニホールド内に設置されており、吸入空気とともに燃料を気筒内に供給するようになっている。
図7は吸気管内にインジェクタを設けた従来の内燃機関の燃料制御装置を示す構成図である。
【0003】
図7において、内燃機関の本体となるエンジン1は、複数の気筒により構成されている。ここでは、簡略化のために1つの気筒のみが示されている。
エンジン1の燃焼室には、吸気管1aおよび排気管1bが連通されており、エンジン1の一端には、クランク軸1cが連結されている。
【0004】
吸気管1aは、エンジン1に吸入空気および燃料を供給し、排気管1bは、エンジン1内で燃焼後の排気ガスを排出する。また、クランク軸1cはエンジン1と連動して回転する。エンジン1の外周部に配設された冷却水1dは、エンジン1を冷却する。
【0005】
吸気管1aの吸入口に設けられたエアフローセンサ2は、エンジン1に吸入される空気量を吸気量情報Qaとして計測する。
吸気管1a内に設けられたスロットル弁3は、運転者が操作するアクセルペダル(図示せず)と連動して開閉動作し、エンジン1の吸気量Qaを調節する。
【0006】
スロットル弁3に設けられたスロットル開度センサ4は、スロットル弁3の開閉位置すなわちスロットル開度θを検出する。
クランク軸1cに関連して設けられたクランク角センサ5は、クランク軸1cの回転に同期したパルス信号すなわちクランク角信号SGTを出力する。クランク角信号SGTは、エンジン1の回転速度情報およびクランク軸1cの角度位置情報を示している。
【0007】
冷却水1dの水温Twを検出する水温センサ6は、エンジン1の暖機状態を検出する手段として機能する。
排気管1bに設けられたO2センサ7は、エンジン1から排気管1b内に排出される排気ガスの酸素濃度Doを検出する。
【0008】
マイクロコンピュータからなる制御回路8は、エンジン1の周辺各部に装着された各種センサからの検出情報(Qa、θ、SGT、Tw、Doなど)を取り込み、運転状態に応じて各種アクチュエータ(後述する点火プラグおよびインジェクタ)に対する駆動制御信号を出力し、エンジン1の各気筒毎に各種シーケンス駆動制御(点火時期制御および燃料噴射制御)を行う。これにより、エンジン1は、所望の点火タイミングおよび空燃比で燃焼駆動される。
【0009】
エンジン1の気筒内の燃焼室に設けられた点火プラグ9は、制御回路8からの点火制御信号Pにより駆動される。
バイパス通路BPは、スロットル弁3をバイパスするように吸気管1aに設けられている。
【0010】
バイパス通路BPに設けられたエアバイパスバルブ10は、制御回路8からのバイパス制御信号Bにより駆動され、バイパス通路BPを開閉してスロットル弁3をバイパスする空気量を調節し、走行時のトルク制御およびアイドリング運転時(スロットル弁3の全閉時)のエンジン回転数制御を行う。
【0011】
インジェクタ11は、吸気管1aの下流位置のインテークマニホールドに装着されており、制御回路8からの噴射制御信号Jにより駆動されて、エンジン1内に燃料を供給する。
【0012】
吸気管1aと排気管1bとを連通するEGR(排ガス還流)管EPは、有害なNOx低減の目的でエンジン1から排出された排気ガスを再び燃焼室に戻して再燃焼させる。
EGR管EPに設けられたEGRバルブ12は、制御回路8からのEGR制御信号Eにより駆動され、排気管1bから吸気管1aに還流されるEGR量を制御する。
【0013】
エンジン1のカム軸に装着された気筒識別センサ13は、エンジン1の吸気弁の動作に同期して、燃焼気筒を識別するための気筒識別信号SGCを制御回路8Aに出力する。
【0014】
各種センサ2、4〜7および13から出力される検出信号Qa、θ、SGT、Tw、DoおよびSGCは、制御回路8に入力される。各種アクチュエータ9〜12は、制御回路8から出力される制御信号P、B、JおよびEにより駆動される。
【0015】
図7のように構成された従来装置において、制御回路8から噴射制御信号Jが出力されると、噴射制御信号Jの駆動パルス幅に応じてインジェクタ11が駆動され、噴射制御信号Jに応じた量の燃料が吸気管1a内に噴射される。
【0016】
しかし、このように気筒外部で燃料噴射した場合、燃料が実際にエンジン1の気筒内に吸入される前に、燃料の一部が吸気管1aの内壁やエンジン1の吸気弁に付着してしまう。このような付着燃料は、特に燃料が気化しにくい低温時(始動運転時)や早い燃料量応答が要求される過渡運転時において発生し易く、排気ガスの有害成分に大きな影響を与えることになる。
【0017】
そこで、従来より、エンジン気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射式燃料制御装置が提案されている。
このような筒内噴射式燃料制御装置は、理想的なエンジンとして注目されており、一般的な自動車用ガソリンエンジンに用いた場合、以下の(1)〜(4)の効果がある。
【0018】
(1)排気ガスの有毒ガス排出量の低減効果
燃焼室内の点火プラグ9(図7参照)の近傍に燃料が直接噴射されるので、燃料の輸送遅れなどを考慮せずに空燃比を希薄(リーン)化することができ、有害なHCガスおよびCOガスの排出量を低減することができる。
【0019】
(2)燃費の低減効果
点火タイミングに合わせて、点火直前に燃料が噴射されるので、点火時に点火プラグ9の周辺に可燃燃料が形成されて、燃料を含む混合気の分布が不均一性となることから、成層燃焼が可能となる。したがって、エンジン1の気筒内に吸入される空気量と燃料供給量との見かけ上の供給空燃比を大幅に希薄(リーン)化することができる。
【0020】
また、成層燃焼の実現により、EGR(排気ガス還流)を大量に導入しても燃焼を悪化させる影響が少なくなるうえ、吸気量Qaを増大可能なことからポンピングロスも低減し、燃費の向上を実現することができる。
【0021】
(3)エンジン1の出力増大効果
点火プラグ9の周辺に混合気が集中することから、ノッキングの原因となるエンドガス(点火プラグ9から離れた領域の混合気)が少なくなるので、上記の成層燃焼により、耐ノック性が向上し、エンジン1の圧縮比を大きくすることができる。
【0022】
また、気筒内で燃料が気化することから、気化燃料が気筒内の吸入空気から気化熱を奪うので、吸入空気密度が上昇して体積効率が上昇し、エンジン1の出力を増大させることができる。
【0023】
(4)ドライバビリティの向上効果
気筒内に燃料が直接噴射されるので、図7の装置と比べた場合、燃料を供給してから、燃料を燃焼させてエンジン1の出力が発生するまでの時間遅れが短く、運転者の要求に対し応答性の高いエンジンを実現することができる。
【0024】
なお、筒内噴射式燃料制御装置においては、圧縮行程時に微少な燃料を供給して超希薄成層燃焼によりエミッションおよび燃費を向上させるリーン運転モードと、吸気行程時に所要量の燃料を供給して通常の均一混合燃焼により出力を向上させるストイキ運転モードとが存在する。
【0025】
圧縮行程噴射(リーン運転)モードにおいては、吸気行程噴射(ストイキ運転)モードに比べてリーン側で運転させるために、或るスロットル開度θ(アクセル開度)に対して増大された吸気量Qaをエンジン1に供給する必要がある。したがって、通常では運転者のアクセル操作のみで制御されていた吸気量Qaを、別の系統で増量制御する必要がある。
【0026】
図8はたとえば特開平4−187819号公報に記載された従来の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置を示す構成図であり、前述と同様の構成要素については、同一符号を付してここでは詳述しない。
この場合、燃焼改善を目的として、エンジン1の本体側における対応策が紹介されている。
【0027】
図8において、制御回路8Aは、たとえば燃料供給量および噴射タイミングを演算し、演算結果に応じて噴射制御信号Jを出力し、吸気行程中および圧縮行程中の少なくとも一方でインジェクタ11Aを駆動して燃料を噴射する。このとき、気筒識別信号SGCに基づいて制御対象気筒を識別することにより、エンジン1の各気筒毎に個別にインジェクタ11Aを制御する。
【0028】
インジェクタ11Aは、吸気管1a内ではなく、エンジン1の気筒の燃焼室内に直接装着されており、吸気行程または圧縮行程の短期間に高圧燃料を噴射するために、高速且つ高圧仕様に設計されている。
【0029】
制御回路8Aとインジェクタ11Aとの間に挿入されたインジェクタドライバ14は、制御回路8Aからの噴射制御信号Jを高速且つ高圧仕様の噴射制御信号Kに変換してインジェクタ11Aを駆動する。
【0030】
インジェクタドライバ14は、制御回路8Aからの噴射制御信号Jに応答して電力増幅された大電力の噴射制御信号Kを出力することにより、気筒内の圧力に打ち勝つ圧力で燃料を噴射する。
【0031】
また、エアバイパスバルブ10Aは、スロットル弁3が全閉されるアイドリング運転時でのエンジン回転数の制御に加え、走行時を含むリーン運転時のトルク制御を目的として、前述よりもバイパス吸気量の制御範囲が大きく設定されている。
【0032】
以下、図8に示した従来の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置の動作について説明する。
前述のように、筒内噴射式装置においては、点火直前に気筒に燃料を供給(圧縮行程噴射)する層状燃焼(超リーンモード)制御が行われており、制御空燃比A/Fは、超リーン側の30以上に制御されている。しかし、実際の燃焼部分での空燃比は、理論空燃比(14.7)の近傍である。
【0033】
したがって、図7の従来装置におけるリーン燃焼(吸入空気および燃料を均一混合後に空燃比20程度で燃焼させる吸気行程噴射モード)とは異なり、空燃比16の近傍(NOxが多く排出される)で運転されることになる。そこで、大量のEGR量を導入して、NOxの排出を抑制している。
【0034】
このように、図8の筒内噴射式燃料制御装置においては、燃料噴射および点火タイミングの微妙な制御により実現している層状燃焼と、エンジン1の燃焼悪化を招き易いEGR大量導入とを組み合わせることにより、圧縮行程噴射でのリーン燃焼を実行している。
【0035】
一方、加速時などの高いエンジン出力が要求される運転モードにおいては、吸気行程噴射でのストイキ(リッチ)燃焼により、図7の従来エンジンと同様に、均一混合燃焼を実行している。
【0036】
通常、運転状態が圧縮行程噴射(超リーン燃焼)状態から吸気行程噴射(リッチ運転)状態に移行する場合、空燃比およびEGR量のみならず、燃料噴射タイミングおよび点火時期が補正される。また、このとき、燃料をリーンからリッチに切り替えることによるトルク変動(出力上昇)を抑制するために、エアバイパスバルブ10Aを制御して吸気量Qaを減少させている。
【0037】
さらに、瞬時に空燃比をリッチ化するとトルク変動によるショックが発生するので、これを防止するために、通常、テーリングモードと称される過渡制御により、圧縮行程噴射(リーン)モードで燃焼可能な空燃比まで徐々に低減させた後で、吸気行程噴射モードに切り替えて空燃比をさらにリッチ化している。
【0038】
しかし、上記のような運転モード切替時(テーリングモード)において、燃焼可能な空燃比に近い状態までリッチ化したときに外部負荷が投入された場合、燃焼悪化を避ける必要があるために、リッチ化することはほとんどできなくなる。したがって、外部負荷の投入によるトルク変動に対して補正することが困難になる。
【0039】
一方、圧縮行程で燃料を供給して超希薄成層燃焼させるリーン運転モードにおいては、エンジン1の出力が燃料供給量と相関するので、エンジン1に外部負荷が加わってエンジン回転数が低下した場合には、空燃比A/Fをリッチ化することにより回転変動を抑制することができる。
【0040】
また、従来エンジンにおいては、たとえば、点火時期を補正することにより回転変動を抑制することも提案されているが、圧縮行程噴射モードでは、点火時期を変更すると、燃料噴射時期との位相関係が変化するので燃焼状態が変化してしまう。したがって、点火時期による補正が困難なため、燃料補正により回転変動の抑制を実現している。
【0041】
しかし、圧縮行程噴射モードにおいて空燃比をリッチ化し過ぎると、燃焼状態が不安定になるので、外部負荷による回転変動抑制のために空燃比をリッチ化して燃焼不安定領域に突入した場合、さらなる燃焼不安定により回転変動の増大を引き起こすおそれがある。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置は以上のように、外部負荷投入時の回転変動を抑制するために空燃比をリッチ化しているので、燃焼不安定領域に突入した場合、さらに回転変動を助長するという問題点があった。
【0043】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、燃焼不安定による回転変動を抑制して、外部負荷などによる回転変動を空燃比で抑制するとともに空燃比を下限値でクリップし、圧縮行程噴射中に外部負荷が投入された場合に、空燃比のリッチ化によりエンジントルクを増大し、且つ、リッチ化を燃焼が安定な範囲内でクリップして、不足分を制御パラメータ(点火時期、燃料噴射タイミング、吸気量など)の補正で補うことにより、ローコストで安定な運転性を確保できる内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置を得ることを目的とする。
【0044】
また、この発明は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへの切替時における空燃比が、圧縮行程噴射での燃焼安定範囲を越えることが時間の問題であることから、空燃比のクリップおよび制御パラメータの補正を実行しないようにして、燃焼を安定化した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置を得ることを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置は、内燃機関の運転状態を示す情報を出力する各種センサと、内燃機関の各気筒内に直接燃料を噴射するインジェクタと、運転状態に基づいて各気筒内への燃料供給量を演算するとともに、燃料供給量に基づいてインジェクタを圧縮行程噴射モードまたは吸気行程噴射モードで駆動制御する制御部とを備え、各種センサは、内燃機関の吸入空気量に相当する情報を出力する吸気量センサと、内燃機関の回転速度およびクランク角度に相当する情報を出力するクランク角センサとを含み、制御部は、圧縮行程噴射モードおよび吸気行程噴射モードにおける目標空燃比を運転状態に応じて設定する目標空燃比設定手段と、吸入空気量に相当する情報に基づいて目標空燃比を実現するように燃料供給量を演算する燃料供給量演算手段と、圧縮行程噴射モードにおいて、外部負荷変動に応じて目標空燃比を補正することにより、外部負荷変動による回転変動を抑制する回転変動抑制手段と、補正後の目標空燃比が所定の下限値に達したときにリッチ信号を生成するリッチ判定手段と、リッチ信号に応答して補正後の目標空燃比を下限値でクリップする空燃比クリップ手段と、リッチ信号に応答して内燃機関の制御パラメータを出力増大方向に補正するパラメータ補正手段と、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへの切り替えに際して、圧縮行程噴射モードで目標空燃比をリッチ側に徐々に変化させる第1のテーリング手段と、第1のテーリング手段によるテーリング中に目標空燃比が第1の閾値に達したときに、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り替える噴射モード切替手段と、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り替えられた場合に、第1の閾値よりもリッチ側の第2の閾値から吸気行程噴射モードでの目標空燃比に向かって、目標空燃比を徐々にリッチ側に変化させる第2のテーリング手段とを含むものである。
【0046】
また、この発明に係る内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置による制御パラメータは、内燃機関の点火時期、インジェクタの駆動タイミング、および吸入空気量の少なくとも1つを含むものである。
【0047】
また、この発明に係る内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置による制御部は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードヘの切替制御直後の第2のテーリングモードにおいては、空燃比クリップ手段およびパラメータ補正手段を無効にするものである。
【0048】
また、この発明に係る内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置による制御部は、圧縮行程噴射での第1のテーリング手段によるテーリング中において、外部負荷変動により目標空燃比が第2の閾値よりもリッチ側に低減した場合には、第1のテーリング手段によるテーリングモードから吸気行程噴射での第2のテーリング手段によるテーリングモードに切り替えるとともに、切り替えられた吸気行程噴射でのテーリングモードにおいて、目標空燃比を第2の閾値よりもリッチ側に設定された値からリッチ側に徐々に変化させるテーリングを開始するものである。
【0049】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による制御回路8Bを示す機能ブロック図であり、図示しない構成は図8に示した通りである。
【0050】
ここでは、便宜的に各ブロックをパラレル処理形式で示すが、実際には、図2のフローチャート(後述する)に示すように、クランク角信号SGTに同期してシリアル処理されることは言うまでもない。
【0051】
図1において、各種センサ20は、前述(図8参照)の吸気量センサ2、スロットル開度センサ4、クランク角センサ5、水温センサ6などを含み、運転状態を示す情報として、前述の各種検出信号を制御回路8Bに入力する。
また、各種センサ20は、パワーウィンドウなどの外部負荷の操作スイッチも含み、操作検出信号を運転状態情報として制御回路8Bに入力してもよい。
【0052】
制御回路8Bは、運転状態に基づいて制御モードMを判定する制御モード判定手段81と、運転状態に応じて回転変動Ndを検出する回転変動検出手段82と、運転状態および制御モードMに基づいて燃料供給量Fを演算する燃料供給量演算手段83とを備えている。
【0053】
燃料供給量演算手段83は、回転変動検出手段82と協動して、圧縮行程噴射モードにおける外部負荷変動による回転変動Ndを、燃料供給量Fを補正して抑制するための回転変動抑制手段を構成している。
【0054】
また、制御回路8Bは、運転状態(吸気量Qa)および燃料供給量Fに基づいて目標空燃比A/Foを演算する目標空燃比演算手段84と、目標空燃比A/Foを所定の下限値αと比較してリッチ状態を判定するリッチ判定手段85とを備えている。
【0055】
リッチ判定手段85は、補正後の燃料供給量Fに基づく目標空燃比A/Foが下限値αよりもリッチ側を示すときにリッチ信号RCを生成する。また、リッチ判定手段85は、リッチ信号RCに応答して目標空燃比A/Foと下限値αとの偏差量ΔA/Fを演算する偏差量演算手段を含み、リッチ信号RCと同時に、偏差量ΔA/Fを出力する。
【0056】
さらに、制御回路8Bは、燃料供給量Fおよびリッチ信号RCに応答して制御空燃比A/Fを下限値αでクリップする空燃比クリップ手段86と、制御空燃比A/Fに応じた噴射制御信号Jを出力するためのインジェクタ制御手段を含むパラメータ演算手段87と、偏差量ΔA/Fに応じて内燃機関の制御パラメータを出力増大方向に補正するパラメータ補正手段88とを備えている。
【0057】
パラメータ演算手段87は、インジェクタ11Aに対する噴射制御信号Jのみならず、エンジン1の運転状態および制御モードMに応じた種々の制御パラメータを演算し、点火プラグ9に対する点火信号Pならびにエアバイパスバルブ10Aに対するバイパス制御信号Bなどを出力する。
【0058】
偏差量ΔA/Fに応じてパラメータ補正手段88から出力されるパラメータ補正信号HCは、パラメータ演算手段87に入力され、パラメータ補正信号HCにより補正される制御パラメータは、エンジン1の点火時期、インジェクタ11Aの駆動タイミング、および吸気量Qaの少なくとも1つを含む。
なお、制御回路8B内の各手段81〜86および87の機能は、パラメータ演算手段87内に含まれてもよい。
【0059】
以下、図2のフローチャート、図3のタイミングチャートおよび図4の特性図とともに、前述の図8を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1に関連する制御シーケンス動作について説明する。
図4は偏差量ΔA/Fとパラメータ補正量との関係を示し、破線Jkは燃料噴射タイミングの補正量、実線Pkは点火時期の補正量に対応している。
【0060】
図2において、まず、制御回路8B内の制御モード判定手段81は、運転状態情報となる各種センサ信号、すなわち、スロットル開度θ、エンジン回転数Ne、吸気量Qaおよび冷却水温Twなどを読み込み(ステップS1)、運転状態に基づいて制御モードを判定する(ステップS2)。
【0061】
すなわち、現在の運転状態が吸気行程噴射(リッチまたはストイキ)モードか、圧縮行程噴射(リーン)モードかを判定するため、たとえばリーンモードか否かを判定する(ステップS3)。
【0062】
たとえば、加減速運転などの過渡時ではなく定常走行状態であれば、制御モード判定手段81は、リーン運転が可能な状態、すなわち、リーンモードを示す制御モードMを出力する。
【0063】
もし、ステップS3において、圧縮噴射時のテーリングモードを含むリーンモード(すなわち、YES)と判定されれば、燃料供給量演算手段83、目標空燃比演算手段84およびパラメータ演算手段87は、リーン用の目標パラメータ値として、目標空燃比A/Foおよび目標点火(および燃料噴射)タイミングを算出する(ステップS4)。その後、ステップS6に進む。
【0064】
また、リッチまたはストイキモード(すなわち、NO)と判定されれば、ストイキ用の目標パラメータ値として、目標空燃比A/Foおよび目標点火(および燃料噴射)タイミングを算出する(ステップS5)。その後、ステップS9に進む。
【0065】
また、目標空燃比演算手段84は、リーンモード時の制御パラメータの目標値演算(ステップS4)に続くステップS6において、操作スイッチまたはエンジン回転数Neの変動Ndなどから、外部負荷がオンされたか否かを判定する。
もし、外部負荷がオンされた(すなわち、YES)と判定されれば、外部負荷のオンに応じたリッチ側への空燃比補正量ΔA/F1を演算する(ステップS7)。その後、ステップS8に進む。
【0066】
たとえば、図3内の時刻t1において外部負荷がオンされた場合、目標空燃比演算手段84は、目標空燃比A/Foとして、初期値A/F1から空燃比補正量ΔA/F1だけ減少(リッチ化)された値A/F2に可変設定する。
【0067】
一方、図2内のステップS6において、外部負荷がオンされていない(すなわち、NO)と判定されれば、そのままステップS8に進む。
リッチ判定手段85は、ステップS8において、補正後の目標空燃比A/Fiが所定の下限値αよりもリッチ(小さい)か否かを判定する。
【0068】
もし、目標空燃比A/Fiが下限値αよりもリーン側であって、A/Fi≧α(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS9に進む。
また、目標空燃比A/Fiが下限値αよりもリッチ側であって、A/Fi<α(すなわち、YES)と判定されれば、リッチ判定手段85からリッチ信号RCおよび偏差量ΔA/Fが出力される。その後、ステップS10に進む。
【0069】
ストイキモード時の場合、ならびにリーンモード時に目標空燃比A/Fiが下限値α以上の場合、リッチ判定手段85は、リッチ信号RCを生成しない。
この場合、パラメータ補正手段88は、パラメータ補正信号HCを生成せず、ステップS9において、エンジン1の制御パラメータ(点火、燃料噴射タイミングなど)の補正量を0クリアする。その後、ステップS12に進む。
【0070】
たとえば、図3内の外部負荷オン期間t1〜t2のように、空燃比A/F2が下限値α以上(リーン側)の場合、パラメータ演算手段87は、外部負荷オン補正後の目標空燃比A/Foに応じた演算を行い、点火時期P1、燃料噴射タイミングJ1および吸気量Q1に関して、点火制御信号P、噴射制御信号Jおよびバイパス制御信号Bのいずれも補正しない。
【0071】
一方、外部負荷オン補正後の目標空燃比A/Fiが下限値αよりもリッチ側の場合、リッチ判定手段85は、ステップS10において、リッチ信号RCを生成するとともに、偏差量ΔA/F(=A/Fi−α)を演算する。
また、ステップS10において、空燃比クリップ手段86は、リッチ信号RCに応答して、目標空燃比A/Foを下限値αにクリップして制御空燃比A/Fとする。
【0072】
続いて、パラメータ補正手段88は、偏差量ΔA/Fに応じて制御パラメータの補正量を演算し(ステップS11)、補正量を示すパラメータ補正信号HCをパラメータ演算手段に入力する。その後、ステップS12に進む。
【0073】
パラメータ演算手段87は、ステップS12において、偏差量ΔA/Fに応じたパラメータ補正信号HCにしたがって、制御パラメータを補正演算する。また、最終的な制御空燃比A/Fを設定し(ステップS13)、図2の処理ルーチンを抜け出る。
【0074】
たとえば、図3内の外部負荷オン期間t4〜t5のように、初期値A/F3から補正された目標空燃比A/F4が下限値αより小さい(リッチ側)の場合、制御空燃比A/Fは下限値αにクリップされる。
【0075】
この場合、パラメータ演算手段87は、偏差量ΔA/Fに応じたパラメータ補正信号HCにしたがう演算を行い、点火時期、燃料噴射タイミングおよび吸気量Qaの各初期値P2、J2およびQ2を各補正値P3、J3およびQ3に設定する。
【0076】
図3においては、点火時期、燃料噴射タイミングおよび吸気量Qaの全てが同時に補正される場合を示している。なお、ここでは示されないが、EGR量を調整するEGR制御信号E(図8参照)を補正してもよい。
このときの各補正演算は、パラメータ補正量の加算または乗算により実行され得る。
【0077】
また、前述のように、パラメータ補正量は、偏差量ΔA/Fの増大につれて出力(エンジントルク)が増大するように設定され、たとえば、図4において、点火時期の補正量Pkについては、偏差量ΔA/Fが増大するほど進角側に補正される。
【0078】
このように、筒内噴射式燃料制御装置において、燃料の圧縮行程噴射中に外部からエンジン1に負荷が加わった場合、燃料供給量Fを決定する噴射制御信号Jを制御して空燃比A/Fを補正制御する。
【0079】
また、このとき、空燃比A/Fが下限値αでクリップされた場合には、燃料噴射タイミングを決定する噴射制御信号J、点火時期を決定する点火制御信号P、バイパス吸気量を決定するバイパス制御信号BおよびEGR量を決定するEGR制御信号Eなどを制御することにより、燃焼悪化を抑制しつつ、エンジン1の運転安定性を確保することができる。
【0080】
したがって、圧縮行程噴射(リーンモード)中に外部負荷が投入された場合、低コストでエンジン1の運転性を確保することができる。
また、外部負荷変動によるエンジン1の運転性能を制御回路8B側で改善することができるので、特別な構成要素を追加する必要はない。
【0081】
なお、上記制御シーケンスでは、テーリングモード中に外部負荷がオンされた場合について考慮しなかったが、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードヘの切替制御直後のテーリングモードにおいては、制御の安定性を確保するために、空燃比クリップ手段86およびパラメータ補正手段88を無効にすることが望ましい。
【0082】
以下、この発明の実施の形態1による制御シーケンス動作について説明する。
図5はこの発明の実施の形態1による制御シーケンス動作を示すフローチャートであり、図6はこの発明の実施の形態1による制御シーケンス動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0083】
この場合、図1内の制御回路8Bは、燃焼が不安定な空燃比領域に対応した第1の閾値β(以下、単に「閾値」という)および閾値βよりもリッチ側の第2の閾値γ(以下、単に「閾値」という)を設定し、テーリングモード判定手段およびパラメータ補正禁止手段(図示せず)を含む。ここで、閾値βは、前述の下限値αに対応するものとする。
【0084】
また、制御回路8Bは、圧縮行程噴射のテーリングモードにおいて、外部負荷変動により目標空燃比A/Foが閾値βよりもリッチ側に急減した場合には、圧縮行程噴射のテーリングモードから吸気行程噴射のテーリングモードに瞬時に切り替え、制御空燃比A/Fを閾値γよりもリッチ側に設定するようになっている。
【0085】
図5において、ステップS1〜S11については、前述(図2参照)と同様のステップなので図示を省略する。また、ステップS11およびS12も前述と同様のステップである。
【0086】
図6において、空燃比A/Fは、テーリングモードを介して、圧縮行程噴射モードでの初期値A/F11から吸気行程噴射モードでの目標値A/F12に切り替えられる。
【0087】
燃焼が不安定となる空燃比領域は、各閾値βおよびγにより規定されており、閾値β〜γの範囲内は、制御空燃比A/Fとして設定され得ないようになっている。
また、空燃比偏差量ΔA/F2は、外部負荷オン時の空燃比シフト量であり、燃焼不安定領域をスキップ可能な値に設定される。
【0088】
時刻t11から開始した圧縮行程噴射のテーリングモードは、外部負荷がオンされなければ、時刻t13(破線参照)で吸気行程噴射のテーリングモードに切り替わる。このとき、吸気行程噴射のテーリングモードは、時刻t13〜t15の期間(破線参照)で実行される。
【0089】
圧縮行程噴射のテーリングモード中の時刻t12で外部負荷がオンされると、圧縮行程噴射のテーリングモードから吸気行程噴射のテーリングモードに瞬時に切り替わる(実線参照)。このとき、吸気行程噴射のテーリングモードは、時刻t12〜t14の期間で実行される。
【0090】
図6において、制御回路8Bは、まず、圧縮噴射(リーン)モード時に外部負荷に応じた空燃比補正(ステップS6、S7)を実行した後、テーリングモード判定手段により、テーリングモード中か否かを判定する(ステップS21)。
【0091】
もし、テーリングモードでない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS8(図2参照)に進み、前述の処理を実行してステップS12に進む。
また、テーリングモード中(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、テーリング中での目標空燃比A/Ftが閾値βよりも小さい(リッチ)か否かを判定する(ステップS22)。
【0092】
もし、A/Ft≧β(すなわち、NO)と判定されれば、前述の補正量0クリア処理ステップS9(図2参照)を実行して、ステップS12に進む。
また、A/Ft<β(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、テーリング中での目標空燃比A/Ftが閾値γよりも小さい(リッチ)か否かを判定する(ステップS23)。
【0093】
もし、A/Ft<γ(すなわち、YES)と判定されれば、そのままステップS25に進み、目標空燃比A/Ftが閾値γよりもリーン側であって、A/Ft≧γ(すなわち、NO)と判定されれば、目標空燃比A/Foをリッチ側の閾値γに設定する(ステップS24)。これにより、不安定領域を回避した目標空燃比A/Foにすることができる。
【0094】
以下、ステップS25において、点火時期などの制御パラメータを、圧縮行程噴射用の目標パラメータ値から、吸気行程噴射用の目標パラメータ値に変更し、ステップS12に進む。このとき、パラメータ補正は行われない。
【0095】
たとえば、図6内の点火時期(制御パラメータ)は、外部負荷が投入されなければ、破線のように、時刻t13において圧縮行程噴射用の目標値P11から吸気行程噴射用の目標値P12に切り替えられるが、外部負荷が投入されると、実線のように、時刻t12において吸気行程噴射用の目標値P12に切り替えられる。
【0096】
また、テーリング中の時刻t12で外部負荷が投入された場合に、もし、一点鎖線a、bのように、空燃比A/Fを閾値βでクリップし、且つ点火時期を補正量Δθで補正すると、目標基準値がテーリング中であることから、リニア制御が困難となり、結局、制御が不安定となって過大補正状態になるおそれがある。
【0097】
しかし、上述したように、外部負荷のオン時に瞬時に吸気行程噴射のテーリングモードに切り替えて、パラメータ補正を禁止することにより、不安定な制御状態を確実に回避することができる。
【0098】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、内燃機関の運転状態を示す情報を出力する各種センサと、内燃機関の各気筒内に直接燃料を噴射するインジェクタと、運転状態に基づいて各気筒内への燃料供給量を演算するとともに、燃料供給量に基づいてインジェクタを圧縮行程噴射モードまたは吸気行程噴射モードで駆動制御する制御部とを備え、各種センサは、内燃機関の吸入空気量に相当する情報を出力する吸気量センサと、内燃機関の回転速度およびクランク角度に相当する情報を出力するクランク角センサとを含み、制御部は、圧縮行程噴射モードおよび吸気行程噴射モードにおける目標空燃比を運転状態に応じて設定する目標空燃比設定手段と、吸入空気量に相当する情報に基づいて目標空燃比を実現するように燃料供給量を演算する燃料供給量演算手段と、圧縮行程噴射モードにおいて、外部負荷変動に応じて目標空燃比を補正することにより、外部負荷変動による回転変動を抑制する回転変動抑制手段と、補正後の目標空燃比が所定の下限値に達したときにリッチ信号を生成するリッチ判定手段と、リッチ信号に応答して補正後の目標空燃比を下限値でクリップする空燃比クリップ手段と、リッチ信号に応答して内燃機関の制御パラメータを出力増大方向に補正するパラメータ補正手段と、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードへの切り替えに際して、圧縮行程噴射モードで目標空燃比をリッチ側に徐々に変化させる第1のテーリング手段と、第1のテーリング手段によるテーリング中に目標空燃比が第1の閾値に達したときに、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り替える噴射モード切替手段と、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードに切り替えられた場合に、第1の閾値よりもリッチ側の第2の閾値から吸気行程噴射モードでの目標空燃比に向かって、目標空燃比を徐々にリッチ側に変化させる第2のテーリング手段とを含むので、ローコストで安定な運転性を確保した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置が得られる効果がある。
【0099】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、制御パラメータは、内燃機関の点火時期、インジェクタの駆動タイミング、および吸入空気量の少なくとも1つを含むので、ローコストで安定な運転性を確保した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置が得られる効果がある。
【0100】
また、この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2において、制御部は、圧縮行程噴射モードから吸気行程噴射モードヘの切替制御直後の第2のテーリングモードにおいては、空燃比クリップ手段およびパラメータ補正手段を無効にするようにしたので、さらに燃焼を安定化した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置が得られる効果がある。
【0101】
また、この発明の請求項4によれば、請求項1から請求項3までのいずれか1項において、制御部は、圧縮行程噴射での第1のテーリング手段によるテーリング中において、外部負荷変動により目標空燃比が第2の閾値よりもリッチ側に低減した場合には、第1のテーリング手段によるテーリングモードから吸気行程噴射での第2のテーリング手段によるテーリングモードに切り替えるとともに、切り替えられた吸気行程噴射でのテーリングモードにおいて、目標空燃比を第2の閾値よりもリッチ側に設定された値からリッチ側に徐々に変化させるテーリングを開始するようにしたので、さらに燃焼を安定化した内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による制御回路を示す機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に関連した制御シーケンス動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1に関連した制御シーケンス動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】 図1内のパラメータ補正手段(図2内のステップS11)による補正量算出用の二次元マップを示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による制御シーケンス動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1による制御シーケンス動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】 吸気管内への燃料噴射方式による従来の内燃機関の燃料制御装置を示す構成図である。
【図8】 一般的な内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン、1a 吸気管、1b 排気管、2 エアフローセンサ(吸気量センサ)、3 スロットル弁、4 スロットル開度センサ、5 クランク角センサ、6 水温センサ、8B 制御回路(制御部)、9 点火プラグ、10A エアバイパスバルブ、11A インジェクタ、12 EGRバルブ、13 気筒識別センサ、20 各種センサ、81 制御モード判定手段、82 回転変動検出手段、83 燃料供給量演算手段、84 目標空燃比演算手段、85 リッチ判定手段、86 空燃比クリップ手段、87 パラメータ演算手段、88 パラメータ補正手段、A/F 空燃比、A/Fo 目標空燃比、BP バイパス通路、EP EGR管、E EGR制御信号、F 燃料供給量、HC パラメータ補正信号、J、K 噴射制御信号、M 制御モード、Ne エンジン回転数、Nd 回転変動、P 点火制御信号、Qa 吸入空気量、RC リッチ信号、SGC 気筒識別信号、SGT クランク角信号、Te エンジントルク、Tw 冷却水温、α 下限値、β 第1の閾値、γ 第2の閾値、θ スロットル開度、ΔA/F 偏差量、S1 運転状態を読み込むステップ、S2、S3 制御モードを判定するステップ、S4、S5 目標パラメータ値を算出するステップ、S6 外部負荷のオンを判定するステップ、S7、S9 パラメータ補正量を算出するステップ、S8 目標空燃比を下限値と比較するステップ、S10 制御空燃比を下限値にクリップするステップ、S11、S12 パラメータを補正するステップ、S13 制御空燃比を設定するステップ、S21 テーリングモードを判定するステップ、S22 目標空燃比を第1の閾値と比較するステップ、S23 目標空燃比を第2の閾値と比較するステップ、S24 制御空燃比を第2の閾値に設定するステップ、S25 吸気噴射用の目標パラメータに変更するステップ。
Claims (4)
- 内燃機関の運転状態を示す情報を出力する各種センサと、
前記内燃機関の各気筒内に直接燃料を噴射するインジェクタと、
前記運転状態に基づいて前記各気筒内への燃料供給量を演算するとともに、前記燃料供給量に基づいて前記インジェクタを圧縮行程噴射モードまたは吸気行程噴射モードで駆動制御する制御部とを備え、
前記各種センサは、前記内燃機関の吸入空気量に相当する情報を出力する吸気量センサと、前記内燃機関の回転速度およびクランク角度に相当する情報を出力するクランク角センサとを含み、
前記制御部は、
前記圧縮行程噴射モードおよび前記吸気行程噴射モードにおける目標空燃比を前記運転状態に応じて設定する目標空燃比設定手段と、
前記吸入空気量に相当する情報に基づいて前記目標空燃比を実現するように前記燃料供給量を演算する燃料供給量演算手段と、
前記圧縮行程噴射モードにおいて、外部負荷変動に応じて前記目標空燃比を補正することにより、前記外部負荷変動による回転変動を抑制する回転変動抑制手段と、
補正後の前記目標空燃比が所定の下限値に達したときにリッチ信号を生成するリッチ判定手段と、
前記リッチ信号に応答して補正後の前記目標空燃比を前記下限値でクリップする空燃比クリップ手段と、
前記リッチ信号に応答して前記内燃機関の制御パラメータを出力増大方向に補正するパラメータ補正手段と、
前記圧縮行程噴射モードから前記吸気行程噴射モードへの切り替えに際して、前記圧縮行程噴射モードで前記目標空燃比をリッチ側に徐々に変化させる第1のテーリング手段と、
前記第1のテーリング手段によるテーリング中に前記目標空燃比が第1の閾値に達したときに、前記圧縮行程噴射モードから前記吸気行程噴射モードに切り替える噴射モード切替手段と、
前記圧縮行程噴射モードから前記吸気行程噴射モードに切り替えられた場合に、前記第1の閾値よりもリッチ側の第2の閾値から前記吸気行程噴射モードでの目標空燃比に向かって、前記目標空燃比を徐々にリッチ側に変化させる第2のテーリング手段と
を含むことを特徴とする内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置。 - 前記制御パラメータは、前記内燃機関の点火時期、前記インジェクタの駆動タイミング、および前記吸入空気量の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置。
- 前記制御部は、前記圧縮行程噴射モードから前記吸気行程噴射モードヘの切替制御直後の前記第2のテーリングモードにおいては、前記空燃比クリップ手段および前記パラメータ補正手段を無効にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置。
- 前記制御部は、
前記圧縮行程噴射での前記第1のテーリング手段によるテーリング中に、前記外部負荷変動により前記目標空燃比が前記第2の閾値よりもリッチ側に低減した場合には、前記第1のテーリング手段によるテーリングモードから前記吸気行程噴射での前記第2のテーリング手段によるテーリングモードに切り替えるとともに、切り替えられた前記吸気行程噴射でのテーリングモードにおいて、前記目標空燃比を前記第2の閾値よりもリッチ側に設定された値からリッチ側に徐々に変化させるテーリングを開始することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内燃機関の筒内噴射式燃料制御装置。
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