JP3533927B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
なる複数の運転モードを有して、運転状態に応じて運転
モードを変更するようになっているエンジンの制御装置
に関するものである。
荷域での出力確保等のため、燃料噴射形態(燃料噴射時
期、空燃比等)が異なる複数の運転モードを運転状態に
応じて選択するようにしたエンジンは知られている。
示されるように、燃焼室に直接燃料を噴射するインジェ
クタを備えた筒内噴射式エンジンにおいて、空燃比を大
幅なリーン状態とするとともに圧縮行程で燃料を噴射す
ることにより成層燃焼を行わせる運転モードと、空燃比
をある程度リーンな状態としつつ吸気行程で燃料を噴射
して均一燃焼を行わせる運転モードと、理論空燃比とし
つつ吸気行程で燃料を噴射して均一燃焼を行わせる運転
モードとを選択するようにしたものがある。また、同公
報に示された運転制御装置では、運転状態に応じて算出
した負荷情報に基づき、制御応答速度の低い排気ガス還
流量、バイパス吸気流量等を制御する一方、上記負荷情
報を遅延処理した遅延負荷情報に基づき、制御応答速度
の高い燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等を制御
し、低速応答系と高速応答系の時間調整を図るようにし
ている。
答系と高速応答系のタイミングを調整しているが、各制
御パラメータのタイミングを完全に合致させることは困
難である。
制御弁等の吸気流動調節手段を設けて運転モードに応じ
て吸気流動性を変化させるようにしているものでは、次
のような問題が残されている。
ばスワール制御弁の開度)は運転モードによって相違す
るが、運転モード移行時に、吸気流動調節手段が移行先
の運転モードに適合した状態となるまでに応答遅れがあ
り、燃料噴射時期等が変更されて運転モードが移行した
後に上記応答遅れの間は吸気流動状態が適正な状態から
ずれてしまうため、一時的に燃焼状態が悪化し、トルク
変動を招くおそれがある。
にあっては、運転モード移行時に排気ガス還流調節手段
(例えばEGR弁)が移行先の運転モードに適合した状
態となるまでに応答遅れがあるので、この場合も、応答
遅れの間に一時的に燃焼状態の悪化やトルク変動を生じ
るおそれがある。
移行時に、吸気流動調節手段等の応答遅れによって一時
的に燃焼状態の悪化やトルク変動を生じるといった事態
を防止することができるエンジンの制御装置を提供する
ことを目的とする。
燃焼室に直接燃料を噴射するインジェクタを備え、運転
モードとして上記インジェクタから圧縮行程で燃料を噴
射させて成層燃焼を行わせる成層燃焼モードと吸気行程
で燃料を噴射させて均一燃焼を行わせる均一燃焼モード
とを有し、運転状態に応じて運転モードを変更するよう
になっているエンジンにおいて、吸気通路から燃焼室に
導入される吸気の流動状態をコントロールする吸気流動
調節手段と、運転状態の変化に基づいて運転モード移行
時を判別するモード移行判別手段と、この判別手段によ
り運転モード移行時であることが判別されたとき、吸気
流動調節手段の制御量が移行先の運転モードでの制御量
の許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、均一
燃焼モードから成層燃焼モードへの移行時において吸気
流動調節手段の制御量が移行先の運転モードでの上記制
御量の許容範囲外であることが判定されたときに、上記
吸気流動調節手段を移行先の運転モードでの目標制御状
態に向けて作動させつつ、上記制御量が許容範囲内とな
るまで運転モードの移行を待機させる運転モード移行規
制手段とを備え、上記運転モード移行規制手段は、成層
燃焼モードから均一燃焼モードへの移行時において吸気
流動調節手段の制御量が移行先の運転モードでの上記制
御量の許容範囲外であることが判定されたときに、上記
運転モードの移行を行わせ、かつ上記制御量が許容範囲
内となるまでの間は点火時期を補正制御するようにした
ものである。
層燃焼モードへの移行時に、吸気流動調節手段の制御量
が移行先の運転モードでの目標値へ向けて変化するが、
その変化の応答遅れにより移行先の運転モードでの許容
範囲内にまで変化していない期間は、運転モードが移行
前のモードに保たれる。従って、応答遅れによって吸気
流動調節手段の制御量が移行先の運転モードでの目標値
からかけ離れているときに運転モードが移行されてしま
って燃焼性等が悪化するといった事態が防止される。つ
まり、均一燃焼モードから成層燃焼モードへの移行時に
吸気流動調節手段の応答遅れにより燃焼室内の吸気流動
が不足するといった事態が防止される。
へ移行に対して吸気流動調節手段の制御量の変化が遅れ
た場合には、吸気流動が必要以上に強くて過進角状態と
なり易く、このような状態に対しては点火時期の補正に
より是正可能であることから、この場合には運転モード
移行を遅らさないようにしている。
系から吸気系への排気ガス還流量を調節する排気ガス還
流調節手段と、運転モード移行時であることが判別され
たとき、排気ガス還流調節手段の制御量が移行先の運転
モードでの制御量の許容範囲内にあるか否かを判定する
判定手段と、特定のモード移行時において上記制御量が
許容範囲外であるときには、上記排気ガス還流量調節手
段を移行先の運転モードでの目標制御状態に向けて作動
させつつ、上記制御量が許容範囲内となるまで運転モー
ドの移行を待機させる運転モード移行規制手段とを備え
るようにしてもよい(請求項2)。
気流動調節手段の応答遅れに対処し得るだけでなく、排
気ガス還流調節手段の応答遅れがあった場合にも、それ
に応じたモード移行の規制が適切に行われる。
から均一燃焼モードへの移行時において排気ガス還流量
調節手段の制御量が移行先の運転モードでの制御量の許
容範囲外であることが判定されたときに上記運転モード
移行規制手段により運転モードの移行を待機させるよう
になっていることが好ましい(請求項3)。
還流が可能な成層燃焼モードから、排気ガス還流量が少
なくされる均一燃焼モードへの移行時に、排気ガス還流
量調節手段の応答遅れにより排気ガス還流量が過剰にな
って燃焼安定性が損なわれるといった事態が防止され
る。
行規制手段は、均一燃焼モードから成層燃焼モードへの
移行時において排気ガス還流量調節手段の制御量が移行
先の運転モードでの制御量の許容範囲外であることが判
定されたときに、上記運転モードの移行を行わせ、かつ
上記制御量が許容範囲内となるまでの間は点火時期を補
正制御するようにしてもよい(請求項4)。
ドへの移行時において排気ガス還流量調節手段の応答遅
れが生じた場合は、排気ガス還流量が成層燃焼モードで
の目標値に対して少なくなる側にずれるため、運転モー
ド移行を待機させなくとも、点火時期を補正制御でトル
クの調整をすればよい。
を噴射するインジェクタを備え、運転モードとして上記
インジェクタから圧縮行程で燃料を噴射させて成層燃焼
を行わせる成層燃焼モードと吸気行程で燃料を噴射させ
て均一燃焼を行わせる均一燃焼モードとを有し、運転状
態に応じて運転モードを変更するようになっているエン
ジンにおいて、エンジンの排気系から吸気系への排気ガ
ス還流量を調節する排気ガス還流調節手段と、運転状態
の変化に基づいて運転モード移行時を判別するモード移
行判別手段と、この判別手段により運転モード移行時で
あることが判別されたとき、排気ガス還流調節手段の制
御量が移行先の運転モードでの制御量の許容範囲内にあ
るか否かを判定する判定手段と、成層燃焼モードから均
一燃焼モードへの移行時において排気ガス還流量調節手
段の制御量が移行先の運転モードでの制御量の許容範囲
外であることが判定されたときに、上記排気ガス還流量
調節手段を移行先の運転モードでの目標制御状態に向け
て作動させつつ、上記制御量が許容範囲内となるまで運
転モードの移行を待機させる運転モード移行規制手段と
を備え、上記運転モード移行規制手段は、均一燃焼モー
ドから成層燃焼モードへの移行時において排気ガス還流
量調節手段の制御量が移行先の運転モードでの制御量の
許容範囲外であることが判定されたときに、上記運転モ
ードの移行を行わせ、かつ上記制御量が許容範囲内とな
るまでの間は点火時期を補正制御するようにしたもので
ある。
一燃焼モードへの移行時に、排気ガス還流量調節手段の
制御量が応答遅れにより移行先の運転モードでの許容範
囲内にまで変化していない期間は、運転モードが移行前
のモードに保たれ、燃焼性等の悪化が防止される。つま
り、比較的多量の排気ガス還流が可能な成層燃焼モード
から、排気ガス還流量が少なくされる均一燃焼モードへ
の移行時に、排気ガス還流量調節手段の応答遅れにより
排気ガス還流量が過剰になって燃焼安定性が損なわれる
といった事態が防止される。また、均一燃焼モードから
成層燃焼モードへの移行時において排気ガス還流量調節
手段の応答遅れが生じた場合は、排気ガス還流量が成層
燃焼モードでの目標値に対して少なくなる側にずれるた
め、運転モード移行を待機させなくとも、点火時期を補
正制御でトルクの調整をすればよい。
いて説明する。図1は本発明の吸気制御装置を筒内噴射
火花点火式エンジンに適用した場合の全体構造を概略的
に示したものである。この図において、エンジン本体1
0は複数の気筒12を有し、各気筒12には、そのシリ
ンダボアに挿入されたピストン14の上方に燃焼室15
が形成されており、この燃焼室15には吸気ポート及び
排気ポートが開口し、これらのポートは吸気弁17及び
排気弁18によってそれぞれ開閉されるようになってい
る。
0が配設され、そのプラグ先端が燃焼室15内に臨んで
いる。また、燃焼室15内には側方からインジェクタ2
2の先端部が臨み、このインジェクタ22から燃焼室1
5内に直接燃料が噴射されるようになっている。上記イ
ンジェクタ22には図外の高圧燃料ポンプ、プレッシャ
レギュレータ等を具備する燃料回路が接続され、各気筒
のインジェクタ22に燃料が供給されるとともにその燃
圧が圧縮行程における筒内圧力よりも高い所定圧力とな
るように燃料回路が構成されている。
び排気通路34が接続されている。上記吸気通路24に
は、その上流側から順に、エアクリーナ25、エアフロ
ーセンサ26、モータ27により駆動されるスロットル
弁28及びサージタンク30が設けられており、上記ス
ロットル弁28及びこれを駆動するモータ27により吸
入空気量調節手段が構成されている。サージタンク30
の下流には気筒別の独立吸気通路が設けられ、各独立吸
気通路が吸気ポートに連通している。当実施形態では、
各独立吸気通路の下流側部分が第1,第2の通路31
a,31bに分岐し、その下流の2つの吸気ポートが燃
焼室に開口するとともに、第2の通路31bに吸気流動
調節手段としてのスワール制御弁32が設けられてい
る。
33により駆動されて開閉作動するもので、このスワー
ル制御弁32により第2の通路31bが閉じられたとき
は第1の通路31aを通る吸気によって燃焼室15内に
スワールが生成され、スワール制御弁32が開かれるに
つれてスワールが弱められるようになっている。
用の触媒35が設けられている。当実施形態のエンジン
に設けられる触媒35はリーン運転状態でもNOx浄化
性能を有するものであり、例えば、リーン運転状態のと
きに排気中のNOxを吸蔵して、そのNOxを理論空燃
比もしくはこれよりリッチな空燃比の運転状態となった
とき還元させるNOx吸蔵触媒が用いられる。
間には、排気ガスを還流させるためのEGR通路37が
形成され、このEGR通路37に、EGR量(排気ガス
還流量)を調節する排気ガス還流調節手段としてのEG
R弁38が介設されている。
26の他、スワール制御弁の開度を検出するスワール制
御弁開度センサ39、サージタンク30内の吸気負圧を
検出するブーストセンサ40、スロットル開度を検出す
るスロットル開度センサ41、エンジン回転数を検出す
る回転数センサ42、アクセル開度(アクセル操作量)
を検出するアクセル開度センサ43、吸気温を検出する
吸気温センサ44、大気圧を検出する大気圧センサ4
5、エンジン冷却水温を検出する水温センサ46、排気
ガス中の酸素濃度の検出によって空燃比を検出するO2
センサ47、EGR弁のリフト量(制御量)を検出する
EGR弁リフトセンサ48、インジェクタ22に与えら
れる燃料の燃圧を検出する燃圧センサ49等のセンサ類
が装備され、これらセンサの出力信号(検出信号)がE
CU(コントロールユニット)50に入力されている。
の燃料噴射量及び噴射タイミングを制御するとともに、
スロットル弁28を駆動するモータ27に制御信号を出
力することによりスロットル弁28の制御を行ない、ま
た、点火回路21に制御信号を出力することにより点火
時期を制御し、さらに、アクチュエータ33に制御信号
を出力することによりスワール制御弁32の制御も行な
い、また、EGR弁38の制御も行なう。
な制御としては、上記インジェクタ22からの燃料噴射
形態(噴射時期及び空燃比等)が異なる各種運転モード
が選択可能とされ、運転領域によって運転モードが変更
されるようになっている。
荷低回転側の所定領域が成層燃焼領域、それ以外の領域
が均一燃焼領域とされる(図7参照)。そして、成層燃
焼領域では、上記インジェクタ22から圧縮行程の後期
に燃料が噴射されることにより、点火プラグ20付近に
混合気が偏在する成層状態で燃焼が行なわれるような成
層燃焼モードとされ、この場合、スロットル弁28の開
度が大きくされて吸入空気量が多くされることにより燃
焼室全体の空燃比としては大幅なリーン状態(例えば3
0以上)とされる。一方、均一燃焼領域では、上記イン
ジェクタ22から吸気行程の前期に燃料が噴射されるこ
とにより、燃焼室15全体に均一に混合気が拡散する状
態で燃焼が行なわれる均一燃焼モードとされる。この均
一燃焼領域のうちで比較的低負荷、低回転側の領域(成
層燃焼領域に隣接する領域)では空気過剰率λがλ>
1、つまり理論空燃比よりもリーンな空燃比(例えば2
0〜25程度)とされ、高負荷側、高回転側の領域では
λ=1、つまり理論空燃比(A/F=14.7)とされ
る。なお、アクセル全開域やその付近の高負荷域及び高
回転域では、空燃比を理論空燃比よりもリッチ(λ<
1)に設定してもよい。
手段の構成を示している。上記ECU50は、吸気温セ
ンサ44及び大気圧センサ45からの信号に基づいて吸
気密度状態を検出する吸気密度状態検出手段51を有す
るとともに、アクセル開度センサ43及びエンジン回転
数センサ42からの信号に基づき、上記吸気密度状態を
加味して、目標負荷に相当する値を設定する目標負荷設
定手段52を有している。
ように、仮想体積効率演算手段52a、仮想充填効率演
算手段52b、なまし処理手段52c、目標図示平均有
効圧力演算手段52d及びアイドリング負荷補正手段5
2eを含んでいる。
セル開度accel及びエンジン回転数neに応じて仮想体積
効率veimgを求める。この場合、予めベンチテスト等に
より標準大気状態下で、かつ空燃比を理論空燃比に保っ
た標準運転条件下において要求される出力性能が得られ
るように、アクセル開度accel及びエンジン回転数neと
仮想体積効率veimgとの対応関係が定められ、その対応
関係がマップとしてECU50内のメモリに記憶されて
おり、このメモリから実際のアクセル開度accel及びエ
ンジン回転数neに応じた仮想体積効率veimgが求められ
る。
数neと仮想体積効率veimgとの対応関係は例えば図6に
示すようになる。すなわち、仮想体積効率veimgは、ア
クセル開度accelが大きくなるにつれてが増加し、か
つ、エンジン低速側ほど大きめとなるように設定され
る。
手段52bは、上記仮想体積効率veimgに対し、吸気密
度状態検出手段51で求められた吸気の密度を加味して
仮想充填効率ceimgを求める。これにより、空燃比を理
論空燃比に保つ標準運転条件を想定した場合の要求エン
ジントルクに見合う充填効率が仮想充填効率ceimgとし
て求められる。
率ceimgを次式のような一次遅れ補正によりなまし処理
する。
α<1)である。
dは、上記仮想充填効率からこれに対応した値である目
標図示平均有効圧力を求め、これを目標負荷とする。こ
の場合、なまし処理されない仮想充填効率ceimgから第
1の目標図示平均有効圧力Piobjが、また、なまし処理
された仮想充填効率ceimgdから第2の目標図示平均有効
圧力Piobjdが、それぞれ次のように演算される。
エアコン等の外部負荷が加わったときなどにそれに見合
う程度にエンジントルクを高めるべくアイドリング負荷
補正値を求め、目標図示平均有効圧力の演算に先立って
仮想充填効率ceimg及び同ceimgdを補正するようになっ
ている。
な運転モードmodsの設定を行う運転モード設定手段53
を有している。
示平均有効圧力Piobjとエンジン回転数neとに応じて基
本的な運転モードmodsを設定する。すなわち、図7に示
すように、第1の目標図示平均有効圧力Piobjが所定の
低負荷側閾値より低く、かつ、エンジン回転数が低い領
域(成層燃焼領域)では成層燃焼モードとし、それ以外
の領域(均一燃焼領域)のうちで第1の目標図示平均有
効圧力Piobjが所定の高負荷側閾値より低く、かつ、エ
ンジン高回転域以外の領域ではλ>1の均一燃焼モード
(以下、均一リーンモードと呼ぶ)とし、第1の目標図
示平均有効圧力Piobjが高負荷側閾値より高い領域及び
エンジン高回転域はλ=1の均一燃焼運転モード(以
下、ストイキオモードと呼ぶ)とする。
する各種制御パラメータの値を決定する制御手段を有
し、当実施形態では、スロットル弁28で調節される吸
入空気量、EGR弁38で調節されるEGR量、スワー
ル制御弁32で調節されるスワール、インジェクタ22
からの燃料噴射量、燃料噴射時期及び点火プラグ20の
点火時期が制御パラメータとされ、これら制御パラメー
タの値が目標負荷及びエンジン回転数ne等に応じて決定
される。この場合、制御パラメータのうちの低速応答系
の制御値を決定するための目標負荷としては第1の目標
図示平均有効圧力Piobjが用いられ、高速応答系の制御
値を決定するための目標負荷としては第2の目標図示平
均有効圧力Piobjdが用いられる。
吸入空気量、EGR量及びスワールはそれぞれスロット
ル弁28、EGR弁38及びスワール制御弁32の作動
に対する応答性が比較的低い低速応答系であって、これ
らの制御量であるスロットル開度tvoobj、EGR弁38
の目標制御量egrobj及びスワール制御弁32の目標開度
scvobjは第1の目標図示平均有効圧力Piobjとエンジン
回転数ne等に応じて決定される。一方、燃料噴射量、燃
料噴射時期及び点火時期は制御信号に速やかに応答する
高速応答系であって、これら燃料噴射量、燃料噴射時期
及び点火時期は第2の目標図示平均有効圧力Piobjdとエ
ンジン回転数ne等に応じて決定されるようになってい
る。
めの手段としては目標空燃比設定手段54、目標充填効
率演算手段55及びスロットル開度演算手段56を有し
ている。上記目標空燃比設定手段54は、吸入空気量制
御用の目標空燃比afwbを、上記運転モード設定手段53
で設定される運転モード別に設定するものであり、図8
(a)に示すように、成層燃焼モード及び均一リーンモ
ードでは第1の目標図示平均有効圧力Piobjとエンジン
回転数neとに応じ、予め作成されているマップから目標
空燃比afwbを求め、ストイキオモードでは目標空燃比af
wbを理論空燃比(λ=1)とするようになっている。
目標図示平均有効圧力Piobjもしくはこれに対応する仮
想充填効率ceimgと上記目標空燃比afwbとから、目標充
填効率ceobjを例えば次式により求める。
れる場合の目標空燃比の空気過剰率分(afwb/14.
7)と燃費改善効果分とを加味して目標充填効率ceobj
を求めるようにしたものである。
燃比で運転される状態を想定した目標負荷に対応する値
であり、これに対し、リーン運転時に同等の燃料噴射量
を確保するには上記空気過剰率分を加味する必要がある
が、このようにして理論空燃比の場合と同等の燃料噴射
量を確保すると、リーン運転時は熱効率が高められて燃
費が改善されるので、その分だけトルクが理論空燃比の
場合と比べて高くなってしまう。そこで、目標負荷に対
応するトルクを得るため、上記空気過剰率分を加味する
ほかに、燃費改善効果分も加味するようにしたものであ
って、上記式中のK3,K4が燃費改善効果分を加味す
るための係数であり、燃費改善効果分に見合う程度に目
標充填効率を減少方向に補正すべく、予め係数K3,K
4が設定されている。
bj−K1)/K2を上記の数3の式に代入した演算式によ
り、目標図示平均有効圧力Piobjを用いて目標充填効率c
eobjを求めるようにしてもよい。
すように、目標体積効率演算手段56a及びスロットル
開度決定手段56bを有し、上記目標充填効率から吸気
密度に応じた補正を行うことで目標体積効率veobjを求
め、この目標体積効率veobj及びエンジン回転数neに応
じてスロットル開度tvoobjを決定する。この際、体積効
率及びエンジン回転数とスロットル開度との対応関係は
EGRの有無によって異なるため、その各場合について
それぞれ上記対応関係を示すマップを予め作成し、EG
R判別手段56cによるEGRの有無の判別に応じてい
ずれかのマップから、目標体積効率veobjに応じたスロ
ットル開度tvoobjを求める。上記対応関係は、例えば、
EGRが行われていない場合に図9中の実線、EGRが
行われいる場合に図9中の破線のようになる。つまり、
スロットル開度tvoobjは、目標体積効率veobjが大きく
なる程大きくされ、かつ、エンジン回転数が高くなるほ
ど大きめとされるとももに、EGR有りの場合はEGR
無しの場合と比べて大きめとされる。
れる場合の既燃ガス体積割合に応じた補正が行われる。
すなわち、成層燃焼モードにある場合のように空燃比が
リーンな状態でEGRが行われる場合はEGRガス中に
既燃ガスだけでなく空気(酸素)も多く存在し、その比
率が燃焼室15に吸入される空気の量に影響するので、
既燃ガス体積割合演算手段57により既燃ガス体積割合
が求められ、吸入空気量・EGR補正手段58により、
上記既燃ガス体積割合とその目標値との比較、及びエア
フローセンサ26の出力に基づいて求められる実体積効
率veと目標体積効率veobjとの比較に基づき、スロット
ル開度の補正tvofbが行われ、これに関連してEGR弁
制御量の補正ptfbも行われる。なお、既燃ガス体積割合
の目標値については、後述のEGR弁基本制御量のマッ
プと同様のマップ(図示せず)が予め作成され、このマ
ップから読み出される。
弁基本制御量設定手段59及びEGR弁制御量演算手段
60を有している。上記EGR弁基本制御量設定手段5
7は、EGR弁38の基本制御量pbaseを上記運転モー
ド設定手段53で設定される運転モードmods別に設定す
るものであり、図8(b)に示すように、成層燃焼モー
ドでは第1の目標図示平均有効圧力Piobjとエンジン回
転数neとに応じ、予め作成されているマップから基本制
御量pbaseを求め、均一リーンモードでは基本制御量pba
seを「0」とし、ストイキオモードではエアフローセン
サ26の出力に基づいて求められる実充填効率ceとエン
ジン回転数neとに応じ、予め作成されているマップから
基本制御量pbaseを求める。
量pbaseに上記補正ptfbを加味して目標EGR弁制御量e
grobjを求める。そして、目標EGR弁制御量egrobjと
実EGR制御量とが一致するようEGR弁38を制御す
る。
段としてはS弁開度設定手段61を有している。このS
弁開度設定手段61は、スワール制御弁目標開度(S弁
開度)scvobjを上記運転モード設定手段53で設定され
る運転モードmods別に、各モードで要求されるスワール
が得られるように設定するものであり、図8(c)に示
すように、成層燃焼モード及び均一リーンモードでは第
1の目標図示平均有効圧力Piobjとエンジン回転数neと
に応じ、予め作成されているマップからスワール制御弁
目標開度scvobjを求め、ストイキオモードでは実充填効
率ceとエンジン回転数neに応じ、予め作成されているマ
ップからスワール制御弁目標開度scvobjを求めるように
なっている。
る手段としては、目標空燃比作成手段62、運転モード
設定手段63、分割比設定手段64、噴射量演算手段6
5、噴射時期設定手段66及び噴射制御手段67を有す
る。
量等の制御に用いる目標空燃比を求めるものであり、よ
り具体的には図5に示すように、主として過渡時に利用
される目標空燃比afw0を演算する目標空燃比演算手段6
2aと、主として定常時に利用される目標空燃比afwbd
を設定する目標空燃比設定手段62bと、過渡状態検出
のため吸入空気量制御用の目標空燃比afwbと上記演算手
段62aで演算された目標空燃比afw0との偏差dafwbを
演算する手段62cと、最終的な目標空燃比afwの決定
手段62dとを有している。
目標図示平均有効圧力Piobjdもしくはこれに対応する仮
想充填効率ceimgdと実充填効率ceとから、次式のように
目標空燃比afw0を演算する。
−K3[=14.7×ce/(K4×ceimgd)−K3] この演算式は、理論空燃比と、実充填効率ceと、第2の
目標平均有効圧力Piobjd(もしくは仮想充填効率ceimg
d)と、前記の燃費改善効果分を加味する係数K3,K
4とを用い、実充填効率の下で目標負荷に対応するトル
クが得られるような空燃比を求めるようにしたものであ
る。
afwbdを、運転モード設定手段63で設定される運転モ
ードmodf別に設定するものであり、図11(a)に示す
ように、成層燃焼モード及び均一リーンモードでは第2
の目標図示平均有効圧力Piobjdとエンジン回転数neとに
応じ、予め作成されているマップから目標空燃比afwbd
を求め、ストイキオモードでは目標空燃比afwbdを理論
空燃比(λ=1)とするようになっている。なお、必要
に応じ、ストイキオモードの領域でも特に高負荷、高回
転側では空燃比を目標空燃比afwbdを理論空燃比よりも
リッチとしてもよく、この場合、このモードはλ≦1の
モードとなる。
は、上記偏差dafwbが大きくなる過渡時には演算手段6
2aで演算された目標空燃比afw0を最終的な目標空燃比
afwとし、上記偏差dafwbが小さい定常時には設定手段6
2bで設定された目標空燃比afwbdを最終的な目標空燃
比afwとする。
に構成しているのは後述の如く出力上の要求とエミッシ
ョンとを満足するためであるが、より簡単な構成として
は上記設定手段62b及び偏差演算手段62cを省略
し、常に演算手段62aで求められた目標空燃比afw0を
燃料噴射量制御用等の最終的な目標空燃比とするように
してもよい。
火時期補正のための空燃比偏差dafwbd,dafw0を演算す
る手段であり、運転モード設定手段63で設定されるモ
ードがストイキオモードでない場合はdafwbd=afwbd−a
fwを演算し、ストイキオモードの場合はdafw0=afw0−a
fwを演算するようになっている。
パラメータを決定するために用いる運転モードmodfを、
燃料噴射量等制御用の目標空燃比afw0とエンジン回転数
neとに応じて設定する。すなわち、図10に示すよう
に、上記演算手段62aで演算された目標空燃比afw0が
均一リーン下限側基準値(例えば18程度)より小さい
値となる場合はストイキオモードとし、上記目標空燃比
afw0が均一リーン下限側基準値とこれよりも大きい均一
リーン上限側基準値との間の値となる場合は均一リーン
モードとし、上記目標空燃比afw0が均一リーン上限側基
準値よりも大きい値となるときは成層燃焼モードとす
る。
との間で運転モードmodfが変更される過渡時には、均一
リーン上限側基準値付近(ハッチング部分)で一時的に
分割噴射モードを選択するようにしてもよい。この分割
噴射モードとは、燃料噴射を吸気行程と圧縮行程とに分
割して行うものであり、圧縮行程噴射の成層燃焼モード
から吸気行程噴射の均一リーンモードへのモード変更や
これとは逆のモード変更が行われるときに、分割噴射モ
ードを経由するようにすれば、急激な燃焼状態の変化が
避けられる。
段63により設定される運転モードmodfに応じて吸気行
程噴射と圧縮行程噴射の分割比を設定するものであっ
て、成層燃焼モードでは吸気行程噴射割合を0%とし、
均一リーンモード及びストイキオモードでは吸気行程噴
射割合rqbasepを100%とする。なお、上記分割噴射
モードが選択されるときは、目標空燃比afw及びエンジ
ン回転数neに応じて分割比を設定すればよい。
26の出力から求められた充填効率ceと、上記目標空燃
比作成手段62により求められた目標空燃比afwと、分
割比設定手段64により設定された噴射割合rqbasepと
に基づいて燃料噴射量を演算する。具体的には、これら
の値と換算用の係数KGKFとから吸気行程噴射及び圧縮行
程噴射の各基本噴射量qbasep,qbasedを
程噴射の各補正値cdpfp,cdpfdとその他の各種補正値ct
otalを加味して、吸気行程噴射及び圧縮行程噴射の各最
終噴射量qinjp,qinjdを
噴射パルス幅Tiを求める。なお、圧縮行程噴射の基本噴
射量qbased及び最終噴射量qinjdについての演算式中のc
e(i)は充填効率の今回値(圧縮行程噴射直前の吸入空気
量検出値に基づく値)を意味し、afw(i-1),qbasep(i-
1),ctotal(i-1)はそれぞれ目標空燃比、吸気行程噴射
基本噴射量及び補正値の前回値(吸気行程噴射直前の検
出に基づく値)を意味する。このように圧縮行程噴射の
演算で目標空燃比等に前回値を用いているのは、目標空
燃比等に今回値(圧縮行程噴射直前の検出値に基づく
値)を用いると、吸気行程噴射時と圧縮行程噴射時とで
運転モード、空燃比等が変動して整合性が得られなくな
る場合があるからである。
上記運転モード設定手段63で設定される運転モード別
に設定するものであり、図12(b)に示すように、成
層燃焼モードでは第2の目標図示平均有効圧力Piobjdと
エンジン回転数neとに応じて予め作成されているマップ
から圧縮行程噴射用の噴射時期thtinjdを求め、均一リ
ーンモードでは充填効率とエンジン回転数とに応じて予
め作成されているマップから吸気行程噴射用の噴射時期
thtinjpを求め、ストイキオモードではエンジン回転数n
eに応じて予め作成されているテーブルから吸気行程噴
射用の噴射時期thtinjpを求める。
タとしては常にthtinjdとthtinjpの両方になんらかの値
を与えるようになっていて、成層燃焼モードでは圧縮行
程噴射用の噴射時期thtinjdをマップにより与えるとと
もに吸気行程噴射用の噴射時期thtinjpに固定値をセッ
トする(ただし、吸気行程噴射割合rqbasepは0%なの
で実際には吸気行程噴射は行われない)。均一リーンモ
ードやストイキオモードでは吸気行程噴射用の噴射時期
thtinjpをマップまたはテーブルにより与えるとともに
圧縮行程用の噴射時期thtinjdに固定値(例えば圧縮行
程初期の一定時期)をセットし、不足分追加噴射時に利
用する。
縮行程噴射用の噴射時期thtinjdとして成層燃焼モード
におけるデータを流用するとともに、目標空燃比afw及
びエンジン回転数neに応じて予め作成されているマップ
から吸気行程噴射用の噴射時期thtinjpを求める。
定手段66により設定された噴射時期に、上記噴射量演
算手段により演算された噴射パルス幅Tiに相当する時間
だけインジェクタ22を作動させるように、噴射パルス
を出力する。
基本点火時期及び補正量を設定する設定手段68と、点
火時期演算手段69を有する。
手段63で設定される運転モードmodf別に基本点火時期
thtigbや、各種の点火時期補正値を設定する。
ると、図12(c)に示すように、成層燃焼モードで
は、第2の目標図示平均有効圧力Piobjdとエンジン回転
数neとに応じて予め作成されているマップから基本点火
時期thtigbを求めるとともに、上記目標空燃比偏差dafw
bdに応じた補正値thtigwdを予め作成されているテーブ
ルから求める。目標空燃比偏差dafwbd(=afwbd−afw)
に応じた補正は、基本点火時期thtigbが予め定常運転時
の目標空燃比afwbdにおける目標図示平均有効圧力Piobj
d及びエンジン回転数neに応じて定められているのに対
し、過渡時にはafw0が最終的な目標空燃比afwとされて
定常時とは空燃比のずれが生じるので、それに見合うよ
うに点火時期を調整するものである。
ジン回転数neとに応じて予め作成されているマップから
基本点火時期thtigbを求めるとともに、上記目標空燃比
偏差dafwbdに応じた補正値thtigwdを予め作成されてい
るテーブルから求める。
ジン回転数neとに応じて予め作成されているマップから
基本点火時期thtigbを求めるとともに、EGR時の補正
値thtigweを充填効率ceとエンジン回転数neとに応じて
予め作成されているマップから求め、上記目標空燃比偏
差dafw0に応じた補正値thtigwd及びエンジン水温thw
に応じた冷間時補正値thtigwcをそれぞれ予め作
成されているテーブルから求める。目標空燃比偏差dafw
0(=afw0−afw)に応じた補正は、後述のように目標空
燃比afw0が理論空燃比よりリーン側の所定値以下となっ
たときNOx発生量が増大する空燃比を通ることを避け
るために最終的な目標空燃比afwが理論空燃比とされる
場合に、その空燃比変更に見合うように点火時期を調整
するものである。
空燃比afwに応じて予め作成されているテーブルから基
本噴射時期thtigbを求める。
段68で設定された基本噴射量thtigb及び各種補正値か
ら点火時期thtigを次式のように求める。
71、モード移行規制手段72を含んでいる。
化に基づいて運転モード移行時を判別するもので、例え
ば運転モード設定手段63で目標空燃比afw0に応じて設
定される運転モードを調べて、運転モード移行が要求さ
れているか否かを判別する。
ことが判別されたとき、スワール制御弁32(もしくは
EGR弁38)の制御量が移行先の運転モードでの制御
量の許容範囲内にあるか否かを判定し、例えば移行先の
運転モードでの目標値から一定の許容範囲以内にあるか
否かを調べ、つまり、スワール制御弁32(もしくはE
GR弁38)の制御量と移行先の運転モードでの目標値
との偏差が許容値より小さいか否かを調べる。
定のモード移行時において上記制御量が許容範囲外であ
るとき、つまり上記偏差が許容値以上であるときに、上
記スワール制御弁32(もしくはEGR弁)を移行先の
運転モードでの目標制御状態に向けて作動させつつ、上
記制御量が許容値より小さくなるまで運転モードの変更
を待機させるようになっている。
種演算、制御等の処理のうち、主として上記モード移行
判別手段70、判定手段71及びモード移行規制手段7
2としての機能を果たす処理をフローチャートで示して
いる。
ずステップS1でアクセル開度、エンジン回転数及びス
ワール制御弁の実開度scvpの各検出データが読み込まれ
る。続いてステップS2で目標負荷(目標図示平均有効
圧力)が算出され、ステップS3で目標空燃比afw0が算
出される。
より図10に示すような設定に基づいて要求運転モード
が選択される。そして、ステップS5で要求運転モード
でのスワール制御弁32の目標開度scvobjが算出され、
ステップS6で上記目標開度scvobjとなるようにスワー
ル制御弁32が駆動される。
求が発生中であるか否か、つまり目標空燃比afw0の変化
によりステップS4で選択される要求運転モードが変更
されるべき状態となったか否かが判別され、運転モード
移行要求が発生していなければそのままリターンされ
る。
は、ステップS8で、スワール制御弁32の実開度scvp
とモード移行先の目標開度scvobjとの差の絶対値(以
下、これをスワール制御弁開度偏差と呼ぶ)が所定の許
容値より小さいか否かが判定される。そして、許容値よ
り小さい場合は運転モードの移行が行われる(ステップ
S9)。一方、スワール制御弁開度偏差が上記許容値以
上である場合は、運転モードの移行が待機される(ステ
ップS10)。
トであり、このフローチャート中のステップS1〜S6
の処理、ステップS7の判別、ステップS8の判定、及
びステップS8でスワール制御弁開度偏差が所定の許容
値より小さいと判定されたときのステップS9の処理
は、図12に示すものと同様である。
差が許容値以上であると判定された場合は、ステップS
11で、要求されている運転モードの移行が均一燃焼モ
ード(均一リーンモードもしくはストイキオモード)か
ら成層燃焼モードへの移行であるか否かが判定される。
そして、この判定がYESの場合は、運転モードの移行
が待機される(ステップS12)。
り均一燃焼モードから成層燃焼モードへの移行以外の運
転モードの移行があった場合、点火進角の補正が開始さ
れ(ステップS14)、例えば点火時期がリタード方向
に補正される。
発生中でないと判定されたときは、ステップS15で点
火進角補正中(ステップS14で開始された点火進角の
補正の継続中)か否かが判定される。そして、点火進角
補正中である場合にはステップS16でスワール制御弁
開度偏差が許容値より小さくなったか否かが調べられ、
許容値より小さくなったときに点火進角補正が解除され
る(ステップS17)。
の筒内噴射式エンジンでは、運転モードとして成層燃焼
モード、均一リーンモード及びストイキオモードが運転
状態に応じて設定される。そして、成層燃焼モードでは
空燃比が理論空燃比と比べて大幅にリーンとされた状態
で成層燃焼が行われることにより燃費が大幅に改善さ
れ、均一リーンモードでは空燃比がある程度リーンにさ
れた状態で吸気行程噴射により均一燃焼が行われ、スト
イキオモードでは理論空燃比とされた状態で吸気行程噴
射により均一燃焼が行われる。
モードでは要求されるトルクを確保しつつ空燃比をリー
ンとすべくスロットル開度を大きくして吸入空気量を増
加させる等、運転モード及び目標負荷等に基づき吸入空
気量が制御されるとともに、燃料噴射量、噴射時期、点
火時期等が制御され、また、スワール制御弁32及びE
GR弁38の制御も行われる。
の制御応答性等を配慮されて適切に制御される。
標負荷等に応じて設定された吸入空気量制御用の目標空
燃比afwbに基づいて目標充填効率ceobjが求められ、さ
らに吸気密度に応じた補正で目標体積効率veobjが求め
られて、それに基づきスロットル開度の演算が行われる
ようになっているので、スロットル開度の制御が精度良
く行われる。
負荷及び実充填効率等に基いて求められる噴射量等制御
用の空燃比に基づき、運転モード設定手段63による運
転モードの設定及び燃料噴射量、噴射時期、点火時期の
制御が行われることにより、充填効率が変化する過渡時
等にも実際の運転モードや空燃比等が適正に調整され
る。
入空気量等の制御には第1の目標図示平均有効圧力Piob
jが用いられる一方、制御信号に対する応答速度が高い
燃料噴射量等の制御には、なまし処理した仮想充填効率
ceimgdに基づく第2の目標図示平均有効圧力Piobjdが用
いられることにより、各制御パラメータの作動のタイミ
ングが適正に調整される。
論空燃比とされる標準運転条件が保たれつつアクセル操
作量に対応してスロットル開度が変化するような一般の
エンジンでは、加速時等にアクセル操作量及びそれに対
応するスロットル開度が急激に変化しても、吸入空気量
の変化には遅れがあり、エンジン出力の変化は吸入空気
量の変化に対応したものとなるので、それを模擬した出
力制御を行うためには、なまし処理した仮想充填効率ce
imgdに基づく第2の目標図示平均有効圧力Piobjdが実際
に要求される目標負荷に相当する。そこで、高速応答系
は、実際に要求される目標負荷に相当する第2の目標図
示平均有効圧力Piobjdに応じて制御されることにより、
標準運転条件で運転されるような場合と同様のトルク特
性が得られ、急激なトルク変化を招くことがなく、良好
な走行フィーリングが確保される。
EGR弁の制御量及びS弁の開度については、目標負荷
の変化に対して吸入空気量、EGR量及びスワール比の
変化にある程度の遅れを有し、つまり仮想充填効率の変
化に対して吸入空気量等の変化が緩慢になる傾向がある
ため、なまし処理していない仮想充填効率ceimgに基づ
く第1の目標図示平均有効圧力Piobjに応じて制御され
ることにより、応答遅れが抑制される。
速応答系との制御タイミングのずれを低減するような調
整が行われているが、これらのタイミングを完全に合致
させることは困難である。そして、とくにスワール制御
弁32に着目すると、運転モードの移行時にスワール制
御弁32の作動に応答遅れが生じた場合、燃焼性を悪化
させることがある。これに対し、当実施形態の装置で
は、前述の図12に示す制御または図13に示す制御に
より、運転モードの移行に対するスワール制御弁32の
作動の応答遅れに起因した燃焼性の悪化が防止される。
この作用を、図14及び図15を算出しつつ説明する。
ドへの移行時の目標スロットル開度tvoobj、充填効率c
e、スワール制御弁開度scvp、空燃比(A/F)及びト
ルクの変化を示している。なお、スワール制御弁32は
開度が小さくなるほどスワールを強めるものであり、大
幅なリーンとされる成層燃焼モードではスワールを強化
して燃焼性を高めるべく目標開度scvobjが大きくされ、
均一燃焼モードでは過早燃焼によるノッキングを避ける
ため成層燃焼モードの場合と比べて目標開度scvobjが小
さくされる。
手段53で設定される運転モードmodsが変更される時点
t0で目標スロットル開度tvoobjが開方向に変化し、それ
に応じ、多少の応答遅れをもって充填効率ceが増加する
とともにそれに伴って空燃比が変化する。さらに、ある
程度の応答遅れをもってスワール制御弁開度scvpが均一
燃焼モードの目標開度から成層燃焼モードの目標開度へ
と変化し、つまり開度が小さくなる。
化した時点t1で運転モード設定手段53による運転モー
ドmodfの移行要求が生じるが、この時点t1ではスワール
制御弁開度scvpが応答遅れにより比較的大きいため、成
層燃焼モードに移行すればスワール不足による燃焼性の
悪化が生じ、実線で示すようなトルクの一時的な落ち込
みが生じる。
は図13に示す制御によると、スワール制御弁開度偏差
が許容値以上である間は運転モードの移行が待機され、
つまり燃料噴射時期や点火時期が移行前の状態に保たれ
て、吸気行程噴射による均一燃焼状態が維持されるた
め、燃焼性の悪化が防止される。そして、成層燃焼時に
要求されるスワールが得られる程度にスワール制御弁開
度scvpが小さくなった時点t2で燃料噴射時期や点火時期
が変更されて運転モードが実際に成層燃焼モードに移行
する。従って、モード移行時にもトルクが破線で示すよ
うに安定する。
モードへ移行する場合を示しており、運転モードmodsが
変更される時点t0で目標スロットル開度tvoobjが閉方向
に変化し、それに応じ、多少の応答遅れをもって充填効
率ceが減少するとともにそれに伴って空燃比が変化し、
さらに、ある程度の応答遅れをもってスワール制御弁開
度scvpが増大する。
変化した時点t1´で運転モードmodfの移行要求が生じる
が、この時点t1´ではスワール制御弁開度scvpが応答遅
れにより比較的小さいため、均一燃焼モードに移行すれ
ばスワールが強すぎて過進角(ノッキング)によるトル
ク低下を招く。
ると、スワール制御弁開度scvpが充分に大きくなってス
ワール制御弁開度偏差が許容値より小さくなる時点t2´
まで運転モードの移行が待機されることにより、トルク
低下が防止される。また、図13に示す制御によると、
モード移行要求が生じた時点t1´で運転モードは均一燃
焼モードに移行されるが、点火時期がリタード補正され
ることより過進角(ノッキング)が防止される。
ワール制御弁の応答遅れに応じたモード移行の規制もし
くは点火時期の補正を行っているが、図2中の判定手段
71でモード移行時にEGR弁38の作動の応答遅れに
よりEGR弁制御量が移行先の運転モードでの制御量の
許容範囲内にあるか否かを判定し、許容範囲外であると
きに運転モード規制手段72でモード移行の規制等を行
うようにしてもよい。
る制御の一例をフローチャートで示している。
ずステップS21でアクセル開度、エンジン回転数、吸
入空気量及びEGR弁の実制御量egrpの各検出データが
読み込まれる。続いてステップS22で目標負荷が算出
され、ステップS23で要求運転モードが選択される。
そして、ステップS24で要求運転モード及び目標負荷
に応じたEGR弁の目標制御量egrobjが算出され、ステ
ップS25で上記目標制御量egrobjとなるようにEGR
弁38が駆動される。
要求が発生中であるか否かが判別され、運転モード移行
要求が発生していなければそのままリターンされる。
ステップS27で、EGR弁の実制御量egrpと目標制御
量egrobjとの差の絶対値(以下、これをEGR弁制御量
偏差と呼ぶ)が所定の許容値より小さいか否かが判定さ
れる。そして、許容値より小さい場合は運転モードの移
行が行われる(ステップS28)。一方、EGR弁制御
量偏差が上記許容値以上である場合は、運転モードの移
行が待機される(ステップS29)。
る制御の別の例をフローチャートであり、このフローチ
ャート中のステップS21〜S25の処理、ステップS
26の判別、ステップS27の判定、及びステップS2
7でEGR弁制御量偏差が所定の許容値より小さいと判
定されたときのステップS28の処理は、図16に示す
ものと同様である。
が許容値以上であると判定された場合は、ステップS3
0で、要求されている運転モードの移行が成層燃焼モー
ドから均一燃焼モードへの移行であるか否かが判定され
る。そして、この判定がYESの場合は、運転モードの
移行が待機される(ステップS31)。
り成層燃焼モードから均一燃焼モードへの移行以外の運
転モードの移行があった場合、点火進角の補正が開始さ
れ(ステップS33)、例えば点火時期がリタード方向
に補正される。
求発生中でないと判定されたときは、ステップS34で
点火進角補正中(ステップS26で開始された点火進角
の補正の継続中)か否かが判定される。そして、点火進
角補正中である場合にはステップS35でEGR弁制御
量偏差が許容値より小さくなったか否かが調べられ、許
容値より小さくなったときに点火進角補正が解除される
(ステップS36)。
運転モード移行時にEGR弁の作動の応答遅れによる燃
焼性の悪化やトルク変動が防止される。
て、成層燃焼モードでは、点火プラグ回りに適度の空燃
比の混合気が偏在することによりEGR導入状態でも燃
焼安定性が確保され易いため、比較的多量のEGRが導
入されるようにEGR弁38が制御され、均一リーンモ
ードでは燃焼室全体が均一にリーンな状態になってEG
Rが導入されると燃焼性が損なわれ易いためEGR弁制
御量は0とされるが、成層燃焼モードから均一リーンモ
ードへの移行時に、応答遅れによりEGR量が充分に減
少していない時点でモード移行が行われると、燃焼性が
悪化して失火によるトルクダウンが生じる。
示す制御によると、EGR弁制御量が小さくなってEG
R量が充分に減少する状態までモードの移行が待機され
るため、失火が確実に防止される。なお、成層燃焼モー
ドから均一リーンモードへの移行以外の運転モードの移
行、均一リーンモードから成層燃焼モードへの移行時
は、EGR弁制御の応答遅れでEGR量が成層燃焼時の
目標値より少なくなっても失火を招くことはないが、多
少はトルク変動等が生じるので、図17に示すように、
点火時期の補正でトルクを調整することが望ましい。
る。このフローチャート中のステップS21〜S25の
処理、ステップS26の判別、ステップS27の判定、
及びステップS27でEGR弁制御量偏差が所定の許容
値より小さいと判定されたときのステップS28の処理
は、図16に示すものと同様である。
が許容値以上であると判定された場合は、ステップS3
0で、成層燃焼モードから均一燃焼モードへの移行であ
るか否かが判定される。そして、この判定がYESの場
合は、空燃比をλ≦1としつつ均一燃焼を行うモード
(ストイキオ乃至リッチモード)に暫定移行され(ステ
ップS41)、この状態でトルクを調整すべく点火時期
が補正される(ステップS42)。ステップS30の判
定がNOの場合は運転モード移行待機とされる(ステッ
プS43)。
求発生中でないと判定されたときは、ステップS44で
λ≦1の均一燃焼での暫定運転中(ステップS41で暫
定移行されたモードの継続中)か否かが判定される。そ
して、上記暫定運転中である場合にはステップS45で
EGR弁制御量偏差が許容値より小さくなったか否かが
調べられ、許容値より小さくなったときに均一リーンモ
ードへ移行されるとともに点火進角補正が解除される
(ステップS46,S47)。
リーンモードへの移行時においてEGR弁38の応答遅
れが生じているとき、図17に示すような移行の待機が
行われるのに替えて、λ≦1の均一燃焼モードに暫定的
に移行されており、このようにλ≦1とされることで均
一リーンモードよりはEGR余裕度が高くなって燃焼安
定性が確保される。ただし、トルクは上昇する傾向が生
じるので、点火時期補正によりトルク調整される。
の応答遅れに対処するための制御の一例を示している。
ずステップS51でアクセル開度、エンジン回転数、ス
ワール制御弁の実開度scvp、EGR弁の実制御量egrpの
各検出データが読み込まれる。続いてステップS52で
目標負荷が算出され、ステップS53で目標空燃比が算
出され、ステップS54で要求運転モードが選択され
る。そして、ステップS55で要求運転モード及び目標
負荷に応じたEGR弁の目標制御量egrobjが算出され、
ステップS56で上記目標制御量egrobjとなるようにE
GR弁38が駆動される。さらにステップS57で要求
運転モードでのスワール制御弁の目標開度scvobjが算出
され、ステップS58で上記目標開度scvobjとなるよう
にスワール制御弁32が駆動される。
要求が発生中であるか否かが判別され、運転モード移行
要求が発生していなければそのままリターンされる。
ステップS60で、スワール制御弁開度偏差が所定の許
容値より小さいか否かが判定され、その判定がYESの
場合はさらにステップS61でEGR弁制御量偏差が所
定の許容値より小さいか否かが判定される。そして、ス
ワール制御弁開度偏差及びEGR弁開度偏差がともに許
容値より小さい場合は運転モードの移行が行われ(ステ
ップS62)、いずれか一方でも許容値以上である場合
は、運転モードの移行が待機される(ステップS6
3)。
応答遅れとEGR弁38の応答遅れのいずれに対して
も、燃焼安定性を確保することができる。
施形態に限定されず、種々変更可能である。
GR弁38の制御量とその目標値との偏差を調べている
が、EGR率あるいはEGRガス中の既燃ガスの割合と
その目標値との偏差を調べることにより、応答遅れを判
定するようにしてもよい。
ンに適用しているが、これ以外にも、例えば吸気ポート
にインジェクタを設けているエンジンで、低速低負荷時
にスワールを生成しつつリーンバーンを行い、かつ、目
標負荷を設定してそれに基づきスロットル開度、燃料噴
射量等の制御を行うようにしたもの等にも本発明を適用
することができる。
コントロールする吸気流動調節手段を備えるとともに、
所定の運転モード移行時において吸気流動調節手段の制
御量が移行先の運転モードでの制御量の許容範囲外であ
るときには、上記吸気流動調節手段を移行先の運転モー
ドでの目標制御状態に向けて作動させつつ、上記制御量
が許容範囲内となるまで運転モードの変更を待機させる
ようにしているため、運転モードの移行に対する吸気流
動調節手段の応答遅れにより制御量が移行先の運転モー
ドでの許容範囲内にまで変化していない期間に運転モー
ドが変更されることを防止することができる。従って、
吸気流動調節手段の制御量が運転モード移行後の目標値
からかけ離れて燃焼性等が悪化するといった事態を防止
することができる。
量を調節する排気ガス還流調節手段を備えるとともに、
特定のモード移行時において上記制御量が移行先の運転
モードでの制御量の許容範囲外であるときには、上記排
気ガス還流量調節手段を移行先の運転モードでの目標制
御状態に向けて作動させつつ、上記制御量が許容範囲内
となるまで運転モードの変更を待機させるようにしてい
るため、運転モードの移行に対する排気ガス還流調節手
段の応答遅れにより制御量が移行先の運転モードでの許
容範囲内にまで変化していない期間に運転モードが変更
されることを防止し、燃焼性等の悪化を防止することが
できる。
ある。
ブロック図である。
ック図である。
の具体的構成を示すブロック図である。
効率との対応関係を示す説明図である。
空燃比、EGR弁基本制御量及びスワール制御弁開度の
それぞれについて、運転モード別に設定されたマップ等
を示す図である。
示す説明図である。
の設定を示す説明図である。
目標空燃比、噴射時期及び点火時期のそれぞれについ
て、運転モード別に設定されたマップ等を示す図であ
る。
対処する制御の一例を示すフローチャートである。
対処する制御の別の例を示すフローチャートである。
を示す説明図である。
を示す説明図である。
る制御の一例を示すフローチャートである。
る制御の別の例を示すフローチャートである。
る制御のさらに別の例を示すフローチャートである。
の応答遅れに対処する制御の例を示すフローチャートで
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 燃焼室に直接燃料を噴射するインジェク
タを備え、運転モードとして上記インジェクタから圧縮
行程で燃料を噴射させて成層燃焼を行わせる成層燃焼モ
ードと吸気行程で燃料を噴射させて均一燃焼を行わせる
均一燃焼モードとを有し、運転状態に応じて運転モード
を変更するようになっているエンジンにおいて、 吸気通路から燃焼室に導入される吸気の流動状態をコン
トロールする吸気流動調節手段と、 運転状態の変化に基づいて運転モード移行時を判別する
モード移行判別手段と、 この判別手段により運転モード移行時であることが判別
されたとき、吸気流動調節手段の制御量が移行先の運転
モードでの制御量の許容範囲内にあるか否かを判定する
判定手段と、均一燃焼モードから成層燃焼モードへの移行時において
吸気流動調節手段の制御量が移行先の運転モードでの上
記制御量の許容範囲外であることが判定されたときに、
上記吸気流動調節手段を移行先の運転モードでの目標制
御状態に向けて作動させつつ、上記制御量が許容範囲内
となるまで運転モードの移行を待機させる運転モード移
行規制手段とを備え、上記運転モード移行規制手段は、成層燃焼モードから均
一燃焼モードへの移行時において吸気流動調節手段の制
御量が移行先の運転モードでの上記制御量の許容範囲外
であることが判定されたときに、上記運転モードの移行
を行わせ、かつ上記制御量が許容範囲内となるまでの間
は点火時期を補正制御する ことを特徴とするエンジンの
制御装置。 - 【請求項2】 エンジンの排気系から吸気系への排気ガ
ス還流量を調節する排気ガス還流調節手段と、運転モー
ド移行時であることが判別されたとき、排気ガス還流調
節手段の制御量が移行先の運転モードでの制御量の許容
範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、特定のモー
ド移行時において上記制御量が許容範囲外であるときに
は、上記排気ガス還流量調節手段を移行先の運転モード
での目標制御状態に向けて作動させつつ、上記制御量が
許容範囲内となるまで運転モードの移行を待機させる運
転モード移行規制手段とを備えたことを特徴とする請求
項1記載のエンジンの制御装置。 - 【請求項3】 成層燃焼モードから均一燃焼モードへの
移行時において排気ガス還流量調節手段の制御量が移行
先の運転モードでの制御量の許容範囲外であることが判
定されたときに上記運転モード移行規制手段により運転
モードの移行を待機させることを特徴とする請求項2記
載のエンジンの制御装置。 - 【請求項4】 上記運転モード移行規制手段は、均一燃
焼モードから成層燃焼モードへの移行時において排気ガ
ス還流量調節手段の制御量が移行先の運転モードでの制
御量の許容範囲外であることが判定されたときに、上記
運転モードの移行を行わせ、かつ上記制御量が許容範囲
内となるまでの間は点火時期を補正制御することを特徴
とする請求項3記載のエンジンの制御装置。 - 【請求項5】 燃焼室に直接燃料を噴射するインジェク
タを備え、運転モードとして上記インジェクタから圧縮
行程で燃料を噴射させて成層燃焼を行わせる成層燃焼モ
ードと吸気行程で燃料を噴射させて均一燃焼を行わせる
均一燃焼モードとを有し、運転状態に応じて運転モード
を変更するようになっているエンジンにおいて、 エンジンの排気系から吸気系への排気ガス還流量を調節
する排気ガス還流調節手段と、運転状態の変化に基づい
て運転モード移行時を判別するモード移行判別手段と、
この判別手段により運転モード移行時であることが判別
されたとき、排気ガス還流調節手段の制御量が移行先の
運転モードでの制御量の許容範囲内にあるか否かを判定
する判定手段と、成層燃焼モードから均一燃焼モードへの移行時において
排気ガス還流量調節手段の制御量が移行先の運転モード
での制御量の許容範囲外であることが判定されたとき
に、 上記排気ガス還流量調節手段を移行先の運転モード
での目標制御状態に向けて作動させつつ、上記制御量が
許容範囲内となるまで運転モードの移行を待機させる運
転モード移行規制手段とを備え、上記運転モード移行規制手段は、均一燃焼モードから成
層燃焼モードへの移行時におい て排気ガス還流量調節手
段の制御量が移行先の運転モードでの制御量の許容範囲
外であることが判定されたときに、上記運転モードの移
行を行わせ、かつ上記制御量が許容範囲内となるまでの
間は点火時期を補正制御する ことを特徴とするエンジン
の制御装置。
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