JP3812858B2 - 紙葉類真偽識別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣、印紙、有価証券などの紙葉類の真偽を識別する紙葉類真偽識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の紙葉類真偽識別装置は、赤外線で紙葉類を照明する光照明部と、光照明部の照明下で紙葉類を撮影する赤外線カメラと、赤外線カメラで撮影された映像を表示するテレビモニタとを備えている。そして、赤外線カメラで撮影した映像をオペレータがテレビモニタで観察して、紙葉類の真偽を識別している。
【0003】
即ち、真正紙葉類は、可視光線に対する反射率と赤外線に対する反射率とが異なる特殊インクで印刷されているので、赤外線で紙葉類を照明すると可視光下での模様と異なった模様が紙葉類の表面に現れる。これに対して、偽造紙葉類は、可視光線に対する反射率と赤外線に対する反射率とがほぼ等しい一般インクで印刷されているので、赤外線で紙葉類を照明しても可視光下での表面の模様と変わらない。このため、赤外線で照明した紙葉類の表面に異なる模様が現れるかテレビモニタで確認することにより、紙葉類の真偽が判定できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の紙葉類真偽識別装置では、可視光線下での紙葉類表面の模様と赤外線下での紙葉類表面の模様とが部分的にしか異ならない場合、これらの違いを見つけるのは難しかった。このため、熟練したオペレータが判定するか、或いは、紙葉類表面の模様を印刷した見本を手元に置いてこの見本とテレビモニタに表示される映像とを比較して判定しなければならなかった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決し、熟練したオペレータを必要とせず、且つ、見本と比較しなくても紙葉類の真偽を容易に判定できる紙葉類真偽識別装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の紙葉類真偽識別装置は、所定の第1波長に対する反射率と所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、第1波長に対しては一般インクの場合と反射率が近似し第2波長に対しては一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、第1波長の光で紙葉類を照明する第1の照明手段と、第2波長の光で紙葉類を照明する第2の照明手段と、第1波長に対する感度を有し、紙葉類を撮像する第1のエリアセンサと、第2波長に対する感度を有し、紙葉類を撮像する第2のエリアセンサと、紙葉類で反射した光による像を第1のエリアセンサに結像する第1の結像光学系と、紙葉類で反射した光による像を第2のエリアセンサに結像する第2の結像光学系と、3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有するカラービデオモニタとを備え、第1のエリアセンサから出力された映像信号と第2のエリアセンサから出力された映像信号とのいずれか一方の映像信号を第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させることを特徴とする。
【0007】
このような構成を採用した場合、第1の照明手段から出射された第1の波長の光と、第2の照明手段から出射された第2の波長の光とで紙葉類は照明される。これらの照明によって紙葉類で反射した光は第1の結像光学系と第2の結像光学系とに入射され、入射光による像が第1のエリアセンサと第2のエリアセンサとにそれぞれ結像される。第1のエリアセンサは第1波長に対する感度を有しているので、第1の照明手段から出射された第1の波長の光による紙葉類の像が第1のエリアセンサで撮像される。また、第2のエリアセンサは第2波長に対する感度を有しているので、第2の照明手段から出射された第2の波長の光による紙葉類の像が第2のエリアセンサで撮像される。
【0008】
撮像によって第1のエリアセンサと第2のエリアセンサとから映像信号がそれぞれ出力され、これらの映像信号のいずれか一方の映像信号がカラービデオモニタの第1のカラー入力部に入力される。また、他方の映像信号がカラービデオモニタの第2及び第3のカラー入力部に入力される。
【0009】
紙葉類の表面のうち、一般インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率と第2波長に対する反射率とが近似するので、第1のエリアセンサから出力される映像信号と、第2のエリアセンサから出力される映像信号との信号レベルはほぼ等しくなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルがほぼ等しくなり、一般インクで印刷された部分は黒、灰、白といった無彩色のモノクロ画像となる。
【0010】
また、紙葉類の表面のうち、特殊インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率が一般インクの場合と近似すると共に第2波長に対する反射率が一般インクの場合と相違する。このため、第1のエリアセンサから出力される映像信号の信号レベルと第2のエリアセンサから出力される映像信号の信号レベルとは異なったものとなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルに違いが生じ、特殊インクで印刷された部分は有彩色の画像となる。
【0011】
このように、特殊インクの部分を赤、緑、青といった有彩色で際だたせることができ、一般インクと特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方のみを用いた偽造紙葉類との判定が容易になる。
【0012】
請求項2の紙葉類真偽識別装置は、所定の第1波長に対する反射率と第1波長と異なる所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、第1波長に対しては一般インクの場合と反射率が近似し第2波長に対しては一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、第1波長と第2波長との範囲を包含した波長帯域の光で紙葉類を照明する照明手段と、第1波長に対する感度を有し、紙葉類を撮像する第1のエリアセンサと、第2波長に対する感度を有し、紙葉類を撮像する第2のエリアセンサと、紙葉類で反射した光による像を第1のエリアセンサに結像する第1の結像光学系と、紙葉類で反射した光による像を第2のエリアセンサに結像する第2の結像光学系と、3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有するカラービデオモニタとを備え、第1のエリアセンサから出力された映像信号と第2のエリアセンサから出力された映像信号とのいずれか一方の映像信号を第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を前記第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させることを特徴とする。
【0013】
このような構成を採用した場合、照明手段から出射された第1波長と第2波長との範囲を包含した波長帯域の光で紙葉類は照明される。この照明によって紙葉類で反射した光は第1の結像光学系と第2の結像光学系とに入射され、入射光による像が第1のエリアセンサと第2のエリアセンサとにそれぞれ結像される。第1のエリアセンサは第1波長に対する感度を有しているので、照明手段から出射された光のうち、第1の波長の光による紙葉類の像が第1のエリアセンサで撮像される。また、第2のエリアセンサは第2波長に対する感度を有しているので、照明手段から出射された光のうち、第2の波長の光による紙葉類の像が第2のエリアセンサで撮像される。
【0014】
撮像によって第1のエリアセンサと第2のエリアセンサとから映像信号がそれぞれ出力され、これらの映像信号のいずれか一方の映像信号がカラービデオモニタの第1のカラー入力部に入力される。また、他方の映像信号がカラービデオモニタの第2及び第3のカラー入力部に入力される。
【0015】
紙葉類の表面のうち、一般インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率と第2波長に対する反射率とが近似するので、第1のエリアセンサから出力される映像信号と、第2のエリアセンサから出力される映像信号との信号レベルはほぼ等しくなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルがほぼ等しくなり、一般インクで印刷された部分は黒、灰、白といった無彩色のモノクロ画像となる。
【0016】
また、紙葉類の表面のうち、特殊インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率が一般インクの場合と近似すると共に第2波長に対する反射率が一般インクの場合と相違する。このため、第1のエリアセンサから出力される映像信号の信号レベルと第2のエリアセンサから出力される映像信号の信号レベルとは異なったものとなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルに違いが生じ、特殊インクで印刷された部分は有彩色の画像となる。
【0017】
このように、特殊インクの部分を赤、緑、青といった有彩色で際だたせることができ、一般インクと特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方のみを用いた偽造紙葉類との判定が容易になる。
【0018】
請求項3においては、紙葉類で反射した光を第1の結像光学系と第2の結像光学系との2方向に分岐させる光分岐手段とを更に備えることを特徴とする。このような構成を採用した場合、第1の結像光学系に向けて反射した光による紙葉類の像が第1のエリアセンサで撮像される。また、第2の結像光学系に向けて反射した光による紙葉類の像が第2のエリアセンサで撮像される。
【0019】
請求項4の紙葉類真偽識別装置は、所定の第1波長に対する反射率と第1波長と異なる所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、第1波長に対しては一般インクの場合と反射率が近似し第2波長に対しては一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、第1波長の光で紙葉類を照明する第1の照明手段と、第2波長の光で紙葉類を照明する第2の照明手段と、第1の照明手段による照明と第2の照明手段による照明とを交互に切り換える照明切換手段と、第1波長及び第2波長に対する感度を有し、紙葉類を撮像するエリアセンサと、紙葉類で反射した光による像をエリアセンサに結像する結像光学系と、3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有し、エリアセンサから出力された映像信号を入力させるカラービデオモニタと、第1の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号と第2の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号とのいずれか一方の映像信号を第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させるように、エリアセンサから出力される映像信号を切り換える映像切換手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
このような構成を採用した場合、第1の照明手段による照明と第2の照明手段による照明とが照明切換手段によって交互に切り換えられ、第1の照明手段から出射された第1の波長の光と第2の照明手段から出射された第2の波長の光とが交互に紙葉類に照射される。この照射によって紙葉類で反射した光は結像光学系に入射され、入射光による像がエリアセンサに結像される。
【0021】
エリアセンサでは紙葉類の像が撮像され、エリアセンサから映像信号が出力される。この映像信号は映像切換手段に与えられ、映像切換手段は第1の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号と、第2の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号とのいずれか一方の映像信号をカラービデオモニタの第1のカラー入力部に入力させる。また、他方の映像信号を第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させる。
【0022】
紙葉類の表面のうち、一般インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率と第2波長に対する反射率とが近似するので、第1のエリアセンサから出力される映像信号と、第2のエリアセンサから出力される映像信号との信号レベルはほぼ等しくなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルがほぼ等しくなり、一般インクで印刷された部分は黒、灰、白といった無彩色のモノクロ画像となる。
【0023】
また、紙葉類の表面のうち、特殊インクで印刷された部分は、第1波長に対する反射率が一般インクの場合と近似すると共に第2波長に対する反射率が一般インクの場合と相違する。このため、第1の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号と、第2の照明手段による照明下で撮像された紙葉類の映像信号との信号レベルは異なったものとなる。その結果、カラービデオモニタの各カラー入力部に入力された映像信号の信号レベルに違いが生じ、特殊インクで印刷された部分は有彩色の画像となる。
【0024】
このように、特殊インクの部分を赤、緑、青といった有彩色で際だたせることができ、一般インクと特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方のみを用いて印刷された偽造紙葉類との判定が容易になる。
【0025】
請求項5においては、第1波長の光が可視光線で、第2波長の光が赤外線であることを特徴とする。このような構成を採用した場合、第1波長の波長帯域と第2波長の波長帯域とが重なることがないので、特殊インクで印刷された部分の映像がカラービデオモニタに鮮明に表示され、真正紙葉類と偽造紙葉類との判定が容易になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る紙葉類真偽識別装置の好適な実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態である紙葉類真偽識別装置1を示す断面図である。図1に示すように、紙葉類真偽識別装置1は直方体形状の遮光ケース10を備え、遮光ケース10の上板10aに表示窓11が、下板10bに読取窓12がそれぞれ設けられている。そして、表示窓11及び読取窓12には保護ガラスがはめ込まれている。遮光ケース10内部の一方の側板10cには、第1波長の光線である可視光線を照射する緑色LED(第1の照明手段)20が斜め下方を向けて取り付けられている。また、遮光ケース10内部の他方の側板10dには、第2波長の光線である赤外線を照射する赤外LED(第2の照明手段)30が斜め下方を向けて取り付けられている。このため、緑色LED20から照射される可視光線と、赤外LED30から照射される赤外線とで読取窓12の全面が照明される。
【0028】
表示窓11の下にはカラー液晶パネル(カラービデオモニタ)40が配設され、読取窓12の下方の映像を表示することができる。さらに、カラー液晶パネル40の下にはバックライトユニット41が配設され、十分なコントラストが得られるようにカラー液晶パネル40に対して光を照射することができる。ここで、バックライトユニット41の光源には白色蛍光灯が用いられる。
【0029】
バックライトユニット41の下には、上板10aから吊り下げられた仕切り板50が設けられ、仕切り板50の下面には、可視光帯域に感度を有するエリアセンサ(第1のエリアセンサ)60が、センサ面60aと読取窓12とを対峙させて配設されている。さらに、エリアセンサ60の下には、読取窓12で反射した光による像をエリアセンサ60のセンサ面60aに結像させる結像レンズ(第1の結像光学系)61が配設されている。
【0030】
また、エリアセンサ60と読取窓12との間の光路上には、読取窓12で反射した光のうち、可視光線を透過させてエリアセンサ60に向けて直進させると共に、赤外線を反射させて側板10dに向けて直進させるダイクロイックミラーからなるビームスプリッタ(光分岐手段)70が配設されている。さらに、ビームスプリッタ70で反射した光の光路上における側板10dには、赤外帯域に感度を有するエリアセンサ(第2のエリアセンサ)80と、ビームスプリッタ70で反射した光による像をエリアセンサ80のセンサ面80aに結像させる結像レンズ(第2の結像光学系)81とが配設されている。
【0031】
仕切り板50の上面には回路基板90が設けられ、この回路基板90には、図2に示す映像回路91,92が設けられている。映像回路91は、エリアセンサ60から出力された映像信号を入力してこの映像信号をTV信号に変換する回路であり、映像回路91から出力されたTV信号は、カラー液晶パネル40のB入力部(第2のカラー入力部)40b及びG入力部(第3のカラー入力部)40cに並列に入力される。同様に、映像回路92は、エリアセンサ80から出力された映像信号を入力してこの映像信号をTV信号に変換する回路であり、映像回路92から出力されたTV信号は、カラー液晶パネル40のR入力部(第1のカラー入力部)40aに入力される。
【0032】
なお、紙葉類真偽識別装置1では、ダイクロイックミラーからなるビームスプリッタ70を用いて入射光を可視光線と赤外線とに分離させているが、ダイクロイックミラーでない一般的なビームスプリッタを用いて、入射光を波長分離させることなく2方向に分けてもよい。この場合でも、エリアセンサ60は可視光帯域に感度を有し、エリアセンサ80は赤外帯域に感度を有するので、エリアセンサ60で可視光線による像が撮像されると共に、エリアセンサ80で赤外線による像が撮像される。
【0033】
次に、第1の実施形態である紙葉類真偽識別装置1の動作について説明する。図3に示すように、紙幣(紙葉類)Aの上に紙葉類真偽識別装置1を置いて、電源スイッチ(図示せず)を投入すると、図1の緑色LED20及び赤外LED30が点灯して、緑色LED20から照射される可視光線と赤外LED30から照射される赤外線とで紙幣Aが均一に照明される。ここで、可視光線と赤外線との照射量はほぼ等しいものとする。紙幣Aで反射した光は上方に直進して、ビームスプリッタ70に入射する。ビームスプリッタ70に入射した光のうち、可視光線はビームスプリッタ70を透過して、結像レンズ61によりエリアセンサ60のセンサ面60aに像を結ぶ。また、ビームスプリッタ70に入射した光のうち、赤外線はビームスプリッタ70で反射して、結像レンズ81によりエリアセンサ80のセンサ面80aに像を結ぶ。
【0034】
エリアセンサ60のセンサ面60aに像が形成されると、この像の映像信号がエリアセンサ60から出力される。エリアセンサ60から出力された映像信号は、映像回路91でTV信号に変換されて、カラー液晶パネル40のB入力部40b及びG入力部40cに並列に入力される。同様に、エリアセンサ80のセンサ面80aに像が形成されると、この像の映像信号がエリアセンサ80から出力される。エリアセンサ80から出力された映像信号は、映像回路92でTV信号に変換されて、カラー液晶パネル40のR入力部40aに入力される。このように、カラー液晶パネル40には2種類の映像信号が与えられ、これらの映像信号を重畳した信号が紙幣Aの画像として表示窓11に表示される。
【0035】
ここで、紙幣Aが偽造紙幣の場合には、可視光線と赤外線との反射率が近似する一般インクで印刷されているので、エリアセンサ60の受光量とエリアセンサ80の受光量とがほぼ等しくなる。その結果、カラー液晶パネル40の各入力部40a〜40cに与えられる信号のレベルがほぼ等しくなり、表示窓11に表示される画像は、図4(a)に示すように、全面が無彩色(図では点線で示す)のモノクロになる。
【0036】
また、紙幣Aが真正紙幣の場合には、赤外線の反射率が可視光線の反射率に比べて非常に高い特殊インクが一部に用いられ、それ以外の部分には一般インクが用いられているので、特殊インクの部分でのエリアセンサ80の受光量がエリアセンサ60の受光量に比べて非常に多くなる。このため、特殊インクの部分については、カラー液晶パネル40のR入力部40aに与えられる信号のレベルが、B入力部40b及びG入力部40cに与えられる信号のレベルに比べて非常に高くなる。その結果、紙幣Aの顔の部分に特殊インクが用いられている場合には、図4(b)に示すように、顔の部分が赤(図では太線で示す)で色付けされてそれ以外の部分が無彩色(図では点線で示す)の画像が表示窓11に表示される。
【0037】
従って、表示窓11に表示された画像に基づいて紙幣Aの真偽を判定する場合、真正紙幣の画像は赤で色付けされた部分と無彩色の部分とが混在するので真正紙幣の判定は容易に行える。カラーコピーで作成された偽造紙幣の場合、画像は一般にイエロー、マゼンタ、シアンより形成され赤外線を反射するインクであるため、その画像は全面が赤くなるので、カラーコピーによる偽造紙幣の判定も容易である。尚、カラー写真、カラープリンタ、3色印刷、染色等の方法で作成された場合であっても、赤外線領域の光を反射するので同様に判定が可能である。さらに、モノクロコピーで作成された偽造紙幣の場合、カーボンブラック等の顔料を含んだトナーが用いられるため可視光、赤外光ともに吸収することからその画像は無彩色となるので、同様にその判定は容易である。以上のように、紙幣Aの真偽の判定は表示窓11に表示された画像に基づいて容易に行うことができるので、熟練したオペレータを必要とせず、且つ、見本と比較する必要もない。
【0038】
なお、一般インクの部分で反射した光によるエリアセンサ60,80の受光量とがほぼ等しくなるのは、可視光線と赤外線との照射量がほぼ等しく、且つエリアセンサ60,80の受光感度が同一であるからである。ここで、可視光線と赤外線との照射量が異なる場合には、受光感度の異なるエリアセンサ60,80を用いることにより、エリアセンサ60,80の受光量をほぼ等しくさせることができる。また、エリアセンサ60,80の受光感度が異なる場合にも、可視光線と赤外線との照射量を変えることにより、エリアセンサ60,80の受光量とをほぼ等しくさせることができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態である紙葉類真偽識別装置2を説明する。図5は、紙葉類真偽識別装置2を示す断面図である。また、図6は、紙葉類真偽識別装置2の内部構成を示すブロック図である。この第2の実施形態が図1に示す第1の実施形態と異なるのは、緑色LED20及び赤外LED30の代わりに、可視光線と赤外線との範囲を包含した波長帯域の光を照射する光源(照明手段)100を備えている点である。その他の構成については第1の実施形態と同一又は同等である。なお、第1の実施形態と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0040】
図5及び図6に示すように、遮光ケース10内部の一方の側板10cには光源100が斜め下方を向けて取り付けられ、光源100から照射される光によって紙幣Aは均一に照明される。紙幣Aで反射した光は上方に直進して、ビームスプリッタ70で可視光線と赤外線とに分離される。そして、可視光線はエリアセンサ60に、赤外線はエリアセンサ80にそれぞれ入射され、各エリアセンサ60,80から映像信号が出力される。エリアセンサ60から出力された映像信号は、映像回路91でTV信号に変換されて、カラー液晶パネル40のB入力部40b及びG入力部40cに入力される。同様に、エリアセンサ80から出力された映像信号は、映像回路92でTV信号に変換されて、カラー液晶パネル40のR入力部40aに入力される。このように、カラー液晶パネル40には2種類の映像信号が与えられ、これらの映像信号を重畳した信号が紙幣Aの画像として表示窓11に表示される。
【0041】
上述したように、紙幣Aが偽造紙幣の場合には、全面が無彩色の画像が表示窓11に表示され、紙幣Aが真正紙幣の場合には、部分的に色付けされた画像が表示窓11に表示される。従って、表示窓11に表示された画像に基づいて紙幣Aの真偽を判定する場合、真正紙幣の画像は赤で色付けされた部分と無彩色の部分とが混在するので真正紙幣の判定は容易に行える。また、赤外線を反射するインクによるカラーコピーで作成された偽造紙幣の画像は全面が赤くなるので、カラーコピーによる偽造紙幣の判定も容易である。さらに、赤外線および可視光を吸収するトナーによるモノクロコピーで作成された偽造紙幣の画像は全面が無彩色になるので、モノクロコピーによる偽造紙幣の判定も容易である。以上のように、紙幣Aの真偽の判定は表示窓11に表示された画像に基づいて容易に行うことができるので、熟練したオペレータを必要とせず、且つ、見本と比較する必要もない。
【0042】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態である紙葉類真偽識別装置3を説明する。図7は、紙葉類真偽識別装置3を示す断面図である。また、図8は、紙葉類真偽識別装置3の構成を示すブロック図である。この第3の実施形態が図1に示す第1の実施形態と異なるのは、ビームスプリッタ70、エリアセンサ80、結像レンズ81および映像回路92を備えていない点と、エリアセンサ60の代わりに可視及び赤外の波長に感度を有するエリアセンサ110を備えている点と、回路基板90に照明切換回路(照明切換手段)120および映像切換回路(映像切換手段)130が設けられている点である。その他の構成については第1の実施形態と同一又は同等である。なお、第1の実施形態と同一又は同等な構成部分については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0043】
図7及び図8に示すように、映像回路91からTV(垂直)同期信号が出力され、このTV同期信号が照明切換回路120と映像切換回路130とに並列に入力される。TV同期信号は、映像回路91で変換されるTV信号のフィールド走査のうち、偶数走査線のフィールド走査ごとに第1切換パルスを発生させ、奇数走査線のフィールド走査ごとに第2切換パルスを発生させている。そして、これらの切換パルスのタイミングで照明切換回路120は、照明電源140からの電力の供給先を、緑色LED20と赤外LED30との間で交互に切り換えている。即ち、第1切換パルスのタイミングで緑色LED20に電力を供給し、第2切換パルスのタイミングで赤外LED30に電力を供給している。ここで、TV同期信号のフィールド走査は一秒間に60回行われるので、緑色LED20および赤外LED30は一秒間に30回ずつ点灯する。
【0044】
このように、緑色LED20と赤外LED30とが交互に点灯すると、緑色LED20から照射される可視光線と赤外LED30から照射される赤外線とで紙幣Aが均一に照明される。紙幣Aで反射した光はエリアセンサ110に入射され、偶数走査時および奇数走査時に発生するTV同期信号の第1および第2切換パルスに従って、走査直前にそれぞれ蓄積された電荷が映像信号としてエリアセンサ110から出力される。
【0045】
ここで、エリアセンサ110は、所謂フレームインターライン転送型CCDで、感光部、垂直転送部、蓄積部、水平転送路および出力部を含んでいるものとする。このため、エリアセンサ110では、まず可視光線が点灯し感光部がこれを受光すると、切り換えを示す垂直同期信号のタイミングにより直ちにこの電荷を蓄積部に高速に転送する。続いて、赤外光源が点灯し感光部がこれを受光している間、蓄積部に蓄積された可視光時の電荷を水平転送路を介して出力部から出力する。さらに、次の垂直同期信号に従って可視光が再び点灯し感光部がこれを受光している間、同様に蓄積部に蓄積された赤外光時の電荷を高速転送して出力するよう動作を繰り返す。
【0046】
そして、エリアセンサ110から出力された映像信号は、映像回路91でTV信号に変換されて、映像切換回路130に入力される。映像切換回路130も照明切換回路120と同様、TV同期信号の各切換パルスのタイミングで、映像信号を入力するカラー液晶パネル40の入力部40a〜40cを切り換えている。
【0047】
即ち、緑色LED20を点灯させる第1切換パルスのタイミングで、映像回路91から出力された映像信号がカラー液晶パネル40のB入力部40bとG入力部40cとに並列に入力される。その結果、緑色LED20による可視光の照明下で撮像された紙葉類Aの映像信号がB入力部40bとG入力部40cとに並列に入力されて、シアン色の濃淡画像が表示窓11に表示される。
【0048】
また、赤外LED30を点灯させる第2切換パルスのタイミングで、映像回路91から出力された映像信号がカラー液晶パネル40のR入力部40aに入力される。その結果、赤外LED30による赤外線の照明下で撮像された紙葉類Aの映像信号がR入力部40aに入力され、赤色の濃淡画像が表示窓11に表示される。このように、カラー液晶パネル40には2種類の映像信号が与えられ、これらの映像信号による紙幣Aの画像が、映像切換回路130の切換タイミングで交互に表示窓11に表示される。上述したように、映像切換回路130の切換は1秒間に60回行われるので、表示窓11に表示される2つの画像は残像効果によって合成される。
【0049】
ここで、紙幣Aが偽造紙幣の場合には、可視光線と赤外線との反射率が近似する一般インクで印刷されているので、エリアセンサ110における可視光線の受光量と赤外線の受光量とがほぼ等しくなる。その結果、カラー液晶パネル40の各入力部40a〜40cに与えられる信号のレベルがほぼ等しくなり、シアン色の画像と赤色の画像とがほぼ等しい割合で合成されて、全面が無彩色の画像が表示窓11に表示される(図4(a)参照)。
【0050】
また、紙幣Aが真正紙幣の場合には、赤外線の反射率が可視光線の反射率に比べて非常に高い特殊インクが一部に用いられ、それ以外の部分には一般インクが用いられているので、特殊インクの部分での赤外線の受光量が可視光線の受光量に比べて非常に多くなる。このため、特殊インクの部分におけるカラー液晶パネル40のR入力部40aに与えられる信号のレベルが、B入力部40b及びG入力部40cに与えられる信号のレベルに比べて非常に高くなる。
【0051】
従って、紙幣Aの顔の部分に特殊インクが用いられている場合、顔の部分についてはシアン色の画像に比べて赤色の画像が高い割合で合成され、その他の部分についてはシアン色の画像と赤色の画像とがほぼ等しい割合で合成される。その結果、顔の部分が赤で色付けされてそれ以外の部分が無彩色の画像が表示窓11に表示される(図4(b)参照)。
【0052】
よって、表示窓11に表示された画像に基づいて紙幣Aの真偽を判定する場合、真正紙幣の画像は赤で色付けされた部分と無彩色の部分とが混在するので真正紙幣の判定は容易に行える。また、赤外線を反射するインクによるカラーコピーで作成された偽造紙幣の画像は全面が赤くなるので、カラーコピーによる偽造紙幣の判定も容易である。さらに、赤外線を吸収するトナーによるモノクロコピーで作成された偽造紙幣の画像は全面が無彩色になるので、モノクロコピーによる偽造紙幣の判定も容易である。以上のように、紙幣Aの真偽の判定は表示窓11に表示された画像に基づいて容易に行うことができるので、熟練したオペレータを必要とせず、且つ、見本と比較する必要もない。
【0053】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内において、例えば以下のように変更することも可能である。
【0054】
(1)上記実施形態では、紙葉類として紙幣を用いて説明したが、紙幣以外にも、印紙、有価証券、その他の紙葉類の識別を行うことができる。
【0055】
(2)上記実施形態では、第2波長の光線として赤外線を用いたが、紫外線を用いてもよい。
【0056】
(3)上記第1及び第2の実施形態では、ビームスプリッタ70を用いて紙幣Aで反射した光をエリアセンサ60とエリアセンサ80とに分岐させていたが、ビームスプリッタ70を用いずに、仕切り板50の下面にエリアセンサ60とエリアセンサ80とを並べて配置して、紙幣Aで反射した光をエリアセンサ60とエリアセンサ80とで同時に入射できるようにしてもよい。
【0057】
(4)上記第1及び第2の実施形態では、第1映像回路からの出力信号をB入力部40bとG入力部40cとに並列に入力すると共に第2映像回路からの出力信号をR入力部40aに入力していたが、第1映像回路からの出力信号をR入力部40aとG入力部40cとに並列に入力すると共に第2映像回路からの出力信号をB入力部40bに入力してもよく、第1映像回路からの出力信号をB入力部40bとR入力部40aとに並列に入力すると共に第2映像回路からの出力信号をG入力部40cに入力してもよい。
【0058】
また、第1映像回路からの出力信号をR入力部40aに入力すると共に第2映像回路からの出力信号をG入力部40cとB入力部40bとに並列に入力してもよい。さらに、第1映像回路からの出力信号をG入力部40cに入力すると共に第2映像回路からの出力信号をR入力部40aとB入力部40bとに並列に入力してもよく、第1映像回路からの出力信号をB入力部40bに入力すると共に第2映像回路からの出力信号をR入力部40aとG入力部40cとに並列に入力してもよい。
【0059】
(5)上記第3の実施形態では、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をB入力部40bとG入力部40cとに並列に入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をR入力部40aに入力していたが、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をR入力部40aとG入力部40cとに並列に入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をB入力部40bに入力してもよく、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をB入力部40bとR入力部40aとに並列に入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をG入力部40cに入力してもよい。
【0060】
また、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をR入力部40aに入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をG入力部40cとB入力部40bとに並列に入力してもよい。さらに、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をG入力部40cに入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をR入力部40aとB入力部40bとに並列に入力してもよく、第1切換パルスのタイミングで出力された映像信号をB入力部40bに入力すると共に第2切換パルスのタイミングで出力された映像信号をR入力部40aとG入力部40cとに並列に入力してもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明による紙葉類真偽識別装置は、以上のように構成されているため次のような効果を得ることができる。
【0062】
即ち、紙葉類の印刷で用いた特殊インクの部分を赤、緑、青といった有彩色で際だたせることができるので、一般インクと特殊インクとを使い分けて印刷した真正紙葉類と、一般インクと特殊インクとのいずれか一方のみを用いて印刷した偽造紙葉類との判定が容易になる。このため、熟練したオペレータを必要とせず、且つ、見本と比較しなくても紙葉類の真偽を容易に判定することができる。
【0063】
また、紙葉類に対して第1波長の光と第2波長の光とを照射するだけで、第1波長の光による映像と第2波長の光による映像との異なる部分が色付けされた映像がカラービデオモニタに表示される。このように、簡単な操作で誰でも紙葉類真偽識別装置を使用することができ、カラービデオモニタの表示から簡単に真偽を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙葉類真偽識別装置の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の紙葉類真偽識別装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図1の紙葉類真偽識別装置の使用状態を示す概略図である。
【図4】(a)(b)は、カラー液晶パネルの表示例を示す図である。
【図5】本発明に係る紙葉類真偽識別装置の第2の実施形態を示す断面図である。
【図6】図5の紙葉類真偽識別装置の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る紙葉類真偽識別装置の第3の実施形態を示す断面図である。
【図8】図7の紙葉類真偽識別装置の内部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2,3…紙葉類真偽識別装置、20…緑色LED(第1の照明手段)、30…赤外LED(第2の照明手段)、40…カラー液晶パネル(カラービデオモニタ)、40a…R入力部(第1のカラー入力部)、40b…B入力部(第2のカラー入力部)、40c…G入力部(第3のカラー入力部)、60…エリアセンサ(第1のエリアセンサ)、61…結像レンズ(第1の結像光学系)、70…ビームスプリッタ(光分岐手段)、80…エリアセンサ(第2のエリアセンサ)、81…結像レンズ(第2の結像光学系)、100…光源(照明手段)、110…エリアセンサ、120…照明切換回路(照明切換手段)、130…映像切換回路(映像切換手段)、A…紙幣(紙葉類)。

Claims (5)

  1. 所定の第1波長に対する反射率と前記第1波長と異なる所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、前記第1波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が近似し前記第2波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、前記一般インクと前記特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、
    前記第1波長の光で前記紙葉類を照明する第1の照明手段と、
    前記第2波長の光で前記紙葉類を照明する第2の照明手段と、
    前記第1波長に対する感度を有し、前記紙葉類を撮像する第1のエリアセンサと、
    前記第2波長に対する感度を有し、前記紙葉類を撮像する第2のエリアセンサと、
    前記紙葉類で反射した光による像を前記第1のエリアセンサに結像する第1の結像光学系と、
    前記紙葉類で反射した光による像を前記第2のエリアセンサに結像する第2の結像光学系と、
    3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有するカラービデオモニタとを備え、
    前記第1のエリアセンサから出力された映像信号と前記第2のエリアセンサから出力された映像信号とのいずれか一方の映像信号を前記第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を前記第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させることを特徴とした紙葉類真偽識別装置。
  2. 所定の第1波長に対する反射率と前記第1波長と異なる所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、前記第1波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が近似し前記第2波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、前記一般インクと前記特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、
    前記第1波長と前記第2波長との範囲を包含した波長帯域の光で前記紙葉類を照明する照明手段と、
    前記第1波長に対する感度を有し、前記紙葉類を撮像する第1のエリアセンサと、
    前記第2波長に対する感度を有し、前記紙葉類を撮像する第2のエリアセンサと、
    前記紙葉類で反射した光による像を前記第1のエリアセンサに結像する第1の結像光学系と、
    前記紙葉類で反射した光による像を前記第2のエリアセンサに結像する第2の結像光学系と、
    3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有するカラービデオモニタとを備え、
    前記第1のエリアセンサから出力された映像信号と前記第2のエリアセンサから出力された映像信号とのいずれか一方の映像信号を前記第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を前記第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させることを特徴とした紙葉類真偽識別装置。
  3. 前記紙葉類で反射した光を前記第1の結像光学系と前記第2の結像光学系との2方向に分岐させる光分岐手段とを更に備えることを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の紙葉類真偽識別装置。
  4. 所定の第1波長に対する反射率と前記第1波長と異なる所定の第2波長に対する反射率とが近似する一般インクと、前記第1波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が近似し前記第2波長に対しては前記一般インクの場合と反射率が相違する特殊インクとで印刷された真正紙葉類と、前記一般インクと前記特殊インクとのいずれか一方で印刷された偽造紙葉類とを識別する紙葉類真偽識別装置において、
    前記第1波長の光で前記紙葉類を照明する第1の照明手段と、
    前記第2波長の光で前記紙葉類を照明する第2の照明手段と、
    前記第1の照明手段による照明と前記第2の照明手段による照明とを交互に切り換える照明切換手段と、
    前記第1波長及び前記第2波長に対する感度を有し、前記紙葉類を撮像するエリアセンサと、
    前記紙葉類で反射した光による像を前記エリアセンサに結像する結像光学系と、
    3原色に対応した第1、第2及び第3のカラー入力部を有し、前記エリアセンサから出力された映像信号を入力させるカラービデオモニタと、
    前記第1の照明手段による照明下で撮像された前記紙葉類の映像信号と前記第2の照明手段による照明下で撮像された前記紙葉類の映像信号とのいずれか一方の映像信号を前記第1のカラー入力部に入力させると共に、他方の映像信号を前記第2及び第3のカラー入力部に並列に入力させるように、前記エリアセンサから出力される映像信号を切り換える映像切換手段とを備えることを特徴とした紙葉類真偽識別装置。
  5. 前記第1波長の光が可視光線で、前記第2波長の光が赤外線であることを特徴とした請求項1から請求項4のいずれか一項記載の紙葉類真偽識別装置。
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