JPH06348821A - 画像処理装置及びパターン形成方法 - Google Patents

画像処理装置及びパターン形成方法

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JPH06348821A
JPH06348821A JP5132013A JP13201393A JPH06348821A JP H06348821 A JPH06348821 A JP H06348821A JP 5132013 A JP5132013 A JP 5132013A JP 13201393 A JP13201393 A JP 13201393A JP H06348821 A JPH06348821 A JP H06348821A
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mark
infrared
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JP5132013A
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English (en)
Inventor
Toshio Hayashi
俊男 林
Shinobu Arimoto
忍 有本
Tsutomu Utagawa
勉 歌川
Hiroshi Tanioka
宏 谷岡
Tetsuya Nagase
哲也 永瀬
Nobuatsu Sasanuma
信篤 笹沼
Takehiko Nakai
中井  武彦
和夫 ▲吉▼永
Kazuo Yoshinaga
Yuki Uchida
由紀 内田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定のパターンを精度良く検出することがで
きる画像処理装置及び検出を精度良く行うことができる
パターン形成方法を提供することを目的とする。 【構成】 原稿の可視の情報と可視以外の情報を扱う画
像処理装置において、原稿上の第1の領域及び第2の領
域の可視以外の読み取り情報の信号比と、前記第1の領
域及び第2の領域の可視の読み取り情報の信号比の相関
関係により特定情報を識別する手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視情報及び可視以外
の情報を扱う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機の高画質化、カラー化に伴
い、特に紙幣や印紙や有価証券の偽造の危惧が生じてい
る。一方、紙幣等の認識方法については様々な方法が提
案されている。
【0003】例えば、赤外線を吸収する特性を有するイ
ンクを用いて紙幣に特定のマークを形成し、このマーク
を検出することにより紙幣を認識する技術が提案されて
いる。このような赤外光を検出する装置では、通常のカ
ラー画像形成のための読み取りセンサと赤外光検出用の
読み取りセンサを設けて、原稿からの可視の色味情報と
赤外の光量情報によって原稿に含まれる特定情報を検出
する。
【0004】特に、特願平5−15095号において
は、特定マークとその周囲の地肌部を参照し、マークと
地肌で可視情報の色味がほぼ同一で赤外情報の読み取り
信号値の差異がが大きいという条件で特定マークを識別
するものが提案されている。
【0005】また、特願平5−6978号においては、
マークの形としては原稿ガラスに対する紙幣の載置角度
に依存しない円形等の回転不変の形が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、マークと
地肌で可視情報の色味がほぼ同一で赤外情報の読み取り
信号値の差異がが大きいという条件で特定マークを印刷
する場合、特定マークと地肌部は別々のインクを用いて
印刷が行われる。すなわち、可視で特定の色味を有し赤
外光を透過するAインクと赤外光を吸収するBインクを
用いてマークと地肌部を印刷する。
【0007】ここで、AインクとBインクは可視光下で
はほぼ等色になるように調色されている必要がある。
【0008】一般に赤外吸収特性を有する材料としては
カーボンブラックが知られている。また、緑色の色材の
一部に赤外吸収特性を有するものが知られている。これ
らの材料は可視光の下で黒色や緑の色味を有する。その
ため、任意の色味を有する地肌部のAインクと同じ色味
のBインクをこれらの赤外吸収材を用いて作ろうとして
も、AインクとBインクの色味を同じにすることは困難
である。
【0009】また、可視で透明に近い赤外吸収材として
三井東圧化学製のSIR159等が知られているがこれ
らもグレーに近い色味を有しており、AインクとBイン
クを同じ色に調色するのは困難である。
【0010】そこで可視で多少の色味差を持って印刷さ
れた地肌部のAインクとマーク部のBインクを可視で同
じ色味として検出できるようにすることが考えられる。
しかしながらこのようにすると、異なる色味を同色とし
て検出する可能性を持つことになり、一般の印刷物に存
在する印刷情報を特定マークとして誤判定する危険が生
ずる。
【0011】また、マークの形状として回転不変で一般
の印刷物に存在しにくい形状を実現しようとすると、マ
ークの大きさが大きくなり既存の紙幣の印刷を変えるこ
とになり、紙幣認識マークの存在が一般に知られること
となり、マークの秘密性が損なわれるという欠点があ
る。
【0012】そこで本発明は、特定のパターンを精度良
く検出することができる画像処理装置を提供することを
目的とする。
【0013】また、本発明は、その検出を精度良く行う
ことができるパターンを形成する方法を提供することを
別の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、本発明の画像処理装置は、原稿の可視の情報
と可視以外の情報を扱う画像処理装置であって、原稿上
の第1の領域及び第2の領域の可視以外の読み取り情報
の信号比と、前記第1の領域及び第2の領域の可視の読
み取り情報の信号比の相関関係により特定情報を識別す
る手段を有することを特徴とする。
【0015】また、本発明のパターン形成方法は、可視
以外の領域で第1の特性を持つ第1の記録剤を用いて第
1の領域を記録し、可視以外の領域で前記第1とは異な
る第2の特性を持つ第2の記録剤を用いて前記第1の領
域の周囲の第2領域を記録し、可視以外の領域で前記第
1の記録剤を用いて前記第2の領域の周囲の第3の領域
を記録することによりパターンを形成することを特徴と
する。
【0016】
【実施例】本発明の実施例では、特定マークを読み取り
検出する際に、マーク部と地肌部各々からの可視読み取
り信号のコントラストと可視以外の読み取り信号のコン
トラストをもとめ、可視と可視以外のコントラストの相
関関係から特定マークを検出するようにしている。
【0017】さらに回転不変なマークとしてドーナッツ
状に赤外吸収インクを印刷したマークを用いて、これを
検出することにより特定の原稿であるか否かを判別して
いる。
【0018】(第1の実施例)以下、本発明の実施例を
具体的に説明する。
【0019】以下の実施例では本発明の適用例として複
写装置が示されるが、これに限る物ではなくイメージス
キャンなど他の種々の装置に適応出来ることは勿論であ
る。
【0020】図2に本発明の第1の実施例の装置の外観
図を示す。
【0021】図2において201はイメージスキャナ部
であり、原稿を読み取り、デジタル信号処理を行う部分
である。また、200はプリンタ部であり、イメージス
キャナ201に読み取られた原稿画像に対応した画像を
用紙にフルカラーでプリント出力する部分である。
【0022】イメージスキャナ部201において、20
2は原稿圧板であり、原稿台ガラス(以下プラテン)2
03上の原稿204は、ハロゲンランプ205の光で照
射される。原稿24からの反射光はミラー206、20
7に導かれ、レンズ208により4本のCCDラインセ
ンサーで構成される4ラインセンサ(以下CCD)21
0上に像を結ぶ。レンズ208には遠赤外カットフィル
タ231が設けられている。
【0023】CCD210は原稿からの光情報を色分解
して、フルカラー情報レッド(R),グリーン(G),
ブルー(B)成分と、可視以外の情報として赤外情報
(IR)を読み取り、信号処理部209に送る。なお、
205,206は速度vで、207は1/2vでライン
センサの電気的走査方向(以下、主走査方向)に対して
垂直方向(以下、副走査方向)に機械的に動くことによ
り、原稿全面を走査する。
【0024】211は標準白色板であり、センサ210
−1〜210−4のIR,R,G,Bセンサの読み取り
データの補正データを発生する。
【0025】この標準白色板は図13に示すように可視
光から赤外光に対してはほぼ均一の反射特性を示し、可
視では白色の色を有している。この標準白色板を用いて
センサ210−1のIRセンサの赤外光に対する出力デ
ータの補正と、センサ210−2〜210−4の可視セ
ンサの出力データの補正を行う。
【0026】信号処理部209では読み取られた信号を
電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエ
ロー(Y),ブラック(BK)の各成分に分解し、プリ
ンタ部202に送る。また、イメージスキャナ部201
における一回の原稿走査(スキャン)につき、M,C,
Y,BKの内、一つの成分がプリンタ200に送られ、
計4回の原稿走査により一回のプリントアウトが完成す
る。
【0027】イメージスキャナ部201より送られてく
るM,C,Y,BKの面順次の画像信号は、レーザドラ
イバ212に送られる。レーザドライバ212は画信号
に応じ、半導体レーザ213を変調駆動する。レーザ光
はポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラー
216を介し、感光ドラム217上を走査する。
【0028】219〜222は現像器であり、マゼンタ
現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器2
21、ブラック現像器222、より構成され、4つの現
像器が交互に感光ドラムに接し、感光ドラム217上に
形成されたM,C,Y,BKの静電潜像を対応するトナ
ーで現像する。
【0029】223は転写ドラムで、用紙カセット22
4または225より給紙された用紙をこの転写ドラム2
23に巻き付け、感光ドラム217上に現像されたトナ
ー像を用紙に転写する。
【0030】このようにしてM,C,Y,BKの4色が
順次転写された後に、用紙は定着ユニット226を通過
して排紙される。
【0031】以上が装置のおおまかな動作についての説
明である。
【0032】次に、イメージスキャナ201について詳
細な説明を行う。原稿照明光源であるハロゲンランプ2
05は可視情報読み取りと、赤外光情報読み取りの双方
のために共通に用いられ、上記2種類の情報読み取りに
必要な照明波長成分をともに有する。このように照明系
を共通にすることで、可視,赤外の情報読み取りのため
の異なる波長成分の照明光を共に原稿に対して有効に照
射する。
【0033】図12(A)に本実施例に用いたCCD2
10の構成を示す。ここで210−1は赤外光(IR)
を読み取るための受光素子列であり、210−2,21
0−3,210−4は順にR,G,B波長成分を読み取
るための受光素子列である。
【0034】210−1〜210−4までのIR,R,
G,Bの各センサは主走査方向,副走査方向に10μm
の開口をもつ。
【0035】この4本の異なる光学特性をもつ受光素子
列は、IR,R,G,Bの各センサが原稿の同一ライン
を読み取るべく互いに平行に配置されるように、同一の
シリコンチップ上にモノリシックに構成されている。
【0036】このような構成のCCDを用いることで可
視光の読み取りと赤外光の読み取りに対して、レンズ等
の光学系を共通にしている。これにより、光学調整等の
精度をあげることが可能となるとともに、その調整も容
易になる。
【0037】図12(A)の点線部の断面図を図12
(C)に示す。シリコン基板210−5上にIR読み取
り用のフォトセンサ210−1とR,G,B各々の可視
情報を読み取るフォトセンサ210−2,210−3,
210−4が配置されている。
【0038】Rのフォトセンサ210−2上には可視光
の内、レッドの波長成分を透過するRフィルタ210−
7が配置される。同様にGのフォトセンサ210−3上
にはGフィルタ210−8が、Bのフォトセンサ210
−4上にはBフィルタ210−9が配置されている。
【0039】図15を用いて、CCD210のIR,
R,G,Bのラインセンサのフィルタの分光特性を説明
する。Rで示す特性はRフィルタ210−7によるセン
サの出力特性であり、赤の波長域と赤外の波長域の光に
対して感度を有する。Gで示す特性はフィルタ210−
8によるセンサの出力特性であり、緑の波長域と赤外の
波長域の光に対して感度を有する。Bで示す特性はフィ
ルタ210−9によるセンサの出力特性であり、青の波
長域と赤外の波長域の光に対して感度を有する。IRセ
ンサ210−1にはレッドフィルタ210−7とブルー
フィルタ210−9が重ねて取付られているため、図1
5の斜線部で示す赤外領域の光にのみ感度を有する。
【0040】この図からもわかるように、R,G,Bの
フィルタ210−7〜210−9は700nm以上の赤
外光に対して感度を有している。そのため赤外光をカッ
トするフィルタ210−11がR,G,Bのフォトセン
サに対応して設けられている。この赤外カットフィルタ
210−11はSiO2,TiO2の積層蒸着膜で構成さ
れており、図16の特性を有する。210−6は透明有
機膜で構成された平坦化層である。
【0041】図14に本実施例で特定原稿の検出マーク
の赤外吸収材として用いた、三井東圧化学製の赤外吸収
材SIR−159の分光吸収率を示す。本実施例ではこ
の赤外吸収材の有無をIRセンサで読み取るためにIR
センサには750nm〜850nmの赤外光のみを検出
する特性を有する必要がある。このためにレンズ208
の前方に、図17のaに示す特性のダイクロイックミラ
ーによる遠赤外カットフィルタ231を設ける。この結
果、IRセンサ210−1の分光感度特性は図15の斜
線部の特性と図17のaの特性を掛け合わせた特性とな
る。この特性を図17のbに示すが、分光半値で750
nm〜850nmの赤外光に感度を有していることは明
らかである。
【0042】この遠赤外カットフィルタ231はIRセ
ンサ210−1だけでなくR,G,Bセンサ210−2
〜210−4に対して設けてもなんら実害がないため、
可視と赤外で共通のレンズ部に設けることができる。こ
れによりレンズ209に取り付けるフィルタは遠赤外カ
ット特性のみを考慮したフィルタ設計が可能になり良好
な遠赤外カット特性が簡単な干渉膜構成で実現可能とな
る。
【0043】図12(B)に受光素子の拡大図を示す。
各センサは主走査方向に一画素当たり10μmの長さを
もつ。各センサはA3原稿の短手方向(297mm)を
400dpiの解像度で読み取ることが出来るように、
主走査方向に5000画素ある。また、R,G,Bの各
センサのライン間距離は80μmであり、400lpi
の副走査解像度に対して各8ラインずつ離れている。
【0044】IRセンサ210−1とRセンサ210−
2のライン間隔は他のライン間隔の倍の160μm(1
6ライン)となっている。
【0045】次に画像信号の流れについて説明する。図
19は、イメージスキャナ部201での画像信号の流れ
を示すブロック図である。CCD210より出力される
画像信号は、アナログ信号処理部3001に入力されゲ
イン調整,オフセット調整をされた後、A/Dコンバー
タ3002〜3005で各色信号毎に8bitのデジタ
ル画像信号に変換される。その後にシェーディング補正
部3006〜3009に入力され、色毎に標準白色板2
11の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正
が施される。
【0046】3019はクロック発生部であり1画素単
位のクロックを発生する。3020は主走査アドレスカ
ウンタでありクロックを計数し、1ラインの画素アドレ
ス出力を生成する。3021はデコーダであり、主走査
アドレスカウンタ3020からの主走査アドレスをデコ
ードして、シフトパルスやリセットパルス等のライン単
位のCCD駆動信号や、CCDからの1ライン読み取り
信号中の有効領域を表すVE信号や、ライン同期信号H
SYNCを生成する。主走査アドレスカウンタ3020
はHSYNC信号でクリアされ、次のラインの主走査ア
ドレスの計数を開始する。
【0047】図12に示すように、CCD210の受光
部210−1,210−2,210−3,210−4は
所定の距離を隔てて配置されているため、ラインディレ
イ素子3010、3011、3012において、副走査
方向の空間的ずれを補正する。具体的にはB信号に対し
て副走査方向で先の原稿情報を読むIR,R,Gの各信
号を副走査方向にライン遅延させB信号に合わせる。
【0048】3013、3014、3015は光量/濃
度変換部で、ルックアップテーブルROMにより構成さ
れ、R,G,Bの輝度信号がC,M,Yの濃度信号に変
換される。3016は公知のマスキング及びUCR回路
であり、詳しい説明は省略するが、入力されたY,M,
C3原色信号により、出力のためのY,M,C,Bkの
信号が各読み取り動作のたびに順次所定のビット長例え
ば8bitで出力される。
【0049】3は識別部であり、本発明の特徴とする原
稿中の特定パターンの検出を行う。3018はCPU部
であり、原稿読み取り光学系の制御や原稿照明ランプ2
05のON−OFF制御等のシーケンス制御や、副走査
方向の画素区間信号VSYNCを発生させている。ま
た、識別部3からの判定結果によりセレクタ3017を
制御し読み取り信号の代わりにポート出力をプリンタに
出力し、特定原稿のコピー動作を阻止する。
【0050】図20に各制御信号のタイミングを示す。
VSYNC信号は、副走査方向の画像有効区間信号であ
り、”1”の区間において、画像読みとり(スキャン)
を行う順次(C),(M),(Y),(Bk)の出力信
号を形成する。VEは主走査方向の画像有効区間信号で
あり、”1”の区間において主走査開始位置のタイミン
グをとる。CLOCK信号は画素同期信号であり、0→
1の立ち上がりタイミングで画像データを転送する。
【0051】次に本発明で検出しようとする画像パター
ンに付いて図3で概説する。図3に示すドーナッツ状の
パターンが本実施例で検出の対象とした特定マークであ
る。赤外光を吸収しないAインクの地肌中に、図14に
示す特性で赤外光を吸収するBインクを回転に対して変
化しないドーナッツ状に印刷している。
【0052】この赤外吸収特性を示すBインクは赤外光
を透過するAインクに赤外吸収材を混入して作られる。
赤外吸収材としては図14に示す可視でほぼ透明で赤外
領域で光を吸収する特性を示す色材SIR159を用い
ている。SIR159は可視領域ではグレーに近い色味
を持つので単純にAインクにSIR159を混ぜただけ
ではBインクはAインクより暗くなる。そのため、Bイ
ンクはAインクより彩度の高いインクに赤外吸収材SI
R159を混入して作る。このようにAインクとBイン
クは可視域ではほとんど同色であるためにbのパターン
は人の目では識別不能であるが、赤外域において検出が
可能となる。
【0053】図3に示すようにBインクで印刷されるド
ーナッツ部の線幅は250μmであり、Aインクで印刷
されるドーナッツの中央部の形も250μmであり、各
々400dpiの読み取り解像度で読めば、図示するご
とく約4画素の大きさとなる。
【0054】AインクとBインクは異なるインクで印刷
されるため、印刷のレジストレーションのズレが発生す
る。このレジストレーションのズレの量は場合により4
00dpiの読み取り解像度の一画素分に相当すること
がある。図4にAインクとBインクが一画素横にずれて
印刷された様子を示す。図からわかるように一画素の印
刷ズレでBインクのみで印刷されるドーナッツ部の線幅
もAインクのみで印刷されるドーナッツの中央部も3画
素の大きさになる。さらに、読み取り時のデジタイジン
グの位相と原稿の位相ズレが原理的に1画素分存在す
る。これらの印刷時のズレと読み取り時のCCDとマー
クの位相ズレを考慮すると、4画素分の線幅のマークで
2画素分の有効読み取り領域が確保される。本実施例で
はマークを検出するために隣接する2画素からの平均値
を用いることで読み取り時のノイズ成分を除去してい
る。このように4画素サイズの最小エリアを有するマー
クを用いることで、印刷ズレに強く読み取り時のノイズ
の影響も受けにくいマーク読み取りが可能となる。
【0055】以下に、赤外吸収インクBを用いてドーナ
ッツ部を形成するメリットを説明する。回転不変な同じ
円マークは形状を単純化するとすべて円環状のパターン
となる。
【0056】ドーナッツ状のマークは円環状のパターン
の最もシンプルなものである。もし赤外吸収インクBを
図5(1)のように円環マークの中央部に配置するとそ
の回りは通常の印刷インクであるAインク領域となる。
このままでは、単なる孤立ドットであり、通常原稿にふ
くまれる汚れや網点印刷のドット情報と区別がつかず、
特定マークとしては適当ではない。図5(1)を多重円
環にして特定マークを構成しようとすると地肌部がAイ
ンクであるため図5(2)のような三重円環マークとな
ってしまう。これでは判定回路の回路規模が大きくな
り、また特定マークを印刷するために大面積のエリアが
必要となり現実的でない。このような観点で本実施例で
は図3に示すような中央部に赤外反射の通常インクを用
いてその周辺を赤外吸収インクBで構成した二重円環を
用いている。これにより、一般印刷物に含まれにくい特
定マークを最小印刷面積で形成することが可能となり、
特定マークを小さく目立ちにくくすると共に判定回路の
回路規模を最小にすることが可能となる。
【0057】尚、円環パターンの形成法はドーナッツマ
ークに限定されるものではなく、図5(3)のような所
定パターンを円環状に配置したものでも良いし、図5
(4)に示すように円環の太さが変化するようなパター
ンでも良い。
【0058】<マークの検出の概要>以上説明してきた
ように、本実施例では可視でほぼ等色の2種類の赤外吸
収インクBと赤外透過インクAを用いてドーナッツ状に
塗り分けられた特定マークを検出するが、その検出方法
は以下の2つの特性の検出からなる。
【0059】可視の色信号の差異が少なく、赤外の信
号の差異が大きいこと。
【0060】ドーナッツ状の形状をしていること。
【0061】図6を用いて可視の色信号の差異と赤外の
信号の差異の検出の概要を説明する。
【0062】図6(A)にエリアAで示す赤外透過イン
クAの地肌中にエリアBで示す赤外光吸収インクB(S
ecurity Ink)で印刷されたドーナッツマー
クを示す。エリアAからの可視のR,G,Bの色分解光
量信号をRa,Ga,Baとし、赤外光量信号をIRa
とする。同様にエリアBからの可視のR,G,Bの色分
解光量信号をRb,Gb,Bbとし、赤外光量信号をI
Rbとする。ここで赤外透過吸収インクAに赤外吸収材
を混ぜて赤外吸収インクBを作ったと仮定する。図6
(B)に示すように、混ぜた赤外吸収材の赤外吸収率
(Absorbance)を定義すると、IRaとIR
bの赤外信号値の差ΔIRは次式で定義される。
【0063】 ΔIR=IRa×(Absorbance) これより、混入した赤外吸収材の赤外吸収率は次式で表
される。
【0064】 (Absorbance)=ΔIR/IRa このΔIR/IRaは一般的にIR信号のコントラスト
と呼ばれる。すなわち、コントラストIRを求めること
でIRa,IRbの絶対値に依存しない赤外吸収率が求
められる。
【0065】同様にして、可視の色味の差異を求めるた
めに本実施例ではコントラストR,コントラストG,コ
ントラストBを次式で求める。R,G,Bのコントラス
トの計算に絶対値を用いるのはAインクとBインクでど
ちらの読み取り値が大きいかは一該に決まらないためで
ある。
【0066】 コントラストR=|Ra−Rb|/Ra=ΔR/Ra コントラストG=|Ga−Gb|/Ga=ΔG/Ga コントラストB=|Ba−Bb|/Ba=ΔB/Ba コントラストIR=(IRa−IRb)/IRa=ΔI
R/IRa ここで可視の色分解信号と赤外信号のコントラストを用
いることで上記の 可視の色信号の差異が少なく、赤外の信号の差異が大
きいことの判定を行う。
【0067】図7に横軸に可視の色分解信号のコントラ
ストをとり、縦軸に赤外のコントラストを取る。
【0068】図6のエリアAとエリアBで可視の色信号
の差異が少ないとは可視の色分解信号のコントラストが
小さいことになる。また、赤外の信号の差異が大きいと
は赤外のコントラストが大きいことになる。すなわち、
本実施例での特定マークは図7の縦軸に近接する領域に
プロットされる。
【0069】図7中でCBで示す45度の直線は赤外吸
収材としてカーボンブラックを用いた場合の特性を示
す。インクAにカーボンブラックを混入してインクBを
作ったとするとカーボンブラックは紫外から赤外の波長
領域に渡ってほぼ均一な光吸収特性を示すために、イン
クAとインクBのコントラストは可視も赤外もほぼ同じ
になり、図7では45度の特性を示す。すなわち、一般
の印刷物に広く用いられるカーボンブラックの影響を考
慮すると、斜線で示す領域は一般の印刷物で存在し得る
特性である。斜線部がCBラインの上方にまで延びてい
るのは、一般の印刷物に存在する裏写りの特性による。
【0070】図8(A)は比較的厚い紙の裏側にカーボ
ンブラックが有る場合の裏写りの状態を示す。図8
(B)は薄い紙での裏写りの状態を示す。赤外情報は可
視情報に比べて波長が長いために紙の深部まで光が届
く。その結果図8(B)のようにある程度薄い紙では赤
外光は紙の裏面まで到達し、そこに存在するカーボンブ
ラックで光が吸収され反射光が少なくなるという状況が
起こる。この場合、可視光は紙の裏面まで到達しないの
でカーボンブラックの影響は受けない。その結果、可視
情報のコントラストは小さく赤外情報のコントラストが
大きいという状態が裏写りによって発生する。この影響
で、一般印刷物の特性は図7のCBラインの上方まで広
がる。
【0071】なお、本実施例では、遠赤外カットフィル
タ231で赤外の読み取り波長を850nmに制限して
いるため、裏写りの影響を極力排除することが可能とな
っている。
【0072】本実施例では、特定マークの検出のために
CBラインの傾きの2倍の傾きの判定ラインを設定して
いる。これは、可視のコントラストがある程度大きくて
も赤外のコントラストがそれ以上に大きければ特定マー
クとして認識することを意味しており、これによりAイ
ンクとBインクで厳密に可視の色信号が等しく無くとも
赤外のコントラストを大きく取ることで特定マークを構
成することが可能となる。このように可視情報と赤外等
の可視以外の情報のコントラストの比率で特定マークを
検出することで、印刷時のAインクとBインクの色味の
差を有る程度許容することが可能となり紙幣等の有価証
券に特定マークを印刷する際の印刷物の歩留まり向上が
可能となる。
【0073】図7からもわかるように赤外のコントラス
トが低い領域では一般印刷物と特定マークの認識ライン
がクロスする領域が発生する。本実施例ではこの領域を
排除するために、赤外のコントラストの最小値を0.3
3と定義し、これ以下の赤外コントラストは特定マーク
として検出しない。
【0074】また、可視のコントラストを計算する際
に、AインクからのR,G,Bの読み取り信号の値で差
分信号ΔR,ΔG,ΔBを割るが、R,G,Bの信号値
の絶対値が小さくなるとわり算で求めるコントラストの
誤差が大きくなる。そのためRa,Ga,Baの各読み
取り信号のいずれかの絶対値が所定値以下の場合は、そ
の色信号に関してはコントラストは用いずに、Aインク
とBインクの差を用いて可視で同色の判定を行う。本実
施例では読み取り信号の最大レンジ(255)の1/3
を用いて、Ra,Ga,Baの内84レベル以下の読み
取り信号値はBインクとの差が8レベル以下であること
を判定する。
【0075】さらに、Ra,Ga,Ba三色の読み取り
信号値のいずれもが所定値84レベル以下の黒に近いマ
ークを読み取った場合はコントラストによる評価が不可
能であるので判定の対象としない。
【0076】以上の判定条件を図9に図示する表に示
す。ここで、条件1.はRa,Ga,Baの信号値のい
ずれか一つは84レベルより大きい条件であり、条件
2.は赤外のコントラストが0.33以上である条件で
あり、条件3,4,5は各々R,G,Bの信号値に基づ
く赤外コントラストを用いた判定条件である。そして、
これら1〜5までの条件全てを満たす場合に、の可視
の色信号の差異が少なく、赤外の信号の差異が大きいこ
とが判定される。
【0077】のドーナッツ形状の判定を含めて、以下
に具体的な判定回路を説明する。
【0078】<特定マーク検出手段の説明>図1に4画
素幅のドーナッツマークとそれを検出するために参照す
る画素群を示す。本実施例では12画素×12画素サイ
ズ(約750μm×750μm)のドーナッツマークの
周囲を含めて主走査/副走査各々16画素,16ライン
の範囲で特定ドーナッツマークを判定する。ここで、主
走査方向にP0からP15までの番号をふったが、番号
が少ないほど新しい読み取りデータである。また、副走
査方向にライン0からライン15の番号をふったが、番
号が少ないほど新しい読み取りラインである。
【0079】CCDの画素の配列方向である主走査方向
にはライン7、ライン8からの2ラインの情報を用いて
1番〜10番までの番号をふった画素を参照する。そし
てR,G,B,IRの読み取り信号毎に各々隣接する2
画素の平均値(1と2、3と4、5と6、7と8、9と
10)を求め、読み取り時のノイズ成分を除去する。さ
らに、CCDの画素の配列方向に直行する副走査方向に
は各ラインのP7、P8の2画素の情報を用いて11番
〜18番までの番号をふった画素を参照する。そして
R,G,B,IRの読み取り信号毎に各々隣接する2画
素の平均値(11と12、13と14、15と16、1
7と18)を求め、読み取り時のノイズ成分を除去す
る。
【0080】この2次元の信号配列から各平均値を求め
る回路と、図9の判定条件に基づく判定部からなる識別
部3の詳細を図21に示す。図21の3201から32
15はFIFOメモリで構成されるR信号用の画像デー
タライン遅延部であり、図21の主走査方向の画像有効
区間信号VEのLOWレベルの区間で書き込み/読みだ
しのアドレスポインタの初期化が行われ、CLOCK信
号で画素単位のデータの書き込み/読みだしが行われ
る。その結果、R信号は各FIFOメモリで1ライン分
ずつ遅延される。図19の認識部3に入力されるR信号
をライン0とすると、FIFO3203からは3ライン
遅延したライン3に相当する信号が読み出される。同様
にして、FIFO3204からはライン4の画像データ
が読み出され、FIFO3207,3208,321
1,3212,3215からは各々ライン7,ライン
8,ライン11,ライン12,ライン15の画像データ
が読み出される。各FIFOから同時に読み出される画
像信号は、図1の主走査方向の同一画素に相当してい
る。
【0081】識別部3に入力する信号ライン0は、ラッ
チ群3216に入力される。ラッチ群3216は7段の
ラッチで構成されており、前述のCLOCK信号により
それぞれ1画素ずつデータが遅延される。よって、ラッ
チ群3216の出力は図1に示した番号11の画素(ラ
イン0、画素位置P7)になる。更に、ラッチ群321
6の出力はラッチ3217に入力され、図1中、番号1
2の画素データが出力される。番号11、12の画像デ
ータは演算器3229に入力される。演算器3229は
入力されるデータの平均値R11を出力する。同様に、
FIFO3203及びFIFO3204の出力は、ラッ
チ群3218に入力され、図1中の番号13の画素と、
ラッチ3219を介して番号14の画素を出力する。番
号13、14の画像データは演算器3230に入力し、
平均値が算出され平均値R13が出力される。さらに
は、FIFO3207、3208よりそれぞれ番号1、
番号2の画素データが出力し、演算器3231を介して
番号1、2の画素データの平均値R1が出力される。ラ
ッチ群3220の途中から抽出される番号3、番号4の
画素データの平均値R3は、演算器3232から出力さ
れ、ラッチ群3220から出力される番号5の画素デー
タと、ラッチ3221から出力される番号6の画素デー
タの平均値R5は、演算器3233から出力され、ラッ
チ群3222から出力される番号7の画素データと、ラ
ッチ3223から出力される番号8の画素データの平均
値R7は、演算器3234から出力され、ラッチ群32
24から出力される番号9、番号10の画素データの平
均値R9は、演算器3235から出力され、ラッチ群3
225から出力される番号16の画素データと、ラッチ
3226から出力される番号15の画素データの平均値
R15は、演算器3236から出力され、ラッチ群32
27から出力される番号17の画素データと、ラッチ3
228から出力される番号18の画素データの平均値R
17は、演算器3237から出力される。これらの平均
値は判定部3241に入力される。さらにG信号、B信
号、IR信号についても全く同様の処理を行う。即ち、
回路3238〜3240は図中の波線で囲んだ部分と同
一構成である。よって、回路3238からはG信号につ
いての平均値G1、G3、G5、G7、G9、G11、
G13、G15、G17が、回路3239からはB信号
についての平均値B1、B3、B5、B7、B9、B1
1、B13、B15、B17が、回路3240からはI
R信号についての平均値IR1、IR3、IR5、IR
7、IR9、IR11、IR13、IR15、IR17
がそれぞれ出力され、判定部3241に入力されて特定
マークの検出判定に用いられる。判定部3241の動作
を説明する前に、図面を用いて特定マークの近傍の可視
及び赤外の反射光について説明する。
【0082】図18に原稿からの可視および赤外の反射
光の様子を示す。図18は、図3の特定原稿認識パター
ンの横断面で用紙2801上に赤外吸収インク2802
を印刷したものである。ハロゲンランプ205からの入
射光は赤外吸収パターン部およびその周辺部で反射され
る。図18(aー1)中、R1,G1,B1,IR1,
R1’,G1’,B1’,IR1’はおのおのその反射
光をR,G,B,IRのセンサで読み取り、A/D変
換,シェーディング補正,ラインディレイ処理を行なっ
た後の値である。
【0083】この読み取り値はR,G,Bの可視情報に
関しては、図15のR,G,B各センサの特性と図16
の赤外カットフィルタの特性をかけあわせた分光特性で
読み取られる。すなわちRは分光半値で590nm〜6
20nmの波長成分の光の量を表し、Gは分光半値で5
00nm〜580nmの波長成分の光の量を表し、Bは
分光半値で400nm〜480nmの波長成分の光の量
を表す。
【0084】IRの赤外情報に関しては、図15の斜線
部のR,Bをかけあわせた特性と図17に示す遠赤外カ
ットの特性をかけあわせた分光特性で読み取られる。す
なわちIRは分光半値で710nm〜850nmの波長
成分の光の量を表す。
【0085】このR,G,B,IRの各波長範囲からの
光はシェーディング補正において図22の各波長でフラ
ットな反射率を有する標準白色板を用いてR,G,B,
IR独立に感度補正される。本実施例では図13の標準
白色板のようなフラットな分光特性を有する原稿に対し
てはR,G,B,IRの各読み取り値は等しくなるよう
に感度補正する。
【0086】図18(a−2)は(a−1)の赤外吸収
パターンおよびその周辺部からのR,G,B,IRのシ
ェーディング補正後の読み取り信号値を示す。本実施例
での特定パターンは図19(a)に示すように、赤外吸
収パターンおよびその周辺部は可視ではほぼ同じ色みを
持ち、R,G,Bの可視の信号値はほぼ等しくなる。
【0087】そして、赤外吸収パターン部からの赤外読
み取り信号IR2が赤外吸収パターンの可視情報R2,
G2,B2の最小値より小さくなるように、赤外吸収イ
ンクの赤外吸収物質の濃度は調整されている。
【0088】なお、特定原稿認識パターン部の可視の色
味は比較的彩度の高い色で構成されており、認識パター
ン部の可視の色分解信号R,G,Bの最小値は比較的小
さい値となる。
【0089】赤外吸収インクが上記の条件を満たさない
場合は、先述のIR読み取り信号に対するシェーディン
グ補正の補正ゲインを少なくすることで、検出の対象と
する赤外認識パターンからのIR2信号をR2,G2,
B2の最小値より小さくなるようにする。
【0090】図21に戻り、判定部3241の動作につ
いて、図9の判定条件をふまえて説明する。判定部32
41は、図10に示す平均値算出回路と図11に示す判
定回路により構成される。図10中回路100は平均回
路104及び平均回路105によって構成されている。
平均回路104は、図32の回路で得られたの図1の領
域AのR信号の平均値R1、R5,R9,R11,R1
7を入力し平均値Raを出力する。また、平均回路10
5は、図1の領域BのR信号の平均値R3,R7,R1
3,R15を入力し平均値Rbを出力する。図10中の
回路101〜103の構成は回路100と全く同一の構
成で成り立っている。従って、回路101からは、G信
号の領域Aの平均値Gaと領域Bの平均値Gbが、回路
102からは、B信号の領域Aの平均値Baと領域Bの
平均値Bbが、回路103からは、IR信号の領域Aの
平均値IRaと領域Bの平均値IRbがそれぞれ出力さ
れる。これらの平均値は、図11の判定回路に入力す
る。図11中、回路1100〜1103は演算回路であ
り、入力する2つの信号の差分の絶対値を算出する。す
なわち、回路1100〜1103の出力はそれぞれ図9
に記してある△R、△G、△B、△IRに相当する。判
定ROM1107は信号IRaと信号△IRを入力して
演算値△IR/IRa及び△IR/IRa>0.33の判
定結果を出力する。判定結果は、△IR/IRa>0.3
3のとき、1ビットの信号「1」を出力し、そうでない
ときは「0」を出力する。このようにIRのコントラス
トが低い領域をマーク検出の対象としないことにより、
誤判定を防止できる。判定ROM1107の演算値△I
R/IRaは判定ROM1104〜1106に入力す
る。判定ROM1104は、△IR/IRaとRaと△
Rを入力し判定を行い、判定結果が図9に示した条件3
を満たせば1ビットの信号「1」を出力し、そうでない
ときは、信号「0」を出力する。また一方、入力するR
aがRa>84のとき1ビットの信号「1」を出力し、
そうでないときは信号「0」を出力する。判定ROM1
105〜1106についても同様の判定を行い、それぞ
れの判定結果を出力する。1108はORゲートであ
り、ORゲート1108の出力は図9の条件1の判定結
果に符合する。また1109はANDゲートであり、A
NDゲート1109の出力MKは図9の条件1〜5を全
て満たしたときに1ビットの信号「1」を出力し、すな
わち特定マークが検出されたことを表す。
【0091】上記説明では、例えば、回路104に入力
するR1、R5、R9、R11、R17の5信号の平均
値をもって信号Raを導いたが、5信号の信号レベルが
全て近似していることを判別する処理回路を追加し、近
似していないときは特定マーク検出信号MKを無効とす
るような制御を行えば判定精度は向上する。回路105
についても同様であり、さらには回路101〜103に
ついても同様の処理を行うことが望ましい。以上で、判
定部3241の説明を終了する。
【0092】判定結果MKは、図30のラッチ3022
に入力される。ラッチ出力はCPU3018の入力ポー
トP10に入力され、CPUは特定マークが検出された
ことを認識する。CPUはコピーシーケンスの開始に先
立ち、出力ポートP9信号によってラッチ3022はク
リアし、次のパターン検出の準備をする。
【0093】<通常コピー動作と認識マーク判定時のコ
ピー動作の説明>以下に通常コピー動作とそれに付随す
る認識マーク判定動作のCPUの制御動作を図22によ
り説明をする。
【0094】オペレータがプラテン203に原稿204
を設置し、図示しない操作部よりコピー動作をスタート
させると、CPU3018は図示しないモータを制御
し、反射ミラー206を標準白色板211の下に移動さ
せる。
【0095】次に、ハロゲンランプ205を点灯し、標
準白色板211を照射し、シェーディング補正部300
6〜3009において、IR,R,G,B信号用のシェ
ーディングデータのサンプリングを行う(ステップ
1)。
【0096】次にポート出力P9を0にしてラッチ30
22の出力を0にクリアし、P8出力を0にし、セレク
タ3017のA入力力を選択しマスキング,UCRされ
た画像信号がプリンタに供給されるようにする。その後
P9出力を1にし、ラッチ3022のクリア動作を終了
させる(ステップ2)。
【0097】次に、プリンタ部でのM,C,Y,BKの
4色の画像記録動作に合わせて原稿の読み取り動作4回
を行い画像記録を行うとともに、認識マークの検知を行
いその検知結果に応じて記録動作の制御を行う。
【0098】まずマゼンタ記録用にCPUはマスキン
グ,UCR処理部にマゼンタ用の処理条件の設定をし光
学系を走査させプリンタにマゼンタの信号を与える、走
査終了後光学系を走査開始位置に戻す(ステップ3)。
【0099】原稿読み取り中にCPUは周期的にポート
10を読み、その入力が1か判定する。ここでP10が
1であった場合には、特定原稿がコピーされつつあると
判断してステップ7にてP0〜P7の出力をFFHに
し、P8出力を1にしてプリンタにFFHのベタ信号を
出力し、これ以降の正常なコピー動作を阻止し、特定原
稿の偽造防止処理を行う。
【0100】同様にステップ4〜ステップ6でシアン,
イエロー,ブラックの記録制御が行われ、その間CPU
は定期的にP10の状態を調べ、1であった場合にはス
テップ7でベタのFFHデータをプリンタに出力する。
【0101】もしシアン記録中にP10=1を検出した
場合には、マゼンタは通常のコピー動作が行われるが、
シアン,イエロー,ブラックの各記録は全てFFHのベ
タで記録される。
【0102】(その他の実施例)上記実施例では赤外に
吸収特性を有する特定マークの検出を例に説明したが、
赤外に吸収特性を有する地肌に形成された赤外に反射特
性を有するマークを検出する際にも本発明は適用され
る。
【0103】また、本発明は赤外の特定マークに限定さ
れるものではなく紫外光に対して吸収もしくは反射の特
性を有するマークを検出する際にも適用される。
【0104】また、吸収特性,反射特性のみならず可視
以外の波長領域に蛍光特性を有するマークであっても、
その可視以外の読み取り信号に対して可視の読み取り信
号を比較すれば良い。
【0105】以上説明したように本発明の実施例によれ
ば、特定マークを読取検出する際に、マーク部と地肌部
各々からの可視読み取り信号のコントラストと、可視以
外の読み取り信号のコントラストを求め、可視と可視以
外のコントラストの相関関係から特定マークを検出する
ようにしたので、一般の印刷物に存在する印刷情報を特
定マークとして誤判定することなく特定マークの検出が
可能になる。また、特定マークを回転不変のドーナッツ
状にしたので原稿の斜め置きによる特定マークの検出漏
れを防止できる。
【0106】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、画像処理
装置により特定のパターンを精度良く検出することがで
き、また、その検出を精度良く行うことができるパター
ンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特定パターン近傍の画素を表す図
【図2】カラー複写機の構成を示す図
【図3】特定パターンの寸法を表す図
【図4】印刷レジずれの様子を表す図
【図5】特定パターンの形状例を表す図
【図6】特定パターン及びその周辺の赤外読取データの
差異を表す図
【図7】判定マークと一般印刷物の、可視光読取データ
と赤外光読取データの特性を示す図
【図8】裏写り原稿に対する赤外光の特性を示す図
【図9】特定マークの判定条件を示す表
【図10】平均化回路
【図11】特定マーク判定回路
【図12】4ラインカラーセンサの構造を表す図
【図13】標準白色板の分光反射率を表す図
【図14】特定パターンの分光透過率を表す図
【図15】本実施例における可視ラインセンサの分光感
度特性および赤外読取センサ用のフィルタ特性図
【図16】赤外カットフィルタの特性図
【図17】遠赤外カットフィルタの特性図
【図18】原稿に対する赤外読み取り信号の状態を示す
【図19】画像信号制御部
【図20】画像制御信号のタイミング図
【図21】識別部3の構成を示す図
【図22】CPUの制御フロー図
【符号の説明】
3 識別部 3018 CPU 3241 判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷岡 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 永瀬 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 笹沼 信篤 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 中井 武彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼永 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 内田 由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の可視の情報と可視以外の情報を扱
    う画像処理装置であって、 原稿上の第1の領域及び第2の領域の可視以外の読み取
    り情報の信号比と、前記第1の領域及び第2の領域の可
    視の読み取り情報の信号比の相関関係により特定情報を
    識別する手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記可視以外の読み取り情報の信号比が
    所定値以上の特定情報を識別することを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記可視及び可視以外の読み取り情報の
    信号比は、所定の平滑化演算の後に求めることを特徴と
    する請求項1記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 可視以外の領域で第1の特性を持つ第1
    の記録剤を用いて第1の領域を記録し、 可視以外の領域で前記第1とは異なる第2の特性を持つ
    第2の記録剤を用いて前記第1の領域の周囲の第2領域
    を記録し、 可視以外の領域で前記第1の記録剤を用いて前記第2の
    領域の周囲の第3の領域を記録することによりパターン
    を形成することを特徴とするパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2の記録剤は、可視領域に
    おける色特性がほぼ等しいことを特徴とする請求項4記
    載のパターン形成方法。
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