JP3808248B2 - 撮像装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フリッカを抑え、ダイナミックレンジの拡大可能な映像信号を出力する撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置として、特開平8−294045号公報に記載されたものが知られている。図13は同公報に記載された従来の撮像装置の全体構成を示すブロック図である。この撮像装置は、光学系1301、撮像部(CCD)1302、増幅器1303、光量検波部1304、制御部1305、シャッタスピード制御部1306、操作部1307を含んで構成される。
【0003】
このような構成の撮像装置の動作について説明する。まず、光学系1301を介して撮像光が撮像部1302に入射される。この撮像部1302から撮像信号が与えられると、増幅器1303は可変利得で撮像信号を増幅して出力する。次に光量検波部1304は、増幅器1303により増幅された撮像信号を検波することにより、撮像部1302が受光した撮像光の光量情報を生成する。制御部1305はこの光量情報に基づいて、撮像信号の出力レベルの変化を補正するように増幅器1303の利得制御を行う。こうして撮像部1302が受光した撮像光の周期的な光量変化分を補正することにより、フリッカのない映像信号を出力する。
【0004】
また別の従来の撮像装置として、特開平9−247550号公報に記載されたものが知られている。図14はこの撮像装置、即ちテレビジョンカメラの構成を示すブロック図である。このテレビジョンカメラは、レンズ1401、撮像素子1402、CDS回路1403、AGC回路1404、A/D変換器1405、デジタル信号処理回路1406、D/A変換器1407、AMP1408、マイコン1409、同期回路1410を含んで構成される。
【0005】
このような構成のテレビジョンカメラの動作を説明する。まず、レンズ1401を介して撮像光が撮像素子1402に入射される。撮像素子1402から出力された撮像信号はCDS回路1403でサンプリングされ、AGC回路1404で利得制御され、A/D変換器1405に入力される。利得制御された撮像信号はA/D変換器1405でアナログ/デジタル変換され、デジタル信号処理回路1406に入力される。デジタル信号処理回路1406は撮像信号に対してデジタル信号処理を行い、D/A変換器1407に出力する。D/A変換器1407はデジタル信号処理された映像信号をデジタル/アナログ変換を行い、AMP1408に与える。AMP1408は映像信号を増幅して出力する。
【0006】
一方、マイコン1409はフリッカを検出するために、デジタル信号処理回路1406から映像信号を入力し、垂直走査期間毎に画像の平均輝度レベルを3垂直走査期間連続して検出する。そして3垂直走査期間の輝度レベルが、50Hz駆動の蛍光灯により発生したフリッカによる輝度レベルパターンと一致するか比較する。パターンが一致すれば、一致したフリッカパターン数をカウントする。そして所定時間のカウント数が設定値を越えた場合、マイコン1409が同期回路1410に対して制御信号を出力し、電子シャッタスピードを1/60秒から1/100秒に徐々に変化するように制御する。このようにフリッカの検出時には、1/100秒の電子シャッタで被写体を撮像することによって、フリッカを低減するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の撮像装置においては、一般的には50Hz駆動の蛍光灯のもとで照明された被写体を撮像した際、映像信号に発生するフリッカを低減させることが要求されている。また、従来から、撮像装置において輝度のダイナミックレンジを拡大することが要望されている。
【0008】
しかしながら、電子シャッタを1/100秒にしてフリッカ補正を行う上記の撮像装置においては、1/100秒以外の電子シャッタで被写体を撮像するとき、フリッカ補正ができなくなるという問題点がある。
【0009】
また、上記の撮像装置においては、被写体の一部分がフリッカしている場合、利得制御でフリッカ補正を行うと、フリッカ部分が充分に補正が行えないという問題点と、フリッカが発生していない部分が過補正となり、逆フリッカが発生するという問題点もある。
【0010】
また、高速電子シャッタで撮像したときのフリッカパターンやフリッカレベルが、1/60秒で撮像した時に発生するフリッカパターンやフリッカレベルと異なり、高速電子シャッタで撮像した場合、フリッカを検出でなくなるという問題点もある。
【0011】
また、上記の撮像装置は、一応フリッカを補正する構成にはなっているが、被写体の明るさに対するダイナミックレンジを拡大できる構成になってない問題点もある。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、任意の高速電子シャッタスピードで被写体を撮像したとき、映像信号のフリッカを低減させると共に、高速電子シャッタと低速電子シャッタで被写体を撮像し、2つの電子シャッタスピードの映像信号を合成することによって、ダイナミックレンジを拡大した映像出力を得ることができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項1の発明は、電子シャッタスピード1/m秒を被写体を照明する照明装置の明滅周期に等しく設定し、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、前記Slong信号の1垂直走査期間の積分値Σlongを算出する第1の積分回路と、前記Sshort信号の1垂直走査期間の積分値Σshortを算出する第2の積分回路と、前記Σlongと前記Σshortのデータを用いて、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記Slong信号とSshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する乗算器と、前記Slong信号と前記乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0016】
このような構成によれば、Slong信号に対しては、1/m秒を例えば1/100秒とし、この電子シャッタスピードで撮像することでフリッカを低減できる。Sshort 信号に対しては、フリッカが低減されたSlong信号とSshort'信号との信号レベルの比がn:mになるようにshort 補正ゲインを演算し、Sshort 信号にshort 補正ゲインを乗算することにより、Sshort 信号のフリッカ補正を行うことができる。また、高輝度部を再現するSshort 信号と、低輝度部を再現するSlong信号とを信号合成回路で合成することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を得ることができる。
【0017】
また請求項の発明は、電子シャッタスピード1/m秒を被写体を照明する照明装置の明滅周期に等しく設定し、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックBi(iはブロック番号)に分割し、各ブロックBiの前記Slong信号を積分し、積分値BiΣlongを算出する第1のブロック分割積分回路と、1垂直走査期間の画面領域の前記各ブロックBiの前記Sshort信号を積分し、積分値BiΣshortを算出する第2のブロック分割積分回路と、前記BiΣlongと前記BiΣshortのデータを用いて、各ブロックBiで前記Sshort信号をSshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記Slong信号と前記Sshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを前記ブロックBi毎に演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、前記ブロックBi毎に前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したSshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力するブロック乗算器と、前記Slong信号と前記ブロック乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0018】
このような構成によれば、Slong信号に対しては、1/m秒を例えば1/100秒とし、この電子シャッタスピードで撮像することでフリッカを低減できる。Sshort 信号に対しては、フリッカが低減されたSlong信号とSshort'信号との比がブロック毎にn:mになるようにBishort 補正ゲインを演算し、Sshort 信号にBishort 補正ゲインを乗算することにより、Sshort 信号のフリッカ補正をブロック毎に行うことができる。従って、被写体の一部分がフリッカしている場合に、フリッカ部分だけを補正することができる。また、高輝度部を再現するSshort 信号と、低輝度部を再現するSlong信号とを信号合成回路で合成することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を得ることができる。
【0019】
また請求項の発明は、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、前記Slong信号の1垂直走査期間の積分値Σlongを算出する第1の積分回路と、前記Sshort信号の1垂直走査期間の積分値Σshortを算出する第2の積分回路と、前記Σlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分による前記Slong信号のレベル変化を補正するため、前記Slong信号に乗算するlong補正ゲインを演算し、前記Slong信号をlong補正ゲインで補正した信号をSlong’信号とし、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、かつ前記Σlongと前記Σshortのデータを用いて、前記Slong’信号と前記Sshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、前記Slong信号に対して前記制御手段が生成したlong補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Slong’信号として出力する第1の乗算器と、前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する第2の乗算器と、前記第1の乗算器から出力された前記Slong’信号と前記第2の乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0020】
このような構成によれば、Slong信号に対しては、Σlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベルの変化を補正するようにlong補正ゲインを乗算することで、Slong信号のフリッカを低減できる。Sshort 信号に対しては、フリッカが低減されたSlong’信号とSshort'信号sの比がn:mになるようにshort 補正ゲインを演算し、Sshort 信号にshort 補正ゲインを乗算することにより、Sshort 信号のフリッカ補正を行うことができる。また、高輝度部を再現するSshort 信号と、低輝度部を再現するSlong信号とを信号合成回路で合成することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を得ることができる。
【0021】
また請求項の発明は、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックBi(iはブロック番号)に分割し、各ブロック毎の前記Slong信号を積分し、積分値BiΣlongを算出する第1のブロック分割積分回路と、1垂直走査期間の画面領域の前記各ブロックBi毎の前記Sshort信号を積分し、積分値BiΣshortを算出する第2のブロック分割積分回路と、前記BiΣlongからブロックBi毎の周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベル変化をブロックBi毎に補正するように前記Slong信号に乗算するBilong補正ゲインを演算し、前記Slong信号をlong補正ゲインで補正した信号をSlong’信号とし、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記BiΣlongと前記BiΣshortのデータを用いて、前記Slong’信号と前記Sshort'信号との比がブロックBi毎にn:mになるように前記Bishort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、前記Slong信号に対して前記制御手段が生成したBilong補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Slong’信号として出力する第1の乗算器と、前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したBishort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する第2の乗算器と、前記第1の乗算器から出力された前記Slong’信号と前記第2の乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0022】
このような構成によれば、Slong信号に対しては、ブロック毎にBiΣlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベルの変化を補正するようにBilong補正ゲインを乗算することで、Slong信号に対するブロック毎のフリッカを低減できる。Sshort 信号に対しては、フリッカが低減されたSlong’信号とSshort'信号sの比がブロック毎にn:mになるようにshort 補正ゲインを演算し、Sshort 信号にBishort 補正ゲインを乗算することにより、Sshort 信号のフリッカ補正を行うことができる。また、被写体の一部分がフリッカしている場合、フリッカ部分だけを補正することができる。また、高輝度部を再現するSshort 信号と、低輝度部を再現するSlong信号とを信号合成回路で合成することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を得ることができる。
【0024】
また請求項の発明は、請求項1又は3の撮像装置において、前記Slong信号が基準値を越えた場合は、前記第1の積分回路及び前記第2の積分回路は、前記基準値を越えた部分の前記Slong信号及びこれと同じ部分の前記Sshort信号を積分しないようにしたことを特徴とするものである。
【0025】
更に請求項の発明は、請求項2又は4の撮像装置において、前記Slong信号が基準値を越えた場合は、前記第1のブロック分割積分回路及び前記第2のブロック分割積分回路は、前記基準値を越えた部分の前記Slong信号及びこれと同じ部分の前記Sshort信号を積分しないようにしたことを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における撮像装置について、図1〜図6を参照しながら説明する。図1は実施の形態1による撮像装置の全体構成を示すブロック図である。この撮像装置は、左側破線部で示す撮像手段111、右側破線部で示す利得制御手段112、信号合成回路106を含んで構成される。
【0027】
撮像手段111は、光学系101、撮像素子102、ASP・A/D変換器103、同時化回路104、撮像素子駆動回路110を含んで構成され、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号と、1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort 信号とを出力する機能を有している。
【0028】
撮像素子(CCD) 102は、光学系101により形成された被写体の光学像が入射されると、光電変換して画素信号を出力するものである。撮像素子102の出力はASP・A/D変換器103に与えられる。ASP・A/D変換器103は、撮像素子102の出力信号をサンプリングし、利得調整した後、アナログ/デジタル変換して出力するものである。ASP・A/D変換器103の出力は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は蓄積タイミングと蓄積時間の異なる画素信号をSlong信号及びSshort 信号として生成し、Slong信号及びSshort 信号のタイミングを合わせて出力する回路である。撮像素子駆動回路110はマイコン109からの制御信号によって撮像素子102の駆動を行うものである。
【0029】
信号合成回路106は、利得制御手段112でSshort 信号が補正されたSshort'信号と、同時化回路104から出力されたSlong信号とを合成し、映像信号Smix を出力するものである。破線部で示す利得制御手段112は、乗算器105、第1の積分回路107、第2の積分回路108、マイクロコンピュータ(マイコン)109を含んで構成され、ΣlongとΣshort のデータを用いて、Sshort 信号をshort 補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、Slong信号とSshort'信号との比がn:mになるようにSshort 補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort 補正ゲインを出力する機能を有している。
【0030】
同時化回路104から出力されたSshort 信号は、乗算器105を介して信号合成回路106に与えられると共に、第2の積分回路108にも与えられる。また、同時化回路104から出力されたSlong信号は第1の積分回路107に与えられると共に、信号合成回路106に与えられる。第1の積分回路107はSlong信号を入力して1垂直走査期間の積分を行い、積分値ΣSlongを出力する回路である。第2の積分回路108はSshort 信号を入力して1垂直走査期間の積分を行い、積分値Σshort を出力する回路である。積分値ΣSlongと積分値ΣSshort は、制御手段としてのマイコン109に入力される。
【0031】
マイコン109は、撮像素子駆動回路110に対して制御信号を出力すると共に、第1の積分回路107及び第2の積分回路108から与えられたΣSlongとΣSshort から、Slong信号と乗算器105から出力されるSshort'信号との信号レベルの比がn:mになるようにshort 補正ゲインを計算し、タイミングを合わせてshort 補正ゲインを乗算器105に与える制御手段である。乗算器105はSshort 信号に対してshort 補正ゲインを乗算し、乗算結果をSshort'信号として出力する回路である。
【0032】
ここで同時化回路104について詳細に説明する。同時化回路104は図2に示すように、セレクタ301、第1のメモリ302、第2のメモリ303から構成される。セレクタ301は図1のASP・A/D変換器103から信号が入力されると、Slong信号とSshort 信号とに分離する回路である。分離されたSlong信号は第1のメモリ302に保持され、Sshort 信号は第2のメモリ303に保持される。
【0033】
同時化回路104の動作原理を図3のタイミングチャートを用いて説明する。図3(a)に示す垂直同期信号VDは、垂直走査期間の周期が1/60秒の同期信号である。図3(b)に示すように、撮像素子102における電荷の蓄積タイミングは垂直同期信号と同期している。Slong信号の蓄積時間を1/m秒とし、ここでは1/m秒=1/100秒で信号電荷を蓄積する。またSshort 信号の蓄積時間を1/n秒とし、ここでは1/n秒=1/400秒で信号電荷を蓄積する。図3(c)に示すように、Slong信号とSshort 信号の蓄積終了時に読み出しパルスが発生する。図3(d)に示すように、これらの読み出しパルスによって、Slong信号とSshort 信号が撮像素子102から出力される。これらのSlong信号とSshort 信号とを含む信号は図1のASP・A/D変換器103を経て同時化回路104に入力される。同時化回路104では、入力信号からSlong信号とSshort 信号をセレクタ301で分離する。Slong信号は図3(d)に示すタイミングAで撮像素子102から同時化回路104に入力され、図3(e)に示すタイミングCで同時化回路104から出力される。Sshort 信号は図3(d)に示すタイミングBで撮像素子102から同時化回路104に入力され、図3(f)に示すタイミングDで同時化回路104から出力される。このように同一のタイミングC,Dに合わせてSlong信号とSshort 信号とが出力され、利得制御手段112に与えられるようになっている。
【0034】
図2の第1のメモリ302は、Slong信号を図3に示したタイミングAで書き込みを開始し、タイミングCで読み出しを開始する。また第2のメモリ303は、Sshort 信号を図3で示したタイミングBで書き込みを開始し、タイミングDで読み出しを開始する。こうして、Slong信号とSshort 信号のタイミングを合わせて出力するようになっている。
【0035】
図4は信号合成回路106のブロック図である。信号合成回路106は加算器501を有し、Slong' 信号とSshort 信号又はSshort'信号とを加算し、加算結果を映像信号Smix として出力する回路である。
【0036】
以上のように構成された実施の形態1における撮像装置の動作について説明する。図1において、光学系101により形成された被写体の光学像は撮像素子( CCD) 102に入射され、光電変換される。例えば、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/100秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定したとする。撮像素子102では、1垂直走査期間内に1/100秒の電子シャッタスピードで蓄積したSlong信号と1/400秒の電子シャッタスピードで蓄積したSshort 信号とが出力される。
【0037】
撮像素子102の出力はASP・A/D変換器103に入力され、サンプリング及び利得調整された後、アナログ/デジタル変換される。ASP・A/D変換器103の出力が同時化回路104の入力されると、Slong信号とSshort 信号とに分離され、タイミングを合わせて出力される。同時化回路104から出力されたSshort 信号は乗算器105でshort 補正ゲインと乗算され、補正されたSshort'信号が信号合成回路106に入力される。信号合成回路106は、Sshort'信号とSlong信号とを加算し、輝度のダイナミックレンジが拡大された映像信号Smix を出力する。
【0038】
ここで図3と図2を用いて撮像素子102の駆動動作と、同時化回路104の動作について具体的に説明する。図3(a)に示す垂直同期信号VDは、前述したように垂直走査期間の周期、つまり1/60秒の周期の同期信号になっている。撮像素子102はこの垂直同期信号に同期して駆動される。Slong信号の電荷は図3(b)に示すように、垂直同期信号に同期して1/100秒の期間蓄積される。また、Sshort 信号は同様に1/400秒の期間蓄積される。次に図3(c)に示すように、Slong信号とSshort 信号の蓄積終了時に、読み出しパルスが出力される。図3(d)に示すように、これらの読み出しパルスでSlong信号とSshort 信号とが撮像素子102から出力される。これらのSlong信号とSshort 信号とはASP・A/D変換器103を経て同時化回路104に入力される。
【0039】
図2のセレクタ301は、入力信号をSlong信号とSshort 信号とに分離する。分離されたSlong信号は第1のメモリ302に保持され、Sshort 信号は第2のメモリ303に保持される。第1のメモリ302は、図3(d)に示すタイミングAでSlong信号の書き込みを開始し、図3(e)のタイミングCで読み出しを開始する。また第2のメモリ303は、Sshort 信号を図3(d)のタイミングBで書き込みを開始し、図3(f)のタイミングDで読み出しを開始する。こうすると、Slong信号とSshort 信号の出力タイミングが一致する。
【0040】
次に図1〜図5を用いてフリッカ補正の動作について説明する。図5は本実施の形態による撮像装置において、商用周波数が50HzのAC電源の蛍光灯によって被写体が照明された場合の、撮像素子102の蓄積電荷の変化を示した模式図である。50Hz駆動の蛍光灯で照明された被写体を撮像して、1/100秒の電子シャッタスピードで1垂直走査期間毎に信号電荷を蓄積すると、図5(a)に示すどの垂直走査期間も、図5(b),(c)の斜線部に示すようにほぼ同じ蓄積電荷になる。また、50Hz駆動の蛍光灯で照明された被写体を撮像して、1/400秒の電子シャッタスピードで1垂直走査期間毎に信号電荷を蓄積すると、図5(d)に示すように垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なる。50Hz駆動の蛍光灯の明滅周期は1/100秒であり、撮像素子102の駆動周期は1/60秒であるので、図5(a),(b)に示すように垂直同期信号と蛍光灯の照度には一定周期のずれを生じる。1/100秒と1/60秒の最小公倍数は、15/300秒=3/60秒となる。このため、図5(e)で示す斜線部のように、蓄積電荷量が3垂直走査期間の周期で変動する。
【0041】
従って、50Hz駆動の蛍光灯のもとで、1/100秒の電子シャッタスピードで撮像した場合、垂直走査期間毎に1/100秒間だけ電荷蓄積すると、図5(c)に示すようにどの垂直走査期間も同じ蓄積電荷になるので、フリッカは発生しない。また、50Hz駆動の蛍光灯のもとで、1/400秒の電子シャッタスピードで撮像した場合、垂直走査期間毎に1/400秒間だけ電荷蓄積すると、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、蓄積電荷量が3垂直走査期間の周期で変動し、フリッカが発生する。
【0042】
同時化回路104から出力されたSlong信号が第1の積分回路107に入力されると、第1の積分回路107はSlong信号を1垂直走査期間に渡って積分し、積分値ΣSlongを出力する。同様に、同時化回路104から出力されたSshort 信号が第2の積分回路108に入力されると、第2の積分回路108はSshort 信号を1垂直走査期間に渡って積分し、積分値ΣSshort を出力する。これらの積分値ΣSlong及びΣSshort はマイコン109に入力される。
【0043】
マイコン109はΣSlongとΣSshort から、Slong信号と乗算器105の出力するSshort'信号との比がn:m、即ち400:100になるようにshort 補正ゲインを計算し、所定時間遅延させてshort 補正ゲインを乗算器105に出力する。このとき輝度フリッカは3垂直走査期間の周期で信号レベルが変動するので、ΣSlongとΣSshort を算出した垂直走査期間から3垂直走査期間遅延させた時間を上記の所定遅延時間とする。乗算器105はSshort 信号に対してshort 補正ゲインを乗算し、乗算結果としてSshort'信号を出力する。
【0044】
Slong信号は元来1/100秒の電子シャッタスピードで撮像された信号であるので、フリッカは発生しない。フリッカがないSlong信号とSshort'信号sの比が常に400:100になるように、Sshort 信号に対してSshort 補正ゲインを乗算して補正するので、1/400秒の電子シャッタスピードで撮像して補正したSshort 信号’はフリッカがない映像信号となる。
【0045】
次に図4及び図6を用いて信号合成回路106のダイナミックレンジを拡大する動作について説明する。図6は信号合成回路106において、Slong信号とSshort'信号と、これらが合成されたSmix 信号の関係を示す特性図である。図6において、Aは電子シャッタスピードが1/100秒時のSlong信号の入射光量の飽和点である。Bは実施の形態3及び4で説明するように、電子シャッタスピードが1/70秒の時のSlong信号の入射光量の飽和点である。そしてVsは飽和信号レベルである。
【0046】
1/100秒の電子シャッタスピードで被写体を撮像し、short補正ゲインの乗算によりフリッカが低減されたSshort'信号と、フリッカ成分がないSlong信号とを図4の加算器501で加算することにより、フリッカ成分がない映像信号Smixを出力することができる。図6において、Slong信号は1/100秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、図6のAより大きい入射光量があると、高輝度部で飽和することもあるが、低輝度部は階調を再現することができる。また、Sshort信号は1/400秒の電子シャッタスピードで撮像して信号であるので、Slong信号に比べて4倍の高輝度部、即ち図の0〜4Aまで階調を再現することができる。よって、Slong信号とSshort信号を加算器501で加算することで、低輝度から高輝度までの階調を再現することができる。つまり、図6のSmix信号の特性に示すように、輝度のダイナミックレンジを拡大した映像信号を得ることができる。
【0047】
なお、Slong信号が基準値を越えた場合、例えば図6の飽和信号レベルVsを越えた場合は、Slong信号の積分値が小さくなってしまい、Slong信号とSshort 信号の信号レベルの比を正確に400:100にすることができない。従ってSlong信号が基準値を越えた場合は、第1の積分回路107と第2の積分回路108で、基準値を越えた部分のSlong信号と同じ部分のSshort 信号とを共に積分しないようにすることにより、400:100にする補正ゲインを正確に求めることができる。また、積分回路で正確な積分値を求めることができれば、基準値は飽和信号レベルVsに限定する必要はない。
【0048】
なお、以上の動作説明において、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/100秒を設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒を設定したが、他の組合せでもよい。電子シャッタスピードの組合せを1/100秒及び1/400秒以外の値に変更したいときは、マイコン109が撮像素子駆動回路110に電子シャッタスピードを変更する制御信号を送り、指示された電子シャッタスピードに従って撮像素子102を駆動する。1/m秒の電子シャッタスピードは1/100秒に近い値である必要があるが、1/n秒の電子シャッタスピードは1/400秒以外の値でもよく、全く同様の動作でフリッカを低減することができる。
【0049】
なお、図1の破線部で示す撮像部111において、1つの撮像素子102からSlong信号とSshort 信号を読み出し、これらの信号を同時化回路104に与え、Slong信号とSshort 信号をタイミングを合わせて出力するようにしたが、元来フリッカが生じないSlong信号を出力するものであれば、他の撮像素子又はセンサを用いても同様の効果を得ることができる。
【0050】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2における撮像装置について、図2〜図9を参照しながら説明する。図7は本実施の形態による撮像装置の全体構成を示すブロック図である。尚、実施の形態1と同一部分は同一の符号を付け、詳細な説明は省略する。この撮像装置は、左側破線部で示す撮像手段111、右側破線部で示す利得制御手段712、信号合成回路106を含んで構成される。撮像手段111において、撮像素子(CCD) 102は、光学系101により形成された被写体の光学像が入射されると、光電変換して画素信号を出力するものである。撮像素子102の出力はASP・A/D変換器103に与えられる。ASP・A/D変換器103は、撮像素子102の出力信号をサンプリングし、利得調整した後、アナログ/デジタル変換して出力するものである。ASP・A/D変換器103の出力は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は蓄積タイミングと蓄積時間の異なる画素信号をSlong信号及びSshort 信号として生成し、Slong信号及びSshort 信号のタイミングを合わせて出力する回路である。
【0051】
信号合成回路106は、利得制御手段712でSshort信号が補正されたSshort'信号と、同時化回路104から出力されたSlong信号とを合成し、映像信号Smixを出力するものである。利得制御手段712は、ブロック乗算器705、第1のブロック分割積分回路707、第2のブロック分割積分回路708、マイコン709から構成される。同時化回路104から出力されたSlong信号は第1のブロック分割積分回路707と信号合成回路106とに与えられ、Sshort信号はブロック乗算器705と第2のブロック分割積分回路708とに与えられる。
【0052】
第1のブロック分割積分回路707はSlong信号を入力し、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックに分割し、ブロックi(iはブロック番号を示し、例えば01,02・・・48の値をとる)毎に積分値BiΣlongを算出する回路である。同様に、第2のブロック分割積分回路708はSshort 信号を入力し、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックに分割し、ブロックi毎に積分値BiΣshort を算出する回路である。第1のブロック分割積分回路707から出力されたBiΣlongと、第2のブロック分割積分回路708から出力されたBiΣshort は、制御手段としてのマイコン709に入力される。
【0053】
マイコン709は、撮像素子駆動回路110に対して制御信号を出力すると共に、BiΣlongとBiΣshortとから、同時化回路104の出力であるSlong信号と、ブロック乗算器705の出力であるSshort'信号の比が、分割したブロックi毎にn:mになるようにBishort補正ゲインを計算し、ブロック乗算器705へ出力する制御手段である。ブロック乗算器705はタイミングを合わせてブロック毎にSshort信号に対してBishort補正ゲインを乗算し、乗算結果をSshort'信号として出力する回路である。
【0054】
図8は、本実施の形態において1垂直走査期間の画面領域のブロック分割の方法を示した説明図である。本図に示すように、1フレームの画面を水平方向に8分割、垂直方向に6分割し、全画面領域をB01,B02、・・Bi・・B48のように48のブロックに分割している。また、斜線で示した領域はフリッカが発生している領域(フリッカ領域)とする。
【0055】
図9は図7のブロック乗算器705の構成をブロック乗算器900として示したブロック図である。このブロック乗算器900は、48個のブロックゲインレジスタ901,902,・・・903、セレクタ904、乗算器905で構成される。ブロックゲインレジスタ901(B1GR)は、マイコン709で演算されたBishort 補正ゲインのうち、B1short 補正ゲイン(B1G)が入力されたとき、B1short 補正ゲインを一時保持するものである。同様に、ブロックゲインレジスタ902(B2GR)は、マイコン709で演算されたBishort 補正ゲインのうち、B2short 補正ゲインが入力されたとき、B2short 補正ゲイン(B2GR)を一時保持するものである。このようにして48個の補正ゲインB1G、B2G、・・・B48Gが各レジスタに設定される。設定されたBishort 補正ゲインはセレクタ904よりSshort 信号とタイミングをあわせて読み出され、乗算器905に与えられる。乗算器905は各ブロックBi毎に、Sshort 信号とBishort 補正ゲインとを乗算し、乗算結果をSshort'信号として出力する回路である。
【0056】
以上のように構成された実施の形態2における撮像装置の動作について、前述した図2、図3、図5を用いて説明する。図7において、光学系101により形成された被写体の光学像が撮像素子(CCD) 102に入射されると、光電変換される。例えば、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/100秒を設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒を設定した場合、撮像素子102は、1垂直走査期間内に1/100秒の電子シャッタスピードで蓄積したSlong信号と、1/400秒の電子シャッタスピードで蓄積したSshort 信号とを出力する。撮像素子102の出力がASP・A/D変換器103に入力されると、サンプリングされ、更に利得調整されてアナログ/デジタル変換される。同時化回路104は、ASP・A/D変換器103から出力された信号から、Slong信号とSshort 信号とを分離し、タイミングを合わせて出力する。同時化回路104から出力されたSshort 信号は、ブロック乗算器705を経て信号合成回路106に与えられる。信号合成回路106は、Sshort'信号とSlong信号とを加算し、輝度のダイナミックレンジが拡大された映像信号Smix を出力する。
【0057】
図2及び図3を用いて撮像素子102の駆動動作と同時化回路104の動作について具体的に説明する。図3(a)に示す垂直同期信号VDは、1垂直走査期間の周期、つまり1/60秒の周期の同期信号になっている。撮像素子102はこの垂直同期信号に同期して駆動され、図3(b)に示すように、Slong信号の電荷の蓄積タイミングは垂直同期信号に同期し、信号電荷は1/100秒の期間蓄積される。また、Sshort 信号は1/400秒の期間蓄積される。また図3(c)に示すように、Slong信号とSshort 信号の蓄積終了時に読み出すパルスが発生する。図3(d)に示すように、これらの読み出しパルスでSlong信号とSshort 信号が撮像素子102から出力される。これらのSlong信号とSshort 信号とを含む画素信号はASP・A/D変換器103を経て同時化回路104に入力される。
【0058】
図2に示す同時化回路104では、セレクタ301よりSlong信号とSshort 信号とに分離される。分離されたSlong信号とSshort 信号は夫々第1のメモリ302と第2のメモリ303へ入力される。第1のメモリ302は、Slong信号を図3(d)のタイミングAで書き込みを開始し、図3(e)のタイミングCで読み出しを開始する。また第2のメモリ303は、Sshort 信号を図3のタイミングBで書き込みを開始し、タイミングDで読み出しを開始する。こうして同時化回路104はSlong信号とSshort 信号とをタイミングを合わせて出力する。
【0059】
次にフリッカ補正の動作について説明する。図5(b)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯のもとで、1/100秒の電子シャッタスピードで被写体を撮像した場合を考える。垂直走査期間毎に1/100秒間だけ電荷を蓄積すると、図5(c)に示すようにどの垂直走査期間も同じ蓄積電荷が得られるので、フリッカは発生しない。また、図5(d)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯のもとで、1/400秒の電子シャッタスピードで被写体を撮像した場合を考える。垂直走査期間毎に1/400秒間だけ電荷を蓄積すると、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図5(d)、(e)の斜線部で示すように、蓄積電荷量が3垂直走査期間の周期で変動する。この3垂直走査期間の周期の変動がフリッカになる。
【0060】
図7の同時化回路104から出力されたSlong信号とSshort 信号は、夫々第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708に与えられる。第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708では、Slong信号とSshort 信号に対して夫々1垂直走査期間の画面領域を、図8に示すような複数のブロックに分割し、各ブロックでの積分を行う。
【0061】
図7のマイコン709はBiΣlongとBiΣshort に基づいて、Slong信号とSshort'信号の分割ブロック毎の比が夫々n:m、即ち400:100になるようにBishort 補正ゲインを計算し、計算結果を所定時間遅延してブロック乗算器705に出力する。この場合の輝度フリッカは、3垂直走査期間の周期で信号レベルが変動するので、BiΣlongとBiΣshort を算出した垂直走査期間から3垂直走査期間遅延させた時間を所定時間として、Bishort 補正ゲインを所定時間遅延させてブロック乗算器705へ出力する。
【0062】
図9に示すブロック乗算器900では、入力されたBishort 補正ゲインをブロック番号i別にブロックゲインレジスタ(B1GR)901、ブロックゲインレジスタ(B2GR)902・・・ブロックゲインレジスタ(B48GR)903に保持する。そしてセレクタ回路904はタイミングを合わせてBishort 補正ゲインを読み出し、乗算器905に与える。乗算器905はブロックBi毎にSshort 信号に対してBishort 補正ゲインを乗算する。乗算器905の乗算結果は、補正されたSshort'信号として図7の信号合成回路106に与えられる。
【0063】
信号合成回路106のダイナミックレンジを拡大する動作について説明する。図4に示す信号合成回路106では、1/100秒の電子シャッタスピードで被写体を撮像し、short 補正ゲインを乗算することでフリッカが低減されたSshort'信号と、フリッカ成分がないSlong信号とを加算器501で加算することにより、フリッカ成分がない映像信号Smix を出力する。図6において、Slong信号は1/100秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、図6のAより大きい入射光量があると、高輝度部で飽和することもあるが、低輝度部は階調を再現することができる。また、Sshort 信号は1/400秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、Slong信号に比べて4倍の高輝度部まで階調を再現することができる。よって、Slong信号とSshort 信号を加算器501で加算することで、低輝度から高輝度まで階調を再現することができる。つまり、図6のSmix 信号の特性に示すように、ダイナミックレンジを拡大した映像信号を得ることができる。
【0064】
Slong信号は1/100秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、フリッカは発生しない。このようにフリッカがないSlong信号との比が常に400:100になるように、ブロック毎のSshort 信号に対してBiSshort 補正ゲインを乗算するので、Sshort'信号にはフリッカが含まれなくなる。このとき図8の斜線部で示すように、被写体の一部にフリッカが発生している場合でも、ブロック毎にSlong信号とSshort'信号の比が400:100になるようにフリッカ補正を行うので、フリッカがない部分を過補正することなく、フリッカ部分だけを最適に補正することができる。
【0065】
なお、Slong信号が基準値を越えた場合、例えば図6の飽和信号レベルVsを越えた場合は、Slong信号の積分値が小さくなってしまい、Slong信号とSshort'信号の信号レベルの比を正確に400:100にすることができない。従ってSlong信号が基準値を越えた場合は、第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708で、基準値を越えた部分のSlong信号と同じ部分のSshort 信号とを共に積分しないようにすることにより、400:100にする補正ゲインを正確に求めることができる。また、積分回路で正確な積分値を求めることができれば、基準値は飽和信号レベルVsに限定する必要はない。
【0066】
なお以上の動作説明として、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/100秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定したが、電子シャッタスピードを1/100又は1/400秒以外の値に変更したいときは、図7のマイコン709が撮像素子駆動回路110に電子シャッタスピードを変更する制御信号を送りることにより、指示された電子シャッタスピードに従って撮像素子102を駆動することができる。1/m秒の電子シャッタスピードは1/100秒近くの設定である必要があるが、1/n秒の電子シャッタスピードは、1/400秒以外であっても全く同様の動作でフリッカを低減することができる。
【0067】
なお、以上の動作説明では、1垂直走査期間の画面のブロック分割を水平8分割、垂直6分割としたが、部分フリッカ領域が分割ブロックに一致すれば、水平8分割、垂直6分割のブロック分割以外であっても、部分フリッカを低減することができる。
【0068】
また、以上の動作説明では、1つの撮像素子102からSlong信号とSshort 信号とを読み出し、同時化回路104でSlong信号とSshort 信号をタイミングを合わせて出力するものとした。しかし、フリッカがないSlong信号を出力するものであれば、他の撮像素子又はセンサを用いても同様の効果を得ることができる。
【0069】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における撮像装置について、図3〜図6、図10、図11を参照しながら説明する。図10は実施の形態3による撮像装置の全体構成を示すブロック図である。この撮像装置は、左側破線部で示す撮像手段111、右側破線部で示す利得制御手段1012、信号合成回路106を含んで構成される。
【0070】
撮像手段111は、光学系101、撮像素子102、ASP・A/D変換器103、同時化回路104、撮像素子駆動回路110から構成され、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号と、1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort 信号とを出力する機能を有している。
【0071】
撮像素子(CCD)102は、光学系101により形成された被写体の光学像が入射されると、光電変換して画素信号を出力するものである。撮像素子102の出力はASP・A/D変換器103に与えられる。ASP・A/D変換器103は、撮像素子102の出力信号をサンプリングし、利得調整した後、アナログ/デジタル変換して出力するものである。ASP・A/D変換器103の出力は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は蓄積タイミングと蓄積時間の異なる画素信号をSlong信号及びSshort信号として生成し、Slong信号及びSshort信号のタイミングを合わせて出力する回路である。撮像素子駆動回路110はマイコン1009からの制御信号によって撮像素子102の駆動を行うものである。
【0072】
信号合成回路106は、破線部で示す利得制御手段1012でSshort 信号が補正されたSshort'信号と、Slong信号が補正されたSlong’信号とを合成し、映像信号Smix を出力するものである。利得制御手段1012は、第1の乗算器1001、第2の乗算器105、第1の積分回路107、第2の積分回路108、マイクロコンピュータ(マイコン)1009から構成される。
【0073】
同時化回路104から出力されたSshort 信号は、乗算器105を介して信号合成回路106に与えられると共に、第2の積分回路108にも与えられる。また、同時化回路104から出力されたSlong信号は、乗算器1001を介して信号合成回路106に与えられると共に、第1の積分回路107にも与えられる。第1の積分回路107はSlong信号を入力して1垂直走査期間の積分を行い、積分値ΣSlongを出力する回路である。第2の積分回路108はSshort 信号を入力して1垂直走査期間の積分を行い、積分値Σshort を出力する回路である。積分値ΣSlongと積分値ΣSshort は、制御手段としてのマイコン1009に入力される。
【0074】
マイコン1009は、まずΣlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベルの変化を補正するため、Slong信号に乗算するためのlong補正ゲインを計算し、タイミングを合わせて第1の乗算器1001へ出力すると共に、補正後のSlong信号であるSlong’信号と、補正後のSshort 信号であるSshort'信号との比がn:mになるようにshort 補正ゲインとを計算し、タイミングを合わせて第2の乗算器105に出力する制御手段である。第1の乗算器1001はSlong信号に対してlong補正ゲインを乗算するものである。第2の乗算器105はSshort 信号に対してshort 補正ゲインを乗算するものである。
【0075】
このように構成された実施の形態3における撮像装置の動作について説明する。図11は本実施の形態の撮像装置において、50Hz駆動の蛍光灯で被写体を照明したとき、撮像素子102の蓄積電荷の変化を示した模式図である。図11(b)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で照明された被写体を1/70秒の電子シャッタスピードで撮像した場合、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(c)に示すように斜線で示した蓄積電荷量が3垂直走査期間の周期で変動する。また、図11(d)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で被写体を照明したとき、1/400秒の電子シャッタスピードで被写体を撮像した場合も、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(e)の斜線部で示した蓄積電荷量が3垂直走査期間の周期で変動する。
【0076】
図10において、光学系101により形成された被写体の光学像は、撮像素子(CCD) 102に入射されると、光電変換される。例えば1/m秒の電子シャッタスピードとして1/70秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定した場合を考える。撮像素子102では、垂直走査期間毎に1/70秒の電子シャッタスピードで蓄積したSlong信号と、1/400秒の電子シャッタスピードで蓄積したSshort 信号が出力される。
【0077】
撮像素子102の出力信号はASP・A/D変換器103に入力され、サンプリング及び利得調整された後、アナログ/デジタル変換される。ASP・A/D変換器103の出力は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は、ASP・A/D変換器103の出力をSlong信号とSshort 信号とに分離し、タイミングを合わせて出力する。同時化回路104から出力されたSlong信号は第1の乗算器1001を経て信号合成回路106に入力され、Sshort 信号は第2の乗算器105を経て信号合成回路106に入力される。信号合成回路106は、補正されたSlong’信号とSshort'信号を合成して映像信号Smix を出力する。
【0078】
図3と図2を用いて撮像素子102の駆動動作と同時化回路104の動作について具体的に説明する。図3(a)に示すように、垂直同期信号VDは1垂直走査期間の周期つまり1/60秒の周期の同期信号になっている。図10の撮像素子102はこの垂直同期信号に同期して駆動され、Slong信号の電荷は、図3(b)に示すように垂直同期信号の周期で1/70秒の期間蓄積される。また、Sshort 信号は1/400秒の期間蓄積される。図3(c)に示すように、Slong信号とSshort 信号の蓄積終了時に読み出しパルスが発生する。これらの読み出しパルスでSlong信号とSshort 信号とが撮像素子102から出力される。
【0079】
撮像素子102から出力されたSlong信号とSshort 信号はASP・A/D変換器103を経て同時化回路104に入力される。図2に示す同時化回路104では、入力信号をセレクタ301に与えてSlong信号とSshort 信号とを分離する。分離されたSlong信号とSshort 信号は夫々第1のメモリ302と第2のメモリ303へ入力される。第1のメモリ302においては、Slong信号を図3(d)に示すタイミングAで書き込みを開始し、図3(e)に示すタイミングCで読み出しを開始する。また第2のメモリ303においては、Sshort 信号を図3(d)に示すタイミングBで書き込みを開始し、図3(f)に示すタイミングDで読み出しを開始する。こうしてSlong信号とSshort 信号とをタイミングを合わせて出力する。
【0080】
次に図10と図11を用いてフリッカ補正の動作について説明する。図11(a)に示すように、撮像装置の垂直同期信号VDの周期は公称1/60秒に設定されている。図11(b)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で照明された被写体を1/70秒の電子シャッタスピードで撮像し、信号電荷を蓄積した場合、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(c)の斜線部で示すように、蓄積電荷が3垂直走査期間の周期で変動する。また図11(d)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で照明された被写体を1/400秒の電子シャッタスピードで撮像し、信号蓄積した場合も同様に、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(e)の斜線部で示すように、蓄積電荷が3垂直走査期間の周期で変動する。この3垂直走査期間の周期の変動がフリッカになる。
【0081】
図10において、同時化回路104から出力されたSlong信号とSshort 信号は、夫々第1の積分回路107と第2の積分回路108に与えられる。第1の積分回路107はSlong信号の1垂直走査期間の積分値Σlongを算出する。第2の積分回路108はSshort 信号の1垂直走査期間の積分値Σshort を算出する。第1の積分回路107で算出された積分値Σlongと、第2の積分回路108で算出された積分値Σshort はマイコン1009に入力される。
【0082】
マイコン1009は、まずΣlongを3垂直走査期間連続して検出し、3垂直走査期間の積分値Σlongが、50Hzの蛍光灯により発生したフリッカの輝度レベルのパターンと一致するかを比較する。そして一致したフリッカパターンの発生数をカウントし、所定時間のカウント数が設定値を越えた場合、フリッカ補正を行うため、連続した3垂直走査期間のΣlongの平均値になるようにlong補正ゲインを計算し、タイミングを合わせて第1の乗算器1001へlong補正ゲインを出力する。例えば、連続した3垂直走査期間のΣlongを夫々Σlong1、Σlong2、Σlong3とすると、
long補正ゲイン=(Σlong1+Σlong2+Σlong3)/(3×Σlong2)となる。
このlong補助ゲインは、Σlong2の値を平均レベルとした場合の例である。
【0083】
次にマイコン1009は、ΣlongとΣshort から、補正後のSlong’信号と補正後のSshort'信号の比が400:70になるようにshort 補正ゲインを計算し、タイミングを合わせて第2の乗算器105に出力する。第2の乗算器105はSshort 信号に対してshort 補正ゲインを乗算し、乗算結果とSshort'信号を出力する。
【0084】
このように制御することによって、Slong信号にフリッカが検出された場合は、long補正ゲインによってフリッカが低減される。また、フリッカが低減されたSlong’信号との比が常に400:70になるように、Sshort 信号にshort 補正ゲインを乗算することで、Sshort 信号に含まれるフリッカを低減することができる。
【0085】
なお、図6のSlong(1/70)の特性に示すように、Slong信号が基準値を越えた場合、例えば飽和信号レベルVsを越えた場合は、Slong信号の積分値が小さくなってしまい、Slong’信号とSshort'信号の信号レベルの比を正確に400:70にすることができなくなる。従ってSlong信号が基準値を越えた場合は、第1の積分回路107と第2の積分回路108で基準値を越えた部分のSlong信号と同じ部分のSshort 信号とを共に積分しないようにする。こうすると、400:70にする補正ゲインを正確に求めることができる。また、積分回路で正確な積分値を求めることができれば、基準値は飽和信号レベルVsに限るものでない。
【0086】
次に、信号合成回路106のダイナミックレンジを拡大する動作について図4、図6を用いて説明する。図4において、long補正ゲインを乗算することでフリッカが低減されたSlong’信号と、short 補正ゲインを乗算することでフリッカが低減されたSshort'信号を加算器501に与え、加算によりダイナミックレンジが拡大された映像信号Smix 出力する。図6において、Slong信号(1/70)は1/70秒の電子シャッタスピードで撮像しているので、Bより大きい入射光量があると、高輝度部で飽和することもあるが、低輝度部は階調を再現することができる。
【0087】
また、Sshort'信号は1/400秒の電子シャッタスピードで撮像しているので、Slong信号に比べて約5.7倍の高輝度部まで階調を再現することができる。よって、Slong’信号とSshort'信号を加算器501で加算することで、低輝度から高輝度まで階調を再現することができる。つまり、Smix 信号でフリッカを低減し、且つダイナミックレンジを拡大した映像信号を得ることができる。
【0088】
なお、以上の動作説明で、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/70秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定した。しかし、電子シャッタスピードを1/70秒及び1/400秒以外の値に変更したい場合は、マイコン1009が撮像素子駆動回路110に電子シャッタスピードを変更する制御信号を送り、指示された電子シャッタスピードに従って撮像素子102を駆動することができる。電子シャッタスピードが1/70秒及び1/400秒以外でも、全く同様の動作でフリッカを低減することができる。
【0089】
また以上の動作説明では、撮像手段111として、1つの撮像素子102からSlong信号とSshort信号を取り出し、同時化回路104でSlong信号とSshort 信号とをタイミングを合わせて出力するようにしたが、上記のSlong信号に相当する信号を出力するものであれば、他の撮像素子等を用いても同様の効果を得ることができる。
【0090】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における撮像装置について、図3〜図6、図8、図9、図11、図12を参照しながら説明する。図12は本実施の形態による撮像装置の全体構成を示すブロック図である。尚、実施の形態2と同一部分は同一の符号を付け、詳細な説明は省略する。この撮像装置は、左側破線部で示す撮像手段111、右側破線部で示す利得制御手段1212、信号合成回路106を含んで構成される。
【0091】
撮像手段111において、撮像素子(CCD) 102は、光学系101により形成された被写体の光学像が入射されると、光電変換して画素信号を出力するものである。撮像素子102の出力はASP・A/D変換器103に与えられる。ASP・A/D変換器103は、撮像素子102の出力信号をサンプリングし、利得調整した後、アナログ/デジタル変換して出力するものである。ASP・A/D変換器103の出力は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は蓄積タイミングと蓄積時間の異なる画素信号をSlong信号及びSshort 信号として生成し、Slong信号及びSshort 信号のタイミングを合わせて出力する回路である。
【0092】
信号合成回路106は、利得制御手段1212でSshort信号が補正されたSshort'と、Slong信号が補正されたSlong’信号とを合成し、映像信号Smixを出力するものである。利得制御手段1212は、破線部で示すように第1のブロック乗算器1201、第2のブロック乗算器705、第1のブロック分割積分回路707、第2のブロック分割積分回路708、マイコン1209から構成される。同時化回路104から出力されたSlong信号は第1のブロック乗算器1201と第1のブロック積分回路707とに与えられ、Sshort信号は第2のブロック乗算器705と第2のブロック分割積分回路708とに与えられる。
【0093】
第1のブロック分割積分回路707はSlong信号を入力し、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックに分割し、ブロックi(iはブロック番号を示し、例えば01,02・・・48の値をとる)毎に積分値BiΣlongを算出する回路である。同様に、第2のブロック分割積分回路708はSshort 信号を入力し、1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックに分割し、ブロックi毎に積分値BiΣshort を算出する回路である。第1のブロック分割積分回路707から出力されたBiΣlongと、第2のブロック分割積分回路708から出力されたBiΣshort は、制御手段としてのマイコン1209に入力される。
【0094】
マイコン1209は、撮像素子駆動回路110に対して制御信号を出力すると共に、BiΣlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベルの変化を補正するように、Slong信号に乗算するBilong補正ゲインを計算し、タイミングを合わせて第1のブロック乗算器1201へ出力する制御手段である。またマイコン1209は、BiΣlongとBiΣshort から、Slong’信号とSshort'信号の比がブロック毎にn:mになるように、Bishort 補正ゲインを計算し、タイミングを合わせて第2のブロック乗算器705へ出力する機能を有する。
【0095】
第1のブロック乗算器1201はブロック毎にSlong信号に対してBilong補正ゲインを乗算し、乗算結果としてSlong’信号を出力する回路である。第2のブロック乗算器705はブロック毎にSshort 信号に対してBishort 補正ゲインを乗算し、乗算結果としてSshort'信号を出力する回路である。
【0096】
このように構成された実施の形態4における撮像装置の動作について説明する。図12において、光学系101により形成された被写体の光学像は撮像素子( CCD) 102に入射され、光電変換される。例えば、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/70秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定した場合を考える。撮像素子102では、垂直走査期間毎に1/70秒の電子シャッタスピードで蓄積したSlong信号と、1/400秒の電子シャッタスピードで蓄積したSshort 信号を出力する。
【0097】
撮像素子102の出力信号はASP・A/D変換器103に与えられ、サンプリング及び利得調整された後、アナログ/デジタル変換される。ASP・A/D変換器103の出力信号は同時化回路104に与えられる。同時化回路104は入力信号をSlong信号とSshort 信号とに分離し、タイミングを合わせて出力する。同時化回路104から出力されたSlong信号は第1のブロック乗算器1201を経て信号合成回路106に入力され、Sshort 信号は第2のブロック乗算器705を経て信号合成回路106に入力される。信号合成回路106では、Slong’信号とSshort'信号とを加算し、映像信号Smix を出力する。
【0098】
図2及び図3を用いて撮像素子102の駆動動作と、同時化回路104の動作について具体的に説明する。図3(a)に示す垂直同期信号VDは、1垂直走査期間の周期つまり1/60秒の周期の同期信号になっている。撮像素子102はこの垂直同期信号に同期して駆動される。図3(b)に示すように、Slong信号の電荷は垂直同期信号の周期で1/70秒の期間蓄積され、Sshort 信号の電荷は1/400秒の期間蓄積される。図3(c)に示すように、Slong信号とSshort 信号の蓄積終了時に読み出しパルスが出力される。
【0099】
これらの読み出しパルスでSlong信号とSshort 信号は撮像素子102から出力される。撮像素子102から出力されたSlong信号とSshort 信号とはASP・A/D変換器103を経て同時化回路104に入力される。図2に示す同時化回路104では、入力信号がセレクタ301によりSlong信号とSshort 信号とに分離される。分離されたSlong信号とSshort 信号は夫々第1のメモリ302と第2のメモリ303に入力される。第1のメモリ302においては、Slong信号を図3(d)に示すタイミングAで書き込みを開始し、図3(e)に示すタイミングCで読み出しを開始する。また第2のメモリ303においては、Sshort 信号を図3(d)に示すタイミングBで書き込みを開始し、図3(f)に示すタイミングDで読み出しを開始する。こうすると、Slong信号とSshort 信号がタイミングが合わされて出力される。
【0100】
次に、図8、図9、図11、図12を用いてフリッカ補正の動作について説明する。図11(b)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で被写体を照明し、1/70秒の電子シャッタスピードで撮像して信号電荷を蓄積した場合、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(c)の斜線部で示すように、蓄積電荷が3垂直走査期間の周期で変動する。また図11(d)に示すように、50Hz駆動の蛍光灯で被写体を照明し、1/400秒の電子シャッタスピードで撮像して信号電荷を蓄積した場合も、垂直走査期間毎の蓄積タイミングが異なるため、図11(e)の斜線部で示すように、蓄積電荷が3垂直走査期間の周期で変動する。このような3垂直走査期間の周期の変動がフリッカになる。
【0101】
図12において、同時化回路104から出力されたSlong信号とSshort 信号は、夫々第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708に与えられる。第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708は夫々Slong信号とSshort 信号とを、図8に示すように1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックBi(i=01,02,・・・48)に分割し、ブロック毎の積分値BiΣlongとBiΣshort とを算出する。第1のブロック分割積分回路707の出力するBiΣlongと、第2のブロック分割積分回路708の出力するBiΣshort は夫々マイコン1209に入力される。
【0102】
マイコン1209は、まずBiΣlongを3垂直走査期間連続して検出し、3垂直走査期間の積分値BiΣlongが50Hzの蛍光灯により発生したフリッカの輝度レベルのパターンと一致するか比較し、一致したフリッカパターン数をカウントする。そして所定時間のカウント数が設定値を越えた場合、フリッカ補正を行うため、連続した3垂直走査期間のBiΣlongの平均値になるようにブロック毎にBilong補正ゲインを計算し、第1のブロック乗算器1201に与える。
【0103】
図9に示す構成の第1のブロック乗算器1201では、マイコン1209から出力されたBilong補正ゲインをブロックゲインレジスタ901、902、・・・903に設定する。Bilong補正ゲインは、連続した3垂直走査期間のBiΣlongを夫々BiΣlong1、BiΣlong2、BiΣlong3とすると、例えば以下のように設定される。
Bilong補正ゲイン=(BiΣlong1+BiΣlong2+BiΣlong3)/(3×BiΣlong2)
ブロックゲインレジスタ901〜903に設定されたBilong補正ゲインは、セレクタ回路904に与えられる。セレクタ回路904では、ブロック分割されたSlong信号とタイミングを合わせてBilong補正ゲインが選択される。乗算器905はSlong信号に対してBilong補正ゲインを乗算し、補正されたSlong’信号を出力する。
【0104】
次にBiΣlongとBiΣshort から、Slong’信号とSshort'信号との比がブロック毎に400:70になるようにBishort 補正ゲインを計算し、タイミングを合わせてBishort 補正ゲインを第2のブロック乗算器705に出力する。
【0105】
また図9に示す構成の第2のブロック乗算器705では、マイコン1209で算出されたBishort 補正ゲインはブロックゲインレジスタ901、902、・・・903に設定される。ブロックゲインレジスタ901〜903に設定されたBishort 補正ゲインはセレクタ回路904で選択される。このときブロック分割されたSshort 信号とタイミングを合わせて選択される。次に、乗算器905はSshort 信号に対してBishort 補正ゲインを乗算し、補正されたSshort'信号を出力する。
【0106】
このように制御することによって、Slong信号にフリッカが検出された場合は、Bilong補正ゲインによってフリッカが低減される。また、フリッカが低減されたSlong’信号とSshort'信号との比が常に400:70になるように、ブロック毎にSshort 信号にBiShort補正ゲインを乗算するので、図8に示したように被写体の一部分がフリッカしている場合においても、フリッカがない部分を過補正することなく、フリッカ部分だけを最適に補正することができる。
【0107】
なお、図6に示すようにSlong信号が基準値を越えた場合、例えば飽和信号レベルVsを越えた場合は、Slong信号の積分値が小さくなってしまい、Slong信号とSshort 信号の信号レベルの比を正確に400:70に制御できなくなる。従って、Slong信号が基準値を越えた場合は、第1のブロック分割積分回路707と第2のブロック分割積分回路708で、基準値を越えた部分のSlong信号と同じ部分のSshort 信号とを共に積分しないようにすることにより、400:70にする補正ゲインを正確に求めることができる。また、積分回路で正確な積分値を求めることができれば、基準値は飽和信号レベルVsに限定する必要はない。
【0108】
次に、信号合成回路106のダイナミックレンジを拡大する動作について、図4〜図6を用いて説明する。図4に示す信号合成回路106において、フリッカが低減されたSlong’信号とSshort'信号とを加算器501で加算し、映像信号Smix を出力する。図6に示すように、Slong信号は1/70秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、図6のBより大きい入射光量があると、高輝度部で飽和することもあるが、低輝度部は階調を再現することができる。
【0109】
また、Sshort 信号は1/400秒の電子シャッタスピードで撮像した信号であるので、Slong信号に比べて約5.7倍の高輝度部まで階調を再現することができる。よって、Slong’信号とSshort'信号を加算器501で加算することで、低輝度から高輝度までの階調を再現することができる。つまり、映像信号Smix を使用することにより、フリッカを低減し、且つダイナミックレンジを拡大した映像を得ることができる。
【0110】
なお、以上の動作説明では、1/m秒の電子シャッタスピードとして1/70秒に設定し、1/n秒の電子シャッタスピードとして1/400秒に設定したが、電子シャッタスピードを1/70秒及び1/400秒以外の値に変更したい場合は、マイコン1209が撮像素子駆動回路110に電子シャッタスピードを変更する制御信号を送り、指示された電子シャッタスピードに従って撮像素子102を駆動することができる。電子シャッタスピードが1/70秒と1/400秒以外の値でも、全く同様の動作でフリッカを低減することができる。
【0111】
なお、以上の動作説明では、1垂直走査期間の画面のブロック分割を水平8分割、垂直6分割したが、部分フリッカ領域が分割ブロックに一致すれば、水平8分割、垂直6分割のブロック分割でなくても、部分フリッカを低減することができる。
【0112】
なお、以上の動作説明では、1つの撮像素子102からSlong信号とSshort信号とを読み出し、同時化回路104でSlong信号とSshort信号をタイミングを合わせて出力するようにたが、上記のSlong信号に相当する信号を出力するものであれば、他の撮像素子等を用いても同様の効果を得ることができる。
【0114】
【発明の効果】
垂直同期信号の周波数と異なる周波数の照明装置で被写体が照明されているとき、撮像手段の出力する映像信号にフリッカが生じる。本願の請求項1記載の発明によれば、Slong信号として1/m秒の電子シャッタスピード、例えば1/100秒の電子シャッタスピードで撮像することでフリッカを低減でき、フリッカが低減されたSlong信号とSlong’信号との信号レベルの比が、n:mになるようにshort補正ゲインをSshort 信号に対して乗算することにより、フリッカのないSshort'信号を得ることができる。また、フリッカが低減されたSshort'信号で高輝度部を再現し、Slong信号で低輝度部を再現することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を出力することができる。
【0115】
また本願の請求項記載の発明によれば、Slong信号として1/m秒の電子シャッタスピード、例えば1/100秒の電子シャッタスピードで撮像することでフリッカを低減でき、フリッカが低減されたSlong信号とSlong’信号との信号レベルの比が、n:mになるようにBishort補正ゲインを各ブロック毎に乗算することにより、フリッカのないSshort'信号を得ることができる。特に被写体の一部分がフリッカしている場合に、フリッカ部分だけを補正することができる。また、フリッカが低減されたSshort'信号で高輝度部を再現し、Slong信号で低輝度部を再現することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を出力することができる。
【0116】
また本願の請求項記載の発明によれば、Slong信号に対しては、Σlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベルの変化を補正するようにlong補正ゲインを乗算することで、Slong信号のフリッカを意図的に低減できる。フリッカが低減されたSlong’信号とSshort'信号との比がn:mになるようにshort補正ゲインをSshort信号に乗算することにより、フリッカのないSshort'信号を得ることができる。また、フリッカが低減されたSshort'信号で高輝度部を再現し、Slong’信号で低輝度部を再現することにより、ダイナミックレンジを拡大した映像を出力することができる。この場合は、照明装置の点滅周期と同期した電子シャッタスピードで必ずしも撮像する必要はない。
【0117】
また本願の請求項記載の発明によれば、請求項3記載の撮像装置と請求項4記載の撮像装置の両方の効果が得られる。
【0119】
また本願の請求項5及び6記載の撮像装置によれば、高輝度照明の場合も、補正ゲインは精度よく演算され、フリッカを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の各実施の形態による撮像装置において、同時化回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の各実施の形態による撮像装置において、撮像素子と同時化回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の各実施の形態による撮像装置において、信号合成回路の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1及び2による撮像装置において、50Hz駆動の蛍光灯照明時の撮像素子の蓄積電荷の変化を示した模式図である。
【図6】本発明の各実施の形態による撮像装置において、Slong信号とSshort 信号と信号合成回路のSmix 信号との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の実施の形態2における撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2及び4による撮像装置において、垂直走査期間の画面領域のブロック分割を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の形態2及び4による撮像装置において、ブロック乗算器の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3における撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態3及び4による撮像装置において、50Hz駆動の蛍光灯照明時の撮像素子の蓄積電荷の変化を示した模式図である。
【図12】本発明の実施の形態4における撮像装置の全体構成を示すブロック図である。
【図13】第1の従来例における撮像装置の全体構成図である。
【図14】第2の従来例における撮像装置の全体構成図である。
【符号の説明】
101 光学系
102 撮像素子
103 ASP・A/D変換器
104 同時化回路
105 乗算器(第2の乗算器)
106 信号合成回路
107 第1の積分回路
108 第2の積分回路
109,709,1009,1209 マイコン
110 撮像素子駆動回路
111 撮像手段
112,712,1012,1212 利得制御手段
301,904 セレクタ
302 第1のメモリ
303 第2のメモリ
501 加算器
705,900,1201 ブロック乗算器
707 第1のブロック分割積分回路
708 第2のブロック分割積分回路
905 乗算器
901〜903 ブロックゲインレジスタ
1001 第1の乗算器

Claims (6)

  1. 電子シャッタスピード1/m秒を被写体を照明する照明装置の明滅周期に等しく設定し、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、
    前記Slong信号の1垂直走査期間の積分値Σlongを算出する第1の積分回路と、
    前記Sshort信号の1垂直走査期間の積分値Σshortを算出する第2の積分回路と、
    前記Σlongと前記Σshortのデータを用いて、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記Slong信号とSshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、
    前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する乗算器と、
    前記Slong信号と前記乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 電子シャッタスピード1/m秒を被写体を照明する照明装置の明滅周期に等しく設定し、1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、
    1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックBi(iはブロック番号)に分割し、各ブロックBiの前記Slong信号を積分し、積分値BiΣlongを算出する第1のブロック分割積分回路と、
    1垂直走査期間の画面領域の前記各ブロックBiの前記Sshort 信号を積分し、積分値BiΣshortを算出する第2のブロック分割積分回路と、
    前記BiΣlongと前記BiΣshortのデータを用いて、各ブロックBiで前記Sshort信号をSshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記Slong信号と前記Sshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを前記ブロックBi毎に演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、
    前記ブロックBi毎に前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したSshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号と
    して出力するブロック乗算器と、
    前記Slong信号と前記ブロック乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とする撮像装置。
  3. 1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、
    前記Slong信号の1垂直走査期間の積分値Σlongを算出する第1の積分回路と、
    前記Sshort信号の1垂直走査期間の積分値Σshortを算出する第2の積分回路と、
    前記Σlongから周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分による前記Slong信号のレベル変化を補正するため、前記Slong信号に乗算するlong補正ゲインを演算し、前記Slong信号をlong補正ゲインで補正した信号をSlong’信号とし、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、かつ前記Σlongと前記Σshortのデータを用いて、前記Slong’信号と前記Sshort'信号との比がn:mになるように前記Sshort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、
    前記Slong信号に対して前記制御手段が生成したlong補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Slong’信号として出力する第1の乗算器と、
    前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したshort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する第2の乗算器と、
    前記第1の乗算器から出力された前記Slong’信号と前記第2の乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とする撮像装置。
  4. 1垂直走査期間内に1/m秒の電子シャッタスピードで撮像したSlong信号、及び1/n秒の電子シャッタスピードで撮像したSshort信号を出力する撮像手段と、
    1垂直走査期間の画面領域を複数のブロックBi(iはブロック番号)に分割し、各ブロック毎の前記Slong信号を積分し、積分値BiΣlongを算出する第1のブロック分割積分回路と、
    1垂直走査期間の画面領域の前記各ブロックBi毎の前記Sshort信号を積分し、積分値BiΣshortを算出する第2のブロック分割積分回路と、
    前記BiΣlongからブロックBi毎の周期的光量変化分を検出し、この周期的光量変化分によるSlong信号のレベル変化をブロックBi毎に補正するように前記Slong信号に乗算するBilong補正ゲインを演算し、前記Slong信号をlong補正ゲインで補正した信号をSlong’信号とし、前記Sshort信号をshort補正ゲインで補正した信号をSshort'信号とするとき、前記BiΣlongと前記BiΣshortのデータを用いて、前記Slong’信号と前記Sshort'信号との比がブロックBi毎にn:mになるように前記Bishort補正ゲインを演算し、所定時間遅延して前記Sshort補正ゲインを出力する制御手段と、
    前記Slong信号に対して前記制御手段が生成したBilong補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Slong’信号として出力する第1の乗算器と、
    前記Sshort信号に対して前記制御手段が生成したBishort補正ゲインを乗算し、乗算結果をフリッカが抑止された前記Sshort'信号として出力する第2の乗算器と、
    前記第1の乗算器から出力された前記Slong’信号と前記第2の乗算器から出力されたSshort'信号とを合成することにより、ダイナミックレンジが拡大された映像信号を出力する信号合成回路と、を具備することを特徴とする撮像装置。
  5. 前記Slong信号が基準値を越えた場合は、前記第1の積分回路及び前記第2の積分回路は、前記基準値を越えた部分の前記Slong信号及びこれと同じ部分の前記Sshort信号を積分しないようにしたことを特徴とする請求項1又は3記載の撮像装置。
  6. 前記Slong信号が基準値を越えた場合は、前記第1のブロック分割積分回路及び前記第2のブロック分割積分回路は、前記基準値を越えた部分の前記Slong信号及びこれと同じ部分の前記Sshort信号を積分しないようにしたことを特徴とする請求項2又は4記載の撮像装置。
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