JP3807872B2 - 情報記録媒体及び新規オキソノール化合物 - Google Patents
情報記録媒体及び新規オキソノール化合物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高エネルギー密度のレーザ光を用いて情報の書き込み(記録)や読み取り(再生)が可能なヒートモード型の情報記録媒体及び情報記録方法に関するものである。特に本発明は、可視レーザ光を用いて情報を記録するのに適した追記型のデジタル・ビデオ・ディスク(DVD−R)のようなヒートモード型の情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、レーザ光により一回限りの情報の記録が可能な情報記録媒体(光ディスク)が知られている。該情報記録媒体は、追記型CD(所謂CD−R)とも称され、従来のCDの作製に比べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に提供できる利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータの普及に伴ってその需要も増大している。
CD−R型の情報記録媒体の代表的な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金などの金属からなる反射層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである。そして光ディスクへの情報の記録は、近赤外域のレーザ光(通常780nm付近の波長のレーザ光)を照射して記録層を局所的に発熱変形させることにより行われる。一方情報の読み取り(再生)は通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射して、記録層が発熱変形された部位(記録部分)と変形されない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより行われている。
【0003】
近年、記録密度のより高い情報記録媒体が求められている。記録密度を高めるには、照射されるレーザの光径を小さく絞ることが有効であり、また波長が短いレーザ光ほど小さく絞ることができるため、高密度化に有利であることが理論的に知られている。従って、従来から用いられている780nmより短波長のレーザ光を用いて記録再生を行うための光ディスクの開発が進められており、例えば、追記型デジタル・ビデオ・ディスク(所謂DVD−R)と称される光ディスクが提案されている。この光ディスクは、トラックピッチがCD−Rの1.6μmより狭い0.8μmのプレグルーブが形成された直径120mmあるいは直径が80mmの透明な円盤状基板上に、色素からなる記録層、そして通常は該記録層の上に更に反射層および保護層を設けてなるディスクを二枚、あるいは該ディスクと略同じ寸法の円盤状保護基板とを該記録層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造となるように製造されている。そしてDVD−Rは、可視レーザ光(通常600nm〜700nmの範囲の波長のレーザ光)を照射することにより、記録及び再生が行われ、CD−R型の光ディスクより高密度の記録が可能であるとされる。
【0004】
DVD−R型の情報記録媒体は、従来のCD−R型に比べて数倍の情報量を記録することができるため、高い記録感度を有していることは勿論のこと、特に大量の情報を速やかに処理する必要から高速記録に対してもエラーの発生率が少ないことが望まれる。
また色素からなる記録層は、一般に熱、あるいは光に対する経時的な安定性が低いため、長期間にわたって熱、あるいは光に対しても安定した性能を維持できる記録層の開発が望まれる。
【0005】
特開昭63−209995号公報には、オキソノール色素からなる記録層が基板上に設けられたCD−R型の情報記録媒体が開示されている。この色素化合物を用いることにより、長期間にわたり安定した記録再生特性を維持し得るとされている。そしてここには、分子内に塩の形でアンモニウムが導入されたオキソノール色素化合物が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記公報に記載されているオキソノール色素をDVD−R型の情報記録媒体に用い、その性能について検討を行なった。その結果、該オキソノール色素を記録層に含むDVD−R型の情報記録媒体は、比較的高い記録特性を示すものの、反射率および変調度が低く、記録再生特性において十分満足できるものではないことが判った。また長時間日光などの光に曝された場合には再生不良が発生し易く、従って耐光性に対しても不充分であることが判明した。
従って、本発明の主な目的は、高い記録特性を有し、かつその記録特性を長期にわたって充分維持し得るような高い安定性(特に耐光性においても高い安定性)を有する、可視レーザ光により情報の記録及び再生を好適に行うことができる情報記録媒体及び該情報記録媒体を用いる情報の記録方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者により、記録層に前記一般式(I−1)で表される色素化合物を用いることにより、従来に比べて記録再生特性に優れ、しかも耐光性や保存耐久性においても更に改良された保存安定性の高い情報記録媒体が見出された。前記の課題は下記の(1)〜(5)により解決された。
【0008】
(1)基体上に、レーザー光により情報の記録が可能な記録層が設けられてなる情報記録媒体において、該記録層が、下記一般式(I−1)で表される色素化合物を含むことを特徴とする情報記録媒体。
【0009】
【化5】
【0010】
〔式中、R1 、R2 、R3 、及びR4 は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基を表し、L1 、L2 、及びL3 は各々独立に置換基を有していてもよいメチン基を表し、mは0、1、2、又は3を表し、Xk+はカチオンを表し、kは、1〜10の整数を表す。〕
(2)Xk+が4級アンモニウムイオンである(1)に記載の情報記録媒体。
(3)Xk+が下記一般式(I−2)で表されるオニウムイオンである(1)に記載の情報記録媒体。
【0011】
【化6】
【0012】
〔式中、R5 及びR6 は、各々独立に置換基を表し、R7 及びR8 は、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、R5 とR6 、R5 とR7 、R6 とR8 又はR7 とR8 は各々互いに連結して環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR5 及びR6 は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
(4)下記一般式(II−1)で表されるオキソノール化合物。
【0013】
【化7】
【0014】
〔式中、R9 、R10、R11、及びR12は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基を表し、L1 、L2 、及びL3 は各々独立に置換基を有していてもよいメチン基を表し、mは0、1、2、又は3を表し、Xk+はカチオンを表し、kは、1〜10の整数を表す。但し、mが1又は2の場合、R9 、R10、R11、及びR12は、全てメチル基となることはなく、mが2の場合、R9 、R10、R11、及びR12はメチル基とn−ヘキシル基の組み合わせとなることはない。〕
(5)下記一般式(I−3)で表されるオキソノール化合物。
【0015】
【化8】
【0016】
〔式中、R1 、R2 、R3 、及びR4 は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基を表し、L1 、L2 、及びL3 は各々独立に置換基を有していてもよいメチン基を表し、mは0、1、2、又は3を表し、R13及びR14は、各々独立に前記式(I−2)のR5 及びR6 で表される基と同義であり、R15及びR16は、各々独立に、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数2〜18のアルキニル基、炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基または4〜7員環の複素環基を表し、R13とR14、R13とR15、R14とR16又はR15とR16は各々互いに連結して4〜7員環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR13及びR14は各々互いに同じであっても異なっていてもよく、kは1〜10の整数を表す。〕
【0017】
本発明は、トラックピッチ0.6〜0.9μm のプレグルーブが形成された、直径が120±3mm或いは直径が80±3mmで、厚みが0.6±0.1mmの透明な円盤状基盤の該プレグルーブが設けられた側の表面に、下記一般式(I−1)で表される色素化合物を含む記録層が設けられてなる二枚の積層体を、或いはトラックピッチ0.6〜0.9μm のプレグルーブから形成された、直径が120±3mm或いは直径が80±3mmで、厚みが0.6±0.1mmの透明な円盤状基盤の該プレグルーブが設けられた側の表面に、下記一般式(I−1)で表される色素化合物を含む記録層が設けられてなる積層体と、円盤状保護板とを、それぞれの記録層が内側となる様に接合してなる、厚さが1.2±0.2mmのヒートモード型の情報記録媒体が好ましい。
【0018】
【化9】
【0019】
〔式中、R1 、R2 、R3 、及びR4 は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基を表し、L1 、L2 、及びL3 は各々独立に置換基を有していてもよいメチン基を表し、mは0、1、2、又は3を表し、Xk+はカチオンを表し、kは、1〜10の整数を表す。〕
【0020】
更に本発明は、上記の情報記録媒体に、600〜700nmの波長のレーザー光を照射して情報を記録する、情報記録方法が好ましい。
【0021】
本発明の情報記録媒体は、以下の態様であることが好ましい。
(1)一般式(I−1)において、Xk+が第4級アンモニウムイオンである。
(2)一般式(I−1)において、kが1〜4である。
(3)一般式(I−1)において、kが2である。
(4)一般式(I−1)において、Xk+が下記一般式(I−2)で表されるオニウムイオンである。
【0022】
【化10】
【0023】
〔式中、R5 及びR6 は、各々独立に置換基を表し、R7 及びR8 は、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、R5 とR6 、R5 とR7 、R6 とR8 又はR7 とR8 は各々互いに連結して環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR5 及びR6 は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
(5)記録層上に更に反射層が設けられている。
(6)上記(5)において、反射層上に更に保護層が設けられている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(I−1)で表される化合物について詳しく説明する。
式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘテロ環基を表す。アルキル基は、炭素数が1〜20のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、i−アミル、シクロプロピル、シクロヘキシル)で下記の置換基(但しアルキル基は除く)を有していてもよい。
置換基の例(置換基SUBと称する)には、炭素数1〜20のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、カルボキシメチル、エトキシカルボニルメチル)、炭素数7〜20のアラルキル基(例、ベンジル、フェネチル)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、炭素数6〜20のアリール基(例、フェニル、ナフチル)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、ヘテロ環基(例、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル、スクシンイミド、フタルイミド、マレイミド)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、沃素)、カルボキシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、シアノ基、炭素数2〜10のアシル基(例、アセチル、ピバロイル)、炭素数1〜10のカルバモイル(例、カルバモイル、メチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル)、アミノ基、炭素数1〜20の置換アミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ビス(メチルスルホニルエチル)アミノ、N−エチル−N’−スルホエチルアミノ)、スルホ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、炭素数1〜10のスルホンアミド基(例、メタンスルホンアミド)、炭素数1〜10のウレイド基(例、ウレイド、メチルウレイド)、炭素数1〜10のスルホニル基(例、メタンスルホニル、エタンスルホニル)、炭素数1〜10のスルフィニル基(例、メタンスルフィニル)、および炭素数0〜10のスルファモイル基(例、スルファモイル、メタンスルファモイル)が含まれる。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよい。
【0025】
R1 、R2 、R3 及びR4 で表されるアリール基は、炭素数6〜20のアリール基(例、フェニル、ナフチル)が挙げられる。アリール基は前記の置換基SUBを有していてもよい。
R1 、R2 、R3 及びR4 で表されるアラルキル基は炭素数7〜20のアラルキル基(例、ベンジル、フェネチル)が挙げられる。アラルキル基は前記の置換基SUBを有していてもよい。
R1 、R2 、R3 及びR4 で表されるヘテロ環基は炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和又は不飽和のヘテロ環基であり例えばピリジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、ピペリジル基、トリアジル基、ピロリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、フラニル基、チオフェニル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基などであり、これらがベンゾ縮環したもの(例えばキノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基など)でもよく、またヘテロ環上に例えば前記の置換基SUBを有していてもよい。
【0026】
R1 、R2 、R3 及びR4 として好ましいものは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基または炭素数6〜10のヘテロ環基である。
R1 及びR2 、或いはR3 及びR4 が各々アルキル基を表す場合、互いに連結して炭素環(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)または複素環(例えばピペリジル、クロマニル、モルホリルなど)を形成していてもよく、好ましくは炭素数3〜10の炭素環または炭素数2〜10の複素環である。
一般式(I−1)(および(II−1))において、R1 とR2 、および/またはR3 とR4 が連結して環構造を形成した方が湿熱保存耐久性に優れる。
【0027】
L1 、L2 及びL3 は各々独立に置換または無置換のメチン基を表し、置換基としては前記の置換基SUBが挙げられる。L1 、L2 及びL3 として好ましいものは無置換メチン基、炭素数1〜5のアルキル置換メチン基、炭素数7〜10のアラルキル置換メチン基、炭素数6〜10のアリール置換メチン基、飽和または不飽和のヘテロ環置換メチン基およびハロゲン置換メチン基である。mは0、1、2または3を表す。好ましくは1、2または3である。
mが2以上のとき、複数のL2 及びL3 は同じでも異なっていてもよい。
【0028】
次に、カチオン部について詳述する。
Xk+で表されるカチオンとしては、例えば、水素イオン又はナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、カルシウムイオン、鉄イオン、銅イオン等の金属イオン、金属錯体イオン、アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、オキソニウムイオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオン、セレノニウムイオン、ヨードニウムイオン等が挙げられる。Xk+は、シアニン色素ではないことが好ましい。好ましくは、第4級アンモニウムイオンである。
【0029】
第4級アンモニウムは、一般に第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミンなど)あるいは含窒素複素環(ピリジン環、ピコリン環、2,2´−ビピリジル環、4,4´−ビピリジル環、1,10−フェナントロリン環、キノリン環、オキサゾール環、チアゾール環、N−メチルイミダゾール環、ピラジン環、テトラゾール環など)をアルキル化(メンシュトキン反応)、アルケニル化、アルキニル化あるいはアリール化して得られる。
【0030】
Xk+で表される第4級アンモニウムイオンとしては、含窒素複素環からなる第4級アンモニウムイオンが好ましく、特に好ましくは第4級ピリジニウムイオンである。
【0031】
kは、1〜10の整数を表す。好ましくは1〜4である。特に好ましくは2である。
【0032】
Xk+で表されるオニウムイオンは、下記一般式(I−2)で示されるものが更に好ましい。これらの化合物は、通常2,2’−ビピリジルあるいは4,4’−ビピリジルを目的の置換基をもつハロゲン化物とのメンシュトキン反応(例えば、特開昭61−148162号公報参照)あるいは、特開昭51−16675号公報、及び特開平1−96171号公報に記載の方法に準ずるアリール化反応により容易に得ることができる。
【0033】
【化11】
【0034】
式中、R5 及びR6 は、各々独立に置換基を表し、R7 及びR8 は、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、R5 とR6 、R5 とR7 、R6 とR8 又はR7 とR8 は各々互いに連結して環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR5 及びR6 は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0035】
上記R7 およびR8 で表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基である。これらは、直鎖状、分岐鎖状、あるいは環状であってもよい。これらの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、ネオペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル及びシクロプロピル等が挙げられる。
【0036】
アルキル基の置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基(例、ビニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例、エチニル);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例、フェニル、ナフチル);
ハロゲン原子(例、F、Cl、Br等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ基(例、フェニルチオ); 炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例、アセチル、プロピオニル);
【0037】
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例、メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル);
炭素数7〜11の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基(例、ナフトキシカルボニル);
無置換のアミノ基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニルアミノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、メチルカルバモイルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ);
【0038】
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル);
無置換のスルファモイル基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル);
シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;水酸基;
ヘテロ環基(例、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、クマリン環)。
【0039】
上記R7 およびR8 で表されるアルケニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、1,3−ブタジエニル等が挙げられる。
アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0040】
上記R7 およびR8 で表されるアルキニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルキニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニル、2−プロピニル等が挙げられる。
アルキニル基の置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0041】
上記R7 及びR8 で表されるアラルキル基は、炭素数7〜18の置換もしくは無置換のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル、メチルベンジル等が好ましい。アラルキル基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが挙げられる。
【0042】
上記R7 及びR8 で表されるアリール基は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル基(例えば、メチル、エチル等)も好ましい。
【0043】
上記R7 及びR8 で表される複素環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和又は不飽和の複素環であり、これらの例としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、及びクマリン環が挙げられる。複素環基は置換されていてもよく、その場合の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0044】
R5 及びR6 で表される置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものと同義である。またこれらの他に、アルキル基(例えばメチル、エチル等)も挙げることができる。
本発明においては、R5 及びR6 で表される置換基は、水素原子またはアルキル基であることが好ましい。特に好ましくは、水素原子である。
一般式(I−3)におけるR1 〜R4 、L1 〜L3 ,m、kの定義は一般式(I−1)と同義である。
R15及びR16はR7 及びR8 の好ましい置換基に相当する。好ましい置換基もR7 及びR8 で挙げたものが適用される。
一般式(II−1)におけるL1 〜L3 ,m、Xk+、kの定義は一般式(I−1)と同義である。
一般式(II−1)におけるR9 、R10、R11及びR12は一般式(I−1)におけるR1 、R2 、R3 及びR4 と同義であり、好ましい範囲も同様である。
【0045】
一般式(I−1)において、その一般式(I−2)で表されるカチオン部は、下記一般式(I−4)又は(I−5)で表されることが特に好ましい。
【0046】
【化12】
【0047】
式中、R17及びR18は、それぞれ前述したR5 及びR6 で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R19及びR20は、それぞれ前述したR7 及びR8 で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR17及びR18は各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0048】
【化13】
【0049】
式中、R21及びR22は、それぞれ前述したR5 及びR6 で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R21とR22は、それぞれ互いに連結して炭素環または複素環を形成している場合も好ましく、特に好ましくは、R21とR22がそれぞれ結合しているピリジン環との縮合芳香環である。r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のR21及びR22は各々互いに同じであっても異なっていてもよ
い。
【0050】
本発明で用いられる一般式(I−1)で表される色素化合物のアニオン部(〔A−〕で表示)とカチオン部(「B−」で表示)の例を以下に具体的に記載する。
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】
【0058】
【化21】
【0059】
【化22】
【0060】
【化23】
【0061】
【化24】
【0062】
【化25】
【0063】
【化26】
【0064】
【化27】
【0065】
【化28】
【0066】
【化29】
【0067】
【化30】
【0068】
【化31】
【0069】
【化32】
【0070】
【化33】
【0071】
【化34】
【0072】
【化35】
【0073】
【化36】
【0074】
【化37】
【0075】
【化38】
【0076】
本発明で用いられる好ましい具体的な化合物例を下記の表1に示す。
表1において、化合物例(Dye)は、アニオン部とカチオン部との組み合わせてなるものである。例えば、以下に、化合物Dye No.1の例を挙げて説明する。化合物Dye No.1〔アニオン部(A−4)/カチオン部(B−21)〕で示される化合物例は、それぞれ下記の式で示される。
【0077】
【化39】
【0078】
なお、化合物Dye No.2以降の化合物例についても同様な意味である。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
本発明の1,3−ジオキサン−4,6−ジオン骨格はChem.Ber., vol.94, 929-943(1961)やTetrahedron Lett., vol.30, 5281-5284(1989)に記載の方法に準じて合成することが出来、オキソノール化合物への変換はエフ・エム・ハーマー(F.M.Hamer) 著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニン・ダイズ・アンド・リレイテッド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyaninedyes and Related Compounds)(ジョン・ウイリー・アンド・サンズ John Wiley & Sons社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊)の244頁から247頁、及び同463頁から482頁に記載の方法に準じて行うことが出来る。
【0082】
以下に一般式(I−1)で表されるオキソノール化合物の合成例を記載する。
【0083】
(合成例)
(1,1′−ビスイソブチル−4,4′−ビピリジニウムジブロミドの合成)
4,4′−ジピリジル(7.8g、0.050mol)とイソブチルブロミド(27.4g、0.20mol)をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解させ、90℃に加熱した。90℃で8時間攪拌後、黄色沈殿を濾別し、エタノール(90ml)に懸濁させた。この懸濁液にトリエチルアミン(2.2ml、0.016mol)を滴下し、室温で1時間攪拌した。得られた黄色沈殿を濾取した後、エタノールで洗浄することによって、2.1gの1,1′−ビスイソブチル−4,4′−ビピリジニウムジブロミドを得た。これは理論収量の10%に相当する。
H-NMR(D2O):9.1(d,4H), 8.5(d,4H), 4.5(d,4H), 2.4(m,2H), 1.1(d,12H)
【0084】
(1,1′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリドの合成)
1,1′−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリド(5.6g、0.010mol)と2,6−ジエチルアニリン(6.6g、0.044mol)を70%エタノール(30ml)に溶解させ、8時間加熱還流した後、溶媒留去した。得られた黄色固体を水(90ml)に懸濁させ、室温で1時間攪拌した。白黄色固体物を濾別した後、水層を減圧下溶媒留去し、得られた黄色固体を酢酸エチルで洗浄することによって、4.4gの1,1′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリドを得た。これは理論収量の89%に相当する。
H-NMR(D2O):9.6(d,4H), 9.1(d,4H), 7.3-7.7(m,6H), 2.3(q,8H), 1.1(t,12H)
【0085】
(Dye No.3の合成)
メルドラム酸(2.0g、14.0mmol) とN,N′−1,5−ヘプタジエン−1−イル−7−イリデンジアニリン塩酸塩(2.2g、7.1mmol)をジメチルホルムアミド(30ml)に溶解させ、氷冷下でトリエチルアミン(3.0ml、21.3mmol)を滴下し、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=4/1)により精製し、紫色粉末のDye No.3 0.81gを得た。これは理論収量の24%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):8.9(s,1H), 7.6(d,2H), 7.1-7.4(m,4H), 6.3(dd,1H), 3.1(q,6H), 1.5(s,12H), 1.2(t,9H)
λmax :648nm(メタノール中)
【0086】
(Dye No.1の合成)
Dye No.3(0.8g、1.7mmol) をメタノール(30ml)に溶解させ、室温にて30分間攪拌した。この溶液に1,1′−ビスイソブチル−4,4′−ビピリジニウムジブロミド(0.4g、0.9mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。反応液に水(100ml)を加え、得られた沈殿を濾取し水で洗浄後乾燥して0.6gのDye No.1を得た。これは理論収量の66%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):9.4(d,2H), 8.8(d,2H), 7.6(d,2H), 7.1-7.4(m,4H), 6.3(dd,1H), 4.5(d,2H), 2.4(m,1H), 0.9(d,6H)
λmax :648nm(メタノール中)
【0087】
(Dye No.10 の合成)
メルドラム酸(17.2g、0.12mol)とN,N′−1,3−ペンタジエン−1−イル−5−イリデンジアニリン塩酸塩(14.2g、0.050mol)をメタノール(100ml)に溶解させ、氷冷下でトリエチルアミン(25.0ml、0.18mol)を滴下し、室温で3時間攪拌した。不溶分を濾別した後、母液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製し、紫色粉末のDye No.10 13.2gを得た。これは理論収量の52%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):8.9(s,1H), 7.7(d,2H), 7.5(dd,1H), 7.2(dd,2H), 3.1(q,6H), 1.5(s,12H), 1.2(t,9H)
λmax :550nm(メタノール中)
【0088】
(Dye No.5の合成)
Dye No.10 (0.9g、2.0mmol) をメタノール(30ml)に溶解させ、室温にて30分間攪拌した。この溶液に1,1′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリド(0.7g、1.4mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。反応液に水(100ml)を加え、得られた沈殿を濾取し水で洗浄後乾燥して0.8gのDye No.5を得た。これは理論収量の68%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):9.6(d,2H), 9.1(d,2H), 7.7(m,3H), 7.5(m,3H), 7.2(dd,2H), 2.3(q,4H), 1.5(s,12H), 1.1(t,9H)
λmax :550nm(メタノール中)
【0089】
(Dye No.50 の合成)
下記化合物a(3.9g、0.020mol)とN,N′−1,3−ペンタジエン−1−イル−5−イリデンジアニリン塩酸塩(2.6g、9.0mmol) をジメチルホルムアミド(10ml)に溶解させ、氷冷下でトリエチルアミン(4.0ml、0.029mol)を滴下し、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製し、金色粉末のDye No.50 4.0gを得た。これは理論収量の97%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):7.6(d,2H), 7.5(dd,1H), 7.2(dd,2H), 2.3(m,2H), 1.8(m,2H), 1.3-1.7(m,14H), 0.9(d,6H)
λmax :553nm(メタノール中)
【0090】
【化40】
【0091】
(Dye No.48 の合成)
Dye No.50 (0.5g、1.0mmol) をメタノール(30ml)に溶解させた後トリエチルアミン(0.14ml、1.0mmol) を滴下し、室温にて30分間攪拌した。この溶液に1,1′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリド(0.35g、0.7mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。反応液に水(100ml)を加え、得られた沈殿を濾取し水で洗浄後乾燥して0.57gのDye No.48 を得た。これは理論収量の85%に相当する。
λmax :553nm(メタノール中)
【0092】
(Dye No.79 の合成)
下記化合物b(1.2g、6.0mmol) とN,N′−1,3−ペンタジエン−1−イル−5−イリデンジアニリン塩酸塩(0.8g、3.0mmol) をジメチルホルムアミド(10ml)に溶解させ、氷冷下でトリエチルアミン(1.2ml、9.0mmol) を滴下し、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1)により精製し、金色粉末の下記色素化合物c 1.3gを得た。これは理論収量の80%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):8.9(s,1H), 7.3-7.5(m,13H), 6.9(dd,2H), 3.1(q,6H), 1.8(s,6H), 1.2(t,9H)
λmax :558nm(メタノール中)
【0093】
【化41】
【0094】
前期色素化合物c(0.6g、1.0mmol)をメタノール(30ml)に溶解させ、室温にて30分間攪拌した。この溶液に1,1′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)−4,4′−ビピリジニウムジクロリド(0.3g、0.6mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。反応液に水(100ml)を加え、得られた沈殿を濾取し水で洗浄後乾燥して0.6gのDye No.79 を得た。これは理論収量の89%に相当する。
H-NMR(DMSO-d6):9.6(d,2H), 9.1(d,2H), 7.2-7.8(m,15H), 6.9(dd,2H), 2.3(q,4H), 1.7(s,6H), 1.1(t,6H)
λmax :558nm(メタノール中)
【0095】
本発明に係わる前記一般式(I−1)で示される色素化合物は単独で用いても良いし、或いは二種以上を併用しても良い。或いはまた本発明に係わる色素化合物とこれら以外の従来から情報記録媒体用の色素化合物として知られている色素化合物と併用しても良い。
これらの例としては、本発明で使用される以外のオキソノール系色素、シアニン系色素、アゾ金属錯体、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、ナフトキノン系色素、トリフェニルメタン系色素、及びトリアリルメタン系色素等を挙げることが出来る。
【0096】
本発明の情報記録媒体は、前記一般式(I−1)で示される色素化合物を含む記録層が、トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された直径120±3mmあるいは直径が80±3mmで、厚さ0.6±0.1mmの透明な円盤状基板の該プレグルーブが設けられた側の表面に設けてなるものである。
本発明の情報記録媒体は、記録層の上に更に反射層が設けられていることが好ましく、更に反射層の上には、保護層を設けることもできる。
【0097】
本発明の情報記録媒体は、具体的には、下記の態様であることが好ましい。
(1)トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された、直径が120±3mmあるいは直径が80±3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤状基板の該プレグルーブが設けられた側の表面に、本発明に係る前記一般式(I−1)で示される色素化合物を含む記録層が設けられてなる二枚の積層体を、それぞれの記録層が内側となるように接合してなる、厚さ1.2±0.2mmの情報記録媒体。
(2)トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された、直径が120±3mmあるいは直径が80±3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤状基板の該プレグルーブが設けられた側の表面に、本発明に係る前記一般式(I−1)で表される色素化合物を含む記録層が設けられてなる積層体と、該円盤状基板と略同じ寸法の円盤状保護板とを、記録層が内側となるように接合してなる、厚さ1.2±0.2mmの情報記録媒体。
なお、上記の態様においても記録層の上には反射層が設けられていることが好ましい。また反射層の上には更に保護層が設けられていてもよい。
【0098】
本発明の情報記録媒体の製造法について説明する。
本発明の情報記録媒体は、より高い記録密度を達成するために、CD−Rに比べてより狭いトラックピッチのプレグルーブが形成された基板を用いること以外は、基本的にCD−R型の情報記録媒体の製造に用いられる材料を使用して製造することができる。即ち、DVD−R型の情報記録媒体は、基板上に、記録層、及び反射層、そして所望により保護層を順に形成した積層体を二枚作成し、記録層を内側にしてこれらを接着剤により接合することにより、あるいはまた、該積層体と、該積層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを同様にして接着剤により接合させることにより、製造することができる。
【0099】
本発明の情報記録媒体は、例えば、以下に述べるような方法により製造することができる。
基板(保護基板も含む)は、従来の情報記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。基板材料としては、例えば、ガラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0100】
記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善および接着力の向上および記録層の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤をあげることができる。
下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0101】
また、基板(または下塗層)上には、トラッキング用溝またはアドレス信号等の情報を表す凹凸(プレグルーブ)が形成されている。このプレグルーブは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるいは押出成形する際に直接基板上に前記のトラックピッチで形成されることが好ましい。
また、プレグルーブの形成を、プレグルーブ層を設けることにより行ってもよい。プレグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノエステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエステルのうち少なくとも一種のモノマー(またはオリゴマー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プレグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた母型(スタンパー)上に上記のアクリル酸エステルおよび重合開始剤からなる混合液を塗布し、さらにこの塗布液層上に基板を載せたのち、基板または母型を介して紫外線を照射することにより塗布層を硬化させて基板と塗布層とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離することにより得ることができる。
プレグルーブ層の層厚は、一般に0.05〜100μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μmの範囲である。
【0102】
プレグルーブの深さは300〜2000Åの範囲にあることが好ましく、またその半値幅は、0.2〜0.9μmの範囲にあることが好ましい。またプレグルーブ層の深さを1500〜2000Åの範囲にすることにより反射率をほとんど低下させることなく感度を向上させることができ、特に好ましい。従って、このような光ディスク(深いプレグルーブの基板に一般式(I−1)または一般式(I−2)の色素からなる記録層およびその上に反射層が形成された光ディスク)は、高い感度を有することから、低いレーザパワーでも記録が可能となり、これにより安価な半導体レーザの使用が可能となる、あるいは半導体レーザの使用寿命を延ばすことができる。
【0103】
基板上(又は下塗層)のプレグルーブが形成されているその表面上には、本発明に係る前記式で示される色素化合物からなる記録層が設けられる。
記録層には、更に耐光性を向上させるために一重項酸素クエンチャーとして従来から知られている種々の化合物を含有することができる。クエンチャーの代表例としては、特開平3−224793号公報に記載の一般式(III)、(IV)もしくは(V)で表される金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩や特開平2−300287号公報や特開平2−300288号公報に示されているニトロソ化合物などを挙げることができる。
【0104】
記録層の形成は、本発明に係る色素、更に所望によりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を形成したのち乾燥することにより行うことができる。
色素記録層形成用の塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンングリコールモノエチルエーテル、プロピレンングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。上記溶剤は使用する化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上組み合わせて用いることができる。
塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤などの各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
【0105】
結合剤の例としては、例えばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。
記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、色素に対して一般に0.01〜50倍量(重量比)の範囲にあり、好ましくは0.1〜5倍量(重量比)の範囲にある。
このようにして調製される塗布液の濃度は一般に0.01〜10重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5重量%の範囲にある。
【0106】
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げることができる。
記録層は単層でも重層でもよい。記録層の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは50〜300nmの範囲にある。
【0107】
上記記録層の上に、情報の再生時における反射率の向上の目的で、反射層が設けられる。
反射層の材料である光反射性物質はレーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組み合わせで、または合金として用いてもよい。
反射層は、例えば上記反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより記録層の上に形成することができる。反射層の層厚は一般には10〜300nmの範囲にあり、好ましくは50〜200nmの範囲である。
【0108】
反射層の上には、記録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層が設けられていてもよい。この保護層は、基盤の記録層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けられてもよい。
保護層に用いられる材料としては、例えば、SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2 、Si3 N4 などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
保護層は、たとえばプラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着層を介して反射層上及び/または基板上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらの適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
保護層の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲にある。
以上の工程により、基板上に記録層、及び反射層、そして所望により保護層を設けた積層体を作製することができる。
上記のようにして二枚の積層体を作製し、これらを、各々の記録層が内側となるように接着剤で貼り合わせることにより、二つの記録層を持つDVD−R型の情報記録媒体を製造することができる。
貼合せの手段としては、遅効性紫外線硬化型の接着剤を使用する方法や、ホットメルト法、粘着テープで貼合せる方法などが挙げられるが、記録層へのダメージやコストの観点から遅効性紫外線硬化型の接着剤を用いる方法が好ましい。また、接着剤としては、無溶剤タイプの接着剤を用いるのが好ましい。
接着剤の塗布は、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法やスクリーン印刷法などを挙げることができるが、中でもスクリーン印刷法が好ましい。
また得られた積層体と、該積層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを、その記録層が内側となるように接着剤で貼り合わせることにより、片側のみに記録層を持つDVD−R型の情報記録媒体を製造することができる。
【0109】
本発明の情報記録方法は、上記情報記録媒体を用いて、例えば、次のように行われる。
まず、情報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.2〜14m/秒)または定角速度にて回転させながら、基板側から半導体レーザ光などの記録用のレーザ光を照射する。この光の照射により、記録層と反射層との界面に空洞を形成(空洞の形成は、記録層または反射層の変形、あるいは両層の変形を伴って形成される)するか、基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に変色、会合状態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記録されると考えられる。記録光としては、可視域のレーザ光、通常600nm〜700nm(好ましくは620〜680nm、更に好ましくは、630〜650nm)の範囲の発振波長を有する半導体レーザービームが用いられる。
上記のように記録された情報の再生は、情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら記録時と同じ波長を持つ半導体レーザ光を基板側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
【0110】
【実施例】
次に具体的な実施例を示す。
〔光記録媒体の作製〕
(実施例1)
射出成形機(住友重機械工業(株)製)を用いて、ポリカーボネート樹脂を、スパイラル状のグルーブ(深さ156nm、幅290nm、トラックピッチ0.74μm )を有する厚さ0.6mm、直径120mmの基板に成形した。
色素 No.5 2.0gを2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100mlに溶解した塗布液を調製し、この塗布液をスピンコート法により上記基板のグルーブが形成された面上に塗布し、色素層を形成した。このときの色素層の膜厚は、150nmだった。
次に、色素塗布面上に銀をスパッタして膜厚約150nmの反射層を形成した後、反射層上に、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学社製 ダイキュアクリアSD−318)をスピンコート法で塗布し、メタルハライドランプで紫外線照射することで約7μm の保護層を形成し、0.6mm厚のディスクAを得た。 また、前記基板に色素塗布せずに銀をスパッタして、保護層を形成し、色素記録層の無い0.6mm厚のディスクBを得た。
ディスクAとディスクBとを貼合せて、1枚のディスクとして完成させるため、次のような工程を経た。まず、ディスクA及びディスクBの保護層上に遅効性カチオン重合型接着剤(ソニーケミカル社製 SK7000)をスクリーン印刷によって塗布した。このとき、スクリーン印刷版のメッシュサイズは300メッシュを使用した。次に、メタルハライドランプを使用し紫外線照射した直後、ディスクAとディスクBとを保護層側を貼合せ、両面から圧縮した。約5分放置後、接着剤は完全に硬化し、厚さ1.2mmの1枚のディスクとして完成した。
【0111】
(実施例2)〜(実施例8)
実施例1において、色素No.5の代わりに表2に示す本発明に係る色素を同量使用した以外は、実施例1と全く同様にして、ディスクを得た。
【0112】
(比較例1)
表2中の比較色素A 1.0gを2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100mlに溶解した以外は、実施例と全く同様にして、ディスクを完成した。このとき、色素層の膜厚は100nmだった。
【0113】
(比較例2)
表2中の比較色素D 4.0gを2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100mlに溶解した以外は、実施例と全く同様にして、ディスクを完成した。このとき、色素層の膜厚は300nmだった。
【0114】
(比較例3〜5)
表2中の比較色素J〜色素Lを用いた以外は、実施例1と全く同様にして、ディスクを得た。
【0115】
【化42】
【0116】
〔光ディスクとしての評価〕
上記の実施例及び比較例のDVD−R型の光ディスクにDDU1000(バルステック社製)評価機を用いてレーザ光の波長635nm(NA0.6にピックアップ)、定線速度3.49m/s 、8−16変調信号を記録パワー9mWで記録した。その後、記録レーザ光と同じ波長のレーザを用いて0.5mWのレーザパワーで信号を再生し、3Tのジッタ及び反射率を測定した。
反射率測定は、グルーブにトラッキングをかけたときの戻り光強度を測定して行った。また、タイム・インターバル・アナライザを用いてピット信号長のばらつきを測定し、その標準偏差σをジッタとして表した。
【0117】
【表3】
【0118】
上記表2の結果から、本発明に従うDVD−R型の光ディスク(実施例1〜8)の場合には、高い反射率を示し、かつ低ジッタを与えており、従って優れた記録再生特性が得られていることがわかる。一方、比較用のDVD−R型ディスク(比較例1〜5)の場合には、特にジッタにおいて充分な性能を与えておらず、従ってディジタル信号の読み誤りが生じやすくなるなど、満足した記録再生特性が得られなくなる。また、比較例1、4、5のような反射率が低い場合にも、信号読み取りのときに信号強度が小さくなり、ディジタル信号の読み誤りが生じやすくなり、満足した記録再生特性が得られなくなる。
【0119】
【発明の効果】
メルドラム酸誘導体を導入した前記式で示される特定の色素化合物を使用することにより、高い反射率及び低いジッターが達成され、記録特性の優れたDVD−R型の情報記録媒体を得ることができる。特に、本発明に従う色素化合物を使用することで、従来に比べてより低いジッターが実現できるため、特にDVD−R型に好適な情報記録媒体が製造できる。
Claims (5)
- Xk+が4級アンモニウムイオンである請求項1に記載の情報記録媒体。
- 下記一般式(I−3)で表されるオキソノール化合物。
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