JP2002226731A - 新規シアニン色素化合物及び該シアニン色素化合物を含む光情報記録媒体 - Google Patents

新規シアニン色素化合物及び該シアニン色素化合物を含む光情報記録媒体

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JP2002226731A
JP2002226731A JP2001024126A JP2001024126A JP2002226731A JP 2002226731 A JP2002226731 A JP 2002226731A JP 2001024126 A JP2001024126 A JP 2001024126A JP 2001024126 A JP2001024126 A JP 2001024126A JP 2002226731 A JP2002226731 A JP 2002226731A
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JP2001024126A
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English (en)
Inventor
Shinichi Morishima
慎一 森嶌
Junji Nishigaki
純爾 西垣
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】記録再生特性及び保存性(耐光性や耐久性)に
優れた光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】レーザーにより情報記録が可能な記録層を
基体上に設けた光情報記録媒体であって、下記一般式
(I)で表されるシアニン色素化合物を該記録層に含む
事を特徴とする光情報記録媒体。 【化1】 [式中、A1及びA2は各々独立にベンゼン又はナフタ
レン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独立に置換基を
有していてもよいアリール基又は複素環基を表し、
2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基を有して
いてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖上の置換
基を表し、qは0以上5以下の整数を表し、X p-はp価
の有機又は無機アニオンを表し、pは1乃至4の整数を
表し、Bは0、1又は2を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーによる情
報書き込みが可能な情報記録媒体及び該情報記録媒体の
製造に有用なシアニン色素化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な情報記録媒体(光ディスク)はCD−
Rと称され、広く知られている。これらCD−Rは、射
出成形等により基板上にピットを形成して情報を記録し
ていた従来のCDに比べて、少量のCDを手頃な価格で
しかも迅速に作製することができる利点を有しており、
最近のパーソナルコンピュータの普及に伴ってその需要
も増大している。
【0003】このCD−R型の情報記録媒体の代表的な
構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層
(色素記録層)、金や銀などの金属からなる反射層、更
に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである。そし
て光ディスクヘの情報の記録は、近赤外域のレーザ光
(通常780nm付近の波長のレーザ光)を光ディスクに
照射することにより行われ、色素記録層を照射部分がそ
の光を吸収して局所的に発熱変形(例えば、ピットなど
の生成)することにより情報が記録される。一方、情報
の再生は通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光
を光ディスクに照射して、色素記録層が発熱変形した部
位(記録部分)と変形していない部位(未記録部分)と
の反射率の違いを検出することにより行われている。
【0004】近年では、CD−Rより高密度の記録が可
能な媒体として、追記型デジタル・ビデオ・ディスク
(所謂DVD−R)と称される光ディスクが提案されて
いる。記録密度を高めるには、照射されるレーザの光径
を小さく絞ることが有効であり、また波長が短いレーザ
光ほど小さく絞ることができるため、高密度化に有利で
あることが理論的に知られている。DVD−Rではこの
原理に基づいて、可視レーザ光(通常630nm〜680nmの範
囲の波長のレーザ光)という、従来から用いられている
CD−Rの記録波長(780nm)より短い波長の光で記録
を行うことにより、より高密度での記録を可能にしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の高密度化に対し
て色素記録層を備えた光情報記録媒体で実現するために
は、短波長の光に対して優れた記録特性を有する色素化
合物の開発が鍵となる。本出願人は、特開平10−22
6170号公報において、シアニン色素を含む色素記録
層を基体上に設けたDVD−R型の光情報記録媒体を提
案している。また、特開平10−181211号公報に
は、トリメチンシアニン色素が記載されている。このタ
イプのシアニン色素の中には630〜680nmのレー
ザー光に対して優れた記録特性を有するものがあり、高
密度記録媒体用の記録層色素として有望である。
【0006】しかしながら、近年のCD−R及びDVD
−Rの用途拡大に伴い、例えば温湿度変化の激しい条件
下で使用される等光デイスクの使用環境が従来に比べて
厳しくなっている。このため、特開平10−22617
0号公報や特開平10−181211号公報に記載のシ
アニン色素化合物より更に耐光性及び湿熱耐久性に優れ
た色素化合物が必要とされていた。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、本発明の目的は、耐光性及び湿熱耐久性に優れ、光
情報記録媒体の記録層色素に好適に使用する事が出来る
シアニン色素化合物を提供する事にある。また、本発明
の他の目的は、レーザー照射により情報の記録及び再生
を行う事が出来る追記型の光情報記録媒体において、本
発明のシアニン色素化合物を含む色素記録層を備える事
によって、記録再生特性及び保存性(耐光性や耐久性)
に優れた光情報記録媒体を提供する事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の手段に
より達成された。
【0009】(1)レーザーにより情報記録が可能な記
録層を基体上に設けた光情報記録媒体であって、下記一
般式(I)で表されるシアニン色素化合物を該記録層に
含む事を特徴とする光情報記録媒体。
【0010】
【化6】
【0011】[式中、A1及びA2は各々独立にベンゼ
ン又はナフタレン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独
立に置換基を有していてもよいアリール基又は複素環基
を表し、R2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基
を有していてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖
上の置換基を表し、qは0以上の整数を表し、Xp-はp
価の有機又は無機アニオンを表し、pは1乃至4の整数
を表し、Bは0、1又は2を表す。] (2)pが1又は2である事を特徴とする(1)に記載
の光情報記録媒体。 (3)Bが1又は2である事を特徴とする(1)又は
(2)に記載の光情報記録媒体。 (4)Xp-がp価の有機アニオンである事を特徴とする
(1)〜(3)のいずれかに記載の光情報記録媒体。 (5)Xp-がp価の有機スルホン酸イオンである事を特
徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の光情報記録
媒体。 (6)Xp-がナフタレンジスルホン酸イオンである事を
特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の光情報記
録媒体。 (7)Xp-がOH(水酸基)を置換基として有するナフ
タレンジスルホン酸イオンである事を特徴とする(1)
〜(6)のいずれかに記載の光情報記録媒体。 (8)Xp-が下記一般式(II)で表されるp価のアニ
オン性テトラシアノキノジメタンである事を特徴とする
(1)〜(5)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
【0012】
【化7】
【0013】[式中、R5は置換もしくは無置換のアル
キレン基;Lは単結合または2価の連結基;R6は置換
基を表し、pは1〜4の整数を表し、rは0〜3の整数
を表す。] (9)pが2でrが0である事を特徴とする(8)に記
載の光情報記録媒体。 (10) 記録層上に更に金属からなる光反射層が設け
られている(1)〜(9)の何れかに記載の光情報記録
媒体。 (11) 記録層上方に保護層が設けられている(1)
〜(10)の何れかに記載の光情報記録媒体。 (12) 下記一般式(III)で表されるシアニン色
素化合物。
【0014】
【化8】
【0015】[式中、A1及びA2は各々独立にベンゼ
ン又はナフタレン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独
立に置換基を有していてもよいアリール基又は複素環基
を表し、R2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基
を有していてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖
上の置換基を表し、qは0以上の整数を表し、X2−
置換基を有していてもよいナフタレンジスルホン酸イオ
ンを表し、Bは0、1又は2を表す。] (13) 下記一般式(IV)で表されるシアニン色素化
合物。
【0016】
【化9】
【0017】[式中、A1及びA2は各々独立にベンゼ
ン又はナフタレン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独
立に置換基を有していてもよいアリール基又は複素環基
を表し、R2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基
を有していてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖
上の置換基を表し、qは0以上の整数を表し、Xp-は下
記一般式(V)で表されるp価のアニオン性テトラシア
ノキノジメタン化合物を表し、pは1乃至4の整数を表
し、Bは0、1又は2を表す。]
【0018】
【化10】
【0019】[式中、R5は置換もしくは無置換のアル
キレン基;Lは単結合または2価の連結基;R6は置換
基を表し、pは1〜4の整数を表し、rは0〜3の整数
を表す。]
【0020】本発明のシアニン色素化合物は、耐光性及
び湿熱耐久性に優れているので、このシアニン色素化合
物を含む色素記録層を設ける事により、記録再生特性お
よび保存性(耐光性及び湿熱耐久性)に優れた光情報記
録媒体を得る事が出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシアニン色素化合
物及びこれを含有する光情報記録媒体について詳細に説
明する。まず、本発明のシアニン色素化合物について説
明する。本発明のシアニン色素化合物は下記一般式
(I)で表される。
【0022】
【化11】
【0023】[式中、A1及びA2は各々独立にベンゼ
ン又はナフタレン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独
立に置換基を有していてもよいアリール基又は複素環基
を表し、R2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基
を有していてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖
上の置換基を表し、qは0以上5以下の整数を表し、X
p-はp価の有機又は無機アニオンを表し、pは1乃至4
の整数を表し、Bは0、1又は2を表す。] 一般式(I)において、A1及びA2で表されるベンゼ
ン又はナフタレン縮合環は、下記一般式(II)乃至
(V)の何れかを表す。
【0024】
【化12】
【0025】[式中、D1はベンゼン又はナフタレン縮
合環上の置換基を表し、p1は0以上6以下の整数を表
し、好ましくは0である。p2は0以上4以下の整数を
表し、好ましくは0又は1である。] ここで、D1で表される置換基の例としては以下に記載
のものを挙げることができる。炭素原子数1〜20の鎖
状または環状のアルキル基(例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル)、炭素原子
数6〜18の置換または無置換のアリール基(例えば、
フェニル、クロロフェニル、アニシル、トルイル、2,
4−ジ−t−アミル−1−ナフチル)、炭素原子数2〜
20のアルケニル基(例えば、ビニル、2−メチルビニ
ル)、炭素原子数2〜20のアルキニル基(例えば、エ
チニル、2−メチルエチニル、2−フェニルエチニ
ル)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、
シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素原子
数2〜20のアシル基(例えば、アセチル、ベンゾイ
ル、サリチロイル、ピバロイル)、炭素原子数1〜20
のアルコキシ基(例えば、メトキシ、ブトキシ、シクロ
ヘキシルオキシ)、炭素原子数6〜18のアリールオキ
シ基(例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、アルキ
ルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチルチオ、ベンジル
チオ、3−メトキシプロピルチオ)、炭素原子数6〜1
8のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ、4−クロ
ロフェニルチオ)、炭素原子数1〜20のアルキルスル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニ
ル)、炭素原子数6〜18のアリールスルホニル基(例
えば、ベンゼンスルホニル、パラトルエンスルホニ
ル)、炭素原子数1〜10のカルバモイル基、炭素原子
数1〜10のアミド基、炭素原子数2〜12のイミド
基、炭素原子数2〜10のアシルオキシ基、炭素原子数
2〜10のアルコキシカルボニル基、ヘテロ環基(例え
ば、ピリジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチア
ゾリルなどの芳香族ヘテロ環、ピロリジン環、ピペリジ
ン環、モルホリン環、ピラン環、チオピラン環、ジオキ
サン環、ジチオラン環などの脂肪族ヘテロ環)。
【0026】上記置換基としては、炭素原子数1乃至6
のアルキル基(特に、メチル)、炭素原子数6乃至10
のアリール基(特に、フェニル)、炭素原子数1乃至1
0のアルコキシ基(特にメトキシ)、ヒドロキシル基及
びハロゲン原子(特に塩素原子)が好ましく、特に好ま
しくは、メチル基、フェニル基、ヒドロキシル基、メト
キシ基及び塩素原子である。pは0以上の整数を表し、
好ましくは0又は1、特に好ましくは0である。色素化
合物中に複数のD1がある場合、それぞれのD1は同じで
も異なっていてもよい。
【0027】一般式(I)において、R1及びR1’は各
々独立に置換基を有していてもよい、アリール基又は複
素環基を表す。R1及びR1’で表されるアリール基又は
複素環基の置換基としてはD1で挙げたものと同義であ
り、好ましくは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
アミド基である。R1及びR1’で表されるアリール基と
して好ましいものは、炭素数6〜18のアリール基であ
り、特にフェニル基が好ましい。R1及びR1’で表され
るヘテロ環基としてはD1で挙げたものと同義であり、
好ましくはピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾ
チアゾリル基である。
【0028】一般式(I)において、R2、R3、R2
及びR3’は置換基を有していてもよいアルキル基を表
す。R2、R3、R2’及びR3’で表されるアルキル基の
置換基としてはD1で挙げたものと同義であり、その好
ましい範囲も同一である。R2、R3、R2’及びR3’で
表されるアルキル基として好ましいものは、炭素数1〜
18のアルキル基であり、更に炭素数1〜4のアルキル
基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
【0029】一般式(I)において、R4で表される置
換基はD1で挙げたものと同義であり、 好ましくは、
炭素原子数1乃至6のアルキル基(特に、メチル)、炭
素原子数6乃至10のアリール基(特に、フェニル)、
炭素原子数1乃至10のアルコキシ基(特にメトキシ)
及びハロゲン原子(特に塩素原子)が好ましく、特に好
ましくは、メチル基、フェニル基、及び塩素原子であ
る。qは0以上5以下の整数を表し、好ましくは0又は
1、特に好ましくは0である。
【0030】一般式(I)において、Xp-はp価の有機
又は無機アニオンを表す。その具体的な例としては、ハ
ロゲン原子、PF6 、SbF6 、燐酸、過塩素酸、B
4 、過沃素酸、SCN、テトラフェニルホウ酸、
タングステン酸、カルボン酸イオン(例えば、酢酸イオ
ン、トリフルオロ酢酸イオン、安息香酸イオン、琥珀酸
イオン、マレイン酸イオン、フマル酸イオン、テレフタ
ル酸イオン)、スルホン酸イオン(例えば、p−トルエ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ナフタ
レン−1,5−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−1,
7−ジスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、ブ
タン−1,4−ジスルホン酸イオン、シクロヘキサン−
1,4−ジスルホン酸イオン、ベンゼン−1,3−ジス
ルホン酸イオン、3,3’−ビフェニルジスルホン酸イ
オン、ナフタレン−1,6−ジスルホン酸イオン、ナフ
タレン−2,6−ジスルホン酸イオン、1−メチルナフ
タレン−2,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−
2,7−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−2,6−ジ
スルホン酸イオン、1−ナフトール−3,6−ジスルホ
ン酸イオン、2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸イ
オン、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジス
ルホン酸イオン、2−ナフトール−6,8−ジスルホン
酸イオン、1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6−
ジスルホン酸イオン、1,5−ジヒドロキシナフタレン
−2,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−1,3,
5−トリスルホン酸イオン、ナフタレン−1,3,6−
トリスルホン酸イオン、ナフタレン−1,3,7−トリ
スルホン酸イオン、1−ナフトール−3,6,8−トリ
スルホン酸イオン、2−ナフトール−3,6,8−トリ
スルホン酸イオン、ナフタレン−1,3,5,7−テト
ラスルホン酸イオン)、ポリ硫酸モノエステル(例、プ
ロピレングリコール−1,2−ジスルフェート、ポリビ
ニルアルコールポリ硫酸エステルイオン)などが挙げら
れる。
【0031】本発明において、pは1乃至4価であるこ
とが好ましく、更に好ましくは2乃至4であり、特に2
が好ましい。また、Xp-で表されるアニオンとしては、
有機スルホン酸イオンが好ましく、有機スルホン酸イオ
ンの中でも置換基を有していてもよいナフタレンジスル
ホン酸イオン又は下記一般式(II)で表されるアニオ
ン性テトラシアノキノジメタンが特に好ましい。ナフタ
レンジスルホン酸イオンとしては、水酸基を置換基とし
て有するナフタレンジスルホン酸イオン類が更に好まし
く、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸イオンが最も好ましい。一般式(III)及び一
般式(IV)において、R1=R1’、R2=R2’、かつR
3=R3’である場合が好ましい。
【0032】
【化13】
【0033】[式中、R5は置換もしくは無置換のアル
キレン基;Lは単結合または2価の連結基;R6は置換
基を表し、pは1〜4の整数を表し、rは0〜3の整数
を表す。]
【0034】R5で表されるアルキレン基は炭素原子数
1〜20の鎖状または環状のアルキレン基(例えば、メ
チレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、
n−ブチレン)が好ましく、特に好ましくは炭素原子数
1〜6のアルキレン基である。これらのアルキレン基
は、他の置換基によって置換されていてもよい。ここ
で、他の置換基の例としては以下に記載のものを挙げる
ことができる。炭素原子数1〜20の鎖状または環状の
アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル)、炭素原子数6〜18の置
換または無置換のアリール基(例えば、フェニル、クロ
ロフェニル、アニシル、トルイル、2,4−ジ−t−ア
ミル、1−ナフチル)、アルケニル基(例えば、ビニ
ル、2−メチルビニル)、アルキニル基(例えば、エチ
ニル、2−メチルエチニル、2−フェニルエチニル)、
ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、シアノ
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アシ
ル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、サリチロイル、
ピバロイル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、ブト
キシ、シクロヘキシルオキシ、2−ヒドロキシエトキ
シ、2−カルボキシエトキシ、2−メトキシエトキシ、
2−アセトキシエトキシ、2−メトキシカルボニルエト
キシ、ベンジルオキシ)、アリールオキシ基(例えば、
フェノキシ、1−ナフトキシ)、アルキルチオ基(例え
ば、メチルチオ、ブチルチオ、ベンジルチオ、3−メト
キシプロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニ
ルチオ、4−クロロフェニルチオ)、アルキルスルホニ
ル基(例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホ
ニル、パラトルエンスルホニル)、炭素原子数1〜10
のカルバモイル基、炭素原子数1〜10のアミド基、炭
素原子数2〜12のイミド基、炭素原子数2〜10のア
シルオキシ基、炭素原子数2〜10のアルコキシカルボ
ニル基、ヘテロ環基(例えば、ピリジル、チエニル、フ
リル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルなどの芳
香族ヘテロ環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリ
ン環、ピラン環、チオピラン環、ジオキサン環、ジチオ
ラン環などの脂肪族ヘテロ環)。
【0035】上記置換基としては、アルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基及びハ
ロゲン原子が好ましく、炭素原子数1乃至6のアルキル
基、炭素原子数6乃至10のアリール基(特に、フェニ
ル)、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基及びハロゲン原子が更に好ましい。
【0036】一般式(II)において、R6は置換基を表
す。R6で表される置換基としてはR 5のアルキレン基の
置換基として挙げたものと同義であり、その好ましい範
囲も同一である。pは1〜4及びrは0〜3の整数を表
し、好ましくは、pは1又は2及びrは0又は1であ
る。特に好ましくはpが2で、かつrが0である。
【0037】Lの2価の連結基の例としては、アルキレ
ン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチ
レン、ペンチレン)、アリーレン基(例えば、フェニレ
ン、ナフチレン)、アルキニレン基(例えば、エテニレ
ン、プロペニレン)、アルキニレン基(例えば、エチニ
レン)、アミド基、エステル基、スルホアミド基、スル
ホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフ
ィニル基、チオエーテル基、エーテル基、カルボニル
基、−N(Rq)−(Rqは水素原子、置換または無置
換のアルキル基、置換または無置換のアリール基を表
す。)、複素環2価基(例えば、6−クロロ−1,3,5 −
トリアジン−2,4 −ジイル基、ピリミジン−2,4 −ジイ
ル基、キノキサリン−2,3 −ジイル基)を1つ又はそれ
以上組み合わせて構成される炭素数1以上20以下の2価
の連結基が挙げられる。
【0038】Lが2価の連結基を表すとき、好ましくは
−C(=O)−G−である。Gはアルキレン基、アリー
レン基、アルケニレン基、アルキニレン基、またはこれ
らの組合せからなる2価の連結基を表す。Gは、好まし
くは、炭素数1以上4以下のアルキレン基(例えば、メ
チレン、エチレン、プロピレン、ブチレン)、炭素数6
以上10以下のアリーレン基(例えば、フェニレン、ナ
フチレン)、炭素数1以上4以下のアルキニレン基(例
えば、エテニレン、プロペニレン)、炭素数1以上4以
下のアルキニレン(例えば、エチニレン)を1つ又はそ
れ以上組み合わせて構成される炭素数1以上10以下の
2価の連結基である。
【0039】Gとして特に好ましくは、置換または無置
換の炭素数1以上4以下のアルキレン基又は炭素数6以
上10以下のフェニレン基であり、最も好ましくは、無
置換のメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレ
ン基、又はフェニレン基である。
【0040】また、LおよびGの2価の連結基上に任意
の置換基を有していてもよい。置換基としてはR5のア
ルキレン基の置換基として挙げたものと同義であり、そ
の好ましい範囲も同一である。
【0041】Bは0、1又は2を表し、好ましくは1で
ある。
【0042】一般式(I)で表される化合物は、任意の
位置で結合して多量体を形成していてもよく、この場合
の各単位は互いに同一でも異なっていてもよく、またポ
リスチレン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコー
ル、セルロース等のポリマー鎖に結合していてもよい。
【0043】本発明に用いられる一般式(I)で表され
るシアニン色素化合物の具体例を次に挙げるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】本発明の一般式(I)で表されるシアニン
色素化合物は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Hamer) 著
「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ
・アンド・リレィティド・コンパウンズ(Heterocyclic
Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds) 」、
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley &S
ons) 社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊、デ
ー・エム・スターマー(D.M.Sturmer) 著「ヘテロサイク
リック・コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン
・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Co
mpounds-Specialtopics in heterocyclic chemistry)
」、第18章、第14節、第482から515項、ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & So
ns) 社−ニューヨーク、ロンドン、1977年刊、「ロ
ッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(R
odd's Chemistry of Carbon Compounds)」2nd.Ed.vol.I
V,partB,1977刊、第15章、第369から422
項、エルセビア・サイエンス・パブリック・カンパニー
・インク(Elsevier Science Publishing Company Inc.)
社刊、ニューヨーク、特開平10−226170号公報
記載の方法または同公報に引用されている文献記載の方
法等に基づいて合成することができる。
【0054】以下に、一般式(I)で表されるシアニン
色素化合物の合成例を記載する。
【0055】まず、インドール誘導体(A及びB)の合
成例を示す。
【0056】
【化23】
【0057】[化合物Aの合成]窒素気流下、2,3,3
−トリメチル−3H−インドール(6.4g, 0.04
0モル)及び4−フルオロベンゾニトリル(5.8g,
0.048モル)をDMSO(30mL)に溶解させ
た。この均一溶液に水素化ナトリウム(1.6g,0.
040モル)を室温にて分割添加し、45℃で3時間攪
拌した。反応液を酢酸エチルで抽出したのち溶媒留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
ヘキサン/酢酸エチル=6/1)で精製して黄色粉末の
化合物Aを2.2g得た。これは理論収量の21%に相
当する。1 H−NMR(CDCl3):7.8(d,2H),7.
6(d,2H),7.2(d,1H),7.1(dd,
1H),6.9(dd,1H),6.6(d,1H),
4.2(s,1H),4.0(s,1H),1.5
(s,6H )
【0058】[化合物Bの合成]窒素気流下、1,1,2
−トリメチル−1H−ベンゾインドール(12.6g、
0.060モル)及び4−フルオロベンゾニトリル(1
4.5g、0.072モル)をDMSO(30mL)に
溶解させた。この均一溶液に水素化ナトリウム(3.6
g、0.090モル)を室温にて分割添加し、45℃で
3時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出したのち溶
媒留去し、酢酸エチルで再結晶して黄色粉末の化合物B
を5.6g得た。これは理論収量の30%に相当する。1 H−NMR(CDCl3):8.0(d,1H),7.
8(m,3H),7.6(m,3H),7.4(dd,
1H),7.3(dd,1H),6.9(d,1H),
4.2(s,1H),4.0(s,1H),1.8
(s,6H )
【0059】[化合物Cの合成]化合物A(2.1g、
8.0ミリモル)及びクロロメチレンジメチルイミニウ
ム クロリド(2.1g、0.016モル)をジメチル
ホルムアミド(30mL)に溶解させた。室温で1時間
攪拌したのち1規定の水酸化ナトリウム水溶液(40m
L)を滴下し2時間攪拌した。反応液を水(80mL)
に注ぎ、得られた粗結晶を酢酸エチルで再結晶して黄色
粉末の化合物Cを2.2g得た。これは理論収量の96
%に相当する。1 H−NMR(DMSO−d6):9.9(d,1H),
8.1(d,2H),7.7(d,2H),7.5
(d,1H),7.2(dd,1H),7.1(dd,
1H),6.5(d,1H),4.9(d,1H)
【0060】[化合物(I―30)の合成]化合物B
(3.1g、 0.010モル)、化合物C(2.9
g、0.010モル)及びヘキサフルオロリン酸アンモ
ニウム(2.3g、0.014モル)を無水酢酸(30
mL)に溶解させ、95℃で攪拌した。同温度で6時間
攪拌したのち、反応液に酢酸エチル(150mL)及び
水(150mL)を加えると、シアニン色素化合物(I
―30)の青色結晶が析出した。結晶を濾取したのち、
乾燥して4.7gのシアニン色素化合物(I―30)を
得た。これは理論収量の65%に相当する。1 H−NMR(DMSO−d6):7.8−8.5(m,
12H),7.7(m,2H),7.5(dd,1
H),7.3(dd,2H),6.9(d,1H),
6.6(m,1H),5.7−6.3(broad,2
H),1.8−2.2(broad,6H),1.3−
1.8(broad,6H) λmax:581nm(メタノール中)
【0061】[化合物(I―28)の合成]アセトン(1
50mL)に前記シアニン色素化合物(I―30)
(2.2g、3.0ミリモル)を室温にて添加し攪拌し
た。この均一溶液に下記に示したテトラシアノキノジメ
タン誘導体(D)(1.2g、1.8ミリモル)を水
(150mL)に溶解し滴下した。室温で4時間攪拌し
たのち、析出した緑色結晶を濾取し、アセトン、水で洗
浄後乾燥して1.3gのシアニン色素化合物(I―2
8)を得た。これは理論収量の47%に相当する。1 H−NMR(DMSO−d6):7.8−8.5(m,
12H),7.7(m,3H),7.5(dd,1
H),7.3(m,5H),6.9(d,1H),6.
6(m,1H),6.4(s,1H),5.7−6.3
(broad,2H),4.6(d,2H),4.5
(d,2H),1.8−2.2(broad,6H),
1.3−1.8(broad,6H) λmax:581nm(メタノール中)
【0062】
【化24】
【0063】[化合物(I―34)の合成]化合物B
(2.5g、 8.0ミリモル)及びオルトぎ酸トリエ
チル(2mL、0.012モル)を酢酸(5mL)に溶
解させ、95℃で攪拌した。同温度で4時間攪拌したの
ち、反応液にメタノール(150mL)を加え不溶物を
濾別した。このメタノール溶液に2,7−ジヒドロキシ
ナフタレンー3,6−ジスルホン酸ニナトリウム(1.
8g、4.8ミリモル)を水(150mL)に溶解し滴
下した。室温で3時間攪拌したのち、析出した緑色結晶
を濾取し、メタノール、水で洗浄後乾燥して2.8gの
シアニン色素化合物(I―34)を得た。これは理論収
量の68%に相当する。1 H−NMR(DMSO−d6):10.5(s,1
H),8.2−8.5(m,6H),7.9−8.2
(m,9H),7.7(dd,2H),7.5(dd,
2H),6.9(d,3H),5.7−6.3(bro
ad,3H),1.4−2.2(broad,12H) λmax:601nm(メタノール中)
【0064】なお、一般式(II)で表されるアニオン
性テトラシアノキノジメタン化合物は、特願2000−
246405号公報記載の方法または同公報に引用され
ている文献記載の方法等に基づいて合成する事が出来
る。
【0065】本発明の光情報記録媒体は、前述した一般
式(I)で表されるシアニン色素化合物を含有する記録
層を基板上に有するものである。本発明に係るシアニン
色素化合物は、光情報記録媒体としてCD−R又はDV
D−R等において有利に用いることができる。
【0066】記録層は、更に記録層の耐光性を向上させ
るために、種々の褪色防止剤を含有することが好まし
い。褪色防止剤としては、有機酸化剤や一重項酸素クエ
ンチャーを挙げることができる。褪色防止剤として用い
られる有機酸化剤としては、特開平10−151861
号に記載されている化合物が好ましく、中でも下記一般
式(B1)または(B2)で表される化合物が好まし
い。
【0067】
【化25】
【0068】一般式(B1)および(B2)において、
11およびR12はそれぞれ独立に炭化水素基を表すが、
11およびR12として好ましいものは炭素数1〜18の
アルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数2
〜18のアルキニル基、炭素数6〜14のアリール基で
あり、これらの炭化水素基は置換基を有していてもよ
く、これら置換基の例としては一般式(I)においてD
1として挙げたものと同様である。一般式(B1)で表
される化合物の好ましい具体例を次に示す。
【0069】
【化26】
【0070】本発明に係わる一般式(B1)及び(B
2)で表される化合物は、単独で用いてもよく、また二
種以上を併用してもよい。なお、本発明に係る一般式
(B1)及び(B2)で表される化合物は、特開平10
−151861号記載の方法によって容易に合成するこ
とができる。
【0071】一重項酸素クエンチャーとしては、既に公
知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用すること
ができる。その具体例としては、特開昭58−1756
93号、同59−81194号、同60−18387
号、同60−19586号、同60−19587号、同
60−35054号、同60−36190号、同60−
36191号、同60−44554号、同60−445
55号、同60−44389号、同60−44390
号、同60−54892号、同60−47069号、同
63−209995号、特開平4−25492号、特公
平1−38680号、及び同6−26028号等の各公
報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学
学会誌1992年10月号第1141頁などに記載のも
のを挙げることができる。好ましい一重項酸素クエンチ
ャーの例としては、下記の一般式(C)で表される化合
物を挙げることができる。
【0072】
【化27】
【0073】[但し、R21は置換基を有していてもよい
アルキル基を表わし、そしてQ-はアニオンを表わ
す。] 一般式(C)において、R21は置換されていてもよい炭
素数1〜8のアルキル基が一般的であり、無置換の炭素
数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル基の置換基
としては、ハロゲン原子(例、F、Cl)、アルコキシ
基(例、メトキシ、エトキシ)、アルキルチオ基(例、
メチルチオ、エチルチオ)、アシル基(例、アセチル、
プロピオニル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、プ
ロピオニルオキシ)、ヒドロキシ基、アルコキシカルボ
ニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル)、アルケニル基(例、ビニル)、アリール基(例、
フェニル、ナフチル)を挙げることができる。これらの
中で、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、
アルコキシカルボニル基が好ましい。Q-のアニオンの
例としては、ClO4 - 、AsF6 - 、BF4 - 、及び
SbF6 - が好ましい。
【0074】一般式(C)で表される化合物の例を表1
に記載する。
【0075】
【表1】
【0076】本発明に係わる前記一般式(I)で示され
るシアニン色素化合物は単独で用いても良いし、或いは
二種以上を併用しても良い。或いはまた本発明に係わる
シアニン色素化合物とこれら以外の従来から情報記録媒
体用の色素化合物として知られている色素化合物と併用
しても良い。これらの例としては、本発明で使用される
以外のシアニン系色素、オキソノール系色素、アゾ金属
錯体、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオ
ピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウ
ム系色素、ナフトキノン系色素、トリフェニルメタン系
色素、及びトリアリルメタン系色素等を挙げることが出
来る。
【0077】本発明の情報記録媒体は、前記一般式
(I)で示されるシアニン色素化合物を含む記録層が、
トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形
成された直径120±3mmあるいは直径が80±3mm
で、厚さ0.6±0.1mmの透明な円盤状基板の該プ
レグルーブが設けられた側の表面に設けてなるものであ
る。本発明の情報記録媒体は、記録層の上に更に反射層
が設けられていることが好ましく、更に反射層の上に
は、保護層を設けることもできる。
【0078】本発明の情報記録媒体は、具体的には、下
記の態様であることが好ましい。 (1)トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルー
ブが形成された、直径が120±3mmあるいは直径が
80±3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤
状基板の該プレグルーブが設けられた側の表面に、本発
明に係る前記一般式(I)で示されるシアニン色素化合
物を含む記録層が設けられてなる二枚の積層体を、それ
ぞれの記録層が内側となるように接合してなる、厚さ
1.2±0.2mmの情報記録媒体。 (2)トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルー
ブが形成された、直径が120±3mmあるいは直径が
80±3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤
状基板の該プレグルーブが設けられた側の表面に、本発
明に係る前記一般式(I)で表されるシアニン色素化合
物を含む記録層が設けられてなる積層体と、該円盤状基
板と略同じ寸法の円盤状保護板とを、記録層が内側とな
るように接合してなる、厚さ1.2±0.2mmの情報
記録媒体。なお、上記の態様においても記録層の上には
反射層が設けられていることが好ましい。また反射層の
上には更に保護層が設けられていてもよい。
【0079】本発明の情報記録媒体の製造法について説
明する。本発明の情報記録媒体は、より高い記録密度を
達成するために、CD−Rに比べてより狭いトラックピ
ッチのプレグルーブが形成された基板を用いること以外
は、基本的にCD−R型の情報記録媒体の製造に用いら
れる材料を使用して製造することができる。即ち、DV
D−R型の情報記録媒体は、基板上に、記録層、及び反
射層、そして所望により保護層を順に形成した積層体を
二枚作成し、記録層を内側にしてこれらを接着剤により
接合することにより、あるいはまた、該積層体と、該積
層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを同様にし
て接着剤により接合させることにより、製造することが
できる。
【0080】本発明の情報記録媒体は、例えば、以下に
述べるような方法により製造することができる。基板
(保護基板も含む)は、従来の情報記録媒体の基板とし
て用いられている各種の材料から任意に選択することが
できる。基板材料としては、例えば、ガラス;ポリカー
ボネート;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹
脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニ
ル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン
およびポリエステル等を挙げることができ、所望により
それらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィル
ム状としてまたは剛性のある基板として使うことができ
る。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格
などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0081】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善および接着力の向上および記録層の変質防止
などの目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材
料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリ
ル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールア
クリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、ク
ロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ
塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポ
リイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカ
ップリング剤などの表面改質剤をあげることができる。
下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して
塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコート、デ
ィップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法
により基板表面に塗布することにより形成することがで
きる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範
囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲であ
る。
【0082】また、基板(または下塗層)上には、トラ
ッキング用溝またはアドレス信号等の情報を表す凹凸
(プレグルーブ)が形成されている。このプレグルーブ
は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるい
は押出成形する際に直接基板上に前記のトラックピッチ
で形成されることが好ましい。また、プレグルーブの形
成を、プレグルーブ層を設けることにより行ってもよ
い。プレグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノ
エステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエス
テルのうち少なくとも一種のモノマー(またはオリゴマ
ー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プレグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた
母型(スタンパー)上に上記のアクリル酸エステルおよ
び重合開始剤からなる混合液を塗布し、さらにこの塗布
液層上に基板を載せたのち、基板または母型を介して紫
外線を照射することにより塗布層を硬化させて基板と塗
布層とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離する
ことにより得ることができる。プレグルーブ層の層厚
は、一般に0.05〜100μmの範囲にあり、好まし
くは0.1〜50μmの範囲である。
【0083】プレグルーブの深さは300〜2000Å
の範囲にあることが好ましく、またその半値幅は、0.
2〜0.9μmの範囲にあることが好ましい。またプレ
グルーブ層の深さを1500〜2000Åの範囲にする
ことにより反射率をほとんど低下させることなく感度を
向上させることができ、特に好ましい。従って、このよ
うな光ディスク(深いプレグルーブの基板に一般式
(I)の色素からなる記録層およびその上に反射層が形
成された光ディスク)は、高い感度を有することから、
低いレーザパワーでも記録が可能となり、これにより安
価な半導体レーザの使用が可能となる、あるいは半導体
レーザの使用寿命を延ばすことができる。
【0084】基板上(又は下塗層)のプレグルーブが形
成されているその表面上には、本発明に係る前記式で示
される色素化合物からなる記録層が設けられる。
【0085】記録層の形成は、本発明に係る色素、更に
所望によりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して
塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布し
て塗膜を形成したのち乾燥することにより行うことがで
きる。色素記録層形成用の塗布液の溶剤としては、乳酸
メチル、乳酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
トなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロル
メタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの
塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;
シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、
エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノ−
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ素系
溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ンングリコールモノエチルエーテル、プロピレンングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類
などを挙げることができる。上記溶剤は使用する化合物
の溶解性を考慮して単独または二種以上組み合わせて用
いることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、U
V吸収剤、可塑剤、潤滑剤などの各種の添加剤を目的に
応じて添加してもよい。
【0086】結合剤の例としては、例えばゼラチン、セ
ルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天
然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹
脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビ
ニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリ
アクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのアク
リル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレ
ン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期
縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。記
録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使
用量は、色素に対して一般に0.01〜50倍量(質量
比)の範囲にあり、好ましくは0.1〜5倍量(質量
比)の範囲にある。このようにして調製される塗布液の
濃度は一般に0.01〜10質量%の範囲にあり、好ま
しくは0.1〜5質量%の範囲にある。
【0087】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは50〜300nmの範囲にある。
【0088】上記記録層の上に、情報の再生時における
反射率の向上の目的で、反射層が設けられる。反射層の
材料である光反射性物質はレーザ光に対する反射率が高
い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、M
n、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、I
r、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、G
a、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi
などの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げるこ
とができる。これらのうちで好ましいものは、Cr、N
i、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼
である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるい
は二種以上の組み合わせで、または合金として用いても
よい。反射層は、例えば上記反射性物質を蒸着、スパッ
タリングまたはイオンプレーティングすることにより記
録層の上に形成することができる。反射層の層厚は一般
には10〜300nmの範囲にあり、好ましくは50〜
200nmの範囲である。
【0089】反射層の上には、記録層などを物理的およ
び化学的に保護する目的で保護層が設けられていてもよ
い。この保護層は、基盤の記録層が設けられていない側
にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けられてもよい。
保護層に用いられる材料としては、例えば、SiO、S
iO2 、MgF2 、SnO2、Si34 などの無機物
質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の
有機物質を挙げることができる。保護層は、たとえばプ
ラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着層を介
して反射層上及び/または基板上にラミネートすること
により形成することができる。あるいは真空蒸着、スパ
ッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。ま
た、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらの
適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布
液を塗布し、乾燥することによっても形成することがで
きる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適
当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を
塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形
成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電
防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的
に応じて添加してもよい。保護層の層厚は一般には0.
1〜100μmの範囲にある。以上の工程により、基板
上に記録層、及び反射層、そして所望により保護層を設
けた積層体を作製することができる。上記のようにして
二枚の積層体を作製し、これらを、各々の記録層が内側
となるように接着剤で貼り合わせることにより、二つの
記録層を持つDVD−R型の情報記録媒体を製造するこ
とができる。貼合せの手段としては、遅効性紫外線硬化
型の接着剤を使用する方法や、ホットメルト法、粘着テ
ープで貼合せる方法などが挙げられるが、記録層へのダ
メージやコストの観点から遅効性紫外線硬化型の接着剤
を用いる方法が好ましい。また、接着剤としては、無溶
剤タイプの接着剤を用いるのが好ましい。接着剤の塗布
は、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法やス
クリーン印刷法などを挙げることができるが、中でもス
クリーン印刷法が好ましい。また得られた積層体と、該
積層体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを、その
記録層が内側となるように接着剤で貼り合わせることに
より、片側のみに記録層を持つDVD−R型の情報記録
媒体を製造することができる。
【0090】本発明の情報記録方法は、上記情報記録媒
体を用いて、例えば、次のように行われる。まず、情報
記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は1.2
〜14m/秒)または定角速度にて回転させながら、基
板側から半導体レーザ光などの記録用のレーザ光を照射
する。この光の照射により、記録層と反射層との界面に
空洞を形成(空洞の形成は、記録層または反射層の変
形、あるいは両層の変形を伴って形成される)するか、
基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に変色、会合状
態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記
録されると考えられる。記録光としては、可視域のレー
ザ光、通常600nm〜700nm(好ましくは620
〜680nm、更に好ましくは、630〜660nm)
の範囲の発振波長を有する半導体レーザービームが用い
られる。上記のように記録された情報の再生は、情報記
録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら記録時
と同じ波長を持つ半導体レーザ光を基板側から照射し
て、その反射光を検出することにより行うことができ
る。
【0091】
〔光記録媒体の作製〕
(実施例1)射出成形機(住友重機械工業(株)製)を
用いて、ポリカーボネート樹脂を、スパイラル状のグル
ーブ(深さ150nm、幅290nm、トラックピッチ0.
74μm )を有する厚さ0.6mm、直径120mmの基板
に成形した。シアニン色素 No.(I―6) 2.0gを
2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール100ml
に溶解した塗布液を調製し、この塗布液をスピンコート
法により上記基板のグルーブが形成された面上に塗布
し、色素層を形成した。このときの色素層の膜厚は、8
0nmだった。次に、色素塗布面上に銀をスパッタして膜
厚約150nmの反射層を形成した後、反射層上に、紫外
線硬化樹脂(大日本インキ化学社製 ダイキュアクリア
SD−318)をスピンコート法で塗布し、メタルハラ
イドランプで紫外線照射することで約7μm の保護層を
形成し、0.6mm厚のディスクAを得た。また、前記基
板に色素塗布せずに銀をスパッタして、保護層を形成
し、色素記録層の無い0.6mm厚のディスクBを得た。
ディスクAとディスクBとを貼合せて、1枚のディスク
として完成させるため、次のような工程を経た。まず、
ディスクA及びディスクBの保護層上に遅効性カチオン
重合型接着剤(ソニーケミカル社製 SK7000)を
スクリーン印刷によって塗布した。このとき、スクリー
ン印刷版のメッシュサイズは300メッシュを使用し
た。次に、メタルハライドランプを使用し紫外線照射し
た直後、ディスクAとディスクBとを保護層側を貼合
せ、両面から圧縮した。約5分放置後、接着剤は完全に
硬化し、厚さ1.2mmの1枚のディスクとして完成し
た。
【0092】(実施例2)〜(実施例8) 実施例1において、シアニン色素No.(I―6)の代わ
りに表2に示す本発明に係るシアニン色素を同量使用し
た以外は、実施例1と全く同様にして、ディスクを得
た。
【0093】(比較例1)〜(比較例4) 表2中の比較用シアニン色素(A)、(B)、(C)又
は(D) 2.0gを2,2,3,3−テトラフルオロ
プロパノール100mlに溶解した以外は、実施例と全く
同様にして、ディスクを完成した。このとき、色素層の
膜厚は80nmだった。
【0094】
【化28】
【0095】〔光ディスクとしての評価〕上記の実施例
及び比較例のDVD−R型の光ディスクにDDU100
0(バルステック社製)評価機を用いてレーザ光の波長
655nm(NA0.6にピックアップ)、定線速度3.
49m/s 、記録パワー9mWで3Tと14TのEFM信号
を記録した。その後、記録レーザ光と同じ波長のレーザ
を用いて0.5mWのレーザパワーで信号を再生し、3T
と14Tの変調度及びジッタ―を測定した。
【0096】[耐光性]上記のように記録された試料にX
eランプ(17万ルックス)を48時間照射し、照射後
の変調度を上記と同様に測定した。得られた評価結果を
表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】上記表2の結果から、本発明に従うDVD
−R型の光ディスク(実施例1〜8)の場合には、高い
変調度を示し、かつ低ジッタを与えており、従って優れ
た記録再生特性が得られていることがわかる。一方、比
較用のDVD−R型ディスク(比較例1〜3)の場合に
は、3T及び14Tの変調度が低いためジッタ―が測定
出来ず、満足した記録再生特性が得られなくなる。ま
た、耐光性試験実施後においても、比較例4の光情報記
録媒体が光劣化しジッタ―が20%以上になっているの
に対して、本発明の光情報記録媒体は良好な記録再生特
性を示し、耐光性に優れている事が判る。
【0099】
【発明の効果】特定構造のシアニン色素化合物を使用す
ることにより、高い変調度及び低いジッターが達成さ
れ、記録特性の優れたDVD−R型の情報記録媒体を得
ることができる。特に、本発明に従うシアニン色素化合
物を使用することで、従来に比べて耐光性及び湿熱耐久
性に優れたDVD−R型の情報記録媒体が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA40 FA12 FA14 FB43 4H056 CA01 CC02 CC08 CE03 DD03 5D029 JA04 JB47 JC13 JC17

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザーにより情報記録が可能な記録層を
    基体上に設けた光情報記録媒体であって、下記一般式
    (I)で表されるシアニン色素化合物を該記録層に含む
    事を特徴とする光情報記録媒体。 【化1】 [式中、A1及びA2は各々独立にベンゼン又はナフタ
    レン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独立に置換基を
    有していてもよいアリール基又は複素環基を表し、
    2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基を有して
    いてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖上の置換
    基を表し、qは0以上5以下の整数を表し、X p-はp価
    の有機又は無機アニオンを表し、pは1乃至4の整数を
    表し、Bは0、1又は2を表す。]
  2. 【請求項2】pが1又は2である事を特徴とする請求項
    1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】Bが1又は2である事を特徴とする請求項
    1又は2に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】Xp-がp価の有機アニオンである事を特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の光情報記録媒
    体。
  5. 【請求項5】Xp-がp価の有機スルホン酸イオンである
    事を特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の光情報記
    録媒体。
  6. 【請求項6】Xp-がナフタレンジスルホン酸イオンであ
    る事を特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の光情報
    記録媒体。
  7. 【請求項7】Xp-がOH(水酸基)を置換基として有す
    るナフタレンジスルホン酸イオンである事を特徴とする
    請求項1〜6いずれかに記載の光情報記録媒体。
  8. 【請求項8】Xp-が下記一般式(II)で表されるp価
    のアニオン性テトラシアノキノジメタンである事を特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の光情報記録媒
    体。 【化2】 [式中、R5は置換もしくは無置換のアルキレン基;L
    は単結合または2価の連結基;R6は置換基を表し、p
    は1〜4の整数を表し、rは0〜3の整数を表す。]
  9. 【請求項9】pが2でrが0である事を特徴とする請求
    項8に記載の光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 記録層上に更に金属からなる光反射層
    が設けられている請求項1〜9の何れかに記載の光情報
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 記録層上方に保護層が設けられている
    請求項1〜10の何れかに記載の光情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 下記一般式(III)で表されるシア
    ニン色素化合物。 【化3】 [式中、A1及びA2は各々独立にベンゼン又はナフタ
    レン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独立に置換基を
    有していてもよいアリール基又は複素環基を表し、
    2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基を有して
    いてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖上の置換
    基を表し、qは0以上の整数を表し、X2-は置換基を有
    していてもよいナフタレンジスルホン酸イオンを表し、
    Bは0、1又は2を表す。]
  13. 【請求項13】 下記一般式(IV)で表されるシアニン
    色素化合物。 【化4】 [式中、A1及びA2は各々独立にベンゼン又はナフタ
    レン縮合環を表し、R 1及びR1’は各々独立に置換基を
    有していてもよいアリール基又は複素環基を表し、
    2、R3、R2’及びR3’は各々独立に置換基を有して
    いてもよいアルキル基を表し、R4はメチン鎖上の置換
    基を表し、qは0以上の整数を表し、Xp-は下記一般式
    (V)で表されるp価のアニオン性テトラシアノキノジ
    メタン化合物を表し、pは1乃至4の整数を表し、Bは
    0、1又は2を表す。] 【化5】 [式中、R5は置換もしくは無置換のアルキレン基;L
    は単結合または2価の連結基;R6は置換基を表し、p
    は1〜4の整数を表し、rは0〜3の整数を表す。]
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