JP3807393B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、高輝度、低動作電圧であり、且つ高信頼性及び低価格の半導体発光素子及びその製造方法に関するものである。
AlGaInP系の発光ダイオード(LED)は各種表示用光源として広く用いられている。特に、屋外ディスプレイや交通信号用光源は高出力で信頼性が高く、しかも安価であることが求められている。
高出力の発光ダイオードを得るための施策としては、例えば、発光層の上部に位置する、活性層の発光に対しほぼ透明な半導体層(いわゆる窓層)の厚膜化が行われており、その材料としては、例えば、特許文献1に開示されているAlGaAsや、特許文献2に開示されているGaP等が広く用いられている。また高出力発光ダイオードを得るための他の施策としては、例えば、特許文献3や特許文献4に開示されているように窓層の材料にITO(Indium Tin Oxide)を用いることで電流分散を促進させ、前記窓層の膜厚を厚くせずに高出力を得る方法が開示されている。更に、高出力発光ダイオードを得るための他の施策としては、例えば、特許文献5に開示されているように、電極の下に電流阻止層を設置し、電流を強制的に分散させることにより高出力化する方法や、例えば、特許文献6に開示されているように、窓層にITOを用いた構造であって、更に電流阻止層を設けて、電流分散を良くし、更に電極直下への電流が流れないようにして電極以外の部分に電流を集中させ、より高出力化する方法が提案されている。
特公平6-103759号公報 米国特許第5008718号明細書 米国特許第5481122号明細書 特開平11-307810号公報 特開平4-229665号公報 特開平11-017220号公報
上述した、半導体窓層を厚くする構造は、膜厚が厚くなることから高コストな構造である。また半導体窓層を用い、且つ電流阻止層を設ける構造も、エピタキシャル成長が必要であること及びプロセス工程が必要であることから高コストとなる。次に、窓層にITOを用い、且つ電流阻止層を設ける構造は、プロセス工程が必要であることから高コストとなる。即ちこれらの従来技術は、コスト面で問題がある。
もう一つの方法である、窓層にITO等の金属酸化物を用いる方法は、コスト面では上述した従来技術とは異なり、低コストで製作できる。しかしながら以下の問題点が見出された。
特許文献3や特許文献4に記載されるような、ITOと接触するコンタクト層(接触層)にGaAs及びGaAsPを用いる方法では、チップ化加工の際の切断(ダイシング)後、顕微鏡によるチップの表面観察を行うと、前記ITO窓層等の金属酸化物窓層の一部が剥がれているという問題が発生した。因みに該ITO窓層の剥がれは、約5%程度である。また、前記チップの表面観察で、当該ITO窓層に剥がれが生じていないチップを選び、そのLED特性を評価した結果、逆方向電圧特性が低くなるという不良が発生した。(但し、逆方向電圧測定条件は10μAとし、その時の電圧が-5V以下のものを不良とした。)
以上のことより、当該ITO窓層の剥がれと、逆方向電圧特性の悪化により、生産の歩留りが約80%(不良率=約20%)に留まるという大きな問題があった。検討の結果、前記逆方向電圧特性の悪化原因も、上述したITO窓層の微少な剥がれにより、当該ITO窓層の側面が凸凹になったことによるものであることが判明した。つまり歩留りが向上しない原因は、当該ITO窓層と前記GaAs及び前記GaAsPコンタクト層との密着性があまり良くないためであると考えられた。
また特許文献4には、当該GaAs層とクラッド層とのバンド不連続を緩和するために、当該GaAs層とクラッド層との間に中間バンドギャップ層を入れるという方法が開示されている。この方法をとれば、順方向電圧をある程度低くすることはできるが、当該ITO窓層と接している層がGaAs層であるので、当然のことながら、該ITO窓層の剥がれと、逆方向電圧特性の悪化とを改善することは出来ない。
加えて、当該GaAs層とクラッド層との間に、当該中間バンドギャップ層を設けた場合、該中間バンドギャップ層の分だけ、高コストなるという問題もある。
従って本発明の目的は、前記ITO窓層等の金属酸化物窓層を備えた半導体発光素子であって、逆方向電圧特性の悪化及び前記金属酸化物窓層の剥がれ等による歩留り低下が抑制され、且つ前記中間バンドギャップ層を設けなくても順方向動作電圧が低いという優れた特性を有する、高輝度、低動作電圧、高信頼性である半導体発光素子を提供することである。
上記課題を解決するために、発明者が鋭意努力し研究を行った結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、第二導電型クラッド層と、ITO窓層等の金属酸化物窓層との間に直接遷移型のInを含んだコンタクト層を設けることにより、当該金属酸化物窓層の剥がれ及び逆方向電圧特性の不良を防止して歩留りを向上できること及び当該構成によりトンネル電流を発生させることができることを見出したことにある。
すなわち、上記の課題を解決するための第1の手段は、
第一導電型基板と、前記基板の上に、第一導電型クラッド層と、前記第一導電型とは導電型が異なる第二導電型クラッド層とが、活性層を挟んだAlGaInPからなる発光部と、前記発光部の上に金属酸化物窓層とを有し、前記窓層の表面側の一部に表面電極が形成され、前記基板の裏面側の全面又は一部に、裏面電極が形成された半導体発光素子であって、前記第二導電型クラッド層と前記金属酸化物窓層との間に、前記第一導電型基板よりも小さなバンドギャップを有し、且つInを含む直接遷移型の半導体からなるコンタクト層を設け、前記コンタクト層と前記第二導電型クラッド層との間に、GaP又はAlGaAsからなり1×10 18 cm -3 以上のキャリア濃度を有する高キャリア濃度層が複数層設けられており、且つ前記複数層の高キャリア濃度層の間に、GaP又はAlGaAsからなりアンドープの抵抗層が設けられていることを特徴とする半導体発光素子である。
第2の手段は、第1の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層がInXGa1-XAs(0.01≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第3の手段は、第1の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層がInXGa1-XP(0.9≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第4の手段は、第1の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層がInAsX1-X(0≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第5の手段は、第1の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層がInGaAsPで構成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第6の手段は、第1〜第5の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層のキャリア濃度が1×1019cm-3以上であることを特徴とする半導体発光素子である。
第7の手段は、第1〜第6の手段のいずれかに記載の半導体素子であって、前記コンタクト層の膜厚が30nm以下であることを特徴とする半導体発光素子である。
第8の手段は、第1〜第7のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、Zn拡散抑止層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第9の手段は、第1〜第8の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、当該第二導電型クラッド層よりキャリア濃度が低い、第二導電型低キャリア濃度層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第10の手段は、第1〜第8の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、当該第二導電型クラッド層よりキャリア濃度が低い、第一導電型低キャリア濃度層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
第11の手段は、第8〜第10の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記Zn拡散抑止層を形成しているアンドープ層、前記第二導電型低キャリア濃度層、或いは第一導電型低キャリア濃度層が、いずれも(AlXGa1-X0.5In0.5P(0.5≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子である。
12の手段は、第1〜第11の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層は、Zn、Be、Mgの何れか、若しくはそれらの組み合わせがドーピングされ、且つCがオートドーピングされたものであることを特徴とする半導体発光素子である。
13の手段は、第1〜第12の手段に記載の半導体発光素子であって、前記コンタクト層が、600℃以下の温度で成膜されたことを特徴とする半導体発光素子である。
14の手段は、第1〜第13の手段に記載された半導体発光素子であって、前記コンタクト層のV/III比が、50以下であることを特徴とする半導体発光素子である。
15の手段は、第1〜第14の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記活性層に多重量子井戸を用いたことを特徴とする半導体発光素子である。
16の手段は、第1〜第15の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記第一導電型クラッド層と前記基板との間に、光反射層であるDBR層を設けたことを特徴とした半導体発光素子である。
17の手段は、第1〜第16の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記基板にGaAsを用いたことを特徴とする半導体発光素子である。
18の手段は、第1〜第17の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記金層酸化物窓層が酸化インジウム錫からなることを特徴とする半導体発光素子である。
19の手段は、第1〜第18の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記金層酸化物窓層は、真空蒸着法を用いて形成されたものであることを特徴とする半導体発光素子である。
20の手段は、第1〜第19の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記金属酸化物窓層の比抵抗が、1×10-5Ωm以下であることを特徴とする半導体発光素子である。
21の手段は、第1〜第20の手段のいずれかに記載の半導体発光素子であって、前記金属酸化物窓層の膜厚が、100nm以上であることを特徴とする半導体発光素子である。
本発明により、金属酸化物窓層の剥がれが抑制され、順方向動作電圧が低く、高輝度、低動作電圧、高信頼性の半導体発光素子を得ることができた。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の参考例にかかる半導体発光素子の一例の模式的な断面図である。
当該半導体発光素子の最下層は裏面電極(9)であり、その上は第一導電型基板(1)である。第一導電型基板(1)の上には、下から順に、第一導電型バッファ層(2)、第一導電型DBR層(14)、第一導電型クラッド層(3)、活性層(4)、第一導電型クラッド層(3)と導電型が異なる第二導電型クラッド層(5)が形成されている。第二導電型クラッド層(5)の上には、まずInを含むコンタクト層(10)が形成され、その上に金属酸化物窓層(7)が形成されている。金属酸化物窓層(7)上には表面電極(8)が設けられている。
尚、図1〜4、6に記載された符号1a〜14aは、後述する実施例における説明の際に使用するものである。
本発明は、半導体発光素子において、第二導電型クラッド層(5)と金属酸化物窓層(7)との間に、直接遷移型のInを含んだコンタクト層(10)を設けることにより、金属酸化物窓層(7)の剥がれ、及び逆方向電圧特性の悪化を防止して歩留りを向上し、且つここにトンネル電流を発生させることができることを見出したことにある。つまり本発明においては、第一導電型基板(1)、その上に活性層(4)を第一導電型クラッド層(3)と、この第一導電型クラッド層(3)と導電型が異なる第二導電型クラッド層(5)とで挟んだ発光部、その上に金属酸化物窓層(7)、その表面側の一部に形成された表面電極(8)、第一導電型基板(1)の裏面に全面又は部分に裏面電極(9)が形成された半導体発光素子において、第二導電型クラッド層(5)と金属酸化物窓層(7)との間に、第一導電型基板(1)よりも小さなバンドギャップであり、且つ直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)を設けた構成にすることにより、上記目的を達する事ができ、極めて安価で高輝度、高信頼性、低動作電圧の半導体発光素子を、高い歩留りを持って再現性良く製造し、提供することができたものである。
これによりLED用のエピタキシャル層の膜厚は五分の一から数十分の一まで薄くすることができるようになった。これは、LEDを構成するエピタキシャル層の中で窓層(電流分散層)の厚さが最も厚かったためである。これにより、LED用エピタキシャルウエハの価格を大幅に低減することができた。
ここで、Inを含むコンタクト層(10)の好ましい構成について説明する。
Inを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度は高いことが好ましい。コンタクト層のキャリア濃度が高いと、ここにトンネル電流が流れ、このトンネル電流により、順方向動作電圧を低くできるためである。
また、Inを含むコンタクト層(10)の成長温度は、低いことが好ましい。これは、Inを含むコンタクト層(10)へ高濃度のZn等の添加物を添加すると、このコンタクト層の結晶性が悪くなるが、この結晶性の悪化のため、Inを含むコンタクト層(10)と第二導電型クラッド層(5)間にて、欠陥を介して電気が流れるようになり、抵抗が小さくなるからである。また、上述したInを含むコンタクト層(10)と金属酸化物窓層(7)との間のトンネル効果も大きくなる。この結果、金属酸化物窓層(7)とInを含むコンタクト層(10)、及び第二導電型クラッド層(5)との間の抵抗が小さくなり、順方向動作電圧を低くできるからである。
Inを含むコンタクト層(10)のV/III比は低いことが好ましい。これは、Inを含むコンタクト層(10)のV/III比を低くすることにより、成膜時のC(炭素)のオートドーピングが多くなり、Inを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度が高くなることによる。このInを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度が高くなる効果で、Inを含むコンタクト層(10)と金属酸化物窓層(7)とでのトンネル効果が大きくなり、順方向動作電圧を低くできるからである。
また、前記V/III比を低くすることにより、Inを含むコンタクト層(10)の結晶性も悪くなることから、この効果によっても順方向動作電圧を低くできる。
金属酸化物窓層(7)と第二導電型クラッド層(5)との間に設けられたInを含むコンタクト層(10)を、直接遷移型としたのは、ここを間接遷移型とすると動作電圧が高くなるからである。
直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)は、発光する光に対して透明な膜では無い。このため、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)の膜厚が厚すぎると、発光する光を吸収してしまうことから、発光出力が低くなる。しかし、あまり薄すぎると、トンネル電流が流れなくなり、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)を設けた意味がなくなってしまう。このため、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)には、好ましい膜厚の範囲がある。
上述したように、金属酸化物窓層(7)と直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)との間でトンネル電流を流すために、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度を高くしている。つまり、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)へは、Zn等の添加物が多く添加されている。しかし大量に添加されたZn等の添加物は、活性層(4)へ拡散して、この層の信頼性を低下させる原因となる。そこで、活性層(4)の信頼性をより高めるためには、Zn等の添加物が活性層(4)へ進入(拡散)するのを抑制する方法をとることが好ましい。その抑制方法として、活性層(4)と第二導電型クラッド層(5)との間に、Zn拡散抑止層を設けるのも好ましい構成である。当該Zn拡散抑止層としては、後述するアンドープ層、第二導電型低キャリア濃度層、第一導電型低キャリア濃度層を用いることができる。
更に、Inを含むコンタクト層(10)と第二導電型クラッド層(5)との間へ、1×1018cm-3以上のキャリア濃度を有する高キャリア濃度層を設けることも好ましい。当該高キャリア濃度層を設けることで、発光強度を上げることができる。
更に加えて、前記高キャリア濃度層を2以上の複数層構造とし、この複数層の間に抵抗層を設けるのも好ましい構成である。当該抵抗層を設けることで、電圧変動に対する耐久性を上げることができる。
次に、Inを含むコンタクト層(10)が具備すべき好ましい構成について、さらに説明する。
Inを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度が低いと、トンネル電流が流れにくくなることや、第二導電型クラッド層(5)とのバンド不連続による順方向動作電圧の上昇が起こることから、Inを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度は1×1019cm-3以上が望ましい。またInを含むコンタクト層(10)のキャリア濃度は、高ければ高いほど好ましい。
一方、Inを含むコンタクト層(10)は、活性層(4)のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する。このため、発光した光に対して吸収層となってしまい、半導体発光素子としての発光出力を低下させてしまうので、薄い方が望ましい。しかし、Inを含むコンタクト層(10)の膜厚をあまり薄くし過ぎると、トンネル電流が流れなくなってしまう。従って、Inを含むコンタクト層(10)の膜厚には、最適値がある。またInを含むコンタクト層(10)の材料が変化しても、発光した光の吸収度合いが変化する。更に、発光波長によっても光吸収の度合いが変化する。このため発光波長が630nm帯の赤色発光素子であり、且つ本発明のコンタクト層材料である当該直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)の膜厚は、1〜30nm程度が好ましく、より好ましいのは2〜15nmである。
Inを含むコンタクト層(10)を高温で成長すると、結晶性が良くなる。しかし、結晶性が良くなると、同じキャリア濃度でもトンネル電流が流れにくくなり、さらに、第二導電型クラッド層(5)とのバンド不連続による順方向動作電圧の上昇が起こりやすくなる。このため当該Inを含むコンタクト層(10)の結晶性は、あまり良くない方が好ましい。従って、当該Inを含むコンタクト層(10)の成長温度は低い方が好ましい。このため当該Inを含むコンタクト層(10)の成長温度は、600℃以下が好ましく、より好ましくは、600〜450℃である。
Inを含むコンタクト層(10)のV/III比を高くして成長すると結晶性が良くなる。しかし、結晶性が良くなると、上述したように、同じキャリア濃度でもトンネル電流が流れにくくなり、第二導電型クラッド層(5)とのバンド不連続による順方向動作電圧の上昇が起こりやすくなる。このためInを含むコンタクト層(10)の結晶性は、あまり良くない方が好ましく、Inを含むコンタクト層(10)のV/III比は低い方が好ましい。
さらに、Inを含むコンタクト層(10)のV/III比を低くすると、成膜時にC(炭素)が自動的に添加される量(オートドーピング)が増加する。このオートドーピングにより、Inを含むコンタクト層(10)は、V/III比を低くすると高キャリア濃度化しやすく、且つ結晶の質が低下する。よって、順方向動作電圧を低くするためには、Inを含むコンタクト層(10)のV/III比を50以下にするのが好ましい。より好ましくは、V/III比は10以下である。
さらに加えて、Inを含むコンタクト層(10)は、Inを少しでも含んでいると、金属酸化物窓層(7)との密着性を良くすることができる。この観点からは、Inを含むコンタクト層(10)には、Inが少しでも含まれていれば良い。より好ましくは、In組成が0.05以上である。
Inを含むコンタクト層(10)は、直接遷移型が良い。何故ならば、Inを含むコンタクト層が間接遷移型になると、トンネル電流が流れにくくなるためである。
次に、金属酸化物窓層(7)が具備すべき好ましい構成について説明する。
ITO等の金属酸化物からなる金属酸化物窓層(7)の比抵抗が高いと、トンネル電流が流れなくなったり、流れにくくなる。このため順方向動作電圧が高くなる。また、電流分散効果も薄れ、発光出力が低くなる。よって、金属酸化物窓層(7)の比抵抗は、低ければ低いほど好ましい。そこで、金属酸化物窓層(7)の比抵抗は、好ましくは1×10-5Ωm以下であり、より好ましくは7×10-6Ωm以下である。
金属酸化物窓層(7)の膜厚が薄いと電流分散効果が薄れ、発光出力が低くなる。よって、金属酸化物窓層(7)の膜厚は、厚ければ厚いほど好ましい。よって、金属酸化物窓層(7)の膜厚は、好ましくは100nm以上であり、より好ましくは200nm以上である。
次に、活性層(4)を多重量子井戸(MQW)構造とすることも好ましい構成である。この構成をとることで当該結晶構造の品質が改善されると共に、半導体発光素子の発光効率も増加させることができる。さらに量子井戸数が多くなると、各々の量子井戸に位置するキャリア密度が低下し、キャリアは量子井戸内へ有効に制限される。
次に、上述したように、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)に大量に添加されたZn等の添加物が、活性層(4)へ進入(拡散)するのを抑制するために、活性層(4)と第二導電型クラッド層(5)との間に、Zn拡散抑止層を挿入する構成をとった場合、当該Zn拡散抑止層が具備すべき好ましい構成について説明する。
まず、当該Zn拡散抑止層の厚さは、厚ければ厚いほど、半導体発光素子の発光出力及び信頼性は向上する。これは、第二導電型クラッド層(5)に入っているZn等が活性層(4)中へ拡散して進入するのを抑え、当該拡散による欠陥の発生を抑止できるためである。但し、ある一定の厚さ以上になれば、当該Zn拡散抑止層の効果は小さくなり、発光出力及び信頼性の向上は、飽和状態になる。また、当該Zn拡散抑止層の厚さが厚くなっていくことにより、順方向動作電圧が高くなる。更に、生産コストも高くなる。これから、当該Zn拡散抑止層の厚さは、適当な厚さがあり、厚くしすぎるのもあまり適しない。このため当該Zn拡散抑止層の厚さは、100nm以上が好ましい。より好ましくは、300〜3000nmである。
当該Zn拡散抑止層として、(AlXGa1-XYIn1-YP(0≦X≦1、0≦Y≦1)の組成を有するアンドープ層、第二導電型クラッド層(5)よりキャリア濃度が低くなるよう当該アンドープ層へZnをドープした第二導電型低キャリア濃度層、同様に、第二導電型クラッド層(5)よりキャリア濃度が低くなるよう当該アンドープ層へSeをドープした第一導電型低キャリア濃度層を用いることができる。尚、好ましくはY=0.5であり、さらに好ましくはX=0.7、Y=0.5である。
最後に、Inを含むコンタクト層(10)と第二導電型クラッド層(5)との間に設けられる高キャリア濃度層、及び、当該高キャリア濃度層が2層構造を有するとき、この2層の間に設けられる抵抗層が具備すべき好ましい構成について説明する。
当該高キャリア濃度層は、1×1018cm-3以上のキャリア濃度を有することが好ましく、組成としては(AlXGa1-XYIn1-YP(0≦X≦1、0≦Y≦1)又はAlXGa1-XAs(0≦X≦1)であることが好ましい。
また、当該2層の高キャリア濃度層間に設けられる抵抗層は、(AlXGa1-XYIn1-YP(0≦X≦1、0≦Y≦1)若しくはAlXGa1-XAs(0≦X≦1)の組成を有していることが好ましい。
以上の説明から明らかなように、第一導電型クラッド層(3)、前記Zn拡散抑止層、活性層(4)、第二導電型クラッド層(5)及び前記抵抗層を構成する主たる材料を、(AlXGa1-XYIn1-YP(0≦X≦1、0≦Y≦1)とする構成をとることができる。そして、当該構成をとることで、製造工程の簡素化を図り、生産性を向上させることができる。
以下、実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明する。
参考例1]
本発明の参考例1にかかる半導体発光素子の素材である、発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハの模式的な断面を図1に示す。
図1において、上述したように、下層から順に、符号9aは裏面電極、符号1aは第一導電型基板であるn型GaAs基板、符号2aは第一導電型バッファ層であるn型(Seドープ)GaAsバッファ層、符号14aは第一導電型DBR層であるn型DBR層、符号3aは第一導電型クラッド層であるn型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層、符号4aは活性層であるアンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層、符号5aは第二導電型クラッド層であるp型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層、符号10aはInを含むコンタクト層であるp型(Znドープ)InGaAs層、符号7aはITO窓層、符号8aは上述した表面電極である上面円形電極である。
当該発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハは、以下のようにして作製した。
まず、n型GaAs基板1a上に、MOVPE法によりn型(Seドープ)GaAsバッファ層2aを膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3で成膜し、次にn型DBR層14a、次に、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層3aを膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3で成膜し、次に、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層4aを膜厚600nmで成膜し、次に、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5aを膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-13で成膜し、次に、p型(Znドープ)InGaAs層10aをキャリア濃度1×1019cm-3でMOVPE法により成長させた。
当該p型(Znドープ)InGaAs層10aにおけるInGaAs層の組成は、In組成が0.01、0.5、1.0の3種類を成膜してInxGa1-xAs(X=0.01、0.5、1.0)とし、また、当該各InGaAs層の膜厚を、2nm、5nm、15nm、30nmとして、表1に示すように12種類のLED素子を作製した。
p型(Znドープ)InGaAs層10aのキャリア濃度は1×1019cm-3とした。MOVPE成長は、成長温度600℃、成長圧力50Torr、各層の成長速度は0.3〜1.0nm/s、V/III比は50とした。
MOVPE成長に用いる原料としては、例えばトリメチルガリウム(TMG)又はトリエチルガリウム(TEG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)等の有機金属や、アルシン(AsH3)、ホスフィン(PH3)等の、水素化物ガスを用いた。
例えば、n型(Seドープ)GaAsバッファ層2aのようなn型層の添加物原料としては、セレン化水素(H2Se)を用いた。また、p型(Znドープ)InGaAs層10aのようなp型層の添加物原料としては、ジメチル亜鉛(DMZ)を用いた。その他にn型層の添加物原料として、シラン(SiH4)を、p型層の添加物原料としてジエチル亜鉛(DEZ)を用いることもできる。
このエピタキシャルウエハに、前記金属酸化物窓層となる金属酸化物の透明導電膜であるITO窓層7aを真空蒸着法にて、約280nm形成した。この時の成膜温度(基板表面温度)は300℃である。このときのITO窓層7aの比抵抗は6.2×10-6Ωmであった。
エピタキシャルウエハ上面には、表面電極として直径125μmの上面円形電極8aをマトリックス状に蒸着法を用いて形成した。p型の上面円形電極8aは、まずニッケル、次に金を、それぞれ20nm、1000nmの順に蒸着して作製した。
他方、エピタキシャルウエハ底面には全面にn型の裏面電極9aを形成した。裏面電極9aは、金・ゲルマニウム、ニッケル、金を、それぞれ60nm、10nm、500nmの順に蒸着し、その後、電極の合金化であるアロイ化処理を、窒素ガス雰囲気中400℃で5分間行った。
その後、上記のようにして構成された電極付きLED用エピタキシャルウエハを、上面円形電極8aが中心になるように切断し、チップサイズ300μm角のLEDベアチップを製作した。更に、前記LEDベアチップをTO-18ステム上にマウント(ダイボンディング)し、その後、更にマウントされた当該LEDべアチップに、ワイヤボンディングを行い、本発明に係る半導体発光素子であるLED素子(発光ダイオード)を製作した。
このようにして製作された当該LED素子(樹脂でモールドされていない)の、LED特性を評価した。
LED特性評価において、LED素子への通電電流は20mAで、発光出力、順方向動作電圧(Vf)を測定した。
次に、LED素子への通電電流を50mAとし、55℃にて168時間通電後、再び、通電電流20mAのときの発光出力を測定し、この値から相対出力(通電試験開始前の出力を100%として、相対出力=通電後の発光出力/通電試験開始前の発光出力、より算定)を算定する信頼性試験を実施した。
また、当該LED素子におけるITO窓層の剥がれ不良の発生率と、逆方向電圧の不良の発生率との合計を不良率として記載した。
この評価結果を、表1に示す。
Figure 0003807393

参考例2]
参考例2に係る、図1に示す構造を有する発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。尚、参考例2に係る赤色LED用エピタキシャルウエハは、上述した参考例1のp型(Znドープ)InGaAs層10aを、p型(Znドープ)InGaP層10bへ代替した構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)InGaP層(キャリア濃度1×1019cm-3)10bを、MOVPE法で成長させた。
p型(Znドープ)InGaP層10bの組成としては、In組成が0.9、1.0の2種類を成膜し(InXGa1-XP(X=0.9、1.0))、また当該p型(Znドープ)InGaP層10bの膜厚を、2nm、5nm、15nm、30nmの4種類として、表2に示すように8種類のLED素子を作製した。
前記ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法及、LED素子作製方法は、基本的に参考例1と同様に行った。
エピタキシャル成長方法は、当該p型(Znドープ)InGaP層10bの成長温度を600℃、V/III比を50とした。その他のエピタキシャル成長方法は参考例1と同様である。このときの当該ITO膜7aの比抵抗は、6.1×10-6Ωmであった。
このようにして製作された当該LED素子のLED特性を参考例1と同様に評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0003807393

参考例3]
本発明の参考例3にかかる、図1に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。尚、参考例3に係る赤色LED用エピタキシャルウエハは、上述した参考例1のp型(Znドープ)InGaAs層10aを、p型(Znドープ)InAsP層10cへ代替した構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)InAs0.50.5層(キャリア濃度1×1019cm-3)10cを、MOVPE法で成長させた。前記InAsP層の膜厚は、2nm、5nm、15nm、30nmの4種類を成膜した。
前記ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法、LED素子作製方法は、基本的に参考例1と同様に行った。
エピタキシャル成長方法は、当該p型(Znドープ)InAs0.50.5層10cの成長温度を600℃、V/III比を50とした。その他のエピタキシャル成長方法は参考例1と同様である。このときのITO膜7aの比抵抗は、6.3×10-6Ωmであった。
このようにして製作されたLED素子のLED特性を参考例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 0003807393
参考例4]
本発明の参考例4にかかる、図1に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。尚、参考例4に係る赤色LED用エピタキシャルウエハは、上述した参考例1のp型(Znドープ)InGaAs層10aを、p型(Znドープ)InGaAsP層10dへ代替した構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm。キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7、Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)(In0.6Ga0.40.5As0.80.2層(キャリア濃度1×1019cm-3)10dを、MOVPE法で成長させた。p型(Znドープ)(In0.6Ga0.40.5As0.80.2層10dの膜厚は、2nm、5nm、15nm、30nmの4種類を成膜した。
ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法、LED素子作製方法は、基本的に参考例1と同様に行った。
p型(Znドープ)(In0.6Ga0.40.5As0.80.2層10dのエピタキシャル成長方法は、成長温度を600℃、V/III比を50とした。その他のエピタキシャル成長方法は参考例1と同様である。このときの当該ITO膜7aの比抵抗は、6.4×10-6Ωmであった。
このようにして製作された当該LED素子のLED特性を参考例1と同様に評価した。評価結果を表4に示す。
Figure 0003807393
以上のように、金属酸化物窓層(7)と第二導電型クラッド層(5)との間に、直接遷移型のInを含むコンタクト層(10)を設けたことにより、高出力、低動作電圧、高信頼性、低コストの発光素子を、歩留り良く製作することができた。
参考例5]
本発明の参考例5にかかる、図2に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。
図2に示すエピタキシャルウエハは、活性層であるアンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層4aと、第二導電型クラッド層であるp型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5aとの間にZn拡散抑止層(11)を設けた以外は、図1に示すエピタキシャルウエハと同様の構成を有している。
エピタキシャル成長方法、エピタキシャル層の膜厚、エピタキシャル構造と、ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法、LED素子作製方法は、基本的に上記参考例1〜4と同様に行い、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm、キャリア濃度2×1019cm-3)10aをMOVPEで成長させた。
また、Zn拡散抑止層(11)としてアンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層4aと、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5aとの間に、アンドープ層である(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層(膜厚300nm)(以下、AlGaInPアンドープ層と記載する場合がある。)11a、又は、第二導電型低キャリア濃度層であるp型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1017cm-3)(以下、AlGaInP第二導電型低キャリア濃度層と記載する場合がある。)11b、又は、第一導電型低キャリア濃度層であるn型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1017cm-3)(以下、AlGaInP第一導電型低キャリア濃度層と記載する場合がある。)11cのいずれかをMOVPEで成長させた。
このようにして製作された構造を有する、LED素子のLED特性を参考例1と同様に評価した。
前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層11a、又は、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層11b、又は、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層11cのいずれかを設けた構造のLEDの特性において、発光出力は、それぞれ2.58mW、2.56mW、2.56mWであり、順方向動作電圧はそれぞれ1.96V、1.94V、1.97Vであり、表1に示した参考例1と同等、若しくはそれ以上の特性であった。また、信頼性も相対出力(168hr通電試験後)が98〜105%と、参考例1よりも良くなった。更に、不良率(歩留り)は同程度であった。
参考例6]
本発明の参考例6にかかる、図3に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。
図3に示すエピタキシャルウエハは、第二導電型クラッド層であるp型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5aと、Inを含むコンタクト層であるp型(Znドープ)InGaAs層10aとの間に、高キャリア濃度層(12)を設けた以外は、図2に示すエピタキシャルウエハと同様の構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層(膜厚300nm)11a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、高キャリア濃度層(12)としてp型(Znドープ)GaP層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1018cm-3)12a、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As(膜厚2nm、キャリア濃度2×1019cm-3)10aを順次MOVPEで成長させた。また、p型(Znドープ)GaP層12aをp型Al0.85Ga0.15As層12bに代替したエピタキシャルウエハも同時に作製した。
エピタキシャル成長方法、ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法、LED素子製作方法は、基本的に前記の参考例5と同じとした。この時のITO窓層7aの比抵抗は、6.1×10-6Ωmであった。
このようにして製作されたLED素子のLED特性を参考例5と同様に評価した。評価結果を表5に示す。
Figure 0003807393
表5の結果から明らかなように、参考例6にかかるLED素子の特性は、参考例5とほぼ同等であった。また、不良率(歩留り)も同等であった。信頼性は、相対出力が95%以上と良好であった。
[実施例]
本発明の実施例にかかる、図4に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。
図4に示すエピタキシャルウエハは、高キャリア濃度層(12)を2層構造とし、この2層の高キャリア濃度層(12)の間に、抵抗層(13)を設けた以外は、図3に示すエピタキシャルウエハと同様の構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層(膜厚300nm)11a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)GaP層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1018cm-3)12a、抵抗層(13)としてアンドープGaP層(膜厚800nm)13a、p型(Znドープ)GaP層(膜厚200nm、キャリア濃度5×1018cm-3)12a、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As(膜厚2nm、キャリア濃度2×1019cm-3)10aをMOVPE法で成長させた。
また、p型(Znドープ)GaP層12aをp型Al0.85Ga0.15As層12bに代替したエピタキシャルウエハ、及びアンドープGaP層(膜厚800nm)13aをアンドープAl0.85Ga0.15As層13bに代替したエピタキシャルウエハも同様に製作した。
エピタキシャル成長方法、前記ITO窓層7aの成膜方法と膜厚や電極形成方法及びLED素子製作方法は、基本的に前記の参考例4と同じとした。この時の当該ITO窓層7aの比抵抗は、6.0×10-6Ωmであった。
このようにして製作された当該LED素子のLED特性を、参考例1と同様に評価した。評価結果を表6に示す。
Figure 0003807393
表6の結果から明らかなように、当該p型(Znドープ)In0.5Ga0.5Asコンタクト層10aを用い、アンドープAlGaInP活性層4aと、p型(Znドープ)AlGaInPクラッド層5aとの間に、AlGaInPアンドープ層11aを挿入し、更にp型(Znドープ)GaP層12a又はp型Al0.85Ga0.15As層12b、及び抵抗層としてアンドープGaP層13a又はアンドープAl0.85Ga0.15As層13bを設けたLED素子の発光出力は、参考例1〜6よりも高くなった。また順方向動作電圧及び信頼性や不良率は、参考例5と同等若しくはそれ以上であった。また不良率(歩留り)は、参考例1〜6と同等であり良好であった。
更に、このような構造をとったことで負性抵抗を無くし、大きな電圧変動があっても、破壊されることのないLED素子とすることができた。
参考例7
本発明の参考例7にかかる、上述した図2に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層(膜厚300nm)11a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm、キャリア濃度2×1019cm-3)10aを、MOVPE法で成長させた。
但し、このときp型In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm、キャリア濃度2×1019cm-3)10aには、Znのドープを行わず、MgとBeとをドープした。ドープ方法は、Mgのみ添加、Beのみ添加、ZnとMgとの2種類同時添加、ZnとBeとの2種類同時添加、MgとBeとの2種類同時添加を用いた。尚、比較のため参考例5に相当するZnのみの添加も行った。
エピタキシャル成長方法、ITO窓層7aの成膜方法と膜厚や電極形成方法及びLED素子製作方法は、基本的に前記の参考例5と同じとした。つまり、p型In0.5Ga0.5As層10aへの添加物のみを代替した。
この時の当該ITO窓層7aの比抵抗は、6.2×10-6Ωmであった。
以上のようにして、アンドープAlGaInP活性層4aとp型(Znドープ)AlGaInPクラッド層5aとの間にAlGaInPアンドープ層11aを挿入し、p型In0.5Ga0.5As層10aへの添加物が代替されて製作されたLED素子を得た。
このようにして製作された当該LED素子のLED特性を、参考例1と同様に評価した。評価結果を表7に示す。
Figure 0003807393
参考例8
本発明の参考例8にかかる、上述した図2に示す構造の発光波長630nm帯の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンド-プ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層(膜厚300nm)11a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm、キャリア濃度は2×1019cm-3)10aを、MOVPE法で成長させた。
このとき、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm)10aの成長温度を600℃から550℃として、C(炭素)のオートドーピングを行った。このため、p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層10aに添加するZn量は、参考例5よりもZnの添加量を少なくした。このときのp型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm)10aのキャリア濃度は、2×1019cm-3であった。
その他のエピタキシャル成長方法、ITO窓層7aの成膜方法、膜厚、電極形成方法、LED素子製作方法は、基本的に参考例5と同様である。つまり、前記p型(Znドープ)In0.5Ga0.5As層(膜厚2nm)10aの添加物であるZnの添加量を少なくし、且つ成長温度を参考例5よりも50℃低くして作製した以外は、参考例5と同様である。
この時の該ITO窓層7aの比抵抗は、6.2×10-6Ωmであった。
このようにして製作されたLED素子のLED特性を、参考例1と同様に評価した。
当該LED素子の発光特性は、発光出力が2.57mW、順方向電圧が1.97Vであり、相対出力は99%であった。また不良率も1%以下であることが確認された。このように、当該InGaAs層の成長温度を低くして、C(炭素)のオートドーピングとZn添加の併用によっても、LED特性が良好であることが確認された。
上に示したように、金属酸化物である透明導電膜のITO窓層7aとp型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層5aとの間に、Zn及び/又はMg及び/又はBeを添加し、及び/又は、前記添加物とC(炭素)とのオートドーピングを併用させた、直接遷移型でありp型のInを含むコンタクト層10とを設けた構成にすることにより、当該金属酸化物である透明導電膜のITO窓層7aの剥がれによる不良と、逆方向電圧の不良とを合わせた不良率は、1%以下と非常に少なく(歩留りが非常に良い)、且つ低動作電圧、高出力を併せ持ち、更に、再現性が良好なLEDを製作することに成功した。
また活性層4aとp型(Znドープ)AlGaInPクラッド層5aとの間にAlGaInPアンドープ層11a若しくはAlGaInP第二導電型低キャリア濃度層11b、AlGaInP第一導電型低キャリア濃度層11cを挿入することによっても、当該金属酸化物である透明導電膜のITO窓層7aの剥がれによる不良と、逆方向電圧の不良とを合わせた不良率が、1%以下と非常に少なく(歩留りが非常によい)、且つ低動作電圧、良好な発光出力を併せ持ち、更に再現性が良好なLEDを製作することができた。更に、AlGaInPアンドープ層11a以外に、p型ZnドープGaP層12a中へ抵抗層を挿入することで、電圧の変動に対しても強いLEDを製作することができた。
最後に、本発明にかかるLEDのI-V特性について図5に示す。
図5は、縦軸に電流値をとり、横軸に電圧値をとって、LEDのI-V特性をプロットしたものである。ここで、参考例1からは◇、実施例は○で示した。
[変形例1]
以上説明した実施例においては、DBR層をエピタキシャルウエハ中に設けた構造となっている。これは、発光部から3次元的に全方向へ放射された光の一部、つまり基板の方向へ放射された光を、その反対の方向へ反射させる為に備えられたものである。DBR層の役割は光の取り出し効率を向上させること、つまり発光出力を増大させることにあるので、例えば、DBR層を有しない構造のLEDにおいても、本発明に記した特性を有するLEDを得ることが可能であることは容易に類推できる。
[変形例2]
以上説明した実施例においては、n型の半導体基板としてGaAsを用いたが、これ以外にもGeを基板に用いることができる。Geを基板に用いた場合においては、LEDの多少の発光出力低下、動作電圧の上昇を招くだけであり、本発明の意図するLEDが得られることは容易に類推できる。Ge基板は実施例に記載したGaAs基板よりも安価に入手でき、基板の大口径化も容易であることからLEDの製造にかかるコストを更に低減することができる。この観点から、上述したLEDとしての多少の出力低下、動作電圧上昇はトレードオフの関係にあると言える。従って、GaAs基板上のLEDを高出力の高価品とするならば、Ge基板上のLEDは廉価品として位置付けすることができる。
[変形例3]
以上説明した実施例において、表面電極の金属層の形状は円形であるが、異形状、例えば四角、菱形、多角形等でも同様の効果が出る事が、容易に類推できる。また実施例においては、活性層をアンドープとしたが、第二導電型又は第一導電型としても同様の効果が出ることが容易に類推できる。
[比較例]
比較例にかかる、図6に示す構造の発光波長630nm帯付近の赤色LED用エピタキシャルウエハを作製した。尚、比較例に係る赤色LEDは、上述した実施例のp型(Znドープ)InGaAs層10aを、第二導電型GaAsコンタクト層であるp型(Znドープ)GaAs層6aへ代替した構成を有している。
n型GaAs基板1a上に、MOVPE法で、n型(Seドープ)GaAsバッファ層(膜厚400nm、キャリア濃度1×1018cm-3)2a、n型DBR層14a、n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度1×1018cm-3)3a、アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層(膜厚600nm)4a、p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層(膜厚300nm、キャリア濃度5×1017cm-3)5a、p型(Znドープ)GaAs層(膜厚2nm)6aを、MOVPE法で成長させた。p型(Znドープ)GaAs層6aのキャリア濃度は1×1019cm-3である。MOVPE成長は、成長温度700℃、成長圧力50Torr、各層の成長速度は0.3〜1.0nm/s、V/III比は300〜600で行った。
MOVPE成長において用いる原料は、実施例と同様のものを用いた。
得られたエピタキシャルウエハへ、実施例と同様にITO窓層7aを、約280nm形成し、このITO窓層7a上へ円形電極8aを設けて切断し、チップサイズ300μm角のLEDベアチップを製作した。更に前記LEDベアチップからLED素子を製作した。
製作された該LED素子のLED特性を、参考例1と同様に評価した。
発光出力は、20mA通電時で2.50mWであった。また順方向動作電圧は、1.98Vであった。
更に、信頼性試験の結果は、168hr通電後の相対出力が90%程度であった。
上記のように、初期特性及び信頼性は良好であった。しかしLED素子のITO窓層7aの剥がれによる不良が約5%程度発生した。又、逆方向電圧の不良も約15%程度発生し、前記2つの不良を合わせると、不良率は約20%であり、歩留りは80%程度であった。
本発明の一参考例にかかるAlGaInP系LED用エピタキシャルウエハの断面構造図である。 本発明の一参考例にかかるAlGaInP系LED用エピタキシャルウエハの断面構造図である。 本発明の一参考例にかかるAlGaInP系LED用エピタキシャルウエハの断面構造図である。 本発明の一実施例にかかるAlGaInP系LED用エピタキシャルウエハの断面構造図である。 本発明の実施例にかかるAlGaInP系LEDのI-V特性である。 比較例にかかるAlGaInP系赤色LED用エピタキシャルウエハの断面構造図である。
符号の説明
(1) 第一導電型基板
1a n型GaAs基板
(2) 第一導電型バッファ層
2a n型(Seドープ)GaAsバッファ層
(3) 第一導電型クラッド層
3a n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層
(4) 活性層
4a アンドープ(Al0.1Ga0.90.5In0.5P活性層
(5) 第二導電型クラッド層
5a p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層
(6) 第二導電型GaAsコンタクト層
6a p型(Znドープ)GaAs層
(7) 金属酸化物窓層
7a ITO窓層
(8) 表面電極
8a 上面円形電極
(9) 裏面電極
9a 裏面電極
(10) Inを含むコンタクト層
10a p型(Znドープ)InGaAs層
10b p型(Znドープ)InGaP層
10c p型(Znドープ)InAsP層
10d p型(Znドープ)InGaAsP層
(11) Zn拡散抑止層
11a (Al0.7Ga0.30.5In0.5Pアンドープ層
11b p型(Znドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層
11c n型(Seドープ)(Al0.7Ga0.30.5In0.5P低濃度層
(12) 高キャリア濃度層
12a p型(Znドープ)GaP層
12b p型Al0.85Ga0.15As層
(13) 抵抗層
13a アンドープGaP層
13b アンドープAl0.85Ga0.15As層
(14) 第一導電型DBR層
14a n型DBR層

Claims (14)

  1. 第一導電型基板と、
    前記基板の上に、第一導電型クラッド層と、前記第一導電型とは導電型が異なる第二導電型クラッド層とが、活性層を挟んだAlGaInPからなる発光部と、
    前記発光部の上に金属酸化物窓層と、を有し、
    前記窓層の表面側の一部に表面電極が形成され、
    前記基板の裏面側の全面又は一部に、裏面電極が形成された半導体発光素子であって、
    前記第二導電型クラッド層と前記金属酸化物窓層との間に、前記第一導電型基板よりも小さなバンドギャップを有し、且つInを含む直接遷移型の半導体からなるコンタクト層を設け、前記コンタクト層と前記第二導電型クラッド層との間に、GaP又はAlGaAsからなり1×10 18 cm -3 以上のキャリア濃度を有する高キャリア濃度層が複数層設けられており、且つ前記複数層の高キャリア濃度層の間に、GaP又はAlGaAsからなりアンドープの抵抗層が設けられていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記コンタクト層がInXGa1-XAs(0.01≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記コンタクト層がInXGa1-XP(0.9≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  4. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記コンタクト層がInAsX1-X(0≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  5. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記コンタクト層がInGaAsPで構成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  6. 講求項1〜5のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記コンタクト層のキャリア濃度が1×1019cm-3以上であることを特徴とする半導体発光素子。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の半導体素子であって、
    前記コンタクト層の膜厚が30nm以下であることを特徴とする半導体発光素子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、Zn拡散抑止層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、当該第二導電型クラッド層よりキャリア濃度が低い、第二導電型低キャリア濃度層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記活性層と前記第二導電型クラッド層との間に、当該第二導電型クラッド層よりキャリア濃度が低い、第一導電型低キャリア濃度層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記Zn拡散抑止層を形成しているアンドープ層、前記第二導電型低キャリア濃度層、或いは第一導電型低キャリア濃度層が、いずれも(AlXGa1-X0.5In0.5P(0.5≦X≦1)で構成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記基板にGaAsを用いたことを特徴とする半導体発光素子。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記金層酸化物窓層が酸化インジウム錫からなることを特徴とした半導体発光素子。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の半導体発光素子であって、
    前記金属酸化物窓層の膜厚が、100nm以上であることを特徴とする半導体発光素子。
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