JP3805404B2 - 乗り物用安全装置 - Google Patents
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- Seats For Vehicles (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、請求項1の上位概念による乗り物用安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的最近、増大した安全の要求の活発な動きにおいて、特に側面衝突の事故に大きな注意が払われている。乗り物が関連する事故の場合に、衝突個所と保護すべき乗客の間の空間的な間隔が非常に小さいので、乗客保護装置の作用に高度の要求が課せられなければならない。その際、特に、乗り物側面の範囲において乗り物車体自体にまたは乗客を受け入れる座席に固定されるエアバッグ装置が前面に出てくる。これに関しては、例えばDE-42 04 280-A1 (B60R 21/16)およびDE-42 10 562-A1 (B60R 21/20)ならびにそこにそれぞれ挙げられた公知技術を参照されたい。そこに記載されたエアバッグ装置の使用は決められた座席の形式に制限されず、したがって前方座席にも後方座席にも同じように当てはまる。しかしながら、そこに公開された後部座席組のための原理を具体的に用いる指摘はそこには含まれていない。
【0003】
乗り物の後部座席における乗客の保護の問題が、DE-U 91 11 206およびDE-U 92 02 725 (両方共 B60R 21/16)に詳細に論じられている。冒頭に述べた種類を形成していると解すべきこれらの刊行物は、後部座席組について背もたれの肩部と頭部の範囲に配置されたエアバッグ装置のためのエアバッグを示している。それでもって、その作用は頭部の一部にのみ限定されている。後部座席に着座する乗客の胸や腰の範囲については全く保護の可能性が提供されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、頭部と肩部の範囲を越えて冒頭に述べた種類の安全装置の保護作用を拡大することを課題の基礎としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するには、本発明により、背もたれが、乗り物の側壁に固定された少なくとも一つの側面部分を有し、この側面部分を、これと分離された中央部分と結合可能にし、エアバッグを側面部分の内部に配置すればよい。
【0006】
従属請求項は、本発明の特に合目的な形成を含む。
したがって、本発明によれば、エアバッグを受け入れるために設けられた側面部分が乗り物の側壁に固定されかつ背部を主として支える中央部分と結合可能であるように後部の座席または座席ベンチが分割される。特に、中央部分は、一般に知られた背もたれロック機構により乗り物車体に係止可能である折り畳み式の背もたれ装置として設計されている。背もたれが二部分からなることにより、エアバッグを側面範囲から膨張させることが可能になり、座席カバー自体に別々の引き裂き線または予め設定された破壊個所を設ける必要はない。さらに、二部分からなることにより、例えば積み荷スペースを拡大するために背もたれを折り畳まなければならない場合でも、エアバッグを静止状態に置くことができる。それにより、エアバッグの損傷ならびにそれと接続された信号線の損傷および誤作動も避けることができる。
【0007】
背もたれの側面部分がエアバッグおよびガス発生器で形成されたモジュールと共に別々に予め取り付け可能であり、それ故本発明による安全装置の組立が著しく容易になる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明を図面に示す実施例により詳細に説明する。
図中、同じ参照数字は同じ構成要素を示す。
【0009】
図1に示した安全装置の本質的な構成要素は、ここでは総括的に3で示した後部座席の中央部分1と側面部分2である。いわゆるC−支柱4の範囲に配置された側面部分2はここではクッション部分であり、このクッション部分には、点線で示したエアバッグ5が配置されている。このエアバッグは場合によっては多部分からなるように設計することができかつ一つのガス発生器6(図2参照)によりまたは相並んで配置された多数のガス発生器により作用可能である。好ましい使用の場合においては、エアバッグ5の膨張が乗客の視野の範囲で前方に向かってひじかけ7の範囲においても、またC−支柱4に配置されたベルト方向転換留め金具8をおおうためにも行われる。ここではさらに示されていないヒンジ個所を介して、中央部分1が側面部分2に対して回動可能でありかつここには概略的にしか示されていないロック装置9により、ここではさらに符号がつけられていない乗り物車体に対して固定される。
【0010】
特に有利な実施例によれば、エアバッグ5とガス発生器6が一つのモジュールにまとめられかつタイヤハウス10に側面部分2と共に固定されている。ロック装置9を受け入れるタイヤハウス10も、膨張過程においてエアバッグ5とガス発生器6で形成されたエアバッグモジュールを支え、したがって乗り物の事故の際に生ずる支持力を特に有効に乗り物構造全体に導入することができる。タイヤハウスの範囲に固定すると、乗り物側壁が変形したときにタイヤハウス10自体が乗り物の外壁と比較して比較的遅く変形されることになり有利である。このように、エアバッグモジュールは、座席3に収容された乗客に関してできるだけ長く同じ位置に留まっていて、したがってその完全な保護作用を発揮することができる。
【0011】
エアバッグ5を側面部分2に格納したため、決して快適さの損失を甘受する必要がないことも強調しなければならない。出発状態では、折り畳まれたエアバッグ5とガス発生器6は非常に小さいので、これらを直ちに側面部分2を形成するために座席クッションに格納することができる。したがって、乗り物の側壁の間の快適な容積はエアバッグモジュールの格納により減らされない。そのほか、後部座席3の中央部分1から側面部分2を介して乗り物側壁までの移行範囲を、特にそこに設けられたひじかけトラフを考慮して人間工学上有利に設計することができる。側面部分2およびそれと共にエアバッグモジュールを保護するために、側面部分2と中央部分1の間の11で示した分離線を、それがタイヤハウス10の最大延長部に対して乗り物側壁の方へ後方に下げられるように選択するのが目的に叶っている。それでもって、後部座席3の後ろに配置された貨物運送スペースにかさばる物を格納する際に、側面部分2への作用が行われ得ないようにその可動性が制限される。
【0012】
本発明による安全装置の使用は、二つの座席列を有する乗り物の後部座席組に限定されない。バスや同様なもののような多数の前後して配置された座席列を有する乗り物に本発明による配置を使用することも可能である。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、背もたれが二部分からなることにより、エアバッグを側面範囲から膨張させることが可能になり、座席カバー自体に別々の引き裂き線または予め設定された破壊個所を設ける必要はない。さらに、二部分からなることにより、例えば積み荷スペースを拡大するために背もたれを折り畳まなければならない場合でも、エアバッグを静止状態に置くことができる。それにより、エアバッグの損傷ならびにそれと接続された信号線の損傷および誤作動も避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗り物の後部座席組範囲における本発明による安全装置を部分図で示す。
【図2】背もたれから乗り物側壁に向かう移行範囲の平面図である。
【符号の説明】
1 中央部分
2 側面部分
3 後部座席
4 支柱
5 エアバッグ
6 ガス発生器
10 タイヤハウス
11 分離線
Claims (1)
- 後部座席に居る乗客を保護するために、ガス発生器(6)により膨張可能な少なくとも一つのエアバッグ(5)を有し、このエアバッグは、背もたれを有する座席(後部座席3)に格納される、乗り物用安全装置において、背もたれが、乗り物の側壁に固定された少なくとも一つの側面部分(2)を有し、この側面部分は、これと分離された中央部分(1)と結合可能であり、エアバッグ(5)は側面部分(2)の内部に配置されており、中央部分(1)と側面部分(2)の間を延びる分離線(11)が、乗り物内側に向けられたタイヤハウス(10)の周囲に対して乗り物側壁の方へ後方に下げられることを特徴とする安全装置。
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