JP3804838B2 - 積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックグリーンシートを積層し、一体化して構成される積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックグリーンシートを積層し、一体化して構成される積層体としては、チップコンデンサ、チップインダクタ、複合部品、多層基板等多くの製品がある。
これらの積層体の一般的な製造方法としては、例えば、セラミック材料のスラリーを作製し、それをドクターブレードでシート状に成形して、セラミックグリーンシートを得る。ついで、セラミックグリーンシートを適当な大きさに切断し、そのシートに必要に応じ内部電極を形成し、そのシートを積み重ね、圧着させる。このとき、複数製品を一つのシート上に形成していく場合が多く、その後切断し、焼成されて製品となる。
【0003】
この積層体を圧着する方法としては、金型でプレス成形する方法、静水圧プレスを用いる方法等がある。この静水圧プレスを用いる方法としては、特公平6−70940号公報に記載されている方法がある。この方法を図を用いて説明する。図5に金型の斜視図を、図6に断面図を示す。これは、上ポンチ50、枠51、ベース52からなり、ベース52には、上面に枠51との間での位置決めを行う段部53が形成されている。そして、ベース52と枠51とが組み合わされて形成された凹部内に、セラミックグリーンシートの積層体54を収納する。このセラミックグリーンシートの積層体54の外周の寸法及び形状は、枠51の内周の寸法及び形状とほぼ等しい。そして、上ポンチ50が、その少なくとも下部が枠51内に挿入され、積層体上に配置される。さらに、保護ラバー55が敷かれ、袋内に挿入され、真空パックされる。そして、静水圧プレスの水槽内に収納し、静水圧で圧着させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この静水圧プレスによれば、均一な圧力により圧着が可能であり、圧着手段として十分である。しかしながら、次のような問題点がある。
まず、この上ポンチ50、枠51、ベース52は、剛体で作製される。そして、ベース52と枠51との位置決め固定を、ベース52に段部53を形成して行っている。この段部53は、枠51とのクリアランスが正確でないと、はめ込み及び取り外しが困難となったり、静水圧プレスする時に積層体が変形するなどの不具合を生じるため、高精度に作製する必要があり、コスト高となる。また、このクリアランスは小さいため、ベース52と枠51とのはめ込み及び取り外し作業も煩雑である。
【0005】
また、この上ポンチ50、枠51、ベース52で圧着したとき、図7に示すように、ベース52と枠51との間及び上ポンチ50と枠51との間の隙間に、セラミックグリーンシートの積層体54の端部が加圧により侵入し、バリ56が発生する。
このバリ56が発生することにより、枠51からベース52を取り外すのに工数がかかる。また、枠51又はベース52の段部53側面にバリの一部が付着することがあるが、その付着したバリの除去が不完全であると、枠51とベース52との嵌合性が悪くなる。
また、圧着後切断工程となる場合、積層体の上下面が基準面となるため、この基準面に対し垂直方向のバリがあると、切断時に不安定となり、切断形状に悪影響を与える。そのため、バリを取り除く作業が必要となる。
【0006】
本発明は、セラミックグリーンシートの積層体の製造方法において、上記の問題点を解決する圧着方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のセラミックグリーンシートを積層し、該積層体を圧着し、焼成一体化してなる積層体の製造方法において、前記積層体を圧着する場合、平坦な一面を有する下型、該下型の前記平坦な一面上に配置される枠型、該枠型内で、かつ前記下型の前記平坦な一面上に配置される積層体、前記積層体の上面上で、かつ少なくとも一部が前記枠型内に配置される上型とからなるように圧着用型内に前記積層体を配置し、これらを密封した後、静水圧プレスで圧着するものである。
また本発明は、前記下型に突出部を、前記枠型に凹部を形成し、前記突出部が前記凹部に挿入されて、下型と枠型とが位置決めされているものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を基に説明する。
図1に本発明に係る一実施例の圧着用型の斜視図を示す。またこの実施例の圧着用型内に積層体を挿入した一例の断面図を図2に示す。この実施例は、平坦な一面4を有する下型1を有し、その下型1の平坦な一面4上に枠型2が配置される。そして、その枠型2の内部に積層体5が配置される。この積層体5が配置される下型1の一面4と枠型2が配置される下型1の一面4とは同一平面である。また、積層体5の外周の寸法及び形状は、枠型2の内周の寸法及び形状とほぼ等しくなっている。そして、積層体5の上に上型3を配置して、積層体5を圧着用型内に配置し、真空パックする。そして、静水圧プレスにより圧着するものである。
この圧着用型は、剛体で作製され、実施例では、ステンレス鋼で作製した。また、真空パックする際に、圧着用型の上面、下面等に保護ラバー等を配置して、密封してもよい。尚、この積層体は、セラミックグリーンシートの積層体であり、セラミックスの材質については特に限定されるものではない。また、積層体の上下の主面と上型または下型との間にフィルム等の介在物を挿入しても差し支えない。
【0009】
この圧着用型を使用して圧着した積層体の様子を図3に示す。本発明の実施例によれば、積層体のバリは、積層体5の上面側では、枠型2と上型3により従来と同様の方向にバリ7が出る。しかし、積層体5の下側では、下型1と枠2よりバリ6は積層体5の下面の延長上に形成される。このように、切断工程を積層体5の下面を基準として取り扱う際に、本発明の実施例であれば、積層体5の下側のバリ6は影響を及ぼさなく、バリ6を除去する工程を設けなくて良い。
【0010】
また本発明に係る別の実施例の断面図を図4に示す。この実施例は、下型9にピン13を埋め込み、枠型10に凹部14を設けておく。そのピン13が凹部14に挿入されて、下型9に枠型10が配置され、位置決めされる。積層体12と上型11は上記実施例と同様である。この実施例によれば、下型9に枠型10を配置するとき、互いの位置関係が容易に定まり、固定されるため、作業性が極めて向上する。このピンは、複数ヶ所に設ければ良く、個数及び設置位置は適宜決定される。
【0011】
本発明によれば、下型はほぼ全面が平坦な一面を有し、その平面上に枠型及び積層体が載せられる。この下型は平坦な一面を有するものなので、従来例のように段部を形成する必要がなく、低コストで下型を構成することができる。また、下型にピンを埋め込むこと及び枠型に凹部を形成することは容易に行える。
また従来では、ベースと枠を組み合わせる作業は、クリアランスを小さくするため、煩雑な作業となるが、本発明によれは、下型の平面上に枠型を配置すればよく、極めて容易な作業となる。また、ピンと凹部により、位置決めも容易に行うことができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、セラミックグリーンシートの積層体を圧着する場合、作業性が良く、低コストでの作製が可能となり、しかも圧着後の切断作業などにおいても、バリによる障害のなく、積層体の製造方法として有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の圧着用型の斜視図である。
【図2】図1の実施例に積層体を挿入した断面図である。
【図3】本発明に係る一実施例の積層体の正面図である。
【図4】本発明に係る別の実施例の断面図である。
【図5】従来例の斜視図である。
【図6】従来例の断面図である。
【図7】従来例の積層体の正面図である。
【符号の説明】
1、9 下型
2、10 枠型
3、11 上型
4 平坦な一面
5、12 積層体
6、7 バリ
13 ピン
14 凹部
Claims (2)
- 複数のセラミックグリーンシートを積層し、該積層体を圧着し、焼成一体化してなる積層体の製造方法において、前記積層体を圧着する場合、平坦な一面を有する下型、該下型の前記平坦な一面上に配置される枠型、該枠型内で、かつ前記下型の前記平坦な一面上に配置される積層体、前記積層体の上面上で、かつ少なくとも一部が前記枠型内に配置される上型とからなるように圧着用型内に前記積層体を配置し、これらを密封した後、静水圧プレスで圧着することを特徴とする積層体の製造方法。
- 前記下型に突出部を、前記枠型に凹部を形成し、前記突出部が前記凹部に挿入されて、下型と枠型とが位置決めされていることを特徴とする請求項1記載の積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15865596A JP3804838B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15865596A JP3804838B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 積層体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH106439A JPH106439A (ja) | 1998-01-13 |
JP3804838B2 true JP3804838B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=15676463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15865596A Expired - Lifetime JP3804838B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 積層体の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3804838B2 (ja) |
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KR101588407B1 (ko) * | 2014-04-24 | 2016-02-12 | (주)티모드 | 신축성 매트원단의 끝단 마감방법 |
-
1996
- 1996-06-19 JP JP15865596A patent/JP3804838B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH106439A (ja) | 1998-01-13 |
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