JP3801274B2 - 給湯装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯装置に関する。そして、より具体的には、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽(または熱消費装置)からの復路の湯水を加熱して前記浴槽(または熱消費装置)への往路に供給する追焚用(または熱消費装置用)熱交換器と、前記給湯用熱交換器と追焚用(または熱消費装置用)熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器を備えた給湯器の従来例を示す。図12の給湯装置では、給湯用熱交換器101で加熱された湯水を給湯管から給湯する給湯燃焼のみを行っている使用状況(すなわち循環ポンプ107が停止している)においては、追焚用熱交換器102が、その内部で湯水の移動が行われていないにも関わらず、バ−ナ6によって加熱される構造であった。
一方、図13は、熱消費装置としての暖房装置からの復路の湯水を加熱して暖房装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器を備えた給湯器の従来例を示す。図13の給湯装置も、給湯用熱交換器101で加熱された湯水を給湯管から給湯する給湯燃焼のみを行っている使用状況(すなわち循環ポンプ108が停止している)においては、暖房用熱交換器103が、その内部で湯水の移動が行われていないにも関わらず、バ−ナ6によって加熱される構造であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上述した従来の給湯装置では、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況において、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水が、滞留したままで加熱されて異常温度まで過熱されるために、湯水中に含まれる不純物が伝熱管の内壁上に析出し、膜状のスケールとして固着される傾向が強かった。このようなスケールが形成されると、給湯装置の熱効率が低下したり、形成されたスケールが伝熱管内壁から剥離して伝熱管その他の水路を閉塞して給湯機能に影響する等の弊害につながる可能性が大きかった。
【0004】
因みに、追焚または熱消費装置のみの運転を行い、給湯路からの給湯を行っていない使用状況における、給湯用熱交換器の伝熱管の湯水が過熱されてスケールを発生させる問題については、給湯用伝熱管の一部に設けた沸騰検出用サーミスタで沸騰を監視し、沸騰が起こらないようにバーナの加熱量を規制するという手法で対処していた。ところが、同上の手法は、給湯装置にはその給湯路からの給湯能力を表す号数が割り振られており、この号数の表す給湯能力を常に維持するためには、バーナの加熱量を自由に規制することはできないために、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器の伝熱管内の湯水の過熱やスケール発生に対しては採用することができないという事情がある。
本発明の目的は、上に例示した従来構造の給湯装置に見られる上記欠点に鑑み、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況において、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水が過熱され難く、したがって、伝熱管内にスケールが発生し難い給湯装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〈1〉上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器と、給湯用熱交換器と追焚用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記追焚用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給する場合に前記バイパス路より上流側の復路を閉塞する遮断機構を設けてあることを特徴構成としている。
【0006】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項1に係る給湯装置では、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況においては、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように前記流路切替え機構を切り換えておけば、前記追焚用熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水を、その場に滞留させることなく、前記バイパス路を一部とし前記浴槽を経由しない循環経路内で循環させることができるので、この追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が過熱されず、したがって、スケールの形成も抑制され、しかも、前記遮断機構が設けられているために、熱交換器からの供給湯水をバイパス路に供給する場合に、同供給湯水がバイパス路を通過後、空の風呂内に流れ落ちて追焚用熱交換器が空焚きになる心配がないという特有の効果が生じる。
【0007】
また、請求項2の発明のように、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯燃焼モードと、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、前記制御手段は、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるという特徴構成を加えておけば、
給湯燃焼モードによる単独運転時には、追焚用熱交換器からの供給湯水が自動的に前記バイパス路に供給されるので、操作の手間が省け、また、誤操作をする心配がなくなり都合が良い。
【0008】
また、前記追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が伝熱管の軸芯に沿って循環するだけでは、この循環による流れの主体が、飽くまで伝熱管の軸芯を中心とし、この軸芯に沿った流れとなり、しかも、伝熱管内壁付近では壁面による抵抗が働いて湯水の流速が充分に得られないので、流体の一般的な特性に起因して伝熱管の横断面における上縁付近に滞留する傾向があると思われる高温の湯水が他の部分の比較的低温の湯水と入れ替わる操作が起き難く、結果的に、循環流速を相当に大きくしない限り、特に効率的な過熱防止手段とはなり難いが、請求項3の発明のように、追焚用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けておくという特徴構成を加えておけば、
伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせ易く、結果的に、循環流速を余り大きくしないでも、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0009】
伝熱管内を循環する湯水に径方向に移動する成分を持たせるための偏向手段としては、伝熱管の内壁に軸芯方向に傾斜した案内フィンを複数貼り付けておく手法等をとることで、湯水に伝熱管の内部をその軸芯を通過するような流れを与える方法も有効である。
しかしながら、請求項4の発明のように、前記手段部材を、前記追焚用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成するという特徴構成を加えておけば、
前記循環ポンプによって形成される伝熱管に沿った湯水の流れのエネルギーを可能な限り弱めることなく、同伝熱管に沿った湯水の流れから径方向の成分を引き出すことができて、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作となり、結果的に、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0010】
追焚用熱交換器の伝熱管内での湯水の過熱の問題は、追焚用熱交換器の伝熱管の内部の構成に基づいて、言わば追焚用熱交換器の伝熱管内での熱の分散によって解決しても良いが、請求項5に記載の発明のように、追焚用熱交換器の伝熱管と給湯用熱交換器の伝熱管とを密接又は密着配置することによって、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が持っている熱をできるだけ給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水に受け渡す操作を起こさせれば、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。ここで、追焚用熱交換器の伝熱管と給湯用熱交換器の伝熱管とを密接又は密着配置すれば、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度に近づく速度が大にはなるが、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を超える事態にはなり難い。そして、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度に近づく傾向があっても、この給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度(通常は40℃前後に設定される)はスケールの発生等を促す温度よりも充分に低いので、問題とならない。
【0011】
さらに、請求項5に記載の発明のように、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けるという特徴構成を加えれば、
追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0012】
〈2〉上記目的を達成するために、本発明の請求項7に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記バイパス路と前記給水路からの水を加熱して前記給湯路に供給する給湯燃焼モードと、前記熱消費装置からの前記復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への前記往路に供給する熱消費装置用燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、
前記制御手段を、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるように構成していることを特徴としている。
【0013】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項7に係る給湯装置では、給湯燃焼モードによる単独運転時には、流路切替え機構によって、熱消費装置用熱交換器からの供給湯水はバイパス路に供給され、循環ポンプが作動されているので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、熱交換器付近に滞留し難くなり、バーナーによる過熱と、伝熱管内でのスケールの発生が抑制され、しかも、前記切替え機構が設けられているために、熱交換器からの供給湯水をバイパス路に供給する場合に、同供給湯水がバイパス路を通過後、使用者として運転させる意図のない熱消費装置に進入する心配がないという特有の効果が生じる。
【0014】
〈3〉上記目的を達成するために、本発明の請求項8に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてあることを特徴構成としている。
【0015】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項8に係る給湯装置では、本発明の請求項7に係る給湯装置による効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0016】
〈4〉上記目的を達成するために、本発明の請求項9に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けてあることを特徴構成としている。
【0017】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項9に係る給湯装置では、本発明の請求項7に係る給湯装置による効果に加えて、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせ易く、結果的に、循環流速を余り大きくしないでも、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0018】
さらに、請求項10の発明のように、前記偏向手段を、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成するという特徴構成を加えておけば、
請求項9の発明の効果に加えて、前記循環ポンプによって形成される伝熱管に沿った湯水の流れのエネルギーを可能な限り弱めることなく、同伝熱管に沿った湯水の流れから径方向の成分を引き出すことができて、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作となり、結果的に、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0019】
さらに、請求項11の発明のように、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管と前記給湯用熱交換器の伝熱管とが密接又は密着配置されているという特徴構成を加えれば、
請求項9の発明の効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が持っている熱をできるだけ給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水に受け渡す操作を起こさせることによって、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0020】
さらに、請求項12の発明のように、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてあるという特徴構成を加えれば、
請求項9の発明の効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
〈1〉本発明による給湯装置の内、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽からの復路の湯水を加熱して前記浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器を備えた給湯装置について、その実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(装置の主な構造)
図1の給湯装置は、給湯用の熱交換器1と風呂の追焚用の熱交換器2を備えている。これらの熱交換器1,2は、フィンチューブ型の熱交換器であり、複数の伝熱板(フィン)5と単一のバーナ6を共有している。これら熱交換器1,2とバーナ6とは、熱交換器1,2を上方にバーナ6を下方に位置させて燃焼室(図示されず)内に配設され、かつ、燃焼室の更に下方には、燃焼用空気をバーナ6に供給するファン(図示されず)が接続されている。
給湯用の熱交換器1は、複数の伝熱板5と、伝熱板5を貫通する給湯用伝熱管11からなり、追焚用の熱交換器2は、複数の伝熱板5と、伝熱板5を貫通する追焚用伝熱管12からなる。
給湯用伝熱管11は、給水管13(給水路の一例)からの水を入水管14を介して受け、これを加熱して給湯管15(給湯路の一例)から一般給湯用給湯管16に給湯するためのものである。一般給湯用給湯管16は、一般の給湯栓を備え、且つ、浴槽100に湯張りするための浴槽給湯管20とも接続されている。給水管13が接続されている入水管14は燃焼室の外周面に沿って螺旋状に配設されている。
一方、風呂用伝熱管12は、浴槽100内の湯水を追焚きするためのもので、浴槽100からの湯水を戻り管22(復路の一例)を介して受け、これを加熱して往き管23(往路の一例)から浴槽100に戻す。
【0023】
この一般給湯用給湯管16と給水管13とは、第1バイパス管17を介して接続され、給水管13には、給水温度を検出するサーミスタ30と通水量を検出する水量センサ40とが設けられ、また、一般給湯用給湯管16と第1バイパス管17との接続箇所には、ミキシングバルブ50が設けられている。ミキシングバルブ50は、給湯管15からの湯の量と第1バイパス管17からの水の量との比率を調整しながら両者を混合して、所望温度の湯を得るためのもので、電動モータによって作動され、このミキシングバルブ50の下流の一般給湯用給湯管16には、通流量を調節する水比例弁51と、前記混合後の湯の温度を検出する給湯サーミスタ31と給湯栓の開栓を検出する水流センサ41とが設けられている。
【0024】
一般給湯用給湯管16のミキシングバルブ50よりも下流側から分岐している浴槽給湯管20は、湯張り弁53、逆流ホッパ55、逆止弁56および排水弁57を介して、戻り管22と接続され、その接続箇所よりも上流側の戻り管22には、浴槽100内の湯水の温度を検出するサーミスタ32、この戻り管22に設定量以上の湯水が流通したことを検出する水流スイッチ42、浴槽100内の水位を検出する水位センサ63、二方弁58(遮断機構の一例)、追焚き用を主目的とした循環ポンプ70などがこの順序で設けられている。
【0025】
前記バーナ6には、ガス供給管8を介して一般家庭用の燃料ガスが供給されるように構成され、このガス供給管8には、燃料ガスの供給を断続するセーフティ弁60とガス供給量を調節するガス比例弁61とが設けられるとともに、バーナ6に点火するためのイグナイタ(図示されず)とバーナ6への着火を検出するフレームロッド(図示されず)とが設けられている。
以上の構成の給湯装置は、その作動が制御部(図示されず)によって制御され、前記制御部に指令信号を与えるメインリモコン(図示されず)と風呂リモコン(図示されず)とが、有線または無線によって通信可能に設けられている。
そのため、メインリモコンには、給湯の開始や停止を指示する運転スイッチ、給湯温度を設定する温度設定スイッチ、浴槽100への湯張りを指示する湯張りスイッチなどが設けられ、風呂リモコンには、追焚き温度や保温温度を設定する温度設定スイッチ、湯張りスイッチなどが設けられている。
【0026】
つぎに、上記の実施形態に関し、前記制御部による給湯装置の制御動作を説明する。
(給湯燃焼モード)
先ず、メインリモコンの運転スイッチを入れて、一般給湯用給湯管16に設けられた給湯栓を開くと一般給湯モードとなり、水流センサ40が水の流通を検出してファンを駆動するとともに、ガス供給管8のセーフティ弁60を開弁し、かつ、ガス比例弁61を調整して、イグナイタによりバーナ6に点火する。
このバーナ6の燃焼によって給湯用伝熱管11を介して加熱された湯は、給湯管15と一般給湯用給湯管16を通って前記給湯栓から吐出され、その際、給水管13の給水サーミスタ30で水温が、給湯管15の釜出サーミスタ33で熱交換器から出た湯水の温度が検出され、その検出結果に基づくミキシングバルブ50の動作で第1バイパス管17からの水が混合され、メインリモコンで設定された湯温に維持される。
そして、前記給湯栓を閉じると、水量センサ40の検出に伴ってガス比例弁61が閉弁して燃焼が停止し、一定時間経過後にファンも停止する。
【0027】
図1の給湯器では、前記一般給湯モードによる単独運転時でも、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱とスケール発生を防止目的で、故意に追焚用伝熱管12内の湯水を循環させている。
すなわち、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を浴槽100を経由せずに戻り管22に戻して循環ポンプによって循環させるバイパス路として、戻り管22の循環ポンプ70(すなわち、追焚用を主目的として設置されている循環ポンプを代用している)と二方弁58の間の位置を往き管23と接続する第2バイパス管24が設けられており、さらに、第2バイパス管24と往き管23との接続部には三方弁59(流路切替え機構の一例)が設けられているので、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を浴槽100へ供給するか、それとも第2バイパス管24へ供給するかを切替え可能になっている。そして、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を第2バイパス管24へ供給する場合には、二方弁58が、第2バイパス管24より上流側の戻り路22を閉塞する遮断機構として機能できるようになっている。
このように、給湯燃焼モードによる単独運転時における追焚用伝熱管12内の湯水の過熱、およびスケール発生の抑制する目的は、追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を第2バイパス管24へ供給するように三方弁59を切り換えるだけで、追焚用伝熱管12内の湯水を浴槽100を迂回した状態で循環させることで基本的には達成できる。しかし、更に、循環ポンプ70が形成する循環流に径方向に移動する成分を発生させる偏向手段として、次に示す案内部材95、または案内フィン97を追焚用伝熱管12内に設けると、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせることができ、結果的に、より効率的な過熱防止およびスケール発生防止手段とすることができ、ひいては、循環流速を余り大きくしないでもこれらの目的を達成できる等の利点が得られる。
【0028】
すなわち、偏向手段としては、種々の形態が考えられるが、図2と図3に示される案内部材95は、円形の断面を持った追焚用伝熱管12の内径と略等しい幅を持った薄く長い帯状のステンレス板を、その長手方向の軸芯回りに捩じった、言わば「ねじれ板」状の部材を、追焚用伝熱管12の内面に固着したものである。案内部材95の場合には、旋回流を形成することを通じて、循環ポンプ70によって追焚用伝熱管12内の湯水に形成される循環流に対して、乱流の発生によらずに、前記循環流に径方向に移動する成分を円滑に発生させるので、循環流の持つ追焚用伝熱管12に沿って流れようとするエネルギーを余り弱めることなく、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作を行うことができる。
尚、案内部材95によって形成される前記旋回流は、伝熱管の軸芯方向視では主に周方向の流れであって、これによって湯水は直接的には径方向に流れないが、例えば伝熱管内面の上端部位にある湯水は前記旋回流によって周方向に回りながら下端部位に移動するという動作を連続的に行うことになるので、結果的には、(管の内壁に沿い、軸芯を迂回しながらではあるが)径方向への移動が実現できる。そこで、前記旋回流を発生させる案内部材95をも含めて、「循環流に径方向に移動する成分を持たせる偏向手段」としている。
図4は、案内部材95の変形例であり、追焚用伝熱管12の内面の上端と下端とに互い違いに固着された複数の案内フィン97によって構成されている。追焚用伝熱管12内を循環する湯水は、案内フィン97によって上下方向の蛇行を余儀無くされて、結果的にやはり、径方向に移動する成分を発生させることができる。
【0029】
また、図3に示されるように、追焚用伝熱管12の断面形状は概して円形であるが、追焚用伝熱管12の下方に密接配置されている給湯用伝熱管11の方は、円の上端部分を中心側に窪ませた断面形状を持っているので、追焚用伝熱管12と面接触を得ることができる。これは、追焚用伝熱管12と給湯用伝熱管11の間の熱交換を促すための構造であり、これによって、追焚用伝熱管12内の湯水の熱が効率的に給湯用伝熱管11側の湯水に移動するので、これによっても、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱防止およびスケール発生防止が促される。
そして、追焚用伝熱管12の内面に設けられた前記偏向手段と、追焚用伝熱管12と給湯用伝熱管11との面接触した構造とを同時に実施すれば、双方の効果が協働して、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱防止およびスケール発生防止がより効果的に実現される。すなわち、このような形態で実施すれば、前述した、伝熱管内部の特に上端に位置する傾向の強い高温の湯水は、旋回流乃至は蛇行流といった循環流に径方向に移動する成分を持たせる偏向手段によって、伝熱管内部の下端側に移動させられ、この下端側に移動した前記高温の湯水は、追焚用伝熱管12と面接触して熱を交換し易い状態にある給湯用伝熱管11内の比較的温度の低い湯水に熱を供与することができるので、結果的に、追焚用伝熱管12内の湯水の冷却が効率的に実施できることになる。
因みに、追焚モードによる単独運転時における、給湯用熱交換器1の伝熱管11内の湯水が過熱して、スケールが発生する現象については、給湯用伝熱管11の一部に設けた沸騰検出用サーミスタ(図示されず)による検出値に応じてバーナ6の加熱量を規制することで、過熱やスケール発生の防止を行っていた。
【0030】
(湯張りモード)
運転スイッチを入れて、メインリモコンまたは風呂リモコンの湯張りスイッチを入れると湯張りモードとなる。
この湯張りモードにおいては、湯張り弁53が開弁し、かつ、二方弁58が戻り管22の逆流を可能にし、先の一般給湯モードの場合と同様に、ミキシングバルブ51の制御により温度調整された湯が、戻り管22と往き管23との両方から浴槽100内に供給される。このときの湯温は、風呂リモコンで設定された温度となる。
この湯張り実行中において給湯栓を開くと、水流スイッチ41が入って湯張りを停止し一般給湯モードに切り換わる。つまり、一般給湯モードが湯張りモードに優先して実行され、給湯栓を閉じて水流スイッチ41が切れると、再び湯張りが実行される。
このようにして浴槽100内に所定量の湯が供給されると、水位センサ63が検出してガス比例弁61を閉弁して燃焼が停止し、ファンも停止して湯張りが完了する。
尚、浴槽給湯管20からの湯水が戻り管22を介して浴槽100内に供給される時には、必ず逆流ホッパ55を経由するように構成されている。すなわち、逆流ホッパ55内には浴槽給湯管20から戻り管22へと流れる湯水が必ず一旦切り離されるように気層が保持されているので、浴槽100の湯水が浴槽給湯管20を逆流して一般給湯用給湯管16内に進入することが防止されている。
【0031】
(追焚き燃焼モード)
湯張り完了後においては自動的に追焚き燃焼モードとなり、湯張り弁53が閉弁し、かつ、二方弁58が切り換えられて、循環ポンプ70が駆動される。それによって、浴槽100内の湯が、戻り管22、追焚用熱交換器2、往き管23の順序で循環し、循環する湯水の温度が戻り管22の風呂サーミスタ32で検出される。
この風呂サーミスタ32による検出温度が、風呂リモコンで設定された温度に達していれば、循環ポンプ70が停止し、達していなければ、水流スイッチ42が湯の流通を検出した後、前記ファンを駆動し、かつ、ガス比例弁61を開弁して、バーナ6の燃焼によって追焚きを実行する。
この追焚き時においては、浴槽100内の湯が追焚用伝熱管12を介して加熱され、風呂サーミスタ32による検出温度が設定温度に達した時点で、ガス比例弁61を閉弁して燃焼を停止し、その後、前記ファンと循環ポンプ70が停止して追焚きが完了する。
尚、追焚き開始時には、逆流ホッパ55の底部に溜まっている下流側の湯水を排水弁57を介して浴槽100内へ解放する構成になっている。
【0032】
(各燃焼モードにおける操作の動作)
図10のフローチャートは、各燃焼モードにおける、三方弁59の位置と循環ポンプ70の運転の有無に関する動作を説明している。
〔1〕例えば、給湯燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、追焚燃焼中でないと判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、三方弁59が第2バイパス管24側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#3〉,〈#4〉)。
〔2〕追焚燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中でなく、且つ、追焚燃焼中であると判別されると(〈#1〉,〈#5〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#6〉,〈#7〉)。
〔3〕給湯燃焼モードと追焚燃焼モードとの同時運転、すなわち、給湯燃焼中であり、且つ、追焚燃焼中であると判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#6〉,〈#7〉)。
〔4〕給湯燃焼中でなく、且つ、追焚燃焼中でもないと判別されると(〈#1〉,〈#5〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が停止される(〈#8〉,〈#9〉)。
【0033】
〈2〉図5に示した給湯装置は、上記の実施形態に対する変形例として、第2バイパス管24から入水管14(給水路の一例)に伝熱する熱交換機構80を設けるという特徴構成を加えたものである。
この変形例では、追焚用熱交換器2の伝熱管12内の湯水が、入水管14を給湯用熱交換器1に向かう低温の湯水と熱交換できるので、追焚用伝熱管12内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、入水管14を流れる水を予熱することができるので、給湯器全体の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
図6は、熱交換機構80の具体例の一つを示したもので、第2バイパス管24の外壁が一部の区間において入水管14の外壁と密着した構造を持っている。さらに、図6の例では、バーナ6の燃焼によって発生する熱によって入水管14内の水を予熱できるように、入水管14の一部が熱交換器のコーン部7の外周に巻き付けられており、前記密着部位はこの巻き付けられた入水管14の区間と一致しており、しかも、第2バイパス管24内の湯水の持つ熱とコーン部7から外向きに放散される熱とを、入水管14内の低温の水に効率的に供与できるように、入水管14はコーン部7と第2バイパス管24の間に挟まれた形態になっている。
図7は、熱交換機構80の他の具体例を示したもので、第2バイパス管24と入水管14とが、一部の区間において、入水管14を内側、第2バイパス管24を外側とした同芯二重管構造を持っており、しかもより高い熱交換効率を得るために、この同芯二重管構造の部位においては、図7の、流体の流れる向きを表す矢印から理解されるように、入水管14内の水の流れと第2バイパス管24内を循環する湯水の流れとが互いに逆向きの平行流となる対向流構成となっている。
【0034】
〈3〉本発明に係る給湯器の内、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器を備えた給湯装置について、その実施の形態を図面に基づいて説明する。
図8に示す給湯装置は、給湯用熱交換器1と暖房(熱消費装置の一例)用熱交換器2’とを備え、給湯用熱交換器1の伝熱管11と暖房用熱交換器2’の伝熱管12’とが、複数枚の共通の伝熱板5によって互いに接続され、両伝熱管11,12’が同じ伝熱板5を共有している。
この給湯用熱交換器1と暖房用熱交換器2’とは、ひとつのガス燃焼式のバーナ6によって加熱されるように構成され、かつ、このバーナ6に燃焼用の空気を供給するファン(図示されず)も設けられている。
【0035】
前述した〈1〉の項で説明した実施形態と同様に、給湯用熱交換器1の伝熱管11の一端には、一般家庭用の水道管に接続して加熱用の水を供給する給水管13が接続され、伝熱管11の他端には、加熱後の湯を図外の浴槽や給湯栓に供給する給湯管15、および、これに続く一般給湯用給湯管16とが接続され、給水管13には、通水量を検出する水量センサ40と給水サーミスタ30が設けられ、給湯管15の方には、加熱後の湯の温度を検出する給湯用温度検出手段としての釜出サーミスタ33が設けられている。
給水管13と一般給湯用給湯管16とは、給湯用熱交換器1を迂回した第1バイパス管17’により互いに接続され、第1バイパス管17’と一般給湯用給湯管16との接続箇所には、ミキシングバルブ50が設けられている。
【0036】
暖房用熱交換器2’の伝熱管12’には、熱消費装置としての暖房装置(図示されず)からの戻り管26と前記暖房装置への往き管25とが接続され、戻り路26の中間部には、大気開放型タンクとしての膨張タンク65が設けられ、かつ、この膨張タンク65と暖房用熱交換器2’との間の戻り管26には、湯水循環用の循環ポンプ72が設けられていて、膨張タンク65内の湯水を吸引して暖房用熱交換器2’に供給するとともに、加熱後の湯水を暖房装置にまで供給し、暖房装置の熱交換器によって熱交換された後の湯水を再び膨張タンク65に戻すように構成されている。
暖房装置への往き管25には、暖房用熱交換器2’による加熱後の湯の温度を検出する温度検出手段としての暖房サーミスタ34が設けられ、この暖房用サーミスタ34より下流側の往き管25と膨張タンク65より上流側の戻り管20とは、暖房装置を迂回する第2バイパス管27により互いに接続され、この第2バイパス管27の接続箇所より下流側の往き管25には、暖房装置への湯水の供給を断続する断続手段としての電磁式の開閉弁67(熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構の一例)が設けられ、この開閉弁67を閉弁することにより、暖房用熱交換器2’からの湯水を循環ポンプ72によって第2バイパス管27と戻り管26とを介して膨張タンク65に戻すように構成されている。
尚、第2バイパス管27の中間には絞り64が介装されているので、暖房装置運転中などで開閉弁67が開弁されている際には、暖房用熱交換器2’からの湯水は第2バイパス管27側に流れずに開閉弁67を介して暖房装置に供給される。
【0037】
また、バーナ6には、一般家庭用の燃料ガスが供給されるように構成され、燃料ガスの供給を断続するセーフティ弁60と電磁式のガス比例弁61とを備えたガス供給路8が接続され、ガス供給路8には複数のガス切替え電磁弁62が設けられている。
この給湯装置の作動は、マイクロコンピュータを主要部とする制御手段としての制御部(図示されず)によって制御され、制御部には、運転スイッチや給湯運転の際の給湯温度を設定する温度設定スイッチなどを備えたリモコンが接続されている。
このリモコンの運転スイッチを入れると作動可能な状態となり、図外の給湯栓を開けることで給湯運転が実行され、一方、暖房装置の暖房運転スイッチを入れることで暖房運転が実行される。
【0038】
つぎに、上記の実施形態に関し、前記制御部による給湯装置の制御動作を説明する。
(給湯燃焼モード)
先ず、メインリモコンの運転スイッチを入れて、一般給湯用給湯管16に設けられた給湯栓を開くと一般給湯モードとなり、水流センサ40が水の流通を検出してファンを駆動するとともに、ガス供給管8のセーフティ弁60を開弁し、かつ、ガス比例弁61を調整して、イグナイタによりバーナ6に点火する。
このバーナ6の燃焼によって給湯用伝熱管11を介して加熱された湯は、給湯管15と一般給湯用給湯管16を通って前記給湯栓から吐出され、その際、給水管13の給水サーミスタ30で水温が、給湯管15の釜出サーミスタ33で熱交換器から出た湯水の温度が検出され、その検出結果に基づくミキシングバルブ50の動作で第1バイパス管17’からの水が混合され、メインリモコンで設定された湯温に維持される。
そして、前記給湯栓を閉じると、水量センサ40の検出に伴ってガス比例弁61が閉弁して燃焼が停止し、一定時間経過後にファンも停止する。
【0039】
図8の給湯器では、前記一般給湯モードによる単独運転時でも、暖房用伝熱管12’内の湯水の過熱とスケール発生を防止目的で、故意に循環ポンプ72を運転して暖房用伝熱管12’内の湯水を循環させることによって、暖房用伝熱管12’内の湯水が滞留するのを防止している。
すなわち、暖房用の熱交換器2’からの給湯湯水を循環ポンプ72によって暖房装置を経由せずに戻り管26から膨張タンク65に戻して循環させるバイパス路として、戻り管26の膨張タンク65と暖房装置の間の位置を往き管25と接続する第2バイパス管27が設けられており、さらに、往き管25には電磁遮断弁67が設けられているので、暖房用の熱交換器2’からの湯水を暖房装置へ供給するか、それとも第2バイパス管27へ供給するかを切替え可能になっている。つまり、第2バイパス管27には流路抵抗として絞り64が介装されているので、循環ポンプ72運転中には、電磁遮断弁67が開弁していれば湯水は抵抗の少ない暖房装置側に供給され、電磁遮断弁67が閉弁していれば湯水は暖房装置側に向かわずに、抵抗の高い第2バイパス管27内への流れを余儀無くされ、暖房用伝熱管12’内に循環流が生じるのである。
【0040】
このように、給湯燃焼モードによる単独運転時における暖房用伝熱管12’内の湯水の過熱、およびスケール発生を抑制する目的は、暖房用の熱交換器2’からの給湯湯水を第2バイパス管27へ供給するように遮断バルブ67を切り換えて、暖房用伝熱管12’内の湯水を暖房装置を迂回した状態で循環させることで基本的には達成できるが、前出の実施形態〈1〉で記載した案内部材95、または案内フィン97と言った偏向手段を追焚用伝熱管12内に設けると、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせることができ、結果的に、より効率的な過熱防止およびスケール発生防止手段とすることができ、ひいては、循環流速を余り大きくしないでもこれらの目的を達成できる等の利点が得られる。
【0041】
(暖房運転モード)
暖房運転モードでは、膨張タンク65内の湯水を循環ポンプ72が吸引して暖房用熱交換器2に供給すると共に、加熱後の湯水を往き管25を介して暖房装置にまで供給し、暖房装置の熱交換器で熱交換された後の湯水を戻り管26を介して膨張タンク65まで戻す。膨張タンク65は、循環する湯水内に気泡が生じた場合、これを大気に開放することにより循環路内における異常な沸騰現象を抑制する働きをすると同時に、循環路内を常に湯水で満たされた状態に保持する機能を兼ねている。
【0042】
(各燃焼モードにおける操作の動作)
図11のフローチャートは、各燃焼モードにおける、循環ポンプ72の運転の有無に関する動作を説明している。
〔1〕先ず、給湯燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、暖房運転中でないと判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#3〉)。
〔2〕暖房運転モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中でなく、且つ、暖房運転中であると判別されると(〈#1〉,〈#4〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#5〉)。
〔3〕給湯燃焼モードと暖房運転モードの同時運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、暖房運転中であると判別されても(〈#1〉,〈#2〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#5〉)。
〔4〕そして、給湯燃焼中でなく、且つ、暖房運転中でもない判別されると(〈#1〉,〈#4〉)、循環ポンプ72は停止される(〈#6〉)。
【0043】
〈4〉図9に示した給湯装置は、前出の〈3〉の実施形態に対する変形例として、第2バイパス管27から入水管14(給水路の一例)に伝熱する熱交換機構82を設けるという特徴構成を加えたものである。
この変形例では、暖房用熱交換器2’の伝熱管12’内の湯水が、入水管14を給湯用熱交換器1に向かう低温の湯水と熱交換できるので、暖房用伝熱管12’内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、入水管14を流れる水を予熱することができるので、給湯器全体の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
熱交換機構82の具体例としては、〈2〉の変形例で説明した内容と同じく、図6或いは図7に示した構造を用いることができる。
【0044】
〈5〉前記暖房装置としては、床暖房装置や浴室暖房装置などの各種の暖房装置を使用することができ、さらに、このような暖房装置に代えて浴室乾燥機などに実施することもできる。そこで、暖房装置や浴室乾燥機などを含めて熱消費装置と総称し、その熱消費装置用の湯水を加熱するための熱交換器を熱消費装置用熱交換器と総称する。
また、〈3〉の実施形態においては、熱消費装置への湯水の供給を断続する断続手段として電磁式の遮断弁67を示したが、これに替えて、熱応動弁を使用する、暖房装置の入水バルブで兼用するなど、実際の実施に際しては種々の変形が可能である。
さらに、〈3〉の実施形態においては、電磁遮断弁67が開弁している時に湯水を暖房装置側に供給させるための手段として、第2バイパス管27に流路抵抗としての絞り64を介装したが、これに替えて、第2バイパス管27を往き管25に比して内径の小さい管を用いてこれを流路抵抗としたり、或いは、往き管25と第2バイパス管27との接続部位にステッピングモータで切り換え可能な三方弁を介装することで、暖房用熱交換器2’からの湯水を暖房装置に供給するか第2バイパス管27に供給するかを切り換え可能としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る(追焚用熱交換器を備えた)給湯器の略図
【図2】図1の給湯器の伝熱管の概略縦断面図
【図3】図1の給湯器の伝熱管の概略横断面図
【図4】図2の給湯器の伝熱管の変形例を示す概略縦断面図
【図5】図1の給湯器の変形例を示す略図
【図6】図5の給湯器のバイパス管に設けた熱交換機構を示す略図
【図7】図6の熱交換機構の変形例を示す略図
【図8】本発明に係る(熱消費装置用熱交換器を備えた)給湯器の略図
【図9】図8の給湯器の変形例を示す略図
【図10】図1の給湯器の動作フローチャート
【図11】図8の給湯器の動作フローチャート
【図12】図1の給湯器に対応する従来例を示す略図
【図13】図8の給湯器に対応する従来例を示す略図
【符号の説明】
1 給湯用熱交換器
2 追焚用熱交換器
2’ 暖房用熱交換器
5 バーナ
11 給湯用伝熱管
12 追焚用伝熱管
12’ 暖房用伝熱管
13 給水管
15 給湯管
24,27 第2バイパス管
58 二方弁
67 電磁遮断弁
70,72 循環ポンプ
95 案内部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯装置に関する。そして、より具体的には、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽(または熱消費装置)からの復路の湯水を加熱して前記浴槽(または熱消費装置)への往路に供給する追焚用(または熱消費装置用)熱交換器と、前記給湯用熱交換器と追焚用(または熱消費装置用)熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器を備えた給湯器の従来例を示す。図12の給湯装置では、給湯用熱交換器101で加熱された湯水を給湯管から給湯する給湯燃焼のみを行っている使用状況(すなわち循環ポンプ107が停止している)においては、追焚用熱交換器102が、その内部で湯水の移動が行われていないにも関わらず、バ−ナ6によって加熱される構造であった。
一方、図13は、熱消費装置としての暖房装置からの復路の湯水を加熱して暖房装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器を備えた給湯器の従来例を示す。図13の給湯装置も、給湯用熱交換器101で加熱された湯水を給湯管から給湯する給湯燃焼のみを行っている使用状況(すなわち循環ポンプ108が停止している)においては、暖房用熱交換器103が、その内部で湯水の移動が行われていないにも関わらず、バ−ナ6によって加熱される構造であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上述した従来の給湯装置では、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況において、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水が、滞留したままで加熱されて異常温度まで過熱されるために、湯水中に含まれる不純物が伝熱管の内壁上に析出し、膜状のスケールとして固着される傾向が強かった。このようなスケールが形成されると、給湯装置の熱効率が低下したり、形成されたスケールが伝熱管内壁から剥離して伝熱管その他の水路を閉塞して給湯機能に影響する等の弊害につながる可能性が大きかった。
【0004】
因みに、追焚または熱消費装置のみの運転を行い、給湯路からの給湯を行っていない使用状況における、給湯用熱交換器の伝熱管の湯水が過熱されてスケールを発生させる問題については、給湯用伝熱管の一部に設けた沸騰検出用サーミスタで沸騰を監視し、沸騰が起こらないようにバーナの加熱量を規制するという手法で対処していた。ところが、同上の手法は、給湯装置にはその給湯路からの給湯能力を表す号数が割り振られており、この号数の表す給湯能力を常に維持するためには、バーナの加熱量を自由に規制することはできないために、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器の伝熱管内の湯水の過熱やスケール発生に対しては採用することができないという事情がある。
本発明の目的は、上に例示した従来構造の給湯装置に見られる上記欠点に鑑み、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況において、追焚用(または熱消費装置用)熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水が過熱され難く、したがって、伝熱管内にスケールが発生し難い給湯装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〈1〉上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器と、給湯用熱交換器と追焚用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記追焚用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給する場合に前記バイパス路より上流側の復路を閉塞する遮断機構を設けてあることを特徴構成としている。
【0006】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項1に係る給湯装置では、給湯路からの給湯のみを行っている使用状況においては、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように前記流路切替え機構を切り換えておけば、前記追焚用熱交換器に組み込まれている伝熱管内の湯水を、その場に滞留させることなく、前記バイパス路を一部とし前記浴槽を経由しない循環経路内で循環させることができるので、この追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が過熱されず、したがって、スケールの形成も抑制され、しかも、前記遮断機構が設けられているために、熱交換器からの供給湯水をバイパス路に供給する場合に、同供給湯水がバイパス路を通過後、空の風呂内に流れ落ちて追焚用熱交換器が空焚きになる心配がないという特有の効果が生じる。
【0007】
また、請求項2の発明のように、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯燃焼モードと、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、前記制御手段は、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるという特徴構成を加えておけば、
給湯燃焼モードによる単独運転時には、追焚用熱交換器からの供給湯水が自動的に前記バイパス路に供給されるので、操作の手間が省け、また、誤操作をする心配がなくなり都合が良い。
【0008】
また、前記追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が伝熱管の軸芯に沿って循環するだけでは、この循環による流れの主体が、飽くまで伝熱管の軸芯を中心とし、この軸芯に沿った流れとなり、しかも、伝熱管内壁付近では壁面による抵抗が働いて湯水の流速が充分に得られないので、流体の一般的な特性に起因して伝熱管の横断面における上縁付近に滞留する傾向があると思われる高温の湯水が他の部分の比較的低温の湯水と入れ替わる操作が起き難く、結果的に、循環流速を相当に大きくしない限り、特に効率的な過熱防止手段とはなり難いが、請求項3の発明のように、追焚用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けておくという特徴構成を加えておけば、
伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせ易く、結果的に、循環流速を余り大きくしないでも、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0009】
伝熱管内を循環する湯水に径方向に移動する成分を持たせるための偏向手段としては、伝熱管の内壁に軸芯方向に傾斜した案内フィンを複数貼り付けておく手法等をとることで、湯水に伝熱管の内部をその軸芯を通過するような流れを与える方法も有効である。
しかしながら、請求項4の発明のように、前記手段部材を、前記追焚用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成するという特徴構成を加えておけば、
前記循環ポンプによって形成される伝熱管に沿った湯水の流れのエネルギーを可能な限り弱めることなく、同伝熱管に沿った湯水の流れから径方向の成分を引き出すことができて、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作となり、結果的に、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0010】
追焚用熱交換器の伝熱管内での湯水の過熱の問題は、追焚用熱交換器の伝熱管の内部の構成に基づいて、言わば追焚用熱交換器の伝熱管内での熱の分散によって解決しても良いが、請求項5に記載の発明のように、追焚用熱交換器の伝熱管と給湯用熱交換器の伝熱管とを密接又は密着配置することによって、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が持っている熱をできるだけ給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水に受け渡す操作を起こさせれば、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。ここで、追焚用熱交換器の伝熱管と給湯用熱交換器の伝熱管とを密接又は密着配置すれば、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度に近づく速度が大にはなるが、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を超える事態にはなり難い。そして、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度に近づく傾向があっても、この給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度(通常は40℃前後に設定される)はスケールの発生等を促す温度よりも充分に低いので、問題とならない。
【0011】
さらに、請求項5に記載の発明のように、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けるという特徴構成を加えれば、
追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、追焚用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0012】
〈2〉上記目的を達成するために、本発明の請求項7に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記バイパス路と前記給水路からの水を加熱して前記給湯路に供給する給湯燃焼モードと、前記熱消費装置からの前記復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への前記往路に供給する熱消費装置用燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、
前記制御手段を、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるように構成していることを特徴としている。
【0013】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項7に係る給湯装置では、給湯燃焼モードによる単独運転時には、流路切替え機構によって、熱消費装置用熱交換器からの供給湯水はバイパス路に供給され、循環ポンプが作動されているので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、熱交換器付近に滞留し難くなり、バーナーによる過熱と、伝熱管内でのスケールの発生が抑制され、しかも、前記切替え機構が設けられているために、熱交換器からの供給湯水をバイパス路に供給する場合に、同供給湯水がバイパス路を通過後、使用者として運転させる意図のない熱消費装置に進入する心配がないという特有の効果が生じる。
【0014】
〈3〉上記目的を達成するために、本発明の請求項8に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてあることを特徴構成としている。
【0015】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項8に係る給湯装置では、本発明の請求項7に係る給湯装置による効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0016】
〈4〉上記目的を達成するために、本発明の請求項9に係る給湯装置では、
給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けてあることを特徴構成としている。
【0017】
〔発明の効果〕
上記の特徴構成のために、本発明の請求項9に係る給湯装置では、本発明の請求項7に係る給湯装置による効果に加えて、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせ易く、結果的に、循環流速を余り大きくしないでも、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0018】
さらに、請求項10の発明のように、前記偏向手段を、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成するという特徴構成を加えておけば、
請求項9の発明の効果に加えて、前記循環ポンプによって形成される伝熱管に沿った湯水の流れのエネルギーを可能な限り弱めることなく、同伝熱管に沿った湯水の流れから径方向の成分を引き出すことができて、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作となり、結果的に、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0019】
さらに、請求項11の発明のように、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管と前記給湯用熱交換器の伝熱管とが密接又は密着配置されているという特徴構成を加えれば、
請求項9の発明の効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が持っている熱をできるだけ給湯用熱交換器の伝熱管内の湯水に受け渡す操作を起こさせることによって、より効率的な過熱防止手段とすることができて都合が良い。
【0020】
さらに、請求項12の発明のように、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてあるという特徴構成を加えれば、
請求項9の発明の効果に加えて、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水が、給水路を給湯用熱交換器に向かう低温の湯水と熱交換できるので、熱消費装置用熱交換器の伝熱管内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、給水路を流れる水を予熱することができるので、給湯器の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
〈1〉本発明による給湯装置の内、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽からの復路の湯水を加熱して前記浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器を備えた給湯装置について、その実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(装置の主な構造)
図1の給湯装置は、給湯用の熱交換器1と風呂の追焚用の熱交換器2を備えている。これらの熱交換器1,2は、フィンチューブ型の熱交換器であり、複数の伝熱板(フィン)5と単一のバーナ6を共有している。これら熱交換器1,2とバーナ6とは、熱交換器1,2を上方にバーナ6を下方に位置させて燃焼室(図示されず)内に配設され、かつ、燃焼室の更に下方には、燃焼用空気をバーナ6に供給するファン(図示されず)が接続されている。
給湯用の熱交換器1は、複数の伝熱板5と、伝熱板5を貫通する給湯用伝熱管11からなり、追焚用の熱交換器2は、複数の伝熱板5と、伝熱板5を貫通する追焚用伝熱管12からなる。
給湯用伝熱管11は、給水管13(給水路の一例)からの水を入水管14を介して受け、これを加熱して給湯管15(給湯路の一例)から一般給湯用給湯管16に給湯するためのものである。一般給湯用給湯管16は、一般の給湯栓を備え、且つ、浴槽100に湯張りするための浴槽給湯管20とも接続されている。給水管13が接続されている入水管14は燃焼室の外周面に沿って螺旋状に配設されている。
一方、風呂用伝熱管12は、浴槽100内の湯水を追焚きするためのもので、浴槽100からの湯水を戻り管22(復路の一例)を介して受け、これを加熱して往き管23(往路の一例)から浴槽100に戻す。
【0023】
この一般給湯用給湯管16と給水管13とは、第1バイパス管17を介して接続され、給水管13には、給水温度を検出するサーミスタ30と通水量を検出する水量センサ40とが設けられ、また、一般給湯用給湯管16と第1バイパス管17との接続箇所には、ミキシングバルブ50が設けられている。ミキシングバルブ50は、給湯管15からの湯の量と第1バイパス管17からの水の量との比率を調整しながら両者を混合して、所望温度の湯を得るためのもので、電動モータによって作動され、このミキシングバルブ50の下流の一般給湯用給湯管16には、通流量を調節する水比例弁51と、前記混合後の湯の温度を検出する給湯サーミスタ31と給湯栓の開栓を検出する水流センサ41とが設けられている。
【0024】
一般給湯用給湯管16のミキシングバルブ50よりも下流側から分岐している浴槽給湯管20は、湯張り弁53、逆流ホッパ55、逆止弁56および排水弁57を介して、戻り管22と接続され、その接続箇所よりも上流側の戻り管22には、浴槽100内の湯水の温度を検出するサーミスタ32、この戻り管22に設定量以上の湯水が流通したことを検出する水流スイッチ42、浴槽100内の水位を検出する水位センサ63、二方弁58(遮断機構の一例)、追焚き用を主目的とした循環ポンプ70などがこの順序で設けられている。
【0025】
前記バーナ6には、ガス供給管8を介して一般家庭用の燃料ガスが供給されるように構成され、このガス供給管8には、燃料ガスの供給を断続するセーフティ弁60とガス供給量を調節するガス比例弁61とが設けられるとともに、バーナ6に点火するためのイグナイタ(図示されず)とバーナ6への着火を検出するフレームロッド(図示されず)とが設けられている。
以上の構成の給湯装置は、その作動が制御部(図示されず)によって制御され、前記制御部に指令信号を与えるメインリモコン(図示されず)と風呂リモコン(図示されず)とが、有線または無線によって通信可能に設けられている。
そのため、メインリモコンには、給湯の開始や停止を指示する運転スイッチ、給湯温度を設定する温度設定スイッチ、浴槽100への湯張りを指示する湯張りスイッチなどが設けられ、風呂リモコンには、追焚き温度や保温温度を設定する温度設定スイッチ、湯張りスイッチなどが設けられている。
【0026】
つぎに、上記の実施形態に関し、前記制御部による給湯装置の制御動作を説明する。
(給湯燃焼モード)
先ず、メインリモコンの運転スイッチを入れて、一般給湯用給湯管16に設けられた給湯栓を開くと一般給湯モードとなり、水流センサ40が水の流通を検出してファンを駆動するとともに、ガス供給管8のセーフティ弁60を開弁し、かつ、ガス比例弁61を調整して、イグナイタによりバーナ6に点火する。
このバーナ6の燃焼によって給湯用伝熱管11を介して加熱された湯は、給湯管15と一般給湯用給湯管16を通って前記給湯栓から吐出され、その際、給水管13の給水サーミスタ30で水温が、給湯管15の釜出サーミスタ33で熱交換器から出た湯水の温度が検出され、その検出結果に基づくミキシングバルブ50の動作で第1バイパス管17からの水が混合され、メインリモコンで設定された湯温に維持される。
そして、前記給湯栓を閉じると、水量センサ40の検出に伴ってガス比例弁61が閉弁して燃焼が停止し、一定時間経過後にファンも停止する。
【0027】
図1の給湯器では、前記一般給湯モードによる単独運転時でも、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱とスケール発生を防止目的で、故意に追焚用伝熱管12内の湯水を循環させている。
すなわち、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を浴槽100を経由せずに戻り管22に戻して循環ポンプによって循環させるバイパス路として、戻り管22の循環ポンプ70(すなわち、追焚用を主目的として設置されている循環ポンプを代用している)と二方弁58の間の位置を往き管23と接続する第2バイパス管24が設けられており、さらに、第2バイパス管24と往き管23との接続部には三方弁59(流路切替え機構の一例)が設けられているので、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を浴槽100へ供給するか、それとも第2バイパス管24へ供給するかを切替え可能になっている。そして、風呂の追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を第2バイパス管24へ供給する場合には、二方弁58が、第2バイパス管24より上流側の戻り路22を閉塞する遮断機構として機能できるようになっている。
このように、給湯燃焼モードによる単独運転時における追焚用伝熱管12内の湯水の過熱、およびスケール発生の抑制する目的は、追焚用の熱交換器2からの給湯湯水を第2バイパス管24へ供給するように三方弁59を切り換えるだけで、追焚用伝熱管12内の湯水を浴槽100を迂回した状態で循環させることで基本的には達成できる。しかし、更に、循環ポンプ70が形成する循環流に径方向に移動する成分を発生させる偏向手段として、次に示す案内部材95、または案内フィン97を追焚用伝熱管12内に設けると、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせることができ、結果的に、より効率的な過熱防止およびスケール発生防止手段とすることができ、ひいては、循環流速を余り大きくしないでもこれらの目的を達成できる等の利点が得られる。
【0028】
すなわち、偏向手段としては、種々の形態が考えられるが、図2と図3に示される案内部材95は、円形の断面を持った追焚用伝熱管12の内径と略等しい幅を持った薄く長い帯状のステンレス板を、その長手方向の軸芯回りに捩じった、言わば「ねじれ板」状の部材を、追焚用伝熱管12の内面に固着したものである。案内部材95の場合には、旋回流を形成することを通じて、循環ポンプ70によって追焚用伝熱管12内の湯水に形成される循環流に対して、乱流の発生によらずに、前記循環流に径方向に移動する成分を円滑に発生させるので、循環流の持つ追焚用伝熱管12に沿って流れようとするエネルギーを余り弱めることなく、伝熱管の内部の上縁付近の高温の湯水が他の部位の低温の湯水とダイナミックに入れ替わる操作を行うことができる。
尚、案内部材95によって形成される前記旋回流は、伝熱管の軸芯方向視では主に周方向の流れであって、これによって湯水は直接的には径方向に流れないが、例えば伝熱管内面の上端部位にある湯水は前記旋回流によって周方向に回りながら下端部位に移動するという動作を連続的に行うことになるので、結果的には、(管の内壁に沿い、軸芯を迂回しながらではあるが)径方向への移動が実現できる。そこで、前記旋回流を発生させる案内部材95をも含めて、「循環流に径方向に移動する成分を持たせる偏向手段」としている。
図4は、案内部材95の変形例であり、追焚用伝熱管12の内面の上端と下端とに互い違いに固着された複数の案内フィン97によって構成されている。追焚用伝熱管12内を循環する湯水は、案内フィン97によって上下方向の蛇行を余儀無くされて、結果的にやはり、径方向に移動する成分を発生させることができる。
【0029】
また、図3に示されるように、追焚用伝熱管12の断面形状は概して円形であるが、追焚用伝熱管12の下方に密接配置されている給湯用伝熱管11の方は、円の上端部分を中心側に窪ませた断面形状を持っているので、追焚用伝熱管12と面接触を得ることができる。これは、追焚用伝熱管12と給湯用伝熱管11の間の熱交換を促すための構造であり、これによって、追焚用伝熱管12内の湯水の熱が効率的に給湯用伝熱管11側の湯水に移動するので、これによっても、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱防止およびスケール発生防止が促される。
そして、追焚用伝熱管12の内面に設けられた前記偏向手段と、追焚用伝熱管12と給湯用伝熱管11との面接触した構造とを同時に実施すれば、双方の効果が協働して、追焚用伝熱管12内の湯水の過熱防止およびスケール発生防止がより効果的に実現される。すなわち、このような形態で実施すれば、前述した、伝熱管内部の特に上端に位置する傾向の強い高温の湯水は、旋回流乃至は蛇行流といった循環流に径方向に移動する成分を持たせる偏向手段によって、伝熱管内部の下端側に移動させられ、この下端側に移動した前記高温の湯水は、追焚用伝熱管12と面接触して熱を交換し易い状態にある給湯用伝熱管11内の比較的温度の低い湯水に熱を供与することができるので、結果的に、追焚用伝熱管12内の湯水の冷却が効率的に実施できることになる。
因みに、追焚モードによる単独運転時における、給湯用熱交換器1の伝熱管11内の湯水が過熱して、スケールが発生する現象については、給湯用伝熱管11の一部に設けた沸騰検出用サーミスタ(図示されず)による検出値に応じてバーナ6の加熱量を規制することで、過熱やスケール発生の防止を行っていた。
【0030】
(湯張りモード)
運転スイッチを入れて、メインリモコンまたは風呂リモコンの湯張りスイッチを入れると湯張りモードとなる。
この湯張りモードにおいては、湯張り弁53が開弁し、かつ、二方弁58が戻り管22の逆流を可能にし、先の一般給湯モードの場合と同様に、ミキシングバルブ51の制御により温度調整された湯が、戻り管22と往き管23との両方から浴槽100内に供給される。このときの湯温は、風呂リモコンで設定された温度となる。
この湯張り実行中において給湯栓を開くと、水流スイッチ41が入って湯張りを停止し一般給湯モードに切り換わる。つまり、一般給湯モードが湯張りモードに優先して実行され、給湯栓を閉じて水流スイッチ41が切れると、再び湯張りが実行される。
このようにして浴槽100内に所定量の湯が供給されると、水位センサ63が検出してガス比例弁61を閉弁して燃焼が停止し、ファンも停止して湯張りが完了する。
尚、浴槽給湯管20からの湯水が戻り管22を介して浴槽100内に供給される時には、必ず逆流ホッパ55を経由するように構成されている。すなわち、逆流ホッパ55内には浴槽給湯管20から戻り管22へと流れる湯水が必ず一旦切り離されるように気層が保持されているので、浴槽100の湯水が浴槽給湯管20を逆流して一般給湯用給湯管16内に進入することが防止されている。
【0031】
(追焚き燃焼モード)
湯張り完了後においては自動的に追焚き燃焼モードとなり、湯張り弁53が閉弁し、かつ、二方弁58が切り換えられて、循環ポンプ70が駆動される。それによって、浴槽100内の湯が、戻り管22、追焚用熱交換器2、往き管23の順序で循環し、循環する湯水の温度が戻り管22の風呂サーミスタ32で検出される。
この風呂サーミスタ32による検出温度が、風呂リモコンで設定された温度に達していれば、循環ポンプ70が停止し、達していなければ、水流スイッチ42が湯の流通を検出した後、前記ファンを駆動し、かつ、ガス比例弁61を開弁して、バーナ6の燃焼によって追焚きを実行する。
この追焚き時においては、浴槽100内の湯が追焚用伝熱管12を介して加熱され、風呂サーミスタ32による検出温度が設定温度に達した時点で、ガス比例弁61を閉弁して燃焼を停止し、その後、前記ファンと循環ポンプ70が停止して追焚きが完了する。
尚、追焚き開始時には、逆流ホッパ55の底部に溜まっている下流側の湯水を排水弁57を介して浴槽100内へ解放する構成になっている。
【0032】
(各燃焼モードにおける操作の動作)
図10のフローチャートは、各燃焼モードにおける、三方弁59の位置と循環ポンプ70の運転の有無に関する動作を説明している。
〔1〕例えば、給湯燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、追焚燃焼中でないと判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、三方弁59が第2バイパス管24側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#3〉,〈#4〉)。
〔2〕追焚燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中でなく、且つ、追焚燃焼中であると判別されると(〈#1〉,〈#5〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#6〉,〈#7〉)。
〔3〕給湯燃焼モードと追焚燃焼モードとの同時運転、すなわち、給湯燃焼中であり、且つ、追焚燃焼中であると判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が駆動される(〈#6〉,〈#7〉)。
〔4〕給湯燃焼中でなく、且つ、追焚燃焼中でもないと判別されると(〈#1〉,〈#5〉)、三方弁59が浴槽100への往き管23側に切り替わり、循環ポンプ70が停止される(〈#8〉,〈#9〉)。
【0033】
〈2〉図5に示した給湯装置は、上記の実施形態に対する変形例として、第2バイパス管24から入水管14(給水路の一例)に伝熱する熱交換機構80を設けるという特徴構成を加えたものである。
この変形例では、追焚用熱交換器2の伝熱管12内の湯水が、入水管14を給湯用熱交換器1に向かう低温の湯水と熱交換できるので、追焚用伝熱管12内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、入水管14を流れる水を予熱することができるので、給湯器全体の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
図6は、熱交換機構80の具体例の一つを示したもので、第2バイパス管24の外壁が一部の区間において入水管14の外壁と密着した構造を持っている。さらに、図6の例では、バーナ6の燃焼によって発生する熱によって入水管14内の水を予熱できるように、入水管14の一部が熱交換器のコーン部7の外周に巻き付けられており、前記密着部位はこの巻き付けられた入水管14の区間と一致しており、しかも、第2バイパス管24内の湯水の持つ熱とコーン部7から外向きに放散される熱とを、入水管14内の低温の水に効率的に供与できるように、入水管14はコーン部7と第2バイパス管24の間に挟まれた形態になっている。
図7は、熱交換機構80の他の具体例を示したもので、第2バイパス管24と入水管14とが、一部の区間において、入水管14を内側、第2バイパス管24を外側とした同芯二重管構造を持っており、しかもより高い熱交換効率を得るために、この同芯二重管構造の部位においては、図7の、流体の流れる向きを表す矢印から理解されるように、入水管14内の水の流れと第2バイパス管24内を循環する湯水の流れとが互いに逆向きの平行流となる対向流構成となっている。
【0034】
〈3〉本発明に係る給湯器の内、給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器を備えた給湯装置について、その実施の形態を図面に基づいて説明する。
図8に示す給湯装置は、給湯用熱交換器1と暖房(熱消費装置の一例)用熱交換器2’とを備え、給湯用熱交換器1の伝熱管11と暖房用熱交換器2’の伝熱管12’とが、複数枚の共通の伝熱板5によって互いに接続され、両伝熱管11,12’が同じ伝熱板5を共有している。
この給湯用熱交換器1と暖房用熱交換器2’とは、ひとつのガス燃焼式のバーナ6によって加熱されるように構成され、かつ、このバーナ6に燃焼用の空気を供給するファン(図示されず)も設けられている。
【0035】
前述した〈1〉の項で説明した実施形態と同様に、給湯用熱交換器1の伝熱管11の一端には、一般家庭用の水道管に接続して加熱用の水を供給する給水管13が接続され、伝熱管11の他端には、加熱後の湯を図外の浴槽や給湯栓に供給する給湯管15、および、これに続く一般給湯用給湯管16とが接続され、給水管13には、通水量を検出する水量センサ40と給水サーミスタ30が設けられ、給湯管15の方には、加熱後の湯の温度を検出する給湯用温度検出手段としての釜出サーミスタ33が設けられている。
給水管13と一般給湯用給湯管16とは、給湯用熱交換器1を迂回した第1バイパス管17’により互いに接続され、第1バイパス管17’と一般給湯用給湯管16との接続箇所には、ミキシングバルブ50が設けられている。
【0036】
暖房用熱交換器2’の伝熱管12’には、熱消費装置としての暖房装置(図示されず)からの戻り管26と前記暖房装置への往き管25とが接続され、戻り路26の中間部には、大気開放型タンクとしての膨張タンク65が設けられ、かつ、この膨張タンク65と暖房用熱交換器2’との間の戻り管26には、湯水循環用の循環ポンプ72が設けられていて、膨張タンク65内の湯水を吸引して暖房用熱交換器2’に供給するとともに、加熱後の湯水を暖房装置にまで供給し、暖房装置の熱交換器によって熱交換された後の湯水を再び膨張タンク65に戻すように構成されている。
暖房装置への往き管25には、暖房用熱交換器2’による加熱後の湯の温度を検出する温度検出手段としての暖房サーミスタ34が設けられ、この暖房用サーミスタ34より下流側の往き管25と膨張タンク65より上流側の戻り管20とは、暖房装置を迂回する第2バイパス管27により互いに接続され、この第2バイパス管27の接続箇所より下流側の往き管25には、暖房装置への湯水の供給を断続する断続手段としての電磁式の開閉弁67(熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構の一例)が設けられ、この開閉弁67を閉弁することにより、暖房用熱交換器2’からの湯水を循環ポンプ72によって第2バイパス管27と戻り管26とを介して膨張タンク65に戻すように構成されている。
尚、第2バイパス管27の中間には絞り64が介装されているので、暖房装置運転中などで開閉弁67が開弁されている際には、暖房用熱交換器2’からの湯水は第2バイパス管27側に流れずに開閉弁67を介して暖房装置に供給される。
【0037】
また、バーナ6には、一般家庭用の燃料ガスが供給されるように構成され、燃料ガスの供給を断続するセーフティ弁60と電磁式のガス比例弁61とを備えたガス供給路8が接続され、ガス供給路8には複数のガス切替え電磁弁62が設けられている。
この給湯装置の作動は、マイクロコンピュータを主要部とする制御手段としての制御部(図示されず)によって制御され、制御部には、運転スイッチや給湯運転の際の給湯温度を設定する温度設定スイッチなどを備えたリモコンが接続されている。
このリモコンの運転スイッチを入れると作動可能な状態となり、図外の給湯栓を開けることで給湯運転が実行され、一方、暖房装置の暖房運転スイッチを入れることで暖房運転が実行される。
【0038】
つぎに、上記の実施形態に関し、前記制御部による給湯装置の制御動作を説明する。
(給湯燃焼モード)
先ず、メインリモコンの運転スイッチを入れて、一般給湯用給湯管16に設けられた給湯栓を開くと一般給湯モードとなり、水流センサ40が水の流通を検出してファンを駆動するとともに、ガス供給管8のセーフティ弁60を開弁し、かつ、ガス比例弁61を調整して、イグナイタによりバーナ6に点火する。
このバーナ6の燃焼によって給湯用伝熱管11を介して加熱された湯は、給湯管15と一般給湯用給湯管16を通って前記給湯栓から吐出され、その際、給水管13の給水サーミスタ30で水温が、給湯管15の釜出サーミスタ33で熱交換器から出た湯水の温度が検出され、その検出結果に基づくミキシングバルブ50の動作で第1バイパス管17’からの水が混合され、メインリモコンで設定された湯温に維持される。
そして、前記給湯栓を閉じると、水量センサ40の検出に伴ってガス比例弁61が閉弁して燃焼が停止し、一定時間経過後にファンも停止する。
【0039】
図8の給湯器では、前記一般給湯モードによる単独運転時でも、暖房用伝熱管12’内の湯水の過熱とスケール発生を防止目的で、故意に循環ポンプ72を運転して暖房用伝熱管12’内の湯水を循環させることによって、暖房用伝熱管12’内の湯水が滞留するのを防止している。
すなわち、暖房用の熱交換器2’からの給湯湯水を循環ポンプ72によって暖房装置を経由せずに戻り管26から膨張タンク65に戻して循環させるバイパス路として、戻り管26の膨張タンク65と暖房装置の間の位置を往き管25と接続する第2バイパス管27が設けられており、さらに、往き管25には電磁遮断弁67が設けられているので、暖房用の熱交換器2’からの湯水を暖房装置へ供給するか、それとも第2バイパス管27へ供給するかを切替え可能になっている。つまり、第2バイパス管27には流路抵抗として絞り64が介装されているので、循環ポンプ72運転中には、電磁遮断弁67が開弁していれば湯水は抵抗の少ない暖房装置側に供給され、電磁遮断弁67が閉弁していれば湯水は暖房装置側に向かわずに、抵抗の高い第2バイパス管27内への流れを余儀無くされ、暖房用伝熱管12’内に循環流が生じるのである。
【0040】
このように、給湯燃焼モードによる単独運転時における暖房用伝熱管12’内の湯水の過熱、およびスケール発生を抑制する目的は、暖房用の熱交換器2’からの給湯湯水を第2バイパス管27へ供給するように遮断バルブ67を切り換えて、暖房用伝熱管12’内の湯水を暖房装置を迂回した状態で循環させることで基本的には達成できるが、前出の実施形態〈1〉で記載した案内部材95、または案内フィン97と言った偏向手段を追焚用伝熱管12内に設けると、伝熱管の横断面における上縁付近に滞留している高温の湯水が他の部位の低温の湯水と入れ替わる操作をより積極的に起こさせることができ、結果的に、より効率的な過熱防止およびスケール発生防止手段とすることができ、ひいては、循環流速を余り大きくしないでもこれらの目的を達成できる等の利点が得られる。
【0041】
(暖房運転モード)
暖房運転モードでは、膨張タンク65内の湯水を循環ポンプ72が吸引して暖房用熱交換器2に供給すると共に、加熱後の湯水を往き管25を介して暖房装置にまで供給し、暖房装置の熱交換器で熱交換された後の湯水を戻り管26を介して膨張タンク65まで戻す。膨張タンク65は、循環する湯水内に気泡が生じた場合、これを大気に開放することにより循環路内における異常な沸騰現象を抑制する働きをすると同時に、循環路内を常に湯水で満たされた状態に保持する機能を兼ねている。
【0042】
(各燃焼モードにおける操作の動作)
図11のフローチャートは、各燃焼モードにおける、循環ポンプ72の運転の有無に関する動作を説明している。
〔1〕先ず、給湯燃焼モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、暖房運転中でないと判別されると(〈#1〉,〈#2〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#3〉)。
〔2〕暖房運転モードの単独運転、すなわち、給湯燃焼中でなく、且つ、暖房運転中であると判別されると(〈#1〉,〈#4〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#5〉)。
〔3〕給湯燃焼モードと暖房運転モードの同時運転、すなわち、給湯燃焼中であって、且つ、暖房運転中であると判別されても(〈#1〉,〈#2〉)、循環ポンプ72が駆動される(〈#5〉)。
〔4〕そして、給湯燃焼中でなく、且つ、暖房運転中でもない判別されると(〈#1〉,〈#4〉)、循環ポンプ72は停止される(〈#6〉)。
【0043】
〈4〉図9に示した給湯装置は、前出の〈3〉の実施形態に対する変形例として、第2バイパス管27から入水管14(給水路の一例)に伝熱する熱交換機構82を設けるという特徴構成を加えたものである。
この変形例では、暖房用熱交換器2’の伝熱管12’内の湯水が、入水管14を給湯用熱交換器1に向かう低温の湯水と熱交換できるので、暖房用伝熱管12’内の湯水の温度を積極的に下げることができて、特に効率的な過熱防止手段とできると同時に、入水管14を流れる水を予熱することができるので、給湯器全体の熱効率自体の改善にもつながり、その点でも都合が良い。
熱交換機構82の具体例としては、〈2〉の変形例で説明した内容と同じく、図6或いは図7に示した構造を用いることができる。
【0044】
〈5〉前記暖房装置としては、床暖房装置や浴室暖房装置などの各種の暖房装置を使用することができ、さらに、このような暖房装置に代えて浴室乾燥機などに実施することもできる。そこで、暖房装置や浴室乾燥機などを含めて熱消費装置と総称し、その熱消費装置用の湯水を加熱するための熱交換器を熱消費装置用熱交換器と総称する。
また、〈3〉の実施形態においては、熱消費装置への湯水の供給を断続する断続手段として電磁式の遮断弁67を示したが、これに替えて、熱応動弁を使用する、暖房装置の入水バルブで兼用するなど、実際の実施に際しては種々の変形が可能である。
さらに、〈3〉の実施形態においては、電磁遮断弁67が開弁している時に湯水を暖房装置側に供給させるための手段として、第2バイパス管27に流路抵抗としての絞り64を介装したが、これに替えて、第2バイパス管27を往き管25に比して内径の小さい管を用いてこれを流路抵抗としたり、或いは、往き管25と第2バイパス管27との接続部位にステッピングモータで切り換え可能な三方弁を介装することで、暖房用熱交換器2’からの湯水を暖房装置に供給するか第2バイパス管27に供給するかを切り換え可能としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る(追焚用熱交換器を備えた)給湯器の略図
【図2】図1の給湯器の伝熱管の概略縦断面図
【図3】図1の給湯器の伝熱管の概略横断面図
【図4】図2の給湯器の伝熱管の変形例を示す概略縦断面図
【図5】図1の給湯器の変形例を示す略図
【図6】図5の給湯器のバイパス管に設けた熱交換機構を示す略図
【図7】図6の熱交換機構の変形例を示す略図
【図8】本発明に係る(熱消費装置用熱交換器を備えた)給湯器の略図
【図9】図8の給湯器の変形例を示す略図
【図10】図1の給湯器の動作フローチャート
【図11】図8の給湯器の動作フローチャート
【図12】図1の給湯器に対応する従来例を示す略図
【図13】図8の給湯器に対応する従来例を示す略図
【符号の説明】
1 給湯用熱交換器
2 追焚用熱交換器
2’ 暖房用熱交換器
5 バーナ
11 給湯用伝熱管
12 追焚用伝熱管
12’ 暖房用伝熱管
13 給水管
15 給湯管
24,27 第2バイパス管
58 二方弁
67 電磁遮断弁
70,72 循環ポンプ
95 案内部材
Claims (12)
- 給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、浴槽からの復路の湯水を加熱して前記浴槽への往路に供給する追焚用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と追焚用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記追焚用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記浴槽へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給する場合に前記バイパス路より上流側の復路を閉塞する遮断機構を設けてある給湯装置。 - 給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯燃焼モードと、浴槽からの復路の湯水を加熱して浴槽への往路に供給する追焚燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、前記制御手段は、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記追焚用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるように構成してある請求項1に記載の給湯装置。
- 前記追焚用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けてある請求項1または2に記載の給湯装置。
- 前記手段部材を、前記追焚用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成してある請求項3に記載の給湯装置。
- 前記追焚用熱交換器の伝熱管と前記給湯用熱交換器の伝熱管とが密接又は密着配置されている請求項1から4記載の給湯装置。
- 前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてある請求項1から5記載の給湯装置。
- 給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記給水路からの水を加熱して前記給湯路に供給する給湯燃焼モードと、前記熱消費装置からの前記復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への前記往路に供給する熱消費装置用燃焼モードの双方またはいずれか一方の燃焼モードで運転制御可能な制御手段を備え、
前記制御手段を、前記給湯燃焼モードによる単独運転時に、前記流路切替え機構を前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記バイパス路に供給するように切り替えるとともに、前記循環ポンプを作動させるように構成してある給湯装置。 - 給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてある給湯装置。 - 給水路からの水を加熱して給湯路に供給する給湯用熱交換器と、熱消費装置からの復路の湯水を加熱して前記熱消費装置への往路に供給する熱消費装置用熱交換器と、前記給湯用熱交換器と熱消費装置用熱交換器とを加熱する単一のバーナとを備えた給湯装置であって、
前記熱消費装置用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置を経由せずに前記復路に戻して循環させるバイパス路と、前記バイパス路から前記熱消費装置用熱交換器へ湯水を循環させる循環ポンプと、前記熱消費装置用用熱交換器からの供給湯水を前記熱消費装置へ供給するか前記バイパス路に供給するかを切り替える流路切替え機構と、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内を循環する湯水に前記伝熱管の径方向に移動する成分を持たせる偏向手段を設けてある給湯装置。 - 前記偏向手段を、前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管内で前記伝熱管の円周に沿った旋回流を発生させる案内部材で構成してある請求項9に記載の給湯装置。
- 前記熱消費装置用熱交換器の伝熱管と前記給湯用熱交換器の伝熱管とが密接又は密着配置されている請求項9または10に記載の給湯装置。
- 前記バイパス路から前記給水路に伝熱する熱交換機構を設けてある請求項9から11のいずれか1項に記載の給湯装置。
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