JP4429560B2 - 多機能給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯手段によって加熱された温水を蓄える貯湯槽内の温水を利用して給湯の他に暖房の用途に供する暖房器を有する多機能給湯装置に関するものであって、特に暖房器の運転のときに貯湯槽内の温水を循環させる流量制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の多機能給湯装置として、例えば図8に示すように、給湯器などの給湯手段100により加熱された温水を蓄える貯湯槽110を有する給湯装置において、その貯湯槽110内に蓄えられた高温の温水を湯水混合弁120が設けられた給湯配管130に出湯させて水道水と混合させて給湯または浴槽へのお湯張りを行なうとともに、貯湯槽110内の高温の温水の熱量を利用して床暖房や浴室暖房器などの暖房器140に流通させて暖房の用途に供するものがある。
【0003】
この装置は、貯湯槽110内の温水を一次側に流通させて2次側流体と熱交換する暖房用熱交換器150および貯湯槽110内の温水を暖房用熱交換器150に循環する第1循環ポンプ160を有する1次側温水回路170と、2次側流体を流通させて暖房の用途に供する暖房器140および2次側流体を暖房器140に循環する第2循環ポンプ180とを有する2次側温水回路190とで構成されている。
【0004】
また、2次側温水回路190の暖房器140を運転させたときに、第1循環ポンプ160および第2循環ポンプ180が作動されるように制御させて、貯湯槽110内の温水の熱量を2次側流体に熱交換させ暖房器140より放熱させるように構成されている。
【0005】
そして、この暖房器140の放熱により、1次側温水回路170の貯湯槽110内に戻る温水の熱量が低下してくる。給湯手段100ではこの熱量の低下を検出し給湯手段100を作動させて貯湯槽110内の温水が所定の湯温を維持するように制御されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の多機能給湯装置によれば、例えば2次側温水回路190の暖房器140を少なくとも2個以上の複数個設けたときには、第1循環ポンプ160および第2循環ポンプ180は、一般的に暖房器140の設置個数分を許容できる流量で作動させるように構成されるものである。
【0007】
しかしながら、暖房器140の運転台数や、暖房器140の放熱量が少ないときには、2次側温水回路190を循環する2次流体の熱量が低下してしまう。従って、熱量を供給する側の温水においても暖房用熱交換器150を通過した貯湯槽110内に戻る温水の低下の度合いが僅かとなる。因みに、1次側温水回路170の流量は、上述したように暖房器140の設置台数を許容する流量であるため、概して流量が多く、しかも僅かな水温の低下をした比較的高温の温水が貯湯槽110内に戻るように運転される。
【0008】
このように、比較的高温の温水を貯湯槽110内に戻すことは、例えば、給湯手段100としてヒートポンプ式の給湯器であると、貯湯槽110内の水温低下に応じて温度調節するための給湯手段110の運転において、沸きあげのための給湯手段110の運転効率が好ましくない温度帯で長時間繰り返して運転される問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記点に鑑みてなされたもので、暖房器の放熱に応じて1次側温水回路を循環させる流量を可変する流量制御手段を設けることで、給湯手段の効率向上を可能とする多機能給湯装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、温水を蓄える貯湯槽(12)と、貯湯槽(12)の下部から流出した湯を加熱し、加熱した湯を貯湯槽(12)の上部に戻すヒートポンプ式給湯装置(11)と、貯湯槽(12)内の温水を一次側に流通させて2次側流体と熱交換する暖房用熱交換器(31)と、貯湯槽(12)の上部に接続され、貯湯槽(12)内の温水を暖房用熱交換器(31)に流入させ、暖房用熱交換器(31)から流出した温水を貯湯槽(12)の下部に戻す1次側温水回路(30)と、1次側温水回路(30)に配設され、貯湯槽(12)内の温水を1次側温水回路(30)において循環させる第1循環ポンプ(32)と、2次側流体を流通させて暖房の用途に供する暖房器(50、60)と、暖房用熱交換器(31)から流出した2次側流体を暖房器(50、60)に流入させ、暖房器(50、60)から流出した2次側流体を暖房用熱交換器(31)に流入させる2次側温水回路(40)と、2次側温水回路(30)に配設され、予め設定された流量の2次側流体を暖房用熱交換器(31)から暖房器(50、60)に循環させる第2循環ポンプ(42)と、1次側温水回路(30)および2次側温水回路(40)に循環する温水および2次側流体の流量を制御する流量制御手段(22)とを備える多機能給湯装置であって、暖房器(50、60)に流通させる2次側流体の水温(T1)を検出する第1水温検出手段(41)と、暖房器(50、60)を流通させた2次側流体の水温(T2)を検出する第2水温検出手段(44)とが設けられ、流量制御手段(22)は、暖房器(50、60)を運転させたときに、第1水温検出手段(41)によって検出された2次側流体の水温(T1)と第2水温検出手段(44)によって検出された2次側流体の水温(T2)によって求められる受熱量が小さくなると、1次側温水回路(30)内を循環する温水の流量が低下するように第1循環ポンプ(32)の回転数を変化させるように制御することを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、例えば2次側温水回路(40)の暖房器(50、60)を複数個設置した場合には、暖房器(50、60)の運転台数や、暖房器(50、60)の放熱量が少ないときに、2次側温水回路(40)を循環する2次流体の熱量が低下してしまう。このようなときには、1次側温水回路(30)側の流量が多いと、暖房用熱交換器(31)を通過して貯湯槽(12)内に戻る温水の水温は、僅かに低下した比較的高温の温水となる。
【0012】
そこで、本発明では、第1水温検出手段(41)によって検出された2次側流体の水温(T1)と第2水温検出手段(44)によって検出された2次側流体の水温(T2)により求められる受熱量が小さくなると、1次側温水回路(30)内を循環する温水の流量が低下するように第1循環ポンプ(32)の回転数を変化させるように制御することにより、例えば、暖房器(50、60)の運転台数、すなわち、暖房器(50、60)の放熱量が少ないときに、1次側温水回路(30)内を循環する流量を低下させて、貯湯槽(12)内に戻る温水の水温を下げることができる。
【0013】
ところで、給湯手段(11)として、例えばCO2冷媒を用いたヒートポンプ式の給湯器においては、40〜60℃の水温を加熱させるときが運転効率が良く、特に60℃を超える高温となるほど効率が悪くなる。従って、貯湯槽(12)内に戻る温水の水温を下げるように制御することで運転効率の向上が図れる。特に、本発明では、第1水温検出手段(41)及び第2水温検出手段(44)によって検出された2次側流体の水温(T1、T2)によって、暖房用熱交換器(31)における2次側温水回路(40)への受熱量を求めることができる。2次側温水回路(40)の受熱量の変化を的確に捉えることで、貯湯槽(12)内に戻る温水の流量および水温を必要最小限に抑えるように貯湯槽(12)内の温水の熱量を利用でき、給湯手段(11)の運転効率の向上を高精度で図ることができる。
【0033】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0034】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を適用した第1実施形態の多機能給湯装置を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は、多機能給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【0035】
多機能給湯装置は、図1に示すように、貯湯式給湯器10、1次側温水回路20、2次側温水回路30、床暖房器40および浴室暖房器50などから構成されている。
【0036】
貯湯式給湯器10は、給湯手段として、CO2冷媒を用い図示しない圧縮機を圧縮させて、水道水を高温(例えば80〜90℃)の給湯水(以下、温水と称する)に加熱するヒートポンプ式給湯装置11、このヒートポンプ式給湯装置11により加熱された温水を蓄える貯湯槽12、蓄えられた温水を給湯対象へ導くための給湯配管13およびヒートポンプ式給湯装置11を制御する給湯制御装置20などから構成されている。
【0037】
貯湯槽12は、上方にヒートポンプ式給湯装置11に接続された導入管14aに接続され、下方にヒートポンプ式給湯装置11に接続された導出管14bに接続されている。これにより、貯湯槽12内の温水が導出管14b、ヒートポンプ式給湯装置11、導入管14a、貯湯槽12内の順に、図示しない給湯ポンプにより循環させて貯湯槽12内に高温の温水が蓄えられるように構成されている。
【0038】
また、貯湯槽12の上方には蓄えられた温水を出湯する出口部12aが設けられて給湯配管13の上流端と接続され、下方には入口部12bが設けられ、上流端が水道水に接続されて水道水を貯湯槽12に導くための給水配管15に接続されている。これにより、蓄えられた温水が給湯対象に給湯されると給水配管15より水道水が供給されるようになっている。
【0039】
給湯配管13は、貯湯槽12内で蓄えられた温水と水道水とを混合させて適温にして、例えば台所、洗面室、浴室および浴槽などの給湯対象に適温の温水を導く配管である。
【0040】
また、給湯配管13には、蓄えられた温水と水道水を混合する湯水混合弁16が設けられ、一方が水道水が供給される給水配管15に通ずるに入口部12bに接続され、もう一方が出口部12bに接続されて、水道水の水温と温水の水温との温度情報に基づいて開口面積比を調節することにより、貯湯槽12から流出された高温の温水と給水配管15から導かれた水道水との混合比率を調節して調節された温水を給湯配管13に流通させるようになっている。
【0041】
給湯制御装置20は、操作パネル21からの操作信号と、ヒートポンプ式給湯装置11および貯湯槽12に設けられた各センサ(図示せず)からの検出信号および、後述する暖房器の運転信号などを入力させてヒートポンプ式給湯装置11内に設けられた駆動手段(図示せず)湯水混合弁16などを制御するものである。
【0042】
1次側温水回路30は、貯湯槽12内の高温の温水を利用して、後述する暖房器50、60に温水の熱量を供給するものであって、暖房用熱交換器31と、貯湯槽12内の高温の温水を出口部12aから暖房用熱交換器31に流通させて、貯湯槽12の入口部12bに戻すように循環する第1循環ポンプ32と、これらを環状に接続する循環水通路33から構成されている。
【0043】
暖房用熱交換器31は、一次側に貯湯槽12内の温水を流通させて2次側流体に一次側の温水の熱量を受熱させるように形成された対向流の水−水熱交換器である。
【0044】
第1循環ポンプ32は、図示しないモータ部がDCブラシレスにて形成され、回転数が複数段階に切換え可能なポンプであり、後述する流量制御手段である暖房制御装置22により制御される。
【0045】
2次側温水回路40は、暖房用熱交換器31から受熱した2次側流体の熱量を複数の暖房器50、60に並列に流通させる温水回路であって、暖房用熱交換器31、第1水温検出手段である第1水温センサ41、第2循環ポンプ42、暖房器50、60および循環水通路43から構成されている。
【0046】
第1水温センサ41は、暖房用熱交換器31の出口側に設けられ、1次側の温水と熱交換された2次側流体の水温T1を検出するセンサである。
【0047】
第2循環ポンプ42は、2次側流体を暖房用熱交換器31から暖房器50、60に流通させて循環水通路43内を循環するポンプである。この第2循環ポンプ42は、ここでは3台の暖房器50、60が同時使用されたときに、暖房の用途に供するための流量が設定されている。
【0048】
ここで、本実施形態の暖房器50、60は、50が床暖房器で、60が浴室暖房器である。床暖房器50は、床パネル51内の配管51aに2次側流体を流通させて床を暖める暖房器であって、床パネル51、床パネル51の出口水温を検出する床暖水温センサ52、配管51aに流通する2次側流体の流通を開閉する熱動弁53および床暖制御装置23から構成されている。
【0049】
床暖制御装置23は、床暖操作盤24からの操作信号と床暖水温センサ52からの検出信号を入力して熱動弁53を制御するものである。なお、この床暖房器50は、例えば洗面室や更衣室の床に設置されて暖房の用途に供されるものである。
【0050】
また、浴室暖房器60は、浴室内に温風を吹き出して暖房するものであって、放熱器61、送風機62、吸込み空気温度を検出する吸込み温度センサ63、放熱器61に流通する2次側流体の流通を開閉する開閉弁64および浴室制御装置25から構成されている。
【0051】
浴室制御装置25は、操作盤26からの操作信号と吸込み温度センサ63からの検出信号を入力して送風機62および開閉弁64を制御するものである。
【0052】
なお、床暖制御装置23および浴室制御装置25は、床暖操作盤24および操作盤26からの操作信号のうち、運転信号が後述する流量制御手段である暖房制御装置22に入力するように構成されている。
【0053】
ここで、流量制御手段である暖房制御装置22は、1次側温水回路30および2次側温水回路30内を循環する温水および2次側流体の流量を制御する制御装置であり、暖房器50、60からの運転信号および第1水温センサ41からの検出信号を入力して、第1循環ポンプ32と第2循環ポンプ42とを制御させる。なお、暖房器50、60からの運転信号は、暖房制御装置22から給湯制御装置20に入力されるように構成されている。
【0054】
次に、以上の構成による多機能給湯装置の作動を流量制御手段である暖房制御装置22の制御処理を図2ないし図5に基づいて説明する。図2は、暖房制御装置22が第1循環ポンプ32と第2循環ポンプ42とを制御するフローチャートであり、図3は、床暖制御装置23が熱動弁52を制御するフローチャートである。
【0055】
まず、図2および図3に示すように、床暖操作盤24内の図示しない運転スイッチをONさせるとスタートする(ステップ200およびステップ300)。そして、ステップ210で運転スイッチがONか否かを判定して、ステップ220で熱動弁52を開弁させるとともに、一方のステップ310で暖房器50の運転信号がONか否かを判定して、ON信号が入力されているのでステップ320で第2循環ポンプ42およびステップ330で第1循環ポンプ32を作動させる。
【0056】
これにより、貯湯槽12内の温水が1次側温水回路30内を循環するとともに、2次側温水回路40内の2次側流体が床パネル51内を循環する。そして、暖房用熱交換器31の熱交換によって2次側流体が受熱されて床パネル51に放熱することで床パネル51が暖められる。
【0057】
そして、床暖房器50では、次のステップ230で床暖水温センサ52より検出される床パネル51の出口水温TFが設定温度に達したか否かを判定して設定温度に達するまで2次側流体を流通させる。
【0058】
そして、出口水温TFが設定温度に達すると、次のステップ240で熱動弁52を閉弁させる。そして、次のステップ250で出口水温TF+αが設定温度を下回ったときにステップ220に戻り熱動弁52を開弁させる制御を実行させて床パネル51の温度制御がなされるものである。なお、運転スイッチがOFF操作されるとステップ210にて運転スイッチのOFF操作を判定してステップ240で熱動弁52を閉弁させる。
【0059】
ところで、床パネル51内に流通する2次側流体は、床パネルの放熱量に応じて暖房用熱交換器31から受熱するように構成されるとともに、床暖房に最適となる温度帯の水温(例えば60℃前後)を超えないように流通させるようにしてある。すなわち、ステップ330では、第1水温センサ41により検出された暖房用熱交換器31の出口水温T1に応じて1次側温水回路30を循環する流量を可変させてある。
【0060】
因みに本実施形態では、水温T1と流量との関係を図4の特性イに示すように、水温が高いときに流量を低下させて水温T1に応じて流量を可変させるように第1循環ポンプ32を制御させている。
【0061】
これは、特に床パネル51の放熱量が少なくなってくると水温T1が高めに推移されもので、このようなときに、1次側温水回路30側の流量を低下させることにより、貯湯槽12内に戻る温水の温度を低下させるようにしたものである。これにより、図4に示す特性ロの流量一定のときと比べて貯湯槽12内に戻る温水の温度を低下させることができる。
【0062】
なお、因みにこの流量一定のときには、一般的に複数の暖房器50、60が同時使用されても許容する流量に設定するために、概して流量を多くするために、暖房器50、60の運転台数が少なくなったときとか暖房負荷が低減して2次側温水回路40の受熱量が減少してくると、1次側温水回路30側の貯湯槽12内に戻る温水の水温は低下が僅かとなる。
【0063】
従って、貯湯槽12内には、出湯温度よりも僅かに低下した水温の温水が下方から上方に掛けて侵入されることになるので、貯湯槽12内の下方にある導出管14bから吸込んで温度制御を行なう給湯制御装置20が制御するヒートポンプ式給湯装置11を作動させると、吸入側の水温が高いために運転効率が悪くなる。
【0064】
そこで、本発明は、水温T1に応じて流量を可変させて貯湯槽12内に戻る温水の温度を低下させるようにしたものである。
【0065】
また、本実施形態では、次のステップ340およびステップ360において、水温T1が床暖房に最適となる温度帯の水温(例えば60℃前後)を超えないように制御している。
【0066】
具体的には、ステップ340で水温T1が第1所定温度(例えば65℃)を超えたか否かを判定させて第1所定温度(例えば65℃)を超えたときには、ステップ350で第1循環ポンプ32を停止させて1次側温水回路30側の温水の循環を停止させる。これにより、2次側温水回路40内を循環する2次側流体の温度が第1所定温度(例えば65℃)を超えることはない。
【0067】
そして、水温T1が低下したときにはステップ360において第2所定値(例えば55℃)以下となったか否かを判定させて第2所定値(例えば55℃)以下となったときにはステップ330で第1循環ポンプ32を作動させるとともに、水温T1に応じた流量で運転させる。これにより、第2所定値から第1所定値の範囲内の水温T1となるように制御される。この範囲内の水温T1は、熱すぎることがないために特に床暖房において最適温度とされている。
【0068】
なお、浴室暖房器60の作動は、浴室制御装置25によって開閉弁64および送風機62が制御されるもので、図5に示すフローチャートに基づいて制御される。簡単に説明すると、操作盤26内の図示しない運転スイッチをONさせるとスタートする(ステップ200)。そして、ステップ210で運転スイッチがONか否かを判定して、ステップ220aで開閉弁64を開弁させ、ステップ220bで送風機62を作動させる。
【0069】
これにより、放熱器61に2次側流体が流通され、浴室内空気が加熱されて浴室内が暖房される。そして、次のステップ230aで吸込み温度センサ63より検出される吸込み温度THが設定温度に達したか否かを判定して設定温度に達するまで送風機62が作動される。
【0070】
そして、吸込み温度THが設定温度に達すると、次のステップ240aで送風機62を停止させる。そして、次のステップ250aで吸込み温度TH+αが設定温度を下回ったときにステップ220bに戻り送風機62を作動させる制御を実行させて浴室内の温度制御がなされるものである。なお、運転スイッチがOFF操作されるとステップ210にて運転スイッチのOFF操作を判定してステップ240aで送風機62を停止させ、ステップ240bで開閉弁64を閉弁させる。
【0071】
以上の構成による多機能給湯装置によれば、、第1水温センサ41によって検出された2次側流体の水温T1に応じて、1次側温水回路30内を循環する温水の流量を可変するように第1循環ポンプ32を制御することにより、暖房器50、60の運転台数が少なくなったとき、つまり、暖房器50、60の放熱量が少ないときなど2次側流体の水温T1が高いときほど1次側温水回路の流量を低下させて、貯湯槽12内に戻る温水の水温を下げるようにしたものである。
【0072】
これにより、給湯手段として、例えばCO2冷媒を用いたヒートポンプ式給湯装置11においては、40〜60℃の水温を加熱させるときが運転効率が良く。特に60℃を超える高温となるほど効率が悪くなる。従って、貯湯槽12内に戻る温水の水温を下げるように制御することで、貯湯槽12下方から吸込んで貯湯槽12内の温水の温度を制御するように作動するヒートポンプ式給湯装置11の運転効率の向上が図れる。
【0073】
また、暖房器50として、床暖房器50を用いたときに、2次側流体の水温T1が所定温度(ここでは、65℃)を超えたときに、1次側温水回路30内を循環する温水が停止されるように制御させることにより、65℃を超える熱すぎる温度帯を避けた快適な温度帯による床暖房の暖房感が得られる。
【0074】
(第2実施形態)
2次側温水回路40の暖房器50、60を複数個、設置したときには、暖房器50、60の運転台数、すなわち、暖房器50、60の放熱量に応じて暖房用熱交換器31に戻る2次側流体の水温が異なる。
【0075】
そこで、本実施形態では、図6に示すように、第2循環ポンプ42の下流側に暖房用熱交換器31に戻る2次側流体の水温T2を検出する第2水温検出手段である第2水温センサ44を設けたものである。なお、第2水温センサ44により検出された検出信号は暖房制御装置22に入力される。
【0076】
この第2水温センサ44を設けて、暖房用熱交換器31の出口側の水温T1と暖房用熱交換器31の入口側の水温T2を検出することで、2次側温水回路40の受熱量が求めることが容易となる。
【0077】
従って、第1実施形態では、図4に示す特性の流量を設定させたが、これに限らず、この受熱量と水温T1とに応じて、貯湯槽12内に戻す温水の水温を貯湯槽12から出湯させる水温よりも低下させるように1次側回路30の流量を可変する制御させても良い。
【0078】
特に、受熱量が少ないときには、流量を低下させることで貯湯槽12内に戻す温水の水温を低下させることができるとともに、受熱量が多いときでも所定の温度差を有して必要最小限の流量に多くしても良い。
【0079】
これにより、例えば、暖房用熱交換器31の熱交換効率が大となる流量で設定させることも可能となる。また、受熱量の多い、例えば暖房器50、60の運転開始直後の所定時間の間は、水温T1に応じて流量を多くしても良い。これにより、暖房器50、60の立ち上がり特性が向上する。
【0080】
また、2次側温水回路40の受熱量の変化を的確に捉えることで、貯湯槽12内に戻る温水の流量および水温を必要最小限に抑えるように貯湯槽12内の温水の熱量を利用できるため、貯湯槽12内の温水の熱量を有効に利用することができる。
【0081】
また、暖房器50、60が床暖房器50のときには、それらの温度制御において床パネル51内を通過する2次側流体を開閉させるように制御されるため、。2次側温水回路40内を循環する流量が変化する。そこで、図6に示すように、2次側温水回路40を循環する流量を検出する流量検出手段45を設けても良い。これにより、上述と同様に2次側温水回路40の受熱量を求めることができるため、同じ効果を奏する。
【0082】
(他の実施形態)
以上の実施形態では、1次側温水回路30を循環する流量をDCブラシレスモータ部有する第1循環ポンプ32によって制御させたが、図7に示すように、1次側温水回路30に流量を調節する流量調節弁34を設け、この流量調節弁34を暖房制御装置22により制御させても良い。これによれば、第1循環ポンプ32を誘導モータで良い。
【0083】
また、第1循環ポンプ32のモータ部に印加する電圧を可変させるように制御させてモータ部の回転数を可変させても良い。
【0084】
また、以上の実施形態では、暖房器60を浴室暖房器60として説明したが、浴室を乾燥させる浴室乾燥器でも良い。なお、浴室乾燥器は浴室暖房器50とは異なり外気を導入させることで浴室内の乾燥を促進させることができる。
【0085】
また、以上の実施形態では暖房器50、60を3台構成させたが、台数に拘らない。
【0086】
また、以上の実施形態では、温水を加熱する給湯手段として、CO2冷媒を用いたヒートポンプ式給湯装置11で説明したが、これに限らず、太陽熱、ガス、液体燃料による給湯器や湯沸かし器などに適用される。また、水道水等を導入し、貯湯槽12内で電気ヒータ等により加熱して高温の湯として蓄えるものであっても良い。
【0087】
また、以上の実施形態において、各実数値は例示であって適宜設定し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における多機能給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態における流量制御手段である暖房制御装置22の制御処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態における床暖制御装置23の制御処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態における1次側温水回路30を循環する流量と水温T1との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第1実施形態における浴室制御装置25の制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態における多機能給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図7】他の実施形態における多機能給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【図8】従来技術における多機能給湯装置の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
11…ヒートポンプ式給湯装置(給湯手段)
12…貯湯槽
22…暖房制御装置(流量制御手段)
30…1次側温水回路
31…暖房用熱交換器
32…第1循環ポンプ(循環ポンプ)
34…流量調節弁
40…2次側温水回路
41…第1水温センサ(第1水温検出手段)
44…第2水温センサ(第2水温検出手段)
45…流量検出手段
50…床暖房器(暖房器)
60…浴室暖房器(暖房器)
T1…水温
T2…水温
Claims (1)
- 温水を蓄える貯湯槽(12)と、
前記貯湯槽(12)の下部から流出した湯を加熱し、加熱した湯を前記貯湯槽(12)の上部に戻すヒートポンプ式給湯装置(11)と、
前記貯湯槽(12)内の温水を一次側に流通させて2次側流体と熱交換する暖房用熱交換器(31)と、
前記貯湯槽(12)の上部に接続され、前記貯湯槽(12)内の温水を前記暖房用熱交換器(31)に流入させ、前記暖房用熱交換器(31)から流出した温水を前記貯湯槽(12)の下部に戻す1次側温水回路(30)と、
前記1次側温水回路(30)に配設され、前記貯湯槽(12)内の温水を前記1次側温水回路(30)において循環させる第1循環ポンプ(32)と、
前記2次側流体を流通させて暖房の用途に供する暖房器(50、60)と、
前記暖房用熱交換器(31)から流出した前記2次側流体を前記暖房器(50、60)に流入させ、前記暖房器(50、60)から流出した前記2次側流体を前記暖房用熱交換器(31)に流入させる2次側温水回路(40)と、
前記2次側温水回路(30)に配設され、予め設定された流量の前記2次側流体を前記暖房用熱交換器(31)から前記暖房器(50、60)に循環させる第2循環ポンプ(42)と、
前記1次側温水回路(30)および前記2次側温水回路(40)に循環する温水および前記2次側流体の流量を制御する流量制御手段(22)とを備える多機能給湯装置であって、
前記暖房器(50、60)に流通させる前記2次側流体の水温(T1)を検出する第1水温検出手段(41)と、前記暖房器(50、60)を流通させた前記2次側流体の水温(T2)を検出する第2水温検出手段(44)とが設けられ、前記流量制御手段(22)は、前記暖房器(50、60)を運転させたときに、前記第1水温検出手段(41)によって検出された前記2次側流体の水温(T1)と前記第2水温検出手段(44)によって検出された前記2次側流体の水温(T2)によって求められる受熱量が小さくなると、前記1次側温水回路(30)内を循環する温水の流量が低下するように前記第1循環ポンプ(32)の回転数を変化させるように制御することを特徴とする多機能給湯装置。
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