JP3792637B2 - 給湯器 - Google Patents

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯系の受熱管と風呂の追焚系など1または2以上の他系の受熱管とが缶体を共通にした熱交換器を通る給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
風呂給湯器や給湯暖房機には、給湯系の受熱管と、風呂の追焚系や暖房系など他系の受熱管とが共通の熱交換器を通るように構成した、いわゆる一缶多水路型のものがある。このような給湯器では、バーナを燃焼させると、両系の受熱管が同時に加熱されるので、給湯系に通水のない状態で他系を単独運転すると、給湯系の受熱管内に停留している水が沸騰してしまう。このような事態を回避するために、従来の一缶多水路型給湯器は、給湯系に通水のない状態で他系の単独運転を行うときに、バーナの能力を下げて連続燃焼させたり、バーナを間欠的に燃焼させたりして、給湯系受熱管内部での沸騰を防止していた。
【0003】
またバーナを複数の燃焼面で構成し、他系の単独運転中は、燃焼面を交互に切り換えて、同一箇所が連続的に加熱されないようにすることで、給湯系受熱管内部での沸騰を防止するものがあった(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、熱効率を高めるために、顕熱回収熱交換器と潜熱回収熱交換器を備えた給湯器がある。このような給湯器では、潜熱回収熱交換器で生じる凝縮水が、排気中の窒素酸化物等に起因して強酸性になるので、そのまま排水口に流すと排水管と排水管をつなぐ排水益(通常はコンクリート等でできている)に穴があいてしまう。そこで回収した凝縮水を炭酸カルシウムで中和してから外部へ排出するようになっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−98115号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の一缶多水路型給湯器では、他系単独運転中に、給湯系受熱管内部での沸騰を防止すべく間欠燃焼や交互燃焼を行うので、バーナの能力を最大限に活用して他系を加熱することができなかった。たとえばバーナの有する最大能力の4分の1程度しか利用しないものもあった。このため、風呂の追焚単独運転を行う場合に、追焚に要する時間が長くなる等の問題があった。
【0007】
また顕熱回収熱交換器と潜熱回収熱交換器を備える給湯器では、中和用の炭酸カルシウムを補給する手間を要したり、ランニングコストが高くついたりする問題があった。
【0008】
本発明は、このような点に着目してなされたもので、他系単独運転時に高能力で加熱でき、また潜熱回収熱交換器から回収した凝縮水を中和するための使用者の手間やランニングコストを低減することができる給湯器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]入口側に給水管(22)が接続され出口側に給湯管(23)が接続された給湯系の受熱管(21)と1または2以上の他系の受熱管(41)とが缶体を共通にした熱交換器(14)を通る給湯器において、
給水が前記給湯系の受熱管(21)の入口側から出口側へ流れ得る順方向状態と給水が前記給湯系の受熱管(21)の出口側から前記入口側へ流れて排出される逆方向状態とに切換可能な通水経路(21、24、28、64、65)と、前記通水経路(21、24、28、64、65)の切換を制御する切換制御手段(71)とを有し、
前記切換制御手段(71)は、前記給湯系に出湯要求のない状態で前記他系を加熱する他系単独運転が行われるとき、前記通水経路(21、24、28、64、65)を前記逆方向状態に設定する
ことを特徴とする給湯器。
【0010】
[2]前記他系単独運転が行われているときに給水を前記逆方向状態の前記通水経路(21、24、28、64、65)に連続して流すとともに、その流量を前記給湯系の受熱管(21)の内部で沸騰の生じない範囲で少量にした
ことを特徴とする[1]に記載の給湯器。
【0011】
[3]前記給湯系の受熱管(21)内の水温を検知するための温度センサ(32)と、
前記逆方向状態の通水経路(21、24、28、64、65)における通水量または通水のオンオフを前記温度センサ(32)の検知する温度に基づいて制御する通水制御手段(72)とを
さらに有する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の給湯器。
【0012】
[4]前記熱交換器(14)の排気下流に配置された潜熱回収用熱交換器(16)と、前記潜熱回収用熱交換器(16)で生じる凝縮水を回収する凝縮水回収手段(60、61、62)とを有し、
前記他系単独運転が行われているときに前記逆方向状態の前記通水経路(21、24、28、64、65)から排出された給水で、前記凝縮水回収手段(60、61、62)が回収した凝縮水を希釈する
ことを特徴とする[1]、[2]または[3]に記載の給湯器。
【0013】
[5]前記潜熱回収用熱交換器(16)は、前記給湯系の受熱管(21)と前記他系の受熱管(41)が通るものである
ことを特徴とする[4]に記載の給湯器。
【0014】
[6]前記他系単独運転が行われているときに、前記給湯系の受熱管(21)の前記入口側から流出する水に、加熱前の給水を分流して混合する
ことを特徴とする[1]、[2]、[3]、[4]または[5]に記載の給湯器。
【0015】
[7]前記他系単独運転が行われているときに、前記逆方向状態の前記通水経路(21、24、28、64、65)から排出される給水の温度を検知する第2温度センサ(31)と、
前記第2温度センサ(31)の検知した温度に基づいて、前記混合の可否およびまたは混合に用いる加熱前の給水の量を制御する分流制御手段(73)とを
さらに有する
ことを特徴とする[6]に記載の給湯器。
【0016】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
給水の通水経路(21、24、28、64、65)は、給湯系の受熱管(21)の入口側から出口側へ給水が流れ得る順方向状態と、給水が給湯系の受熱管(21)の出口側から入口側へ流れて排出される逆方向状態とに切換可能に構成されている。たとえば、給水管(22)に第1の弁を設けるとともに、これより上流側で給水管(22)と給湯管(23)とをバイパス路で接続しかつこのバイパス路に第2の弁を設ける。また第1の弁の下流で給水管(22)から排水管を分岐し、この排水管に第3の弁を設ける。
【0017】
順方向状態にするには、第1の弁を開き、第3の弁を閉じる。第2の弁は開いても閉じてもよい。第2の弁を開くと出湯に給水がミキシングされることになる。給水は、第3の弁を閉じているので排水管から流出せず、給湯系受熱管の入口側から出口側へと流れる。
【0018】
逆方向状態にするには第1の弁を閉じ、第2の弁を開き、第3の弁を開く。給水は、第1の弁が閉じているので給湯系受熱管の入口側へ流れずに、バイパス路を経由して給湯系の受熱管(21)にその出口側から流入する。給湯系受熱管を通ってその入口側から出た後の給水は、第1の弁が閉じかつ第3の弁が開いているので、排出管を通って排出される。第2の弁の開き具合で、逆方向状態での通水量が制御される。以後、逆方向状態で給湯系の受熱管(21)に給水を流すことを、逆通水と呼ぶことにする。
【0019】
切換制御手段(71)は、給湯系に出湯要求のない状態で他系を加熱する他系単独運転が行われるとき、上記の通水経路(21、24、28、64、65)を逆方向状態に切り換える。これにより、他系単独運転中に高能力で加熱しても、給湯系の受熱管(21)の内部は、その出口側から流入する給水で冷却されて沸騰しない。
【0020】
熱効率を高めるため、通常、給湯系の受熱管(21)は、その出口側に近い水管部分が、最も熱い排気のあたる箇所(バーナに近い箇所)を通るように熱交換器(14)の内部を配管される。したがって、給湯系受熱管(21)の出口側から給水を流すことで、最も熱い排気のあたる水管部分に、まだ加熱されていない給水を直接送り込むことができ、沸騰までの温度余裕が増して、少ない通水量で沸騰を防止することができる。さらに通水量が少なくなるので、これに伴って給湯系の受熱管(21)を流れる給水による吸熱量が少なくなり、器具全体として熱効率が向上する。
【0021】
他系単独運転が行われているとき、少量の給水を連続的に逆通水するものでは、受熱管の熱疲労が少ない。すなわち、断続的に逆通水する場合には、給湯系受熱管(21)の出口近傍が、給水の流入中は低温になり、流入が停止すると高温になるので、低温と高温とが交互に繰り返されて熱疲労を招く。これに対して少量の給水を連続的に逆通水する場合には、給湯系の受熱管(21)内部の温度が安定して熱疲労が生じ難い。また、給湯系の受熱管(21)内部を、沸騰しない程度に高温の湯がゆっくり流れるので、給湯系受熱管(21)から、フィンを介してまたは直接に接している他系の受熱管(41)への充分な伝熱が行われて熱効率が向上する。
【0022】
また給湯系受熱管内の水温を温度センサ(32)で検知し、その温度に基づいて、逆方向状態の通水経路(21、24、28、64、65)における通水量または通水のオンオフを制御する。すなわち、給湯系の受熱管(21)内部の水温が沸騰の生じない範囲で高温になるように、逆通水時の通水量または逆通水のオンオフを制御する。これにより、沸騰防止のために使用する給水量が少なくなる。
【0023】
顕熱回収用熱交換器(14)の排気下流に潜熱回収用熱交換器(16)を有する給湯器では、潜熱回収用熱交換器(16)で生じた凝縮水を回収する。回収した凝縮水を、他系単独運転時に逆方向状態の通水経路(21、24、28、64、65)から排出される給水で希釈する。強酸性の凝縮水を炭酸カルシウム等で中和する代わりに、逆方向状態の通水経路(21、24、28、64、65)を通った水で希釈するので、沸騰防止のために消費される給水を有効利用することができる。また炭酸カルシウム等の中和剤を補給する手間が無くなるとともに、中和剤補給のためのランニングコストがかからない。
【0024】
給湯系の受熱管(21)と他系の受熱管(41)の双方が通る潜熱回収用熱交換器(16)を用いたものでは、逆方向状態に設定された給湯系の受熱管(21)を流れる湯の熱が、潜熱回収用熱交換器(16)において他系の受熱管(41)に伝熱される。すなわち、給湯系の受熱管(21)内部での沸騰防止対策に消費されたエネルギを回収して他系の加熱に用いることで器具全体としての熱効率が向上する。
【0025】
他系単独運転が行われているときに、加熱前の給水を分流して凝縮水の希釈に併用するものでは、希釈された凝縮水の温度を充分に下げることができる。その結果、器具から排水される希釈後の凝縮水から湯気が出なくなり、湯気が出る場合と違って、利用者に器具が故障しているのではないか等の不審感を与えることがない。またドレンタンクに耐熱性の低い材料を使用することが可能になる。さらに加熱前の給水を直接、凝縮水の希釈に併用するので、給湯系受熱管への通水量を増加させて水温を下げる場合に比べて、使用する給水量が減る。また分流した給水が給湯系受熱管を通らないので、エネルギーロスも少なくなる。
【0026】
逆通水時に通水経路(21、24、28、64、65)から排出される水の温度を第2温度センサ(31)で検知し、この温度に基づいて、加熱前の給水を分流して凝縮水の希釈に併用するか否かおよびまたは希釈に併用する給水量を制御する。これにより、希釈後の凝縮水の温度を下げる目的で希釈に併用する給水の量を最適化することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1に示した本発明の実施の形態にかかる給湯器10は、水栓へ給湯したり浴槽へ注湯したりする機能や浴槽水を追焚する機能を備えている。またバーナの排気が有する顕熱と潜熱の双方を回収し、潜熱回収時に生じた凝縮水を希釈して外部に排出するようになっている。
【0028】
給湯器10は、図示省略の燃焼室の下部にバーナ12を有し、その上方に、バーナ12の排気から主として顕熱を回収する顕熱回収用熱交換器14が配置されている。排気の流れで顕熱回収用熱交換器14の下流には、主として排気の潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器16が配置されている。給湯系の受熱管である給湯受熱管21および他系の受熱管としての追焚受熱管41は、共に潜熱回収用熱交換器16を経由した後さらに顕熱回収用熱交換器14を経由する。顕熱回収用熱交換器14、潜熱回収用熱交換器16は、給湯受熱管21と追焚受熱管41の2つが共通の缶体を通る、いわゆる一缶二水路型の熱交換器になっている。
【0029】
給湯受熱管21の入口には、給水源に通じる給水管22が接続され、給湯受熱管21の出口には出湯用の水栓等に通じる給湯管23が接続されている。給水管22と給湯管23とは、給湯受熱管21を迂回するようにバイパス路24で接続されている。バイパス路24には、通水量を調整するためのバイパス弁25が介挿されている。
【0030】
給水管22のうちバイパス路24の接続箇所より上流(給水源)側の所定箇所には、通水量を検出するための給水流量センサ26が介挿されている。バイパス路24の接続箇所より下流の給湯管23には、通水量を検出するための出湯流量センサ27が介挿されている。バイパス路24の接続箇所より下流の給水管22には、流路を開閉するための第1弁28が介挿されている。バイパス路24の接続箇所より上流の給湯管23には、通水量を調整するための流量制御弁29が介挿されている。
【0031】
給湯受熱管21の入口近傍には、管内の水温の検出するための給水温度センサ31(第2温度センサ)が設けてある。給水温度センサ31は逆方向状態の通水経路から排出される給水の温度を検知する第2温度センサとして機能する。給湯受熱管21のうち顕熱回収用熱交換器14を通る部分のUベンド部には熱交温度センサ32が設けてある。熱交温度センサ32は、給湯受熱管21内の水温を検知するための温度センサであり、バーナ12からの排気によって最も熱くなる部分の水温を検知するようになっている。熱交温度センサ32は管内の水温を直接測定するものであってもよいし、管壁温度から管内水温を推定するように構成してもよい。
【0032】
追焚受熱管41の一端には、浴槽5から浴槽水を取り込むための風呂戻管42が接続され、追焚受熱管41の他端には、潜熱回収用熱交換器16および顕熱回収用熱交換器14で加熱した後の浴槽水を浴槽5へ送り込むための風呂往管43が接続されている。風呂戻管42の途中には、浴槽水を循環させるための風呂ポンプ44が介挿されている。このほか、風呂戻管42の途中には、図示省略の水位センサ、風呂水流スイッチ、風呂サーミスタ等が設けてある。注湯連結管46は、流量制御弁29と出湯流量センサ27の間の給湯管23と、風呂ポンプ44より下流の風呂戻管42とを接続している。注湯連結管46の途中には、管路を開閉する第2弁47が介挿されている。
【0033】
潜熱回収用熱交換器16のフィンの下方には、潜熱回収用熱交換器16で生じた凝縮水を回収するための凝縮水回収皿60が設けてある。凝縮水回収皿60にはドレン管61の一端が接続され、ドレン管61の他端は、凝縮水を一時的に貯えるドレンタンク62に開口している。ドレンタンク62の底部には、希釈後の凝縮水を外部へ排水するための排水管63が接続されている。第1弁28と給水温度センサ31の間の給水管22には、排出管64の一端が接続され、排出管64の他端はドレンタンク62に開口している。排出管64の途中には、管路を開閉する第3弁65が介挿されている。
【0034】
図示省略の燃焼ファンによって燃焼室の下方からバーナ12に向けて空気が送風され、バーナ12を経由した後の排気は、顕熱回収用熱交換器14、潜熱回収用熱交換器16をこの順に経由して燃焼室の上部排気口(図示省略)から排出される。バーナ12の近傍には、図示省略の点火プラグとフレームロッドが配置されている。またバーナ12へ供給される燃焼ガスの量は、ガス比例弁によって調整される。
【0035】
給湯器10の制御回路(制御部)70は、各種制御の中枢的役割を果たすCPU(中央処理装置)と、プログラムや各種の固定的データを記憶するROM(リード・オンリ・メモリ)と、プログラムを実行する上で一時的に必要になるデータ等を記憶するためのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を主要部として構成されている。制御回路70は、切換制御手段71と通水制御手段72と分流制御手段73としての機能を有する。
【0036】
切換制御手段71は、第1弁28、バイパス弁25、第3弁65を制御して給水の通過する通水経路を切り換える機能を果たす。すなわち、第1弁28を開き、第3弁65を閉じた順方向状態と、第1弁28を閉じ、第3弁65を開いた逆方向状態のいずれかに通水経路を切り換える。順方向状態のとき給水は、給水管22から給湯受熱管21の入口へ入り、給湯受熱管21の出口から給湯管23へ流れ得る。逆方向状態のとき給水は、給水管22からバイパス路24を通って給湯受熱管21へその出口側から流入し、給湯受熱管21の入口側から排出管64を経てドレンタンク62へ流出する。順方向状態のときはバイパス弁25の開度を変えることで給湯管23から出湯する湯にミキシングする給水量が調整される。逆方向状態のときはバイパス弁25の開度を変えることで、逆通水する給水の流量が調整される。
【0037】
通水制御手段72は、逆通水時にバイパス弁25の開度を制御する。通水制御手段72は、逆通水中に熱交温度センサ32の検出する温度を監視し、給湯受熱管21の内部で沸騰が生じない範囲で逆通水される通水量が少なくなるようにバイパス弁25の開度を調整する。分流制御手段73は、逆通水中に第1弁28の開閉を制御する。分流制御手段73は、逆通水中に給水温度センサ31の検出する温度を監視し、温度が一定以上のとき第1弁28を開き、第3弁65からドレンタンク62へ排出される水の温度を下げる機能を果たす。なお第1弁28として通水量を任意に増減可能な流量制御弁を用いる場合には、給水温度センサ31の検出する温度に基づき第1弁28の開き具合を調整する。また排出管64の途中に温度センサを設けて排出管64からドレンタンク62へ排出される水の温度を実測し、当該温度に基づいて第1弁28を開閉したりその開度を調整するように構成してもよい。
【0038】
制御回路70には、リモートコントローラ80が接続されている。リモートコントローラ80は、操作部81と表示部82を有している。操作部81は、器具の運転オンオフを切り換えたり、出湯温度や風呂の温度を設定したり、風呂の自動沸き上げ時刻の予約したり、追焚を指示したりするためのスイッチ等からなる。表示部82は、液晶ディスプレイからなり、器具の運転状況、設定温度などを表示する機能を有している。
【0039】
図2は、顕熱回収用熱交換器14における受熱管の配置を示している。バーナ12に近い側から給湯受熱管21b、追焚受熱管41、給湯受熱管21aの順で上下3段に受熱管同士が接触して配置されている。上段に配置された給湯受熱管21aは、給水管22との接続箇所に近い、入口寄りの水管部分であり、下段に配置された給湯受熱管21bは、給湯管23との接続箇所に近い、出口寄りの水管部分である。通水経路が順方向状態に設定されているとき給水は上段の給湯受熱管21aを経由した後、下段の給湯受熱管21bを通って出湯する。一方、逆方向状態に設定されているとき給水は下段の給湯受熱管21bを通った後、上段の給湯受熱管21aを通るようになっている。
【0040】
図3は、給湯器10の動作の流れを示している。給湯器10は、給湯だけを行う給湯単独運転と、風呂の追焚だけを行う追焚単独運転と、追焚と給湯をともに行う給湯追焚同時運転を行うことができる。切換制御手段71は、運転モードが、追焚単独運転でない場合には(ステップS101;N)、通水経路を順方向状態に設定する(ステップS107)。たとえば、給湯単独運転では、給水は、まず給湯受熱管21の潜熱回収用熱交換器16を通る部分で排気の潜熱を回収し、その後、顕熱回収用熱交換器14を通る部分で排気の顕熱を主として回収して加熱され、給湯管23を通じて出湯する。
【0041】
潜熱回収用熱交換器16では、排気の潜熱を回収することにより、凝縮水が発生し、凝縮水回収皿60は、潜熱回収用熱交換器16で発生した凝縮水を回収する。回収された凝縮水は、ドレン管61を通じてドレンタンク62に貯留される。給湯追焚同時運転の場合には、上記に加えてさらに風呂ポンプ44が作動する。これにより浴槽5の浴槽水が風呂戻管42、追焚受熱管41、風呂往管43を経て循環する。この際、追焚受熱管41の潜熱回収用熱交換器16を通る部分で排気の潜熱を主として回収し、顕熱回収用熱交換器14を通る部分で排気の顕熱を主として回収することで浴槽水が加熱される。
【0042】
切換制御手段71は、追焚単独運転が行われる場合には(ステップS101;Y)、通水経路を逆方向状態に設定する(ステップS102)。これにより逆通水が始まる。通水制御手段72は、逆通水中に熱交温度センサ32の検出する温度(T1)に基づいてバイパス弁25の開度を調整する(ステップS103)。具体的には、給湯受熱管21の内部で沸騰が生じない範囲内で、逆通水する流量が少なくなるようにバイパス弁25の開度を調整する。流量は少量に調整されるが、逆通水は連続的に行われる。
【0043】
逆通水される給水は、給湯受熱管21のうち顕熱回収用熱交換器14を通る部分で、沸騰が生じない範囲で高温に昇温される。その後、潜熱回収用熱交換器16を通る。このとき、潜熱回収用熱交換器16では、追焚受熱管41を通る浴槽水よりも給湯受熱管21を流れる逆通水中の給水の方が高温になっているので、水管同士の接触部やフィンを介して給湯受熱管21から追焚受熱管41へ伝熱する。逆通水中の水は給湯受熱管21を出た後、排出管64を通じてドレンタンク62へ流れ込む。これによりドレンタンク62に溜まっている凝縮水が希釈される。充分に希釈された凝縮水は排水管63を通じて外部に排出される。
【0044】
分流制御手段73は、給水温度センサ31の検出する温度(T2)を監視し、T2が予め定めた温度Taより高いとき(ステップS104;Y)、第1弁28を開く(ステップS105)。これにより、給水管22からの給水が給湯受熱管21を経由せずに直接排出管64へ流れる。逆通水されて給湯受熱管21から出てきた水と給水管22からの給水とが混合されてドレンタンク62へ流れ込む。給水を混合することで排出管64からドレンタンク62に流れ込む水の温度が低下し、湯気を抑えることができる。なお、第1弁28として流量調整可能な流量制御弁を用いた場合には、混合後の水温が予め定めた温度に低下するように、給水温度センサ31の検出する温度に応じて第1弁28の開度を調整するとよい。
【0045】
このように、追焚単独運転時に逆通水を行うことで給湯受熱管21内部が冷却されて沸騰が生じなくなるので、バーナ12を高能力、たとえば器具の有する最大能力で燃焼させて追焚単独運転を行うことができる。また給湯受熱管21の出口側から給水を通常とは逆方向に通水するので、最も熱い排気のあたる水管部分(図2の21b)に、まだ加熱されていない給水が直接送り込まれる。その結果、最も加熱されやすい水管部分において沸騰までの温度余裕が大きくなり、少ない通水量で沸騰を防止することができる。また通水量が減る結果、給湯受熱管21を逆通水される給水による吸熱量が少なくなって熱効率が向上する。
【0046】
さらに逆通水した水を凝縮水の希釈に用いるので、沸騰防止のために通水した給水が無駄に排出されずに有効利用される。また沸騰防止対策に消費されたエネルギを潜熱回収用熱交換器16で回収して追焚側の昇温に利用するので、器具全体としての熱効率が向上する。
【0047】
なお出湯流量センサ27は、逆通水中に出湯が生じたこと(出湯要求の発生)を検出するために利用している。すなわち、給水流量センサ26は、逆通水中は、出湯の有無にかかわらず通水のある箇所に配置されているので、給水流量センサ26では、逆通水中の出湯を検知できない。また出湯流量センサ27は、逆通水中には通水が無くかつ出湯すると通水の生じる箇所に設ける必要があり、かかる条件を満たす位置として、バイパス路24の接続箇所よりも下流(出湯水栓のある方)の給湯管23に配置してある。
【0048】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもかまわない。
【0049】
たとえば、実施の形態では、T1に基づいて逆通水の通水量を調整したが、想定される使用条件下で沸騰が生じないように予め定めた一定の流量に逆通水の通水量を固定してもよい。また逆通水を連続的に行うことに代えて、沸騰の生じないように逆通水を断続的に行ってもよい。さらに断続的に逆通水することと逆通水の通水量を調整することを併用すれば、より一層、通水量を減らすことができる。この場合、追焚単独運転に切り換えた直後は、逆通水を行わず、給湯受熱管21内の水温が沸騰の生じる直前まで昇温したとき初めて逆通水を開始し、それ以後は、流量を調整して連続的に逆通水するように構成してもよい。
【0050】
また実施の形態では、T2に基づいて第1弁28の開閉や開度を制御したが、給湯単独運転中、常時、一定量の給水が逆通水後の湯に混合されるように構成してもよい。なお、ドレンタンク62を充分な耐熱性の材料で形成し、かつ湯気の出ることを問題としないような場合には、逆通水された水に給水管22からの給水を混合しなくてもよい。
【0051】
また逆通水による追焚単独運転時の沸騰防止対策を、潜熱回収用熱交換器を具備しない給湯器に適用してもよい。このほかバーナ12は、ガスのほか石油を燃焼させるものであってもよい。また実施の形態では、他系が風呂の追焚系であったが、暖房用の循環系等であってもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明にかかる給湯器によれば、給湯系以外の他系を単独運転する際に通水経路を切り換えて、給湯系の受熱管に通常と逆方向に給水を流して冷却するので、給湯系の受熱管内部での沸騰が起こらず、高能力で他系の単独運転を行うことができる。
【0053】
また給湯系受熱管の出口側から給水を流すので、最も熱い排気のあたる水管部分に、まだ加熱されていない給水を直接送り込むことができ、沸騰までの余裕度が増して、少ない通水量で沸騰を防止することができる。さらに逆通水される通水量が少ないので、給湯系の受熱管を流れる給水の加熱に費やされるエネルギが少なくなり、器具全体として熱効率が向上する。
【0054】
他系単独運転が行われているとき、少量の給水を連続的に逆通水するものでは、受熱管の熱疲労が低減する。また沸騰しない程度に高温の湯が給湯系の受熱管内部をゆっくり流れるので、フィンを介してまたは直接に接している他系の受熱管に給湯系受熱管側の熱が充分に伝熱し、器具全体としての熱効率が向上する。
【0055】
給湯系受熱管内の水温を温度センサで検知し、その温度に基づいて、逆通水時の通水量または逆通水のオンオフを制御するものでは、沸騰防止のための使用する給水の通水量を少なくすることができる。
【0056】
潜熱回収用熱交換器で生じた凝縮水を、逆通水された水で希釈するものでは、沸騰防止のために通水した給水を有効利用できる。すなわち、排水系(たとえばコンクリート製の排水益)に穴があかない程度に凝縮水の酸性度を下げる(たとえばPH5.6以上にする)ためには、ある程度の希釈水量が必要であり、沸騰を防止するために通水する水をただ単に捨ててしまうのではなく、凝縮水の希釈に用いることで水資源の有効活用ができる。また凝縮水の中和剤を補給する手間が省けるとともに、中和剤補給のためのランニングコストがかからない。
【0057】
逆通水された水の熱を、潜熱回収用熱交換器において他系の受熱管に伝熱して回収するものでは熱効率がさらに向上する。
【0058】
逆通水されて高温になった水の温度を、加熱前の給水を混合して下げるものでは、排水から湯気が出なくなり、利用者に器具が故障しているのではないか等の不審感を与えることがない。またドレンタンクに耐熱性の低い材料を使用することが可能になる。さらに逆通水の通水量を増加させる場合に比べて、排水温度を下げるために追加使用する給水量が少なくなる。また分流した給水が給湯系受熱管を通らないので、エネルギーロスも少ない。さらに上記混合に用いる加熱前の給水の量を、逆通水されて高温になった水の温度に基づいて調整するものでは、混合する給水量を最適化することができる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る給湯器の概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る給湯器の顕熱回収用熱交換器における受熱管の配置の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る給湯器が行う動作の流れ図である。
【符号の説明】
5…浴槽
10…給湯器
12…バーナ
14…顕熱回収用熱交換器
16…潜熱回収用熱交換器
21…給湯受熱管
22…給水管
23…給湯管
24…バイパス路
25…バイパス弁
26…給水流量センサ
27…出湯流量センサ
28…第1弁
29…流量制御弁
31…給水温度センサ
32…熱交温度センサ
41…追焚受熱管
42…風呂戻管
43…風呂往管
44…風呂ポンプ
46…注湯連結管
47…第2弁
60…凝縮水回収皿
61…ドレン管
62…ドレンタンク
63…排水管
64…排出管
65…第3弁
70…制御回路
71…切換制御手段
72…通水制御手段
73…分流制御手段
80…リモートコントローラ
81…操作部
82…表示部

Claims (7)

  1. 入口側に給水管が接続され出口側に給湯管が接続された給湯系の受熱管と1または2以上の他系の受熱管とが缶体を共通にした熱交換器を通る給湯器において、
    給水が前記給湯系の受熱管の入口側から出口側へ流れ得る順方向状態と給水が前記給湯系の受熱管の出口側から前記入口側へ流れて排出される逆方向状態とに切換可能な通水経路と、前記通水経路の切換を制御する切換制御手段とを有し、前記切換制御手段は、前記給湯系に出湯要求のない状態で前記他系を加熱する他系単独運転が行われるとき、前記通水経路を前記逆方向状態に設定する
    ことを特徴とする給湯器。
  2. 前記他系単独運転が行われているときに給水を前記逆方向状態の前記通水経路に連続して流すとともに、その流量を前記給湯系の受熱管の内部で沸騰の生じない範囲で少量にした
    ことを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
  3. 前記給湯系の受熱管内の水温を検知するための温度センサと、
    前記逆方向状態の通水経路における通水量または通水のオンオフを前記温度センサの検知する温度に基づいて制御する通水制御手段とを
    さらに有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯器。
  4. 前記熱交換器の排気下流に配置された潜熱回収用熱交換器と、前記潜熱回収用熱交換器で生じる凝縮水を回収する凝縮水回収手段とを有し、
    前記他系単独運転が行われているときに前記逆方向状態の前記通水経路から排出された給水で、前記凝縮水回収手段が回収した凝縮水を希釈する
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の給湯器。
  5. 前記潜熱回収用熱交換器は、前記給湯系の受熱管と前記他系の受熱管が通るものである
    ことを特徴とする請求項4に記載の給湯器。
  6. 前記他系単独運転が行われているときに、前記給湯系の受熱管の前記入口側から流出する水に、加熱前の給水を分流して混合する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の給湯器。
  7. 前記他系単独運転が行われているときに、前記逆方向状態の前記通水経路から排出される給水の温度を検知する第2温度センサと、
    前記第2温度センサの検知した温度に基づいて、前記混合の可否およびまたは混合に用いる加熱前の給水の量を制御する分流制御手段とを
    さらに有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の給湯器。
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