JP3801265B2 - 自動2輪車の燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動2輪車の燃料供給装置に係り、特に導圧管を介して燃料タンクに走行風圧を加えるものにおいて、この導圧管から燃料タンク内圧との差圧により燃料が無用に吸い出されるのを防止する燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような自動2輪車の燃料供給装置として、特開平6−147044号公報には図9に示すように、走行風圧取込用の吸気装置20の後端部に気化器30の周囲を実質的に密閉するボックス部24を設け、このボックス部24と燃料タンク40とを導圧管50で連通するとともに、気化器30に取付けられたスロットル開度センサー32によりスロットル開度を検出し、このスロットル開度に応じて導圧管50の中間部に設けられた開閉弁54を開閉制御するものが示されている。
【0003】
また、図10に示すように、スロットル部84にスロットル開度センサー32を設け、これによりスロットル開度を検出して、開閉弁54を開閉制御するものもある。
【0004】
さらに、図11に示すようにエンジン12の回転数も検出し、コンピュータ制御ユニット10によりスロットル開度とエンジン回転数を演算処理し、開閉弁54を開閉制御する自動2輪車の燃料装置もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9又は図10のような開閉弁54の開閉制御方式においては、気化器30やスロットル部84に比較的高価なスロットル開度センサー32を別途取付ける必要があり、部品点数の増加によるコストアップや、気化器30やスロットル部84の形状変更に伴う新たな金型を成型するための投資が必要となる等の問題があった。
【0006】
特に図11のように、エンジン回転数も制御パラメータとして用いる場合、コンピュータ制御ユニット10をも設ける必要が生じ、さらにコストがアップするという問題があった。そこで、本願発明は上記諸問題を解決することを目的とする
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に係る自動2輪車の燃料供給装置は、吸気装置により気化器の吸気側とフロート室とに走行風圧を加え、この吸気装置と燃料タンクを導圧管で連通することにより燃料タンクにも走行風圧を加え、前記導圧管の中間部にその連通を開閉制御するための開閉弁を備えるとともに、前記吸気装置の後端部に気化器の周囲を実質的に密閉するボックス部を備えた自動2輪車の燃料供給装置において、前記開閉弁はブレーキ装置に設けられたストップスイッチと連動して開閉制御され、前記ボックス部には、フィルタ部材が設けられており、このフィルタ部材の上流側がダーティサイドをなし、下流側がクリーンサイドをなしており、前記導圧管の一端が前記ボックス部に接続されかつ終端が前記クリーンサイド内まで延ばされていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る自動2輪車の燃料供給装置は、前記導圧管の開閉弁と燃料タンクの中間部にチェックバルブを備えるとともに、このチェックバルブには空気を容易に通過させることができるが燃料を通過しにくくする程度に穴径の小さな導通穴が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る自動2輪車の燃料供給装置は、前記開閉弁をソレノイドバルブで構成し、このソレノイドバルブを開閉制御するための制御回路は、ソレノイドバルブと直列に接続され、かつ、ブレーキレバーを引いた場合に接点が閉じるストップスイッチと、ソレノイドバルブと並列に、かつ、電源電圧に対し逆向きで接続されるダイオードを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る自動2輪車の燃料供給装置は、ソレノイドバルブは制動灯と並列に接続されることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る自動2輪車の燃料供給装置は、吸気装置により気化器の吸気側とフロート室とに走行風圧を加え、この吸気装置と燃料タンクを導圧管で連通することにより燃料タンクにも走行風圧を加え、前記導圧管の中間部にその連通を開閉制御するための開閉弁を備えるとともに、前記吸気装置の後端部に気化器の周囲を実質的に密閉するボックス部を備えた自動2輪車の燃料供給装置において、前記開閉弁はスロットル部に設けられたスロットルの開閉を検知するスイッチと連動して開閉制御され、前記ボックス部には、フィルタ部材が設けられており、このフィルタ部材の上流側がダーティサイドをなし、下流側がクリーンサイドをなしており、前記導圧管の一端が前記ボックス部に接続されかつ終端が前記クリーンサイド内まで延ばされていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る自動2輪車の燃料供給装置は、前記導圧管の開閉弁と燃料タンクの中間部にチェックバルブを備えるとともに、このチェックバルブには空気を容易に通過させることができるが燃料を通過しにくくする程度に穴径の小さな導通穴が設けられていることを特徴とする。
【0014】
なお、気化器を実質的に密閉するとは、例えばボックス部に水抜き孔を設ける等、走行風圧によって気化器の周囲の圧力を高めるのに支障のない程度の細孔等が形成されたものも含む趣旨である。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、開閉弁はブレーキ装置に設けられたストップスイッチに連動して開閉制御されるので、従来必要とされてきた高価なスロットル開度センサーやコンピュータ制御ユニットを省略でき、製造コストの低減を図ることができる。また、吸気装置のボックス部で気化器の周囲を実質的に密閉したので、気化器の吸気側とフロート室及び燃料タンクを確実に等圧に走行風圧で加圧することができ、空燃比を一定に保つことができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、チェックバルブを設けたので、ブレーキ操作がなされず開閉弁が開いた状態で車体が傾斜または減速傾向にある場合に、導圧管を介して燃料燃料タンク内圧との差圧により燃料が吸気装置側へ向かって無用に吸い出されることを防ぐことができる。またチェックバルブに穴径の小さな導通穴を設けたので、一時的に燃料タンクの内圧が高くなることによってチェックバルブが閉じ側へ張り付いた状態になることを防止できる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、開閉弁をソレノイドバルブにより構成するとともに、このソレノイドバルブと並列に、かつ、電源電圧に対して逆向きにダイオードを接続したので、ブレーキスイッチが閉から開になる際の逆起電力を防止でき、点火装置等の他の電気部品への悪影響を回避できる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、制動灯を備えた既存の市販車に対して、本燃料装置を追加する場合、制動灯からソレノイドバルブ用の回路を分岐させるだけで済むので、追加を容易に行うことができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、開閉弁はスロットル部に設けられたスロットルの開閉を検知するスイッチと連動して開閉制御されるので、従来必要とされてきた高価なスロットル開度センサーやコンピュータ制御ユニットを省略でき、製造コストの低減を図ることができる。
また、吸気装置のボックス部で気化器の周囲を実質的に密閉したので、気化器の吸気側とフロート室及び燃料タンクを確実に等圧に走行風圧で加圧することができ、空燃比を一定に保つことができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、チェックバルブを設けたので、スロットルが全閉ではないため開閉弁が開いている状態で車体が傾斜または減速傾向にある場合に、導圧管を介して燃料燃料タンク内圧との差圧により燃料が吸気装置側へ向かって無用に吸い出されることを防ぐことができる。
またチェックバルブに穴径の小さな導通穴を設けたので、一時的に燃料タンクの内圧が高くなることによってチェックバルブが閉じ側へ張り付いた状態になることを防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図3に基づいて本発明の第1実施形態を説明する。図1は本発明が適用されたロードレース仕様の自動2輪車の側方から本実施形態に必要な構成部品のみを示す概念図である。
【0023】
この図からも明らかなように、走行風圧を気化器30にまで導入するための吸気装置20は、車体前方のカウル14に走行風取込開口24を備え、燃料タンク40を貫通して後方へ延びる導入部22と、この導入部22の後端に接続されるボックス部24を備えている。
【0024】
ボックス部24には、フィルタ26が設けられており、その上流側がダーティーサイド24aをなし、下流側がクリーンサイド24bをなしている。
【0025】
気化器30は、ボックス部24のクリーンサイド24b内に配置され、吸気口36がクリーンサイド24b内へ開口され、吸気通路の下流側が図示しないエンジンの吸気バルブに接続されている。また、ボックス部24の上方には燃料タンク40が設けられており、燃料タンク40の下端部から延びる燃料管34は図示しない気化器30のフロート室に接続されている。
【0026】
ボックス部24は、気化器30の周囲を実質的に密閉し、気化器の吸気口36及びフロート室に走行風圧を加えられるようになっている。
【0027】
燃料タンク40とボックス部24は、第1連通管52、第2連通管56及び第3連通管58からなる導圧管50で連通接続され、第1連通管52と第2連通管56の間にはソレノイドバルブ55が介装され、第2連通管56と第3連通管58の間にはキャッチタンク60が介装されている。
【0028】
第1連通管52の一端は燃料タンク40の前方上端部に接続され、他端は本実施形態の開閉弁であるソレノイドバルブ55に接続されている。
【0029】
また、第2連通管56の一端はソレノイドバルブ55に接続され、他端は大きなバンク角でコーナリングするときのような車体の揺れ等により燃料タンク40から燃料が吸い出された場合にこれを捕集するためのキャッチタンク60に接続されている。
【0030】
さらに、第3連通管58の一端はキャッチタンク60に接続され、他端が吸気装置20のボックス部24に接続され、その終端は気化器30近傍のクリーンサイド24b内まで延びている。
【0031】
右側ハンドル73のスロットルグリップ70近傍にはブレーキレバー72が設けられており、運転者はブレーキレバー72をスロットルグリップ70とともに握ってブレーキレバー72を引くことにより、ブレーキ制動をかけられるようになっている。
【0032】
図2は、右側ハンドル73近傍を拡大して示す図であり、この図からも明らかなように、ブレーキレバー72の基部75には突起71が設けられ、ブレーキレバー72が揺動可能に支持されている固定部77には突起71に対応する位置にストップスイッチ74が設けられており、ブレーキレバー72が引かれた場合に突起71でストップスイッチ74が押圧されるようになっている。
【0033】
ストップスイッチ74からはコード76が延出しており、ソレノイドバルブ55に接続されている。また、固定部77にはブレーキワイヤ78が接続されている。
【0034】
図3はソレノイドバルブ55を開閉制御する制御回路図であり、この図からも明らかなように、ソレノイドバルブ55とストップスイッチ74は直列に電源電圧に接続されている。
【0035】
ソレノイドバルブ55にはこれと並列で、かつ、電源電圧に対して逆向き、すなわち電源電圧を阻止する向きでダイオード80が接続されている。なお、本実施形態においては電源電圧として+12Vを用いている。
【0036】
本制御回路においては、ブレーキレバー72が引かれ、ストップスイッチ74がオンされると、ソレノイドバルブ55が励磁して閉状態になり、導圧管50の連通を止めるようになっている。
【0037】
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、ブレーキレバー72が開放されている通常走行時においては、ストップスイッチ74が押圧されていないのでオフになっており、このためソレノイドバルブ55が励磁せず開状態になるので、導圧管50は連通状態となる。
【0038】
このため、走行風圧が気化器30の吸気口36及びフロート室に加わるとともに、導圧管50を介して燃料タンク40内にも加わり、これにより燃料タンク40からフロート室に必要に応じ燃料を滴下することができる。
【0039】
一方、ブレーキレバー72が引かれている減速時においては、ストップスイッチ74が押圧されているのでオンとなっており、このためソレノイドバルブ55が励磁され閉状態になるので、導圧管50の連通は止められる。
【0040】
このため、走行風圧が減少することに伴い、ボックス部24より燃料タンク40の内圧が高くなり、燃料タンク40から導圧管50を介して燃料タンク40の内圧との差圧により燃料が吸気装置20側であるキャッチタンク60へ向かって無用に吸い出されるのを防ぐことができる。
【0041】
しかも、ソレノイドバルブ55の開閉制御をブレーキレバー72の固定部77に設けられたストップスイッチ74と連動して行うので、従来必要とされた比較的高価なスロットル開度センサーやコンピュータ制御ユニットを省略でき、部品点数の削減や、製造コストの低減を図ることができる。そのうえ、スロットル開度センサーを設けるため、特別な形状に気化器30やスロットル部84を変更するのに必要な新たな金型の製作も不要となる。
【0042】
また、図3に明らかなようにソレノイドバルブ55と並列に、かつ、電源電圧と逆向きでダイオード80を接続した。このため、ストップスイッチ74が閉から開に切り換わる時に発生するソレノイドバルブ55の自己誘導による逆起電力を抑えることができ、他の電気部品である点火装置等に悪影響を与えるのを防止することができる。
【0043】
なお、本願発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能であり、例えば、ソレノイドバルブ55からなる開閉弁を機械バルブに置き換え、ブレーキレバー72から延出するブレーキワイヤ78で機械的に開閉させることも可能である。また、ストップスイッチ74をブレーキレバー72でなく、フットブレーキに設けることも可能である。
【0044】
さらに、キャッチタンク60は必ずしも必須のものではなく、また、吸気装置20のボックス部24を省略し、吸気装置20の導入部22から直接的に気化器30及び燃料タンク40に走行風圧を導入することも可能である。そのうえ、後述する第2の実施形態のように、燃料タンク40とソレノイドバルブ55の間にチェックバルブを設けることも可能である。
【0045】
次に図4乃至図6に基づいて、第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態と実質的同一部分については、同一符号を用いるものとする(以下の実施形態についても同じ)。
【0046】
図4は第1の実施形態の図1に相当する側方概念図であり、図5は同図3に相当する制御回路図である。
【0047】
図4に示すように、ブレーキレバー72に取付けられたストップスイッチ74から延びるコード76は、ウインカーやブレーキの制動灯82等を点灯させる表示回路16に接続されおり、この表示回路16から延出するコード79はソレノイドバルブ55に接続されている。
【0048】
また、ソレノイドバルブ55と燃料タンク40の間には、ソレノイドバルブ55が開の状態で、燃料タンク40とキャッチタンク60の差圧により開閉するチェックバルブ51が設けられている。
【0049】
図6はチェックバルブ51の閉じた状態を示す拡大断面図である。この図からも明らかなように、キャップ51aをボディー部51dに嵌合することにより形成された密閉空間51fには、リテーナ51dとバルブ51cが一体に設けられている。
【0050】
ソレノイドバルブ55が開の状態において、図6のように燃料タンク40の内圧の方がキャッチタンク60の内圧よりも高い場合には、バルブ51cはボディー部51dに着座することによりチェックバルブ51が閉状態となるようになっている。
【0051】
逆にキャッチタンク60の内圧の方が燃料タンク40の内圧より高い場合は、リテーナ51bとバルブ51cが図の左側にシフトし、バルブ51cがボディー部51dから離座することにより、チェックバルブ51が開状態になるようになっている。
【0052】
リテーナ51bには、コーナリング時の減速等により、ソレノイドバルブ55が開の状態で、一時的に燃料タンク40の内圧がキャッチタンク60の内圧より高くなることによってバルブ51cがボディー部51dへ着座して閉となった後、燃料タンク40の内圧をキャッチタンク60側の走行風圧と等圧になるまで速やかに下げ、バルブ51cの張り付きを防止して開状態になりやすいようにするため、穴径の小さい導通穴51eが設けられている。
【0053】
この導通穴51eの穴径は、空気を容易に通過させることができるが、燃料を通過しにくくするよう十分に小さくなっている。
【0054】
このためバルブ51cが閉となった場合、導通穴51eが開口していても、燃料タンク40から燃料が吸い出されにくくなっている。
【0055】
但し、エア抜き性を向上させるため、導通穴51eの穴径を大きくする場合もあるが、このようなときでも、ブレーキによる急激な減速など、極端な内圧差が生じない限り、導通穴51eからの燃料の吸い出しが生じないように設置される。
【0056】
図5に明らかなように、ソレノイドバルブ55は自動2輪車の制動灯82に並列に接続されており、さらに、ダイオード80も電源電圧と逆向きに並列に接続されている。
【0057】
第2の実施形態においては、ソレノイドバルブ55を表示回路16に設けられている制動灯82に並列に接続させた。このため、一般に市販されている自動2輪車に取付ける場合、通常備えられている制動灯82にソレノイドバルブ55を並列に追加接続するだけで、本燃料装置を構成することができ、既存の自動2輪車に対する設計変更を最小限に済ますことができ、追加を容易に行うことができる。
【0058】
また、ソレノイドバルブ55と燃料タンク40の間にチェックバルブ51を設けたので、コーナリングするときのように車体を大きく傾けたり、ブレーキ操作をせずにスロットルを閉じることにより減速したりするときに、燃料タンク40から燃料が無用に吸い出されるような場合は、チェックバルブ51が自動的に閉じる。このため、燃料タンク40からキャッチタンク60側へ燃料が無用に吸い出されるのを確実に防止できる。
【0059】
さらに、急な減速時には、燃料タンク40内の減圧の遅れにより、圧力差が大きくなり、燃料が導通穴51eより燃料タンク40からキャッチタンク60側へ無理矢理押し出される可能性が残るが、このような場合は、ブレーキレバー72に連動してソレノイドバルブ55が閉じるので、燃料タンク40からキャッチタンク60側へ燃料が無用に吸い出されるのを確実に防止できる。
【0060】
このように、チェックバルブ51とソレノイドバルブ55を併設させることは、ソレノイドバルブ55の開状態下の燃料の吸い出し、並びにチェックバルブ51の導通穴51eによる燃料の吸い出しを同時に防止できる利点がある。
【0061】
次に図7及び図8に基づいて第3の実施形態を説明する。図7は第1実施形態の図1に相当する側方概念図であり、この図からも明らかなように、スロットル部84のスロットルグリップ70の反対側には、スロットルハウジング86が設けられている。
【0062】
図9は、スロットルハウジング86の断面図であり、スロットルグリップ70とともに回動する軸部85の先端には、略扇形のプーリー89が設けられており、これにより、スロットルグリップ70とプーリー89は同じ角度だけ連動して回動するようになっている。
【0063】
プーリー89の外周部には、一端が気化器30のスロットルバルブに接続されるスロットルワイヤー87の他端が接続されており、このプーリー89が図の反時計方向に回動した場合に、スロットルワイヤー87が引かれて気化器30のスロットルバルブが開かれるようになっている。
【0064】
スロットルハウジング86の左側下方にはプッシュスイッチ88が設けられ、スロットルバルブが全閉のときに、その突起部88aをプーリー89の端辺89aが押圧することにより、プッシュスイッチ88がオン状態になるように構成されている。
【0065】
プッシュスイッチ88からはコード76が延出しており、第1実施形態における図3と同様の制御回路構成により、ソレノイドバルブ55と接続されている。
【0066】
第3の実施形態においては、運転者がスロットルグリップ70を捻り、スロットルを開いた状態では、プーリー89は反時計方向に回動して、端辺89aが突起部88aから離れるので、プッシュスイッチ88がオフ状態となり、ソレノイドバルブ55は開状態が維持される。
【0067】
一方、運転者がスロットルグリップ70を緩めてスロットルを全閉とした状態では、プーリー89は時計方向へ回動して端辺89aが突起部88aを押圧するので、プッシュスイッチ88がオン状態となり、ソレノイドバルブ55は閉状態となる。
【0068】
この結果、スロットルバルブが全閉で車体が減速傾向にあるときは、導圧管50の連通はソレノイドバルブ55により止められるので、燃料タンク40の内圧がキャッチタンク60の内圧より高くなっても、燃料タンク40から導圧管50を介して無用に燃料がキャッチタンク60側へ吸い出されるのを防止できる。
【0069】
しかも、既存のスロットルハウジング86にプッシュスイッチ88を設けるだけで構成でき、スロットルハウジング86にあまり大きな変更を必要とせず、また、プッシュスイッチ88自体も安価であるので、製造コストが低減される。
【0070】
なお、第3の実施形態においても種々の変形が可能であり、例えば、第2の実施形態のように、ソレノイドバルブ55と燃料タンク40の間にチェックバルブ51を設けることもできる。
【0071】
このようにすれば、スロットルは全閉ではないがソレノイドバルブ55が開いている状態で車体が傾斜または減速傾向にある場合に、導圧管50を介して燃料燃料タンク40の内圧との差圧により燃料がキャッチタンク60側へ向かって無用に吸い出されることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における側方概念図
【図2】 グリップ近傍を拡大して示す図
【図3】 第1の実施形態における制御回路図
【図4】 第2の実施形態における図1相当図
【図5】 同図3相当図
【図6】 チェックバルブの断面図
【図7】 第3の実施形態における図1相当図
【図8】 スロットルハウジングの断面図
【図9】 従来の燃料装置を示す図
【図10】 別の従来の燃料装置を示す図
【図11】 さらに別の従来の燃料装置を示す図
【符号の説明】
20:吸気装置、22:導入部、24:ボックス部、30:気化器、40:燃料タンク、50:導圧管、55:ソレノイドバルブ(開閉弁)、70:スロットルグリップ、72:ブレーキレバー(ブレーキ装置)、74:ストップスイッチ、82:制動灯、88:プッシュスイッチ、89:プーリー

Claims (6)

  1. 吸気装置により気化器の吸気側とフロート室とに走行風圧を加え、この吸気装置と燃料タンクを導圧管で連通することにより燃料タンクにも走行風圧を加え、前記導圧管の中間部にその連通を開閉制御するための開閉弁を備えるとともに、前記吸気装置の後端部に気化器の周囲を実質的に密閉するボックス部を備えた自動2輪車の燃料供給装置において、前記開閉弁はブレーキ装置に設けられたストップスイッチと連動して開閉制御され、前記ボックス部には、フィルタ部材が設けられており、このフィルタ部材の上流側がダーティサイドをなし、下流側がクリーンサイドをなしており、前記導圧管の一端が前記ボックス部に接続されかつ終端が前記クリーンサイド内まで延ばされていることを特徴とする自動2輪車の燃料供給装置。
  2. 前記導圧管の開閉弁と燃料タンクの中間部にチェックバルブを備えるとともに、このチェックバルブには穴径の小さな導通穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動2輪車の燃料供給装置。
  3. 前記開閉弁をソレノイドバルブで構成し、このソレノイドバルブを開閉制御するための制御回路は、ソレノイドバルブと直列に接続され、かつ、ブレーキレバーを引いた場合に接点が閉じるストップスイッチと、ソレノイドバルブと並列に、かつ、電源電圧に対し逆向きで接続されるダイオードを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の自動2輪車の燃料供給装置。
  4. ソレノイドバルブは制動灯と並列に接続されることを特徴とする請求項3記載の自動2輪車の燃料供給装置。
  5. 吸気装置により気化器の吸気側とフロート室とに走行風圧を加え、この吸気装置と燃料タンクを導圧管で連通することにより燃料タンクにも走行風圧を加え、前記導圧管の中間部にその連通を開閉制御するための開閉弁を備えるとともに、前記吸気装置の後端部に気化器の周囲を実質的に密閉するボックス部を備えた自動2輪車の燃料供給装置において、前記開閉弁はスロットル部に設けられたスロットルの開閉を検知するスイッチと連動して開閉制御され、前記ボックス部には、フィルタ部材が設けられており、このフィルタ部材の上流側がダーティサイドをなし、下流側がクリーンサイドをなしており、前記導圧管の一端が前記ボックス部に接続されかつ終端が前記クリーンサイド内まで延ばされているることを特徴とする自動2輪車の燃料供給装置。
  6. 前記導圧管の開閉弁と燃料タンクの中間部にチェックバルブを備えるとともに、このチェックバルブには穴径の小さな導通穴が設けられていることを特徴とする請求項5記載の自動2輪車の燃料供給装置。
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