JPH08210187A - 気化器のエアベント装置 - Google Patents

気化器のエアベント装置

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JPH08210187A
JPH08210187A JP7274759A JP27475995A JPH08210187A JP H08210187 A JPH08210187 A JP H08210187A JP 7274759 A JP7274759 A JP 7274759A JP 27475995 A JP27475995 A JP 27475995A JP H08210187 A JPH08210187 A JP H08210187A
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茂 片岡
Yuji Horiuchi
勇二 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】走行風圧により過給するエンジンの気化器の燃
料溜めをインナーベントするに際し、走行速度の変化に
よる吸気通路内と燃料溜め内との圧力差の変動を防止し
て、車速変化による空燃比の変化(乱れ)を無くす。 【構成】気化器(21)の燃料溜め(27)のエアベント通路(3
3)は吸気負圧作動式切換え弁(35)を介してアウター及び
インナーの両ベント通路(39 、34) に接続され、エンジ
ン運転中に使用されるインナーベント通路(34)の先端は
空気取入れ口(18)近傍で前方へ向けて開口する状態で吸
気流路(50)内に連通され、インナーベント通路(34)の途
中にフィルタ(65)を装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動2輪車、自動3、
4輪車あるいは自動車等の車両用エンジンの気化器のエ
アベント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車、自動3、4輪車あるいは自
動車等の車両用エンジンの気化器においては、一般に、
燃料溜め(通常フロート室と呼ばれる)の上部空間を大
気または吸気系の空気流路内に連通させ、該燃料溜めと
気化器ベンチュリー部との圧力差を確保するためのエア
ベントが設けられている。このエアベントは、圧力差を
利用して燃料流出を容易にし、エンジン運転状態に応じ
た空燃比を確保するためのものであり、通常、走行速度
が変化しても圧力変動が少ない位置(例えばエアクリー
ナの両サイドの後方など)に開口させてある。
【0003】一方、エンジンの充填効率の向上を目的と
して、空気取入口(空気流路入口)を車両前方に向けて
開口させ、走行時の風圧(ラム圧)を利用して空気の過
給を行なう方式のものが、例えば、実開昭63−121
190号に開示されている。この走行風圧を利用した吸
気方式にあっては、エアベントを大気に開放するだけで
は、走行速度の相違によって気化器に導入される吸気圧
力が変動するため、車速の変化に伴い空燃比が変動し適
正混合気から外れる場合がある。例えば、高速走行時に
走行風圧(過給圧)が大きくなると、ベンチュリー部の
負圧が減じてその絶対圧力が燃料溜め内の圧力に接近す
るため、燃料吸出し力が低下することになる。
【0004】そこで、走行風圧を利用した吸気方式にお
ける気化器のエアベントでは、ベント通路を走行風圧の
影響を受けるエアクリーナ内に開口させることにより、
車速に応じた圧力を燃料溜めにも作用させ、吸気通路内
(ベンチュリ部)の圧力とバランスさせることにより、
安定した空燃比を維持する方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のベント
通路をエアクリーナ内に開口させる(インナーベント)
方式の気化器のエアベント装置にあっては、駐車などで
一定時間(例えば30分)エンジンを停止させる場合、
高いエンジン温度のために燃料溜め内あるいは燃料通路
内の燃料が蒸発し、気化燃料(蒸散ガス)がベント通路
を通してエアクリーナ内へ流入し空気流路内に充満する
ことがある。このため、再始動時の混合気が過濃状態に
なり、始動性が低下し始動に時間を要する場合がある。
【0006】また、従来の気化器のエアベント装置で
は、ベント通路を、エアクリーナのクリーンサイドな
ど、流路抵抗等により走行風圧がかなり減衰した空気流
路部分に開口させているので、特に高速走行時におい
て、燃料溜め内の圧力とベンチュリ部の圧力(負圧吸引
力)との差圧を充分に大きくすることができず、燃料供
給量が不充分になる場合がある。
【0007】さらに、従来のエアベント装置では、蒸散
ガス流出防止用のキャニスターなどを装着する場合、ス
ターター機構を使用してエンジン始動を行なう時、これ
らキャニスター等を通して空気を吸入するため、その通
過抵抗により充分な空気が得られず、スムーズな回転上
昇が得られない場合がある。
【0008】本発明は上記技術課題に鑑みてなされたも
のであり、本発明の目的は、走行風圧を利用して外気を
過給するエンジンにおいて、エンジン運転中に気化器の
燃料溜め上部空間をインナーベントするに際し、走行速
度の変化による吸気通路内と燃料溜め内との圧力差の変
動を防止して、車速の変化による空燃比の変化(乱れ)
を無くすことができる気化器のエアベント装置を提供す
ることである。
【0009】
【課題解決のための手段】本発明は、走行風圧を利用し
て外気を空気流路内へ過給し、気化器で作成した混合気
を燃焼室へ充填する車両用エンジンの気化器のエアベン
ト装置において、車両の前面に開口する空気取入れ口と
エアクリーナの入口とをダクト状の空気通路で接続し、
気化器の燃料溜めの上部空間に連通するエアベント通路
は切換え弁を介してアウターベント通路及びインナーベ
ント通路に接続され、前記切換え弁は、エンジン停止中
には前記アウターベント通路を通して前記エアベント通
路を大気に連通させ、エンジン運転中には前記インナー
ベント通路を通して前記エアベント通路を前記空気流路
内に連通させるように、エンジン吸気負圧により作動さ
れ、前記インナーベント通路はその先端が前記空気取入
れ口近傍で前方へ向けて開口する状態で前記空気流路内
に連通され、該インナーベント通路の途中にフィルタが
装着されている構成とすることにより、上記目的を達成
するものである。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図7は本発明による気化器のエアベント装置を有
するエンジンが搭載された自動2輪車の左側面図であ
る。図7において、車体フレーム10の前後には図示し
ないフロントフォークおよびリヤフォークを介して前輪
11および後輪12が懸架されており、該車体フレーム
10の中央部には駆動用のエンジン13が取付けられて
いる。車体フレーム10の上部には燃料タンク14およ
びシート15が取付けられており、車体の前面から両側
前半部にかけてはカウリング16によって覆われてい
る。
【0011】図1はエンジン13の吸気系の構成を示す
縦断面図であり、図2は図1中の空気取入れ口を示す部
分正面図である。図1、図2および図7において、前記
エンジン13への吸気は、前記カウリング16の前面の
ヘッドライト17の下側に形成された空気取入れ口18
から取入れた空気を、吸入ダクト19を通してエアクリ
ーナ20内へ導入し、該エアクリーナ20から気化器2
1へ導入し、該気化器21のベンチュリー部51(吸気
通路22の一部)で混合気を作成し、これをエンジン1
3内へ供給することによって行なわれる。
【0012】すなわち、図示の例では、エンジン13の
空気流路50は、空気取入れ口18から車体内部へ延び
る前記ダクト19、前記エアクリーナ20内の流路、前
記気化器21のベンチュリー部51を含む吸気通路2
2、およびエンジンの吸気孔52などによって構成され
ている。前記カウリング16の前面に形成された空気取
入れ口18は、走行方向前方から見て所望の投影面積を
有しており、外気が走行風圧(ラム圧)を利用して前記
空気流路50内へ積極的に押し込められ、過給されるよ
うに構成されている。
【0013】こうして、走行風圧を利用して外気を空気
流路50内へ過給し、気化器21で作成した混合気をエ
ンジン13の燃焼室66へ充填する車両用エンジンの吸
気系が構成されている。前記エアクリーナ20は、前記
ダクト19に連通する入口および前記吸気通路22側に
連通する出口を有するクリーナケース23内に濾過材か
ら成るエレメント(フィルタ)24を取付け、該ケース
23内をエレメント上流側(ダーティサイド)25とエ
レメント下流側(クリーンサイド)26に仕切って構成
されている。
【0014】なお、本実施例においては、図1に示すよ
うに、前記ダクト19にエンジン排気量の2.0倍以
上、好ましくは3.0〜4.0倍の容積を有するサージ
タンク67が形成されている。このサージタンク67
は、走行風圧を利用して高速で導入される空気の流速を
一時的に低下(例えば、5m/s以下)させて雨水等を
吸気から分離し、該雨水がエアクリーナ20内へ侵入す
ることを防止するためのものである。前記サージタンク
67の底部には、吸気から分離されて捕捉収集された雨
水等を排出するためのドレーン68が設けられている。
【0015】図3は前記気化器21の詳細を示す縦断面
図であり、図4は図3中の線4−4に沿った断面図であ
る。図3および図4において、前記エアクリーナ20の
エンジン側に接続された気化器21は、燃料タンク14
(図7)から燃料溜め27へ導入された燃料をバッキュ
ームピストン28に連結されたジェットニードル29お
よびメインジェット30などで計量しながら吸気通路2
2(気化器21のベンチュリー部51)内へ噴出させ、
吸気中に霧化混合させて混合気を作成するように構成さ
れている。
【0016】前記燃料溜め27内の油面27Aは、フロ
ート31および該フロート31の高さに応じて開閉され
るニードルバルブ(不図示)によって所定レベルに維持
される。前記燃料溜め27内の油面27Aより上の上部
空間70には、チューブ等から成るベント通路33が接
続され、該ベント通路33には切換え弁35が接続され
ている。この切換え弁35は、前記ベント通路33を大
気または空気流路内のいずれかに選択的に連通させるた
めのものであり、本考案においては、エンジン停止中は
大気に連通させ(アウターベント方式)、エンジン運転
中は空気流路22内に連通させる(インナーベント方
式)ように構成されている。
【0017】すなわち、前記切換え弁35は、前記燃料
溜め27の上部空間70からのベント通路33を、空気
流路50(図1)内に連通するインナーベント通路34
と大気へ連通するアウターベント通路39のいずれか一
方に選択的に接続するものであり、その切換えは吸気負
圧の有無すなわちエンジンの運転および停止によって行
なわれるように構成されている。前記ベンチュリー部5
1の前記バッキュームピストン28のエンジン側には絞
り弁(スロットルバルブ)54が設けられている。
【0018】前記気化器21には、以上説明した燃料供
給系の他に、エンジンの低温始動時に使用されるスター
ター機構が設けられている。このスターター機構は、燃
料溜め27からベンチュリー部51(吸気通路22)へ
通じるスターター通路55、該スターター通路55の途
中に装着されたプランジャー56、前記スターター通路
55の燃料溜め27側の燃料入口に装着されたスタータ
ージェット57、前記スターター通路55と燃料溜め2
7の上部空間70とを連通する空気取入れ口58、前記
プランジャー56を図4の閉じ位置に付勢する戻しばね
59で構成されている。
【0019】以上説明したスターター機構は、通常で
は、プランジャー56が閉じ位置にあって非作動の状態
にあり、低温時にエンジンを始動する場合など、使用す
る場合は、前記プランジャー56を戻しばね59に抗し
て矢印S方向に移動させてスターター通路55を開く。
エンジン始動完了後は、プランジャー56の操作力を解
除して図示の非作動状態に戻す。勿論、前記スターター
ジェット57および空気取入れ口58等は、エンジンの
低温始動に適した混合気を供給するようにセッティング
されている。
【0020】図5は前記切換え弁35の詳細を示す縦断
面図である。図5において、この切換え弁35は、吸気
負圧の有無に応動するダイアフラム36によって作動す
るものであり、該ダイアフラム36の片側(右側)には
接続口37を介して吸気通路22の気化器21とエンジ
ン13との間に連通する駆動室(強負圧室)38が形成
され、他側(左側)には接続口45および前記インナー
ベント通路34を通して空気流路50内に連通する被駆
動室(弱負圧室)40が形成されている。
【0021】本実施例では、前記インナーベント通路3
4は、図1に示すごとく、前記空気流路50の入口(空
気取入れ口18)の近傍へ導かれ、その開口端49は図
示のように前方へ向けられ、走行風圧を直接受けるよう
に配置されている。また、このインナーベント通路34
の途中には、図1に示すごとく、埃や水滴等の異物の侵
入を防止するためのフィルタ65が設けられている。
【0022】前記ダイアフラム36の中心部に結合され
た作動シャフト41の先端には、前記ダイアフラム36
との間に所定間隔を保って弁体43が固定されており、
該ダイアフラム36と該弁体43との間には切換え室4
2が形成されている。そして、前記切換え室42の両端
開口部は、それぞれ、前記ダイアフラム36および前記
弁体43と密着する弁座になっており、該ダイアフラム
36の動きによって交互に開閉されるように構成されて
いる。前記切換え室42は、接続口44および前記ベン
ト通路33(図1)を通して前記気化器21の燃料溜め
27の上部空間70に連通されている。
【0023】一方、前記弁体43によって開閉される弁
室48は、接続口46および前記アウターベント通路3
9を通して大気へ連通している。前記ダイアフラム36
は、戻しスプリング47によって前記切換え室42の端
面に圧接されており、この状態では該切換え室42の他
端は開放されている。エンジン13が回転し前記駆動室
38に吸気負圧が作用した時には、前記ダイアフラム3
6は前記戻しスプリング47に打ち勝って移動し、前記
切換え室42の右側を開放するとともに、該切換え室4
2の他端は前記弁体43によって密封される。
【0024】一方、前記アウターベント通路39の先端
部には、前記燃料溜め27等からの蒸散ガスが大気へ流
出する前にこれを吸着し、大気への放散を防止するため
のキャニスター60が取付けられている。図6は前記キ
ャニスター60の構造を例示する縦断面図である。図6
において、キャニスター60は、筒型のケース61の内
部に活性炭等の微粒子から成る吸着剤62を充填した構
造を有しており、該ケース61の一端には前記アウター
ベント通路39およびパージラインチューブ63が接続
され、他端には大気開放口64が形成されている。
【0025】したがって、前記気化器21の燃料溜め2
7の上部空間70は前記活性炭62を通して大気に連通
されており、該燃料溜め27等から蒸散ガスが流入する
場合、該蒸散ガスは該活性炭62に吸着され、大気への
放散は阻止されることになる。一方、前記活性炭62に
多量の蒸散ガスが吸着されて吸着性能が低下した場合
は、吸気負圧(例えば、エアクリーナ20内部の吸気負
圧)に通じる前記パージラインチューブ63の吸引力に
よって前記開放口64から空気を吸い込むことにより、
付着燃料を分離し該空気とともに空気流路内へ還流さ
せ、前記活性炭62を回復させることができる。
【0026】次に、図5の切換え弁35の動作を中心
に、以上説明した気化器21のエアベント装置の動作を
説明する。図5において、エンジン13(図1)が停止
して吸気負圧が生じない時は、戻しスプリング47でダ
イヤフラム36が図示の密封位置(切換え室42の右端
を密閉する位置)に保持され、これと連動する前記弁体
43は図示の開放位置(切換え室42の左端を開放する
位置)に保持されている。したがって、気化器21の燃
料溜め27の上部空間70は、ベント通路33→切換え
室42→弁室48→ベント通路39→キャニスター60
を通して、大気へ連通される。
【0027】一方、エンジン13(図1)が回転(通常
運転時および始動時を含む)され吸気負圧が生じている
時は、駆動室38に作用する吸引力によってダイアフラ
ム36が開放位置(切換え室42の右端を開放する位
置)へ移動し、これと連動する前記弁体43は閉塞位置
(切換え室42の左端を閉塞する位置)に移動する。し
たがって、この場合は、気化器21の燃料溜め27の上
部空間70は、ベント通路33→切換え室42→被駆動
室40→ベント通路34を通して、空気流路50の空気
取入れ口18近傍に連通される。しかも、該ベント通路
34の先端開口49(図1)は前方に向けられており、
走行時に走行風圧を直接受けることができるように配置
されている。
【0028】以上説明した実施例によれば、車両の前面
に開口する空気取入れ口18とエアクリーナ20の入口
とをダクト状の空気通路50で接続し、気化器21の燃
料溜め27の上部空間70に連通するエアベント通路3
3は切換え弁35を介してアウターベント通路39及び
インナーベント通路34に接続され、前記切換え弁35
は、エンジン停止中には前記アウターベント通路39を
通して前記エアベント通路33を大気に連通させ、エン
ジン運転中には前記インナーベント通路34を通して前
記エアベント通路33を前記空気流路50内に連通させ
るように、エンジン吸気負圧により作動され、前記イン
ナーベント通路34はその先端が前記空気取入れ口18
近傍で前方へ向けて開口する状態で前記空気流路50内
に連通され、該インナーベント通路34の途中にフィル
タ65が装着されている構成としたので、走行風圧を利
用して外気を過給するエンジンにおいて、エンジン運転
中に気化器21の燃料溜め上部空間70をインナーベン
トするに際し、走行速度の変化による吸気通路22内と
燃料溜め27内との圧力差の変動を防止して、車速の変
化による空燃比の変化(乱れ)を無くすことが可能にな
る。
【0029】また、上記実施例によれば、エンジン停止
中の蒸発燃料が空気流路50内に充満することも防止で
き、エンジン13を一定時間停止させた後に再始動する
ような場合でも容易に始動させることが可能になる。さ
らに、車速に応じた圧力を気化器21の燃料溜め27に
作用させることから、特に高速走行時においても要求通
りの空燃比が容易に得られ、安定した所望のセッティン
グを容易に実施することが可能になる。
【0030】さらにまた、上記実施例によれば、前記エ
アベント通路33の前記空気流路50へ連通する部分3
4を、空気取入れ口18近傍で前方へ向けて開口させる
ので、走行風圧が未だ減衰しない場所の全圧またはこれ
に略匹敵する大きさを有し、しかも、車速に正確に対応
した圧力を前記燃料溜め27内に導入することができ、
したがって、高速走行時でも、所望量の燃料をベンチュ
リー部へ一層容易に供給することができ、一層高い応答
性を有し、要求通りの高速セッティングを一層容易に実
施し得る気化器のエアベント装置が得られる。
【0031】また、上記実施例では、前記エアベント通
路33の前記大気へ連通する部分39に蒸散ガスを吸着
用するキャニスター60を取付けるので、さらに、エン
ジン停止後の蒸散ガスの流出をより効果的に防止し得る
という効果も得られる。さらに、上記実施例では、切換
え弁35を使用し、エンジンが回転するとキャニスター
60の無いインナーベント通路34を開放するので、エ
ンジンの低温始動時に前記スターター機構を使用する場
合、キャニスター60を通さずに燃料溜め27へ空気を
流入させることができ、充分な空気供給によりスムーズ
な回転上昇を得ることができる。
【0032】すなわち、切換え弁35を持たない従来の
エアベント装置では、スターター機構を使用してエンジ
ン始動を行なう時、キャニスター60を通して空気を吸
入するため、その通過抵抗により充分な空気が得られ
ず、スムーズな回転上昇が得られない場合があるが、上
記実施例においては、前記切換え弁35を設けるので、
このような技術的課題をも解消することができる。
【0033】なお、以上の実施例では、本考案を自動2
輪車に適用する場合を説明したが、本考案は、自動3、
4輪車あるいは自動車などエンジンで走行する車両であ
れば、同様に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、走行風圧を利用して外気を空気流路内へ過給
し、気化器で作成した混合気を燃焼室へ充填する車両用
エンジンの気化器のエアベント装置において、車両の前
面に開口する空気取入れ口とエアクリーナの入口とをダ
クト状の空気通路で接続し、気化器の燃料溜めの上部空
間に連通するエアベント通路は切換え弁を介してアウタ
ーベント通路及びインナーベント通路に接続され、前記
切換え弁は、エンジン停止中には前記アウターベント通
路を通して前記エアベント通路を大気に連通させ、エン
ジン運転中には前記インナーベント通路を通して前記エ
アベント通路を前記空気流路内に連通させるように、エ
ンジン吸気負圧により作動され、前記インナーベント通
路はその先端が前記空気取入れ口近傍で前方へ向けて開
口する状態で前記空気流路内に連通され、該インナーベ
ント通路の途中にフィルタが装着されている構成とした
ので、走行風圧を利用して外気を過給するエンジンにお
いて、エンジン運転中に気化器の燃料溜め上部空間をイ
ンナーベントするに際し、走行速度の変化による吸気通
路内と燃料溜め内との圧力差の変動を防止して、車速の
変化による空燃比の変化(乱れ)を無くすことができる
気化器のエアベント装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気化器のエアベント装置の一実施
例の縦断面図である。
【図2】図1中の線2−2から見た部分正面図である。
【図3】図1中の気化器の縦断面図である。
【図4】図3中の線4−4に沿った断面図である。
【図5】図1中の切換え弁の縦断面図である。
【図6】図1中のキャニスターの縦断面図である。
【図7】本発明によるエアベント装置を有するエンジン
を搭載した自動2輪車の左側面図である。 〔図面の簡単な説明〕 13 エンジン 18 空気取入れ口 19 ダクト(空気流路) 20 エアクリーナ(空気流路) 21 気化器 22 吸気通路 27 燃料溜め 33 エアベント通路 34 インナーベント通路 35 切換え弁 39 アウターベント通路 49 インナーベント通路の先端開口 50 空気流路 51 ベンチュリー部 55 スターター通路 56 プランジャー(スターター機構) 60 キャニスター 65 フィルタ 66 燃焼室 67 サージタンク 70 燃料溜めの上部空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行風圧を利用して外気を空気流路内
    へ過給し、気化器で作成した混合気を燃焼室へ充填する
    車両用エンジンの気化器のエアベント装置において、車
    両の前面に開口する空気取入れ口とエアクリーナの入口
    とをダクト状の空気通路で接続し、気化器の燃料溜めの
    上部空間に連通するエアベント通路は切換え弁を介して
    アウターベント通路及びインナーベント通路に接続さ
    れ、前記切換え弁は、エンジン停止中には前記アウター
    ベント通路を通して前記エアベント通路を大気に連通さ
    せ、エンジン運転中には前記インナーベント通路を通し
    て前記エアベント通路を前記空気流路内に連通させるよ
    うに、エンジン吸気負圧により作動され、前記インナー
    ベント通路はその先端が前記空気取入れ口近傍で前方へ
    向けて開口する状態で前記空気流路内に連通され、該イ
    ンナーベント通路の途中にフィルタが装着されているこ
    とを特徴とする気化器のエアベント装置。
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