JP2663251B2 - 気化器のエアベント装置 - Google Patents

気化器のエアベント装置

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JP2663251B2 JP3158695A JP3158695A JP2663251B2 JP 2663251 B2 JP2663251 B2 JP 2663251B2 JP 3158695 A JP3158695 A JP 3158695A JP 3158695 A JP3158695 A JP 3158695A JP 2663251 B2 JP2663251 B2 JP 2663251B2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンに装着される気
化器のエアベント装置に関し、特に、自動2輪車、自動
3、4輪車あるいは自動車等の車両用エンジンで実施す
るのに好適な気化器のエアベント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車、自動3、4輪車あるいは自
動車等の車両用エンジンの気化器においては、一般に、
燃料溜め(通常フロート室と呼ばれる)の上部空間を大
気または吸気系の空気流路内に連通させ、該燃料溜めと
気化器ベンチュリー部との圧力差を確保するためのエア
ベント装置が設けられている。このエアベント装置は、
圧力差を利用して燃料流出を容易にし、エンジン運転状
態に応じた空燃比を確保するためのものであり、通常、
走行速度が変化しても圧力変動が少ない位置(例えばエ
アクリーナの後方など)に開口させてある。
【0003】一方、エンジンの充填効率の向上を目的と
して、空気取入口(空気流路入口)を車両前方に向けて
開口させ、走行時の風圧(ラム圧)を利用して空気の過
給を行う方式のものが、例えば実開昭63−12119
0号に開示されている。この走行風圧を利用した吸気方
式にあっては、エアベント通路を大気に開放するだけで
は、走行速度の相違によって気化器に導入される吸気圧
力が変動するため、車速の変化に伴い空燃比が変動し適
正混合気から外れる場合がある。例えば、高速走行時に
走行風圧(過給圧)が大きくなると、ベンチュリー部の
負圧が減じてその絶対圧力が燃料溜め内の圧力に接近す
るため、燃料吸出し力が低下することになる。
【0004】そこで、走行風圧を利用した吸気方式にお
ける気化器のエアベント装置では、エアベント通路を走
行風圧の影響を受けるエアクリーナ内に開口させること
により、車速に応じた圧力を燃料溜めにも作用させ、吸
気通路内(ベンチュリ部)の圧力とバランスさせる(燃
料吸い上げのための適正な圧力差を保つ)ことにより、
安定した空燃比を維持する方式(インナーベント方式)
が提案されている。
【0005】一方、駐車などで一定時間(例えば30
分)エンジンを停止させる場合、高いエンジン温度のた
めに燃料溜め内あるいは燃料通路内の燃料が蒸発し、気
化燃料(蒸散ガス)がエアベント通路を通ってエアクリ
ーナ内へ流入し空気流路内に充満することがある。この
ようになると、再始動時の混合気が過濃状態になり、始
動性が低下し、始動に要する時間が長くなることがあ
る。
【0006】このような技術課題を解決する構成とし
て、気化器の燃料溜めの上部空間からのエアベント通路
の連通先を大気と空気流路のいずれかに切り換えるため
の切換え弁を設け、該切換え弁をエンジン吸気負圧に感
応して動作させることにより、エンジン停止中にはエア
ベント通路を大気に連通させ、エンジン運転中には該エ
アベント通路を空気流路内(例えばエアクリーナ内)に
連通させる構成を採用することにより、高速走行時にお
ける燃料供給を円滑化にして空燃比の適正化を図ると同
時に、エンジン停止中における蒸発燃料の充満を防止し
てエンジンの再始動性を向上させる気化器のエアベント
装置が、例えば実開平3−87956号(実願平1−1
48541号)に提案されている。
【0007】また、自動2輪車においては、2気筒ある
いは4気筒などの複数気筒のエンジンの場合、各気筒へ
の吸気の流れを円滑にするとともに、各気筒への吸気の
分配を円滑にできるだけ均等化するとの観点から、一部
または全部の複数気筒に共通のエアクリーナを装着し、
左右両側の空気流路を通して共通のエアクリーナに外気
を導入する構成の空気取り入れ手段が採用されることが
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ン運転中とエンジン停止時とでエアベント通路の連通先
を切り換えるための切換え弁を有する従来のエアベント
装置にあっては、該切換え弁を装着するに際し、エアク
リーナのクリーンサイド部に凹部を形成し、該凹部内に
切換え弁を設置する構成を採っていたので、該クリーン
サイドの容積が減少するため、充分なクリーンサイド容
量を確保することが困難になったり、空気流路を形成す
るエアクリーナ内に凹凸が形成されるため、気流の流れ
抵抗が増えたりラム効果が減じたりする場合がある。
【0009】本発明はこのような技術課題に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、左右の吸入ダクトを
通して外気をエアクリーナへ導入する構成を有するエン
ジンにおいて、インナーベントおよびアウターベントを
切り換えるための切換え弁をエアクリーナのクリーンサ
イドに凹凸形状を生じることなく装着することができ、
それによってクリーンサイド容量を容易に充分に確保す
ることができ、空気流路内の流れ抵抗を減少させるとと
もに充分なラム効果を維持することが可能な気化器のエ
アベント装置を提供することである。
【0010】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、左右の吸
入ダクトを通して外気をエアクリーナへ導入し、該エア
クリーナを通過した空気を用いて気化器で作成した混合
気を燃焼室へ充填するエンジンに設けられ、前記気化器
の燃料溜めの上部空間からのエアベント通路の連通先を
大気と空気流路のいずれかに切り換えるための切換え弁
を有する気化器のエアベント装置において、前記エアク
リーナの前記左右の吸入ダクトとの接続部の間に前記切
換え弁を配置する構成とすることにより、上記目的を達
成するものである。
【0011】請求項2〜請求項4の発明は、請求項1の
構成に加えて、走行風圧を利用して外気を前記左右の吸
入ダクトに過給する構成、前記切換え弁は、エンジン停
止中には大気に連通させ、エンジン運転中は空気流路内
に連通させるように、エンジン吸気負圧に感応して動作
する構成、あるいは、前記エアベント通路は谷のない昇
り勾配の状態で配設されている構成とすることにより、
一層効率よく上記目的を達成するものである。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面を通して同一符号は同一または対応
部分を示す。図9は本発明による気化器のエアベント装
置を備えたエンジンが搭載された自動2輪車の一部破断
の左側面図である。図9において、車体フレーム10の
前後には不図示のフロントフォーク及びリアフォークを
介して前輪11及び後輪12が懸架されており、該車体
フレーム10の中央部にはエンジン13が取り付けられ
ている。車体フレーム10の上部には燃料タンク14及
びシート15が取り付けられており、車体の前面から両
側前半部にかけてはカウリング16によって覆われてい
る。
【0013】前記エンジン13への吸気(空気取り入
れ)は、前記カウリング16の前面のヘッドライト17
の下側に形成された空気取入口18から取り入れた空気
を、吸入ダクト19を通してエアクリーナ20内へ導入
し、該エアクリーナ20から気化器21へ導入し、該気
化器21のベンチュリー部(吸気通路の一部)51で混
合気を作成し、これをエンジン13のシリンダ(燃焼
室)内へ供給することによって行われる。前記空気取入
口18及び前記吸入ダクト19は、後述するように、1
個のエアクリーナ20に対し左右2個づつ配設されてい
る。
【0014】なお、多気筒エンジンの場合、1個のエア
クリーナ20を共用する気筒の数は任意に選定すること
ができる。つまり、1個または複数の気筒に共用される
1個以上のエアクリーナのそれぞれに対し左右2系統の
空気取入口18及び吸入ダクト19が配設されている。
したがって、以下の実施例では、1個のエアクリーナ2
0当たりの構成を説明し、2個以上のエアクリーナを設
ける場合は、以下に説明する構成が複数組配設されるの
が通常の形態となる。
【0015】図1は本発明を適用した気化器のエアベン
ト装置を有するエンジンの一実施例の一部破断平面図で
あり、図2は図1のエンジンの一部破断縦断面図であ
り、図3は図2中の気化器21の縦断面図であり、図4
は図1中の線4−4から見たエアクリーア20の前面図
である。なお、本実施例は4気筒エンジンの場合を示
し、4個の気筒A、B、C、Dに対し1個のエアクリー
ナ20から空気を供給するように構成されている。
【0016】図1、図2及び図9において、エンジン1
3の空気流路50は、左右2個の空気取入れ口18、1
8から車体内部へ延びる左右2本の吸入ダクト19、1
9と、これらの吸入ダクト19、19から空気が供給さ
れる1個のエアクリーナ20内の流路と、各気筒A〜D
の気化器21のベンチュリー部51(図3)を含む吸気
通路22(図3)と、エンジンの各気筒A〜Dの吸気孔
52によって構成されている。
【0017】前記カウリング16の前面に形成された左
右の空気取入口18、18は、走行方向前方から見て所
望の投影面積を有しており、外気が走行風圧(ラム圧)
を利用して前記空気流路50内へ積極的に押し込めら
れ、過給されるように構成されている。こうして、走行
風圧を利用して外気を空気流路50内へ過給し、気化器
21で作成した混合気をエンジン13の燃焼室66(図
2)へ充填する車両用エンジンの吸気系が構成されてい
る。
【0018】前記エアクリーナ20は、左右の吸入ダク
ト19、19のそれぞれが接続される左右の入口及び気
化器21の吸気通路22側に連通する出口を有するクリ
ーナケース23内に濾過材から成るエレメント(フィル
タ)24を取付け、該ケース23内をエレメント上流側
(ダーティサイド)25とエレメント下流側(クリーン
サイド)26に仕切って構成されている。なお、本実施
例においては、図2に示すように、各吸入ダクト19に
エンジン排気量の2.0倍以上、好ましくは3.0〜
4.0倍の容積を有するサージタンク67が形成されて
いる。
【0019】このサージタンク67は、走行風圧を利用
して高速で導入される空気の流速を一時的に低下(例え
ば、5m/s以下)させて雨水等を吸気から分離し、該
雨水がエアクリーナ20内へ侵入することを防止するた
めのものである。前記サージタンク67の底部には、吸
気から分離されて捕捉収集された雨水等を排出するため
のドレーン68が設けられている。また、各吸入ダクト
19の途中には、図2に示すように、空気振動または吸
気音の発生を抑制するための共鳴型のサージタンク83
が通路84を介して接続されている。
【0020】気化器21の構成を示す図3において、エ
アクリーナ20(図2)のエンジン側に接続された気化
器21は、燃料タンク14(図9)から燃料溜め27へ
導入された燃料をバッキュームピストン28に連結され
たジェットニードル29およびメインジェット30など
で計量しながら吸気通路22(気化器21のベンチュリ
ー部51)内へ噴出させ、吸気(流入空気)中に霧化混
合させて混合気を作成するように構成されている。
【0021】前記燃料溜め27内の油面27Aは、フロ
ート31および該フロート31の高さに応じて開閉され
るニードルバルブ(不図示)によって所定レベルに維持
される。前記燃料溜め27内の油面27Aより上の上部
空間70には、通孔及びチューブ等から成るエアベント
通路33が接続され、該エアベント通路33には切換え
弁35が接続されている。この切換え弁35は、前記エ
アベント通路33を大気または空気流路50内のいずれ
かに選択的に連通させるためのものであり、エンジン停
止中は大気に連通させ(アウターベント方式)、エンジ
ン運転中は空気流路50内に連通させる(インナーベン
ト方式)ように構成されている。
【0022】すなわち、前記切換え弁35は、前記燃料
溜め27の上部空間70からのエアベント通路33を、
空気流路50内に連通するインナーベント通路34と大
気へ連通するアウターベント通路39のいずれか一方に
選択的に接続するものであり、その切換えは吸気負圧の
有無すなわちエンジンの運転および停止によって行なわ
れるように構成されている。前記ベンチュリー部51の
前記バッキュームピストン28のエンジン側には絞り弁
(スロットルバルブ)54が設けられている。
【0023】図5は前記切換え弁35の正面図であり、
図6は図5中の線6−6に沿った平面断面図であり、図
7は図5中の線7−7に沿った平面断面図であり、図8
は図6中の線8−8に沿った断面図である。図6及び図
7において、この切換え弁35は、吸気負圧の有無に応
動するダイアフラム36によって作動するものであり、
該ダイアフラム36の片側(右側)には接続口37を介
して吸気通路22の気化器21とエンジン13との間に
連通する駆動室(強負圧室)38が形成され、他側(左
側)には接続口45および前記インナーベント通路34
を通してエアクリーナ20のクリーンサイド26内に連
通する被駆動室(弱負圧室)40が形成されている。
【0024】前記インナーベント通路34は図2に示す
ごとくエアクリーナ20のクリーンサイド26内へ導か
れ、該インナーベント通路34の先端開口49は該クリ
ーンサイド26内に位置している。つまり、インナーベ
ント通路34はエアクリーナ20のクリーンサイド26
内へ連通している。
【0025】前記ダイアフラム36の中心部に結合され
た作動シャフト41の先端には、前記ダイアフラム36
との間に所定間隔を保って弁体43が固定されており、
該ダイアフラム36と該弁体43との間には切換え室4
2が形成されている。そして、前記切換え室42の両端
開口部は、それぞれ、前記ダイアフラム36および前記
弁体43と密着する弁座になっており、該ダイアフラム
36の動きによって交互に開閉されるように構成されて
いる。
【0026】図6において、前記切換え室42は、接続
口44およびエアベント通路33を通して気化器21の
燃料溜め27の上部空間70に連通されている。一方、
前記弁体43によって開閉される弁室48は接続口46
およびアウターベント通路39を通して大気へ連通して
いる。前記ダイアフラム36は、常態では戻しスプリン
グ等によって前記切換え室42の端面に圧接されてお
り、この状態では該切換え室42の他端は開放されてい
る。エンジン13が回転し駆動室38に吸気負圧が作用
した時には、ダイアフラム36は開く方向へ移動し、切
換え室42の右側が開放されるとともに、該切換え室4
2の他端は弁体43によって密封される。
【0027】エンジン13が停止して吸気負圧が生じな
い時は、ダイヤフラム36が図示の密封位置(切換え室
42の右端を密閉する位置)に保持され、これと連動す
る弁体43は図示の開放位置(切換え室42の左端を開
放する位置)に保持されている。そのため、気化器21
の燃料溜め27の上部空間70は、エアベント通路33
→切換え室42→弁室48→アウターベント通路39を
通して、大気へ連通される。
【0028】一方、エンジン13が回転(通常運転時お
よび始動時を含む)され吸気負圧が生じている時は、駆
動室38に作用する吸引力によってダイアフラム36が
開放位置(切換え室42の右端を開放する位置)へ移動
し、これと連動する弁体43は閉塞位置(切換え室42
の左端を閉塞する位置)に移動する。そのため、気化器
21の燃料溜め27の上部空間70は、エアベント通路
33→切換え室42→被駆動室40→インナーベント通
路34を通して、エアクリーナ20のクリーンサイド2
6内へ連通される。
【0029】図1、図2及び図3において、前記切換え
弁35は、前記エアクリーナ20の前記左右の吸入ダク
ト19、19との接続部80、80の間に配置されてい
る。本実施例では、この切換え弁35は、正面を横向き
にして、つまり図5中の左側を車体前方に向け、図5中
の上側を車体上方に向けた姿勢で装着されている。ま
た、前記切換え弁35は、エンジン13のシリンダヘッ
ドカバー部81に取り付けられるゴムチューブ82に取
り付けられたステー85により、防振支持されている。
なお、前記ゴムチューブ82としては、例えば、排気浄
化装置の二次空気を導入するためのゴムチューブを使用
することができる。
【0030】図2において、気化器21の燃料溜め27
から切換え弁35へ至る前記エアベント通路33及び切
換え弁35からエアクリーナ20のクリーンサイド26
へ至る前記インナーベント通路34によって構成される
インナーベント系は、図示のように全域にわたって昇り
勾配をつけて配置されており、途中に谷の無い単調上昇
の状態で配管されている。
【0031】以上説明した実施例によれば、一つのエア
クリーナ20に対して左右の空気流路(吸入ダクト)1
9、19を通して外気を導入し、該エアクリーナ20を
通過した空気を用いて気化器21で混合気を作成するエ
ンジン13において、前記気化器21の燃料溜め27の
上部空間70からのエアベント通路33の連通先を大気
と空気流路内のいずれかに切り換えるための切換え弁3
5を設け、該切換え弁35を前記エアクリーナ20の前
記左右の空気流路19、19との接続部の間に配置する
構成としたので、前記エアクリーナ20のクリーンサイ
ド26は凹凸形状のないスムーズな流路形状にするとと
もにクリーンサイド容量を容易に充分に確保することが
可能となり、空気流路内の流れ抵抗を減少させることが
できる気化器のエアベント装置が得られる。
【0032】また、前記エアクリーナ20のクリーンサ
イド26は凹凸形状のないスムーズな流路形状にすると
ともにクリーンサイド容量を容易に充分に確保すること
が可能となるため、車体前面の空気取入口18、18か
ら走行風圧を利用して外気を空気流路内に過給する構成
のエンジンにあっては、空気流路内の流れ抵抗を減少さ
せ、充分なラム効果を維持することが可能になる。
【0033】さらに、前記切換え弁35は、エンジン停
止中には大気に連通させ、エンジン運転中は空気流路内
に連通させるように、エンジン吸気負圧に感応して動作
する構成としたので、高速走行時における連続的な燃料
供給の一層の円滑化を図ると同時に、エンジン停止中に
燃料供給系に余分な蒸発燃料が残留することを防止する
ことも可能になる。さらにまた、エアベント通路33、
34を谷のない昇り勾配の状態で配設するので、エアベ
ント内に燃料が残留することを完全に無くすこともでき
る。
【0034】なお、以上の実施例では、本考案を自動2
輪車に適用する場合を説明したが、本考案は、自動3、
4輪車あるいは自動車などエンジンで走行する車両であ
れば、同様に適用することができ、同様の効果を奏する
ことができる。また、一つのエアクリーナに対して左右
の吸入ダクトから外気を導入する型式のエンジンであれ
ば、該エンジンの気筒数にも関係なく、同様に適用する
ことができ、同様の効果を奏することができる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、左右の吸入ダクトを通して外気をエ
アクリーナへ導入し、該エアクリーナを通過した空気を
用いて気化器で作成した混合気を燃焼室へ充填するエン
ジンに設けられ、前記気化器の燃料溜めの上部空間から
のエアベント通路の連通先を大気と空気流路のいずれか
に切り換えるための切換え弁を有する気化器のエアベン
ト装置において、前記エアクリーナの前記左右の吸入ダ
クトとの接続部の間に前記切換え弁を配置する構成とし
たので、インナーベントおよびアウターベントを切り換
えるための切換え弁をエアクリーナのクリーンサイドに
凹凸形状を生じることなく装着することができ、それに
よってクリーンサイド容量を容易に充分に確保すること
ができ、空気流路内の流れ抵抗を減少させることがで
き、走行風圧を利用して外気を過給する場合に充分なラ
ム効果を維持することができる気化器のエアベント装置
が提供される。
【0001】請求項2〜請求項4の発明によれば、請求
項1の構成に加えて、走行風圧を利用して外気を前記左
右の吸入ダクトに過給する構成、前記切換え弁は、エン
ジン停止中には大気に連通させ、エンジン運転中は空気
流路内に連通させるように、エンジン吸気負圧に感応し
て動作する構成、あるいは、前記エアベント通路は谷の
ない昇り勾配の状態で配設されている構成としたので、
一層効率よく上記の効果を奏することが可能な気化器の
エアベント装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した気化器のエアベント装置を有
するエンジンの一実施例の一部破断平面図である。
【図2】図1のエンジンの一部破断縦断面図である。
【図3】図2中の気化器の縦断面図である。
【図4】図1中の線4−4から見たエアクリーアの前面
図である。
【図5】図3及び図4中の切換え弁の正面図である。
【図6】図5中の線6−6に沿った平面断面図である。
【図7】図5中の線7−7に沿った平面断面図である。
【図8】図6中の線8−8に沿った断面図である。
【図9】本発明による気化器のエアベント装置を備えた
自動2輪車の一例を示す左側面図である。
【符号の説明】
10 車体フレーム 13 エンジン 14 燃料タンク 18 空気取入口 19 吸入ダクト(空気流路) 20 エアクリーナ 21 気化器 22 吸気通路 24 クリーナエレメント(フィルター) 25 ダーティサイド 26 クリーンサイド 27 燃料溜め 33 エアベント通路 34 インナーベント通路 35 切換え弁 39 アウターベント通路 50 空気流路 70 上部空間

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の吸入ダクトを通して外気をエア
    クリーナへ導入し、該エアクリーナを通過した空気を用
    いて気化器で作成した混合気を燃焼室へ充填するエンジ
    ンに設けられ、前記気化器の燃料溜めの上部空間からの
    エアベント通路の連通先を大気と空気流路のいずれかに
    切り換えるための切換え弁を有する気化器のエアベント
    装置において、前記エアクリーナの前記左右の吸入ダク
    トとの接続部の間に前記切換え弁を配置することを特徴
    とする気化器のエアベント装置。
  2. 【請求項2】 走行風圧を利用して外気を前記左右の
    吸入ダクトに過給することを特徴とする請求項1の気化
    器のエアベント装置。
  3. 【請求項3】 前記切換え弁は、エンジン停止中には
    大気に連通させ、エンジン運転中は空気流路内に連通さ
    せるように、エンジン吸気負圧に感応して動作すること
    を特徴とする請求項1または2の気化器のエアベント装
    置。
  4. 【請求項4】 前記エアベント通路は谷のない昇り勾
    配の状態で配設されていることを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれかの気化器のエアベント装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7314107B2 (en) 2003-11-06 2008-01-01 Honda Motor Co., Ltd. Air cleaner structure

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7314107B2 (en) 2003-11-06 2008-01-01 Honda Motor Co., Ltd. Air cleaner structure

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