JP2700629B2 - 車両用エンジンの吸気装置 - Google Patents

車両用エンジンの吸気装置

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JP2700629B2
JP2700629B2 JP7310011A JP31001195A JP2700629B2 JP 2700629 B2 JP2700629 B2 JP 2700629B2 JP 7310011 A JP7310011 A JP 7310011A JP 31001195 A JP31001195 A JP 31001195A JP 2700629 B2 JP2700629 B2 JP 2700629B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動2輪車、自動
3、4輪車あるいは自動車等の車両用エンジンの吸気装
置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車、自動3、4輪車あるいは自
動車等の車両用エンジンの吸気装置においては、一般
に、燃料溜め(通常、フロート室と呼ばれる)の上部空
間を大気に連通させるエアベントが設けられている。こ
のエアベントは、燃料溜め内の圧力を大気圧に保ち、混
合気の空燃比を所定値に維持するためのものであり、通
常、走行速度が変化しても圧力変動が少ない位置(例え
ば、エアクリーナーの後方など)に開口させてある。一
方、エンジンの充填効率の向上を目的として、空気取入
れ口を車両前方に向けて開口させ、走行風圧(ラム圧)
を利用して空気を取入れる方式のものが、例えば、実開
昭63−121190号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のエアベ
ントを上記走行風圧を利用する吸気方式に適用する場合
には、特にラム圧が顕著になる高速走行時に、気化器の
燃料溜め内の圧力と吸気通路負圧との圧力差が小さくな
って燃料噴射量が減少したり、走行速度の変化により燃
料溜め内と吸気通路内の圧力差が変動して空燃比が変化
したりするため、常に安定した適正空燃比を維持するこ
とが困難になることがあった。
【0004】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、走行風圧により外
気を過給して出力向上を図るに際し、全速度領域で安定
した高出力を発揮することができる車両用エンジンの吸
気装置を提供することであります。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1および2の発明
は、上記目的を達成するため、外気を走行風圧によりエ
アクリーナーを介して気化器へ過給し、該気化器で作製
した混合気を燃焼室に充填する車両用エンジンの吸気装
置において、車両の前面に外気を導入する空気取入れ口
を走行方向前方に向けて開口させ、該空気取入れ口とエ
アクリーナーの入口とをダクトで接続し、前記気化器の
燃料溜め内の上部空間に連通するベント通路の外気側の
先端開口部を前記空気取入れ口の近傍で前方へ向けて開
口させるとともに、気化器の燃料溜め内の上部空間と常
時連通させることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を具
体的に説明する。図3は本考案による吸気装置を有する
エンジンが搭載された自動2輪車の左側面図である。図
3において、車体フレーム10の前後には図示しないフ
ロントフォークおよびリヤーフォークを介して前輪11
および後輪12が懸架されており、該車体フレーム10
の中央部には駆動用のエンジン13が取付けられてい
る。車体フレーム10の上部には燃料タンク14および
シート15が取付けられており、車体の前面から両側前
半部にかけてはカウリング16によって覆われている。
【0007】図1はエンジン13の吸気装置の詳細を示
す一部破断側面図であり、図2は図1中の線2−2から
見た部分正面図である。図1〜図3において、前記エン
ジン13への吸気は、前記カウリング16の前面のヘッ
ドライト17の下側に形成された開口18から取入れた
空気を、ダクト19を通してエアクリーナー20内へ導
入し、該エアクリーナー20から気化器21を有する吸
気通路22を通して前記エンジン13内へ供給すること
によって行われる。
【0008】前記カウリング16の前面に形成された空
気取入れ用の開口18は走行方向前面から見て所望の投
影面積を有しており、車両前部の最も高い(減衰前の)
走行風圧(ラム圧)を利用して外気を前記吸気系に積極
的に押し込めるように構成されている。こうして、外気
を走行風圧によりエアクリーナー20を介して気化器2
1へ導入し、該気化器21で作成した混合気を燃焼室3
8に充填する車両用エンジンの吸気装置が構成されてい
る。
【0009】前記エアクリーナー20は、前記ダクト1
9に連通する入口および前記吸気通路22に連通する出
口を有するクリーナーケース23内に濾過材から成るエ
レメント(フィルタ)24を取付け、該ケース23内を
エレメント上流側(ダストサイド)25とエレメント下
流側(クリーンサイド)26に仕切って構成されてい
る。前記エアクリーナー20のエンジン側に接続された
気化器21は、燃料タンク14(図3)から燃料溜め2
7へ導入された燃料をスロットルバルブ28に連結され
たジェットニードル29およびメインジェット30など
で計量しながら吸気通路22内へ噴出させ、吸気中に霧
化混合させて混合気を作成するように構成されている。
【0010】前記燃料溜め27内の油面31は、フロー
ト(不図示)および該フロートの高さに応じて開閉され
るニードルバルブ(不図示)から成る周知の構造によっ
て所定レベルに維持される。前記燃料溜め27内の上部
空間32には、チューブ等から成るベント通路33が接
続され、該ベント通路33の他端(先端)34は、前記
ダクト19内の空気取入れ口(前端)18近傍で、空気
取入れ口18に向かって前方へ開口している。すなわ
ち、前記ベント通路33は、走行風圧が未だ減衰しない
ダクト19前端部の全圧またはこれに略匹敵する大きさ
の圧力を前記燃料溜め27内へ導入するように配設され
ている。
【0011】前記ベント通路33の途中には、前記燃料
溜め27内へのダスト流入を防止するためのフィルタ3
5が設けられている。また、前記エアクリーナー20の
入口より上流側(図示の例ではダクト19内)に、エン
ジン排気量の2.0倍以上の容積を有するサージタンク
36が形成されている。このサージタンク36は、走行
風圧を利用して高速で導入される空気の流速を一時的に
低下させ(例えば、5m/秒以下)、雨水の吸気からの
分離性(気液分離性能)を向上させるためのものであ
る。前記サージタンク36の底部には、吸気から分離さ
れて捕捉収集された水等を排出するためのドレーン37
が設けられている。
【0012】以上説明した実施例によれば、走行風圧
(ラム圧)を利用して吸気の過給を図った気化器使用の
吸気装置において、気化器21の燃料溜め27のベント
通路33の先端開口部34を、走行風圧が未だ減衰しな
い流速の大きいダクト19先端近傍部分で空気取入れ口
18に向けて(前方へ向けて)配設したので、走行風圧
を直接的に受けることにより、その全圧をベント通路3
3内に導入することができ、もって、前記燃料溜め27
内を走行風圧により最も効率よく加圧することができ
る。
【0013】したがって、走行風圧を利用して外気を気
化器へ導入するに際し、走行速度の変化による吸気通路
22内と燃料溜め27内の圧力差の変動を防止して車速
の変化による空燃比の変化を無くすか減少させることが
でき、走行速度の如何を問わず適正な空燃比を維持する
ことが容易になる。また、燃料溜め内の圧力を走行速度
に応じた高い値に維持することにより燃料の供給量及び
供給応答性を高いレベルに維持することができる。
【0014】すなわち、走行風圧により外気を過給して
出力向上を図るに際し、ベント通路33を利用して気化
器21の燃料溜め27に対して走行風圧を最大限の強さ
で導入できることから、燃料溜め27と吸気通路22の
圧力差を確保することができ、走行速度の変化による燃
料溜め27と吸気通路22との圧力差の変動を防止して
車速の変化による空燃比の変化を無くすことができ、ま
た、燃料溜め27内の圧力を走行速度に応じた高い値に
維持することにより、燃料の供給量及び供給応答性を高
いレベルに維持することができ、それによって、全速度
領域で安定した高出力を発揮することが可能になる。さ
らに、特に高速走行時のように、走行風圧が大きく多量
の空気が吸入される場合でも、燃料溜め27内の圧力を
十分に高くして燃料が出易い状態を維持することがで
き、気化器21のセッティングバランスを向上させると
ともに、低速から高速への過渡特性のフィーリングを向
上させることができる。
【0015】さらに、走行風圧(ラム圧)を利用して吸
気の過給を図った気化器使用の吸気装置において、ダク
ト19の途中、すなわちエアクリーナー20の入口より
上流側に、排気量の2.0倍以上(好ましくは、約3
倍)の容積のサージタンク36から成る流速低下領域を
設けたので、気液分離性が向上し、空気取入れ口18か
ら雨水やゴミ等が侵入した場合でも、エアクリーナー2
0のクリーンサイド26まで侵入することを防止するこ
とができる吸気装置が得られる。すなわち、走行風圧で
過給する吸気装置では、導入される外気の流速が比較的
高く外気と共に雨水やゴミ等が侵入する機会が多くなる
のが一般的であるが、前記サージタンク36を設けるこ
とによりこのような不都合を解消することができる。
【0016】以上の実施例では、本発明を自動2輪車の
エンジンに適用する場合を説明したが、本発明は、自動
3、4輪車あるいは自動車等のエンジンにおいても同様
に実施することができ、同様の効果を達成できるもので
ある。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1及び2の発明によれば、走行風圧を利用して外気を過
給する車両用エンジンの吸気装置において、車両の前面
に外気を導入する空気取入れ口を走行方向前方に向けて
開口させ、該空気空気取入れ口とエアクリーナーの入口
とをダクトで接続し、前記気化器の燃料溜め内の上部空
間に連通するベント通路の外気側の先端開口部を前記空
気取入れ口の近傍で前方へ向けて開口させるとともに、
気化器(21)の燃料溜め(27)内の上部空間(3
2)と常時連通させる構成としたので、走行風圧により
外気を過給して出力向上を図るに際し、ベント通路を利
用して気化器の燃料溜めに対して走行風圧を最大限の強
さで導入できることから、燃料溜めと吸気通路内の圧力
差を確保することができ、走行速度の変化による燃料溜
めと吸気通路の圧力差の変動を防止して車速の変化によ
る空燃比の変化を無くすことができ、加えて、燃料溜め
内の圧力を走行速度に応じた高い値に維持することによ
り、燃料の供給量及び供給応答性を高いレベルに維持す
ることができ、それによって、全速度領域で安定した高
出力を発揮することができる車両用エンジンの吸気装置
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用エンジンの吸気装置の縦断
面図である。
【図2】図1中の線2−2から見た部分正面図である。
【図3】図1の吸気装置を有するエンジンを搭載した自
動2輪車の一部破断左側面図である。
【符号の説明】
13 エンジン 18 空気取入れ口 19 ダクト 20 エアクリーナー 21 気化器 22 吸気通路 24 エレメント 25 ダーティサイド 27 燃料溜め 32 上部空間(燃料溜め) 33 ベント通路 34 ベント通路の先端開口 35 フィルタ 36 サージタンク 38 燃焼室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−196455(JP,U) 実開 昭57−129957(JP,U) 特公 平1−51667(JP,B2) コーリン・キャンベル著、高橋、神谷 訳、「スポーツカー・エンジン理論と設 計」、二玄社、昭和53年8月31日、P. 281−282

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気を走行風圧によりエアクリーナー
    を介して気化器へ過給し、該気化器で作製した混合気を
    燃焼室に充填する車両用エンジンの吸気装置において、
    車両の前面に外気を導入する空気取入れ口(18)を走
    行方向前方に向けて開口させ、該空気空気取入れ口(1
    8)とエアクリーナー(20)の入口とをダクト(1
    9)で接続し、前記気化器(21)の燃料溜め(27)
    内の上部空間(32)に連通するベント通路(33)の
    外気側の先端開口部(34)を前記空気取入れ口(1
    8)の近傍で前方へ向けて開口させるとともに、気化器
    (21)の燃料溜め(27)内の上部空間(32)と常
    時連通させ、該ベント通路(33)にフィルタ(35)
    を設けることを特徴とする車両用エンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】 外気を走行風圧によりエアクリーナー
    を介して気化器へ過給し、該気化器で作製した混合気を
    燃焼室に充填する車両用エンジンの吸気装置において、
    車両の前面に外気を導入する空気取入れ口(18)を走
    行方向前方に向けて開口させ、該空気空気取入れ口(1
    8)とエアクリーナー(20)の入口とをダクト(1
    9)で接続し、前記気化器(21)の燃料溜め(27)
    内の上部空間(32)に連通するベント通路(33)の
    外気側の先端開口部(34)を前記空気取入れ口(1
    8)の近傍で前方へ向けて開口させるとともに、気化器
    (21)の燃料溜め(27)内の上部空間(32)と常
    時連通させ、前記ダクト(19)にエンジン排気量の
    2.0倍以上の容積を有するサージタンク(36)を形
    成することを特徴とする車両用エンジンの吸気装置。
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JPS5616481U (ja) * 1979-07-16 1981-02-13
JPS6287210U (ja) * 1985-11-22 1987-06-03
JPS63121190U (ja) * 1987-01-30 1988-08-05
JPS63196455U (ja) * 1987-06-05 1988-12-16
JPS6451667U (ja) * 1987-09-21 1989-03-30

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コーリン・キャンベル著、高橋、神谷訳、「スポーツカー・エンジン理論と設計」、二玄社、昭和53年8月31日、P.281−282

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