JP3799239B2 - 画像処理装置、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル・シグナル・プロセッサ(Digital Signal Processor、以下、DSPと称する)により、読み取り画像の画像データの輪郭強調、モアレ除去等の画像処理を行い、記録材上に記録する等のための画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル複写機やデジタルファクシミリやこれらの複合機等においては、スキャナで読み取った画像の画像処理を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いて実現していた。
しかし、近年のDSPの進歩に伴い、デジタル信号の高速処理を要する部分にもDSPを用いたものが現れている。
【0003】
特開平9−282305号公報には、実行すべき処理に応じて1つの命令で複数のデータストリームを処理する方式のSIMD(Single Instruction stream Multiple Data stream)型のDSPと、印字コア及び誤差拡散演算処理コアを構成するASICとを使い分けて、データ処理を行う装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来技術の装置構成では、SIMD型に配置されたDSPを切り替えることで特定の画像処理を行っていたが、その処理内容は予め設定されており動作中の処理内容の変更ができず、種々の画像処理(画像データの信号処理)に対して、適切なDSPを用いて画像処理を行うことが困難であった。
【0005】
また、画像データの種類に応じて最適な画質を記録材上で再現するには、画像データに含まれる文字や絵、網点等といった画像領域の種類に応じて、複数の画像処理を使い分ける必要がある。複数の画像処理を使い分けるために、それぞれ異なる画像処理を行う複数のDSPを設け、これらを使い分ける装置構成が考えられる。
【0006】
しかし、この装置構成にしても、例えば読み取り画像において文字の領域がほとんどを占めている等といった、特定種類の画像領域に偏りを生じている入力画像を読み取る場合は、全く又はほとんど画像処理を行わないDSPが発生する一方で、一部のDSPに画像処理が集中して画像処理時間が増えてしまい、記録材に記録するまでの全体の所要時間も増えてしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、種々の画像データの処理に対して適切な画像処理が行うことができる画像処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、複数のDSPを用い、効率的な画像処理を行うことができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の画像処理装置は、外部から転送される処理プログラムに基づいて読み取り画像の画像データの信号処理をそれぞれ行う複数のデジタル・シグナル・プロセッサと、該デジタル・シグナル・プロセッサに供給される画像データの画像領域の種類を判別し、当該画像データの信号処理で該デジタル・シグナル・プロセッサが使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段と、前記複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていない待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを調査する待機中プロセッサ調査手段と、該待機中プロセッサ調査手段による調査結果の待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに関し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるか、又は前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがなく、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるかを判別し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがある場合には、当該待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに上記画像データを供給する一方、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがない場合には、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムと上記画像データとを供給する供給制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
これにより、複数の画像処理を使い分けるために、それぞれ異なる画像処理を行う複数のDSPを設け、これらを使い分ける必要がなくなり、効率的な画像処理が行える。その際も、複数のデジタル・シグナル・プロセッサを動的に変更し、該複数のデジタル・シグナル・プロセッサを並列使用することができ、画像処理時間の短縮をはかることができる。
【0011】
加えて、既にこの処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを優先的に使用して、新たに読み取った画像データの画像領域の信号処理が行えるので、デジタル・シグナル・プロセッサへの処理プログラムの転送を必要最低限に抑えることができ、画像処理の効率化及び高速化がさらにはかれる。
【0012】
また、本発明の画像処理装置では、その供給制御手段は、前記デジタル・シグナル・プロセッサに転送する処理プログラムを、通信ネットワークを介して外部記憶装置から提供を受けることを特徴とする。
これにより、処理プログラムの更新、修正、機能追加、又は変更があっても、容易に対応をはかることができ、また、処理プログラムを内部記憶装置に保持しておく必要がないので、装置の軽量化や内部記憶装置のメモリ量の削減がはかれる。
【0013】
さらにまた、本発明は、コンピュータを、外部から転送される処理プログラムに基づいて読み取り画像の画像データの信号処理をそれぞれ行う複数のデジタル・シグナル・プロセッサと、該デジタル・シグナル・プロセッサに供給される画像データの画像領域の種類を判別し、当該画像データの信号処理で該デジタル・シグナル・プロセッサが使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段と、前記複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていない待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを調査する待機中プロセッサ調査手段と、該待機中プロセッサ調査手段による調査結果の待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに関し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるか、又は前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがなく、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるかを判別し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがある場合には、当該待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに上記画像データを供給する一方、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがない場合には、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムと上記画像データとを供給する供給制御手段とを備える画像処理装置として機能させるためのプログラム、又はこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
これらにより、入力画像データに最適な画像処理を効率的に行える、又は高速に行える画像処理装置を、コンピュータを使って容易に構成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像処理装置1の概略図である。
画像処理装置1は、本実施の形態の場合、CPU11と、コントロールバス及びデータバス等からなるシステムバス12を介して互いに接続されたスキャナ部13,操作部14,画像バッファ15,画像処理部30,プリントエンジン16,及び内部メモリ17を備えて構成されている。
【0015】
そして、これら各部13,14,15,30,16,17は、CPU11によって、例えば、次のように駆動制御されるようになっている。
スキャナ部13は、操作部14の所定操作に基づき、文字や写真等が印刷された原稿の印刷面を、ライン順に走査してその画像をCCDカメラ等によって光学的に読み取り、デジタル電気信号に変換して出力する。
【0016】
このデジタル電気信号に変換された読み取り出力は、画像バッファ15に一旦記憶された後、後述するDSPを備える画像処理部30に画像データとして順次送られ、画像処理部30は、このDSPによって、この順次送られてくる画像データについて輪郭強調、モアレ除去等の画像処理を施した上、ネットワーク・インタフェース(ネットワークI/F)18、又はシステムバス12に接続されて設けられたオプション出力19を介して、出力する構成になっている。
【0017】
本実施の形態においては、画像処理部30には、ネットワーク・インタフェース18を介して、外部記憶装置21,公衆回線22,及び別の画像処理装置2がそれぞれ接続されている。
これにより、画像処理部30によって画像処理が施された読み取り画像は、ネットワークI/F18を介して、外部記憶装置21に記憶したり、公衆回線22を介して図示せぬ端末機器に伝送したり、別の画像処理装置2に伝送したりすること等ができる構成になっている。
【0018】
また、画像処理部30は、このネットワークI/F18を介して、別の画像処理装置2や、公衆回線22に接続されている図示せぬネットワーク端末機器から伝送されてくる画像信号をネットワークI/F18を介して取り込み、プリントエンジン16から印字出力したり、内部メモリ17や外部記憶装置21に記憶したり、システムバス12に設けられているオプション出力19を介して、ディスプレィ等のオプション機器に出力できる構成にもなっている。
そして、内部メモリ17には、これら上述した画像処理部30による処理に関連して、各部13,14,15,30,16,17を制御するCPU11の制御プログラム等が記憶されている。
【0019】
図2は、図1に示した画像処理装置1における画像処理部30の概略図である。
図2に示すように、画像処理部30は、画像バッファ15からシリアル入力される特定領域の画像データAsをパラレル化するためのラインメモリ31−1〜4と、ラインメモリ31−1〜4でパラレル化された画像データ信号Apの画像処理を行う複数のDSP32−1〜3と、このパラレル化された画像データ信号Apに基づいて後述する繁雑度bと比較差分値cとをそれぞれ抽出する繁雑度抽出回路33及び比較差分回路34と、この得られた繁雑度b及び比較差分値cとに基づいて、この画像データ信号Apにパラレル化された特定領域の画像データAsが属する画像領域の種類を判別し、この判別結果に基づいて、このパラレル化された画像データAsを処理するプログラムを特定する判別回路35と、この判別回路35からのプログラム特定結果dに基づいて、DSP32−1〜3の中にこの特定された処理プログラムを有するDSP32−n(本実施の形態の場合は、n=1,2,3のいずれか)がある場合は、そのDSP32−nにパラレル化された画像データ信号Apを転送する一方、DSP32−1〜3の中にこの特定された処理プログラムを有するDSP32−nが存在しなければ、前述のネットワークI/F18を介して上記特定された処理プログラムをDSP32−1〜3の中の所望のDSP32−nに転送を行う命令をCPU11に要求するとともに、当該所望のDSP32−nに画像データ信号Apを転送する行先指示回路36とを備えている。
【0020】
そして、ラインメモリ31,繁雑度抽出回路33,比較差分回路34,及び判別回路35は、入力された特定領域の画像データAsについての画像領域の種類を判別し、当該判別結果に基づいて、DSP32−nがその画像データAsのパラレル化された当該画像データ信号Apの信号処理で使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段37を構成する。
【0021】
また、行先指示回路36は、上記処理プログラム特定手段37によって判別された処理プログラムの特定結果dに基づき、この特定された処理プログラムとDSP32−nに既に転送されている処理プログラムとが異なる場合には、この特定された処理プログラムをDSP32−nに転送した上で、上記処理プログラム特定手段37で画像領域の種類を判別した画像データAsのパラレル化された画像データ信号Apを、このDSP32−nに転送する。
【0022】
図3は、スキャナ部13による読み取り画像の読み取り領域αと、この読み取り画像の読み取り領域αから抽出された特定領域βと、特定領域βに含まれる注目画素γとの関係を示す図である。
次に、この図3に基づいて、処理プログラム特定手段37及び行先指示回路36が、読取領域αから抽出された特定領域βの画像領域の種類を判別する構成につき説明する。
【0023】
なお、この説明に当たっては、注目画素γは画像処理におけるフィルタ処理を行うためのものであり、特定領域βは当該注目画素γの近傍の24画素からなる5×5の領域である場合を例として説明する。
また、処理プログラム特定手段37に入力される画像データAsは、例えば、CCDセンサ等から得られる1画素当たりの濃度レベルが8ビットで表されたシリアルデータである場合とする。
【0024】
ここで、処理プログラム特定手段37に備えられている繁雑度抽出回路33は、図3に示すように、まず特定領域βにおける5ラインのパラレル化された画素データ信号Apを入力信号として、主走査方向に隣接する画素間の濃度レベル差の絶対値を加算し、同様に副走査方向に隣接する画素間の濃度レベル差の絶対値も加算していく。
【0025】
その上で、繁雑度抽出回路33は、その主走査方向の演算結果と副走査方向の演算結果とを比較する。ラインメモリ31から入力される画像データ信号Apは、最終的に加算結果の何れか小さい方が14ビットの繁雑度bとして出力される。
【0026】
また、比較差分回路34には、図3に示すように、特定領域βにおける入力された画像データ信号Apを入力信号として、各画素の濃度レベルを互いに比較し、特定領域βにおける25画素の濃度レベルの最大値と最小値とを算出する。そして最大値と最小値との差が8ビットの比較差分値cとして出力される。
【0027】
ところで、注目画素γが属する特定領域βにおいて近傍画素の間には、注目画素γが属する領域に応じて異なる関係があり、これを、注目画素γが属する領域を判定するための特徴を示すという意味で特徴量Xと称し、本実施の形態では、特徴量Xとして繁雑度bと比較差分値cとを定義している。
【0028】
数値的に言えば、繁雑度bは、特定領域β内において主走査方向に隣接する画素間の濃度レベルにおける差分の絶対値の総和と、副走査方向に隣接する画素間の濃度レベルの差分の絶対値の総和とをそれぞれ求めて、何れか小さくなる方の値である。
また、比較差分値cは、特定領域β内における全画素の濃度レベルの最大値と最小値との差分である。
【0029】
そして、この特徴量Xを、領域の種類判別に適用するとした場合、例えば、文字領域であれば、文字の外線部と背景との境界において、通常、濃度レベルの差が大きいので,特定領域β内における濃度レベルの最大値と最小値との差分、すなわち比較差分値cは大きくなると同時に、文字の色は同じ濃度レベルの連続であることが多いため、隣接する画素間の濃度レベルの差分の絶対値の総和は小さくなる傾向で、繁雑度bは小さくなる傾向にある。
【0030】
一方、写真領域であれば、5×5画素という特定領域βにおいて、隣接する画素間の濃度レベルは連続的に変化することが多いため、隣接する画素間の濃度レベルの差分が小さくなりその差分の絶対値の総和も小さくなって繁雑度bは小さくなる傾向にあると同時に、特定領域内に存在する各画素の濃度レベルの最大値と最小値との差分も小さくなる傾向で比較差分値cは小さくなる傾向にある。もちろん、ここで言う写真領域は自然画的なものを意味しており、写真であっても、例えば文字等が表示されて、文字領域と判定される領域も存在する。
【0031】
また、網点領域は、少ない色数で中間調を表現する手法であり写真領域の一種とも言えるが、写真領域との形式的な違いは、個々の網点の大きさが、特定領域βの各画素に対して十分に小さくない場合と考えることができ、網点のピッチと、画素のピッチとの関係によって、隣接する画素間の濃度レベルが規則的に変化することもあるため、比較差分値cが大きくなると同時に、上記の網点の領域が全体的に分布するため、繁雑度bも大きくなる傾向にある。逆に、網点領域であっても,個々の網点の大きさが、特定領域βの各画素に対して十分に小さい場合には、写真領域とみなしても構わないと考えることができる。
【0032】
以上のように、特定領域βにおける画像の特徴を示す領域の種類は、繁雑度bと比較差分値cとの大小相互関係によって表わすことができる。
そこで、本実施の形態の画像処理部30においては、判別回路35は、高速SRAMによって構成されている。
【0033】
図4は、比較差分値cと繁雑度bとの大小相互関係によって決まる領域判定マップの例を示す図である。
本実施の形態においては、図4に示すように、判別する特定領域βの種類として、写真領域と、網点領域及び文字領域にそれぞれ3モードと、複数の領域が混合しており判定不能な混合領域との8種類に分類するようになっている。
【0034】
そのため、判別回路35は、高速SRAMにより構成され、図4に示すように、繁雑度抽出回路33から出力される14ビットの繁雑度bと、比較差分回路34から出力される8ビットの比較差分値cとを併せた22ビット分の入力側アドレス端子A0〜A21と、判別結果dを出力するため、8種類の領域に対応した8ビット分の出力側アドレス端子D0〜D7とを有している。
【0035】
そして、判別回路35では、注目画素γの特徴量Xが、図4に示す繁雑度bと比較差分値cとに基づいて作成される領域判定マップのどの領域部分に位置するかによって、注目画素γの属する特定領域βの種類が判別され、予め各領域の種類毎に対応して設定されているDSP32−nが使用する処理プログラムが、8ビットの判別結果dで特定されるようになっている。したがって、判別回路35からは、注目画素γの属する特定領域βの種類、すなわちDSP32−nが使用する処理プログラムの種別が判別結果dとして出力される。
【0036】
これに対し、行先指示回路36は、判別回路35からこの判別結果dを受け取り、行先指示回路36内部の高速SRAMに記録されているDSP32−1〜3それぞれに転送されている処理プログラムの種別記録、及びDSP32−1〜3それぞれの使用状況記録を確認する。
【0037】
この確認により、判別回路35から判別結果dに対応する処理プログラムが既にDSP32−1〜3のいずれかに転送されており、かつその転送されているDSP32が現在処理を行っていない待機中であれば、行先指示回路36は該当DSPの一のDSP32−nへ画像データAp信号を転送して画像処理を行わせるとともに、前述した内部の高速SRAMに記録されている当該DSP32−nについての使用状況記録を処理中に変更する。
【0038】
これに対し、所望の処理プログラムがDSP32−1〜3に存在せず、現在処理を行っていないDSP32に既に転送されている処理プログラムが所望の処理プログラムと異なる場合は、ネットワークI/F18を介して外部記憶装置21から判別結果dで特定される処理プログラムを該当DSPの一のDSP32−nに転送することを、行先指示回路36はCPU11に要求し、併せて、前述した内部の高速SRAMに記録されている当該DSP32−nが所持する処理プログラムの種別記録を更新する。
【0039】
そして、行先指示回路36は、DSP32−nへの処理プログラムの転送終了後にCPU11から送られてくる転送完了信号を受信すると、画像データApを該当DSP32−nに転送するとともに、前述した内部の高速SRAMに記録されている該当DSP32−nについての使用状況記録を処理中に変更する。
【0040】
その後、行先指示回路36は、CPU11から送られてくる当該画像データApに対するDSP32−nによる画像処理完了信号を受信すると、前述した内部の高速SRAMに記録されている該当DSP32−nについての使用状況記録を空き状態、すなわち待機中状態に戻す。
上記のように構成された本実施の形態の画像処理部30について、注目画素γに適用するDSP32−nの処理プログラムを求めるまでの画像データAs,画像データ信号Apの処理過程について、以下に説明する。
【0041】
まず、画像処理部30において、ラインメモリ31に入力されるシリアルの画像データAsは、直列に4個配置されたラインメモリ31−1〜4の各出力側から取り出される信号とによって、前記5×5画素の特定領域βにおける5ライン分をシステムクロックに同期させたパラレルの画像データ信号Apに変換される。この変換された画像データ信号Apは、繁雑度抽出回路33,比較差分回路34,及び行先指示回路36に入力され、この繁雑度抽出回路33と比較差分回路34とでは、前記特定領域βにおける繁雑度bと比較差分値cとが抽出される。
【0042】
判別回路35には、繁雑度bと比較差分値cとが特徴量Xとして入力される。判別回路35は、この入力された特徴量Xに基づいて、特定領域β内の注目画素γが領域判別マップ上の文字領域、網点領域、写真領域の内、どの領域に属するかを判別することにより、当該注目画素γにするDSP32の処理プログラムを特定可能にし、この判別結果dを行先指示回路36に出力する。
【0043】
行先指示回路36においては、判別結果d、すなわち求められた注目画素γの属する領域βの種類(使用する処理プログラムの種類)に応じて、行先指示回路36内部に存在する高速SRAMから現在DSP32−1〜3にそれぞれ転送されている処理プログラムの状況(所持する処理プログラムの種別記録)が参照される。
【0044】
すなわち、行先指示回路36は、DSP32−1〜3にそれぞれ転送されている処理プログラムが判別結果dに対応するDSP32の処理プログラムと異なる場合には、使用状況記録から処理を行っていないDSP32を調べ、該当DSP32の一のDSP32−nに判別結果dに対応する別の処理プログラムを、ネットワークI/F18を介して画像処理装置1に接続されている外部記憶装置21から転送させ、行先指示回路36に存在する高速SRAMの当該DSP32−nに転送されている処理プログラム状況を更新する。そして、処理プログラムの転送完了後、この領域βの画像処理を行わせる当該DSP32−nに、パラレルの前記画像データ信号Apを転送し、当該DSP32−nの使用状況記録を更新する。
【0045】
また、注目画素γの属する領域βの種類に応じた処理プログラムを有したDSP32は存在するが、そのDSP32が画像処理を行っているときは、行先指示回路36は、その処理を行っていないDSP32を調べ、その該当DSP32の一のDSP32−nの処理プログラムを更新して、行先指示回路36に存在する高速SRAMに記録された処理プログラムの種別記録の当該DSP32−nに転送されている処理プログラムの状況を更新し、パラレルの画像データ信号ApをDSP32−nに転送し、当該DSP32−nの使用状況記録を更新する。
【0046】
一方、注目画素γの属する領域βの種類に応じた処理プログラムを有したDSP32−nが存在し、しかもそのDSP32が画像処理を行っていないときには、行先指示回路36は、その該当DSP32の一のDSP32−nへパラレルの画像データ信号Apを転送し、当該DSP32−nの使用状況記録を更新する。
【0047】
この結果、DSP32に転送されたパラレルの画像データ信号Apは、画像領域βに最適な画像処理プログラムにより画像処理され、プリントエンジン16、内部メモリ17、オプション出力19等に送られ、任意の記録材上に印刷あるいは保存される。
【0048】
なお、以上の説明においては、判別回路35の判別結果d、すなわち特定領域βの種類に対応したDSP32の処理プログラムは、内部メモリ17のメモリ量の削減等の効果を考慮して、ネットワークI/F18を介して画像処理装置1に接続されている外部記憶装置21に格納されている構成として説明したが、DSP32の処理プログラムの格納場所は、画像処理装置1の内部メモリ17に設けたプログラム格納メモリ部や、公衆回線22を含む通信ネッワークで接続された他の装置であっても、上記画像処理部30の作用自体は変わることはない。
【0049】
図5は、DSP32がm個(m>1)ある場合を例に、画像処理部30の動作を説明するフローチャートである。
シリアルのデジタル信号からなる画像データAsが画像処理部30に入力されると(ステップS10)、処理プログラム特定手段37は、画像データAsを受け取り(ステップS20)、領域の種類dとパラレル化された5ライン分の画像データApを出力する(ステップS21,S22)。
【0050】
ここで、領域の種類dはDSPの処理プログラムの種別に対応し、図2の行先指示回路36において、DSP32−1〜mのそれぞれについての使用状況を順に検索していく(ステップS23〜25)。
具体的には、ステップS23において、DSP32−1が画像処理中の場合は、ステップS24の処理へ移る。これに対し、DSP32−1が待機中であれば、先に受け取った当該画像データAsの画像処理を行うDSP32−iをDSP32−1に決定し、後述のステップS26の処理へ移る。
【0051】
ステップS24において、DSP32−2が画像処理中の場合は、次のDSP32−3についての処理へ移る。これに対し、DSP32−2が待機中であれば、先に受け取った当該画像データAsの画像処理を行うDSP32−iをDSP32−2に決定し、後述のステップS26の処理へ移る。
【0052】
同様にして、DSP32−1〜(m−1)が画像処理中で、ステップS25において、DSP32−mが画像処理中の場合は、ステップS23以降の処理を再び行う。DSP32−mが待機中であれば、当該画像データAsの画像処理を行うDSP32−iをDSP32−mに決定し、後述のステップS26の処理へ移る。
【0053】
ステップS26の処理では、ステップS23〜S25の処理で画像処理に使用することが決定したDSP32−iへ既に転送されている処理プログラムを調べ、当該処理プログラムが、ステップS22で判別された領域の種類dに対応するDSP32の処理プログラムと同じで、ステップS21で生成されたパラレルの画像データApの画像処理に最適な処理プログラムであれば、ステップS40の処理へ移る。これに対し、最適な処理プログラムでなければ、ステップS27の処理へ移る。
【0054】
ステップS27の処理では、パラレルの画像データApに最適な処理プログラムを、画像処理部30外部の記憶手段(例えば、外部記憶装置21)からステップS23〜S25の処理で決定したDSP32−iに転送するようCPU11に要求を送り、ステップS28の処理へ移る。
ステップS28の処理では、処理プログラムの転送完了の合図をCPU11から受け取ったか否かを確認し、転送完了の合図を確認した場合は、ステップS29に移る。
【0055】
ステップS29の処理では、ステップS27で転送したDSP32−iの処理プログラムが、ステップS26の処理で、次の領域の種類dに適合する処理プログラムであるかどうかを判別する際の参照データを作成するため、各DSP32−1〜mの処理プログラム所持状況を保持した高速SRAMの記憶内容(種別記録)を更新し、ステップS40の処理へ移る。
ステップS40では、ステップS23〜S25の処理で決定した画像処理に使用するDSP32−iへのルーティングを行い、ステップS50−iで画像処理を行うことに決定したDSP32−iにパラレルの画像データApを転送する。
【0056】
DSP32−1〜mのいずれか1つ、すなわちステップS50−1〜50−mのいずれか1つのDSP32−iで画像処理が行われた画像処理データは、ステップS60で出力処理部としてのネットワークI/F18又はオプション出力19に送られ、紙面上、磁気ディスク等の記録材上に印刷、あるいは保存される(ステップS70)。
【0057】
以上のように、本実施の形態の画像処理装置1によれば、複数のDSP32−1〜mを備える画像処理部30において、処理プログラム特定手段37の判別回路35で判別した画像領域βの種類dから画像処理に適した処理プログラムを決定して、画像処理部30外部の記憶装置21から画像処理部30に配置されたDSP32−iへ転送することで、画像データApに応じて複数のDSP32−1〜mの処理プログラムを動的に変更し、複数のDSP32−1〜mを余すことなく使用して最適な画像処理を行うことができる。
【0058】
そして、本実施の形態の画像処理装置1によれば、画像処理部30が、画像データAsの画像領域βの種類の判別結果をもとに、複数の画像処理から画像領域βに応じた処理プログラムを特定し、複数のDSP32−1〜mから現状で最適なDSP32−iを選択して処理を行うので、画像領域βに適した画像処理を高速に行うことができる。
【0059】
さらに、この最適なDSP32−iの選択にあたっては、画像処理部30は、選択したDSP32の処理プログラムが各DSP32−1〜mに存在しなければ、システムバス12やネットワークI/F18を介して、画像処理部30外部の記憶装置21からその処理プログラムを転送するようになっているので、画像データAsに最適な画像処理を行うことができる。
【0060】
さらに、処理プログラムは、画像処理装置1外部とも通信ネットワークを介して接続された画像処理部30外部の記憶装置21に保存してあるので、処理プログラムの更新、修正、機能追加、変更は、画像処理部30外部の記憶装置21に保存されている処理プログラムの変更のみを行えばよく、各DSP32−1〜mの内部プログラムを変更する必要もないので、処理プログラムの追加、変更作業が容易となる。
【0061】
すなわち、処理プログラムの変更、追加の際は全ての画像処理装置1内部の処理プログラムを書き換えるのではなく、通信ネットワーク上のハードディスクのみ書き換えればよいので、従来技術よりも簡単に変えることができ、複数の画像処理装置1や、遠隔地に配置された画像処理装置1に対しても容易に機能向上をはかることができる。
【0062】
また、処理プログラムを外部の記憶装置21から適宜DSPに転送し画像処理を行うことで、画像処理部30内部のROM(Read Only Memory)やFLASH MEMORY等の内部記憶装置に保持する必要がないため、画像処理装置1の軽量化やメモリ量の削減ができる。
本発明の画像処理装置は、本画像処理装置を機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。
【0063】
本発明では、この記録媒体として、図1に示される画像処理装置1の内部メモリ17そのものがプログラムメディアであってもよいし、またオプション出力19に図示せぬCD−ROMドライブ等のプログラム読み取り装置を設け、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なCD−ROM(図示せず)等のプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムは、CPU11がアクセスして実行させる構成であってもよいし、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、内部メモリ17のプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0064】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0065】
さらに、ネットワークI/F18を介して通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように、流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め装置本体に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像処理装置、プログラム及び記録媒体によれば、入力画像データに対して画像領域の種類の判別を行い、その結果をもとに領域毎に最適な処理プログラムをDSPに転送し、DSPがこの最適な処理プログラムを用いて、画像領域を分類した入力画像データに対して画像処理を行うので、従来の画像処理装置よりも最適な効果を得る画像処理を行うことができる。
【0067】
また、本発明の画像処理装置、プログラム及び記録媒体によれば、画像処理装置のDSPに転送する処理プログラムを、画像処理装置外の外部記憶装置に記憶しておくようにしたので、処理プログラムの更新、修正、機能追加、又は変更があっても、容易に対応をはかることができ、処理プログラムを画像処理装置内の内部記憶装置に保持しておく必要がないので、装置の軽量化や内部記憶装置のメモリ量の削減がはかれる。
【0068】
また、本発明の画像処理装置、プログラム及び記録媒体によれば、複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていないデジタル・シグナル・プロセッサに新たに読み取った画像データを転送して画像処理を行うので、複数のデジタル・シグナル・プロセッサを動的に変更し、複数のデジタル・シグナル・プロセッサを並列使用することができ、画像処理時間の短縮をはかることができる。
【0069】
また、本発明の画像処理装置、プログラム及び記録媒体によれば、読み取った画像データ毎に、当該読み取った画像データの画像領域の種類の判別を行い、その結果をもとに最適な処理プログラムを特定した上で、複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っておらず、この特定した最適な処理プログラムと同じ処理プログラムが転送済のデジタル・シグナル・プロセッサを優先的に使用して画像処理を行うので、入力画像データに最適な画像処理を、効率的にかつ高速で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像処理装置1の概略図である。
【図2】図1に示した画像処理装置1における画像処理部30の概略図である。
【図3】読み取り画像と、特定領域と、注目画素との関係を示す図である。
【図4】繁雑度bと比較差分値cとによって決まる領域判定マップを示す図である。
【図5】本発明の実施一形態における画像処理部30の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像処理装置
11 CPU
18 ネットワーク・インタフェース
30 画像処理部
37 処理プログラム特定手段
31 ラインメモリ
32 DSP
33 繁雑度抽出回路
34 比較差分回路
35 判別回路
36 行先指示回路(処理プログラム供給制御手段、待機中プロセッサ調査手段、供給制御手段)
X 特徴量
As 画像データ信号
b 繁雑度
c 比較差分値
d 領域の種類の判別情報
β 特定領域
γ 注目画素
Claims (5)
- 外部から転送される処理プログラムに基づいて読み取り画像の画像データの信号処理をそれぞれ行う複数のデジタル・シグナル・プロセッサと、
該デジタル・シグナル・プロセッサに供給される画像データの画像領域の種類を判別し、当該画像データの信号処理で該デジタル・シグナル・プロセッサが使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段と、
前記複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていない待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを調査する待機中プロセッサ調査手段と、
該待機中プロセッサ調査手段による調査結果の待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに関し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるか、又は前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがなく、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるかを判別し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがある場合には、当該待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに上記画像データを供給する一方、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがない場合には、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムと上記画像データとを供給する供給制御手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記供給制御手段は、前記待機中のデジタル・シグナル・プロセッサへの処理プログラムの供給にあたって、今回転送した処理プログラムの種類を記憶する転送記録手段を備える
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記供給制御手段は、前記待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに転送する処理プログラムを、通信ネットワークを介して外部記憶装置から提供を受ける
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
外部から転送される処理プログラムに基づいて読み取り画像の画像データの信号処理をそれぞれ行う複数のデジタル・シグナル・プロセッサと、
該デジタル・シグナル・プロセッサに供給される画像データの画像領域の種類を判別し、当該画像データの信号処理で該デジタル・シグナル・プロセッサが使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段と、
前記複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていない待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを調査する待機中プロセッサ調査手段と、
該待機中プロセッサ調査手段による調査結果の待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに関し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるか、又は前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがなく、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるかを判別し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがある場合には、当該待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに上記画像データを供給する一方、前記プログラム特定手段によって特定された処理 プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがない場合には、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムと上記画像データとを供給する供給制御手段と
を備える画像処理装置として機能させるためのプログラム。 - コンピュータを、
外部から転送される処理プログラムに基づいて読み取り画像の画像データの信号処理をそれぞれ行う複数のデジタル・シグナル・プロセッサと、
該デジタル・シグナル・プロセッサに供給される画像データの画像領域の種類を判別し、当該画像データの信号処理で該デジタル・シグナル・プロセッサが使用する処理プログラムを特定する処理プログラム特定手段と、
前記複数のデジタル・シグナル・プロセッサの中から、現在処理を行っていない待機中のデジタル・シグナル・プロセッサを調査する待機中プロセッサ調査手段と、
該待機中プロセッサ調査手段による調査結果の待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに関し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるか、又は前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがなく、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがあるかを判別し、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがある場合には、当該待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに上記画像データを供給する一方、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサがない場合には、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムとは異なる処理プログラムが転送されている待機中のデジタル・シグナル・プロセッサに、前記プログラム特定手段によって特定された処理プログラムと上記画像データとを供給する供給制御手段と
を備える画像処理装置として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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