JP3798309B2 - 熱成形装置および熱成形方法 - Google Patents

熱成形装置および熱成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱成形装置および熱成形方法に関し、特に、所定の模様が印刷された樹脂シートを同模様に対応して成形する熱成形装置および熱成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の熱成形装置は、クランプ枠に樹脂シートをクランプしている。そして、樹脂シートがクランプされたクランプ枠を搬送機構によって成形機構に搬送する。この搬送機構は、ボールネジにて構成されており、上述したクランプ枠はこのボールネジに嵌合されている。そして、搬送機構は搬送に際して、このボールネジを回転動作させる。すると、ボールネジに嵌合されたクランプ枠はこの回転動作に応じて成形機構に搬出入される。すなわち、成形機構に配置された雌型の型面に対する樹脂シートの位置決めは、このボールネジによるクランプ枠の搬入移動によって行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の熱成形装置において、成形機構に配置された雌型の型面に対する樹脂シートの位置合わせ精度はボールネジのネジピッチに依存することになる。このため、例えば、樹脂シートに所定の模様が印刷されている場合であって、この模様を型面に対して位置合わせする場合、このネジピッチ以上の位置合わせ精度を実現することができないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、樹脂シートに印刷された模様を雌型の型面に対して正確に位置合わせすることが可能な熱成形装置および熱成形方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、所定の模様が印刷された樹脂シートを熱成形して同模様に対応した成形品を形成する熱成形装置であって、上記樹脂シートを加熱軟化させる加熱板と、上記模様に対応した型面を有する雌型と、上記雌型の上記加熱板との当接側に同加熱板方向に立設されるとともに、同加熱板と同雌型とが当接した際に同加熱板の内部と同雌型の内部とのいずれかに収容される突起部を有し、同突起部を上記樹脂シートに形成された凹形状の基準マークと嵌合させることにより、同樹脂シートに印刷された模様を上記型面に対して位置合わせする位置合わせ機構と、上記位置合わせ機構にて位置合わせされた樹脂シートに上記加熱板と上記雌型とを当接させて同樹脂シートを加熱軟化させつつ上記成形品を形成する成形機構とを具備する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、所定の模様が印刷された樹脂シートを熱成形して同模様に対応した成形品を形成する熱成形装置を提供するに際して、位置合わせ機構にて、雌型の加熱板との当接側に同加熱板方向に立設され加熱板と雌型とが当接した際に加熱板の内部と雌型の内部とのいずれかに収容される突起部を、上記樹脂シートに形成された凹形状の基準マークと嵌合させることにより、同樹脂シートに印刷された模様を雌型の型面に位置合わせする。そして、成形機構では、位置合わせ機構にて位置合わせされた樹脂シートに対して加熱板と雌型とを当接させることによって樹脂シートを加熱軟化させつつ成形品を形成する。このように位置合わせすることにより、模様が正確に反映された成形品を形成することが可能になる。
【0008】
熱成形に際して、雌型に立設された突起部が雌型と加熱板との当接面に合わせて陥没すると、同雌型および加熱板が当接面にて密着することが可能となり、雌型と加熱板とにて形成される空間の気密性を向上させることができて好適である。そこで、上記突起部は、加熱板と雌型とが当接した際に同雌型の内部に収容されるか、あるいは、加熱板と雌型とが当接した際に同加熱板に収容される。
熱成形に際して加熱板と雌型とが当接した場合、突起部を雌型の内部に収容されるように当該雌型を形成する。
【0009】
あるいは、熱成形に際して加熱板と雌型とが当接した場合、突起部が加熱板に収容されるように当該加熱板を形成する。
【0010】
熱成形に際しては、成形機構にて雌型と加熱板とが当接される。雌型においては上述したように位置合わせ機構にて樹脂シートと型面との位置合わせを行なう必要がある。この位置合わせに際して、作業者は雌型と加熱板との間にて作業を行なわなければならず煩雑である。そこで、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の熱成形装置において、上記成形機構に対して上記雌型を搬出入可能な搬送機構を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、搬送機構にて雌型を成形機構に対して搬出入可能にする。これにより、作業者は雌型の型面に対して樹脂シートの位置合わせを行なってから搬送機構にて成形機構に搬入させれば良いため作業効率が良くなる。
【0011】
雌型と加熱板との位置関係は特に限定されるものではなく、熱成形に際して、当接させることができれば良い。ここで、当該雌型と加熱板との位置関係の一例として、請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の熱成形装置において、上記加熱板は、上記雌型の上方側に配設される構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、加熱板を雌型の上方側に配設する。ここで、熱成形にて加熱板と雌型とを当接させるに際しては、加熱板を雌型に対して下降移動させても良いし、雌型を加熱板に対して上昇移動させても良い。むろん、加熱板と雌型とを相互に移動させるようにしても良い。
【0012】
雌型と加熱板との位置関係の他の一例として、請求項4にかかる発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の熱成形装置において、上記加熱板は、上記雌型の下方側に配設される構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、加熱板を雌型の下方側に配設する。ここで、熱成形にて加熱板と雌型とを当接させるに際しては、上述と同様に加熱板を雌型に対して下降移動させても良いし、雌型を加熱板に対して上昇移動させても良い。むろん、加熱板と雌型とを相互に移動させるようにしても良い。
【0013】
位置合わせ機構にて位置合わせした際に、位置合わせ後の樹脂シートが雌型に対して固定されると好適である。そこで、請求項5にかかる発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱成形装置において、上記樹脂シートの基準マークの凹形状は、貫通孔に形成されるとともに、上記位置合わせ機構は、この貫通孔に上記突起部を挿入させることにより上記位置合わせを行なう構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、樹脂シートの基準マークの凹形状を貫通孔に形成する。そして、位置合わせ機構にて位置合わせを行なうにあたり、この貫通孔に突起部を挿入する。このように、位置合わせ時に貫通孔に対して突起部を挿入することにより、樹脂シートは雌型に固定することが可能になる。
【0014】
雌型および位置合わせ機構の具体的構成の一例として、請求項6にかかる発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の熱成形装置において、上記雌型は、略四方形状に形成されるとともに、上記位置合わせ機構の突起部は、同略四方形状の雌型の略四方隅に立設される構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、雌型を略四方形状に形成し、位置合わせ機構の突起部をこの略四方形状の雌型の略四方隅に立設する。
【0015】
また、このような所定の模様が印刷された樹脂シートを加熱板にて加熱軟化させつつ同模様に対応した型面を有する雌型によって熱成形しつつ成形品を形成する手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。
このため、請求項7にかかる発明は、所定の模様が印刷された樹脂シートを加熱板にて加熱軟化させつつ同模様に対応した型面を有する雌型によって熱成形しつつ成形品を形成する熱成形方法において、上記雌型の上記加熱板との当接側に同加熱板方向に立設されるとともに、同加熱板と同雌型とが当接した際に同加熱板の内部と同雌型の内部とのいずれかに収容される突起部を用い、同突起部を上記樹脂シートに形成された凹形状の基準マークと嵌合させることにより、同樹脂シートに印刷された模様を上記雌型の同模様に対応した型面に対して位置合わせする位置合わせ工程と、上記位置合わせ工程にて位置合わせされた樹脂シートに上記加熱板と上記雌型とを当接させ同樹脂シートを加熱軟化させつつ上記成形品を形成する成形工程とを具備する構成としてある。
すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、所定の模様が印刷された樹脂シートをこの模様に対応して熱成形する場合に、模様と雌型の型面との位置合わせを簡単に精度良く実施することが可能な熱成形装置を提供することができる。
また、本発明によれば、位置合わせ機構の一例を提示することができる。
さらに、本発明によれば、突起部を雌型内部に収容させることにより、雌型と加熱板との当接面を密着させることが可能になる。
さらに、請求項2にかかる発明によれば、位置合わせの作業効率を向上させることが可能になる。
【0017】
さらに、請求項3にかかる発明によれば、雌型および加熱板の配置の一例を提示することができる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、雌型および加熱板の配置の他の一例を提示することができる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、簡易な構成で位置合わせ後の樹脂シートを雌型に固定することが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、雌型および位置合わせ機構の具体的構成を提示することができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、所定の模様が印刷された樹脂シートをこの模様に対応して熱成形する場合に、模様と雌型の型面との位置合わせを簡単に精度良く実施することが可能な熱成形方法を提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)発明の概要について:
(2)熱成形装置の構成について:
(3)熱成形処理手順について:
(4)樹脂シートの位置合わせについて:
(5)熱成形装置の変形例について:
(6)まとめ:
【0019】
(1)発明の概要について:
図1は本発明の概念を示した技術概念図である。
同図において、本発明にかかる熱成形装置Cは、加熱板C1と、雌型C2と、位置合わせ機構C3と、成形機構C4とを備えている。そして、当該熱成形装置Cは、所定の模様A1が印刷された樹脂シートAを熱成形して同模様A1に対応した成形品を形成する。雌型C2は樹脂シートAに印刷された模様A1に対応した型面C21を有し、位置合わせ機構C3にて樹脂シートA上に付与された基準マークA2に基づいて同樹脂シートAに印刷された模様A1を型面C21に対する位置合わせを実行する。
【0020】
そして、熱成形に際して、加熱板C1は樹脂シートAを加熱軟化させ、成形機構C4にて位置合わせ機構C3にて位置合わせされた樹脂シートAに加熱板C1と雌型C2とを当接させて樹脂シートAを加熱軟化させつつ成形品を形成する。このように、樹脂シートAに付与された基準マークA2を利用して位置合わせ機構C3によって模様A1と型面C21との位置合わせを行うことにより、簡易な手法で容易に正確な模様A1と型面C21との位置合わせを行なうことが可能になる。
【0021】
(2)熱成形装置の構成について:
図2は、本発明にかかる熱成形装置Cを実現した構成を示した熱成形装置の側面構成図である。
同図において、熱成形装置10は、工場床面に設置される基台11を備え、この基台11上に各種機械が配設されることにより構成されている。この基台11は開口部を上方に向けた断面略コの字型に形成されており、コの字型の凹部には図奥側に延設されるレール12が載置されているとともに、このレール12上には下テーブル13が配設されている。当該下テーブル13下面部にはレール12に載置するための車輪14が配設されており、下テーブル13はこの車輪14によって図奥側および手前側に向けてレール12上を移動可能になっている。
【0022】
ここで、下テーブル13には、シリンダ軸が図奥側に対して伸縮するエアシリンダ15が接続されている。そして、下テーブル13はこのエアシリンダ15によるシリンダ軸の伸縮動作によって、上述したレール12上の移動が実現されることになる。この下テーブル13の上面部には雌型16が載置固定されている。従って、下テーブル13の移動動作に対応して、雌型16を図手前側から奥側に向けて出し入れ可能になっている。また、基台11凹部の両側上部には、上方に向けてロッド17,17が立設されている。そして、基台11はこのロッド17,17の上端部に上テーブル駆動部18を設置することよって、当該ロッド17,17を介して上テーブル駆動部18を支持している。ここで、上テーブル駆動部18は上下動作可能なエアシリンダ18aが配置されるとともに、このエアシリンダ18aのシリンダ軸18bにはダブルトグル19の上端部が接続されている。
【0023】
一方、このダブルトグル19の下端部には両側端部がロッド17,17に嵌め合わされた上テーブル20が接続されている。従って、この上テーブル20は、上テーブル駆動部18に配置されているエアシリンダ18aのシリンダ軸18bが伸縮動作するに伴って、ロッド17,17の軸方向に規制されつつ上昇動作および下降動作する。また、上テーブル20の下面側には熱板21が配設されているとともに、この熱板21の下面側に表面板22が配設されている。熱板21は図示しない熱源を有し、所定の加熱制御に基づいて加熱される。この熱板21が加熱されると、表面板22が加熱されることになる。また、図示しない圧空エアー供給装置から熱板21および表面板22に対して温度調整された圧空エアーを供給可能になっており、供給された圧空エアーは表面板22の表面に形成された複数のエアー孔から外部に対して吹き付け可能になっている。
【0024】
かかる構成にて、熱成形に際しては、雌型16に被熱成形対象である樹脂シートを載置し、エアシリンダ15を駆動制御することによって、下テーブル13を上テーブル20に対面する位置に移動する。そして、雌型16と表面板22とを相対面させる。このとき、表面板22を熱板21に対する加熱制御により所定温度に加熱し、上テーブル駆動部18のエアシリンダ18aを下方に駆動制御することによって、表面板22を雌型16の上面に当接させる。そして、表面板22にて雌型16に載置された樹脂シートを加熱軟化させつつ、圧空エアー供給装置から雌型16に対して圧空エアーを吹き付ける。すると、加熱軟化された樹脂シートは圧空エアーによって伸長されつつ雌型16の型面に当接する。これによって、樹脂シートに所定の成形品が形成される。
【0025】
図3は、熱成形装置10の上面構成図である。
同図において、熱成形装置10は、作業ゾーンZ1と、成形ゾーンZ2とから構成されており、レール12がこの作業ゾーンZ1と成形ゾーンZ2とを連結する役目を果たしている。これにより、レール12に載置されている下テーブル13は作業ゾーンZ1と成形ゾーンZ2との間を移動可能になっている。作業ゾーンZ1では作業者Wが作業を行なう。この作業は、概略、操作盤OPによって下テーブル13の移動制御を実行することによって、当該下テーブル13上に設置された雌型16を作業ゾーンZ1に移動したり、成形ゾーンZ2に移動したりする。そして、雌型16を作業ゾーンZ1に移動させた場合にこの雌型16に熱成形を行なうための樹脂シートをセットし、成形ゾーンZ2に移動させる。雌型16が成形ゾーンZ2に移動されると、作業者Wは操作盤OPにて熱成形動作を開始させる。熱成形が終了すると、雌型16を成形ゾーンZ2から作業ゾーンZ1に移動させ、成形された樹脂シートを雌型16から取り外す。
【0026】
次に、上述してきた熱成形装置10にて実行される熱成形処理の手順を図4のフローチャートに示す。
同図において、先ず最初に操作盤OPにて下テーブル13を移動操作するとエアシリンダ15が駆動動作する。これによって、雌型16を作業ゾーンZ1に移動させる(ステップS100)。次に、作業ゾーンZ1に移動が完了した雌型16に被熱成形対象となる樹脂シートを位置合わせしつつセットする(ステップS105)。樹脂シートの雌型16に対するセットが完了すると、操作盤OPにて下テーブル13を移動操作する。この移動操作によりエアシリンダ15が駆動動作し、これにより雌型16を成形ゾーンZ2に移動させる(ステップS110)。そして、成形ゾーンZ2への移動が完了すると、操作盤OPにて熱成形の開始を指示する。
【0027】
すると、熱板21が加熱制御されることにより表面板22が所定温度の熱成形温度に加熱される。次に、エアシリンダ18aが下降動作し、上テーブル20が下方に移動するとともに、表面板22が雌型16に当接する。この当接により雌型16に載置された樹脂シートが加熱軟化される。樹脂シートが加熱軟化されると、圧空エアーが供給され樹脂シートが雌型16の型面に当接することによって、当該樹脂シートに所定の成形品が成形される(ステップS115)。熱成形が終了すると、操作盤OPにて下テーブル13を移動操作し、エアシリンダ15を駆動動作させることにより、雌型16を作業ゾーンZ1に移動させる(ステップS120)。そして、作業ゾーンZ1に移動してきた雌型16から熱成形にて所定の成形品が形成された樹脂シートを取り外す(ステップS125)。
【0028】
本実施形態においては、被熱成形対象に所定の模様が印刷されている樹脂シートを使用する。このように所定の模様が印刷されている樹脂シートを熱成形する場合、この模様部分の雌型16の型面に対する位置がズレてしまうと、成形不良となる。そこで、本実施形態においてはこの模様部分の雌型16の型面に対する位置合わせを実現可能な位置合わせ機構を導入する。この位置合わせ機構は樹脂シートに付与された基準マークを利用する。
【0029】
図5は、樹脂シートに印刷された所定の模様と雌型16の型面との位置合わせを実現可能な位置合わせ機構の構成を示した構成図である。
同図においては、樹脂シートSは略方形形状に形成されるとともに、略中央部分に模様Dが印刷されている。そして、この模様Dの位置基準としての基準マークが当該樹脂シートSの略四方隅に付与されている。本実施形態においては、この基準マークとして貫通孔が形成された基準マーク孔Mを採用する。むろん、貫通孔を形成する態様に限定されるものではなく、基準マークを単に印刷したものであっても良い。一方、雌型16は略中央部分に上述した樹脂シートSに印刷された模様Dに対応した型面16aが形成されている。そして、雌型16の上面の周縁部の略四方隅には位置合わせ用突起部16bが配設されている。
【0030】
この位置合わせ用突起部16bに樹脂シートSに形成された基準マーク孔Mを挿入することによって、樹脂シートSは雌型16の上面にて位置決めされ、模様Dを型面16aに対して正確に位置合わせすることが可能になっている。このように本実施形態においては、所定の模様Dが印刷された樹脂シートSの熱成形に際して、樹脂シートSに形成された基準マーク孔Mを雌型16に配設された位置合わせ用突起部16bに挿入することによって、簡易に容易な作業により模様Dの型面16aに対する正確な位置合わせを実現することが可能になっている。
【0031】
本実施形態においては、樹脂シートSに四つの基準マーク孔Mを形成するとともに、雌型16の上面に四つの位置合わせ用突起部16bを配設し、適宜基準マーク孔Mに位置合わせ用突起部16bを挿入することにより模様Dの型面16aに対する位置合わせを行なう態様を採用したが、基準マークMおよび位置合わせ用突起部16bを各四つ形成および配設する態様に限定されず、二つあるいは三つであっても良いことは言うまでもない。
【0032】
このように、雌型16に位置合わせ用突起部16bを形成し、この位置合わせ用突起部16bに基準マーク孔Mを挿入することによって位置合わせを行なうことが可能になる。一方、雌型16上面にて上方に向けて位置合わせ用突起部16bが突出した形状の場合、熱成形に際して、表面板22を雌型16の上面に密着して当接させることができない。この場合、型面16aを略密封することができないため、表面板22側から吹き付けられる圧空エアーが位置合わせ用突起部16bにて形成される隙間から外部に漏出し、効果的な熱成形を実現できない。そこで、本実施形態においては、熱成形に際して、位置合わせ用突起部16bを雌型16内部に収容させることによって、表面板22と雌型16の上面とが当接することが可能な構成を採用する。
【0033】
図6は、位置合わせ用突起部16bを雌型16内部に収容可能な構成を示した構成図である。また、図7は、位置合わせ用突起部16bが雌型16内部に収容された状態を示した構成図である。図においては、雌型16上面の位置合わせ用突起部16bが形成されている下方に当該位置合わせ用突起部16bを収容可能な突起部収容孔16b1を形成する。そして、この突起部収容孔16b1に突起部付勢バネ16b2を収容するとともに、この突起部付勢バネ16b2の上部に位置合わせ用突起部16bを載置する。従って、位置合わせ用突起部16bはこの突起部付勢バネ16b2を介して雌型16によって支持されることになる。
【0034】
このとき、位置合わせ用突起部16bは雌型16から抜き出し不能に配設される。そして、熱成形に際して、上テーブル20が下降動作し、表面板22が位置合わせ用突起部16bに当接すると、当該位置合わせ用突起部16bは、突起部付勢バネ16b2を押し下げつつ、雌型16に収容される。これによって表面板22下面と雌型16上面とが当接し、型面16a内部を略密封することが可能になる。上述した実施形態においては、雌型16の上部に突起部収容孔16b1を形成し、熱成形に際して、位置合わせ用突起部16bを同突起部収容孔16b1に収容して引き込める構成を採用した。このように、熱成形に際して、雌型16上面から突出している位置合わせ用突起部16bを引き込めることによって、表面板22下面と雌型16上面とを当接可能にする構成は上述した手法に限定されるものではない。
【0035】
図8は、位置合わせ用突起部16bを雌型16内部に収容可能な他の構成を示した構成図である。また、図9は、位置合わせ用突起部16bが表面板22内部に収容された状態を示した構成図である。図においては、雌型16上面に形成された位置合わせ用突起部16bと相対面する表面板22に当該位置合わせ用突起部16bを収容可能な突起部収容孔22aを形成する。そして、熱成形に際して、上テーブル20が下降動作すると、位置合わせ用突起部16bは突起部収容孔22aに収容される。これによって表面板22下面と雌型16上面とが当接し、型面16a内部を略密封することが可能になる。
【0036】
上述してきた実施形態においては、熱成形装置10を構成するにあたり、上テーブル20に熱板21および表面板22を配設するとともに、下テーブル13に雌型16を配設し、熱成形に際して、上テーブル20を下テーブル13に対して下降動作させる構成を採用した。むろん、このような熱成形装置10を構成する場合、上テーブル20に熱板21および表面板22、下テーブル13に雌型16を配設する構成に限定されるものではなく、その構成は適宜変更可能である。
【0037】
図10は、熱成形装置10の変形例の概略構成を示した構成図である。
同図において、熱成形装置100は、上テーブル200の下側に雌型160が型面160aを下方に向けて配設されるとともに、下テーブル130の上側に熱板210および表面板220が配設される。そして、上テーブル200は上テーブル駆動部230に設置され、同上テーブル駆動部230にて図左右方向に移動可能になっており、作業ゾーンZ1aと成形ゾーンZ2aとの間を往復移動可能になっている。作業者は上テーブル200が作業ゾーンZ1aに移動されると、雌型160に樹脂シートS1を上述した位置合わせ機構を利用して位置合わせしつつセットする。また、下テーブル130は下テーブル駆動部180に設置され、熱成形に際して、エアシリンダ180aの上下動作によって上下動し、表面板220上面を雌型160下面に当接させる。
【0038】
上述してきた実施形態においては、熱成形装置10,100を作業ゾーンZ1,Z1aおよび成形ゾーンZ2,Z2aに分け、下テーブル13あるいは上テーブル200を作業ゾーンZ1,Z1a、成形ゾーンZ2,Z2aにて移動させる手法を採用してるが、むろん、このような構成に限定されるものではなく、単に成形ゾーンZ2,Z2aのみで構成し、この成形ゾーンZ1,Z1aにて樹脂シートS,S1の雌型16,160に対する取り付け作業を行なうようにしても良い。
【0039】
このように、雌型16に位置合わせ用突起部16bを配設するとともに、樹脂シートSを雌型16にセットするに際して、この樹脂シートSに形成された基準マーク孔Mを位置合わせ用突起部16bに装着することによって、簡易な手法で正確に樹脂シートSに印刷された模様Dの型面16aに対する位置合わせを実施することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を示した技術概念図である。
【図2】本発明にかかる熱成形装置を実現した構成を示した側面構成図である。
【図3】熱成形装置の上面構成図である。
【図4】熱成形装置にて実行される熱成形処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】樹脂シートに印刷された所定の模様と雌型の型面との位置合わせを実現可能な位置合わせ機構の構成を示した構成図である。
【図6】位置合わせ用突起部を雌型内部に収容可能な構成を示した構成図である。
【図7】位置合わせ用突起部が雌型内部に収容された状態を示した構成図である。
【図8】位置合わせ用突起部を雌型内部に収容可能な他の構成を示した構成図である。
【図9】位置合わせ用突起部が表面板内部に収容された状態を示した構成図である。
【図10】熱成形装置の変形例の概略構成を示した構成図である。
【符号の説明】
10…熱成形装置
11…基台
12…レール
13…下テーブル
14…車輪
15…エアシリンダ
16…雌型
16a…型面
16b…位置合わせ用突起部
17…ロッド
18…シリンダ軸
19…ダブルトグル
20…上テーブル
21…熱板
22…表面板
D…模様
M…基準マーク孔
S…樹脂シート

Claims (7)

  1. 所定の模様が印刷された樹脂シートを熱成形して同模様に対応した成形品を形成する熱成形装置であって、
    上記樹脂シートを加熱軟化させる加熱板と、
    上記模様に対応した型面を有する雌型と、
    上記雌型の上記加熱板との当接側に同加熱板方向に立設されるとともに、同加熱板と同雌型とが当接した際に同加熱板の内部と同雌型の内部とのいずれかに収容される突起部を有し、同突起部を上記樹脂シートに形成された凹形状の基準マークと嵌合させることにより、同樹脂シートに印刷された模様を上記型面に対して位置合わせする位置合わせ機構と、
    上記位置合わせ機構にて位置合わせされた樹脂シートに上記加熱板と上記雌型とを当接させて同樹脂シートを加熱軟化させつつ上記成形品を形成する成形機構とを具備することを特徴とする熱成形装置。
  2. 上記成形機構に対して上記雌型を搬出入可能な搬送機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱成形装置。
  3. 上記加熱板は、上記雌型の上方側に配設されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の熱成形装置。
  4. 上記加熱板は、上記雌型の下方側に配設されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の熱成形装置。
  5. 上記樹脂シートの基準マークの凹形状は、貫通孔に形成されるとともに、上記位置合わせ機構は、この貫通孔に上記突起部を挿入させることにより上記位置合わせを行なうことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱成形装置。
  6. 上記雌型は、略四方形状に形成されるとともに、上記位置合わせ機構の突起部は、同略四方形状の雌型の略四方隅に立設されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の熱成形装置。
  7. 所定の模様が印刷された樹脂シートを加熱板にて加熱軟化させつつ同模様に対応した型面を有する雌型によって熱成形しつつ成形品を形成する熱成形方法において、
    上記雌型の上記加熱板との当接側に同加熱板方向に立設されるとともに、同加熱板と同雌型とが当接した際に同加熱板の内部と同雌型の内部とのいずれかに収容される突起部を用い、同突起部を上記樹脂シートに形成された凹形状の基準マークと嵌合させることにより、同樹脂シートに印刷された模様を上記雌型の同模様に対応した型面に対して位置合わせする位置合わせ工程と、
    上記位置合わせ工程にて位置合わせされた樹脂シートに上記加熱板と上記雌型とを当接させ同樹脂シートを加熱軟化させつつ上記成形品を形成する成形工程とを具備することを特徴とする熱成形方法。
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