JP3797685B2 - 建物の暖房装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の暖房装置に関し、住宅や店舗などの建物に対する暖房などに利用できる。
【0002】
【背景技術】
近年、建物には冷暖房などの空調設備が広く普及しており、年間を通じて快適な室内環境が得られるようになってきている。
住宅などにおいては、各居室毎に設置されたルームエアコンなどの利用や、集中空調装置による全館冷暖房などにより、快適な室内温度が保たれている。
さらに、近年では、建物の高気密化や高断熱化により、エネルギ効率の向上が図られている。
【0003】
ところで、冬季の暖房を行う暖房装置としては、都市ガスや灯油などを室内で燃焼させるストーブや温風暖房機が多く用いられているが、換気が必要であり、火災の原因にも成り得ることなどから、近年では、電気発熱を用いた輻射型ストーブや温風暖房機などの他、屋外の熱を冷媒に吸収させて室内に運び込むヒートポンプ式のルームエアコンなどが一般に用いられている。
一方、最近では、化石燃料の代替エネルギ源として太陽エネルギが注目されており、暖房に利用する場合は、屋根などに集熱器を設置して、太陽熱を水などに集めて居室等に放熱させるなどする太陽熱利用暖房システムが一般的である。
【0004】
一方、冬の前後の期間などにおいては、日中は気温が上昇するため、暖房装置による暖房が行われることは少ないが、気温が低下した夜間には暖房が行われることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したルームエアコンや電気ストーブなどは電力を動力源とするので、運転時間が長くなることや、高負荷で運転することにより、電力消費量が増大するという問題がある。
とくに、冬期などにおいて、これらを日中から夜間にかけて連続して運転させると、暖房コストは相当なものになる。
【0006】
また、太陽熱により温水を得る太陽熱利用暖房システムは、暖房に利用された後の水を再び屋根などの集熱器に送り込む必要がある。このため、水を循環させる配管などの設備が複雑であり、水を汲み上げる動力も必要とされるので、設置が困難でありコストがかかるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、適切な暖房効果が得られるとともに消費電力量を削減することができる簡単な構造の建物の暖房装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、集熱面より太陽熱(日射)を集熱し、これにより加熱された空気を暖房に利用することで前記目的を達成しようとするものである。
具体的に、本発明の建物の暖房装置は、表面から集熱可能な集熱面とその裏面に設けられた通気層とを有し、通気層を通過して温められた空気を建物の加熱対象に供給する暖気取り入れ路を備え、前記加熱対象は前記建物内の暖房対象区画であり、前記暖気取り入れ路は前記暖房対象区画内に連通されており、前記暖房対象区画には外気との換気を行う換気手段が設けられており、前記換気手段は、暖房対象区画内の空気を外に排出する内気排出経路の排出経路ダンパ、および、外気を暖房対象区画内に吸入する外気吸入経路の吸入経路ダンパの開度調整によって、暖房対象区画からの排気を所定量に保持しつつ、暖房対象区画に対する給気量を調節可能であり、前記換気手段の給気量と排気量とのバランスを調節することで、所望の量の暖気を前記暖気取り入れ路から前記暖房対象区画へ供給することを特徴とする。
【0009】
ここで、加熱対象としては、建物内の暖房対象区画や、外気から得た熱を建物の暖房に利用する熱伝達手段の吸熱部が適用できる。例えば、暖房対象区画には建物内の居室空間や収納や通路等が挙げられ、熱伝達手段の吸熱部にはルームエアコンの室外機部分などが挙げられる。
【0010】
このような本発明においては、先ず、外気が通気層を通過する間に、集熱面で集熱された太陽熱により温められて、次に、この暖気が暖気取り入れ路により加熱対象に導かれて加熱対象を加熱し、これにより暖房が行われる。
つまり、通気層で太陽熱により空気集熱を行い、この集熱空気により加熱対象を加熱することで、太陽熱を暖房用の熱源として利用できるようになり、その分、従来のルームエアコン等に消費される大電力を削減可能となる。
【0011】
また、集熱されるのは空気であるため、暖房に利用されて熱を失った空気は、そのまま屋外に排出すればよいので、配管などの構造が簡単になり、容易に設置できるようになり、設置コストの削減が図られる。
これらにより、前記目的が達成される。
【0012】
加熱対象としては、居室等の暖房対象区画を採用することができ、この場合には、暖気取り入れ路を居室等の内部に連通させるようにする。
これにより、通気層を通過した暖気を直接暖房対象区画に導入可能となり、その区画内を暖房できるようになるとともに、ルームエアコンなどに使用される大電力を削減することが可能となる。
【0013】
また、暖房対象区画内に導入される暖気の温度は、一般に温風暖房機などから吹き出される空気ほど高温ではないため、導入風が直接人体にあたっても不快に感じることがない。
さらに、暖房のために屋内でガスや灯油を燃焼させる場合、屋内の空気が汚れるため、換気が必要となるが、外気により室内温度が低下する恐れがある。この際に、前述した暖気の取り入れを行えば、暖房対象区画内には、温められた新鮮な外気が導入されるため、室内温度を低下させずに済み、ガスや灯油の使用量も削減できるようになる。
【0014】
ここで、居室等に外気との換気を行う換気手段を設け、暖気取り入れ路が換気手段の外気吸入経路に連通する構造とすることで、居室内部と暖気取り入れ路とを連通させてもよい。この換気手段は、予め建物に設置されていたものを流用してもよい。
このようにすれば、暖気の居室等内部への導入を換気用の外気吸入経路を流用して行えるようになり、暖気を居室まで導く設備や施工の手間を省略でき、設備コストの削減が図られる。
【0015】
さらに、外気吸入経路の途中にファン等の送風手段を設け、暖気取り入れ路はファンなどよりも外気取り入れ口側に連通させることが望ましい。
これにより、暖気がファンなどにより確実に外気吸入経路に取り込まれて居室等の内部に送り込まれるようになり、通気層に暖気が滞ることを回避できるようになる。
【0016】
このように外気吸入経路を流用する他に、換気手段を居室等からの排気を所定量に保持しつつ居室等に対する給気量を調節可能として、暖気取り入れ路を直接居室等の内部に導いてもよい。
これにより、排気量よりも給気量を少なくして室内を負圧とすれば、暖気取り入れ路から居室等に暖気を確実に取り込めるようになる。
このように、給気量と排気量とのバランスを調節することで、所望の量の暖気を居室等へ供給できるようになり容易に温度を調節できるようになる。
【0017】
そして、この換気手段は複数の暖房対象区画に対して、それぞれの暖房対象区画に対する給気量を調節可能な集中換気装置等であることが望ましい。
このようにすることで、暖気の供給量を居室毎に設定できるようになり、所望の居室を選択的に暖房することが可能となる。
【0018】
一方、加熱対象としては、熱伝達手段の吸熱部を採用することができ、この場合には、暖気取り入れ路を熱伝達手段の吸熱部へ送風可能に構成することが望ましい。
これによれば、吸熱部に熱を与えることにより、熱伝達手段を介して間接的に居室等の暖房対象区画を暖房できるようになる。
例えば、ルームエアコンの室外機部分の吸熱部、或いは室外の熱を室内に伝達するヒートパイプ等の吸熱側に対して、暖気を吹き付け可能な位置に暖気取り入れ路を導けば、通常の外気から吸熱するよりも多くの熱を獲得できるようになり、室内に比較的多くの熱を送り込むことが可能となり、暖房効率の向上が図られる。
【0019】
そして、暖気取り入れ路ないし加熱対象の一部には、蓄熱体を含む蓄熱手段が形成されていてもよい。蓄熱体としては、水などの熱容量の大きなものであればよく、基礎部分に埋め込むなどして利用するなどすればよい。
このようにすることで、日中に暖気から得られた熱を蓄えれば、いつでも簡単に暖房として利用できるようになり、暖房コストを削減可能となる。
例えば、日中に暖房するほど低温でない冬の前後の期間には、日中に暖気による熱を蓄熱体に蓄えて、夜間に蓄熱体を介して居室等に送風し、温風を居室内に送り込んで暖房してもよい。また、熱を蓄えた蓄熱体から、暖房に利用される熱伝達手段の吸熱側に熱を送り込んでもよい。
【0020】
前述のような暖房装置において、集熱面および通気層は建物の屋根上面に設置することが望ましい。
これにより、別途設置場所を設定する必要なしに、広い面積の集熱面が確保できるようになり、空気集熱量を増加して暖房能力を向上することが可能となる。
【0021】
さらに、通気層は傾斜させて設けるとともに、通気層の傾斜の上端近傍および下端近傍にはそれぞれ開口部を設け、暖気取り入れ路はこの上端側の開口部からの空気を加熱対象に導くことが望ましい。
このようにすれば、下端側の開口部から入った空気は加熱されて傾斜方向に上昇して上端側の開口部から流出し、暖気は通気層を通過する気流の圧力により押し出されて暖気取り入れ路を通過し、加熱対象に供給されるようになる。
従って、ファンなどの動力設備を利用することなく外気を通気層に通過させ加熱対象へ搬送する気流を得ることが可能となり、設備が省略できるようになるとともにそれらに対する電力も不要となる。
また、通常の建物の傾斜屋根を利用して通気層を形成できるようになる。
【0022】
このような、傾斜した通気層は下端側の開口部から上端側の開口部に連通する通気経路を有することが望ましく、この通気経路は仕切りなどによって形成してもよい。
ここで、通気経路の形態は、空気を傾斜方向に沿って直線的に流通させるものであってもよく、空気を傾斜方向に沿って蛇行して流通させるものであってもよい。
【0023】
通気経路を直線的にすれば、通気経路が簡単な構造となるため、空気が流通し易くなり比較的多量の暖気が得られるようになるとともに、容易に施工できるようになる。
また、通気経路を蛇行させれば、通気経路の距離が通気層の長さに比べて長くなり、空気の通気経路通過時間とともに集熱時間も長くなるため、十分な集熱効果が得られるようになる。
【0024】
一方、通気層を挟む集熱面側の面と集熱面に対向する面との何れかは太陽電池とすることが望ましい。
すなわち、従来より、建物用の太陽光発電装置においては、太陽電池と太陽電池を支持する屋根面との間に隙間を設け、外気を通して太陽電池を冷却し、過熱による光電変換効率の低下を防いでおり、このような隙間をそのまま暖房用として利用してもよい。また、太陽電池の表面に沿って所定間隔をおいて保護用ガラスを配置する場合、このガラスとの間の隙間を利用してもよい。
従って、既に太陽電池が設置されている住宅であれば、その冷却用の隙間と加熱対象と結ぶ暖気取り入れ路を設けるだけでよいため、簡略な設備で済み、容易に施工可能となるとともに、設備コストの低減が図られる。
【0025】
ここで、通気層が太陽電池冷却用の隙間を流用して構成される場合、太陽電池冷却用の外気排出と暖房用の外気取り出しとを切り換えるべく、通気層ないし暖気取り入れ路には外気に連通されかつ開閉可能な屋外開口部を設けることが望ましく、この屋外開口部よりも加熱対象側の通気層ないし暖気取り入れ路には空気を遮断可能な開閉手段を設けることが望ましい。
【0026】
これらにより、通気層を、太陽電池冷却用の隙間のみとして利用したり、通気層および太陽電池冷却用の隙間として同時に利用するなど利用形態が容易に選択できるようになり、通気層は太陽電池冷却用の隙間と兼用可能となる。
【0027】
すなわち、開閉手段を閉じて屋外開口部を開くことで、通気層が加熱対象と遮断されるとともに外気に開放されて、太陽熱により昇温した太陽電池から熱を奪った空気は屋外に排出されるようになる。
また、開閉手段を開けて屋外開口部を閉じることで、通気層が加熱対象と連通されて、太陽電池の熱を奪って温められた空気は加熱対象に導かれるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第一の実施の形態]
図1〜図3には、本発明の第一の実施の形態に基づく暖房装置11を備えた建物10が示されている。
建物10は、屋根部20と複数の加熱対象である居室40とを有し、屋根部20内には小屋裏部30が形成されている。また、建物10内には、各居室40への換気を行うための換気手段である換気装置50が設置されている。
【0029】
屋根部20は表面が傾斜したいわゆる勾配屋根であり、表面材として矩形の太陽電池パネル252が複数配列されて太陽電池25が構成されている。
屋根部20は、骨組みに板材などが張られて傾斜した屋根下地面26を有し、この表面には、全面にアスファルトルーフィングなどの防水面材が張られている。
屋根下地面26には、複数対のレール状部材251が太陽電池パネル252の幅に応じた間隔を空けて、傾斜方向に平行に敷設されている。レール状部材251は略四角形状の断面を有する細長い筒状部材である。
これら太陽電池25および屋根下地面26により、屋根面20Aが形成されている。
【0030】
太陽電池パネル252は、所定数のソーラーセルを平板状の完全防水ケースの内部に収めた規格化されたサイズのものである。
太陽電池パネル252はレール状部材251により両端が支持されるため、屋根下地面26と太陽電池パネル252との間には傾斜方向に沿って直線的に延びる隙間が生じており、この隙間により、各レール状部材251で仕切られた複数の平行な通気経路211が形成される。
【0031】
屋根面20Aの棟側端部には、太陽電池25に沿って連続した棟部材23が設けられている。棟部材23は内部に中空の集合部232を備えており、側面には屋外開口部231が形成されている。なお、屋外開口部231は、図示しないルームコントローラにより開閉自在なダンパ233を備えている。この屋外開口部231により、集合部232は屋外に連通される。
【0032】
屋根面20Aの軒側端部には、太陽電池25に沿って連続した軒部材22が設けられている。軒部材22は、内部に中空部212を備えており、軒下側の側面には軒側開口部221が形成されている。この軒側開口部221により、中空部212は屋外に連通される。
【0033】
これら通気経路211と、中空部212と、集合部232とにより通気層21が構成されている。
この通気層21は、太陽電池25の過熱を防ぐための冷却路として利用することができ、外気を軒側開口部221から屋外開口部231へと通過させることで太陽電池25を冷却する。
【0034】
集合部232からは、空気を導く暖気取り入れ路24が暖房対象区画である各居室40の天井面に形成された給気口42へ延びており、暖気取り入れ路24の途中には開閉手段であるダンパ242が設置されている。
これにより、通気層21と各居室40とが連通されて、軒側開口部221から取り入れられた外気が暖気取り入れ路24を介して各居室40内部に導入できるようになっており、この導入はダンパ242により適宜遮断可能となっている。
【0035】
換気装置50は、建物10の図示しない壁面に沿って設置された全熱交換換気装置51を備えている。
全熱交換換気装置51は、室内側還気口522と、室内側給気口532と、屋外側吸気口531と、屋外側排気口521とを有する既存のものである。
全熱交換換気装置51内部では、内気排出経路52により、室内側還気口522は屋外側排気口521に連通され、外気吸入経路53により、外気取り入れ口である屋外側吸気口531は室内側給気口532に連通されている。
内気排出経路52と外気吸入経路53とは、互いに熱交換が行われるように構成されており、各々の経路には送風手段であるファン523、533が設けられている。
【0036】
各居室40の天井面には、それぞれ吸込口41および給気口42が設置されており、ダクト524、534により、それぞれ全熱交換換気装置51の室内側還気口522および室内側給気口532と接続されている。
【0037】
このような換気装置50において、屋外側吸気口531から取り込まれた外気は、ファン533により、室内側給気口532を介してダクト534に送り込まれ、給気口42から居室40内部に導入される。また、吸込口41から取り込まれた居室40内の空気は、ダクト524を通り、室内側還気口522を介して、ファン523により、屋外側排気口521から屋外に排出される。
これらにより、居室40の換気が行われる。ただし、全熱交換換気装置51の全熱交換により、居室からの排気の熱は給気に回収されるので無駄がない。
【0038】
ダクト524、534の途中には、ダンパ525、535が設置され、図示しないルームコントローラによって開度調整可能となっており、各居室40への給気量と排気量を調節できるようになっている。
ダクト534は、暖気取り入れ路24と連通されており、外気と暖気とを混合して居室40内に供給できるようになっている。
【0039】
このような第一の実施の形態においては、ダンパ233、242の切り換えにより、太陽電池25の冷却のみ、或いは太陽電池25の冷却および居室40の暖房が同時に行われる。
先ず、太陽電池25の冷却のみを行う場合、図2に示すように、暖気取り入れ路24のダンパ242を閉じて集合部232と居室40内部とを遮断するとともに、屋外開口部231のダンパ233を開けて集合部232と屋外とを連通させる。
これにより、通気層21は軒側開口部221と屋外開口部231とにより外気に連通される。
【0040】
軒側開口部221から侵入した外気は、通気層21に達して太陽電池25から熱を奪って温まる。温まった空気は上昇して通気経路211を屋根面20Aの傾斜に沿って進み、屋外開口部231から排出される。
このように通気層21を通過する空気により、太陽電池25の冷却が行われる。
【0041】
次に、太陽電池25の冷却と居室40の暖房とを同時に行う場合、図1に示すように、屋外開口部231のダンパ233を閉じて、集合部232と屋外とを遮断し、暖気取り入れ路24のダンパ242を開けて、集合部232と居室40内部とを連通させる。これにより、通気層21は、軒側開口部221により屋外に連通され、給気口42により居室40内部に連通される。
【0042】
また、ルームコントローラによりダンパ525を開けて、内気排出経路52を居室40内部と連通させるとともに、ダンパ535を閉じて居室40への外気吸入経路53を遮断する。
ここで、換気装置50を運転させることにより、換気装置50は居室40に対して排気のみを行う。
【0043】
一方、軒側開口部221から侵入した外気は、太陽電池25の冷却のみを行う場合と同様に、太陽電池25から熱を吸収して上昇し、通気経路211を屋根面20Aの傾斜に沿って進む。このとき、太陽電池25は太陽熱により温められており、通気層21内の空気に熱を与えることで集熱面として機能する。
通気経路211を通過して集合部232まで達した暖気は、暖気取り入れ路24を通り、給気口42から居室40内部に取り込まれる。
【0044】
このとき、居室40内部は換気装置50による排気が行われて負圧になっているため、居室40内に向かう暖気は、円滑に通気層21を通過するとともに、給気口42から居室40内部に引き込まれる。
【0045】
なお、それぞれの居室40への暖気供給量は、各居室40の内気排出経路52のダンパ525および外気吸入経路53のダンパ535の開度調整を行うことにより増減できる。この調整は暖気の所要供給量や所要換気量などに応じて適宜設定すればよい。
例えば、暖気の供給量を減らしたい場合には、ダンパ535の開度をダンパ525よりも少ない範囲内で増加させれば、居室40内の減圧の度合いが低減されるとともに、外気と暖気とが混合されて居室40内に導入されるため、給気口42から取り込まれる空気の温度が低下する。
【0046】
このような第一の実施の形態によれば以下のような効果がある。
すなわち、太陽電池25裏面に形成された通気層21は、暖気取り入れ路24により各居室40とを連通されているため、通気層21を通過して太陽電池25の集熱作用により太陽熱で温められた空気を直接各居室40内に取り込むことができる。
これにより、居室40に対する暖房効果が得られ、その分ルームエアコンなどに使用される大電力を削減できる。
【0047】
また、通気層21において集熱されるのは空気であるため、暖房に利用されて熱を失った空気はそのまま屋外に排出すればよく、温水を循環させる太陽熱利用暖房システムなどよりも配管などの構造が簡単になり、容易に設置できるようになり、設置コストの削減が図られる。
さらに、これによる暖気は、一般的な温風暖房機等から吹き出される空気ほど高温ではないため、直接人体にあたっても不快に感じることがない。
【0048】
そして、太陽電池25と屋根下地面26との間の仕切られた隙間を通気路211に利用するため、別途通気層や集熱面を設置する施工作業が省略でき、設置コストも削減される。
また、通気層21の棟側の屋外開口部231と暖気取り入れ路24とに、それぞれダンパ233、242を設けたことにより、ダンパ233、242のどちらか一方を開状態にするだけで、通気層21の利用形態を、太陽電池25の冷却のみ、或いは太陽電池25の冷却および居室40の暖房の何れかに容易に切り換えることができる。
さらに、太陽電池25は、屋根面20Aを構成しており、設置面積が比較的広いため、集熱面として機能する場合、集熱面積が広く確保されて高い集熱能力が得られる。
【0049】
通気層21は、棟側から軒側に向かって傾斜しているので、軒側開口部221から導入された外気は温められて上昇するようになるため、通気層21内の空気を円滑に流通させられるとともに、居室40内へ暖気を送り込む動力も得られる。
【0050】
また、建物10には、それぞれの居室40に対して給排気量を制御する換気装置50が設置されているので、給気量よりも排気量を多く設定し、所望の居室40内を外気よりも負圧にすることで、給気口42から暖気を引き込むことができる。従って、通気層21が傾斜していなくても、外気を通気層21に引き込んで流通させる気流を形成でき、暖気を居室40内部に引き込むことができる。
【0051】
暖気取り入れ路24は、外気吸入経路53のダクト534に連通されているため、ダンパ535の開度調節により、居室40へ暖気をそのまま供給したり、外気と暖気とを混合して供給するなどすれば、所望の温度の空気を居室40内に供給できる。
さらに、給気量と排気量とのバランスを調節することで、各居室40への暖気の供給量を個別に増減できるため、各々の居室40内の暖房状態を個別に調節できる。
【0052】
[第二の実施の形態]
図4には、本発明の第二の実施の形態の暖房装置61を備えた建物60が示されている。本第二の実施の形態の暖房装置61と建物60は、前記第一の実施の形態の暖房装置11および建物10と略同様な構成を備え、暖気取り入れ路24の構成が異なるのみである。従って、同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部分のみを詳述する。
【0053】
図4において、加熱対象は居室40であり、暖気取り入れ路610は、外気吸入経路53のファン533よりも外気取り入れ口である屋外側吸気口531側に接続されている。従って、暖気取り入れ路610からの暖気は、外気吸入経路53により、居室40内部へ導かれる。
暖気取り入れ路610の途中には、蓄熱手段620が形成されており、この蓄熱手段620は、通気層21を通過させて得られた暖気の熱を蓄熱可能に構成されている。
【0054】
蓄熱手段620は、内部に熱媒を有する蓄熱タンク621と、暖気取り入れ路610から蓄熱タンク621を通って屋外に延びる屋外排気路622および屋外吸気路623と、屋外排気路622と屋外吸気路623とを蓄熱タンク621内部で連通させる連通路624とを有する。
【0055】
蓄熱タンク621は、熱媒の周囲が図示しない断熱材に覆われた構造であり、内部の熱媒としては、増粘剤を配合した水などの熱容量の比較的大きなものが利用されている。
蓄熱タンク621内部では、屋外排気路622、屋外吸気路623、連通路624と、熱媒との間で熱交換が行われる。
【0056】
屋外排気路622と屋外吸気路623とには、蓄熱タンク621よりも屋外側に、それぞれダンパ625、626が形成されており、暖気取り入れ路610と屋外との連通が個別に遮断可能となっている。
連通路624の途中には、ダンパ627が形成されており、屋外排気路622と屋外吸気路623との連通を遮断可能となっている。
暖気取り入れ路610のうち、屋外排気路622の分岐部分と屋外吸気路623の分岐部分との間には、ダンパ611が介装されている。
【0057】
このような第二の実施の形態においては、ダンパ242を開けた状態で、ダンパ611、625、626、627を切り換えることにより、蓄熱および暖房が行われる。
先ず、蓄熱手段620を利用しない暖房を行う場合、図5(A)に示すように、ダンパ611を開状態にし、ダンパ625、626、627を閉状態にすれば、通気層21で温められた暖気は、暖気取り入れ路610により、外気吸入経路53に取り込まれて居室40の暖房が行われる。
【0058】
次に、蓄熱を利用した暖房を行う場合、図5(B)に示すように、ダンパ611、627を開けた状態で、ダンパ625と626とを交互に開けることで、暖気による蓄熱と、蓄熱を利用した暖房とを切り換える。
日中に暖気による蓄熱を行う際は、ダンパ625を開状態にしてダンパ611、626、627を閉状態にすれば、暖気は、暖気取り入れ路610から屋外排気路622に導入され、蓄熱タンク621を通過する間に蓄熱が行われ、熱を奪われた空気は屋外に排出される。
夜間などに蓄熱を利用した暖房を行う際は、ダンパ626を開状態にしてダンパ611、625、627を閉状態にすれば、外気が、屋外吸気路623に導入されて、蓄熱タンク621を通過する間に吸熱し、暖気取り入れ路610と外気吸入経路53を経て、居室40に供給される。
このように、蓄えられた熱を再び暖気として利用することで、集熱とは時間をずらして居室40の暖房が行われる。
【0059】
なお、蓄熱後の空気を居室40内に送り込んでもよい。この場合、図5(C)に示すように、ダンパ627を開状態にし、ダンパ611、625、626を閉状態にすれば、暖気は、暖気取り入れ路610から屋外排気路622に導入され、連通路624と屋外吸気路623を経て、再び暖気取り入れ路610に導かれ、外気吸入経路53により居室40内に供給される。
このとき、暖気が蓄熱タンク621を通過する間に蓄熱が行われるとともに、蓄熱後の空気を居室40に送り込むことで暖房が行われる。
このような暖房は、暖気の熱が熱媒に奪われるため弱いものであるが、暖気の温度は外気温より高いため、暖房効果はある。
【0060】
また、蓄熱と暖房とを並行して行うこともできる。この場合、図5(A)において、ダンパ627を開状態にすれば、暖気は、暖気取り入れ路610から屋外排気路622に導入され、連通路624と屋外吸気路623を通過して、再び暖気取り入れ路610に導かれる経路と、暖気取り入れ路610をそのまま通過する経路とに分配される。
【0061】
屋外排気路622に導入された暖気は、蓄熱タンク621を通過して蓄熱が行われた後に居室40へ向かい、暖気取り入れ路610をそのまま通過する暖気は熱を保持したまま居室40へ向かう。これらの空気は暖気取り入れ路610の途中で混合されて居室40に供給される。
ここで、ダンパ611、627の開度調節を行うことにより、蓄熱と暖房とに送り込む暖気の分配比率を調節でき、居室40の暖房と蓄熱とが同時に行われる。
【0062】
このような第二の実施の形態によれば、蓄熱手段620を利用しない暖房を行う場合には、前記第一の実施の形態と略同様な効果が得られる。
加えて、暖気を導入することで蓄熱可能な蓄熱手段620を暖気取り入れ路610の途中に形成したので、暖気の利用形態を任意に選択でき、集熱した太陽熱を有効利用できる。
すなわち、日中に暖房が必要ないときに蓄熱して、夜間などの暖房にその熱を利用したり、蓄熱後の空気を利用して比較的弱い暖房を行いながら蓄熱することもできる。
【0063】
そして、暖気取り入れ路610を外気吸入経路53のファン533よりも屋外側吸気口531側に導いたので、居室40内への暖気の取り込みを換気用の外気吸入経路53を流用して行うことができるとともに、ファン533により暖気を確実に各居室40内に取り込むことができる。
さらに、ファン533の動力により、空気が通気層21に留まるのを回避できる。
【0064】
また、蓄熱手段620に屋外吸気路623を形成したので、夜間などに蓄熱手段620を利用した暖房を行う場合、外気をそのまま蓄熱タンク621内部に導入して温めるので、容易に外気温以上の暖気が得られるとともに、蓄えた熱を有効利用できる。
すなわち、夜間には、太陽電池25が放熱面として機能するため、通気層21を通過した空気は放射冷却により外気温以下となる。これを蓄熱タンク621に導入すると、温めるのに多くの熱を必要とし、蓄熱タンク621を通過する間に外気温以上に達しない恐れがある。
しかし、屋外吸気路623は通気層21とは別の経路なので、放射冷却の影響を受けない空気を蓄熱タンク621に導入できる。
【0065】
なお、本発明は前記第一および第二の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、前記各実施の形態では、加熱対象は居室40であったが、特には限定されず、建物内の暖房を行う場合に加熱を要する部分であればよい。
【0066】
すなわち、居室40以外の通路や収納などの建物10内の他の暖房対象区画であってもよい。
【0067】
前記各実施の形態では、集熱面として太陽電池25を利用し、通気経路211は太陽電池パネル252と屋根下地面26との間の隙間を流用したが、太陽電池の表面に沿って所定間隔をおいて保護用ガラスを配置する場合、このガラス面を集熱面とし、太陽電池とガラス面との間の隙間を通気経路に流用してもよい。
【0068】
さらに、通気層および集熱面は、別途ガラスや金属などの材料を用いて形成してもよく、通気層を形成する二つの面がともに集熱面であってもよい。集熱面および通気層を構成する具体的な材料の種類や形態は任意であり、実施にあたって適宜選択すればよい。
【0069】
前記各実施の形態では、通気層21は、集熱面である太陽電池25とともに屋根面20Aを構成していたが、地表近傍に形成されていてもよく、建物の壁面に設けられていてもよい。要するに、集熱面が太陽に向けられて、集熱が行われる状態にあれば、設置場所は任意である。
【0070】
前記各実施の形態では、通気経路211は、太陽電池25の冷却用の隙間をそのまま流用したため、屋根面20Aの傾斜に沿って直線的に延びていたが、例えば、傾斜に沿って蛇行した形態としてもよく、網目状であってもよい。さらに、仕切り部分を設けずに通気経路が形成されていなくてもよい。
しかし、太陽電池25の冷却用の隙間を通気経路に流用すれば、簡単に設置でき設置コストも削減されるため、好ましい。
【0071】
前記各実施の形態では、太陽電池25が傾斜した屋根下地面26に沿って設置されていたため、通気層21は傾斜していたが、地面に対して水平であっても垂直であってもよい。
但し、通気層21が水平である場合には、空気を流通させるための送風手段が必要になるため、傾斜させることが望ましい。
【0072】
前記各実施の形態では、通気層21には屋外開口部231および軒側開口部221の二つの屋外に連通する開口部が設けられていたが、二つに限定されず三つ以上であってもよい。また、開口される場所は、通気層の上端部と下端部に限らず、他の部分であってもよい。
【0073】
前記各実施の形態では、暖気取り入れ路24、610は、集合部232から直接居室40内部に、或いは換気手段50の外気吸入経路53と接続されていたが、配置などの形態は任意であり、暖気を加熱対象に導くことができればよい。
【0074】
前記各実施の形態では、一台の換気装置50により複数の各居室40の換気が行われていたが、各居室毎に換気装置が設置されていてもよい。
しかし、一箇所で居室毎の換気状態を集中的に調節できるとともに、暖気を各居室へ容易に分配できるため、集中換気装置などを利用することが望ましい。
【0075】
また、前記各実施の形態では、建物10、60の換気装置50は全熱交換換気装置51を備えていたが、全熱交換換気装置51の形式や性能、給排気を行うための動力などは実施にあたって適宜選択すればよい。また、換気装置は、熱交換機能を備えていなくてもよい
【0076】
前記第二の実施の形態では、蓄熱手段620は暖気取り入れ路610の途中に利用可能な状態に形成されていたが、暖気取り入れ路610の途中に蓄熱体を配置してもよく、蓄熱体を居室40内に配置するなどして、蓄熱体が加熱対象の一部を形成していてもよい。要するに、蓄熱手段が、通気層21を通過して温められた空気の熱を蓄熱可能に構成されていればよく、設置場所も任意である。
また、蓄熱手段は必要に応じて省略してもよい。
蓄熱体としては、熱容量の大きなものであればよく、具体的な熱媒の種類は実施にあたって適宜選択すればよい。
【0077】
前記各実施の形態では、暖房装置11、61は、建物10、60の暖房のみを行う目的で構成されているが、通気層21を冷房および暖房に兼用可能としてもよい。
例えば、図7に示すように、通気層21の軒側部分に冷気取り出し路711を設け、開閉可能なダンパ713を備えた冷気取り出し口712により、居室40内部とを連通させるとともに、軒側開口部221に開閉可能なダンパ222を設置すれば、通気層21は、放射冷却を利用した冷房としても利用可能となる。
【0078】
すなわち、夜間に、ダンパ222、242を閉状態にし、ダンパ233、713を開状態にすれば、屋外開口部231から取り入れられた空気は、通気層21で放射冷却により冷却されて、屋根面20Aの傾斜に沿って下降し、冷気取り出し路711により、冷気取り出し口712から居室40内部に導かれて冷房に利用される。このとき、換気装置50により前記第一の実施の形態と同様に居室40から排気のみを行えば、冷気を円滑に居室40内に取り込むことができる。
また、ダンパ242、713を閉状態にし、ダンパ222、233を開状態にすれば、通気層21を太陽電池25の冷却に利用できる。
【0079】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、外気を通気層に通過させるだけで、集熱された太陽熱により温められた空気が得られ、この暖気を暖気取り入れ路により、建物を暖房する際に加熱を要する加熱対象に供給することで、暖房効果が得られ、その分、エアコンなどを運転するための電力が不要となる。
また、集熱されるのは空気であるため、配管などの構造が簡単になり、容易に設置できるようになり、設置コストの削減が図られる。
【0080】
ここで、加熱対象を建物の暖房対象区画とすることで、その区画内を暖房できるとともに、従来のルームエアコン等に消費される大電力を削減できるという効果がある。
【0081】
この際、暖房対象区画に対する給気量を調節可能な換気手段を設ければ、室内を負圧とすることで、所望の量の暖気を暖房対象区画へ供給して暖房状態を調整できるという効果がある。
また、暖気取り入れ路を換気手段の外気吸入経路に連通させれば、確実に暖房対象区画内に暖気を導入できるという効果がある。
これらの換気手段に、予め建物に設置されているものを流用する場合は、設置コストや手間が削減できるという効果がある。
【0082】
そして、加熱対象を暖房対象区画へ放熱する熱伝達手段の吸熱部とすることで、吸熱部から比較的多くの熱を回収して暖房対象区画へ放熱し、間接的に暖房を行うことができ、暖房効率が向上して電力消費量を削減できるという効果がある。
【0083】
一方、集熱面や通気層を屋根上面に設置することで、簡単に設置場所を確保でき、高い集熱効果が得られる。
また、通気層を傾斜させて、その傾斜の上端近傍および下端近傍に開口部をそれぞれ設け、暖気取り入れ路により上端側の開口部と加熱対象とを接続させることで、外気を通気層に通過させ加熱対象へ搬送する気流が得られ、設備が省略できるようになるとともにそれらに対する電力も不要となるという効果がある。
【0084】
そして、通気層を挟む集熱面側の面と集熱面に対向する面との何れかを太陽電池とすることで、太陽電池冷却用の隙間をそのまま通気層として利用でき、容易に施工できるとともに、通気層は太陽電池冷却用の隙間と兼用できるという効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す概略構成図。
【図2】前記第一の実施の形態の他の状態を示す概略構成図。
【図3】前記第一の実施の形態の屋根部分を示す斜視図。
【図4】本発明の第二の実施の形態を示す概略構成図。
【図5】前記第二の実施の形態の空気流通経路を示す部分構成図。
【図6】本発明の変形の形態を示す概略構成図。
【図7】本発明の他の変形の形態を示す概略構成図。
【符号の説明】
10,60 建物
11,61 暖房装置
20 屋根部
20A 屋根面
21 通気層
211 通気経路
232 集合部
24,610,712 暖気取り入れ路
242 開閉手段であるダンパ
221 軒側開口部
231 屋外開口部
25 集熱面である太陽電池
40 加熱対象である居室
50 換気手段である換気装置
51 全熱交換換気装置
53 外気吸入経路
523,533 送風手段であるファン
531 外気取り入れ口である屋外側吸気口
620 蓄熱手段
710 熱伝達手段
711 放熱部

Claims (13)

  1. 屋外に面しかつ表面から集熱可能な集熱面と、その裏面に設けられた通気層と、前記通気層を通過して温められた空気を建物の加熱対象に供給する暖気取り入れ路とを備え、前記加熱対象は前記建物内の暖房対象区画であり、前記暖気取り入れ路は前記暖房対象区画内に連通されており、前記暖房対象区画には外気との換気を行う換気手段が設けられており、前記換気手段は、暖房対象区画内の空気を外に排出する内気排出経路の排出経路ダンパ、および、外気を暖房対象区画内に吸入する外気吸入経路の吸入経路ダンパの開度調整によって、暖房対象区画からの排気を所定量に保持しつつ、暖房対象区画に対する給気量を調節可能であり、前記換気手段の給気量と排気量とのバランスを調節することで、所望の量の暖気を前記暖気取り入れ路から前記暖房対象区画へ供給することを特徴とする建物の暖房装置。
  2. 請求項1に記載した建物の暖房装置において、前記暖気取り入れ路は前記換気手段の外気吸入経路に連通されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  3. 請求項2に記載した建物の暖房装置において、前記外気吸入経路には途中に送風手段が設けられており、前記暖気取り入れ路は前記外気吸入経路の送風手段よりも外気取り入れ口側に連通されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れかに記載した建物の暖房装置において、前記換気手段は複数の暖房対象区画に対してそれぞれの暖房対象区画に対する給気量を調節可能な換気手段であることを特徴とする建物の暖房装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れかに記載した建物の暖房装置において、前記暖気取り入れ路ないし前記加熱対象の一部には、蓄熱体を含む蓄熱手段が形成されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  6. 請求項5に記載した建物の暖房装置において、前記蓄熱手段は、内部に前記蓄熱体としての熱媒を有する蓄熱タンクと、前記暖気取り入れ路から前記蓄熱タンクを通って屋外に延びる屋外排気路および屋外吸気路と、前記屋外排気路と前記屋外吸気路とを前記蓄熱タンク内部で連通させる連通路とを有し、前記屋外排気路と前記屋外吸気路とには、前記蓄熱タンクよりも屋外側に、それぞれ排気路ダンパ、吸気路ダンパが、前記暖気取り入れ路と屋外との連通を個別に遮断可能に形成されており、前記連通路の途中には、前記屋外排気路と前記屋外吸気路との連通を遮断可能な連通路ダンパが形成されており、前記暖気取り入れ路のうち、前記屋外排気路の分岐部分と前記屋外吸気路の分岐部分との間には、分岐部分間ダンパが介装されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れかに記載した建物の暖房装置において、前記集熱面および前記通気層は建物の屋根上面に設置されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  8. 請求項7に記載した建物の暖房装置において、前記暖気取り入れ路は前記暖房対象区画の天井面に形成された給気口へ延びており、当該吸気口を介して当該暖房対象区画内に連通されていることを特徴とする建物の暖房装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れかに記載した建物の暖房装置において、前記通気層は傾斜して設けられているとともに、前記通気層の傾斜の上端近傍および下端近傍にはそれぞれ開口部が設けられており、前記暖気取り入れ路はこの上端側の開口部からの空気を前記加熱対象に導くことを特徴とする建物の暖房装置。
  10. 請求項9に記載した建物の暖房装置において、前記通気層の傾斜の下端側部分に前記暖房対象区画内に連通される冷気取り出し路を設け、当該冷気取り出し路は開閉可能な冷気取り出し路ダンパを備え、前記通気層の傾斜の下端側の開口部に開閉可能な下端側ダンパを設置し、前記暖気取り入れ路は開閉可能な暖気取り入れ路ダンパを備え、前記通気層の傾斜の上端側の開口部に開閉可能な上端側ダンパを設置することを特徴とする建物の暖房装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載した建物の暖房装置において、前記通気層は下端側の開口部から上端側の開口部に連通する通気経路を有し、この通気経路は空気を傾斜方向に沿って直線的に流通可能であることを特徴とする建物の暖房装置。
  12. 請求項9または請求項10に記載した建物の暖房装置において、前記通気層は下端側の開口部から上端側の開口部に連通する通気経路を有し、この通気経路は空気を傾斜方向に沿って蛇行して流通可能であることを特徴とする建物の暖房装置。
  13. 請求項1から請求項12までの何れかに記載した建物の暖房装置において、前記通気層を挟む前記集熱面側の面と前記集熱面に対向する面との何れかは太陽電池であり、前記通気層ないし暖気取り入れ路には外気に連通されかつ開閉可能な屋外開口部が設けられているとともに、この屋外開口部よりも加熱対象側の通気層ないし暖気取り入れ路には空気を遮断可能な開閉手段が設けられていることを特徴とする建物の暖房装置。
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