JP5986532B2 - 建物の床暖房システム - Google Patents
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Description
この床下暖房システムは以下のような構成となっている。
すなわち、太陽電池モジュールが建物の屋根面との間に空気流通層を介在させた状態でその屋根面上に設けられ、ダクトがこの空気流通層から建物の内部を経由して床下まで配管されている。
また、床下には、基礎とコンクリートと床とに囲われた空間が設けられており、ダクトの下端部が床下において略水平に配置されており、そのダクトの外周面には吹出口が形成されている。そして、この吹出口から暖気を吹き出し、その暖気の熱を1階の部屋の床暖房に利用する。
また、ダクトから床下に吹き出された暖気は、床下から建物の外等に排出する必要がある。排気とともに熱が建物の外に放出されるので、熱の利用効率が低い。
前記建物1の屋根裏に、前記建物1内の部屋の空気を除湿するデシカント除湿器62が設けられ、前記熱交換器30と前記デシカント除湿器62との間に、液状熱媒体を循環させる第二循環パイプ61が配管され、前記空気流通路10により前記熱交換器30に送り込まれた空気の熱が、前記熱交換器30によって、前記第二循環パイプ61により前記熱交換器30に送り込まれた液状熱媒体に移動され、前記第二循環パイプ61により前記デシカント除湿器62に送り込まれた液状熱媒体の熱が、前記デシカント除湿器62による除湿に利用され、
かつ、前記建物1の外又は内に、水を貯留するとともにその水に接触する内部熱交換器(例えば、内部配管52a)を有した蓄熱タンク52が設置され、前記熱交換器30と前記内部熱交換器52aとの間に、液状熱媒体を循環させる第三循環パイプ51が配管され、前記空気流通路10により前記熱交換器30に送り込まれた空気の熱が、前記熱交換器30によって、前記第三循環パイプ51により前記熱交換器30に送り込まれた液状熱媒体に移動され、前記第三循環パイプ51により前記内部熱交換器52aに送り込まれた液状熱媒体の熱が、前記内部熱交換器52aによって前記蓄熱タンク52内の水に移動されてなり、
さらに、前記空気流通路10は、ダクト及びチャンバーを備え建物の屋根裏に設けられており、前記循環パイプ41、第二循環パイプ61、第三循環パイプ51は、前記ダクト及びチャンバーよりも細く形成されていることを特徴とする建物の床暖房システムである。
また、液状熱媒体が循環されるので、液状熱媒体の排出に伴って熱を排出することがない。それゆえ、熱を有効利用することができる。
しかも、請求項1に係る発明によれば、熱交換器30が屋根に近い屋根裏に設置されているので、屋根面4aから熱交換器30までの空気流通路10の経路を短くすることができるうえ、空気流通路10を屋根裏に設置することができる。そのため、空気の流量を増やすべく空気流通路10を太くしても、建物内の部屋等の居住スペースを大きく確保することができる。
また、屋根上であえて液状熱媒体を循環させないことで、屋根漏水のリスクを回避することができる。更に、熱用途を多様化したことで、変動幅の大きい太陽熱集熱量(温度)をより有効に活用することができる。
シースルー型太陽電池モジュール5は、矩形薄板状をなすものであり、単結晶シリコンのPVセルを強化ガラス(上面)と透明バックシート(下面)との間に、EVA樹脂を使って封入したものであり、PVセルとPVセルとの間に照射された太陽光が透明バックシートを透過することによって、屋根面4aに吸収される日射量を確保するようになっている。
一方、屋根面4aには複数の支持レール7が固定されており、これら支持レール7が棟方向に所定間隔で配列されている。フレーム6が隣り合う支持レール7に取り付けられ、太陽電池モジュール5が屋根面4aから離れた状態で隣り合う支持レール7の間に架設され、太陽電池モジュール5がフレーム6及び隣り合う支持レール7によって屋根面4aの上に支持される。これによって、太陽電池モジュール5と屋根面4aとの間に隙間が形成され、その隙間が空気流通層Sとなる。
また、空気流通層Sに雨水等が流入しないように、空気流通層Sの周縁部が止水されており、開口部4dを通じた屋内への漏水が防止されている。
ダクト10aが複数設けられ、これらダクト10aの一端部が開口部4dにそれぞれ接続され、これらダクト10aの他端部がチャンバー10bに接続されている。これらダクト10aがこれらの間に所定間隔を置いてチャンバー10bの軸方向に沿って配列されている。
チャンバー10bは屋根の棟方向に長尺な筒状のものであり、チャンバー10bの端部は建物本体3の妻壁に設けられた換気ガラリに接続されている。更にチャンバー10bの外周部には、前記複数のダクト10aがチャンバー10bの軸方向に所定間隔を置いて接続されている。
ダクト10cの一端部はチャンバー10bの外周部に接続され、ダクト10cの他端部はファンユニット11に接続されている。
ダクト10dの一端部はファンユニット11に接続され、ダクト10dの他端部は熱交換器30に接続されている。
ダクト10eの一端部は熱交換器30に接続されており、空気流通層Sから熱交換器30に送られた空気が熱交換器30からダクト10eへ送り出される。ダクト10eの他端部は、建物本体3の外壁に形成された排気口、建物本体3の室内の内壁に形成された吹出口、建物本体3の床下に設けられた吹出口付き配管又は他の熱交換器等に接続されている。
なお、図1及び図2ではファンユニット11が熱交換器30よりも空気流通路10の上流側に設けられているが、下流側に設けられてもよい。
第1および第2電動ダンパは図示しないコントローラに接続され、このコントローラは前記透明ガラスモジュールの近傍の空気流通層Sに設置された図示しない温度センサに接続されている。
そして、第1および第2電動ダンパは、空気流通層Sの温度変化に伴って、前記コントローラによって自動的に開閉されるようになっている。例えば、夏季の日中には、第1電動ダンパを閉じるとともに、第2電動ダンパを開けることによって、空気流通層S内の加熱された空気を妻壁の換気ガラリから自然排気する。一方、冬季の日中には、第1電動ダンパを開けるとともに、第2電動ダンパを閉じることによって、空気流通層Sで加熱された空気をダクト10a、チャンバー10b、ダクト10c、ダクト10d及び熱交換器30に流通させ、その空気を熱交換器30の熱交換に利用することができる。
循環パイプ41が2本設けられ、これら循環パイプ41の一端部が熱交換器30に接続されて、これら循環パイプ41の一端部同士が熱交換器30の内部配管を介して通じている。2本の循環パイプ51及び2本の循環パイプ61についても同様である。循環パイプ41の一端部同士、循環パイプ51の一端部同士及び循環パイプ61の一端部同士をそれぞれ接続する内部配管が熱交換器30の内部において葛折り状に蛇行して設けられ、これによって、空気流通層Sから熱交換器30に送り込まれた空気とこれら内部配管内の液状熱媒体との間の熱交換効率が高くなっている。
放熱管42内を流動する液状熱媒体の熱が床16及び床下17へ放熱され、床16が放熱管42によって暖房される。放熱により冷却された液状熱媒体が循環パイプ41を通って熱交換器30に送られ、その液状熱媒体が熱交換器30によって加熱された後に再び放熱管42に送られる。このような液状熱媒体の循環によって床16及び部屋15が適度な温度に温められる。つまり、放熱管42は、その放熱管42内を流れる液状熱媒体と床下17の空気との間で熱交換を行う熱交換器として機能する。なお、放熱管42の放熱効果を向上させるべく、放熱フィンが放熱管42の外周面に設けられていてもよい。
(1) 循環パイプ41,51,61によって循環される液状熱媒体は空気よりも比熱や体積比熱が高くて、より多くの熱量を蓄える。つまり、液状熱媒体は、空気と比較して、少ない体積でもより多くの熱量を熱交換器30から放熱管42、蓄熱タンク52及びデシカント除湿器62へ運搬する。それゆえ、循環パイプ41,51,61を細くして液状熱媒体の体積流量を少なくしても、放熱管42、蓄熱タンク52及びデシカント除湿器62において十分に熱が交換される。よって、循環パイプ41,51,61を細くすることができる。
4a 屋根面
5 太陽電池モジュール(平板状屋根葺材)
10 空気流通路
14 屋根裏
15 部屋
16 床
17 床下
30 熱交換器
41 循環パイプ
42 放熱管
51 循環パイプ(第三循環パイプ)
52 蓄熱タンク
52a 内部配管(内部熱交換器)
61 循環パイプ(第二循環パイプ)
62 デシカント除湿器
62a 内部熱交換器
S 空気流通層
Claims (1)
- 建物の屋根面に、屋根葺材が前記屋根面との間に空気流通層を介在させた状態で設けられ、
前記建物の屋根裏に熱交換器が設けられ、
前記空気流通層の空気を前記熱交換器に送り込む空気流通路が前記空気流通層から前記熱交換器まで配され、
前記建物の床に配管され床を暖房する放熱管が設けられ、
前記熱交換器と前記放熱管との間に、液状熱媒体を循環させる循環パイプが配管され、
前記空気流通路により前記熱交換器に送り込まれた空気の熱が、前記熱交換器によって、前記循環パイプにより前記熱交換器に送り込まれた液状熱媒体に移動され、
前記循環パイプにより前記放熱管に送り込まれた液状熱媒体の熱が、前記放熱管によって放熱される建物の床暖房システムであって、
前記建物の屋根裏に、前記建物内の部屋の空気を除湿するデシカント除湿器が設けられ、
前記熱交換器と前記デシカント除湿器との間に、液状熱媒体を循環させる第二循環パイプが配管され、
前記空気流通路により前記熱交換器に送り込まれた空気の熱が、前記熱交換器によって、前記第二循環パイプにより前記熱交換器に送り込まれた液状熱媒体に移動され、
前記第二循環パイプにより前記デシカント除湿器に送り込まれた液状熱媒体の熱が、前記デシカント除湿器による除湿に利用され、
かつ、前記建物の外又は内に、水を貯留するとともにその水に接触する内部熱交換器を有した蓄熱タンクが設置され、
前記熱交換器と前記内部熱交換器との間に、液状熱媒体を循環させる第三循環パイプが配管され、
前記空気流通路により前記熱交換器に送り込まれた空気の熱が、前記熱交換器によって、前記第三循環パイプにより前記熱交換器に送り込まれた液状熱媒体に移動され、
前記第三循環パイプにより前記内部熱交換器に送り込まれた液状熱媒体の熱が、前記内部熱交換器によって前記蓄熱タンク内の水に移動されてなり、
さらに、前記空気流通路は、ダクト及びチャンバーを備え建物の屋根裏に設けられており、前記循環パイプ、第二循環パイプ、第三循環パイプは、前記ダクト及びチャンバーよりも細く形成されていることを特徴とする建物の床暖房システム。
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