JP2003279166A - 空調用屋外器および空調装置 - Google Patents

空調用屋外器および空調装置

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JP2003279166A
JP2003279166A JP2002084904A JP2002084904A JP2003279166A JP 2003279166 A JP2003279166 A JP 2003279166A JP 2002084904 A JP2002084904 A JP 2002084904A JP 2002084904 A JP2002084904 A JP 2002084904A JP 2003279166 A JP2003279166 A JP 2003279166A
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heat
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air conditioner
blown
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Akira Tanaka
昭 田中
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/40Solar thermal energy, e.g. solar towers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調効率の向上を図り得る太陽熱利用型の空
調装置に適した屋外器を提供する。 【解決手段】 屋外ORに設置されて送風された空気を
太陽熱によって加熱する屋外器2であって、少なくとも
一面がガラス板13で形成されると共に送風された空気
を導入するための導入口2aと加熱した空気を排出する
ための排出口2bとが形成されたケース11と、太陽熱
を吸熱可能に構成されると共に空気を通過させるための
複数の微細通気孔が形成されてケース11内に別個独立
した内部空間S1a〜S1eを形成するようにケース1
1内に取り付けられた吸熱板12とを備え、吸熱板12
は、太陽熱を吸熱すると共に導入口2aから導入された
空気が微細通気孔を通過して排出口2b側の内部空間S
1eに移動する際に空気を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽熱によって空
気を加熱する空調用屋外器、および太陽熱利用型の空調
用屋外器を備えて居室の空調を可能に構成された空調装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の空調装置として、太陽熱によっ
て熱交換用流体を加熱して居室内を暖房可能に構成され
た暖房装置が従来から知られている。この暖房装置は、
屋外に設置されて太陽熱によって熱交換用流体を加熱す
る屋外器(吸熱器)と、居室内に設置されて熱交換用流
体の熱を居室内に放熱する屋内器(放熱器)と、屋外器
および屋内器を連結する連結パイプと、屋外器および屋
内器の間で連結パイプを介して熱交換用流体を循環させ
るポンプとを備えている。この暖房装置では、太陽光を
受けてその太陽熱を吸熱した屋外器が熱交換用流体を加
熱する。次に、屋内器によって加熱された熱交換用流体
がポンプによって屋内器に移動させられる。この際に、
屋内器は、熱交換用流体の熱を奪って居室内に放熱す
る。一方、屋内器によって熱を奪われた低温の熱交換用
流体は、連結パイプを介して屋外器に移動して再び加熱
された後に屋内器に移動する。このように、屋内器およ
び屋外器の間で熱交換用流体を循環させることで、居室
内が暖房される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の暖房
装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の暖房
装置では、屋外器が太陽熱を吸熱して熱交換用流体を加
熱し、屋内器が熱交換用流体の熱を奪って居室内に放熱
することによって居室を暖房している。したがって、従
来の暖房装置では、太陽熱によって居室内が暖房される
までに、屋外器による太陽熱の吸熱、屋外器による熱交
換用流体の加熱、屋内器による熱交換用流体からの吸
熱、および屋内器による居室内の空気の加熱(放熱)の
4回に亘る熱交換が行われる。この場合、熱交換時にお
ける熱交換効率が100%ではないため、従来の暖房装
置には、熱交換時における熱損失に起因して暖房効率が
低いという問題点がある。また、従来の暖房装置では、
冬期間における熱交換用流体の凍結を防止するために、
例えばエチレングリコールなどの不凍液を熱交換用流体
に添加して使用している。この場合、熱交換用流体に占
める不凍液の添加量が多いほど、屋外器による加熱や屋
内器による吸熱時の熱交換効率が悪化することが知られ
ている。したがって、従来の暖房装置には、不凍液の添
加に起因して暖房効率が低下しているという問題点があ
る。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、空調効率の向上を図り得る太陽熱利用型の
空調装置、およびその空調装置の使用に適した屋外器を
提供することを主目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の空調用屋外器は、屋外に設置されて送風さ
れた空気を太陽熱によって加熱する空調用屋外器であっ
て、少なくとも一面が光透過性材料で形成されると共に
前記送風された空気を導入するための導入口と前記加熱
した空気を排出するための排出口とが形成された容器体
と、前記太陽熱を吸熱可能に構成されると共に前記空気
を通過させるための複数の微細通気孔が形成されて前記
容器体内に別個独立した内部空間を形成するように当該
容器体内に取り付けられた吸熱板とを備え、当該吸熱板
は、前記太陽熱を吸熱すると共に前記導入口から導入さ
れた前記空気が前記微細通気孔を通過して前記排出口側
の前記内部空間に移動する際に当該空気を加熱する。
【0006】請求項2記載の空調用屋外器は、請求項1
記載の空調用屋外器において、前記吸熱板を複数備え、
前記容器体は、前記複数の吸熱板によって形成された複
数の前記内部空間を備えている。
【0007】請求項3記載の空調用屋外器は、請求項1
または2記載の空調用屋外器において、前記容器体は、
少なくとも前記一面の対向面に配設された断熱材を備え
ている。
【0008】請求項4記載の空調用屋外器は、請求項1
から3のいずれかに記載の空調用屋外器において、前記
吸熱板は、当該空調用屋外器を設置した状態において、
その板面が太陽光の入射方向と直交可能な傾斜状態で前
記容器体内に取り付けられている。
【0009】請求項5記載の空調用屋外器は、請求項1
から4のいずれかに記載の空調用屋外器において、前記
容器体内への粉塵の侵入を阻止するフィルタが前記導入
口に配設されている。
【0010】請求項6記載の空調用屋外器は、請求項1
から5のいずれかに記載の空調用屋外器において、前記
容器体内の温度または前記吸熱板の温度を検出するため
の温度検出手段が配設されている。
【0011】請求項7記載の空調装置は、請求項6記載
の空調用屋外器を備えて居室の空調を可能に構成された
空調装置であって、前記空調用屋外器内の空気を居室内
に送風する送風機と、前記温度検出手段の検出温度に応
じて前記送風機の作動を制御する制御部とを備えてい
る。
【0012】請求項8記載の空調装置は、請求項7記載
の空調装置において、前記送風機によって送風された空
気を通過可能に構成されると共に当該空気の熱を吸熱し
て蓄熱する蓄熱媒体が収容された蓄熱槽を備えている。
【0013】請求項9記載の空調装置は、請求項8記載
の空調装置において、前記空調用屋外器によって加熱さ
れた空気を前記蓄熱槽に送風すると共に当該蓄熱槽を通
過した空気を前記居室に送風する第1の切替状態、前記
空調用屋外器によって加熱された空気を前記蓄熱槽に送
風すると共に当該蓄熱槽を通過した空気を当該空調用屋
外器における前記導入口に送風する第2の切替状態、お
よび前記居室内の空気を前記蓄熱槽に送風すると共に当
該蓄熱槽を通過した空気を当該居室に送風する第3の切
替状態のいずれかに切替え可能な切替機構を備えてい
る。
【0014】請求項10記載の空調装置は、請求項8ま
たは9記載の空調装置において、電力、ガスまたは石油
を利用して前記蓄熱媒体を加熱する加熱手段を備えてい
る。
【0015】請求項11記載の空調装置は、請求項10
記載の空調装置において、屋外または居室内の気圧を検
出する気圧検出手段を備え、前記制御部は、前記気圧検
出手段によって検出された気圧が所定の条件を満たすと
きに前記加熱手段に対して前記蓄熱媒体を加熱させる。
【0016】請求項12記載の空調装置は、請求項11
記載の空調装置において、屋外の湿度を検出する湿度検
出手段を備え、前記制御部は、前記気圧検出手段によっ
て検出された気圧と、前記湿度検出手段によって検出さ
れた湿度とが所定の条件を満たすときに前記加熱手段に
対して前記蓄熱媒体を加熱させる。
【0017】請求項13記載の空調装置は、請求項7か
ら12のいずれかに記載の空調装置において、前記空調
用屋外器を傾動させる傾動手段を備え、前記制御部は、
前記傾動手段に対して、前記吸熱板の前記板面が太陽光
の入射方向に直交するように前記空調用屋外器を傾動さ
せる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る空調用屋外器および空調装置の好適な実施の形
態について説明する。
【0019】最初に、本発明の実施の形態に係る空調装
置1について、図面を参照して説明する。
【0020】空調装置1は、図1に示すように、例えば
住宅の居室IDを暖房可能に構成された太陽熱利用の空
調装置であって、屋外器2、屋内器3およびコントロー
ラ4を備えている。屋外器2は、本発明における空調用
屋外器に相当し、図2に示すように、ダクト5,6によ
って屋内器3に連結されている。また、屋外器2は、ケ
ース11および複数の吸熱板12,12・・を備え、太
陽光Lを受光可能に住宅の壁Wに沿って屋外ODに設置
されている。ケース11は、例えばアルミ材やステンレ
ス材によって箱体に形成されている。また、ケース11
には、空気を導入するための導入口2aと、導入した空
気を排出するための排出口2bとが形成されると共に、
太陽光Lをケース11内に入光させるための開口部2c
が設置状態で表面となる面(本発明における一面)に形
成されている。この場合、開口部2cには、太陽光Lを
透過可能なガラス板13が嵌め込まれ、このガラス板1
3とケース11とによって本発明における容器体が形成
されている。さらに、ケース11の底面(本発明におけ
る対向面)には、断熱材14が取り付けられている。
【0021】吸熱板12は、例えばアルミ板で形成さ
れ、太陽光Lの熱(太陽熱)を吸熱し易いように表面が
黒色に塗装されると共に導入口2aから導入された空気
を通過させるための微細通気孔(一例として、直径が
1.5mm程度の孔や、スリット)がその表面に無数に
形成されている。また、吸熱板12は、太陽光Lを受光
し易いようにケース11に対して傾斜させられて、その
一辺がケース11の内底面(断熱材14が配設された
面)に密着させられると共に他辺がガラス板13に密着
させられた状態でケース11内に取り付けられている。
これにより、この吸熱板12,12・・とケース11と
によって、ケース11の内部に複数の内部空間S1a〜
S1eが形成されている。また、排出口2bに最も近い
吸熱板12(内部空間S1e)には、屋外器2内の温度
(吸熱板12の温度)を検出するための温度センサ15
が配設されている。
【0022】屋内器3は、本発明における蓄熱槽に相当
し、居室IDに設置されて屋外器2から送風さされた空
気の居室IDへの放出、および太陽熱の蓄熱などを可能
に構成されている。この屋内器3は、図1に示すよう
に、ファン22、ダンパ23a,23b、ヒータ24お
よび温度センサ25がケース21内(図2参照)に収容
されている。ケース21は、例えばアルミ材やステンレ
ス材によって箱体に形成され、図2に示すように、その
内部空間S2には、蓄熱媒体Rが収容されている。この
場合、蓄熱媒体Rとしては、保冷剤および潜熱蓄熱材な
どの蓄熱専用媒体のみならず、砂、砂利および水などの
天然素材を用いることができる。なお、蓄熱媒体Rとし
て水を使用する場合には、容器内に水を封入した水パッ
クを採用するのが好ましい。また、ケース21には、ダ
クト5が連結されて屋外器2から送風された空気を導入
するための導入口3aと、屋内器3内の空気を居室ID
に放出するための放出口3bと、居室IDの空気を導入
するための導入口3c,3dと、ダクト6が連結されて
屋外器2に向けて空気を排出するための排出口3eとが
形成されている。この場合、ダクト5が屋外器2の排出
口2bに連結され、ダクト6が導入口2aに連結されて
いる。
【0023】ファン22は、本発明における送風機に相
当し、コントローラ4の制御下で空気を送風する。ダン
パ23a,23bは、本発明における切替機構に相当
し、コントローラ4の制御下で空調装置1内における空
気の流れを切り替える。この場合、ダンパ23aは、導
入口3aおよび導入口3dの一方を開口して他方を閉塞
することにより、屋外器2内の空気および居室IDの空
気のいずれかを屋内器3に導入させる。また、ダンパ2
3bは、放出口3b、導入口3cおよび排出口3eを個
別的に開口または閉塞することにより、屋内器3内の空
気の居室IDおよび屋外器2のいずれかへの送風、また
は居室IDから屋外器2への送風を許容する。ヒータ2
4は、本発明における加熱手段に相当し、蓄熱媒体Rと
共に屋内器3内に収容されてコントローラ4によって供
給される電力によって発熱して蓄熱媒体Rを加熱する。
温度センサ25は、屋内器3に収容されている蓄熱媒体
Rの温度を検出し、その検出温度に応じた検出信号をコ
ントローラ4に出力する。
【0024】コントローラ4は、図1に示すように、給
電部31、操作部32、温度センサ33、気圧センサ3
4、制御部35、RAM36およびROM37を備えて
屋内器3と共に居室IDに設置されている。給電部31
は、制御部35の制御下で屋内器3のヒータ24に電力
を供給することによってヒータ24を発熱させる。操作
部32は、空調装置1の動作モード設定(室内温度の設
定やヒータ24による加熱要否の設定等)を行うための
複数の操作ボタンが配設されている。温度センサ33
は、居室IDの温度を検出して、その検出温度に応じた
検出信号を制御部35に出力する。気圧センサ34は、
本発明における気圧検出手段に相当し、居室IDの気圧
を検出して、その検出レベルに応じた検出信号を制御部
35に出力する。この場合、居室IDの気圧と大気圧
(屋外ODの気圧)とがほぼ同じ値となるため、気圧セ
ンサ34によって居室IDの気圧を検出することで大気
圧の変化を検出することができる。制御部35は、屋内
器3におけるダンパ23a,23bの開閉制御、給電部
31によるヒータ24への給電、および気圧センサ34
の検出信号に基づく日照時間の予測などを実行する。R
AM36は、制御部35の演算結果を一時的に記憶す
る。ROM37は、気圧の変化パターンと日照時間との
関係を特定するための日照時間予測用のデータや制御部
35の動作プログラムなどを記憶する。
【0025】次に、空調装置1による居室IDの暖房方
法について、図面を参照して説明する。
【0026】この空調装置1では、屋外ODに設置され
た屋外器2が太陽光Lを受光することにより、吸熱板1
2,12・・がガラス板13を透過した太陽光Lの熱
(太陽熱)を吸熱する。次に、制御部35が、温度セン
サ15のセンサ信号に基づいて屋外器2内の温度(吸熱
板12の温度)が暖房に適した温度まで十分に上昇して
いる否かを判別する。この際に、屋外器2内の温度が居
室IDの暖房に十分な温度まで上昇しているとき(一例
として、温度センサ15による検出温度が25℃以上の
とき)には、制御部35は、ダンパ23aに対して導入
口3aを開口させると共に導入口3dを閉塞させ、ダン
パ23bに対して放出口3bおよび導入口3cを閉塞さ
せると共に排出口3eを開口させる(本発明における第
2の切替状態)。これにより、ダクト5,6を介して屋
外器2の内部空間S1a〜S1eと屋内器3の内部空間
S2とが連通させられる。次いで、制御部35は、ファ
ン22を作動させることにより、屋外器2と屋内器3と
の間で空気を循環させる。この際には、図2に示すよう
に、まず、ダクト5内の空気がファン22によって吸引
されることにより、屋外器2における内部空間S1eの
空気が矢印Aの向きで排出口2bからファン22に向か
って送風される。これに応じて、各吸熱板12,12・
・の微細通気孔を介して内部空間S1a〜S1dの空気
が矢印Bの向きで内部空間S1b〜S1eを順に移動す
ると共に、屋内器3内の空気が矢印Cの向きでダクト6
を移動して内部空間S1aに導入される。この際に、内
部空間S1a〜S1dの空気が微細通気孔を通過すると
きに吸熱板12の熱を奪うことによって加熱される。
【0027】次に、屋外器2によって加熱された空気
は、ファン22によってダクト5を介して屋内器3に送
風される。この際に、導入口3aから屋内器3に導入さ
れた空気が蓄熱媒体Rの間隙を通過するときに蓄熱媒体
Rを加熱する。また、蓄熱媒体Rを加熱することによっ
て温度を低下させられた空気は、ダクト6を介して屋外
器2に送風され、導入口2aから内部空間S1aに導入
されて内部空間S1b〜S1eを順次移動させられる。
この際に、吸熱板12,12によって加熱された空気
は、ダクト5を介して屋内器3に再び送風される。次い
で、制御部35は、温度センサ25によって検出された
温度(蓄熱媒体Rの温度)が例えば25℃を超えたとき
に、ダンパ23bに対して放出口3bおよび導入口3c
を開口させる(本発明における第1の切替え状態)。こ
れにより、屋内器3内を通過した暖かい空気が矢印Dの
向きで放出口3bから居室IDに送風されて居室IDが
暖房される。また、居室IDに送風された空気は、居室
IDを暖めて温度を下げられた後に導入口3cから矢印
Eの向きで屋内器3に吸引された後、排出口3eからダ
クト6を介して屋外器2に送風されて、導入口2aから
内部空間S1aに導入される。この後、屋外器2に導入
された空気が内部空間S1b〜S1eを順次移動させら
れて、吸熱板12,12によって加熱された後、再び屋
内器3に送風される。
【0028】この場合、制御部35は、温度センサ33
によって検出された温度(居室IDの温度)に応じてダ
ンパ23bに対して放出口3bおよび導入口3cを閉塞
または開口させる。具体的には、例えば使用者によって
室内温度が20℃に設定されている場合には、温度セン
サ33によって検出された温度が例えば22℃を超えた
ときに放出口3bおよび導入口3cを閉塞させ、温度セ
ンサ33によって検出された温度が例えば18℃を下ま
わったときに放出口3bおよび導入口3cを開口させ
る。これにより、居室IDが18〜22℃の範囲内に維
持される。また、この空調装置1では、屋外器2によっ
て加熱された空気の熱が蓄熱媒体Rに蓄熱されるため、
例えば太陽に雲がかかって屋外器2に対する太陽光Lの
照射量が一時的に減少することによって屋内器3に送風
される空気の温度が低下したとしても、この空気が蓄熱
媒体Rの間隙を通過するときに蓄熱媒体Rの熱を奪って
暖められる。したがって、放出口3bから居室IDに放
出される空気を高い温度に維持することができる。
【0029】一方、屋外器2による空気の加熱ができな
い夜間には、制御部35は、日中に蓄熱媒体Rに蓄熱し
た熱を利用して居室IDを暖房する。具体的には、制御
部35は、ダンパ23aに対して導入口3aを閉塞させ
ると共に導入口3dを開口させ、ダンパ23bに対して
導入口3cおよび排出口3eを閉塞させると共に放出口
3bを開口させる(本発明における第3の切替え状
態)。これにより、居室IDと屋内器3の内部空間S2
とが連通させられる。次に、制御部35は、ファン22
を作動させる。この際には、内部空間S2の空気が蓄熱
媒体Rの熱を奪いつつ放出口3bから居室IDに送風さ
れて居室IDが暖房される。また、居室IDに送風され
た空気は、居室IDを暖めて温度を下げられた後に導入
口3dから矢印Fの向きで屋内器3に吸引されて、蓄熱
媒体Rの間隙を通過する際に暖められて放出口3bから
再び居室IDに送風される。これにより、太陽光Lを受
光できない夜間であっても居室IDを暖房することがで
きる。なお、制御部35は、蓄熱媒体Rの熱を利用した
居室IDの暖房に際して、温度センサ33によって検出
された温度に応じてファン22の停止または作動させ
る。これにより、居室IDが一定の温度に保たれると共
に、蓄熱媒体Rに蓄熱されている貴重な太陽熱の無駄な
消費を回避することができる。
【0030】さらに、この空調装置1では、屋外器2に
よって蓄熱媒体Rを加熱するのに十分な太陽光Lを得ら
れない梅雨時や日照時間が短い冬期間などには、電力を
利用して蓄熱媒体Rを加熱し、この熱を利用して居室I
Dを暖房することもできる。具体的には、まず、制御部
35は、気圧センサ34によって検出された気圧の変化
と、ROM37に記憶されている日照時間予測用のデー
タとに基づいて翌日の天気(太陽光Lの照射量)を予測
する。この際に、翌日が雨天または曇天となると予測し
たときには、制御部35は、例えば深夜電力の利用が可
能となる夜間において給電部31に対してヒータ24に
給電させることにより、屋内器3内でヒータ24を発熱
させて蓄熱媒体Rを加熱させる。この際に、屋内器3内
の蓄熱媒体Rが前日の日中にたとえ僅かでも太陽熱を利
用して暖められている限り、深夜電力の消費が低減され
る。一方、居室IDの暖房を行う際には、制御部35
は、ダンパ23aに対して導入口3dを開口させると共
に、ダンパ23bに対して放出口3bを開口させる。こ
れにより、屋内器3の内部空間S2と居室IDとが連通
させられる。この状態で、制御部35は、ファン22を
作動させることにより、屋内器3内の空気を居室IDに
送風し、かつ居室IDの空気を屋内器3内に吸入させ
る。この際には、吸入された空気が蓄熱媒体Rの熱を奪
った後に居室IDに送風され、これにより、居室IDが
暖房される。したがって、太陽光Lを利用して屋内器3
内の蓄熱媒体Rを十分に加熱できない季節であっても居
室IDを暖房することができる。
【0031】また、この空調装置1では、居室IDの温
度が高い夏期の夜間などに、居室ID内の温度を下げる
こともできる。具体的には、制御部35は、ダンパ23
aに対して導入口3aを開口させると共に導入口3dを
閉塞させ、ダンパ23bに対して放出口3b、導入口3
cおよび排出口3eを開口させる。これにより、居室I
Dと屋外器2の内部空間S1a〜S1eとが連通させら
れる。次に、制御部35は、ファン22を作動させる。
この際に、居室IDの空気が導入口3cから屋内器3に
導入された後に排出口3eからダクト6を介して屋外器
2に送風される。また、屋外器2に送風された空気は、
吸熱板12の微細通気孔を介して内部空間S1a〜S1
eを順に移動する際に、その熱を吸熱板12に吸熱され
て温度を低下させられ、同時に除湿される。次いで、屋
外器2によって冷却された空気は、ダクト5を介して屋
内器3に導入され、蓄熱媒体Rの間隙を通過した後に放
出口3bから居室IDに送風され、これにより、居室I
Dは、室内温度が快適な温度に冷房されて、かつ除湿さ
れる。一方、送風された空気の熱を吸熱した吸熱板12
は、その熱を大気に放熱し、新たに送風される空気の熱
を引き続き吸熱する。
【0032】このように、この空調装置1によれば、太
陽熱を利用して空気を加熱可能な屋外器2と、屋外器2
内の空気を居室IDに送風させるファン22と、温度セ
ンサ15の検出温度に応じてファン22を作動させる制
御部35とを備えたことにより、太陽熱によって屋外器
2内で加熱された空気によって居室IDを直接的に暖房
することができる。したがって、従来の暖房装置とは異
なり、熱交換の回数を最小限に抑えることができるた
め、貴重な太陽熱を有効利用して高効率で居室IDを暖
房することができる。この場合、この空調装置1によれ
ば、従来の暖房装置とは異なり、熱交換用流体を使用し
ていないため、凍結防止用の不凍液などが不要となる結
果、これに起因する暖房効率の低下を回避することがで
きる。
【0033】また、この空調装置1によれば、吸熱板1
2がガラス板13を透過した太陽光Lの熱を吸熱すると
共に導入口2aから導入された空気が吸熱板12の微細
通気孔を通過して排出口2b側の内部空間に移動する際
に吸熱した熱によって空気を加熱可能に屋外器2を構成
したことにより、比較的簡易な構成でありながら、送風
された空気を居室IDの暖房に十分な程度にまで加熱す
ることができる。さらに、居室IDを通過する空気の熱
を大気に放熱可能に屋外器2を構成したことにより、居
室ID内の熱を大気に放熱して居室ID内を冷房すると
共に除湿することができる。この場合、いわゆるクーラ
ーを使用する冷房とは異なり、居室IDの著しい温度低
下を招かないため、居室ID内を常に快適な温度に維持
することができる。また、吸熱板12がケース11およ
びガラス板13によって形成された密閉空間内に配設さ
れているため、吸熱板12の表面への雨水や粉塵の付着
を防止することができる結果、吸熱板12による太陽熱
の吸熱効率および空気の加熱効率を長期間に亘って高効
率に維持することができる。
【0034】さらに、この空調装置1によれば、複数の
吸熱板12,12・・を配設して別個独立した複数の内
部空間S1a〜S1eを形成した屋外器2を備えたこと
により、送風される空気が内部空間S1a〜S1eを順
に移動する際に段階的に温度上昇させられるため、例え
ば1枚の吸熱板12を通過させるだけの屋外器と比較し
て、送風された空気を高い温度にまで加熱することがで
きる。また、配設状態で壁Wに対向する部位に断熱材1
4を配設したことにより、吸熱板12によって吸熱され
た熱の壁Wへの放熱を十分に回避することができる。こ
のため、吸熱板12によって吸熱された熱を無駄なく暖
房に利用することができる。さらに、吸熱板12の板面
が太陽光の入射方向に直交するように傾斜させられた屋
外器2を備えたことにより、吸熱板12が高効率で太陽
熱を吸熱するため、居室IDの暖房または蓄熱媒体Rの
加熱を高効率で行うことができる。また、内部空間S1
a(吸熱板12)の温度を検出するための温度センサ1
5を屋外器2に内に配設したことにより、吸熱板12が
居室IDの暖房に適した温度まで吸熱する前にファン2
2を作動させることによって冷気が居室IDに送風され
るのを回避することができる。
【0035】また、この空調装置1によれば、屋内器3
内に蓄熱媒体Rを収容したことにより、居室IDの暖房
が不要なときに蓄熱媒体Rを加熱しておき、この熱を利
用して夜間や雨天時などに居室IDを暖房することがで
きる。この場合、屋外器2によって加熱された空気を屋
内器3に送風すると共に蓄熱媒体Rの間隙を通過した空
気を居室IDに送風する第1の切替状態、屋外器2によ
って加熱された空気を屋内器3に送風すると共に蓄熱媒
体Rの間隙を通過した空気を屋外器2に送風する第2の
切替状態、および居室IDの空気を屋内器3に送風する
と共に蓄熱媒体Rの間隙を通過した空気を居室IDに送
風する第3の切替状態のいずれかに切替え可能なダンパ
23a,23bを備えたことにより、ダンパ23a,2
3bを第1の切替え状態に切り替えることで、屋外器2
によって加熱された空気によって居室IDを暖房するこ
とができ、ダンパ23a,23bを第2の切替え状態に
切り替えることで、屋外器2によって加熱された空気に
よって蓄熱媒体Rを加熱(蓄熱)することができ、ダン
パ23a,23bを第3の切替え状態に切り替えること
で、蓄熱媒体Rに蓄熱した熱によって空気を加熱して居
室IDを暖房することができる。
【0036】また、この空調装置1によれば、深夜電力
を利用して蓄熱媒体Rを加熱するヒータ24を備えたこ
とにより、低ランニングコストの深夜電力を利用して蓄
熱媒体Rを予め加熱して、この熱を利用して居室IDを
暖房することができる。したがって、太陽光Lの照射時
間や照射量の少ない季節であっても、低コストで居室I
Dを暖房することができる。さらに、この空調装置1に
よれば、居室ID内の気圧を検出する気圧センサ34を
備え、制御部35が気圧センサ34によって検出された
気圧が所定の条件を満たすとき(ROM37に記憶され
ている日照時間予測用のデータによって翌日が雨天また
は曇天と予測されたとき)にヒータ24によって蓄熱媒
体Rを加熱させることにより、太陽光Lの照射量が少な
い日であっても居室IDを暖房することができる。
【0037】なお、本発明は、上記本発明の実施の形態
に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の
形態では、屋外器2によって加熱された空気を屋内器3
から居室IDに排出して居室IDを暖房する空調装置1
を例に挙げて説明したが、本発明に係る空調装置の構成
はこれに限定されず、図3に示す空調装置41のよう
に、屋外器42およびファン46と、ファン46の制御
用のコントローラ(図示せず)とで構成することもでき
る。この空調装置41では、屋外器42内の温度センサ
15によって検出された温度が所定温度を超えたときに
コントローラの制御下でダクト45内の空気が矢印Aの
向きで居室IDに送風される。これに伴って屋外器42
における内部空間S1eの空気が排出口2bからダクト
45に吸引され、同時に、各吸熱板12,12・・の微
細通気孔を介して内部空間S1a〜S1dの空気が矢印
Bの向きで内部空間S1b〜S1eを順に移動する。こ
の際に、内部空間S1a〜S1dの空気が微細通気孔を
通過するときに吸熱板12の熱を奪うことによって加熱
され、この空気が居室IDに送風されることによって居
室IDが暖房される。
【0038】同時に、屋外ODの空気が導入口42aを
介して矢印C1の向きで屋外器42内に導入され、内部
空間S1b〜S1eを順に移動する際に加熱されて居室
IDに送風される。この場合、この屋外器42には、粉
塵や虫などの侵入を阻止するためのフィルタ43が導入
口42aに配設されている。これにより、粉塵などの吸
熱板12への付着に起因する吸熱板12の熱変換効率の
低下を回避することができる。このように、屋外器4
2、ファン46およびコントローラのみで構成した空調
装置41であっても、比較的簡易な構成でありながら前
述した空調装置1と同様にして居室IDを効率良く暖房
することができる。この場合、居室IDの暖房効率を向
上させるために、同図に破線で示すようにダクト47に
よって屋外器42の内部空間S1aと居室IDと連通さ
せ、居室IDの空気を矢印C2の向きで屋外器42内に
導入して加熱した後に居室IDに送風するように構成す
ることもできる。
【0039】また、本発明の実施の形態では、複数の吸
熱板12,12・・を取り付けた屋外器2を例に挙げて
説明したが、本発明に係る空調用屋外器の構成はこれに
限定されない。例えば、図4(a)に示す屋外器52の
ように、1枚の吸熱板12をケース11に取り付けて内
部空間S11a,S11bを形成し、導入口2aから矢
印C1の向きで導入された内部空間S11aの空気が矢
印B1の向きで内部空間S11bに移動する際に吸熱板
12によって加熱するように構成してもよい。また、同
図(b)に示す屋外器62のように、屋外器52におけ
る内部空間S11bを仕切板Pによって仕切ることで内
部空間S12a,S12bに分割し、導入口2aから導
入された内部空間S12aの空気が矢印B1a,B1b
の向きで内部空間S11a,S12bを順に移動する際
に吸熱板12によって加熱するように構成してもよい。
この屋外器62によれば、屋外器52よりも吸熱板12
の微細通気孔を通過する回数が増える分だけ、排出口2
bから排出する空気の温度を高めることができる。さら
に、同図(c)に示す屋外器72のように、屋外器52
における内部空間S11a,S11bを仕切板P,P・
・によって複数に仕切ることで内部空間S13a〜S1
3iに分割し、導入口2aから導入された内部空間S1
3aの空気が矢印A1の向きで内部空間S13b〜S1
3iを順に移動する際に吸熱板12によって加熱するよ
うに構成してもよい。この屋外器72によれば、吸熱板
12の微細通気孔を通過する回数が屋外器62よりもさ
らに増える分だけ、排出口2bから排出する空気の温度
を高めることができる。
【0040】また、本発明の実施の形態では、壁Wに屋
外器2を固定的に取り付けた例を説明したが、本発明に
係る空調用屋外器の取付け方法はこれに限定されず、図
5に示す空調装置81のように、壁Wに対して屋外器4
2を傾動可能に取り付けることができる。この空調装置
81は、傾動機構(本発明における傾動手段)82と、
傾動機構82を制御する制御部83とを備えている。こ
の傾動機構82は、モータMの回転軸に取り付けられた
プーリー82aと、プーリー82bと、プーリー82
a,82bに掛け渡されたワイヤー82cとを備えて構
成されている。この場合、ワイヤー82cは、その一端
部がプーリー82aに固定され、その他端部が屋外器4
2に固定されている。したがって、モータMが起動した
際には、ワイヤー82cがプーリー82aによって巻き
上げられて、屋外器42が上方に引き上げられる結果、
屋外器42の吸熱板12の板面が太陽光に直交するよう
に屋外器42が傾動させられる。また、この空調装置8
1では、屋外器42とファン46とが折曲げ自在なダク
ト85を介して連結されている。この空調装置81によ
れば、屋外器2を壁Wに固定した空調装置1とは異な
り、制御部83が、地球の自転や公転に起因する太陽光
の照射方向の変化に応じて傾動機構82を起動すること
で、吸熱板12の板面が太陽光に直交する結果、吸熱板
12による太陽光Lの受光効率を向上させることができ
る。したがって、吸熱板12に太陽熱を効率よく吸熱さ
せることができる。なお、本発明における空調用屋外器
の取り付け位置については、壁Wの近傍に限定されるも
のではなく、屋根上に設置することもできるし、建築物
とは別個独立して庭先に設置することもできる。
【0041】また、本発明の実施の形態では、本発明に
おける加熱手段として深夜電気を利用して蓄熱媒体Rを
加熱するヒータ24を採用した例について説明したが、
化石燃料燃焼型ボイラー(ガスや石油などを燃焼させる
加熱手段)などを熱源として利用することもできる。こ
の場合、本発明における空調装置によれば、太陽光Lが
僅かでも照射されている限り、その太陽熱を利用して屋
内器3内の蓄熱媒体Rを加熱することができるため、常
温の蓄熱媒体Rを加熱するのと比較して、化石燃料の消
費量を十分に低減することができる。さらに、本発明の
実施の形態では、気圧センサ34によって検出された気
圧の変化に応じてヒータ24による蓄熱媒体Rの加熱を
実施する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、
屋外ODの湿度を検出する湿度センサ(湿度検出手段)
を配設し、この湿度センサによって検出された湿度、お
よび気圧センサ34によって検出された気圧の変化に基
づいて翌日の天候を予測するように構成することもでき
る。この方法によれば、気圧の変化のみに基づく予測よ
りも翌日の天候を正確に予測することができるため、ヒ
ータ24の不要な発熱(翌日が晴天のときの発熱)を回
避して電力などの資源の無駄な消費を回避することがで
きる。また、本発明の実施の形態では、屋外器2によっ
て加熱された空気を蓄熱媒体Rの間隙を通過させた後に
居室IDに送風する例を説明したが、蓄熱媒体Rに対す
る加熱が不要なときに、屋外器2によって加熱された空
気を屋内器3内に導入せずに居室IDに送風するように
構成してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の空調用屋
外器によれば、少なくとも一面が光透過性材料で形成さ
れると共に送風された空気を導入するための導入口と加
熱した空気を排出するための排出口とが形成された容器
体と、太陽熱を吸熱可能に構成されると共に空気を通過
させるための複数の微細通気孔が形成されて容器体内に
別個独立した内部空間を形成するように容器体内に取り
付けられた吸熱板とを備え、吸熱板が、太陽熱を吸熱す
ると共に導入口から導入された空気が微細通気孔を通過
して排出口側の内部空間に移動する際に空気を加熱する
ことにより、太陽熱によって暖められた空気を居室に直
接送風することで居室を暖房することができるため、熱
交換用流体(液体)を介して太陽熱を伝熱する従来の空
調用屋外器と比較して、暖房時における熱損失を軽減す
ることができ、これにより、効率よく居室を暖房するこ
とができる。また、この空調用屋外器によれば、比較的
簡易な構成でありながら、空気を加熱するためのエネル
ギー(化石燃料などの資源)を使用することなく、居室
を空調することができる。
【0043】また、請求項2記載の空調用屋外器によれ
ば、複数の吸熱板によって容器体内に複数の内部空間を
形成したことにより、送風された空気が微細通気孔を通
過する回数が増える分だけ、より高い温度に加熱するこ
とができる。
【0044】さらに、請求項3記載の空調用屋外器によ
れば、少なくとも一面の対向面に配設された断熱材を備
えて容器体を構成したことにより、吸熱板に吸熱された
熱の不要な放熱を回避することができるため、高効率で
空気を加熱することができる。
【0045】また、請求項4記載の空調用屋外器によれ
ば、空調用屋外器を設置した状態において、その板面が
太陽光の入射方向と直交可能な傾斜状態で容器体内に吸
熱板を取り付けたことにより、吸熱板によって太陽光を
確実に受光することができるため、効率よく太陽熱を吸
熱することができる。
【0046】また、請求項5記載の空調用屋外器によれ
ば、容器体内への粉塵の侵入を阻止するフィルタを導入
口に配設したことにより、粉塵などの侵入による吸熱板
の汚れを防止することができるため、吸熱板の吸熱効
率、および吸熱板による空気の加熱効率を長期間に亘っ
て高効率に保つことができる。
【0047】さらに、請求項6記載の空調用屋外器によ
れば、容器体内の温度または吸熱板の温度を検出するた
めの温度検出手段を備えたことにより、この空調用屋外
器を用いて空調装置を構成した場合、空調用屋外器内の
温度、または吸熱板の温度が居室の暖房に適した温度ま
で上昇しているか否かを容易に判別することができるた
め、吸熱板の吸熱などが不十分な状態での居室内への空
気の送風を回避することができる。
【0048】また、請求項7記載の空調装置によれば、
太陽熱を利用して空気を加熱する空調用屋外器と、空調
用屋外器内の空気を居室内に送風する送風機と、温度検
出手段の検出温度に応じて送風機の作動を制御する制御
部とを備えたことにより、太陽熱によって暖められた空
気を居室に直接送風することで居室を暖房することがで
きるため、熱交換用流体(液体)を介して居室を暖房す
る従来の暖房装置と比較して、熱交換時における熱変換
損失を軽減することができるため、効率よく居室を暖房
することができる。
【0049】さらに、請求項8記載の空調装置によれ
ば、送風機によって送風された空気を通過可能に構成さ
れると共に空気の熱を吸熱して蓄熱する蓄熱媒体が収容
された蓄熱槽を備えたことにより、例えば、曇天が続い
たとしても、蓄熱槽内の蓄熱媒体に蓄熱した熱を利用し
て居室を暖房することができる結果、屋外の天候に拘わ
らず居室を暖房することができる。
【0050】また、請求項9記載の空調装置によれば、
空調用屋外器によって加熱された空気を蓄熱槽に送風す
ると共に蓄熱槽を通過した空気を居室に送風する第1の
切替状態、空調用屋外器によって加熱された空気を蓄熱
槽に送風すると共に蓄熱槽を通過した空気を空調用屋外
器における導入口に送風する第2の切替状態、および居
室内の空気を蓄熱槽に送風すると共に蓄熱槽を通過した
空気を居室に送風する第3の切替状態のいずれかに切替
え可能な切替機構を備えたことにより、切替機構を第1
の切替え状態に切り替えることで、空調用屋外器によっ
て加熱された空気によって居室を暖房することができ、
切替機構を第2の切替え状態に切り替えることで、空調
用屋外器によって加熱された空気によって蓄熱媒体を加
熱(蓄熱)することができ、切替機構を第3の切替え状
態に切り替えることで、蓄熱媒体に蓄熱されている熱に
よって空気を加熱して居室を暖房することができる。
【0051】さらに、請求項10記載の空調装置によれ
ば、電力、ガスまたは石油を利用して蓄熱媒体を加熱す
る加熱手段を備えたことにより、長期間に亘って太陽光
を受光不能となる梅雨時であっても、加熱手段によって
加熱された蓄熱媒体の熱を利用して居室を暖房すること
ができる。
【0052】また、請求項11記載の空調装置によれ
ば、制御部が気圧検出手段によって検出された気圧が所
定の条件を満たすときに加熱手段に対して蓄熱媒体を加
熱させることにより、加熱手段による蓄熱媒体の加熱を
必要最低限に抑えることができるため、加熱手段による
エネルギー消費量を低減することができる。
【0053】さらに、請求項12記載の空調装置によれ
ば、制御部が気圧検出手段によって検出された気圧と湿
度検出手段によって検出された湿度とが所定の条件を満
たすときに加熱手段に対して蓄熱媒体を加熱させること
により、翌日の天候を一層高精度で予測することができ
るため、加熱手段によるエネルギー消費量を必要最低限
に抑えることができる。
【0054】また、請求項13記載の空調装置によれ
ば、制御部が、傾動手段に対して、吸熱板の板面が太陽
光の入射方向に直交するように空調用屋外器を傾動させ
ることにより、地球の自転や公転に起因する太陽光の照
射方向の変化に追従して吸熱板の板面が太陽光に直交す
るため、吸熱板による太陽光の受光効率を向上させるこ
とができる結果、吸熱板に太陽熱を効率よく吸熱させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る空調装置1の構成を
示す構成図である。
【図2】空調装置1における屋外器2および屋内器3の
内部構造を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る空調装置41
(屋外器42)の構成を示す断面図である。
【図4】(a)は本発明の他の実施の形態に係る屋外器
52の構成を示す断面図、(b)は本発明のさらに他の
実施の形態に係る屋外器62の構成を示す断面図、
(c)本発明のさらに他の実施の形態に係る屋外器72
の構成を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態に係る空調装置
81の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1,41,81 空調装置 2,42,52,62,72 屋外器 2a,42a 導入口 2b 排出口 2c 開口部 3 屋内器 3a,3c,3d 導入口 3b 放出口 3e 排出口 4 コントローラ 5,6,45,47,85 ダクト 11 ケース 12 吸熱板 13 ガラス板 14 断熱材 15,25,33 温度センサ 21 ケース 22,46 ファン 23a,23b ダンパ 24 ヒータ 31 給電部 32 操作部 34 気圧センサ 35,83 制御部 36 RAM 37 ROM 43 フィルタ 82 傾動機構 ID 居室 L 太陽光 S1a〜S1e,S11a,S11b,S12a,S1
2b,S13a〜S13i,S2 内部空間 OD 屋外 P 仕切板 R 蓄熱媒体 W 壁

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋外に設置されて送風された空気を太陽
    熱によって加熱する空調用屋外器であって、 少なくとも一面が光透過性材料で形成されると共に前記
    送風された空気を導入するための導入口と前記加熱した
    空気を排出するための排出口とが形成された容器体と、
    前記太陽熱を吸熱可能に構成されると共に前記空気を通
    過させるための複数の微細通気孔が形成されて前記容器
    体内に別個独立した内部空間を形成するように当該容器
    体内に取り付けられた吸熱板とを備え、当該吸熱板は、
    前記太陽熱を吸熱すると共に前記導入口から導入された
    前記空気が前記微細通気孔を通過して前記排出口側の前
    記内部空間に移動する際に当該空気を加熱する空調用屋
    外器。
  2. 【請求項2】 前記吸熱板を複数備え、前記容器体は、
    前記複数の吸熱板によって形成された複数の前記内部空
    間を備えている請求項1記載の空調用屋外器。
  3. 【請求項3】 前記容器体は、少なくとも前記一面の対
    向面に配設された断熱材を備えている請求項1または2
    記載の空調用屋外器。
  4. 【請求項4】 前記吸熱板は、当該空調用屋外器を設置
    した状態において、その板面が太陽光の入射方向と直交
    可能な傾斜状態で前記容器体内に取り付けられている請
    求項1から3のいずれかに記載の空調用屋外器。
  5. 【請求項5】 前記容器体内への粉塵の侵入を阻止する
    フィルタが前記導入口に配設されている請求項1から4
    のいずれかに記載の空調用屋外器。
  6. 【請求項6】 前記容器体内の温度または前記吸熱板の
    温度を検出するための温度検出手段が配設されている請
    求項1から5のいずれかに記載の空調用屋外器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の空調用屋外器を備えて居
    室の空調を可能に構成された空調装置であって、 前記空調用屋外器内の空気を居室内に送風する送風機
    と、前記温度検出手段の検出温度に応じて前記送風機の
    作動を制御する制御部とを備えている空調装置。
  8. 【請求項8】 前記送風機によって送風された空気を通
    過可能に構成されると共に当該空気の熱を吸熱して蓄熱
    する蓄熱媒体が収容された蓄熱槽を備えている請求項7
    記載の空調装置。
  9. 【請求項9】 前記空調用屋外器によって加熱された空
    気を前記蓄熱槽に送風すると共に当該蓄熱槽を通過した
    空気を前記居室に送風する第1の切替状態、前記空調用
    屋外器によって加熱された空気を前記蓄熱槽に送風する
    と共に当該蓄熱槽を通過した空気を当該空調用屋外器に
    おける前記導入口に送風する第2の切替状態、および前
    記居室内の空気を前記蓄熱槽に送風すると共に当該蓄熱
    槽を通過した空気を当該居室に送風する第3の切替状態
    のいずれかに切替え可能な切替機構を備えている請求項
    8記載の空調装置。
  10. 【請求項10】 電力、ガスまたは石油を利用して前記
    蓄熱媒体を加熱する加熱手段を備えている請求項8また
    は9記載の空調装置。
  11. 【請求項11】 屋外または居室内の気圧を検出する気
    圧検出手段を備え、前記制御部は、前記気圧検出手段に
    よって検出された気圧が所定の条件を満たすときに前記
    加熱手段に対して前記蓄熱媒体を加熱させる請求項10
    記載の空調装置。
  12. 【請求項12】 屋外の湿度を検出する湿度検出手段を
    備え、前記制御部は、前記気圧検出手段によって検出さ
    れた気圧と、前記湿度検出手段によって検出された湿度
    とが所定の条件を満たすときに前記加熱手段に対して前
    記蓄熱媒体を加熱させる請求項11記載の空調装置。
  13. 【請求項13】 前記空調用屋外器を傾動させる傾動手
    段を備え、前記制御部は、前記傾動手段に対して、前記
    吸熱板の前記板面が太陽光の入射方向に直交するように
    前記空調用屋外器を傾動させる請求項7から12のいず
    れかに記載の空調装置。
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