JP3797495B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子写真複写機、プリンター等の画像形成装置に関し、特には、画像形成装置内に配置されている現像装置から現像粉体を現像装置外に漏洩させないようにするために、現像装置の筐体と像担持体との隙間にシール部材を設けた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図3に示すように像担持体1の表面と、現像装置2の筐体3の上流側との間にシール部材5を設け、現像装置2内部と像担持体1の上流側とを遮断した構成の画像形成装置が知られる。シール部材5は、像担持体1の移動方向に対して上流側に位置する筐体3の一部に一端を固定させ、他端を像担持体に当接させている。使用されるシール部材5は例えばポリエチレンフィルムやゴムブレードによって構成され、現像装置2内部と像担持体1上流側とを遮断している。
【0003】
現像装置2の内部に貯留される現像粉体は、撹拌スクリュウ13により撹拌や搬送が行われており、一部の現像粉体は現像装置内で舞い上がっている。上記したシール部材5は、舞い上がった現像粉体が現像装置外部に漏洩することを防止している。特に現像装置2の上流側に位置するイレーサランプ11や露光装置7やコロナ帯電器6等への現像粉体による汚染を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現像装置2の下流に位置する転写コロナ放電器8や分離コロナ放電器9への汚染を防止するために、上記したシール部材5と同じ構成のシール部材を現像装置の筐体の下流側に使用するとした場合、たとえシール部材を弱い力で像担持体の表面に接触させたとしても像担持体上に担持したトナー像がシール部材によってはぎ取られてしまい画像不良を起こしてしまう。これは、シール部材の表面が平滑であるために像担持体への接触圧力や面積が大きくなってしまい、トナー像を乱してしまうためである。このため従来においては下流側からの現像粉体の漏洩防止について十分に満足できる有効な対策がなされていなかった。
【0005】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成によって現像装置からの現像粉体の漏洩を防止するとともに像担持体を損傷させることなく、且つ像担持体表面の現像粉体像を乱すことなく良好な画像形成が行えることが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、像担持体に対面して配置された現像装置の筐体の像担持体の移動方向に対して下流側の端部に一端を固定させ一部を像担持体に接触させて現像装置内部から像担持体の下流側外部への現像粉体の漏洩を防止するシール部材を有する画像形成装置において、前記シール部材がそのシール部材の像担持体の移動方向に対して下流側の端部以外の面部分を、前記像担持体に対して20〜500(mg/cm)、好ましくは50〜300(mg/cm)の圧力で接するように設けてなり、且つ前記シール部材が自由端に向かって漸次薄くなる形状の板状のスポンジ部材であることを特徴とする。
【0007】
また、前記スポンジ部材が独立発泡体であることを特徴とする。
【0009】
【作用】
このような構成において、現像装置内では現像粉体を摩擦帯電させて像担持体上の静電潜像に吸着させるため、攪拌スクリュウにより現像粉体の撹拌及び搬送が行われる。帯電された現像粉体は現像ローラに供給されて現像ローラ上に均一な厚みの磁気ブラシを形成し、この現像ブラシを像担持体に対して接触または非接触とした状態で現像が行われる。このとき現像装置では撹拌、搬送等によって現像粉体の舞い上がりが生じる。しかしながら現像装置の筐体の像担持体1の移動方向に対して下流側の端部に一端を固定させ一部を像担持体に接触させたスポンジ部材により現像粉体の漏洩は防止され、現像装置外部への漏洩を最少限とさせる。このため、現像装置下流側に位置する転写コロナ放電器、分離コロナ放電器、転写材搬送手段等への現像粉体による汚染が防止される。また、スポンジ部材、即ち多孔質部材を使用することにより像担持体との接触面積が、従来の平滑な表面を有するシール部材と比較して、きわめて小さくなるために像担持体の損傷を最小限に抑えられる。
【0010】
【実施例】
本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
本発明による画像形成装置の概略断面図を図1に示す。図において、画像形成装置は、矢印方向に回転可能な像担持体1を中心に、像担持体1表面を一様に帯電させるコロナ帯電器6、原稿像を投射して像担持体1上に静電潜像を形成させる光学装置7、この潜像を現像する現像装置2、転写コロナ放電器8と、分離コロナ放電器9と、像担持体1表面上に転写後の残留した現像粉体を除去するクリーニング装置10と、像担持体1表面の表面電位を均一にするためのイレーサランプ11とを有し、これらが順次に像担持体1に作用するように配置されている。また、符号15は、転写された現像粉体を担持した転写材を定着装置(図示なし)に向かって搬送する搬送手段である。
【0011】
現像装置2は、現像ローラ12と撹拌スクリュウ13とを有しており、これらは像担持体1に対して開口を有した筐体3内に配置されている。また、筐体3内部には現像粉体が貯留されており、不図示の駆動源によって回転する現像ローラ12のスリーブ14の表面に現像粉体を吸着させて磁気ブラシを形成させ、この磁気ブラシを像担持体1に対して接触させ、または飛翔現像のために僅かに離間して位置させることにより、像担持体1上に形成された静電潜像を現像する。
【0012】
像担持体1の回転方向に対して上流側に位置する筐体3の一端には、例えば厚みが0.5乃至3mm、好ましくは1乃至2mmの薄板状であってほぼ像担持体1の幅とほぼ同じ長さを有するスポンジ部材4が固定されており、スポンジ部材4の薄板状の面であって、該スポンジ部材の像担持体1の移動方向に対して下流側の端部以外の面の部分が像担持体1の幅方向に亘って接している。また、図1に示すようにほぼ等しい厚さの平板状のスポンジ部材の他、図2に示すようにスポンジ部材4をくさび状、即ち自由端に向かって漸次薄くなるような形状に形成させても良い。
【0013】
スポンジ部材4は、発泡ウレタンが好適に使用され、特に独立発泡体のウレタンスポンジが現像粉体の漏洩を防ぐ上で好適に使用される。スポンジ部材を独立発泡体にすることにより、スポンジ部材の弾性を変えることなく現像装置2から現像粉体を通過させなくしている。また、像担持体1に接触するスポンジ部材4の圧力を20〜500(mg/cm)、好ましくは50〜300(mg/cm)とする。このように比較的弱い圧力および、発泡体による像担持体への接触面積の減少により、トナー画像の乱れや像担持体への損傷を最小限のものとし、スポンジ部材4によって、現像粉体の舞い上がりによる漏洩を実質的に防止することができる。
【0014】
動作について説明すると、周知の方法により画像形成が行われ、静電潜像を担持した像担持体1が現像装置2の位置に達し、現像ローラ12により現像粉体を静電潜像に応じた画像が形成される。現像装置2内の現像粉体は撹拌また搬送により舞い上がっているが、この舞い上がった現像粉体は上記したスポンジ部材4により遮られて装置本体外への現像粉体の漏洩が防止される。
【0015】
スポンジ部材4は特に像担持体が有機感光体である場合に有効である。これは、セレン感光体等の無機感光体と比較して有機感光体のほうが光減衰による帯電電位の減少が遅く、そのために、現像時にあっては、現像粉体と像担持体との静電気的付着力が未だ強く、スポンジ部材が像担持体に接触しても接触面積が僅かであるということも相俟って、像担持体表面の静電潜像に対して影響されないためである。
【0016】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、独立発泡体のスポンジ部材によって現像装置の下流側位置の筐体と像担持体との間を遮り、またスポンジ部材を像担持体に接するという構成により、現像装置内で舞い上がった現像粉体の漏洩を防止することができ、像担持体への損傷を最小限とすることができる。このため、現像装置の下流に位置する転写コロナ放電器、分離コロナ放電器、転写材搬送手段が現像粉体により汚染されることがなく画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像形成装置の一例を示す概略断面図。
【図2】 本発明による画像形成装置の別に実施例を示す概略断面図。
【図3】 従来例を示す画像形成装置の概略断面図。
【符号の説明】
1 像担持体
2 現像装置
3 筐体
4 スポンジ部材
5 シール部材
6 コロナ帯電器
7 光学装置
8 転写コロナ放電器
9 分離コロナ放電器
10 クリーニング装置
11 イレーサランプ
12 現像ローラ
13 攪拌スクリュウ
14 スリーブ
15 搬送手段
Claims (1)
- 像担持体に対面して配置された現像装置の筐体の像担持体の移動方向に対して下流側の端部に一端を固定させ一部を像担持体に接触させて現像装置内部から像担持体の下流側外部への現像粉体の漏洩を遮断するシール部材を設けた、磁気ブラシ現像方式の画像形成装置において、前記シール部材が薄肉の板状に形成された独立発泡体のウレタンゴム製で、ドラム形状の像担持体の幅とほぼ同じ長さを有するスポンジ部材からなり、
前記シール部材がそのシール部材の像担持体の移動方向に対して下流側の端部以外の面部分を、前記像担持体に対して20〜500(mg/cm)、好ましくは50〜300(mg/cm)の圧力で接するように設けてなり、且つ前記シール部材が自由端に向かって漸次薄くなる形状の板状のスポンジ部材であることを特徴とする画像形成装置。
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JP28679595A JP3797495B2 (ja) | 1995-10-07 | 1995-10-07 | 画像形成装置 |
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- 1995-10-07 JP JP28679595A patent/JP3797495B2/ja not_active Expired - Fee Related
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