JP3797445B2 - トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 - Google Patents
トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3797445B2 JP3797445B2 JP34746096A JP34746096A JP3797445B2 JP 3797445 B2 JP3797445 B2 JP 3797445B2 JP 34746096 A JP34746096 A JP 34746096A JP 34746096 A JP34746096 A JP 34746096A JP 3797445 B2 JP3797445 B2 JP 3797445B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lift
- clamp
- feed
- transfer
- motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は高精度の搬送が可能なトランスファフィーダのリフト、クランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来プレス本体内に複数の加工ステーションを有するトランスファプレスにおいては、プレス本体内に2次元、または3次元に動作するトランスファフィーダが装備されていて、このトランスファフィーダによりワークを各加工ステーションへ順次搬送している。
【0003】
またこの種のトランスファフィーダとしては、例えば特公平6−18676号公報や、実開昭62−6931号公報、実開平6−86828号公報などに記載されたものがすでに公知となっている。
これら公報のトランスファフィーダは、何れもフィード駆動手段、リフト駆動手段、クランプ駆動手段を有していて、これら駆動手段によりトランスファバーを3次元方向へ駆動することによりワークの搬送を行うように構成されており、特公平6−18679号公報のトランスファフィーダでは、各駆動手段にラック及びピニオンを採用して、サーボモータによりピニオンを回転することにより、これに噛合するラックを介してトランスファバーを3次元方向へ駆動している。
【0004】
実開昭62−6931号公報では、リフト駆動手段にリフトスクリュウを使用して、トランスファバーのリフト方向の駆動をネジ送りで行うと共に、フィード駆動手段及びクランプ駆動手段にはラック及びピニオンを使用して、これらラック及びピニオンによりトランスファバーをフィード及びリフト方向へ駆動している。
【0005】
実開平6−86828号公報では、フィード駆動手段とリフト駆動手段にボールボールネジ軸を設けて、トランスファバーのフィード及びリフト方向の駆動をネジ送りで行うと共に、クランプ方向はラック及びピニオンで駆動している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし駆動手段にラック及びピニオンを使用したものでは、ラック及びピニオンにバックラッシュがあることから、ワーク搬送中にトランスファバーにバックラッシュによるガタが発生して、搬送時の位置決め精度が悪いため、特に冷間鍛造のように搬入時に高い位置決め精度を必要とする鍛造プレスに採用した場合、精度の高い製品が得られなかったり、不良品が発生するなどの不具合がある。
【0007】
また、実開昭62−6931号公報では、リフト方向の駆動をネジ送りで行うようにしたことにより、リフト方向に対してはバックラッシュによる影響を受けることはなくなったが、フィード方向の駆動はラック及びピニオンで行っているため、上記公報と同様な不具合がある。
【0008】
一方実開平6−86828号公報では、フィード方向及びリフト方向の駆動をねじ送りで行うようにしたことにより、フィード方向及びリフト方向に対してはバックラッシュによる影響を受けないため、精度の高い搬送が可能になっている。
【0009】
しかし実開平6−86828公報では、フィードモータがクランプ駆動手段の設けられた駆動ボックスに設置されていて、フィードモータの回転は、駆動ボックス内に設けられたスプライン軸を経てトランスファバー内のボールネジ軸へ伝達されるようになっているため次のような不具合がある。
【0010】
すなわちラック及びピニオンを採用したクランプ駆動手段は、ラック及びピニオンに給油するため、この部分にオイルバス方式を採用している。
このため例えばプレス本体の下部にレイアウトされた駆動ボックスを、反転してプレス本体の上部に設置しようとすると、油漏れが生じたり、戻り配管の処理ができなくなるため、レイアウトの変更が困難であるなどの不具合がある。
【0011】
この発明はかかる従来の不具合を改善するためになされたもので、高精度の搬送が可能で、かつレイアウトの変更も容易なトランスファフィーダのリフト、クランプ装置を簡単な構成で安価に提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、ワーク搬送方向に並設された一対のトランスファバーを、プレス本体の上流側及び下流側に設置されたリフト、クランプ駆動ユニットと、上流側及び下流側の一対に設置されたフィード駆動ユニットにより3次元方向へ駆動して、ワークの搬送を行うようにしたトランスファフィーダにおいて、上記リフトクランプ駆動ユニットを、サーボモータよりなるリフトモータにより正逆回転される複数のリフトボールネジ軸を介して上下動されるリフトベースと、下端側がローラを介してリフトベースに支持され、かつクランプキャリヤを介してワーク搬送方向と直交するクランプ方向へ移動となっていると共に、上端部で上記トランスファバーを下方より支持する複数対のリフト杆と、上記クランプキャリヤに螺合するネジ部が左右逆ネジに形成され、かつサーボモータよりなるクランプモータにより正逆回転されて、上記リフト杆を接離方向へ駆動するクランプボールネジ軸とより構成し、
前記各リフトボールネジ軸とリフトモータの間を無端状のタイミングベルトで連動すると共に、タイミングベルトを緊張するテンションプーリと上記リフトモータを調整板上に設置して、この調整板を移動調整することにより、タイミングベルトの張力を調整する張力調整機構を設けたものである。
【0013】
上記構成により、リフト、クランプ駆動ユニットの上下を反転して設置しても油漏れなどを起すことがないため、トランスファバーの下方は勿論、トランスファバーの上方へ設置することが可能となり、レイアウトに制限を受けることがなくなるため、駆動ユニットの共通化が図れるようになる。
【0014】
またリフトボールネジ軸や、クランプボールネジ軸によるネジ送りによりリフトベースや、クランプキャリヤを駆動するため、バックラッシュによるガタが発生することがなく、これによってワーク搬送時の位置決め精度が向上するため、ワーク搬入時の位置決め精度が要求される冷間鍛造プレスなどに採用することにより、精度の高い加工が可能になると共に、不良品の発生も大幅に低減することができる。
【0015】
さらにラック及びピニオンによりリフトベースやクランプキャリヤを駆動するものに比べて、駆動系の構造が簡単で、かつ小型化が容易なため、駆動時の慣性も小さくなり、これによって小型のサーボモータで駆動が可能となるため経済的であると共に、装置全体の小型化も図れるため、プレス本体内の少ないスペースにも容易に設置することができる。
【0017】
また、タイミングベルトの張力を調整すべくテンションプーリを移動調整すると、リフトモータも同じ方向へ同じ量移動されるため、リフトボールネジ軸が回転されることがなく、これによってタイミングベルトの張力を調整しても、ワーク搬送高さ(パスライン)に誤差が発生するのを防止することができる。
【0018】
上記目的を達成するため請求項2記載の発明は、各リフト杆の下端側に、角パイプやI形鋼、H形鋼よりなるリフトベースの上下面に当接する複数のローラを設けると共に、これらローラの一方を偏心軸に支承して、この偏心軸を回転することにより、ローラ与圧を加えるようにしたものである。
【0019】
上記構成により、リフト杆に上下方向のガタが生じることがないので、リフト時トランスファバーが上下方向に振動するのを防止することができると共に、リフトベースを角パイプやI形鋼、H形鋼より構成することにより、製作誤差などにより、リフトベースの上下面間の距離が変化しても、リフトベースが弾性変形してこれを吸収するため、各ローラに過負荷が加わることがなく、これによって過負荷によりローラが破損したり、焼付くなどの心配もない。
【0020】
またローラに与圧を加えることにより、移動時リフトベースとの間で隙間が生じることがないため、各ローラが確実に回転し、これよってローラに偏摩耗が生じることがないため、ローラの寿命も大幅に向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して詳述する。
図1はトランスファフィーダの設けられたプレスの側面図、図2は同正面図、図3は同平面図、図4以下はトランスファフィーダの詳細図を示す。
【0022】
これら図において1はプレス本体で、ベッド1a上にボルスタ2が固定されており、このボルスタ2上に金型3の下型3bが取付けられている。
上記ボルスタ2の上方には図示しないスライド駆動機構により上下動されるスライド4が設けられていて、このスライド4の下面に金型3の上型3aが取付けられており、この上型3aと上記下型3bの間で図示しないワークを加工するようになっている。
【0023】
また図中5はプレス本体1内に設置されたトランスファフィーダで、ワーク搬送方向Aに並設された一対のトランスファバー6を有しており、これらトランスファバー6は、プレス本体1の上流側と下流側に設置されたリフト、クランプ駆動ユニット7とフィード駆動ユニット8によりリフト、クランプ及びフィード方向の3次元方向へ駆動されるようになっている。
【0024】
上記リフト、クランプ駆動ユニット7は、プレス本体1の上流側及び下流側に位置するアプライト1bの側面に突設された支持ブラケット9上に設置されていて、トランスファバー6の両端側を下方より支持するようになっているが、レイアウトの自由度を増すため、上下を反転してトランスファバー6より上方に設置して、上方よりトランスファバー6を吊り下げるように支持することもできるようになっている。
【0025】
上記上流側と下流側に設けられたリフト、クランプ駆動ユニット7は、リフト、クランプボックス7aを有していて、これらリフト、クランプボックス7a内にはリフト駆動手段10とクランプ駆動手段11が収容されており、下流側に設けられたフィード駆動ユニット8はフィードボックス8aを有していて、このフィードボックス8a内にフィード駆動手段12が収容されている。
【0026】
なお後述するレイアウトの変更パターンでも説明するが、フィード駆動ユニット8は上流側に設置しても勿論よい。
【0027】
上記リフト駆動手段10は、図4及び図5に示すようにリフト、クランプボックス7a内に一対のガイド杆10aがワ−ク搬送方向Aに離間して立設されていて、これらガイド杆10aにリフトベース10bの中間部がガイド筒10mを介して上下動自在に支承されている。
【0028】
上記リフトベース10bは角パイプやI形鋼、H形鋼などより形成されていて、ワーク搬送方向Aと直交するようリフト、クランプボックス7a内に水平に設けられており、両端側がリフト、クランプボックス7aの下面に取付けられたエアシリンダよりなる一対のバランスシリンダ13により下方より支持されていると共に、上記ガイド杆10aを挟んで対向する位置に一対のナット部材10cが取付けられている。
【0029】
そしてこれらナット部材10cにボールねじよりなるリフトボールネジ軸10dが上下方向に貫通するよう螺挿されている。
上記リフトボールネジ軸10dの下端はリフト、クランプボックス7aの下面より下方へ突出されていて、下端部にそれぞれタイミングプーリ14aが固着されており、これらタイミングプーリ14aとサーボモータよりなるリフトモータ16に取付けられたタイミングプーリ14bに、無端状のタイミングベルト14cが捲装されている。
【0030】
上記リフトモータ16はタイミングベルト14cの張力を調整する張力調整機構14の調整板14dに取付けられている。上記張力調整装置14は、図6に示すように細長い調整板14dを有していて、この調整板14dの長手方向に複数の長孔14eが穿設されている。
【0031】
これら長孔14eには取付けボルト14fが挿入されていて、これら取付けボルト14fにより調整板14dがリフト、クランプボックス7aの底面に移動調整自在に取付けられていると共に、この調整板14dの一端側に上記リフトモータ16が取付けられている。
調整板14dの他端側には、タイミングベルト14cを緊張するテンションプーリ14gと、調整板14dを移動調整する調整ネジ14hがそれぞれ設けられている。
【0032】
また上記リフトベース10bの両端側には、一対のリフト杆10eの下部が一対のローラ10fを介して支持されている。
上記ローラ10fはリフト杆10eの下端部に固着されたローラブラケット10nに上下に離間するように設けられていて、上側のローラ10fはリフトベース10bの上面に、そして下側のローラ10fはリフトベース10bの下面に当接されている。
【0033】
下側のローラ10fは偏心軸10gに支承されていて、組立て時この偏心軸10gを回転して下側のローラ10fをリフトベース10bの下面に圧接するよう与圧を加えることにより、リフトベース10bとリフト杆10の間に上下方向のガタが発生しないようになっていると共に、リフトベース10bの両端には、リフト杆10eがオーバランしたり、脱落するのを防止するストッパ10hが設けられている。
【0034】
上記各リフト杆10eの対向面には、両側部にLMガイドよりなるガイドレール10iが縦方向に布設されていて、これらガイドレール10iは、クランプ駆動手段11を構成するクランプキャリヤ11aに設けられたレール受け11bに上下摺動自在に支承されていると共に、各リフト杆10eの上端には、バー受け体10jが固着されている。
【0035】
これらバー受け体10jは上面が開放するコ字形断面形状となっていて、トランスファバー6の両端側下面に布設されたガイドレール6aに下方より嵌合しており、各トランスファバー6の両端側を下方より支持すると同時に、フィード方向の移動を許容するようになっている。
【0036】
一方上記クランプ駆動手段11は、各リフト杆10e毎にクランプキャリヤ11aを有しており、これらクランプキャリヤ11aの両端部はリフト、クランプボックス7aの上部に布設されたLMガイドよりなる一対のガイドレール11cにレール受け11dを介して支承されている。
上記ガイドレール11cは、ワーク搬送方向Aと直交するクランプ方向に水平に布設されていて、各クランプキャリヤ11aのクランプ方向の移動をガイドすると共に、各クランプキャリヤ11aにはナット部材11fが取付けられていて、これらナット部材11fに、各ガイドレール11cと平行するように設けられたボールねじよりなるクランプボールネジ軸11eが螺挿されている。
【0037】
このクランプボールネジ軸11eには左ネジと右ネジが形成されていて、これらネジに各ナット部材11fがそれぞれ螺挿されていると共に、各リフト杆10eにはリフトボールネジ軸11eが干渉しないよう図7に示すように、上下方向に長い長孔10jが開口されている。
そして上記クランプボールネジ軸11eの一端側にはリフト、クランプボックス7a端面に取付けられたサーボモータよりなるクランプモータ17が接続されていて、クランプモータ17によりクランプボールネジ軸11eを正逆回転させることにより、各クランプキャリヤ11aをリフト杆10eとともに接離方向へ移動できるようになっている。
【0038】
一方フィード駆動手段12は、下流側に設置されたリフト、クランプボックス7aの下流側端面にフィーボックス8aが着脱自在に取付けられていて、このフィードボックス8a内に図8ないし図10に示すように、フィードキャリヤ12aがワーク搬送方向Aと直交する方向に水平に設けられている。
上記フィードボックス8aの底部は中央部が高くなるようほぼ山形に傾斜されていて、頂部にワーク搬送方向Aに沿ってLMガイドよりなるガイドレール12cが布設されており、このガイドレール12cにフィードキャリヤ12aの底面中央に設けられたレール受け12dが摺動自在に支承されている。
【0039】
上記レール受け12dは図9に示すように移動方向に離間して2個所に設けられていると共に、フィードキャリヤ12bの中央部にはナット部材12eが取付けられていて、このナット部材12eにボールネジよりなるフィードボールネジ軸12fが螺挿されている。
【0040】
上記フィードボールネジ軸12fは、ガイドレール12cと平行するよう両端部がフィードボックス8aに軸受け12gを介して支承されており、これら軸受け12gの一方には、フィードボールネジ軸12fに作用するスラスト力も受けることができるラジアルスラストベアリングが使用されていると共に、フィードボールネジ軸12fの一端側には、フィードボックス12aの下流側端面に取付けられたサーボモータよりなるフィードモータ18が接続されていて、このフィードモータ18によりフィードボールネジ軸12fを正逆回転させることにより、フィードキャリヤ12aをフィード方向へ往復動できるようになっている。
【0041】
また上記フィードキャリヤ12aのフィードモータ18側には、図10に示すように左右に分割された一対のLMガイドよりなるガイドレール12hが上下に離間して水平に布設され、これらガイドレール12hに一対の支持部材12iがレール受け12jを介して接離方向に移動自在に支承されている。
そしてこれら支持部材12iにガイドロッド12kが垂直方向に立設されていると共に、これらガイドロッド12kの上端側は上記トランスファバー6の下流側端部に開口されたロッド孔6b下方向より摺動自在に嵌挿されている。
【0042】
なお、上記リフト駆動手段10、クランプ駆動手段11及びフィード駆動手段12の動作を容易に理解するため、これらの構成を模式化した図面を図11に示す。
またこの図11で20はリフト軸のオーバランを検出する近接スイッチ、21はクランプ軸のオーバランを検出する近接スイッチ、22はフィード軸のオーバランを検出する近接スイッチを示す。
【0043】
次に図11を参照して上記トランスファフィーダの作用を説明する。
上記トランスファフィーダの各トランスファバー6には、対向する位置にワークをクランプするフィンガ(ともに図示せず)が設けられていて、プレス本体1の上流側に搬入されたワークは、各トランスファバー6のクランプ動作によりこれらフィンガの間でクランプされる。
ワークがフィンガによりクランプされると、各リフト、クランプボックス7a内に設けられたリフト駆動手段10のリフトモータ16がリフトボールネジ軸10dを同期回転させるため、各リフト、クランプボックス7a内のリフトベース10bが上昇され、これによって各リフト杆10eを介してトランスファバー6が搬送高さ(パスライン)まで上昇される。
【0044】
各トランスファバー6がパスライン近傍まで上昇すると、フィードボックス8aに設けられたフィード駆動手段12のフィードモータ18がフィードボールネジ軸12fを回転させるため、ガイドレール12cに沿ってフィードキャリヤ12aが下流側へ移動され、これによってガイドロッド12kを介して各トランスファバー6がフィード方向へアドバンスされる。
そして所定ピッチアドバンスされたところで、再びリフトモータ16によりリフトボールネジ軸10dがリフト時と逆方向に回転されて、各トランスファバー6は下降され、フィンガでクランプされたワークはプレス本体1内の加工ステーションへ搬入されると共に、ワークの搬入が完了すると、クランプ駆動手段11のクランプモータ17によりクランプボールネジ軸11eがクランプ時と逆の方向へ回転されるため、各トランスファバー6が離間する方向へ移動されて、ワークがアンクランプされる。
【0045】
ワークのアンクランプが終了すると、フィード駆動手段12のフィードモータ18がアドバンス時と逆の方向へフィードボールネジ軸12fを回転させるため、フィードキャリヤ12aとともに各トランスファバー6が元の位置までリターンされる。
以下上記動作を繰返してワークの搬入と、加工ステーションで加工されたワークの搬出を行うもので、プレス本体1内に複数の加工ステーションがある場合は、上記動作とともに上流側の加工ステーションで加工されたワークを次の加工ステーションへ搬送し、最終加工ステーションで加工されたワークはプレス本体外へ排出されるようになる。
【0046】
一方リフト、クランプ駆動ユニット8の組立時や、運転中にリフトボールネジ軸10dとリフトモータ16の間を連動するタイミングベルトに14cの張力に弛みが生じてこれを調整する場合は、図6に示す取付けねじ14fを緩めた状態で、調整ねじ14hを回転して、調整板14dを図6の上方へ移動調整する。
【0047】
これによって調整板14dに設置されたテンションプーリ14gとフィードモータ16が同時に同じ方向へ同じ量移動されるため、タイミングベルト14cに回転方向の力が作用することがなく、これによってタイミングベルト14cの張力を調整しても、リフトボールネジ軸10dが回転されることがないので、パスラインに誤差が発生するのを防止することができる。
【0048】
ちなみに図13の(イ)や(ロ)に示すように、フィードモータ16またはテンションプーリ14gの一方のみを移動して張力を調整した場合、タイミングベルト14cが回転して、各リフトボールネジ軸10dに取付けられたタイミングプーリ14aが回転されるため、パスラインに誤差が発生して、ワーク搬送中ワークやフィンガが金型などと干渉し、ワークの円滑な搬送ができなくなる不具合が発生する。
【0049】
また上記実施の形態では、リフトベース10bを角パイプやI形鋼、H形鋼により形成する共に、リフトベース10bの上下面に当接されたローラ10fの一方を偏心軸10gに支承して、偏心軸10gを回転させることにより、このローラ10fに与圧を加えている。
【0050】
これによってリフト杆10eが上下動する際ガタが生じることがないと共に、リフトベース10bの上下面とローラ10fの間に隙間が生じることがないため、ローラ10fに偏摩耗が発生することがなく、ローラ10fの寿命が大幅に向上する。
【0051】
さらにリフトベース10bを角パイプにより形成したことにより、リフトベース10bの上下面間の距離が製作誤差などにより変化しても、リフトベース10bが弾性変形して誤差を吸収するため、各ローラ10fに過負荷が加わることがなく、これによってローラ10fが破損したり、焼付くのを防止することもできない。
【0052】
なお、各ガイドレールとレール受けや、ボールネジ軸とナット部材などの摺動部分には給油が必要となるが、この発明ではプレス本体1の下部に設けられた駆動ボックス7,8を反転してプレス本体1の上部に設置するような場合でも油漏れが生じないように、従来のオイルバス式を廃止して、グリスなどの油脂による給油方式を採用している。
【0053】
また上記実施の形態では、リフト、クランプ駆動ユニット7とフィード駆動ユニット8をトランスファバー6より下方に設置したが、図12の(イ)に示すように上流側のリフト、クランプ駆動ユニット7をトランスファバー6より下方に、そして下流側のリフト、クランプ駆動ユニット7とフィード駆動ユニット8をトランスファバー6より上方に設置してもよく、図12の(ロ)に示すようにフィード駆動ユニット8のみをトランスファバー6より上方へ設置してもよい。
【0054】
さらに図12の(ハ)に示すように上下流のリフト、クランプ駆動ユニット7及びフィード駆動ユニット8を全てトランスファバー6より上方に設置してもよく、フィード駆動ユニット8をプレス本体1の上流側に設置するようにしてもよい。
何れの場合も、駆動ユニット7,8をトランスファバー6より上方へ設置する場合は、上下を反転して設置するもので、この際油脂給油方式の採用により油漏れが生じることがないと共に、戻り配管の処理を行う必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダを装備したプレスの側面図である。
【図2】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダを装備したプレスの正面図である。
【図3】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダを装備したプレスの平面図である。
【図4】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダのリフト、クランプ駆動ユニットの横断面図である。
【図5】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダのリフト、クランプ駆動ユニットの縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダのリフト、クランプ駆動ユニットの底面図である。
【図7】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図8】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダのフィード駆動ユニットの横断面図である。
【図9】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダのフィード駆動ユニットの縦断面図である。
【図10】図8のY−Y線に沿う断面図である。
【図11】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダの模式図である。
【図12】(イ)ないし(ハ)はこの発明の実施の形態になるトランスファフィーダの各駆動ユニットの配置側を示す説明図である。
【図13】(イ)及び(ロ)はタイミンクベルトの張力を調整する際に生じる不具合を解説する説明図である。
【符号の説明】
1…プレス本体
6…トランスファバー
7…リフト、クランプ駆動ユニット
10b…リフトベース
10d…リフトボールネジ軸
10e…リフト杆
10f…ローラ
10g…偏心軸
11a…クランプキャリヤ
11e…クランプボールネジ軸
14…張力調整機構
14c…タイミングベルト
14d…調整板
14g…テンションプーリ
14h…調整ネジ
16…リフトモータ
17…クランプモータ
Claims (2)
- ワーク搬送方向Aに並設された一対のトランスファバー6を、プレス本体1の上流側及び下流側に設置されたリフト、クランプ駆動ユニット7と、上流側及び下流側の一方に設置されたフィード駆動ユニット8により3次元方向へ駆動して、ワークの搬送を行うようにしたトランスファフィーダにおいて、上記リフト、クランプ駆動ユニット7を、サーボモータよりなるリフトモータ16により正逆回転される複数のリフトボールネジ軸10dを介して上下動されるリフトベース10bと、下端側がローラ10fを介してリフトベース10bに支持され、かつクランプキャリヤ11aを介してワーク搬送方向Aと直交するクランプ方向へ移動となっていると共に、上端部で上記トランスファバー6を下方より支持する複数対のリフト杆10eと、上記クランプキャリヤ11aに螺合するネジ部が左右逆ネジに形成され、かつサーボモータよりなるクランプモータ17により正逆回転されて、上記リフト杆10eを接離方向へ駆動するクランプボールネジ軸11eとより構成し、
前記各リフトボールネジ軸10dとリフトモータ16の間を無端状のタイミングベルト14cで連動すると共に、タイミングベルト14cを緊張するテンションプーリ14gと上記リフトモータ16を調整板上に設置して、この調整板14dを移動調整することにより、タイミングベルト14cの張力を調整する張力調整機構14を設けたことを特徴とするトランスファフィーダのリフト、クランプ装置。 - 各リフト杆10eの下端側に、角パイプやI形鋼、H形鋼よりなるリフトベース10bの上下面に当接する複数のローラ10fを設けると共に、これらローラ10fの一方を偏心軸10gに支承して、この偏心軸10gを回転することにより、ローラ10fに与圧を加えるようにしてなる請求項1記載のトランスファフィーダのリフト、クランプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34746096A JP3797445B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34746096A JP3797445B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10180378A JPH10180378A (ja) | 1998-07-07 |
JP3797445B2 true JP3797445B2 (ja) | 2006-07-19 |
Family
ID=18390384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34746096A Expired - Lifetime JP3797445B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3797445B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100655530B1 (ko) | 2005-10-20 | 2006-12-08 | 기아자동차주식회사 | 사이드쉬프트 겸용 자동 아이들 조정장치 |
KR101651996B1 (ko) * | 2014-08-28 | 2016-09-09 | 이순노 | 널링 가공기 |
CN105057486B (zh) * | 2015-08-27 | 2017-04-26 | 湖州友勒机械有限公司 | 一种伺服精冲液压机 |
CN106424220A (zh) * | 2016-11-22 | 2017-02-22 | 顾卫民 | 卧式矫直机的物料托举机构 |
CN106391896A (zh) * | 2016-11-22 | 2017-02-15 | 顾卫民 | 矫直机的物料举升机构 |
CN107378355B (zh) * | 2017-09-01 | 2023-11-17 | 上海交通大学 | 机器人焊接自动流水线的箱体三维定位系统及定位方法 |
CN108212702B (zh) * | 2018-03-06 | 2023-07-18 | 开平优丽内衣服装配料有限公司 | 一种钢圈塑封生产线 |
CN112497912B (zh) * | 2020-11-26 | 2023-02-28 | 浙江星淦科技有限公司 | 一种烫金版更换装置 |
CN112719169A (zh) * | 2020-12-12 | 2021-04-30 | 安徽凯瑞汽配制造有限公司 | 一种螺栓加工用夹持装置 |
CN113333603A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-09-03 | 安徽宏源铁塔有限公司 | 一种角钢液压松紧固定装置 |
CN113631026B (zh) * | 2021-08-09 | 2023-01-06 | 恩纳基智能科技无锡有限公司 | 一种可循环精简型贴片机 |
CN115265932B (zh) * | 2022-09-27 | 2023-01-13 | 河北华丰工业集团有限公司 | 一种变压器散热器单片测试装置 |
CN117282907B (zh) * | 2023-10-16 | 2024-04-16 | 兰州交通大学 | 一种锻压机用夹持装置 |
-
1996
- 1996-12-26 JP JP34746096A patent/JP3797445B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10180378A (ja) | 1998-07-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3797445B2 (ja) | トランスファフィーダのリフト、クランプ装置 | |
US5159827A (en) | Transferring apparatus for transfer press | |
US7275897B2 (en) | Drilling machine for panels | |
KR101860195B1 (ko) | 트랜스퍼 로봇 및 그 트랜스퍼 로봇을 이용한 이송 시스템 | |
EP3178582B1 (en) | Workpiece conveying apparatus for a pressing machine | |
CN111112449B (zh) | 一种高效钣金冲压设备 | |
WO2014003198A1 (en) | Apparatus for cutting glass plates from a continuous glass sheet | |
US3379298A (en) | Indexing assembly machine | |
KR930007659B1 (ko) | 평판재의 위치 결정장치 | |
CN101157107B (zh) | 机械手冲压自动化生产传输过渡台 | |
GB2221863A (en) | Plate processing machine | |
JP4094732B2 (ja) | 板材加工機の材料位置決め装置 | |
CN109434537B (zh) | 一种可自动进出料的机壳加工线 | |
JPH10180379A (ja) | トランスファフィーダのフィード装置 | |
KR20170081905A (ko) | 복합프레스장치 | |
KR890002997B1 (ko) | 1 프레스로부터 다른 프레스로 공작물을 이송하기 위한 장치 | |
CN110843017B (zh) | 一种输送装置及生产线 | |
JPH01133625A (ja) | パンチプレス | |
CN112264640A (zh) | 一种用于板材钻孔的加工系统 | |
US4625853A (en) | Apparatus for the transport of workpieces to and from a machine tool | |
CN218613398U (zh) | 一种自动上下料的超精机 | |
CN112295841A (zh) | 一种自动化点胶烘干设备的工作方法 | |
JP3373229B2 (ja) | ワークストッカのワーク位置決め装置 | |
CN220282496U (zh) | 零部件加工送料装置 | |
CN109623502B (zh) | 一种机壳自动加工线 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051013 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060412 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060412 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |