JP4094732B2 - 板材加工機の材料位置決め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は板材加工機の材料位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示す如く、パンチプレスまたはレーザ加工機などの板材加工機において、3′×6′(914mm×1,829mm)または4′×8′(1,219mm×2,438mm)などの定尺材Wを掴み換え無しで加工する場合、材料位置決め装置100の大型化を回避する手段として、Y軸キャリッジ101のX軸ガイドレール103にガイドされるX軸キャリッジ105をY軸キャリッジ101のスパンを越えて移動可能とするために、X軸キャリッジ105のX軸方向の長さをY軸キャリッジ101のスパンとほぼ同一に設けると同時に、X軸キャリッジ105の両端部に設ける直線運動軸受け107の位置を、X軸キャリッジがY軸キャリッジからオーバーハングする長さ(a)だけ内側に配置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の位置決め装置においては、X軸キャリッジがY軸キャリッジの両端部からオーバーハングする分だけ、直線運動軸受けをX軸キャリッジの内側に配置しているので、頻繁に使用されるY軸キャリッジのスパン内での位置決めにおいても、位置決め装置の移動時に発生するX軸キャリッジの撓みや振動の発生が問題となる。
【0004】
Y軸キャリッジのスパンを大きくすれば問題点はかなり解決されるが、Y軸キャリッジの質量増加による位置決め精度の低下、大型化によるコストの増大、機械運送時の位置決め装置の解体および据付け時の組立調整が必要となるなど新たな問題が生じる。
【0005】
本発明は上述の如き問題点を解決するために成されたものであり、本発明の課題は、サイズの大きい定尺材を掴み換え無しに精度の良い加工が可能で、かつコンパクトな板材加工機の材料位置決め装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、請求項1に記載の板材加工機の材料位置決め装置は、材料把持装置を備えたX軸キャリッジをX軸方向に移動自在に設けると共に、該X軸キャリッジをY軸方向に移動自在なY軸キャリッジを設けた板材加工機の材料位置決め装置において、前記Y軸キャリッジにX軸ガイドレールを設け、該X軸ガイドレールに係合する直線運動軸受けを前記X軸キャリッジの両端及び中間部を含む複数位置に設けると共に、該X軸キャリッジを前記Y軸キャリッジのスパンを越えて移動可能なX軸キャリッジ駆動手段を設け、前記X軸キャリッジの上面に該X軸キャリッジの全スパンに渡るX軸方向に延伸するレールを設け、該レールの上下の水平面を狭持して該レールのY軸方向の振れを規制する第1ガイドローラー手段と、該レールのY軸方向に離隔した垂直面を狭持して該レールのZ軸方向への跳ね上がりを規制する第2ガイドローラー手段とを前記Y軸キヤリッジのY方向の両端部に設け、前記X軸キャリッジの両端部が前記X軸ガイドレールの無い位置まで移動可能に設けたことを要旨とするものである。
【0009】
したがって、請求項1に記載の材料位置決め装置によれば、直線運動軸受けをX軸キャリッジの両端及び中間部を含む複数位置に設けたので、使用頻度の高いY軸キャリッジのスパン内での位置決めにおいて、X軸キャリッジの両端部は直線運動軸受けによりガイドされるので、両端部における撓みや振動の発生を規制することができる。また、X軸キャリッジをX軸ガイドレールに確実にかつスムーズに出入させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面によって説明する。
【0012】
図1は本発明に係わる材料位置決め装置を備えた板材加工機としてのタレットパンチプレスを示したものである。
【0013】
タレットパンチプレス1は、下部フレーム3と下部フレームの両側部から立設した左右のコラム5、7と、この左右のコラム5、7との間に架け渡した上部フレーム9を有している。
【0014】
前記下部フレーム3には複数の下金型11を装着した下部タレットディスク13が設けてあり(図2参照)、上部フレーム9には下金型11と対をなす複数の上金型15を装着した上部タレットディスク17が設けてある。
【0015】
上述の上下のタレットディスク17、13は、図示省略のタレットディスク駆動手段により同期回転され、任意な金型ステーションを加工中心に割り出し自在に設けてある。加工中心に在る上金型15の上方には、上金型15を打圧するラム16が図示省略の公知の駆動機構により上下動自在に設けてある。
【0016】
前記下部フレーム3の上部には、右コラム7側から下部タレットディスク13に向けて固定テーブル19aが設けてある。また、下部タレットディスク13の周囲にも固定テーブル19bと19cとが設けてある。
【0017】
前記右コラム7側の固定テーブル19aの端部の上方には、この固定テーブル19aを跨いでY軸キャリッジ21が図2に示すX軸方向に延伸させて設けてある。
【0018】
上述のY軸キャリッジ21は、前記下部フレーム3の両脇に設けた一対のY軸ガイドレール23にY軸ガイド手段25を介して移動自在に設けてあり、また、Y軸キャリッジ21のスパン全域にわたってX軸ガイドレール27がX軸方向(図2において上下方向)に敷設してある。
【0019】
図2〜図5に示す如く、X軸キャリッジ31が複数の直線運動軸受け29を介してX軸ガイドレール27上を移動自在に設けてある。
【0020】
上述のX軸キャリッジ31に設ける複数の直線運動軸受け29の配置は、図2に示す如く、X軸キャリッジの両端及び中間部を含む複数の位置にほぼ均等に配置してある。また、前述の直線運動軸受け29は、ボールリテーナー付きのものを使用する。
【0021】
図2によく表れている様に、前記Y軸キャリッジ21の長手方向(X軸方向)両端部に設けた一対の軸受け33には、X軸送りねじ35が回転自在に軸支してある。そして、このX軸送りねじ35の一端にはX軸送りモータ37が設けてある
また、図2、図3によく表れている様に、前記X軸キャリッジ31の上部にはナット部材39が取付けてあり、このナット部材39に前記X軸送りねじ35が螺合してある。
【0022】
したがって、図示省略のNC制御装置の制御の下に前記X軸送りモータ37を適宜な回転速度と回転方向(正転または逆転)で適宜な回転数を駆動すれば、
X軸キャリッジ31を適宜な位置に移動位置決めすることができる。
【0023】
なお、X軸キャリッジ31には板材を把持するための複数の板材把持装置32が装着してある。
【0024】
図1、図2を参照するに、前記Y軸キャリッジ21は、X軸キャリッジ31と同様に、NC制御装置(図示省略)の制御の下に回転駆動されるY軸送りモータ41、Y軸送りねじ43、およびY軸キャリッジ21に設けたナット部材45を介して、Y軸の適宜な位置に移動位置決めすることができるように設けてある。
【0025】
図2に示す如く、前記Y軸キャリッジ21には、前記固定テーブル19aの両側をY軸方向に移動する移動テーブル47(a,b)が一体的に設けてある。なお、固定テーブル19(a,b,c)および、移動テーブルは同一水準に設けてあり同一高さに板材を支持することができる。
【0026】
図2、図4、図5によく示される様に、前記X軸キャリッジ31の上面には、長方形断面を有するレール49がX軸キャリッジ31のX軸方向の全スパンに渡って設けてあり、一方、Y軸キャリッジ21の長手方向(図2において上下方向またはX軸方向)の両端部には、レール49の上下の水平面を狭持する第1ガイドローラー手段50と、Y軸方向に離隔した垂直面を狭持する第2ガイドローラー手段60からなるレールガイド手段が設けてある。
【0027】
上述の第1ガイドローラー手段50は、ローラーブラケット51をY軸キャリッジ21の端部にボルトの如き締結手段53で固定し、このローラーブラケット51に、回転自在のローラー55を備えた回転軸57を、水平にかつ上下方向に離隔して設け、前記レール49の上下の面をローラー55で狭持する様に設けてある。
【0028】
同様に、第2ガイドローラー手段60は、Y軸キャリッジ21の端部に設けたローラーブラケット61に前述のローラー55を備えた回転軸57を垂直に、かつY軸方向に離隔して設け、前記レール49のY軸方向に離隔した垂直面を狭持する様に設けてある。
【0029】
上述の第1ガイドローラー手段50と第2ガイドローラー手段60を設けることにより、X軸キャリッジ31の走行時のY軸方向の振れとZ軸方向(X、Y軸に直交する方向)への跳ね上がりを規制することができる。その結果、直線運動軸受け29のX軸ガイドレール27への出入を滑らかに行うことができる。
【0030】
なお、上述の「ローラー55を備えた回転軸57」には、市販の組立部品「カムフォロワー」を使用することができる。
【0031】
図6に示す如く、前述のX軸ガイドレール27の両端部は先端が細くなるように若干のテーパと勾配が設けてある。
【0032】
すなわち、テーパ部の長さをLとするとき、幅方向には(A−B)/Lのテーパが、高さ方向には、(C−D)/Lの勾配が設けてある。なお、Aはレールの幅、Bは先端部のレールの幅、Cはレールの高さ、Dは先端部のレールの高さであり、A>B,C>Dである。
【0033】
したがって、X軸ガイドレール27への直線運動軸受け29の進入時の衝撃が減少して進入が容易となる。
【0034】
上記構成の位置決め装置を備えたタレットパンチプレス1において、X軸方向の寸法の長い長尺の板材Wを掴み換え無しで加工する場合について説明する。
【0035】
始めに、X軸キャリッジ31の板材把持装置32の間隔を、ほぼX軸キャリッジ31のスパン一杯に広げ、次に、X軸キャリッジ31をY軸キャリッジのスパンよりオーバーハングした基準位置に位置決めした状態で長尺の板材Wを装着する。
【0036】
長尺の板材Wを装着した後、NC制御装置(図示省略)の制御の下にX軸送りモータ37とY軸送りモータ41を適宜駆動することにより、X軸キャリッジ31とY軸キャリッジ21を適宜な位置に移動位置決めし、すなわち、板材Wを適宜な位置に移動位置決めすると同時に、上下タレットディスクを回転割り出して適宜な金型を加工中心位置に割出して前記ラムを作動させれば、長尺の板材Wの適宜な位置にパンチング加工を行うことができる。
【0037】
なお、実施の形態では板材加工機の例としてタレットパンチプレスを示してあるが、タレットパンチプレスに限定されるものではなく、例えばレーザ加工機、プラズマ加工機などの板材加工機などにも適用できる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、使用頻度の高いY軸キャリッジのスパン内での位置決めにおいて、X軸キャリッジの両端部は直線運動軸受けによりガイドされるので、両端部における撓みや振動の発生を規制することができる。また、X軸キャリッジをX軸ガイドレールに確実にかつスムーズに出入させることができる。
【0039】
また、3′×6′(914mm×1,829mm)または4′×8′(1,219mm×2,438mm)などの長尺の板材を掴み換え無しで加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる材料位置決め装置を装備した板材加工機(タレットパンチプレス)の正面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図2におけるB−B断面図
【図4】図2におけるC−C断面図
【図5】図2におけるD−D断面図
【図6】図2におけるE部の拡大斜視図。
【図7】従来の板材加工機の材料位置決め装置の例として、タレットパンチプレスの材料位置決め装置例を説明する図。
【符号の説明】
1 タレットパンチプレス
3 下部フレーム
5 左コラム
7 右コラム
9 上部フレーム
11 下金型
13 下部タレットディスク
15 上金型
16 ラム
17 上部タレットディスク
19(a,b,c) 固定テーブル
21 Y軸キャリッジ
23 Y軸ガイドレール
25 Y軸ガイド手段
27 X軸ガイドレール
29 直線運動軸受け
31 X軸キャリッジ
35 X軸送りねじ
37 X軸送りモータ
39 ナット部材
41 Y軸送りモータ
43 Y軸送りねじ
45 ナット部材
47(a,b) 移動テーブル
49 レール
50 第1ガイドローラー手段
51 ローラーブラケット
55 ローラー
57 回転軸
60 第2ガイドローラー手段
61 ローラーブラケット
Claims (1)
- 材料把持装置を備えたX軸キャリッジをX軸方向に移動自在に設けると共に、該X軸キャリッジをY軸方向に移動自在なY軸キャリッジを設けた板材加工機の材料位置決め装置において、前記Y軸キャリッジにX軸ガイドレールを設け、該X軸ガイドレールに係合する直線運動軸受けを前記X軸キャリッジの両端及び中間部を含む複数位置に設けると共に、該X軸キャリッジを前記Y軸キャリッジのスパンを越えて移動可能なX軸キャリッジ駆動手段を設け、前記X軸キャリッジの上面に該X軸キャリッジの全スパンに渡るX軸方向に延伸するレールを設け、該レールの上下の水平面を狭持して該レールのY軸方向の振れを規制する第1ガイドローラー手段と、該レールのY軸方向に離隔した垂直面を狭持して該レールのZ軸方向への跳ね上がりを規制する第2ガイドローラー手段とを前記Y軸キヤリッジのY方向の両端部に設け、前記X軸キャリッジの両端部が前記X軸ガイドレールの無い位置まで移動可能に設けたことを特徴とする板材加工機の材料位置決め装置。
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