JP3791958B2 - プロジェクションテレビ用スクリーン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光拡散性を持ち、かつ指向性の良い背面透過型プロジェクションテレビ用スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年テレビの大型化に伴い、従来の直視型ブラウン管テレビから背面透過型プロジェクションテレビの需要が増大している。プロジェクションテレビのパネルの構成は一般的にはテレビ内部からフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、スクリーンの3枚構成となっている。このうち構成上最も外側に位置するスクリーンの目的は、フレネル及びレンチキュラーレンズを保護することと同時に視野角を広げることである。
【0003】
従来視野角を広げるため、該スクリーンには光拡散性が付与されており、その方法として、(1)スクリーン内部に微粒子を分散させる方法、もしくは(2)スクリーンに微粒子を塗布する方法、が行われてきた。(1)の場合には、製法は簡易であるが、微粒子をスクリーン内部に分散させるため、光線透過率が下がるといった欠点がある。そこで光線透過率を上げるため微粒子の濃度を下げると、視野角が小さくなり、光源がぎらつき、プロジェクションテレビに必要な光拡散性に関する性能が得られないといった基本的な問題が生じていた。ここで述べたプロジェクションテレビに必要な光学性能というのは光拡散性の程度として1/3視野角(β値)が5〜20°の範囲に入ることである。1/3視野角(β値)とはサンプル面に垂直に入射した平行光線を透過側からサンプルをみて光軸上における光線強度をVとしたとき光線強度が1/3Vまで低下するに要する光軸とのなす角度である。
【0004】
一方、(2)の微粒子をスクリーンに塗布する場合には、微粒子の塗布工程が増えるためコストの上昇を招き、光拡散性にムラを生じさせないためには均一に塗布する必要があるため高度な技術を要し、またパネルを熱成形により二次加工した場合、塗布した微粒子の欠落、変形により光学特性が変化するという欠点がある。
【0005】
従来、これらスクリーンは透明性の優れたアクリル樹脂が用いられてきたが、近年熱成形後の薄肉部分の強度確保のために耐衝撃性が求められている。また、機器の薄型化による光源の接近のため耐熱性が求められたり、静電気によるほこり付着等の防止のため帯電防止性といった各種機能を付与することがスクリーンに対して求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のプロジェクションテレビ用スクリーンでは得られなかった光学特性が得られ、該光学特性が熱成形で変化しないという性能を有し、かつ耐衝撃性と耐熱性及び帯電防止性能を付与したプロジェクションテレビ用スクリーンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究の結果、耐衝撃性や耐熱性を改良するため従来使用されてきたアクリル樹脂に代わり、ポリカーボネート樹脂を基体とし、該ポリカーボネート樹脂に微粒子を特定濃度分散させた透明樹脂層を特定範囲の厚さで、薄く設けることよって光拡散性と透過性、及び熱成形後の光学特性を同時に満足させ、かつ帯電防止性能付与のため該透明樹脂層に帯電防止剤を配合することによって前述の課題をすべて満足できることを見い出し本発明を完成するに到った。
【0008】
即ち、本発明は、5〜20重量%の濃度で微粒子を均一分散した透明樹脂層がポリカーボネート樹脂に30〜150μmの厚みで積層され、かつ1/3視野角(β値)が8〜20度であり該透明樹脂層に帯電防止剤が配合され表面固有抵抗値が1×1014未満のプロジェクションテレビ用スクリーンである。該微粒子は下記式(数1)、(数2)を同時に満足し、微粒子の形状は真球状、かつ透明性を有し、微粒子がスチレン−アクリル系共重合体からなる前述のプロジェクションテレビ用スクリーンである。
【0009】
【数3】
0.001≦|Nm−Nd|≦0.1 ・・・(数1)
(Nmは透明樹脂の屈折率、Ndは微粒子の屈折率を示す。)
【0010】
【数4】
1μm≦Dd≦10μm ・・・(数2)
(Ddは微粒子の重量平均粒径を示す。)
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、下記化1で表される繰り返し単位からなる主鎖を有する。
【化1】
Figure 0003791958
(式中、Arは二価の芳香族残基であり、例えば、フェニレン、ナフチレン、ビフィニレン、ピリジレンや、下記化2で表されるものが挙げられる。)
【0012】
【化2】
Figure 0003791958
(式中、Ar1 及びAr2 はそれぞれアリレーン基である。例えば、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、ピリジレン等の基を表し、Yは下記化3及び化4で表されるアルキレン基または置換アルキレン基である。)
【0013】
【化3】
Figure 0003791958
【0014】
【化4】
Figure 0003791958
(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基であって、場合によりハロゲン原子、アルコシ基で置換されていてもよく、kは3〜11の整数であり、化4の水素原子は、低級アルキル基、アリール基、ハロゲン等で置換されてもよい。)
【0015】
また、下記化5で示される二価の芳香族残基を共重合体成分として含有していてもよい。
【化5】
Figure 0003791958
(式中、Ar1 、Ar2 は化2と同じ。Zは単なる結合、または、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−CO2 −、−CON(R1 )−、(R1 は前記と同様)等の二価の基である。)
これら二価の芳香族残基の例としては、下記化6及び化7で表されるもの等が挙げられる。
【0016】
【化6】
Figure 0003791958
【0017】
【化7】
Figure 0003791958
(式中、R5 及びR6 はそれぞれ水素、ハロゲン、C1 〜C10アルキル基、C1 〜C10アルコキシ基、C1 〜C10シクロアルキル基またはフェニル基である。m及びnは1〜4の整数で、mが2〜4の場合には各R5 はそれぞれ同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4の場合は各R6 はそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。)
【0018】
中でも、下記化8で表されるものが好ましい一例である。特に、下記化8をArとする繰り返しユニットを85モル%以上含むものが好ましい。
【化8】
Figure 0003791958
【0019】
また、本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、三価以上の芳香族残基を共重合成分として含有していてもよいし、脂肪族または芳香族のエステル成分を共重合成分として含有してもよい。
ポリマー末端の分子構造は特に限定されないが、ヒドロキシ基、アリールカーボネート基、アルキルカーボネート基から選ばれた1種以上の末端基を結合することができる。アリールカーボネート末端基は、下記化9で表され、具体例としては例えば下記化10が挙げられる。
【0020】
【化9】
Figure 0003791958
(式中、Ar3 は一価の芳香族残基で、芳香環は置換されていてもよい。)
【0021】
【化10】
Figure 0003791958
【0022】
アルキルカーボネート末端基は、下記化11で表され、具体例としては、例えば下記化12等が挙げられる。
【化11】
Figure 0003791958
(式中、R7 は炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐アルキル基)
【0023】
【化12】
Figure 0003791958
【0024】
これらの中で、フェニルカーボネート基、p−t−ブチルフェニルカーボネート基、p−クミルフェニルカーボネート基等が好ましく用いられる。またヒドロキシ基末端と他の末端との比率は1:100以上であることが好ましく、更に好ましくは1:40以上である。このヒドロキシ基末端と他の末端との比率が1:100より少ない場合、透明樹脂層との密着力が弱く剥離しやすくなる。
【0025】
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂の分子量は特に限定されないが、ポリカーボネート樹脂に含有される加水分解可能な塩素は好ましくは1ppm以下、更に好ましくは0.5ppm以下である。1ppmを超える量の塩素がポリカーボネート樹脂中に含有されていると、成形加工時等長時間高温下にさらされることによって着色してしまいポリカーボネート樹脂の特徴である透明感が失われてしまう。
【0026】
これらポリカーボネート樹脂は公知の方法で製造できる。具体的には、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応せしめる公知の方法、例えば芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンを水酸化ナトリウム水溶液及び塩化メチレン溶媒の存在下に反応させる界面重合法(ホスゲン法)、芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートを反応させるエステル交換法(溶融法)、結晶化カーボネートプレポリマーを固相重合する方法(特開平1−158033号公報、特開平1−271426号公報、特開平3−68627号公報)等の方法により製造できる。
【0027】
本発明で被覆層に用いられる透明樹脂としては、特に制限はなく、例えば、前述のポリカーボネート樹脂やアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、シリコーン樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリイソプレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエステル樹脂等が挙げられる。
【0028】
アクリル系樹脂としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等がある。またこれらのメタクリル酸アルキルと共重合可能なビニルモノマー、例えば上記以外のメタクリル酸アルキルやアクリル酸アルキル、メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル等を共重合させてなる重合体、及びこれらを架橋し層状粒形構造をもったアクリルゴムなどが挙げられる。
【0029】
また、スチレン系樹脂としては、ポリスチレン(PS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS)などが挙げられる。
更に、ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、アイオノマー等が挙げられる。
【0030】
また、ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン7、ナイロン2、ポリエーテルアミド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエーテルエステルアミド樹脂等が挙げられる。
【0031】
次に、ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)とPPEを構成成分とするPS,HIPS、ABS、ポリアミド系樹脂等との混合物からなる変性PPEなどが挙げられる。
更に、フッ素系樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体等が挙げられる。
【0032】
また、ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリペンタメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート等を挙げることができる。
ポリブタジエン系樹脂としては、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)を挙げることができる。
【0033】
これらの樹脂は一種、または二種以上用いてもよく共重合体あるいは混合体であってもよい。これらのうち好ましくはポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。さらに好ましくはポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂が挙げられる。
これら透明樹脂には必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、離型剤、界面活性剤、分散剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、架橋剤、発泡剤、可塑剤、有機架橋体等の添加剤等を含有させることもできる。
【0034】
本発明の透明樹脂層に配合される微粒子は、スチレン系(共)重合体、アクリル系(共)重合体、シロキサン系重合体、塩化ビニル系重合体等の有機物あるいは、結晶性シリカ、ガラス、沸化リチウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機物が挙げられるが、該微粒子を分散させる透明樹脂の成形温度に於いて実質的に溶融しなければ材質について限定されることはない。また、これら微粒子は単独でも二種以上の組み合わせで利用しても良い。形状も真球状、楕円体状、不定形状等、形状は限定しないが、光拡散状態にムラを生じさせないために真球状が特に好ましい。微粒子は透明、不透明どちらでも良いが、光拡散性を維持して光線透過率を上げるには透明の方が好ましく、特にスチレン−アクリル系架橋重合体微粒子は形状を容易に制御することができ、組成比によって屈折率や粒径の調整が容易に行えることから好ましい。また、透明微粒子を着色することによってコントラストを上げることもできる。
【0035】
また、該微粒子の濃度は5〜20重量%が好ましく、更に好ましくは7〜18重量%である。該微粒子の濃度が5重量%より少ない場合、厚み方向で分散ムラを生じやすくなり光源がぎらついて見えるようになる。また20重量%を越えると厚さ方向のみならず面積当たりの均一分散が困難になるばかりではなく、光線の透過率も下がり見た感じが暗くなってしまう。
【0036】
該微粒子を分散させた透明樹脂層の厚みは、該樹脂層中の微粒子の濃度とも相関があり、上記濃度範囲において30〜150μmが好ましく、更に好ましくは50〜120μmの範囲である。透明樹脂層の厚みが30μmより薄いと光源がぎらついて見え好ましくなく、逆に150μmを越える厚みになると光線の透過率が下がり見た感じが暗くなってしまう。
【0037】
本発明では1/3視野角(β値)が指標として用いられるが、この1/3視野角(β値)とはサンプル面に垂直に入射した平行光線を透過側からサンプルをみて光軸上における光線強度をVとしたとき光線強度が1/3Vまで低下するに要する光軸とのなす角度のことをいい、プロジェクションテレビに必要な光学性能である光拡散性の程度を表す指標である。実際のプロジェクションテレビにおいては正面から見たときの明るさはもちろんだが、多少横からテレビを見ても映像が見えることが求められており、その場合の1/3視野角(β値)は8〜20度が好ましく、更に好ましくは8〜15度である。8度より小さい場合、光拡散性が悪くなり正面から見たときは明るいが横から見ると暗くなってしまう。また、逆に20度を越える場合、光拡散性が良すぎて、正面から見たときに暗くぼんやりとした感じになってしまう。
【0038】
更に、該微粒子は透明樹脂との屈折率差が小さいもの、好ましくは屈折率差が0.001〜0.1であるものが用いられる。屈折率差が0.001より小さくなるとになると光源が透けて見え、1/3視野角(β値)が8度より小さくなり光拡散性が悪くなる。屈折率差が0.1より大きくなると光線透過率が極端に下がるため好ましくない。透明微粒子の平均粒径については、1μmより小さいと1/3視野角(β値)が8〜20度であっても光源が透けてしまうことがあり好ましくはない。10μmより大きくなると極端に光学特性が表面状態に影響されるため、好ましくは1〜10μmの範囲である。
【0039】
更に本発明は、静電気によるほこり付着防止のため、静電気の帯電を防ぐ程度に表面固有抵抗値を低下させる帯電防止剤を該透明樹脂に配合するのが好ましい。該帯電防止剤は単独でも、また微粒子と併用して配合しても良い。帯電防止剤は特に限定されることはなく、表面固有抵抗値を有効に低下させ、かつその効果が持続するという点で、アニオン系界面活性剤及びポリエーテル及びポリエーテルを構造中に含む共重合物の中から選ばれた少なくとも一種以上を帯電防止剤として使用することが好ましい。アニオン系界面活性剤の具体例としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等が挙げられる。また、ポリエーテルとは、下記化13で示されるものを指し、通常分子鎖末端に水酸基を有するが、両末端あるいは片末端がメトキシ基のもの、脂肪酸等有機酸とのエステル型のもの等の誘導体を用いることもできる。その具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンオキサイド、メトキシポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート等が挙げられる。
【0040】
【化13】
Figure 0003791958
(式中、Rは水素又はメチル基、nは平均分子量により定まる定数である。)
【0041】
また、ポリエーテルを構造中に含む共重合物は、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステルイミドの中から選ばれたものが特に好ましく、具体的には特開平2−283748号公報に開示された構成を有するポリエーテルエステルアミド等が例として挙げられる。これらの共重合物の製法に関しては特に限定されるものではなく公知の重合方法を利用することができる。
【0042】
本発明に用いる帯電防止剤の配合量は特に限定されるものではないが、配合量が少ないと表面固有抵抗が充分に低下せず、多すぎると外観劣化や耐熱変形温度低下等を招くため、好ましくは透明樹脂100重量部に対して一種以上の帯電防止剤の添加総量0.1〜30重量部が良い。更に詳しくは、アニオン系界面活性剤を単独で用いた場合は0.1〜5重量部、ポリエーテルまたはポリエーテルを構造中に含む共重合物を単独で用いた場合には5〜25重量部の範囲の添加量が好ましく、これらの中から二種以上を選んで併用することにより更に効果を発揮することができる。
【0043】
本発明で用いられる帯電防止剤の分散状況は、シート成形した際の帯電防止剤を配合した層を断面観察した際に不定形の分散粒子として存在することが、特開平07−9633号公報により知られているが、帯電防止性能として発揮されるには数平均粒径が、0.003〜5μmで一様に分散するのが良い。ここで言う数平均粒径とは、無作為に100個選び、その長径と短径を測定する。そして、(長径+短径)/2をその粒子iの平均粒径Ti とし、更にTi 平均として数平均粒径をもとめたものである。粒子の長径が0.003μmより小さいと帯電防止性能が発揮されず、逆に5μmより大きいと一様に分散ができないため、特に好ましくはこの数平均粒径が、0.005〜3μmの範囲が良い。
【0044】
本発明における微粒子や帯電防止剤その他添加剤を被覆層透明樹脂に混合する方法には特に制限はなく、ドラムブレンダーやヘンシルミキサーなどでドライブレンドする方法や、混合したあと押出機を通してペレット化する方法や被覆層透明樹脂を押出機を用いて押出ながら微粒子や帯電防止剤及びその他の添加剤を同時にもしくは別々に定量ポンプによって押出機に注入し押出機内部で混合する方法などのいずれを用いることもできる。
【0045】
またポリカーボネート樹脂に該微粒子や帯電防止剤を配合した透明樹脂層を積層させる方法についても特に制限はなく、例えば、基材部ポリカーボネート樹脂と被覆層透明樹脂を同時に溶融押出してシート化する共押出法や、押出成形された基材部ポリカーボネート樹脂成形体に被覆層透明樹脂をTダイより溶融押出してラミネートする方法、あらかじめフイルム状に成形された被覆層透明樹脂を基材部ポリカーボネート樹脂成形体の製造工程途中で加熱ロール等を用い該樹脂成形体表面に連続的にラミネートする方法、シート状に成形された基材部ポリカーボネート樹脂とフイルム状に成形された被覆層透明樹脂をプレスで熱圧着する方法などを挙げることができる。
本発明で用いられるスクリーンの厚みは特に限定されることはないが、あまり厚くなりすぎるとプロジェクションの長所でもある軽量化に反するため1〜5mmの範囲が好ましい。
【0046】
【実施例】
以下、実施例、比較例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、各実施例、比較例で用いた評価及び試験方法は次の通りである。
(1)1/3視野角(β値)の測定:
(株)オプテック社製の3次元ゴニオフォトメーターGP−III(商品名)を用いて評価した。3次元ゴニオフォトメーターの装置の概略図を図1に示す。白色光源(11)を試験片(12)面に垂直に照射するように向け、光軸上、すなわち透過率が最大になる位置にフォトマル(13)を設置する。サンプルは微粒子の分散した層を光源側に向けて設置する。このときの光強度をV(mV)とする。フォトマル(13)を試験片(12)の中心を軸として回転させ、光強度が1/3V(mV)となる角度を測定して1/3視野角(β値)とする。
【0047】
(2)表面固有抵抗値(Ω)の測定:
JIS−K6911に準拠し東亜電波工業社製超絶縁計(型式SM−10:商品名)を用いて評価し、試験片表面に接触させた二つの電極間に付加した直流電圧を表面層を通して流れる電流で除した数値、表面固有抵抗値(%)で表示する。測定はサンプル作成1日後に行なう。
(3)光透過性の測定:
JIS−K7105に準拠し日本電色工業社製ヘーズメーター(型式1001−DP:商品名)を用いて、試験片の全光線透過率(%)を測定した。
【0048】
(4)灰付着テスト:
温度23度、湿度50%の室内中で、乾いたガーゼを試験片に指で軽く押しつけるように10回摩擦し、タバコの灰から2cmの高さに該試験片を設置して灰の付着状況を観察する。評価結果に於いて、○印は付着無し、×印は付着大を表す。
(5)耐熱性の測定:
JIS−K7207 A法に準拠し荷重たわみ温度を測定した。
【0049】
1、微粒子の調整:
屈折率1.53に調整したポリスチレン−アクリル系架橋共重合体微粒子を界面活性剤水溶液中に超音波で分散させ、堀場製作所製遠心式自動粒度分布測定装置(型式CAPA−700:商品名)を用いて、光透過型沈降粒度分布測定法により粒子径分布を測定する。更に、粒子の沈降速度の差を利用した沈降分級法と遠心力を利用した遠心分級法を組み合わせた方法で分級し、重量平均粒径5μmの微粒子を得た。得られた微粒子をオリンパス光学社製倒立型金属顕微鏡(型式S−5000:商品名)によって観察した結果真球状であることが確認した。
【0050】
2、帯電防止剤ポリエーテルエステルアミドの調整:
カプロラクタム26重量部、数平均分子量が1000のポリエチレングリコール73部及びアジピン酸9部を酸化防止剤(商品名 イルガノックス1010、チバガイギー社製)0.15部及び三酸化アンチモン触媒0.15部と共にヘリカルリボン撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、窒素置換して240℃で60分間加熱撹拌して透明な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件で4時間重合し、透明なポリマーを得る。このポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出し、ペレタイズすることによってペレット状のポリエーテルエステルアミドを調整した。
【0051】
(実施例1)
ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製 パンライト K1300:商品名)に、前記微粒子10重量%、前記ポリエーテルエステル帯電防止剤10重量%及び助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量%を配合し、更に安定剤としてヒンダードフェノール系安定剤(商品名 サノールLS770、チバガイギー社製)0.3重量部、熱安定剤(商品名 ホスファイト168、チバガイギー社製)0.2部を全て混合しタンブラーを用いて均質に混合後ベント付き押出し機30mmφにて樹脂温度290℃で溶融混練しペレット化し、被覆層透明樹脂用原料を調整した。
【0052】
このようにして得られた被覆層透明樹脂を直径20mm、L/D=32の押出機を用い、同時に基材部となるポリカーボネート樹脂(帝人化成製 パンライトKー1300)を直径40mm、L/D=32の押出機を用いて共押出によって基材部ポリカーボネート樹脂の片面に微粒子及び帯電防止剤、その他添加剤を含有した被覆層ポリカーボネート樹脂が被覆された2種2層のポリカーボネート樹脂積層板を得た。共押出ダイは2種2層用フィードブロック方式、ダイ温度は270℃、押出機シリンダー温度はいずれも290℃で実施した。被覆層の厚さは50μmになるよう押出機の吐出量とダイの流量調整ボルトとを調整することで調整を行った。ダイから吐出された溶融樹脂は140℃に温調された艶付けロールによって板厚2mmに調整し、外観良好なポリカーボネート樹脂積層板を得た。
このようにして得られた試験片で上記(1)〜(5)の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
【0053】
(実施例2、比較例1、比較例2)
被覆層の厚みを表1に示すように変えた以外は実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
(比較例3、比較例4)
被覆層中に配合する微粒子の量を表1に示す値に変えた以外は実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
【0054】
(比較例5)
被覆層用樹脂に帯電防止剤及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを配合させなかった以外は実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示す。
(比較例6)
使用する樹脂を全てポリカーボネート樹脂からアクリル樹脂に変えた以外は実施例1と同様に行った。このとき押出ダイの温度は240℃、押出機シリンダー温度は270℃、ロール温度を80℃であった。得られた結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0003791958
【0056】
【発明の効果】
本発明によって得られるプロジェクションテレビ用スクリーンは、高透過率と良好な光拡散性の両方を満足し、同時に該光学特性が熱成形で変化しないという性能を有し、かつ耐衝撃性と耐熱性及び帯電防止性能を付与されておりきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における1/3視野角(β値)の測定装置の概略図である。
【符号の説明】
11 白色光源
12 試験片
13 フォトマル

Claims (5)

  1. 5〜20重量%の濃度で微粒子を均一分散した透明樹脂層がポリカーボネート樹脂に30〜150μmの厚みで積層され、かつ1/3視野角(β値)が8〜20度であるプロジェクションテレビ用スクリーン。
  2. 該透明樹脂層に帯電防止剤が配合され表面固有抵抗値が1×1014未満である請求項1記載のプロジェクションテレビ用スクリーン。
  3. 該微粒子が下記式(数1)、(数2)を同時に満足する請求項1、2記載のプロジェクションテレビ用スクリーン。
    Figure 0003791958
    (Nmは透明樹脂の屈折率、Ndは微粒子の屈折率を示す。)
    Figure 0003791958
    (Ddは微粒子の重量平均粒径を示す。)
  4. 該微粒子の形状が真球状であり、かつ透明性を有する請求項1〜3記載ののプロジェクションテレビ用スクリーン。
  5. 該微粒子がスチレン−アクリル系共重合体からなる請求項1〜4記載のプロジェクションテレビ用スクリーン。
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