JPH09302177A - メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート - Google Patents
メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シートInfo
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- JPH09302177A JPH09302177A JP8121599A JP12159996A JPH09302177A JP H09302177 A JPH09302177 A JP H09302177A JP 8121599 A JP8121599 A JP 8121599A JP 12159996 A JP12159996 A JP 12159996A JP H09302177 A JPH09302177 A JP H09302177A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外観特性、寸法安定性、機械特性に優れ、ほ
こりが付着しにくい良好な優れた帯電防止性と、着色が
少なく優れた光学特性を有する熱可塑性樹脂組成物シー
トを提供する。 【解決手段】 メチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂100重量部、アルキルベンゼンスルホン酸リチウ
ム0.5〜3重量部及び脂肪族モノカルボン酸のグリセ
ライド0.03〜2重量部からなる、押出機からシート
成形用ダイを通してシート状に押出された厚み3.2m
m以下の熱可塑性樹脂組成物シート。
こりが付着しにくい良好な優れた帯電防止性と、着色が
少なく優れた光学特性を有する熱可塑性樹脂組成物シー
トを提供する。 【解決手段】 メチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂100重量部、アルキルベンゼンスルホン酸リチウ
ム0.5〜3重量部及び脂肪族モノカルボン酸のグリセ
ライド0.03〜2重量部からなる、押出機からシート
成形用ダイを通してシート状に押出された厚み3.2m
m以下の熱可塑性樹脂組成物シート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止性、外観特
性、光学特性、機械物性、寸法安定性に優れたメチルメ
タクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シートに関す
るものである。詳しくは、例えばプロジェクションテレ
ビのスクリーンに使用されるフレネルレンズやレンチキ
ュラーレンズなどの光学用シートに好適であり、さらに
ほこり等の付着を嫌う電子・電気機器材料シートにも好
適なメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物
シートに関するものである。
性、光学特性、機械物性、寸法安定性に優れたメチルメ
タクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シートに関す
るものである。詳しくは、例えばプロジェクションテレ
ビのスクリーンに使用されるフレネルレンズやレンチキ
ュラーレンズなどの光学用シートに好適であり、さらに
ほこり等の付着を嫌う電子・電気機器材料シートにも好
適なメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物
シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクションテレビ等に用いられる
光学用シートは、画面の大型化や映像の鮮明度を上げる
ために、シートが薄肉化してもテレビへはめ込んだ際、
たわまないように剛性及び寸法安定性が要求されてい
る。一般にテレビ等の光学用シートには、視野角度を広
くして影像を明るく見やすくするために光拡散性が要求
され、特にこの要求を満たすために、シートとしては屈
折率の高いものが好ましく用いられる。また、色を忠実
に投射するために、熱による着色などは避けられる。従
来のこれらの用途に使用するシートとしては、アクリル
樹脂(以下、PMMAということがある)シート又はポ
リカーボネイト樹脂(以下、PCということがある)シ
ートが用いられてきた。しかし、PMMAシートの場
合、剛性は高いものの、吸水率が高いために寸法安定性
が悪く、また屈折率も1.49と低い問題があった。ま
た、PCシートの場合には、逆に吸水率が低いので寸法
安定性は良く、屈折率も1.59と高いが、剛性が低く
たわみの問題があった。
光学用シートは、画面の大型化や映像の鮮明度を上げる
ために、シートが薄肉化してもテレビへはめ込んだ際、
たわまないように剛性及び寸法安定性が要求されてい
る。一般にテレビ等の光学用シートには、視野角度を広
くして影像を明るく見やすくするために光拡散性が要求
され、特にこの要求を満たすために、シートとしては屈
折率の高いものが好ましく用いられる。また、色を忠実
に投射するために、熱による着色などは避けられる。従
来のこれらの用途に使用するシートとしては、アクリル
樹脂(以下、PMMAということがある)シート又はポ
リカーボネイト樹脂(以下、PCということがある)シ
ートが用いられてきた。しかし、PMMAシートの場
合、剛性は高いものの、吸水率が高いために寸法安定性
が悪く、また屈折率も1.49と低い問題があった。ま
た、PCシートの場合には、逆に吸水率が低いので寸法
安定性は良く、屈折率も1.59と高いが、剛性が低く
たわみの問題があった。
【0003】これらのことを鑑み、本発明者らは、光学
用シートとして種々検討した結果、メチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂(以下、MSということがあ
る)シートが、高い剛性と低い吸水率による寸法安定
性、及び屈折率が1.52〜1.54と適度な値を有
し、光学用シートとして好ましいことを見出した。しか
し、光学用シートは上記物性だけでなく、さらにシート
表面へのほこり付着などによる透明性の低下を防止する
ため、帯電防止性も要求される。これに対し、これまで
に熱可塑性樹脂に帯電防止性をもたせるための種々の方
法が開示されている。例えば、特公平1−37414号
公報には熱可塑性樹脂に帯電防止剤としてアルキルスル
ホン酸アルカリ金属塩を練り込む方法が開示されている
が、この場合、MSとスルホン酸塩との相溶性が悪いた
め、シートにひけ,線状の曇等の外観不良を生じ、透明
性を得られないだけでなく、部分的に帯電防止性が不十
分となる問題があった。また、特開平3−43440号
公報にはPMMAに芳香族スルホン酸などのスルホン酸
金属塩とポリエーテルとを配合する方法が、特開平1−
197552号公報にはPMMAにスルホン酸金属塩と
グリセリン脂肪酸エステルとを配合する方法がそれぞれ
開示されているが、この場合、外観不良や帯電防止性等
は改善できても、熱による着色などの問題があった。
用シートとして種々検討した結果、メチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂(以下、MSということがあ
る)シートが、高い剛性と低い吸水率による寸法安定
性、及び屈折率が1.52〜1.54と適度な値を有
し、光学用シートとして好ましいことを見出した。しか
し、光学用シートは上記物性だけでなく、さらにシート
表面へのほこり付着などによる透明性の低下を防止する
ため、帯電防止性も要求される。これに対し、これまで
に熱可塑性樹脂に帯電防止性をもたせるための種々の方
法が開示されている。例えば、特公平1−37414号
公報には熱可塑性樹脂に帯電防止剤としてアルキルスル
ホン酸アルカリ金属塩を練り込む方法が開示されている
が、この場合、MSとスルホン酸塩との相溶性が悪いた
め、シートにひけ,線状の曇等の外観不良を生じ、透明
性を得られないだけでなく、部分的に帯電防止性が不十
分となる問題があった。また、特開平3−43440号
公報にはPMMAに芳香族スルホン酸などのスルホン酸
金属塩とポリエーテルとを配合する方法が、特開平1−
197552号公報にはPMMAにスルホン酸金属塩と
グリセリン脂肪酸エステルとを配合する方法がそれぞれ
開示されているが、この場合、外観不良や帯電防止性等
は改善できても、熱による着色などの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、これら
の従来方法の欠点について改良すべく検討した結果、メ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂に対して下記
一般式(I)で示されるアルキルベンゼンスルホン酸リ
チウム塩と1個以上の水酸基を有する脂肪族モノカルボ
ン酸からなるグリセライドを特定量配合することによ
り、優れた帯電防止性、外観特性を有すると共に、また
着色度の少ない優れた光学特性を有し、機械物性、寸法
安定性にも優れた光学用シートが得られることを見い出
した。具体的には、1個以上の水酸基を有する脂肪族モ
ノカルボン酸のグリセライドの添加によりMS樹脂中の
アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩の分散性が改善
し帯電防止性が向上する。また1個以上の水酸基を有す
る脂肪族モノカルボン酸のグリセライドは、少量で効果
を発揮するためそれ自体の着色が小さいだけでなく耐熱
性に優れるため着色を抑えられる。また、光拡散剤とし
て特定の無機の微粒子を特定量配合することにより、透
明性を損なうことなく、光学用に好適な光学物性が得ら
れることを見出した。本発明は、かかる知見に基いて完
成したものである。
の従来方法の欠点について改良すべく検討した結果、メ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂に対して下記
一般式(I)で示されるアルキルベンゼンスルホン酸リ
チウム塩と1個以上の水酸基を有する脂肪族モノカルボ
ン酸からなるグリセライドを特定量配合することによ
り、優れた帯電防止性、外観特性を有すると共に、また
着色度の少ない優れた光学特性を有し、機械物性、寸法
安定性にも優れた光学用シートが得られることを見い出
した。具体的には、1個以上の水酸基を有する脂肪族モ
ノカルボン酸のグリセライドの添加によりMS樹脂中の
アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩の分散性が改善
し帯電防止性が向上する。また1個以上の水酸基を有す
る脂肪族モノカルボン酸のグリセライドは、少量で効果
を発揮するためそれ自体の着色が小さいだけでなく耐熱
性に優れるため着色を抑えられる。また、光拡散剤とし
て特定の無機の微粒子を特定量配合することにより、透
明性を損なうことなく、光学用に好適な光学物性が得ら
れることを見出した。本発明は、かかる知見に基いて完
成したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (1)少なくとも(A)メチルメタクリレート単量体8
0〜30重量%、それと共重合可能なビニル系単量体0
〜20重量%、スチレン系単量体20〜70重量%から
なる単量体混合物を共重合してなるメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂、(B)下記一般式(I)で表
されるアルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩、及び
(C)1個以上の水酸基を有する脂肪族モノカルボン酸
のグリセライドを構成成分として有し、該(A)、
(B)及び(C)成分の配合量をそれぞれ100重量
部、0.5〜3重量部、0.03〜2重量部として製造
され、押出機からシート成形用ダイを通してシート状に
押し出されたメチルメタクリレート−スチレン共重合樹
脂組成物シート、
0〜30重量%、それと共重合可能なビニル系単量体0
〜20重量%、スチレン系単量体20〜70重量%から
なる単量体混合物を共重合してなるメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂、(B)下記一般式(I)で表
されるアルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩、及び
(C)1個以上の水酸基を有する脂肪族モノカルボン酸
のグリセライドを構成成分として有し、該(A)、
(B)及び(C)成分の配合量をそれぞれ100重量
部、0.5〜3重量部、0.03〜2重量部として製造
され、押出機からシート成形用ダイを通してシート状に
押し出されたメチルメタクリレート−スチレン共重合樹
脂組成物シート、
【0006】
【化2】 (一般式(I)中、R1 は炭素数8〜22のアルキル基を
示す) (2)(A)が、メチルメタクリレート単量体とスチレ
ン単量体との重量比が75:25〜50:50(メチル
メタクリレート単位:スチレン単位)のメチルメタクリ
レート−スチレン共重合樹脂であり、重量平均分子量が
240000以下であると共に、屈折率が1.52〜
1.54、曲げ弾性率が36000〜40000kg/
cm2 であり、かつ吸水率が0.15〜0.25%であ
る(1)記載のメチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂組成物シート、 (3)(B)成分として、一般式(I)で表されるスル
ホン酸リチウム塩と溶媒成分との割合が、重量比で6
0:40〜90:10からなる液状成分を用いて得られ
る(1)記載のメチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂組成物シート。 (4)溶媒成分が、炭素数が1〜4のアルコールと水か
らなり、アルコールと水との割合が重量比で60:40
〜90:10である、(3)記載のメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂組成物シート。 (5)メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成
物シートをプロジェクションテレビ用スクリーン構成レ
ンズの少なくとも一つの基板として用いる(1)〜
(4)のいずれかに記載のメチルメタクリレート−スチ
レン共重合樹脂組成物シート。 を提供するものである。
示す) (2)(A)が、メチルメタクリレート単量体とスチレ
ン単量体との重量比が75:25〜50:50(メチル
メタクリレート単位:スチレン単位)のメチルメタクリ
レート−スチレン共重合樹脂であり、重量平均分子量が
240000以下であると共に、屈折率が1.52〜
1.54、曲げ弾性率が36000〜40000kg/
cm2 であり、かつ吸水率が0.15〜0.25%であ
る(1)記載のメチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂組成物シート、 (3)(B)成分として、一般式(I)で表されるスル
ホン酸リチウム塩と溶媒成分との割合が、重量比で6
0:40〜90:10からなる液状成分を用いて得られ
る(1)記載のメチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂組成物シート。 (4)溶媒成分が、炭素数が1〜4のアルコールと水か
らなり、アルコールと水との割合が重量比で60:40
〜90:10である、(3)記載のメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂組成物シート。 (5)メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成
物シートをプロジェクションテレビ用スクリーン構成レ
ンズの少なくとも一つの基板として用いる(1)〜
(4)のいずれかに記載のメチルメタクリレート−スチ
レン共重合樹脂組成物シート。 を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明のメチルメタクリレート−スチレン共重合樹
脂組成物シートにおいて、(A)成分であるメチルメタ
クリレート−スチレン共重合樹脂は、メチルメタクリレ
ート単量体80〜30重量%、それと共重合可能なビニ
ル系単量体0〜20重量%、スチレン系単量体20〜7
0重量%、好ましくは、メチルメタクリレート単量体7
5〜50重量%とスチレン単量体25〜50重量%から
なる単量体混合物を共重合してなるものである。メチル
メタクリレート単量体と共重合可能なビニル系単量体と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エ
チルメタアクリレート、プロピルアクリレート、プロピ
ルメタアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタ
アクリレートなどのアクリル酸エステル系単量体及びメ
タアクリル酸エステル系単量体、アクリロニトリル、メ
タアクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、ア
クリル酸、メタクリル酸などが挙げられ、なかでもメチ
ルアクリレートが好ましい。スチレン系単量体として
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ブロモスチレン
などが挙げられ、なかでもスチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。
る。本発明のメチルメタクリレート−スチレン共重合樹
脂組成物シートにおいて、(A)成分であるメチルメタ
クリレート−スチレン共重合樹脂は、メチルメタクリレ
ート単量体80〜30重量%、それと共重合可能なビニ
ル系単量体0〜20重量%、スチレン系単量体20〜7
0重量%、好ましくは、メチルメタクリレート単量体7
5〜50重量%とスチレン単量体25〜50重量%から
なる単量体混合物を共重合してなるものである。メチル
メタクリレート単量体と共重合可能なビニル系単量体と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エ
チルメタアクリレート、プロピルアクリレート、プロピ
ルメタアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタ
アクリレートなどのアクリル酸エステル系単量体及びメ
タアクリル酸エステル系単量体、アクリロニトリル、メ
タアクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、ア
クリル酸、メタクリル酸などが挙げられ、なかでもメチ
ルアクリレートが好ましい。スチレン系単量体として
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレン、ブロモスチレン
などが挙げられ、なかでもスチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。
【0008】このメチルメタクリレート−スチレン共重
合樹脂を製造するには、メチルメタクリレートとスチレ
ンとを、上記各単量体単位の割合に対応するような割合
で混合し、共重合すればよい。共重合樹脂を得る際、メ
チルメタクリレートの単量体配合割合が上記30重量%
未満であると強度、曲げ強度等の機械的物性が低下し、
一方、メチルメタクリレートの単量体配合割合が上記8
0重量%を越えると得られる樹脂の屈折率が低下し、ま
たペレットの製造が困難になる場合がある。また、
(A)成分であるメチルメタクリレート−スチレン共重
合樹脂の重量平均分子量は、押出混練り性、物性面から
100000〜240000であり、好ましくは120
000〜200000である。このメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂を用いて押出成形によりシート
を成形する際に、成形温度条件において好適な溶融粘度
を得る点からも、メチルメタクリレート−スチレン共重
合樹脂の重量平均分子量は100000〜240000
であることが好ましい。さらに、(A)成分であるメチ
ルメタクリレート−スチレン共重合樹脂は、屈折率が
1.51〜1.56、好ましくは、1.52〜1.5
4、曲げ弾性率が34000〜40000kg/cm2
であり、かつ吸水率が0.15〜0.25%である。前
記メチルメタクリレートとスチレンとの単量体配合割合
は、(A)成分であるメチルメタクリレート−スチレン
共重合樹脂の屈折率、曲げ弾性率及び吸水率について上
記範囲になるように選定されることが、(A)成分を用
いた本発明の組成物シートを種々の光学機器に使用する
上で好ましい。
合樹脂を製造するには、メチルメタクリレートとスチレ
ンとを、上記各単量体単位の割合に対応するような割合
で混合し、共重合すればよい。共重合樹脂を得る際、メ
チルメタクリレートの単量体配合割合が上記30重量%
未満であると強度、曲げ強度等の機械的物性が低下し、
一方、メチルメタクリレートの単量体配合割合が上記8
0重量%を越えると得られる樹脂の屈折率が低下し、ま
たペレットの製造が困難になる場合がある。また、
(A)成分であるメチルメタクリレート−スチレン共重
合樹脂の重量平均分子量は、押出混練り性、物性面から
100000〜240000であり、好ましくは120
000〜200000である。このメチルメタクリレー
ト−スチレン共重合樹脂を用いて押出成形によりシート
を成形する際に、成形温度条件において好適な溶融粘度
を得る点からも、メチルメタクリレート−スチレン共重
合樹脂の重量平均分子量は100000〜240000
であることが好ましい。さらに、(A)成分であるメチ
ルメタクリレート−スチレン共重合樹脂は、屈折率が
1.51〜1.56、好ましくは、1.52〜1.5
4、曲げ弾性率が34000〜40000kg/cm2
であり、かつ吸水率が0.15〜0.25%である。前
記メチルメタクリレートとスチレンとの単量体配合割合
は、(A)成分であるメチルメタクリレート−スチレン
共重合樹脂の屈折率、曲げ弾性率及び吸水率について上
記範囲になるように選定されることが、(A)成分を用
いた本発明の組成物シートを種々の光学機器に使用する
上で好ましい。
【0009】なお、本発明で規定される屈折率,曲げ弾
性率及び吸水率は、例えば以下のように測定される。屈
折率は、被試験物質である上記樹脂に接触液を接触させ
て、特定の波長の光を透過させることにより測定され
る。曲げ弾性率は、樹脂成形直後の成形板を一定の温湿
度の下で一定時間放置後、テンシロン等を使用して測定
される。また、吸水率は、樹脂成形直後の成形板を一定
の温度の水中に一定時間浸水させ、浸水前後の重量差か
ら測定される。次に、本発明の組成物における(B)成
分であるアルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩は、下
記の式(I)で示される。
性率及び吸水率は、例えば以下のように測定される。屈
折率は、被試験物質である上記樹脂に接触液を接触させ
て、特定の波長の光を透過させることにより測定され
る。曲げ弾性率は、樹脂成形直後の成形板を一定の温湿
度の下で一定時間放置後、テンシロン等を使用して測定
される。また、吸水率は、樹脂成形直後の成形板を一定
の温度の水中に一定時間浸水させ、浸水前後の重量差か
ら測定される。次に、本発明の組成物における(B)成
分であるアルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩は、下
記の式(I)で示される。
【0010】
【化3】 (一般式(I)中、R1 は炭素数8〜22のアルキル基を
示す) 本発明における(B)アルキルベンゼンスルホン酸リチ
ウム塩の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸
リチウム塩、オクチルベンゼンスルホン酸リチウム塩等
が挙げられる。これらのスルホン酸リチウム塩は、固体
の状態で配合してもよいが、更にそれ自体は固くて吸湿
性があるため、(A)成分等と配合する際には、溶媒を
加えた液状成分にしておくことが好ましい。この液状成
分の割合は、アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩と
溶媒の重量比が60:40〜90:10重量%、なかで
も70:30〜85:15重量%が好ましい。アルキル
ベンゼンスルホン酸リチウム塩の濃度が上記範囲で、押
出機での溶媒除去が容易でかつ押出安定性を良好に保つ
ことができる。本発明の溶媒成分は、炭素数1〜4の低
級アルコール及び水との混合物が挙げられるが、なかで
もイソプロピルアルコールと水との混合物が好ましい。
イソプロピルアルコールと水との重量比は60:40〜
90:10、特に70:30〜80:20が好ましく、
溶媒成分が上記範囲において、スルホン酸リチウム塩の
溶解、スルホン酸リチウム塩溶液の粘度の点で好まし
く、また分散性や押出安定性の点等からも好ましい。本
発明の組成物シートにおいて、(B)アルキルベンゼン
スルホン酸リチウム塩の配合割合は、(A)成分である
メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂100重量
部に対して、0.5〜3重量部、好ましくは0.8〜2
重量部である。アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩
の配合割合が上記0.5重量部未満では、十分な帯電防
止効果が得られない。上記3重量部を超える場合では、
得られるシートの透明性の低下や着色が生じたりするの
で好ましくない。
示す) 本発明における(B)アルキルベンゼンスルホン酸リチ
ウム塩の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸
リチウム塩、オクチルベンゼンスルホン酸リチウム塩等
が挙げられる。これらのスルホン酸リチウム塩は、固体
の状態で配合してもよいが、更にそれ自体は固くて吸湿
性があるため、(A)成分等と配合する際には、溶媒を
加えた液状成分にしておくことが好ましい。この液状成
分の割合は、アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩と
溶媒の重量比が60:40〜90:10重量%、なかで
も70:30〜85:15重量%が好ましい。アルキル
ベンゼンスルホン酸リチウム塩の濃度が上記範囲で、押
出機での溶媒除去が容易でかつ押出安定性を良好に保つ
ことができる。本発明の溶媒成分は、炭素数1〜4の低
級アルコール及び水との混合物が挙げられるが、なかで
もイソプロピルアルコールと水との混合物が好ましい。
イソプロピルアルコールと水との重量比は60:40〜
90:10、特に70:30〜80:20が好ましく、
溶媒成分が上記範囲において、スルホン酸リチウム塩の
溶解、スルホン酸リチウム塩溶液の粘度の点で好まし
く、また分散性や押出安定性の点等からも好ましい。本
発明の組成物シートにおいて、(B)アルキルベンゼン
スルホン酸リチウム塩の配合割合は、(A)成分である
メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂100重量
部に対して、0.5〜3重量部、好ましくは0.8〜2
重量部である。アルキルベンゼンスルホン酸リチウム塩
の配合割合が上記0.5重量部未満では、十分な帯電防
止効果が得られない。上記3重量部を超える場合では、
得られるシートの透明性の低下や着色が生じたりするの
で好ましくない。
【0011】本発明で用いる(C)成分である1個以上
の水酸基を有する脂肪族モノカルボン酸のグリセライド
としては、1個以上の水酸基を有する炭素数8〜22の
脂肪酸モノカルボン酸のグリセライドが用いられ、中で
も硬化ヒマシ油が好ましく用いられる。本発明の組成物
シートにおいて、(C)1個以上の水酸基を有する脂肪
族モノカルボン酸のグリセライドの配合割合は、(A)
成分であるメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂
100重量部に対して、0.03〜2重量部、好ましく
は0.05〜1重量部である。グリセライドの配合割合
が上記0.03重量部未満では分散性が不十分のため、
外観不良が生じたり、帯電防止性が不十分となる。上記
2重量部を超える場合では、逆にグリセライドが過剰と
なり外観不良や透明性が低下するので好ましくない。
の水酸基を有する脂肪族モノカルボン酸のグリセライド
としては、1個以上の水酸基を有する炭素数8〜22の
脂肪酸モノカルボン酸のグリセライドが用いられ、中で
も硬化ヒマシ油が好ましく用いられる。本発明の組成物
シートにおいて、(C)1個以上の水酸基を有する脂肪
族モノカルボン酸のグリセライドの配合割合は、(A)
成分であるメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂
100重量部に対して、0.03〜2重量部、好ましく
は0.05〜1重量部である。グリセライドの配合割合
が上記0.03重量部未満では分散性が不十分のため、
外観不良が生じたり、帯電防止性が不十分となる。上記
2重量部を超える場合では、逆にグリセライドが過剰と
なり外観不良や透明性が低下するので好ましくない。
【0012】本発明においては光拡散剤を特定量配合す
ることにより、光学用に好適な光学物性を与えることが
できる。光拡散剤としてはガラスビーズが好ましく、他
の無機化合物の微粒子では良好な光拡散特性を得ること
ができない。またその際、ガラスビーズは粒子径3〜1
5μmのものが少なくとも80重量%以上、好ましくは
90重量%以上であり、組成物シート中1〜300g/
m2 、好ましくは5〜200g/m2 含有するものが、
本発明の組成物シートを種々の光学機器に使用する上で
好ましい。本発明において使用するガラスビーズの粒径
は3〜15μmの範囲のものが少なくとも80重量%以
上含まれるものを使用する。ガラスビーズの粒径が3μ
m以上の場合に良好な透明性を得ることができ、粒径が
15μm以下の場合に、良好な光拡散性を得ることがで
きる。特にプロジェクションテレビ用スクリーンなどに
使われる光学用シートは、高い全光線透過率と良好な光
拡散性を兼ね備えていなければならず、粒子径が3〜1
5μmのものが80重量%未満の場合好ましい光学物性
を得ることができないおそれがある。従って、ガラスビ
ーズとして、粒子径が3〜15μm以外のもの、例えば
粒子径が1〜3μm及び15〜25μmのものが20重
量%を超えない範囲で含まれていてもよい。上記ガラス
ビーズは組成物シート中1〜300g/m2 、好ましく
は5〜200g/m2 含有する。含有量が上記1g/m
2 未満の場合、光拡散性が不足し、また、上記300g
/m2 を越える場合は透明性が低下し好ましくない。ま
た本発明の組成物シートにおいて、ガラスビーズは単一
層からなるシート中に分散させても、2層以上からなる
多層シート中で少なくとも1つの層に分散させてもよ
い。
ることにより、光学用に好適な光学物性を与えることが
できる。光拡散剤としてはガラスビーズが好ましく、他
の無機化合物の微粒子では良好な光拡散特性を得ること
ができない。またその際、ガラスビーズは粒子径3〜1
5μmのものが少なくとも80重量%以上、好ましくは
90重量%以上であり、組成物シート中1〜300g/
m2 、好ましくは5〜200g/m2 含有するものが、
本発明の組成物シートを種々の光学機器に使用する上で
好ましい。本発明において使用するガラスビーズの粒径
は3〜15μmの範囲のものが少なくとも80重量%以
上含まれるものを使用する。ガラスビーズの粒径が3μ
m以上の場合に良好な透明性を得ることができ、粒径が
15μm以下の場合に、良好な光拡散性を得ることがで
きる。特にプロジェクションテレビ用スクリーンなどに
使われる光学用シートは、高い全光線透過率と良好な光
拡散性を兼ね備えていなければならず、粒子径が3〜1
5μmのものが80重量%未満の場合好ましい光学物性
を得ることができないおそれがある。従って、ガラスビ
ーズとして、粒子径が3〜15μm以外のもの、例えば
粒子径が1〜3μm及び15〜25μmのものが20重
量%を超えない範囲で含まれていてもよい。上記ガラス
ビーズは組成物シート中1〜300g/m2 、好ましく
は5〜200g/m2 含有する。含有量が上記1g/m
2 未満の場合、光拡散性が不足し、また、上記300g
/m2 を越える場合は透明性が低下し好ましくない。ま
た本発明の組成物シートにおいて、ガラスビーズは単一
層からなるシート中に分散させても、2層以上からなる
多層シート中で少なくとも1つの層に分散させてもよ
い。
【0013】本発明のメチルメタクリレート−スチレン
共重合樹脂組成物シートをプロジェクションテレビ用ス
クリーンに用いられる光学用シートとして用いる場合、
そのシート厚みは、0.8〜10mm、好ましくは1.
0〜5.0mmであることが望ましい。シート厚みが上
記範囲内である場合には、シートの剛性が維持できると
共に、製造も容易であるので好ましい。シート厚みは薄
い方が明るくできるが、0.8mm未満ではシートの機
械的強度が不足となりたわみなどが生じ、一方、10m
mを超えると製造が困難になる場合がある。本発明のメ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート
には、光拡散剤としてのガラスビーズのほか更に所望に
応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種安
定剤、顔料、染料、難燃剤、充填剤、滑剤等の各種添加
剤、有機もしくは無機質の光拡散剤、ゴム質耐衝撃改質
剤あるいは他の合成樹脂を配合して使用することができ
る。本発明の組成物シートを調製するに当たっては、従
来公知の方法が採用されれば良く、ドライブレンドやス
ーパーミキサー等の混合機で撹拌混合した後、押出機等
で溶融混練することによって得られる。本発明に係るメ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート
の製造は、原料をホッパーより供給して、スクリューと
加熱筒との間に導き、加熱、溶融、混練させながら先端
部へ輸送し、先端部にとりつけられたダイスによってシ
ート状に賦形押出し、ついでこれをポリシングロール、
ピンチロールなどによって引き取る。このような本発明
のメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シ
ートは、優れた帯電防止性及び外観特性を有するととも
に、光学特性、機械物性、寸法安定性に優れたメチルメ
タクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シートであ
る。なお、上記特性の評価は、例えば、外観特性につい
てはブランクのシートを標準として肉眼により比較する
こと、黄色度については色差計を用いて透過法によりY
I値等を比較すること、表面固有抵抗値については成形
後の成形板を一定条件で放置後微少電流計等で抵抗値を
測定すること、全光線透過率及び雲価についてはヘイズ
メーター等を用いて測定することなどにより実施するこ
とができる。
共重合樹脂組成物シートをプロジェクションテレビ用ス
クリーンに用いられる光学用シートとして用いる場合、
そのシート厚みは、0.8〜10mm、好ましくは1.
0〜5.0mmであることが望ましい。シート厚みが上
記範囲内である場合には、シートの剛性が維持できると
共に、製造も容易であるので好ましい。シート厚みは薄
い方が明るくできるが、0.8mm未満ではシートの機
械的強度が不足となりたわみなどが生じ、一方、10m
mを超えると製造が困難になる場合がある。本発明のメ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート
には、光拡散剤としてのガラスビーズのほか更に所望に
応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種安
定剤、顔料、染料、難燃剤、充填剤、滑剤等の各種添加
剤、有機もしくは無機質の光拡散剤、ゴム質耐衝撃改質
剤あるいは他の合成樹脂を配合して使用することができ
る。本発明の組成物シートを調製するに当たっては、従
来公知の方法が採用されれば良く、ドライブレンドやス
ーパーミキサー等の混合機で撹拌混合した後、押出機等
で溶融混練することによって得られる。本発明に係るメ
チルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート
の製造は、原料をホッパーより供給して、スクリューと
加熱筒との間に導き、加熱、溶融、混練させながら先端
部へ輸送し、先端部にとりつけられたダイスによってシ
ート状に賦形押出し、ついでこれをポリシングロール、
ピンチロールなどによって引き取る。このような本発明
のメチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シ
ートは、優れた帯電防止性及び外観特性を有するととも
に、光学特性、機械物性、寸法安定性に優れたメチルメ
タクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シートであ
る。なお、上記特性の評価は、例えば、外観特性につい
てはブランクのシートを標準として肉眼により比較する
こと、黄色度については色差計を用いて透過法によりY
I値等を比較すること、表面固有抵抗値については成形
後の成形板を一定条件で放置後微少電流計等で抵抗値を
測定すること、全光線透過率及び雲価についてはヘイズ
メーター等を用いて測定することなどにより実施するこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を説明す
る。尚、評価は、以下の方法によった。 (1)外観特性は、ブランクのシート(合成高分子のみ
から成るシート)を標準として肉眼により比較評価し
た。○印は、透明でくもり、ひけ、線状の曇がない場合
を示し、×印は、くもり、ひけ、すじ等がある場合を示
す。 (2)全光線透過率、曇価及び黄色度(YI値)は、日
本電色工業(株)製の全光線透過型色差計(型式:CO
H−300A)を使用して、JIS−K7105に準じ
て測定した。 (3)表面固有抵抗値は、成形直後、成形板を23℃、
50%湿度の恒温室に24時間放置後、アドバンテスト
製のR−12704デジタル超高抵抗/微少電流計で、
JIS−K6911に準じて測定した。 (4)半値角は、(株)村上色彩技術研究所製の自動変
角光度計GONIOPHOTOMETERを使用して測
定した。
る。尚、評価は、以下の方法によった。 (1)外観特性は、ブランクのシート(合成高分子のみ
から成るシート)を標準として肉眼により比較評価し
た。○印は、透明でくもり、ひけ、線状の曇がない場合
を示し、×印は、くもり、ひけ、すじ等がある場合を示
す。 (2)全光線透過率、曇価及び黄色度(YI値)は、日
本電色工業(株)製の全光線透過型色差計(型式:CO
H−300A)を使用して、JIS−K7105に準じ
て測定した。 (3)表面固有抵抗値は、成形直後、成形板を23℃、
50%湿度の恒温室に24時間放置後、アドバンテスト
製のR−12704デジタル超高抵抗/微少電流計で、
JIS−K6911に準じて測定した。 (4)半値角は、(株)村上色彩技術研究所製の自動変
角光度計GONIOPHOTOMETERを使用して測
定した。
【0015】実施例1〜5 メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂(メチルメ
タクリレート64重量%、スチレン36重量%からなる
単量体混合物を共重合して得た、重量平均分子量150
000のペレット)と、ドデシルベンゼンスルホン酸リ
チウム塩/IPA/水(80/15/5重量%)からな
る液状成分と、硬化ヒマシ油とを、表1、2に示す割合
で配合し、スーパーミキサーで攪拌混合し、ベント付4
5mmφの2軸押出機で、樹脂温度230℃で溶融混
練、押出を行うことによってペレットを製造した。次い
で、ベント付65mmφのシート押出機で、樹脂温度2
35℃で試験片を試作し、各物性値を測定した。測定結
果を表1、2に示す。
タクリレート64重量%、スチレン36重量%からなる
単量体混合物を共重合して得た、重量平均分子量150
000のペレット)と、ドデシルベンゼンスルホン酸リ
チウム塩/IPA/水(80/15/5重量%)からな
る液状成分と、硬化ヒマシ油とを、表1、2に示す割合
で配合し、スーパーミキサーで攪拌混合し、ベント付4
5mmφの2軸押出機で、樹脂温度230℃で溶融混
練、押出を行うことによってペレットを製造した。次い
で、ベント付65mmφのシート押出機で、樹脂温度2
35℃で試験片を試作し、各物性値を測定した。測定結
果を表1、2に示す。
【0016】実施例6 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油と、粒子径3〜15μmのものが80
重量%以上含まれる平均粒子径5〜7μmのガラスビー
ズ(東芝バロティーニ(株)製、商品名:EMB−1
0)とを、表2に示す割合で配合した以外は、実施例1
と同様にして試験片を試作し、各物性値を測定した。測
定結果を表2に示す。
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油と、粒子径3〜15μmのものが80
重量%以上含まれる平均粒子径5〜7μmのガラスビー
ズ(東芝バロティーニ(株)製、商品名:EMB−1
0)とを、表2に示す割合で配合した以外は、実施例1
と同様にして試験片を試作し、各物性値を測定した。測
定結果を表2に示す。
【0017】実施例7 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油と、粒子径3〜15μmのものが90
重量%以上含まれる平均粒子径10〜12μmのガラス
ビーズ(東芝バロティーニ(株)製、商品名:EMB−
20)とを、表2に示す割合で配合した以外は、実施例
1と同様にして試験片を試作し、各物性値を測定した。
測定結果を表2に示す。
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油と、粒子径3〜15μmのものが90
重量%以上含まれる平均粒子径10〜12μmのガラス
ビーズ(東芝バロティーニ(株)製、商品名:EMB−
20)とを、表2に示す割合で配合した以外は、実施例
1と同様にして試験片を試作し、各物性値を測定した。
測定結果を表2に示す。
【0018】実施例8、9 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、光拡散剤として硫酸バリウム又は炭酸カルシウムと
を、表3に示す割合で配合し、実施例1と同様に試験片
を試作し、各物性値を測定した。測定結果を表3に示
す。 比較例1 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩と
を、表3に示す割合で配合した以外は、実施例1と同様
にして試験片を試作し、各物性値を測定した。測定結果
を表3に示す。
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、光拡散剤として硫酸バリウム又は炭酸カルシウムと
を、表3に示す割合で配合し、実施例1と同様に試験片
を試作し、各物性値を測定した。測定結果を表3に示
す。 比較例1 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩と
を、表3に示す割合で配合した以外は、実施例1と同様
にして試験片を試作し、各物性値を測定した。測定結果
を表3に示す。
【0019】比較例2 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、ステアリン酸モノグリセライドとを、表3に示す割
合で配合した以外は、実施例1と同様にして試験片を試
作し、各物性値を測定した。測定結果を表3に示す。
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、ステアリン酸モノグリセライドとを、表3に示す割
合で配合した以外は、実施例1と同様にして試験片を試
作し、各物性値を測定した。測定結果を表3に示す。
【0020】比較例3、4 実施例1で使用したメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油とを、表4に示す割合で配合した以外
は、実施例1と同様にして試験片を試作し、各物性値を
測定した。測定結果を表4に示す。
重合樹脂と、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩
と、硬化ヒマシ油とを、表4に示す割合で配合した以外
は、実施例1と同様にして試験片を試作し、各物性値を
測定した。測定結果を表4に示す。
【0021】
【発明の効果】本発明の帯電防止性樹脂組成物は、外観
特性、寸法安定性、機械特性に優れ、ほこりが付着しに
くい良好な優れた帯電防止性と、着色が少なく優れた光
学特性を有するものである。
特性、寸法安定性、機械特性に優れ、ほこりが付着しに
くい良好な優れた帯電防止性と、着色が少なく優れた光
学特性を有するものである。
【0022】
【表1】 表1 実施例1 実施例2 実施例3 配合組成(重量部) MS 100 100 100 DBSL 0.8 1.0 2.0 HO 0.15 0.15 0.15 厚み(mm) 2.9 2.9 2.9 外観特性 ○ ○ ○ 黄色度(YI値) 1.0 1.0 1.1 表面固有抵抗値(Ω) 2 ×1012 7 ×1011 8 ×1010 全光線透過率(%) 92 92 91 曇価(%) 0.3 0.3 0.5 MS:メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂 DBSL:ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム塩 HO:硬化ヒマシ油
【0023】
【表2】 表2 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 配合組成(重量部) MS 100 100 100 100 DBSL 1.0 1.0 1.0 1.0 HO 0.05 0.3 0.15 0.15 ガラスビーズ<g/m2 > − − 1.0<20> 10<136> 厚み(mm) 2.9 2.9 1.8 1.2 外観特性 ○ ○ ○ ○ 黄色度(YI値) 1.0 1.1 − − 表面固有抵抗値(Ω) 7 ×1012 2 ×1012 7 ×1012 8 ×1012 全光線透過率(%) 92 92 87 85 曇価(%) 0.3 0.4 − − 半値角(°) − − 1.54 11
【0024】
【表3】 表3 比較例1 比較例2 実施例8 実施例9 配合組成(重量部) MS 100 100 100 100 DBSL 1.0 1.0 1.0 1.0 HO − − 0.15 0.15 SMG − 0.5 − − 硫酸バリウム<g/m2 > − − 0.3<6> − 炭酸カルシウム<g/m2 > − − − 1.0<17> 厚み(mm) 1.5 2.9 1.8 1.5 外観特性 ○ ○ ○ ○ 黄色度(YI値) 1.3 1.3 − − 表面固有抵抗値(Ω) 8 ×1013 1 ×1011 5 ×1012 5 ×1012 全光線透過率(%) 92 92 91 75 曇価(%) 0.3 0.3 − − 半値角(°) − − 1.2 1.2 SMG:ステアリン酸モノグリセライド
【0025】
【表4】 表4 比較例3 比較例4 配合組成(重量部) MS 100 100 DBSL 1.0 7.0 HO 4.0 0.15 SMG − − 硫酸バリウム<g/m2 > − − 炭酸カルシウム<g/m2 > − − 厚み(mm) 1.5 1.5 外観特性 × × 黄色度(YI値) − − 表面固有抵抗値(Ω) − − 全光線透過率(%) − − 曇価(%) − − 半値角(°) − −
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/04 G02B 1/04 // B29L 7:00
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも(A)メチルメタクリレート
単量体80〜30重量%、それと共重合可能なビニル系
単量体0〜20重量%、スチレン系単量体20〜70重
量%からなる単量体混合物を共重合してなるメチルメタ
クリレート−スチレン共重合樹脂、(B)下記一般式
(I)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸リチウム
塩、及び(C)1個以上の水酸基を有する脂肪族モノカ
ルボン酸のグリセライドを構成成分として有し、該
(A)、(B)及び(C)成分の配合量をそれぞれ10
0重量部、0.5〜3重量部、0.03〜2重量部とし
て製造され、押出機からシート成形用ダイを通してシー
ト状に押し出されたメチルメタクリレート−スチレン共
重合樹脂組成物シート。 【化1】 (一般式(I)中、R1 は炭素数8〜22のアルキル基を
示す) - 【請求項2】 (A)が、メチルメタクリレート単量体
とスチレン単量体との重量比が75:25〜50:50
(メチルメタクリレート単位:スチレン単位)のメチル
メタクリレート−スチレン共重合樹脂であり、重量平均
分子量が240000以下であると共に、屈折率が1.
52〜1.54、曲げ弾性率が36000〜40000
kg/cm2 であり、かつ吸水率が0.15〜0.25
%である請求項1記載のメチルメタクリレート−スチレ
ン共重合樹脂組成物シート。 - 【請求項3】 (B)成分として、一般式(I)で表さ
れるスルホン酸リチウム塩と溶媒成分との割合が、重量
比で60:40〜90:10からなる液状成分を用いて
得られる請求項1記載のメチルメタクリレート−スチレ
ン共重合樹脂組成物シート。 - 【請求項4】 溶媒成分が、炭素数が1〜4のアルコー
ルと水からなり、アルコールと水との割合が、重量比で
60:40〜90:10である、請求項3記載のメチル
メタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート。 - 【請求項5】 メチルメタクリレート−スチレン共重合
樹脂組成物シートをプロジェクションテレビ用スクリー
ン構成レンズの少なくとも一つの基板として用いる請求
項1〜4のいずれかに記載のメチルメタクリレート−ス
チレン共重合樹脂組成物シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8121599A JPH09302177A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8121599A JPH09302177A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302177A true JPH09302177A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14815251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8121599A Pending JPH09302177A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | メチルメタクリレート−スチレン共重合樹脂組成物シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09302177A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002243917A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Asahi Kasei Corp | フレネルレンズ用原板シート |
JP2002264148A (ja) * | 2001-03-07 | 2002-09-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 原反、レンズシート、およびプロジェクションスクリーン |
KR100725828B1 (ko) * | 2005-04-26 | 2007-06-08 | 주식회사 코오롱 | 광확산판 |
KR100725829B1 (ko) * | 2005-04-19 | 2007-06-08 | 주식회사 코오롱 | 광확산판 |
KR100725827B1 (ko) * | 2006-01-03 | 2007-06-08 | 주식회사 코오롱 | 광확산판 |
KR100781686B1 (ko) * | 2005-12-12 | 2007-12-03 | 주식회사 코오롱 | 광확산판 |
KR100781687B1 (ko) * | 2005-12-12 | 2007-12-03 | 주식회사 코오롱 | 광확산판 |
KR100907851B1 (ko) * | 2000-03-31 | 2009-07-14 | 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 | 광학재료용 수지성형체 및 그것으로 이루어진 도광판 |
-
1996
- 1996-05-16 JP JP8121599A patent/JPH09302177A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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