JP3789637B2 - 携帯用電子機器の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ムーブメントと、該ムーブメントに電気的に接続される付属機構とを備えた携帯用電子機器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる携帯用電子機器は、実開昭63−129894号公報、あるいは特開平3−229192号公報に開示される。
【0003】
図9は、実開昭63−129894号公報(従来例1)に係わる要部拡大断面図である。
図に示すように、携帯用電子機器であるセンサ付腕時計100は、ケース101を備える。ケース101の表側にパッキン112を介して風防113が圧入固定される。かかるケース101の内部空間(内部の中空部分)が、ムーブメント108を収納するムーブメント収納部101Aとなる。収納部101Aに通じるように、ケース101の内側面にセンサ収納孔102が貫通する。そして、背面に電極部105を備えた付属機構であるセンサ103が、センサ収納孔102内に防水リング104を介して水密に取付けられる。また、導通部であるフレキシブル回路基板(以下、FPCと言う。)106の一端が、ネジ107により電極部105に取り付けられる。電極部105とFPC106とは、ガイド孔105bに嵌装された接点バネ105aを介して電気的に接続される。
また、内部に電子部品を備えたムーブメント108の表側の面には文字板109が取付けられ、ムーブメント108の背面には回路基板110が露出して取り付けられる。
【0004】
かかるセンサ103とムーブメント108とは、次のように電気的に接続される。まず、ムーブメント108を、ケース101の背面より収納部101A内に挿入する。次いで、ネジ111により、FPC106の他端を回路基板110に取り付ける。よって、付属機構であるセンサ103が、導通部であるFPC106を介して、ムーブメント108の回路基板110と電気的に接続される。
そして、ケース101の背面より裏蓋114を水密に固定する。
【0005】
図10は、特開平3−229192号公報(従来例2)に係わる要部拡大断面図である。
従来例1と同様に、携帯用電子機器であるセンサ付腕時計200は、ケース201、その内部空間であるムーブメント収納部201A、収納部201Aに貫通するセンサ収納孔202を備える。そして、背面に電極部204を備えた付属機構であるセンサ203は、センサ収納孔202内に防水リング205を介して水密に取り付けられる。電極部204は、収納部201Aの内側面に配置される。一方、ムーブメント206は、表側に文字板213を備え、センサ203の電極204と相対する外側面206Aの所定の位置に、導通部である接点バネ部207を備える。
【0006】
そして、ケース201の収納部201A内にムーブメント206を収納すると、外側面206Aに設けた接点バネ部207とセンサ203の電極204とが相対して接触する。よって、センサ203とムーブメント206とが、導通部である接点バネ部207を介して電気的に接続される。
また、図より、センサ付腕時計200は、見返しリング208、パッキン209を介して固定される風防210、ベゼル214、ケース201に防水パッキン212を介して螺入される裏蓋211を備えることがわかる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来例1には、次の問題点(1)があった。
(1) ケース101の内部空間であるムーブメント収納部101Aにムーブメント108を収納するとき、あるいはケース101よりムーブメント108を取り出すとき、付属機構であるセンサ103に付設された導通部であるFPC106とムーブメント108の回路基板110とをネジ111で締結したり、係るネジ111を外したりしなければならなかった。これは、携帯用電子機器であるセンサ付腕時計100の組み立てと分解を煩雑な作業にしていた。
【0008】
また、上記した従来例2には、次の問題点(2)〜(4)ガあった。
(2) ケース201の内部空間であるムーブメント収納部201Aにムーブメント206を収納するとき、かつケース201よりムーブメント206を取り出すとき、接点バネ部207と電極204とが擦れて、電極204を傷つけることがあった。係る結果、接点バネ部207と電極204との接触不良を生じることさえあった。
(3) 接点バネ部207をピンセットなどの工具で逐一撓めながら、ムーブメント206を収納したり、ムーブメント206を取り出す必要があった。これは、携帯用電子機器であるセンサ付腕時計200の組み立てと分解を煩雑な作業にしていた。
(4) ムーブメント206の接点バネ部207と、付属機構であるセンサ203とを隣接して配置しなければならなかった。結果、携帯用電子機器であるセンサ付腕時計200の設計が大幅に制限されていた。
【0009】
本発明は、係るに従来の携帯用電子機器の問題点に着目して成されたものである。本発明の目的とするところは、下記の通りである。
(1) 導通部を介して、付属機構とムーブメントとを容易に電気的に接続できる手段を提供すること。
(2) ムーブメントの接点バネ部と付属機構の電極とが擦れず、接触不良を生じない手段を提供すること。
(3) ムーブメントの接点バネ部と、付属機構とを自由に配置できる手段を提供すること。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、
「前記接点バネ部を前記ムーブメントの背面に配置することと、前記導通部を前記内部空間の底面に固定する保持手段と、前記ムーブメントが前記ケースに収納された状態で、前記接点バネ部と前記導通部とを相対して接触させる位置決め手段とを備え、
前記保持手段が、前記ケースの底面に突設された保持突起と、前記導通部に穿設された孔との係合であること」を特徴とする。
【0011】
かかる構成により、ケースの内部空間にムーブメントを収納すると、ムーブメントの背面に配置された接点バネ部と、保持手段によりケースの内部空間の底面に予め固定された付属機構の導通部とが、位置決め手段により相対して接触する。結果、ムーブメントと付属機構とが電気的に接続される。
ケースの内部空間にムーブメントを収納するとき、あるいはケースよりムーブメントを取り出すとき、接点バネ部と付属機構の電極が擦れることに起因して、電極を傷つける危険を排除できる。
また、従来のように接点バネ部を工具で逐一撓めながら、ムーブメントを収納したり、ムーブメントを取り出す必要が無いので、携帯用電子機器の組み立てと分解が容易になる。
【0012】
また、本発明は、
「前記ムーブメントと前記ケースとの間に配置される保持部材と、前記導通部を前記保持部材に固定する保持手段と、前記ムーブメントが前記ケースに収納された状態で、前記接点バネ部と前記導通部とを相対して接触させる位置決め手段とを備えること」を特徴とする。
【0013】
かかる構成により、ケースの内部空間にムーブメントを収納すると、ムーブメントの接点バネ部と、保持手段により保持部材に予め固定された付属機構の導通部とが、位置決め手段により相対して接触する。結果、ムーブメントと付属機構とが電気的に接続される。
保持部材を介在させたことにより、ムーブメントの接点バネ部と付属機構の導通部とを接触させる位置は、ケースの内部空間のいかなる位置にも設定できる。従来のように、ムーブメントの接点バネ部と、付属機構の電極とを隣接して配置する必要が無い。これは、携帯用電子機器の設計に係わる制約を大幅に排除できることを意味する。
【0014】
また、前記保持手段が、前記ムーブメントと前記ケースとの間に配置される保持部材と前記導通部との係合であることが好ましい。
かかる構成により、ケースの内部空間にムーブメントを収納すれば、ムーブメントとケースとの間に、保持部材に係合された導通部が配置される。
これにより、極めて簡単な作業で、導通部をケースの内部空間に保持できる。
また、ケースと別体である保持部材は自由に動かせることができるので、ケースの内部空間が小さくとも、付属機構の導通部を保持部材に容易に係合させることができる。
【0015】
また、前記保持手段が、前記保持部材に突設された保持突起と、前記導通部に穿設された孔との係合であることが好ましい。
かかる構成により、保持部材と導通部との係合が容易かつ確実であるばかりか、メインテナンスや修理の際に必要となる保持部材と導通部との分離も容易になる。
【0016】
また、前記保持手段が、前記ケースの底面に突設された保持突起と、前記導通部に穿設された孔との係合であってもよい。
保持部材を廃して、ケースの内壁に保持突起や案内突起を形成することもできる。特に、ケースの素材が、複雑な形状の形成が容易な合成樹脂などである場合は奨励される。
【0017】
また、前記保持手段が、前記導通部の係合を案内する案内手段を含むことが好ましい。
かかる案内手段を用いれば、保持部材と導通部との容易に係合できる。
【0018】
また、前記案内手段が、前記導通部の縁辺と隣接するように突設された案内突起であることが好ましい。
かかる構成により、導通部の縁辺を案内突起に沿わせて移動させれば、保持突起と導通部の孔とを確実に相対させることができる。
【0019】
また、前記位置決め手段が、前記ムーブメントと前記ケースとの間に配置される前記保持部材と前記ムーブメントとの係合であっても良い。
かかる構成により、保持部材にムーブメントを係合させれば、保持部材に係合された導通部とムーブメントの接点バネ部が確実に相対するように配置することができる。結果、保持部材を介して、接点バネ部と導通部とを確実に相対させて、ムーブメントと付属機構とを確実に接続させることができる。
また、保持部材は、付属機構とムーブメントの間にあって、保持手段と位置決め手段双方に協働する。これにより、保持手段と位置決め手段を保持部材1つで実現できるため、かかる携帯用電子機器を少ない部品点数で安価に製造できる。
【0020】
また、前記ムーブメントと前記保持部材とが凹凸係合することが好ましい。
かかる構成により、ムーブメントと保持部材との係合が容易かつ確実であるばかりか、メインテナンスや修理の際に必要となるムーブメントと保持部材との分離も容易になる。
【0021】
また、前記位置決め手段が、前記ケースの底面と前記ムーブメントの背面の凹凸係合であることであっても良い。
保持部材を廃して、ケースの内壁に凹凸係合に必要な凹部や凸部を形成しても良い。
【0022】
また、前記保持部材が、前記ムーブメントに備えられたアース用突出部を通過させ、前記ケースの内壁との接触を許容する切り欠けを備えることが好ましい。
携帯用電子機器が、ケースを通じてムーブメントに流れる静電気をアースさせるため、ムーブメントとケースの内壁と導通を必要とする場合は、保持部材の切り欠けからケースの内壁を露出させ、アース用バネ部と接触させると良い。
【0023】
また、前記接点バネ部が、前記ムーブメント内の回路基板と導通するように前記ムーブメントに係合されたコイルスプリングであることが好ましい。
かかる構成により、付属機構の導通部とムーブメントの接点バネ部とが弾性的に接触するので、携帯用電子機器に衝撃などが負荷されても、導通部と接点バネ部とが離間することなく、確実に接触を保つことができる。
また、ケースの内部空間にムーブメントを収納するとき、あるいはケースよりムーブメントを取り出すとき、コイルスプリングがムーブメントに係合されているので、コイルスプリングがムーブメントから脱離することがない。よって、携帯用電子機器の組み立てと分解に係わる作業性を高めることができる。
【0024】
また、前記ケースに対して前記ムーブメントが周方向に回転することを抑止する回転止め手段を含み、前記回転止め手段が、前記ケースを貫通して前記ムーブメントに配された操作部材と前記ムーブメントの当接、あるいは前記操作部材を挿通するために前記ケースに貫通して配置されたパイプと前記ムーブメントの当接のうち、少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。
かかる回転止め手段を併用すれば、ムーブメントが周方向に回転して、保持部材と導通部とが離間する危険を排除できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の携帯用電子機器の実施例を、腕時計Wを例に、図1乃至図8に基づいて説明する。ただし、ここで言う背面とは、腕時計Wを手首に装着したときに手首に相対する面を示す。表側、あるいは表側の面とは、背面の反対側の面、すなわち通常時刻表示面が配置される面を示す。
【0026】
携帯用電子機器である水圧センサ付き腕時計Wは、金属製のケース1、該ケース1に取り付けられる水圧センサ30を含む付属機構3、該付属機構3に電気的に接続された導通部であるフレキシブル回路基板(以下、FPCと言う。)4、FPC4を保持する保持部材5、FPC4と電気的に接続するムーブメント6、およびケース1を密閉するベゼル9及び風防10より大略構成される。
【0027】
図1乃至図4に示すように、ケース1は、裏蓋の無いワンピース構造を成し、底部12及び内壁13に囲まれた内部空間を、ムーブメント収納部11として備える。収納部11は、ケース1の表側に開口する。ケース1の外側面に、外方に突出するセンサ収納部2が形成される。該センサ収納部2には、収納部11より外方に貫通する孔が穿設される。かかる孔は、センサ収納孔20と、それに続く挿通孔21より成る。センサ収納孔20は、その内部に付属機構3を収納する段付の孔であり、ケース1の外側面に臨んで開口する。挿通孔21は、ケース1の内周壁13に貫通し、付属機構3に付設されるFPC4を挿通する孔であり、センサ収納孔20と連通する。
【0028】
付属機構3は、図3及び図4に示すように保護板31とセンサ30と防水リング32及び防水ケース33により構成される。
センサ収納孔20に防水ケース33を圧入嵌装し、該防水ケース33の収納部33aに防水リング32を載置するとともに、内壁の周溝33cとフランジ30cとが嵌合するまでセンサ30を圧入する。この際、防水リング32は、センサ30と防水ケース33に挟持され防水性をより高める。
そして、センサ収納孔20の外方よりセンサ30のセンサ面30aを外部衝撃より保護する保護板31を取付け固定する。該保護板31に設けたセンサ孔31aを被測定物である海水が流入して、センサ面30aを満たす。よって、水圧が測定される。
かくして、付属機構3がケース1に取り付けられる。
【0029】
また、センサ30における収納部11を向く面に、端子接続部30bが備えられる。そして、該端子接続部30bと、導通部であるFPC4の一端部に設けたセンサ接続端部4aとが、ハンダ付け、接着、または熱溶着などの従来手段を用いて、電気的に導通されるように接続される。
付属機構3に付設されたFPC4は、挿通孔21を通って、ムーブメント収納部11内まで延びる。収納部11内に有るFPC4の他端部には、ムーブメント接続端部4bが備えられる。該接続端部4bには、保持孔40a、40bと、電極41a、42a、43a、44aとが備えられる。付属機構3の端子接続部30bと、電極41a、42a、43a、44aそれぞれとは、電極パターン41、42、43、44によって電気的に接続される。
【0030】
また、図2に示すように、合成樹脂などの電気的に絶縁される絶縁部材より成る保持部材5が用意される。保持部材5は、略円盤形状を有する板を、扇型に切り欠いて成る。切り欠いた扇型部分が、切欠部5Bとして示される。保持部材5は、ケース1の底部12に密接するように、ムーブメント収納部11内に配置される。保持部材5は、FPC4のムーブメント接続端部4bを、ケース1のムーブメント収納部11の底部12に固定する保持手段を担う。
詳しくは、保持部材5の表側の面5Aの所定の位置に、ムーブメント用係合凸部50a、50bが表側に向けて突設される。また、面5Aの所定の位置に、案内突起51a、51bが突設される。突起51a、51bの間に、保持突起52a、52bが突設される。
【0031】
そして、図5乃至図6に示すように、FPC4のムーブメント接続端部4bが、ケース1の底部12に配置された保持部材5に保持される。すなわち、FPC4のムーブメント接続端部4bの縁辺を案内突起51a、51b間に沿わせて案内させつつ、接続端部4bを移動させる。そして、接続端部4bの保持孔40a、40bと、保持部材5の保持突起52a、52bとの位置を合致させる。次いで、保持孔40a、40bに保持突起52a、52bそれぞれを挿入して係合させる。かくして、FPC4は、保持部材5に係合され、収納部11内の底部12に保持される。
【0032】
かかるFPC4を底部12に保持する保持手段は、保持部材5とFPC4との係合が容易、かつ確実であるばかりか、メンテナンスや修理の際に必要となる保持部材5とFPC4との分離も容易である。かつ、ケース1と別体である保持部材5は、自由に動かすことができるので、ケース1のムーブメント収納部11が小さくとも、付属機構3のFPC4を保持部材5に容易に係合できる。
また、上記したムーブメント用係合凸部50a、50bと案内突起51a、51b及び保持突起52a、52bは、ケース1の底部12にそれぞれ対向して一体に凸設しもよい。
【0033】
他方、図2乃至図3及び図7に示すように、ムーブメント6は、表側の面に表示部8と背面(裏面)に接点バネ部7を備える。該表示部8は、時、分、秒を表示する3針を配置した文字盤18を備える。該文字盤18は、センサ30による測定結果を表示するセンサ表示部19を含む。
ムーブメント6の外周に支持固定部16が配置される。支持固定部16の外周面には、複数の支持凸部16aが凸設され、かつ所定の位置に位置決め凹部16bが凹設される。該位置決め凹部16bに、リューズ14が挿通される巻真孔64が穿孔される。さらに、かかる支持固定部16には、操作部材である複数のプッシュボタン15が挿通されるプッシュボタン孔65がボタン15と同数穿孔される。
【0034】
また、ムーブメント6に、その背面に寄せて回路パターンや各種電子部品(図示せず)を搭載した回路基板71がネジや係止爪等により取り付けらる。また、ムーブメント6の背面には、アース用突出部であるアースバネ17が切り曲げられて突出する。アースバネ17は、ケース1を通じてムーブメント6に流れる静電気を人体を介してアースさせるため、ムーブメント6とケース1の底部12とを電気的に導通させるものである。
【0035】
回路基板71の背面には、電気的絶縁性と耐磁性を有する保持板70が備えられる。該保持板70には、ムーブメント用係合凸部50a、50bと相対する所定の箇所に位置決め孔70a、70bが穿孔される。かつFPC4と弾性的に接触する接点バネ部7が備えられる。該接点バネ部7は、保持板70にバネ孔71a、72a、73a、74aを穿孔し、かかるバネ孔にコイルスプリングより成る接点バネ27をそれぞれ挿入して構成される。接点バネ27の一端が接点端部27a、他端が係止端部27bとして図示される。係止端部27bがバネ孔71a、72a、73a、74aにおける回路基板71に面する開口の縁に形成された係止凹部71b、72b、73b、74bに引っ掛かり、接点バネ27の抜脱が防止される。よって、接点バネ27がムーブメント6の背面に係止される。かつ、接点バネ27と回路基板71とが電気的に接続される。
【0036】
さて、センサ付き腕時計Wの組み立てについて説明する。
まず、ムーブメント6をケース1の内部空間であるムーブメント収納部11にムーブメント6を入れる。そして、図8に見るように、収納部11内に予め収められた保持部材5のムーブメント用係合凸部50a、50bが、ムーブメント6の位置決め孔70a、70bにそれぞれ挿入する。よって、ムーブメント6と保持部材5とが係合して位置決めされる。詳しくは、底部12の面に沿った、ムーブメント6と保持部材5との相対的な移動、回転、ズレが抑止される。よって、保持部材5に係合されたFPC4とムーブメント6の接点バネ部7が確実に相対される。
【0037】
そして、図6に示されるように、接点バネ27それぞれが、保持部材5に保持されたFPC4のムーブメント接続端部4bにおける電極41a、42a、43a、44aそれぞれと相対して弾性的に接触する。よって、保持部材5を介して、接点バネ部7とFPC4とが電気的に接続され、ムーブメント6と付属機構3とが電気的に接続される。
このとき、アースバネ17は、保持部材5の切欠部5Bを通過して、ケース1の底部12に接触する。
このように、ムーブメント6を保持部材5に係合させるだけで、ムーブメント6と付属機構3とが、容易に、かつ確実に、電気的に接続される。かつ、ムーブメント収納部11にムーブメント6を収納するだけで、ムーブメント6とケース1との間に、保持部材5に係合されたFPC4が挟持され、FPC4を収納部11に保持できる。
【0038】
保持部材5は、付属機構3とムーブメント6の間にあって、FPC4の保持する保持手段と、FPC4とムーブメント6の接点バネ部7との位置決め手段の双方の役を担う。これは、部品点数を削減する。
また、ムーブメント収納部11にムーブメント6を収納するとき、あるいは収納部11よりムーブメント6を取り出すとき、接点バネ部7の接点バネ27と付属機構3に付設されたFPC4の電極41a、42a、43a、44aが擦れることが無い。よって、かかる電極を傷つける危険を排除できる。これは、ケース1に対するムーブメント6の進入方向に沿って、接点バネ部7とFPC4の電極を相対させたからである。
さらに、従来のように接点バネ部7を工具で逐一撓めながら、ムーブメント6を収納したり、ムーブメント6を取り出す必要が無い。よって、組み立てと分解が容易になる。
【0039】
また、ムーブメント6の接点バネ部7と付属機構3に付設されたFPC4とを接触させる位置は、ケース1のいかなる位置にも設定できる。よって、従来に比べ、設計上の制約を大幅に排除できる。
また、FPC4とムーブメント6の接点バネ部7とが弾性的に接触するので、センサ付き腕時計Wに衝撃などが負荷されても、FPC4と接点バネ部7とが離間すること無く、確実に接触する。
また、接点バネ27がムーブメント6に係合されているため、接点バネ27がムーブメント6から離脱しない。これも、組み立てや分解を容易にする。
【0040】
さて、次に、ムーブメント6の巻真孔64に、ケース1の外方よりリューズ14を挿入して取り付ける。このとき、位置決め凹部16bとリューズ14を案内するパイプ14Aとが当接することにより、ケース1に対して収納されたムーブメント6が周方向に回転することを抑止する。よって、ケース1に対するムーブメント6の回転止め手段が構成される。
かかる回転止め手段は、位置決め凹部16bとパイプ14Aとの当接のみに限らず、プッシュボタン15とプッシュボタン孔65との当接も、同様の効果を成す。上記した回転止め手段を併用することにより、ムーブメント6が周方向に回転しても保持部材5と導通部であるFPC4とが離間する危険を排除できる。
また、支持凸部16aをケース1の内壁13に接触し、ムーブメント6のガタつきを抑える。
【0041】
さらに、ベゼルである上部ケース9にパッキン29を介して風防10が備えられる。上部ケース9の外周に周設された周溝9aに断面略L字形状を有するパッキン39を取付け、ケース1の段部11Aに圧入する。よって、上部ケース9がケース1に固定され、ムーブメント収納部11が水密に密閉される。かくして、センサ付き腕時計Wが構成される。
【0042】
そして、センサ30のセンサ面30aで検出された水圧等の測定データは、センサ30の電気回路により電気信号に変換されて、付属機構3に付設されたFPC4の電極パターン41、42、43、44に導通し、電極41a、42a、43a、44aから相対するバネ孔71a、72a、73a、74aに取り付けられた接点バネ27の接点端部27aに入力される。そして、係止端部27bより回路基板71に出力され、所定の信号処理をされて、文字盤18に備えられたセンサ表示部19に予め設定された所定の単位の測定値を表示する。
【0043】
また、ムーブメント用係合凸部50a、50bは、その頂部が細いテーパ形状を成す円柱とすると良い。かつ、相対する位置決め孔70a、70bは、奥の狭いテーパ形状を成す孔とすると良い。すると、ムーブメント6と保持部材5との係合が容易且つ確実であるばかりか、メンテナンスや修理の際に必要となるムーブメント6と保持部材5との分離も容易になる。
【0044】
以上、本実施例は、水圧センサを備えた腕時計として例示した。しかしながら、本発明は、水圧センサに限らず、温度センサ、圧力センサ、あるいは磁気センサ等の外部環境を測定する様々なセンサを備えた腕時計にも適用できる。さらにまた、付属機構はセンサのみに限定されるものでは無く、ムーブメントと電気的に接続されるものであれば何であっても良い。かつ、本発明は、腕時計以外の携帯用電子機器にも適用できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明に係わる携帯用電子機器の構造によれば、以下の効果が得られた。
(1) 導通部を介して、付属機構とムーブメントとが容易に電気的に接続できるため、作業性の向上とコストダウンを図ることができた。
(2) ムーブメントの接点バネ部と付属機構の電極とが擦れず、接触不良を生じないため、信頼性と品質が向上した。
(3) ムーブメントの接点バネ部と、付属機構とを隣接して配置する必要がないため、設計の自由度が大幅に高まった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に於ける携帯用電子機器の構造の正面図である。
【図2】同携帯用電子機器の構造の分解斜視図である。
【図3】同携帯用電子機器の構造の一部破断した主要断面図である。
【図4】同携帯用電子機器の構造の付属機構部分の分解斜視図である。
【図5】同携帯用電子機器の構造のムーブメントを外した状態の正面図である。
【図6】図5に於けるイ部の拡大図である。
【図7】同携帯用電子機器の構造のムーブメントの背面分解斜視図である。
【図8】(a)は、同携帯用電子機器の構造のケースにムーブメントを収納前の状態を示す主要断面図である。
(b)は、同携帯用電子機器の構造のケースにムーブメントを収納した状態を示す主要断面図である。
【図9】従来例1於ける携帯用電子機器の構造の要部拡大断面図である。
【図10】従来例2於ける携帯用電子機器の構造の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
W センサ付き腕時計
1 ケース
2 センサ収納部
3 付属機構
4 フレキシブル回路基板(FPC)
4a センサ接続端部
4b ムーブメント接続端部
5 保持部材
5A 表側の面
5B 切欠部
6 ムーブメント
7 接点バネ部
8 表示部
9 ベゼル
9a 周溝
10 風防
11 ムーブメント収納部
12 底部
13 内壁
14 リューズ
14A パイプ
15 プッシュボタン
16 支持固定部
16a 支持凸部
16b 位置決め凹部
17 アースバネ
18 文字盤
19 センサ表示部
20 センサ収納孔
21 挿通孔
27 接点バネ
27a 接点端部
27b 係止端部
29、39 パッキン
30 センサ
30a センサ面
30b 端子接続部
30c フランジ
31 保護板
31a センサ孔
32 防水リング
33 防水ケース
33a 収納部
33c 周溝
40a、40b 保持孔
41、42、43、44 電極パターン
41a、42a、43a、44a 電極
50a、50b ムーブメント用係合凸部
51a、51b 案内突起
52a、52b 保持突起
64 巻真孔
65 プッシュボタン
70 保持板
70a、70b 位置決め孔
71 回路基板
71a、72a、73a、74a バネ孔
71b、72b、73b、74b 係止凹部

Claims (8)

  1. ケースの内部空間に収納されるムーブメントと、
    前記ケースに配置されて前記ムーブメントと電気的に接続される付属機構と、
    前記付属機構に付設されて前記付属機構と前記ムーブメントとを電気的に接続する導通部と、
    前記ムーブメントの外側に配置されて前記導通部と弾性的に接触する接点バネ部と、
    を含む携帯用電子機器であって、
    前記ムーブメントと前記ケースとの間に配置される保持部材と、
    前記導通部を前記保持部材に固定する保持手段と、
    前記ムーブメントが前記ケースに収納された状態で、前記接点バネ部と前記導通部とを相対して接触させる位置決め手段と、
    を備えることを特徴とする携帯用電子機器の構造。
  2. 前記保持手段が、
    前記保持部材に突設された保持突起と、
    前記導通部に穿設された孔との係合である請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  3. 前記保持手段が、
    前記導通部の係合を案内する案内手段を含む請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  4. 前記案内手段が、
    前記導通部の縁辺と隣接するように突設された案内突起である請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  5. 前記位置決め手段が、
    前記保持部材と前記ムーブメントとの係合である請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  6. 前記ムーブメントと前記保持部材とが凹凸係合する請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  7. 前記保持部材が、
    前記ムーブメントに備えられたアース用突出部を通過させ、前記ケースの内壁との接触を許容する切り欠けを備える請求項に記載の携帯用電子機器の構造。
  8. 前記接点バネ部が、前記ムーブメント内の回路基板と導通するように前記ムーブメントに係合されたコイルスプリングである請求項1に記載の携帯用電子機器の構造。
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