JP3788342B2 - 露光量調整方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料を露光する焼付装置の異なる色ごとの露光量を調整する露光量調整方法に関するものであり、特に、色成分のバランスの整った細かな黒色画像を形成できるようにした露光量調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真の焼き付けは、原画像が記録されている写真フィルムに光を照射し、この写真フィルムを透過した光を印画紙上に照射することによって焼き付けを行うアナログ露光が行われている。また、近年では、写真フィルム上の画像をスキャナ等によって読み取ることによって得られる画像データや、デジタルカメラによる撮影によって得られる画像データなどに基づいて、赤、緑、青の単色光を各画素毎に印画紙上に照射することによって焼き付けを行うデジタル露光が行われるようになっている。
【0003】
このデジタル露光を行う構成としては、種々のものが提案されているが、その一例として、レーザー光を画像データに応じて変調させながら印画紙を走査露光する構成がある。このような構成の焼付装置は、B,G,R(ブルー,グリーン,レッド)の各色のレーザー光を発生する光源を備えており、次のような手順で焼き付け動作を行う。まず、入力される画像データに基づいて各色のレーザー光が変調される。そして、変調されたレーザー光が、ポリゴンミラー等の偏向器によって主走査方向に偏向され、fθレンズなどの光学系を介して印画紙上に照射される。そして、これと同時に印画紙を副走査方向に搬送移動させることによって走査露光が行われ、2次元のカラー画像が印画紙上に焼き付けられる。
【0004】
ところで、印画紙の発色特性は、印画紙の種類毎(メーカーや乳剤ナンバー)に異なっている。そのため、種類の異なる印画紙を同じ処理液を通して現像しても、それぞれの印画紙における色の現れ方は互いに異なるものとなる。特に、印画紙上において黒色(例えば文字や夜景)を表現しようとする場合は、用いる印画紙毎に、その黒濃度(特に最大黒濃度)にばらつきが生じることになる。その結果、印画紙によっては、画像全体のしまりやめりはりが失われ、プリントとしての品質が低下する場合がある。
【0005】
そこで、従来では、用いる印画紙に応じて、B,G,Rの露光量を以下のように調整することにより、どのような印画紙であっても同じような黒濃度を再現するようにしていた。また、焼付装置におけるB,G,R光の強度は、例えば16ビット(0〜65535)の階調にそれぞれ対応付けられているものとする。
【0006】
まず、0〜65535の階調を18段階に分け、B,G,Rのそれぞれについて、最大階調である18段階目の露光量で印画紙にベタ画像を形成し、そのときのY,M,C(イエロー,マゼンタ,シアン)の各濃度値を濃度計にて読み取る。その結果、Y,M,Cの各濃度値として、例えば2.5、2.4、2.2が得られたものとする。なお、Y,M,Cの各濃度値は、印画紙にB,G,Rの各光を照射して得られる反射光の反射率に基づいて得られるものであり、単位は特にない。次に、Y,M,Cの各濃度値のうち、最も小さいCの濃度値2.2を基準とし、他のYおよびMの濃度値が上記基準濃度値2.2となるように、印画紙上でYおよびMを発色させるB光およびG光における18段階目の露光量をそれぞれ調整する。このような処理を用いる印画紙に応じて行うことにより、18段階目のY,M,Cの各濃度値はそれぞれ均一となり、各色成分の整った黒色のベタ画像を形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザー光で印画紙を露光した場合、露光した1画素における濃度分布は、図6(a)に示すように、光の結像点を中心としてガウス分布的な広がりを示す。さらに、焼付装置の各デバイスの相違、または印画紙の種類に応じて、上記濃度分布は各色成分毎に異なる分布態様を示す。また、レーザー光の強度が高い程、このような濃度分布の広がりの度合いも強くなり、高階調で印画紙を露光した場合、この広がりが顕著に現れる。
【0008】
一方、デジタル露光では、印画紙を副走査させねばならないことから、各画素毎の露光時間に限りがある。よって、デジタル露光で高濃度の画素を露光する場合、ハイパワーのレーザー光を照射しなければならず、上述した現象が顕著に現れる。したがって、印画紙上に黒色画素を露光すると、焼付装置の各デバイスの相違や感光材料の種類によっては、色成分のバランスを欠いた画素が発現するとともに、上記色成分が1画素のエッジ付近を越えて僅かに流出する場合があり、エッジ付近で変色した滲みが生じる。この現象を図6,図7に基づいて以下に詳述する。
【0009】
図6は、焼付装置が露光した画素における各色成分の濃度をガウス分布で表した説明図である。まず、図6(a)に示すように、黒色画素と白色画素とを1画素毎に繰り返し順序で露光する(このように露光された画像を「ワンオンワンオフ画像」という)。この場合、単一の黒色画素を露光するためのB,G,Rの各階調はそれぞれ同一である。ところが、露光した黒色画素における各色成分、すなわちY,M,Cの濃度分布は、照射光の結像点からガウス分布的な広がりを示し、Y,M,C毎で、各色の濃度分布は異なる広がりを示す。さらに、黒色画素の各色成分は、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲を越えて白色画素の範囲に流出する。この主原因として、▲1▼焼付装置が各デバイス毎に異なるMTF(modulation transfer function)特性を示すこと。▲2▼露光する印画紙の種類によっては露光した画素の各色成分毎に異なる発色特性を示すこと。▲3▼デジタル露光では各画素毎の露光時間に限りがあることから、図7に示すようにデジタル露光ではアナログ露光よりも感度特性の高い印画紙を使用していることが挙げられる。
【0010】
この結果、例えば図6(a)に示すように、結像点からの濃度分布がY,M,Cの順に広い場合、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲を越えて白色画素の範囲に流出する各色成分の濃度の高さは、Y>M>Cの順となる。したがって、黒色画素の周囲の白色画素の範囲に、暗い黄色(ダークイエロー)の滲みが発生することになる。一方、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲から流出した各色成分の濃度の高さが、Y>M>Cの順であることから、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲における各色成分の濃度の高さは、C>M>Yの順となる。すなわち、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲に発現する黒色は、Y,M,Cの色成分のバランスを欠いたものとなる。特に、これらの現象は、印画紙に細かな黒文字等を露光した場合に、黒色部分と白色部分とのエッジ部分で顕著に生じる。
【0011】
ところが、印画紙上に黒色のベタ画像を露光した場合、このようにならない。その理由を以下に示す。図6(b)に示すように、隣り合う画素が黒色の場合、本来焼き付けられるべき画素の範囲を越えて隣の画素に流出する各色成分は、隣り合う画素同士で補充しあう(打ち消し合う)ことになる。したがって、1画素のみに着目すれば各色成分の濃度分布に広がりが生じているものの、周囲にある画素も黒色であることから、結果的に黒色のベタ部分においては、色成分のバランスの整った黒色が発現することになる。したがって、上記した18段階目の黒色ベタ画像上の濃度値を測定することにより、露光量を調整する従来の手順では、濃度計が結果的に色成分のバランスの整った黒色を検出してしまう。したがって、従来の手順で露光量を調整すると、ベタ画像を形成する場合は問題ないが、例えば、細かい無彩色画像(小さい文字等の黒色画像)を形成する場合、色成分のバランスを欠いた画像が焼き付けられるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、細かい無彩色画像(小さい黒文字等)を露光する場合であっても、余分な滲みが生じることなく、色成分のバランスの整った無彩色を形成できる露光量調整方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の露光量調整方法は、上記の課題を解決するために、光源から互いに異なる複数の色を露光することにより感光材料に画像を形成する焼付装置の露光量を調整する露光量調整方法において、上記互いに異なる複数の色を、各色毎に同一階調で露光することにより、周囲に画素が形成されていない1画素を少なくとも1つ感光材料に形成する第1のステップと、感光材料上に露光した1画素における各色成分の濃度を濃度検出手段で測定する第2のステップと、上記各色成分のうち、最も低い濃度値を示す色成分の濃度を基準濃度として、上記各色成分の濃度がそれぞれ基準濃度になるように、上記階調に対応する上記互いに異なる複数の色の露光量を調整する第3のステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
感光材料に画素を露光する場合、1画素あたり各色成分の濃度分布は光の結像点を中心としてガウス分布的な広がりを示す。さらに、焼付装置の各デバイス毎に、上記濃度分布は各色成分毎に異なる分布態様を示す。したがって、同一階調で複数かつ異なる色から、周囲に画素の形成されていない1画素を感光材料に露光した場合、焼付装置の各デバイスや感光材料の種類によっては、色成分のバランスを欠いた画素が発現するとともに、上記色成分が1画素のエッジ付近を越えて僅かに流出するので、エッジ付近で変色した滲みが生じる。
【0015】
ところで、光源から互いに異なる複数の色を露光する焼付装置の露光量を調整する方法としては、焼き付けられたベタ画像における各色成分の濃度を測定し、この測定結果に基づいて異なる色毎の露光量を調整する手順が従来なされてきた。ここで、ベタ画像は、同一色の画素をマトリクス状に充填させたものであるため、各画素の各色成分が異なる濃度分布を示したものであっても、隣り合う画素同士で流出した色成分を互いに補充しあう(打ち消し合う)ことになり、色成分の整った画像が発現する。したがって、1画素のみに着目すれば、色成分のバランスを欠いた画素が発現するはずであるが、ベタ画像を焼き付けた結果、バランスの整った画像が発現する。よって、このような手順で露光量を調整したのでは、ベタ画像を形成する場合は問題ないが、例えば、細かい黒画像(小さい文字等)を形成する場合、色成分のバランスを欠いた画像が焼き付けられるという問題が生じる。
【0016】
ここで、上記手順によれば、互いに異なる複数の色を、各色毎に同一階調で露光することにより、周囲に画素が形成されていない1画素を少なくとも1つ感光材料に形成する。したがって、ベタ画像のように、隣り合う画素同士で流出した色成分を互いに補充しあうということは生じない。さらに、上記1画素における各色成分の濃度を濃度検出手段で測定するので、焼付装置が上記1画素を露光した場合における実際の各色成分の濃度分布を検出することができる。そして、上記各色成分のうち、最も低い濃度値を示す色成分の濃度を基準濃度として、上記各色成分の濃度がそれぞれ基準濃度になるように、上記互いに異なる複数の色のの露光量を調整する。これにより、互いに異なる複数の色を各色毎に同一階調で露光する場合に、色成分の整った1画素を発現させることができるので、細かい無彩色の画像(小さい文字等)を形成することができる。すなわち、色成分のバランスを欠いた画像が形成されることはない。さらに、1画素のエッジ付近を越えて僅かに流出する各色成分についても、各色成分の濃度が均一になるように調整されるので、エッジ付近で変色した滲みが生じることもない。
【0017】
したがって、余分な滲みが生じることなく、色成分のバランスの整った無彩色の細かな画像を発現できる露光量調整方法を提供することができる。
【0018】
本発明の露光量調整方法は、上記の課題を解決するために、請求項1の手順に加えて、第1のステップの同一階調は、焼付装置のもつ最大階調であることを特徴とする。
【0019】
上記手順によれば、複数かつ異なる色毎に最大階調の露光量を調整することができるので、色成分のバランスの整った細かい黒色の画像(小さい文字等)を形成することができる。
【0020】
本発明の露光量調整方法は、上記の課題を解決するために、請求項1または2の手順に加えて、濃度検出手段はマイクロデンシトメータであることを特徴とする。
【0021】
通常、セットアップ時に用いられる濃度計は、5mm×5mmの範囲の濃度を均一に検出するものである。したがって、このような濃度計をもちいて1画素のみの濃度を測定すると、正確に1画素における色成分の濃度のバラツキを検出できないこともあり得る。そこで、濃度検出手段としてマイクロデンシトメータを用いれば、1画素単位で濃度の検出が可能であるので、正確に1画素単位で各色成分の濃度のバラツキを検出できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0023】
本発明の特徴は、細かい黒色画像(小さい文字等)を露光する場合であっても、余分な滲みが生じることなく、色成分のバランスの整った黒色を発現できる露光量調整方法を提供することにある。以下、この点を踏まえ、まず、本発明の露光量調整方法が適用される画像出力装置について説明し、その後、本発明の露光量調整方法について説明する。
【0024】
本実施形態に係る画像出力装置は、原画像の画像データに基づいて、印画紙(感光材料)に対して焼き付け,現像および乾燥処理を施すことにより、原画像を印画紙にプリントするデジタル写真プリンタである。
【0025】
図3に示すように、画像出力装置は、画像形成部1、印画紙格納部2、現像部3、乾燥部4および図示しないPC(Personal Computer)を備えている。
【0026】
印画紙格納部2は、画像形成部1に供給する感光材料としての印画紙を格納するものであり、例えばサイズの互いに異なるロール状の印画紙を格納している。そして、出力画像のサイズに応じた印画紙が印画紙格納部2から画像形成部1に供給される。
【0027】
なお、印画紙の画像形成部1への搬送経路の途中にカッターを設けておけば、画像形成部1にシート状の印画紙を供給することもできる。また、印画紙の発色特性は、メーカーやロットによって微妙に異なるものである。
【0028】
画像形成部1は、搬送ローラR1・R2、濃度計(濃度検出手段,マイクロデンシトメータ)5、焼付部(焼付装置)6および制御部7を備えている。搬送ローラR1・R2は、印画紙格納部2から供給された印画紙を、焼付部6を経由して現像部3に送り込むためのものである。なお、同図では、2個の搬送ローラR1・R2を示しているが、この他にも多数の搬送ローラが所定位置に設けられている。濃度計5は、B,G,R(ブルー,グリーン,レッド)の各波長の光の反射光量に基づいてY,M,C(イエロー,マゼンタ,シアン)の各濃度値を検出する計器であり、本実施の形態では露光された1画素に相当するY,M,Cの各濃度値を検出できるマイクロデンシトメータが用いられる。すなわち、本装置によって印画紙に焼き付けられ、現像された画像における1画素に相当する濃度が、この濃度計5にて測定される。焼付部6は、B,G,Rそれぞれのレーザー光が出射制御されることにより印画紙を露光するものであるがその詳細については後述する。制御部7は、焼付部6に対して、ネガ/ポジ等のフィルムあるいは反射原稿を読み取ることによって得られる画像データ、パーソナルコンピュータなどによって画像処理された画像データ、デジタルカメラなどによって撮影された画像データなどを送り、焼付部6を駆動するためのものである。
【0029】
現像部3は、画像形成部1にて焼き付け処理の施された印画紙を現像処理液や漂白定着液等(以下、単に処理液と記載する)に浸しながら搬送することによって、印画紙に焼き付けられた画像を現像するものである。乾燥部4は、現像部3にて現像された印画紙を、例えば熱風の吹き付けにより乾燥させるためのものである。PCは、画像出力装置の全動作を制御する制御部であり、原画像の画像データを保存する機能や、画像データに対してデータ処理を施す機能等を有している。このように、本実施形態に係る画像出力装置は、PCでの制御により、印画紙の露光、現像処理、乾燥処理を一元管理の下に連続して行う構成となっている。よって、使用者に操作上の負担をかけることなしに、多量の写真を連続的にプリントすることが可能となっている。なお、図中のTは、印画紙の搬送経路を示している。
【0030】
以上のような構成の画像形成部1によって、印画紙は、焼付部6に対向する露光位置において焼き付け処理される。具体的には、各色の画像データを焼付部6に入力することによって、B,G,R各色の画像が同時に印画紙上に焼き付けられることになる。また、印画紙は焼付部6の駆動に同期した速度で搬送され、走査露光方式によって1コマ分のカラー画像が印画紙上に焼き付けられる。
【0031】
つぎに、図4に基づいて焼付部6の構成を説明する。焼付部6は、光源部8と走査部9とから構成される。
【0032】
光源部8は、レーザー10B・10G・10Rと、AOM(Acousto-Optic Modulator :音響光学変調素子)11B・11G・11R、ミラー12B・12G・12Rから構成される。
【0033】
レーザー10B・10G・10Rは、それぞれ青色、緑色、赤色成分の波長のレーザー光を発する半導体レーザーである。これらのレーザー10B・10G・10Rは、それぞれ一定の強度で各色のレーザー光を出射するように設定されている。
【0034】
AOM11B・11G・11Rは、音波により透明媒質中に作り出された屈折率分布が位相回折格子として働くことによる回折現象、いわゆる音響光学回折を利用した光変調器であり、印加する超音波の強度を変えることによって、回折された光の強度を変調するものである。このAOM11B・11G・11Rは、制御部7と接続されており、画像データに応じて振幅が変調された高周波信号が入力される。なお、本実施の形態では、上記のように、各色成分のレーザー光の強度変調を行う構成、すなわち、光ビーム変調手段として、AOM11B・11G・11Rを用いているが、これに限定されるものではなく、各色成分のレーザー光の強度を変化させることが可能な構成であればどのような構成を用いても構わない。例えば、上記のAOM11B・11G・11Rの代わりに、例えばEOM(Electro-Optic Modulator )、MOM(Magneto-Optic Modulator )を適用してレーザー光の強度変調を行う構成としてもかまわない。また、AOM11B・11G・11Rを設けずに、レーザー10B・10G・10Rからの出力自体を直接変調させることによって、レーザー光の強度変調を行う構成としてもよい。
【0035】
ミラー12B・12G・12Rは、AOM11B・11G・11Rから出射したレーザー光を走査部9が配置されている方向へ反射させる部材である。
【0036】
つぎに、走査部9について説明する。走査部9は、エキスパンダレンズユニット13B・13G・13R、ミラー14B・14G・14R、シリンダレンズ15R・15G・15B、プリズム16、ポリゴンミラー(偏向手段)17、Fθレンズ(光学手段)18から構成される。
【0037】
エキスパンダレンズユニット13B・13G・13Rは、入射した光を拡大するエキスパンダレンズ、および入射した光を平行光として出射するコリメートレンズなどを備えたレンズユニットである。
【0038】
ミラー14B・14G・14Rは、エキスパンダレンズユニット13B・13G・13Rから出射された各色のレーザー光をシリンダレンズ15B・15G・15Rが配置されている方向へ反射させる部材である。
【0039】
シリンダレンズ15B・15G・15Rは、ミラー14B・14G・14Rにおいて反射された各色のレーザー光を、副走査方向においてポリゴンミラー17の反射面に集光させるレンズである。
【0040】
プリズム16は、3枚の波長選択膜から構成され、B,G,Rの各色レーザー光を集光して、ポリゴンミラーに出射するためのものである。
【0041】
ポリゴンミラー17は、複数の反射面が正多角形を形成するように設けられた回転体であり、図示しないポリゴンドライバによって回転駆動される。プリズム16から出射するレーザー光は、ポリゴンミラー17の1つの反射面で反射されて印画紙方向に進行する。そして、このポリゴンミラー17からのレーザー光の反射方向は、ポリゴンミラー17の回転に応じて主走査方向に移動する。また、ポリゴンミラー17の回転によって1つの反射面におけるレーザー光の反射が終わると、その反射面に隣合う反射面にレーザー光の照射が移り、同じ範囲で主走査方向にレーザー光の反射方向が移動する。このように、1つの反射面で1つの走査ラインが走査され、隣合う反射面で次の走査ラインが走査されることになるので、副走査方向に隣合う走査ライン同士の間のタイムラグを極めて小さくすることが可能となっている。
【0042】
Fθレンズ18は、ポリゴンミラー17から印画紙に照射されるレーザー光による走査面の両端近傍での像の歪みを補正するための光学系であり、複数のレンズから構成されている。この走査面の両端近傍での像の歪みは、ポリゴンミラー17から印画紙に到る光路の長さが異なることによって生じるものである。また、Fθレンズ18では、主走査方向および副走査方向ともにビーム径を絞っている。
【0043】
以上に示したように、本実施の形態における焼付部6は、画像情報に応じて変調されたB,G,Rの各色に対応したレーザー光を、主走査方向に移動させながら印画紙を露光するとともに、印画紙を副走査方向に搬送することによって、印画紙に2次元の焼付画像を形成する構成となっている。この焼付部6における異なる色(B,G,R)ごとの最大露光量は、後述する本発明の露光量調整方法によって調整される。
【0044】
次に、本発明の露光量調整方法について説明する。
【0045】
まず、印画紙の露光量調整の大まかな流れについて説明すると、この露光量調整は、イニシャルセットアップと、デイリーセットアップと、マガジンセットアップとを順に経ることで行われる。
【0046】
イニシャルセットアップは、装置の工場出荷時および工場から出荷された装置を店舗に設置した時に行われるものである。より、具体的には、イニシャルセットアップでは、所定の階調に対して予め設定されている目標濃度が得られるように、焼付部6における異なる色(B,G,R)ごとの露光量を補正する処理が行われる。この補正する処理とは、所定の階調に対して目標濃度が得られるような露光量をテーブルとしたデータを作成し、このデータを制御部7の図示しないLUT(ルックアップテーブル,補正演算用メモリー)に設定する処理をいう。
【0047】
なお、上記の特定の印画紙とは、店舗にてよく使用される、特定のメーカーおよび特定の幅の印画紙のことを指し、主ペーパーとも称する。この主ペーパーを用いてイニシャルセットアップを行うのは、他のペーパーについてもイニシャルセットアップを行うと、セットアップに多大な時間を要するからである。他のペーパーについてのセットアップは、マガジンセットアップで行うことになる。
【0048】
デイリーセットアップとは、装置を立ち上げた日の温度や処理液の状態に応じて露光量を調整する処理であり、装置を立ち上げる日ごとに行われる。つまり、このデイリーセットアップは、装置を立ち上げた日の温度や処理液の状態が印画紙の発色特性に影響を与えることから、そのような影響を無くす目的で行われる。したがって、このデイリーセットアップにより、上記のイニシャルセットアップにて設定された露光量は若干変更される可能性はある。この場合は、デイリーセットアップによって変更された後の露光量を基準にして、次のマガジンセットアップが行われることになる。なお、デイリーセットアップは、メーカーの異なる印画紙ごとに行われると共に、幅が異なっても同じメーカーの印画紙についてはそのうちのいずれか1つに対してのみ行われる。印画紙の発色特性はメーカーごとに異なっており、また、同じメーカーの印画紙については、その日の温度や処理液の状態に応じて同じような傾向で発色特性が変化するので、幅の異なる全ての印画紙について行う必要がないからである。
【0049】
マガジンセットアップは、目標濃度値が得られるように、イニシャルセットアップまたはデイリーセットアップで設定された露光量を用いる印画紙ごとに調整することを主な目的としている。したがって、このマガジンセットアップは、露光時に使用する印画紙をこれとは幅の異なる印画紙に変更したり、1ロールの印画紙がなくなり、これと同じ種類で同じ幅の印画紙を新たに装置に装填したとき(ロットが変更されたとき)に行われる。なお、本実施の形態では、イニシャルセットアップで用いられる特定の印画紙を印画紙Pとして、マガジンセットアップで用いられる印画紙を印画紙Qとする。
【0050】
次に、本発明の露光量調整方法の詳細について説明する。なお、デイリーセットアップについては、説明の便宜上、ここではその説明を省略し、以下ではイニシャルセットアップおよびマガジンセットアップの詳細について説明する。
【0051】
(イニシャルセットアップ)
イニシャルセットアップを図2に基づいて説明する。まず、18段階のテストパターン(無彩色のみによる18段階のグレースケール)を印画紙Pに露光する(S1)。より具体的には、B,G,Rのそれぞれについて、0(白)から65535(黒)までの階調を18段階に分け、各段階でB,G,Rの各色について露光を行うことにより、18ステップのテストパターンを印画紙Pに焼き付ける。
【0052】
続いて、上記テストパターンを処理液にて現像し、得られるプリントの18段階それぞれのY,M,Cの各濃度値を濃度計5にて読み取る(S2)。そして、図5(a)に示すように、横軸に階調を、縦軸に濃度をとって、各段階における階調と濃度とをプロットする。このとき、横軸にBの階調をとったときは縦軸にY濃度をとり、横軸にGの階調をとったときは縦軸にM濃度をとり、横軸にRの階調をとったときは縦軸にC濃度をとる。その後、図5の各点の間を補間し、図5(b)に示すように、階調と濃度との関係を示す特性曲線(B−Y曲線、G−M曲線、R−C曲線)を求める(S3)。
【0053】
つぎに、1〜18ステップの各段階に対応する濃度値が、予め設定されている目標濃度値に近づくように、1〜18段階における露光量を補正する(S4)。例えば、10段階目の目標濃度値が0.9であるとすると、10段階目の露光量を変化させて印画紙Pを露光し、このときの濃度値を濃度計5にて読み取る。そして、得られた値が0.9±0.02の範囲内に収まるまで、この処理を繰り返す。また、上記の±0.02は、濃度計5の読み取り誤差を考慮したものであり、この値に限定されるわけではない。なお、露光量は、AOM16B・16Gに入力する高周波信号を調整することに補正することができる。
【0054】
これにより、印画紙Pについて、1〜18までの各段階における目標濃度値に対応する露光量が得られることになる。そして、横軸に1〜18までの階調を、縦軸に目標濃度値に対応する露光量をとって、これをプロットすることにより、印画紙Pについて、全ての階調に対する露光量を示したテーブルを求めることができる。さらに、制御部7の図示しないLUTに、このテーブルを設定することによりイニシャルセットアップが完了する。
【0055】
(マガジンセットアップ)
次に、マガジンセットアップを図1に基づいて説明する。なお、ここでは、イニシャルセットアップのときに用いた主ペーパーである印画紙Pとはメーカーの異なる印画紙Qを用いて露光を行う場合を想定する。また、以下での説明を理解しやすくするため、デイリーセットアップは既に行われているものとし、その結果、イニシャルセットアップの結果がそのまま使えるものとする。また、この印画紙Qの18段階のテストパターンにおける各段階ごとの目標濃度値も予め得られているものとする。
【0056】
まず、図2のS1と同様の手法で、18段階のテストパターンを印画紙Qに形成する(S6)。そして、印画紙Qを処理液にて現像し、得られるプリントの1〜17段階目のY,M,Cの各濃度値を濃度計5にて読み取る(S6)。
【0057】
さらに、B,G,Rの各色を最大露光量(18段階目に該当する露光量)で露光することにより、黒色1画素のみを印画紙Qに形成する。すなわち、上記したテストパターンにおける18段階目に相当する1画素のみが形成されることになる(S8)。続いて、黒色1画素のみが形成された印画紙Qを処理液にて現像し、得られる黒色1画素のY,M,C各色成分の濃度を濃度計5にて読み取る(S9)。ここで、濃度計5の検出対象は黒色1画素のみであることから、図6(a)に示すように、各色成分の濃度分布はそれぞれ異なる広がりを示す。さらに、図6(b)に示すような、隣合う画素同士で流出する各色成分を補充しあうといった黒色のベタ画像を露光した場合に起こりうる現象は生じない。したがって、黒色画素を露光する場合における実際上の各色成分の濃度を検出することが可能となる。本実施の形態では、上記黒色1画素のY,M,Cの各濃度値として、例えば2.5,2.4,2.2が得られたものとする。なお、Y,M,Cの各濃度値は、印画紙QにB,G,Rの各光を照射して得られる反射光の反射率に基づいて得られるものであり、単位は特にない。
【0058】
つぎに、Y,M,Cの各濃度値のうち、最も小さいCの濃度値2.2を基準濃度値として設定し、他のYおよびMの濃度値が基準濃度値になるように、上記テーブルにおける18段階目の露光量を補正する(S10)。マガジンセットアップにて、このような手順を実行することにより、焼付部6が各デバイス毎に異なるMTF(modulation transfer function)特性を示していても、黒色1画素、すなわち最大階調である18段階目におけるY,M,Cの各濃度値を均一にすることができる。
【0059】
つぎに、1〜16各段階に対応する濃度値が、予め設定されている目標濃度値に近づくように、上記テーブルにおける1〜16段階目の露光量を補正する(S11)。なお、S11の補正の方法については、図2のS4と全く同様である。
【0060】
つぎに、16段階目の目標濃度値と上記基準濃度値とに基づいて、17段階目の目標濃度値を決定する(S12)。これは、16〜18段階の濃度値の変化を滑らかにさせるためである。したがって、17ステップ目の目標濃度値の決定方法は、16〜18ステップまでの濃度値を滑らかに変化させることができればどのような方法でもよい。例えば、上記両濃度値の単なる平均をとってもよいし、どちらかの濃度値に重みを持たせてその平均をとってもよい。
【0061】
そして、S12にて得られた17段階目の目標濃度値に近づくように、上記テーブルにおける17段階目の露光量を補正する(S13)。なお、この補正の方法は、S4の場合と同様である。
【0062】
さらに、このようにして補正された1〜18段階の露光量を基に、印画紙Qについて、全ての階調に対する露光量を示したテーブルを補正することができる。これは、横軸に階調を、縦軸にマガジンセットアップにて補正した1〜18段階の露光量をとってこれをプロットする。これにより、印画紙Qに対応するように、全ての階調に対する露光量を示したテーブルを補正することができる。
【0063】
マガジンセットアップにて、このような手順を実行することにより、イニシャルセットアップで用いた印画紙と感光特性が異なる印画紙を用いる場合でも、画像形成装置は所定の目標濃度値を出力することができる。これに加えて、本実施の形態のマガジンセットアップでは、S8〜S10の手順が実行されることにより、焼付部6が各デバイス毎に異なるMTF(modulation transfer function)特性を示していても、18段階目の黒色画像のY,M,Cの各色成分の濃度値を均一にすることができる。ここで、S8〜S10で、黒色1画素のみを露光し、この黒色1画素の各色成分の濃度を補正する理由について説明する。
【0064】
レーザー光が印画紙を露光する場合、1画素における濃度分布は、図6(a)に示すように、光の結像点を中心としてガウス分布的な広がりを示す。また、この濃度分布は各色成分毎に異なる広がりを示す。また、図6(a)に示すように、結像点からの濃度分布の広がりがY,M,Cの順に強い場合、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲を越えて白色画素の範囲に流出する各色成分の濃度は、Y>M>Cとなる。よって、黒色画素の周囲の白色画素の範囲に、暗い黄色(ダークイエロー)の滲みが発生することになるという問題が生じる。一方、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲から流出した各色成分の濃度が、Y>M>Cであることから、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲における各色成分の濃度はC>M>Yとなる。すなわち、本来焼き付けられるべき黒色画素の範囲に発現する黒色は、色成分のバランスを欠いたものとなるという問題が生じる。
【0065】
ところが、印画紙上に黒色のベタ画像を焼き付けた場合、このような問題は生じない。この場合、図6(b)に示すように、隣り合う画素同士が黒色であるため、本来焼き付けられるべき画素の範囲を越えて隣の画素に流出する各色成分は、隣合う画素同士で補充しあう(打ち消し合う)ことになる。したがって、1画素のみに着目すれば各色成分の濃度分布に広がりが生じているものの、周囲にある画素も黒色であることから、結果的に黒色のベタ部分においては、色成分のバランスの整った黒色が発現することになる。すなわち、印画紙に通常のベタ画像を露光する場合は、上記した問題は生じないものの、細かな画像の露光が必要な場合(例えば細かな黒色文字を露光する場合)、上記した問題が生じる。
【0066】
一方、18段階のグレースケールのうち、1〜17段階のスケールはワンオンワンオフ画像であるが、最大露光能力である18段階では黒色のベタ画像である。このため、S8〜S10で行われる18段階目の露光量の補正で、黒色のベタ画像を露光すると、濃度計5は、結果的に色成分のバランスの整った黒色画素検出してしまうことになる。そして、このように検出した各色成分の濃度値を基に補正処理を行うと、黒色のベタ画像や他の色の画像を露光する場合は問題が生じないが、例えば細かな黒色文字を露光する場合、色成分のバランスの欠いた黒色が発現することになる。このような理由により、S8〜S10では、黒色1画素のみを露光することにしている。
【0067】
このように、マガジンセットアップでは、18段階目の濃度値を、基準濃度値となるように露光量を補正している。言い換えれば、黒色1画素、すなわちB,G,Rの最大露光量である18段階目におけるY,M,Cの各濃度値を均一にすることができる。
【0068】
したがって、焼付部6が各デバイス毎に異なるMTF(modulation transfer function)特性を示していても、上述したマガシンセットアップを実行することにより、色成分の整った細かな黒色画像を露光することができる。
【0069】
なお、本実施形態では、焼付部6をレーザーで構成した場合について説明したが、例えばLCD、LCS、DMD、PLZT露光ヘッド等、時間制御により光量を調節してデジタル露光を行う光変調素子で構成した場合でも、本発明の露光量調整方法を適用することが可能である。この場合、上記イニシャルセットアップを実施する前に光源の発光レベルを均一化させる処理(ユニフォーミティー調整)を行う必要がある。
【0070】
また、本実施の形態では、黒色1画素のみを形成する手順としているが、無彩色であれば黒色に限定されない。また、上記1画素は、周囲に画素が形成されていない1画素であればよく、1画素のみの形成に限定されるわけではない。
【0071】
最後に、上述した実施の形態は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0072】
【発明の効果】
本発明の露光量調整方法は、以上のように、互いに異なる複数の色を、各色毎に同一階調で露光することにより、周囲に画素が形成されていない1画素を少なくとも1つ感光材料に形成する第1のステップと、感光材料上に露光した1画素における各色成分の濃度を濃度検出手段で測定する第2のステップと、上記各色成分のうち、最も低い濃度値を示す色成分の濃度を基準濃度として、上記各色成分の濃度がそれぞれ基準濃度になるように、上記階調に対応する上記互いに異なる複数の色の露光量を調整する第3のステップとを備えることを特徴とする。
【0073】
それゆえ、複数かつ異なる色毎に同一階調で露光することにより、周囲に画素が形成されていない1画素を少なくとも1つ感光材料に形成する。したがって、ベタ画像のように、隣り合う画素同士で流出した色成分を互いに補充しあうということは生じない。さらに、上記1画素における各色成分の濃度を濃度検出手段で測定するので、焼付装置が上記1画素を露光した場合における実際の各色成分の濃度分布を検出することができる。そして、上記各色成分のうち、最も低い濃度値を示す色成分の濃度を基準濃度として、上記各色成分の濃度がそれぞれ基準濃度になるように、上記階調に対応する複数かつ異なる色の露光量を調整する。これにより、複数かつ異なる色毎に同一階調で露光する場合に、色成分の整った1画素を発現させることができるので、細かい無彩色の画像(小さい文字等)を形成することができる。すなわち、色成分のバランスを欠いた画像が形成されることはない。さらに、1画素のエッジ付近を越えて僅かに流出する各色成分についても、各色成分の濃度が均一になるように調整されるので、エッジ付近で変色した滲みが生じることもない。したがって、余分な滲みが生じることなく、色成分のバランスの整った無彩色の細かな画像を発現できる露光量調整方法を提供することができるという効果を奏する。
【0074】
本発明の露光量調整方法は、以上のように、上記の手順に加えて、第1のステップの同一階調は、焼付装置のもつ最大階調であることを特徴とする。
【0075】
それゆえ、複数かつ異なる色毎に最大階調の露光量を調整することができるので、色成分のバランスの整った細かい黒色の画像(小さい文字等)を形成することができるという効果を奏する。
【0076】
本発明の露光量調整方法は、以上のように、上記の手順に加えて、濃度検出手段はマイクロデンシトメータであることを特徴とする。
【0077】
それゆえ、1画素単位で濃度の検出が可能であるので、正確に1画素単位で各色成分の濃度のバラツキを検出できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光量調整方法による処理の一部であるマガジンアップでの処理手順を示すフローチャートである。
【図2】上記露光量調整方法による処理の一部であるイニシャルセットアップでの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の露光量調整方法が適用される画像出力装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】上記画像出力装置が備える焼付部と制御部との概略構成を示した模式図である。
【図5】(a)は、露光データと濃度との関係を18ステップの各ステップごとにプロットしたグラフであり、露光データと濃度との関係を特性曲線としたグラフである。
【図6】上記露光部が露光した画素における各色成分の濃度分布を示したものであって、(a)は、黒色画素と白色画素とを交互に露光した場合の説明図であり、(b)は、黒色画素を連続して露光した場合の説明図である。
【図7】デジタル露光用ペーパーとアナログ露光用ペーパーとの感光特性の相違を示したグラフである。
【符号の説明】
1 画像形成部
5 濃度計(濃度検出手段,マイクロデンシトメータ)
6 焼付部(焼付装置)
8 光源部
P 印画紙(感光材料)
Q 印画紙(感光材料)

Claims (3)

  1. 赤色光、緑色光、青色光によって感光材料を露光して当該感光材料に画像を形成する焼付装置の露光量を調整する露光量調整方法において、
    上記赤色光、緑色光、青色光の各々を互いに同一の階調で感光材料上の同一位置に照射することによって形成される1画素であって、周囲に画素が形成されていない上記1画素を少なくとも1つ感光材料に形成する第1のステップと、
    上記1画素におけるシアン色成分、マゼンタ色成分、黄色成分の各々の濃度を濃度検出手段によって測定する第2のステップと、
    上記測定した各色成分の濃度のうちの最も低い濃度を基準濃度として、上記各色成分の濃度がそれぞれ基準濃度になるように、上記階調に対応する上記赤色光、緑色光、青色光の各々の露光量を調整する第3のステップとを含むことを特徴とする露光量調整方法。
  2. 上記階調は、焼付装置のもつ最大階調であることを特徴とする請求項1に記載の露光量調整方法。
  3. 上記濃度検出手段はマイクロデンシトメータであることを特徴とする請求項1または2に記載の露光量調整方法。
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