JP3171974B2 - 画像読取方法 - Google Patents

画像読取方法

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JP3171974B2
JP3171974B2 JP00365793A JP365793A JP3171974B2 JP 3171974 B2 JP3171974 B2 JP 3171974B2 JP 00365793 A JP00365793 A JP 00365793A JP 365793 A JP365793 A JP 365793A JP 3171974 B2 JP3171974 B2 JP 3171974B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネガフィルム、リバー
サルフィルム等の透過原稿や、印刷物や写真等の原稿画
像を読み取る画像読取方法に関する。詳しくは、画像読
み取りの測定濃度範囲を適切に設定して、高画質な再生
画像が得られる高精度な画像読み取りを行うことができ
る画像読取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ネガフィルム、リバーサルフィル
ム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に記録さ
れた画像情報を光電的に読み取って、読み取った画像を
デジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用
の画像情報とし、この画像情報に応じて変調した記録光
によって印画紙等の感光材料を走査露光して、プリント
とするデジタルフォトプリンタの開発が進んでいる。
【0003】デジタルフォトプリンタは、複数画像の合
成や画像の分割等の編集や文字と画像との編集等のプリ
ント画像の編集レイアウトや、色/濃度調整、変倍率、
輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、
用途に応じて自由に編集および画像処理した仕上りプリ
ントを出力することができる。また、従来の面露光によ
るプリントでは、濃度分解能、空間分解能、色/濃度再
現性等の点で、フィルム等に記録されている画像濃度情
報をすべて再生することはできないが、デジタルフォト
プリンタによればフィルムに記録されている画像濃度情
報をほぼ100%再生したプリントが出力可能である。
【0004】このようなデジタルフォトプリンタは、基
本的に、フィルム等の原稿に記録された画像を読み取る
読取装置、読み取った画像を画像処理して後の露光条件
を決定するセットアップ装置、および決定された露光条
件に従って感光材料を走査露光して現像処理を施す画像
形成装置より構成される。
【0005】フィルム等に記録された画像の読取装置に
おいては、例えばスリット走査による読み取りでは、1
次元方向に延在するスリット状の読取光をフィルムに照
射すると共に、フィルムを前記1次元方向と略直交する
方向に移動(あるいは読取光と光電変換素子とを移動)
することにより、読取光によってフィルムを2次元的に
走査する。フィルムを透過したフィルム画像を担持する
透過光は、CCDラインセンサ等の光電変換素子の受光
面上に結像して、光電変換されて読み取られる。読み取
られた光量データは、増幅され、A/D変換でデジタル
信号とされ、各CCD素子による特性のバラツキの補
正、濃度変換、倍率変換等の各種の画像処理を施され
て、セットアップ装置に転送される。
【0006】セットアップ装置においては、転送された
画像情報を、例えばCRT等のディスプレイに可視像と
して再生する。オペレータは、再現画像を見て、必要で
あればこの再生画像に階調補正や色/濃度補正等の補正
をさらに加え(セットアップ条件の設定)、再生画像が
仕上りプリントとして合格(検定OK)であれば、記録
用の画像情報として画像形成装置に転送される。
【0007】画像形成装置においては、ラスタースキャ
ン(光ビーム走査)による画像記録を利用するものであ
れば、感光材料に形成される3原色の感光層、例えば
R、GおよびBの3色の露光に対応する3種の光ビーム
を、前記記録用の画像情報に応じて変調して主走査方向
(前記1次元方向に対応)に偏向すると共に、この主走
査方向と略直交する方向に、感光材料を副走査搬送する
(偏向された光ビームと感光材料とを相対的に副走査す
る)ことにより、記録画像に応じて変調された光ビーム
によって感光材料を2次元的に走査露光して、読み取っ
たフィルムの画像を感光材料に記録する。
【0008】露光済の感光材料は、次いで感光材料種に
応じた現像処理、例えば銀塩写真感光材料であれば、発
色・現像→漂白・定着→水洗→乾燥等の現像処理が施さ
れ、仕上りプリントとして出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】周知のように、フィル
ムは常に適正な光量で露光されているとは限らず、露光
不足(いわゆるアンダー露光)や露光過剰(いわゆるオ
ーバー露光)等の各種の露光状態のものがあるが、通常
のネガフィルムに記録される(記録可能な)画像濃度D
(=logE)の最大濃度は2.8〜3.2程度、ま
た、通常のリバーサルフィルムに記録される画像の最大
濃度は3.2〜3.8程度にも達する。
【0010】ここで、デジタルフォトプリンタで高画質
な仕上りプリントを得るためには、空間分解能および濃
度(光量)分解能共に高い光電変換素子を使用する必要
があり、例えばCCDセンサ等が良好に使用される。と
ころが、一般的に空間分解能および濃度分解能共に優れ
た光電変換素子は、測定可能な濃度範囲(ダイナミック
レンジ)が狭く、前述のようなネガあるいはリバーサル
フィルムの濃度範囲全域を測定することは困難である。
【0011】そのため、デジタルフォトプリンタ等に利
用される画像読取装置においては、光電変換素子による
読み取り濃度範囲を設定するために、プリントのための
フィルムの画像読み取りの前に、光電変換素子の測定濃
度領域を広くした状態でフィルムの画像を粗に読み取る
先読み(プレスキャン)を行い、仕上りプリントへの出
力のための画像読み取り(本スキャン)における画像読
み取りの濃度範囲を設定する。本スキャンにおいては、
設定された画像の読み取り濃度範囲に応じて、光電変換
素子にオフセットを与えて読み取り濃度範囲が調整(縮
小)され、例えば、読み取り光源の光量調整や増幅器の
ゲインを変更したり、光電変換素子がCCDである場合
には、蓄積時間を変更することによってオフセットが与
えられる。
【0012】ところが、フィルムの撮影条件によって
は、プレスキャンによって特定された画像読み取りの濃
度範囲が、本スキャンで読み取ることのできる濃度範囲
を超えてしまう場合がある。このような場合は、プレス
キャンによって得られた最大画像濃度あるいは最小画像
濃度を基準として、本スキャンで読み取ることができる
範囲での画像読み取りが行われる。つまり、プレスキャ
ンで得られた最大画像濃度を基準とする場合には、本ス
キャンでは最小画像濃度近傍の画像情報が読み取れず、
逆に最小画像濃度を基準とする場合には最大画像濃度近
傍の画像情報が読み取れない。
【0013】しかしながら、この画像読取方法では、例
えばストロボ撮影や郊外で木陰の人物を撮影した場合な
どでは、必要な画像情報を読み取ることができない場合
が多々あり、再生して出力した画像、すなわち仕上りプ
リントの画質劣化の大きな要因となっている。
【0014】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、プレスキャンによって設定された
画像読み取りの濃度範囲が、本スキャンで読み取ること
のできる濃度範囲を超えた場合であっても、適切に読み
取り画像濃度範囲を設定して、必要な画像情報を全て読
み取った高精度な画像読み取りが可能で、安定して高画
質な出力画像を得ることができる画像読取方法を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、原稿の反射光あるいは原稿の透過光を光
電変換素子によって読み取ることにより、前記原稿に担
持される画像を読み取るに際し、前記原稿に担持される
画像を測定濃度域の広い光電変換素子によって粗に読み
取る先読みを行い、この先読みによって得られた画像濃
度の最大画像濃度と最小画像濃度との差が、本読みにお
ける光電変換素子の測定濃度範囲内である場合には、前
記先読みにおける最大画像濃度から最小画像濃度までを
本読みにおける読取濃度範囲に設定し、前記先読みによ
って得られた最大画像濃度と最小画像濃度との差が、本
読みにおける光電変換素子の測定濃度範囲を超えている
場合には、前記画像の中央領域における画像濃度から本
読みにおける読取濃度範囲を設定することを特徴とする
画像読取方法を提供する。
【0016】また、前記画像読み取り方法において、前
記画像の中心から画像全体の30〜60%の領域を前記
画像の中央領域とするのが好ましい。
【0017】また、前記画像読み取り方法において、前
記画像の中央領域において、画像の中心に近い画像濃度
データほど高い重みを掛けた重み付けを行って本読みに
おける測定濃度範囲を設定するのが好ましい。
【0018】
【発明の作用】本発明は、ネガあるいはポジフィルムや
印刷物等の原稿に担持される画像の読み取りを、測定可
能な濃度範囲(以下、測定濃度範囲とする)の広い光電
変換素子によって粗に読み取る先読み(プレスキャン)
を行った後、プレスキャンによって得られた画像濃度情
報に応じて画像読み取りの濃度範囲(以下、読取濃度範
囲とする)を設定し、原稿に担持される画像を詳細に読
み取る本読み(本スキャン)を行う画像読取方法に関す
る。
【0019】従来、このようなプレスキャンを行って読
取濃度範囲の設定を行って、本スキャンを行う画像読み
取りにおいて、プレスキャンによって設定された本スキ
ャンでの読取濃度範囲が、本スキャンに使用される光電
変換素子の測定濃度範囲を超えてしまった場合、プレス
キャンによって得られた最大画像濃度あるいは最小画像
濃度を基準として、本スキャンで読み取ることができる
範囲での画像読み取りが行われる。この方法では最大画
像濃度あるいは最小画像濃度のいずれを基準として選択
するかによって、最大あるいは最小画像濃度近傍の画像
情報を読み取ることができず、この画像濃度領域に必要
な画像情報があると、高画質な出力画像を得ることがで
きないというのは前述のとおりである。
【0020】これに対し、本発明の画像読取方法におい
ては、プレスキャンによって読み取られた最大画像濃度
と最小画像濃度との差が本スキャンにおける測定濃度範
囲内であった場合には、この最大画像濃度から最小画像
濃度までを読取濃度範囲として設定し、プレスキャンに
よって読み取られた最大画像濃度と最小画像濃度との差
が本スキャンにおける測定可能範囲を超えている場合に
は、画像の中央領域における画像濃度から、本読みにお
ける読取濃度範囲を設定する。
【0021】通常のカメラによる撮影では、露光制御は
平均測光あるいは中央部重点測光によって行われる。こ
こで、平均測光といってもフィルムに撮影された画面全
面を測光して平均を出すことは稀であり、通常、全画面
の中央領域の30〜60%のデータより平均光量を算出
し、露光制御が行われる。また、コンパクトカメラやズ
ームレンズを使用した撮影では周辺光量不足を生じ易く
中央部濃度と周辺濃度とが大幅にずれてしまい、周辺光
量不足によって記録される画像の濃度範囲が不要に広く
なってしまう場合があり、さらに、夜間にストロボを使
用して撮影を行った場合等では、周辺部が強アンダー状
態になって、やはり画像の濃度範囲が不要に広くなって
しまう。
【0022】つまり、通常に撮影されたフィルムに記録
された画像では、記録画像の濃度範囲が広い場合でも
(特に画像濃度範囲が不当に広い場合には)、有効な画
像情報のほとんどは画像の中央領域に担持されている。
従って、上記構成を有する本発明の画像読取方法によれ
ば、原稿に記録されている画像濃度範囲が、本スキャン
における測定濃度範囲を超えている場合であっても、高
画質な出力画像を得るために必要な画像情報を確実に読
み取った高精度な画像読み取りを実現することができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の画像読取方法について、添付
の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。図
1に、本発明の画像読取方法を実施するデジタルフォト
プリンタの一例を概念的に示す。なお、図1において
は、画像情報の流れを実線で、制御信号の流れを破線
で、光を一点鎖線で、それぞれ示す。
【0024】図1に示されるデジタルフォトプリンタ1
0は、24枚取り、36枚取り等の現像済のネガフィル
ムやリバーサルフィルムに記録された透過画像を1コマ
づつ順次読み取って必要な画像処理を行った後、フルカ
ラーのプリント画像(出力画像)とするためのセットア
ップを行い、この画像を走査露光によって感光材料Aに
記録して、現像処理して仕上りプリントPを出力するも
ので、基本的に、露光済の(ロール)フィルムFに記録
された透過画像(以下、画像とする)を順次読み取って
画像処理する本発明の画像読取方法を実施する画像読取
装置12と、読み取られた画像のシュミレーション像を
表示し、品質検定を行って画像形成条件(セットアップ
条件)を決定するセットアップ装置14と、セットアッ
プ装置14によって決定された画像形成条件に応じて感
光材料Aを走査露光し、露光した感光材料Aを現像処理
して仕上りプリントPとする画像形成装置16とより構
成される。
【0025】図1において、画像読取装置12は、本発
明の画像読取方法を実施するもので、基本的に、プレス
キャン(先読み)部18、本スキャン(本読み)部2
0、プレスキャン演算記憶部22、読取制御部24、入
力タイミング制御部26、増幅器28、A/Dコンバー
タ30、CCD補正部32、濃度変換部34、および倍
率変換部36より構成される。このような画像読取装置
12は、現像済の(ロール)フィルムFを図中矢印a方
向に搬送しつつ、フィルムFに記録された画像を1コマ
づつ光電的に読み取って、読み取った画像情報をA/D
変換、計測値の補正、濃度変換、倍率変換、シャープネ
ス等の各種の画像処理を行って、この画像情報をセット
アップ装置14に送る。
【0026】本発明にかかる図示例の画像読取装置12
は、プレスキャン部18および本スキャン部20がそれ
ぞれ独立して配備され、まずプレスキャン部18でフィ
ルムFに記録された画像を粗に読み取って画像の概要を
得、次いで、プレスキャン部18によるプレスキャンの
結果に応じて、画像読み取りの読取濃度範囲等の読み取
り条件を設定した後、本スキャン部20において高い空
間分解能および濃度分解能でフィルムFの画像を読み取
る。
【0027】プレスキャン部18は、プレスキャン用の
光源38と、結像レンズ44と、プレスキャン用ライン
CCD46(以下、プレスキャンCCD46とする)と
を有し、さらにフィルムFを所定の速度で搬送するため
の図示しない搬送ローラ対等を有する。
【0028】光源38は、フィルムFの画像のプレスキ
ャンのための先読み光を射出するもので、プレスキャン
CCD46による読み取りに十分な光量を射出できるも
のであれば、ハロゲンランプや蛍光灯等の通常の画像読
み取りに利用される各種の光源がいずれも利用可能であ
る。
【0029】フィルムFは、画像領域以外の場所で保持
されて矢印aで示される走査搬送方向に所定の搬送速度
で搬送されつつ、光源38からの先読み光によって全面
を照射される。
【0030】フィルムF(に記録される画像)を透過し
た透過光は、結像レン44によってプレスキャンCC
D46に結像される。プレスキャンCCD46は、例え
ば、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)
の3原色のそれぞれに対応する3つのCCDラインセン
サより構成され、この透過光の光量をR、GおよびBの
3原色に分解して測定し、光電変換してR、GおよびB
の各画像情報として読み取る。
【0031】ここで、図示例の画像読取装置12におい
ては、プレスキャン部18によるプレスキャンは、主に
本スキャンにおける画像読み取りの濃度範囲(以下、読
取濃度範囲とする)の設定、およびフィルタ部52の制
御のために行われる。従って、プレスキャンCCD46
による透過光の測定は、フィルムFに記録される濃度範
囲全域を測定可能な測定濃度領域(ダイナミックレン
ジ)を有するものであれば、高い空間分解能および濃度
分解能を有する必要はない。
【0032】プレスキャン部18によって読み取られた
光量データ(画像情報)は、プレスキャン演算記憶部2
2に転送される。プレスキャン演算記憶部22は、転送
された画像情報を画像の画像濃度情報に演算して、本ス
キャンにおける読取濃度範囲や、本スキャン部20のフ
ィルタ部52における各フィルタの挿入量等を設定す
る。
【0033】ここで、図示例の画像読取装置12は、本
発明の画像読取方法を実施するものであるので、プレス
キャンCCD46によって読み取られた画像濃度情報の
最大画像濃度および最小画像濃度の差が、本スキャン部
20(本スキャン用ラインCCD64)による測定濃度
範囲内である場合には、この最大画像濃度から最小画像
濃度までを本スキャンによる読取濃度範囲とし、プレス
キャンにおける最大画像濃度および最小画像濃度の差
が、本スキャン部20における測定濃度範囲を超えてし
まった場合には、画像の中央領域の画像濃度より本スキ
ャンにおける読取濃度範囲を設定する。このような読取
濃度範囲の設定方法としては、濃度ヒストグラムを作製
してこれより読取濃度範囲を設定する方法等、各種の方
法が利用可能であるが、好適な例として下記の方法が例
示される。
【0034】この方法においては、図2に示されるよう
に画像を複数に分割、例えば図示例のように5×5に2
5分割してS1〜S25までの領域とし、それぞれの領
域における最大画像濃度および最小画像濃度を検出す
る。画像の分割数には特に限定はないが、後述するが中
央領域より読取濃度範囲を設定する場合には、この領域
が30〜60%となるのが好ましいので、5×5=25
〜9×9=81程度とするのがよい。なお、縦方向と横
方向の分割数が異なってもよいのはもちろんである。
【0035】次いで、画像全領域を対象とする最大画像
濃度と最小画像濃度を検出する。この最大画像濃度と最
小画像濃度との差が本スキャン部20の測定濃度範囲な
いである場合には、ここで検出された最大画像濃度から
最小画像濃度を本スキャンにおける読取濃度範囲とす
る。一方、検出された最大画像濃度と最小画像濃度との
差が本スキャン部20の測定濃度範囲を超えている場合
には、画像の中央領域の画像濃度より読取濃度範囲が設
定され、図示例においては、領域S1〜S9までの画像
濃度データより本スキャンにおける読取濃度範囲を設定
する。
【0036】本発明者の検討によれば、前述のように、
通常のカメラでは露光制御は全画面の中央領域の30〜
60%のデータより平均光量を算出して行われている。
また、コンパクトカメラによる撮影、ームレンズやス
トロボを使用しての撮影では、中央部分の露光量に対し
て周辺部分の露光量が低くなってしまい、中央部濃度と
周辺濃度とが大幅にずれて記録された画像濃度範囲が不
当に広くなってしまう場合が多い。つまり、通常のフィ
ルムにおいては、記録された画像濃度範囲が不当に広い
場合には、重要(高画質な仕上りプリントPの出力に必
要)な画像情報はほぼ画像の中央領域に担持されてお
り、周辺部分の画像情報には不要(さらに、仕上りプリ
ントPの画質低下の原因となりうる)画像濃度情報が担
持されている場合が多い。また、プロの写真家等の技術
に優れた者が撮影したフィルムでは、画像周辺部に重要
な画像情報が担持されている場合もあるが、このような
フィルムに記録された画像は、濃度範囲が不当に広いと
いうことは稀であり、ほとんどの場合は記録された画像
濃度範囲は本スキャンにおける測定濃度範囲に納まる。
【0037】従って、プレスキャンによって読み取られ
た画像濃度情報の最大画像濃度および最小画像濃度の差
が、本スキャンにおける測定濃度範囲内である場合に
は、この最大画像濃度から最小画像濃度までを読取濃度
範囲として設定し、前記濃度差が本スキャンの測定濃度
範囲を超える場合には、画像の中央領域の画像濃度より
本スキャンにおける読取濃度範囲を設定する本発明の画
像読取方法によれば、高画質な仕上りプリントを出力す
るために必要な画像濃度情報を取りこぼすことなく、確
実に読み取ることができ、ストロボ撮影、ズームレンズ
を使用した撮影等、各種の条件で撮影されたフィルム
(原稿)より、高画質な仕上りプリント(出力画像)を
安定して形成することができる。
【0038】中央領域の設定方法には特に限定はない
が、画像の中心から、画像全体の30〜60%面積を占
めるように中心領域を設定するのが好ましい。本発明者
の検討によれば、フィルムに記録された画像濃度範囲が
広い場合には、中央領域をこの範囲に設定することによ
り、本スキャンによってほぼ確実に必要な画像情報を検
出することができ、高画質な仕上りプリントを安定して
形成することができる。
【0039】中央領域の画像濃度データより読取濃度範
囲を決定する方法には特に限定はなく、設定された中央
領域の最大画像濃度から最小画像濃度までを読取濃度範
囲とする方法、中央領域であるS1〜S9のそれぞれの
最大画像濃度と最小画像濃度とを求め、その平均を読取
濃度範囲とする方法等、各種の方法が利用可能である
が、好ましくは、画像の中心に近い領域ほど重み付けを
行って読取濃度範囲を設定するのが好ましい。
【0040】この方法では、S1〜S9までの中央領域
において、例えば、画像の中心である領域S1には4倍
の重みを掛け、中心の領域S1の近傍である領域S1に
隣接する領域S2〜S5には2倍の重みを掛け、残りの
領域S6〜S9は計測されたデータそのまま(1倍の重
み付け)として、S1〜S9の加重平均を求めて、この
データより本スキャンにおける読取濃度範囲を設定す
る。
【0041】プレスキャン演算記憶部22においては、
このような本スキャンにおける画像の読取濃度範囲の設
定以外にも、プレスキャンによって得られた画像濃度情
報より、画像の露光状態を判別(適正露光か、あるいは
アンダー露光かオーバー露光か)して、本スキャン部2
0のフィルタ部52における各フィルタの挿入量を設定
する。
【0042】プレスキャン演算記憶部22で設定された
読取濃度範囲やプレスキャンにおける読み取りタイミン
グは本スキャン制御部26に転送され、また、フィルタ
挿入量は調光制御部24に転送される。本スキャン制御
部26は、プレスキャン演算記憶部22からの信号を受
けて、本スキャン用ラインCCD64による読取濃度範
囲の制御や、本スキャン用ラインCCD64、A/Dコ
ンバータ30、CCD補正部32、さらにセットアップ
装置14のタイミングセレクタ88等による画像情報の
処理タイミングの制御等を行う。一方、調光制御部24
は、プレスキャン演算記憶部22からの信号を受けて本
スキャン部20のフィルタ部52における各フィルタの
挿入量を調整する。なお、図示例においては、読取濃度
範囲の調整はフィルタ部52におけるフィルタ挿入量の
調整や本スキャン用ラインCCD64の蓄積時間の調整
(読取タイミングの調整)等によって行われる。
【0043】本スキャン部20は、出力(仕上りプリン
トPへの記録)のための画像読み取りを行うものであっ
て、プレスキャンの終了した画像を、プレスキャンの結
果に応じて高い空間分解能(例えば35ミリフィルムで
あれば1100画素×1700ライン程度)および濃度
分解能で光電的に読み取って、出力画像情報として増幅
器28に転送する。このような本スキャン部20は、基
本的に、本スキャン用の光源50と、フィルタ部52
と、集光部54と、搬送ローラ対56と、結像レンズ6
2と、本スキャン用ラインCCD64(以下、本スキャ
ンCCD64とする)とを有する。
【0044】光源50は、フィルムFの画像読み取りの
ための読取光を射出するもので、本スキャンCCD64
による読み取りに十分な光量を照射であるものであれ
ば、ハロゲンランプや蛍光灯等の通常の画像読み取りに
利用される各種の光源がいずれも利用可能である。
【0045】光源50より射出された読取光は、次いで
フィルタ部52に入射する。フィルタ部52は、読取光
より熱や紫外線などの不要な成分をカットすると共に、
読み取る画像の露光状態等に応じて読取光の光量や色調
を調整するもので、防熱フィルタや紫外線吸収フィルタ
等が組み合わされたフィルタ52Nと、3原色の色フィ
ルタ、例えばシアンフィルタ52Cマゼンタフィルタ5
2M、およびイエローフィルタ52Yの3枚の色フィル
タとによって構成される。各フィルタの読取光の光路へ
の挿入量は、前述の調光制御部24によって制御され
る。
【0046】フィルタ部52を通過した読取光は、集光
部54に入射する。集光部54は入射した読取光を内部
で拡散および集光して、開口54aより、走査方向(図
中矢印a方向)と略直交する方向に長手方向を有するス
リット状の読取光として射出して、フィルムFに入射さ
せる。なお、集光部54より射出されるスリット状の読
取光は、長手方向がフィルムFの幅方向より長尺である
必要があるのはいうまでもない。
【0047】搬送ローラ対56はフィルムFを画像領域
以外の場所で挟持して、矢印aで示される走査搬送方向
に所定の搬送速度、例えば本スキャンCCD64のクロ
ックレート(蓄積時間)に応じて、例えばフィルムFが
35ミリフィルムであれば1700ラインの読み取りを
行うような所定の搬送速度で搬送するものであり、図示
しないモータ等の駆動源が係合されている。ここで、前
述のように読取光はこの走査方向と略直交する方向に長
手方向を有するスリット状であるので、走査方向に搬送
されるフィルムF(画像)は、結果的に読取光によって
全面を2次元的にスリット走査される。
【0048】なお、図面を簡略化するために省略する
が、画像読取装置12には搬送ローラ対56以外にも、
この搬送ローラ対56と同期して動く同様のローラ対や
ガイド部材等、フィルムFの安定した走査搬送を実現す
るための各種の部材が設けられているのはもちろんであ
る。また、フィルムFの走査搬送装置は搬送ローラ対5
6以外に、ベルトによる搬送、スプロケットギアを用い
た搬送等、読取光がフィルムFを透過可能な方法であれ
ば、公知の長尺物の搬送方法が各種利用可能である。
【0049】フィルムFを透過したスリット状の透過光
は、結像レンズ62によって本スキャンCCD64の受
光面上に結像して、光量測定される。本スキャンCCD
64は、R、GおよびBの3原色に対応する3種のCC
Dラインセンサより構成されるもので、フィルムFを透
過した記録画像を担持する透過光を、例えばR、Gおよ
びBの3原色に分光して、それぞれの光量を光電変換し
て測定することにより、フィルムFに記録される画像を
前述のようにして設定された読取濃度範囲(光量範囲)
で読み取る。
【0050】図示例においては、例えば、35ミリフィ
ルムであれば、例えば1ライン(すなわちスリット状の
透過光の長手方向)を1100画素で読み取る。従っ
て、図示例の画像読取装置12においては、35ミリフ
ィルムに記録された画像であれば、1100画素×17
00ラインの高い空間分解能で読み取る。また、本スキ
ャンCCD64ではプレスキャンCCD46に比して濃
度分解能も高くする必要があるが、高画質な仕上りプリ
ントを得るためには、濃度D(=logE)で0.01
程度の分解能を確保するのが好ましい。
【0051】また、本スキャンCCD64による読取濃
度範囲は、前述のように設定されており、高画質な仕上
りプリントPを得るのに必要な画像濃度情報を確実に読
み取った高精度な画像読取が行われる。
【0052】図示例の画像読取装置12においては、プ
レスキャン部18および本スキャン部20共に、光電変
換素子としてラインCCDを使用したが、本発明はこれ
に限定はされずエリアCCDを使用してもよい。また、
CCD以外にも、フォトマルチプライヤ等の公知の各種
の光電変換素子も利用可能である。
【0053】さらに、図示例の本スキャン部20でプレ
スキャン部18においては、スリット走査によってフィ
ルムFに記録された画像を読み取るものであったが、本
発明はこれには限定はされず、フライングスポットスキ
ャナ(FSS)や光ビーム走査(いわゆるラスタースキ
ャン)等を利用してもよいのはもちろんである。
【0054】本スキャンCCD64によって読み取られ
たフィルムFの画像のR、GおよびBの各画像情報(以
下、画像情報とする)は、増幅器28によって増幅さ
れ、A/Dコンバータ30によってデジタル信号に変換
される。画像情報は、次いでCCD補正部32によって
本スキャンCCD64の各画素毎の誤差(バラツキ)
や、暗電流および暗減衰のバラツキを補正した後、倍率
変換部36によって倍率変換およびシャープネスの強調
(アンシャープマスク)を施されてセットアップ装置1
4に転送される。
【0055】セットアップ装置14は、画像読取装置1
2より転送された画像情報の品質検定を行い、必要に応
じて色/階調補正を行って、出力(プリント)のための
画像情報として画像形成装置16に転送するものであっ
て、基本的に、第1セレクタ70と、3つのフレームメ
モリ(FM)72a,72bおよび72cと、第2セレ
クタ74と、セットアップ演算記憶部76と、色階調補
正表示制御部78(以下、表示制御部78とする)と、
ディスプレイ80と、入力手段82と、色補正部84
と、階調補正部86と、タイミングセレクタ88と、出
力タイミング制御部90とより構成される。
【0056】倍率変換部36からの画像情報は、先ず第
1セレクタ70に転送される。第1セレクタ70は、フ
ィルムFの各コマの画像情報を3つのフレームメモリ7
2a,72bおよび72cに順次振り分ける。つまり、
例えば、当初第1セレクタ70は1コマ目の画像情報を
フレームメモリ72aに記憶するように転送経路を接続
する。フレームメモリ72aへの記憶が終了すると第1
セレクタ70は、2コマ目の画像情報がフレームメモリ
72bに記憶されるように転送経路を切り替える。
【0057】一方、1コマ目の画像情報がフレームメモ
リ72a記憶されると、第2セレクタ74はフレームメ
モリ72aとセットアップ演算記憶部76と表示制御部
78とを接続する。セットアップ演算記憶部76は、プ
スキャン演算記憶部22より転送されたプスキャン
の画像情報と、フレームメモリ72aから読み込んだ画
像情報に応じて、この画像に対する最適な画像処理条件
(セットアップ条件)を演算し、この結果に基づき表示
制御部78を制御する。表示制御部78は、フレームメ
モリ72aから読み込んだ画像情報およびセットアップ
演算記憶部76からの指示信号に基づき、この条件にお
ける仕上りプリントに対応するシュミレーション画像を
ディスプレイ80に表示する。
【0058】オペレータは、ディスプレイ80に表示さ
れた画像を見て品質検定を行い、検定合格であれば入力
手段82のスタートキーを、検定不合格であれば修正キ
ーを押して、色補正キーや階調補正キーによって、色お
よび/または階調補正の指示を入力手段82に入力す
る。セットアップ演算記憶部76は、入力された色およ
び/または階調補正の指示に従って表示制御部78を制
御し、表示制御部78はこの制御に従って、再度シュミ
レーション画像をディスプレイ80に表示する。この操
作は、ディスプレイ80に表示された画像の品質検定が
合格するまで繰り返し行われる。
【0059】以上の操作の結果、品質検定が合格して入
力手段82のスタートキーが押圧されると、セットアッ
プ演算記憶部76は確定したセットアップ条件に応じた
色補正および階調補正信号を色補正部84と階調補正部
86に転送する。同時に第2セレクタ74はフレームメ
モリ72aと色補正部84とを接続し、フレームメモリ
72aより読み出された画像情報は、色補正部84およ
び階調補正部86によって、セットアップ条件に応じた
色/階調補正が行われて画像形成装置16に転送され
る。また、第2セレクタ74は、同時にフレームメモリ
72bとセットアップ演算記憶部76と表示制御部78
とを接続し、同様にフレームメモリ72bに記憶された
画像の品質検定が行われる。
【0060】出力タイミング制御部90は、セットアッ
プ装置14のセットアップ演算記憶部76、表示制御部
78、色補正部84、階調補正部86等の各部位からの
出力、さらに、画像形成装置16に配備されるD/Aコ
ンバータ92、AOMドライバ94等の各部位からの出
力およびポリゴンミラー96の駆動、それぞれ制御
【0061】図示例のセットアップ装置14は、3つの
フレームメモリ72a,72bおよび72cを有するも
のであったが、フレームメモリの数は3つに限定はされ
ず、1または2、あるいは4以上のフレームメモリを有
するものであってもよい。なお、図示例のデジタルフォ
トプリンタ10は、基本的に、画像読取装置12、セッ
トアップ装置14および画像形成装置16の3つの装置
より構成されているので、処理効率やデジタルフォトプ
リンタ10のコスト等を考慮すると、フレームメモリの
数は図示例の3つが最もバランスがよいと考えられる。
【0062】画像形成装置16は、セットアップ装置1
4より転送された画像情報に応じて、光ビーム走査によ
って感光材料Aを走査露光して、露光を終了した感光材
料Aを現像処理して仕上げプリントPとして出力するも
のであって、D/Aコンバータ92と、AOMドライバ
94と、画像露光部98と、現像部100とを有するも
のである。
【0063】セットアップ装置14より出力された画像
情報は、D/Aコンバータ92によってアナログ画像情
報に変換された後、AOMドライバ94に転送される。
AOMドライバ94は、転送された画像情報に応じて光
ビームを変調するように、画像露光部98の音響光学変
調器(AOM)104を駆動する。
【0064】一方、画像露光部98は、光ビーム走査
(ラスタースキャン)によって感光材料Aを走査露光し
て、前記画像情報の画像を感光材料Aに記録するもの
で、図3に概念的に示されるように、感光材料Aに形成
されるR感光層の露光に対応する狭帯波長域の光ビーム
を射出する光源102R、以下同様にG感光層の露光に
対応する光源102G、およびB感光層の露光に対応す
る光源102Bの各光ビームの光源、各光源より射出さ
れた光ビームを、それぞれ記録画像に応じて変調するA
OM104R、104Gおよび104B、光偏向器とし
てのポリゴンミラー96、fθレンズ106と、感光材
料Aの副走査搬送手段108を有する。
【0065】光源102(102R、102G、102
B)より射出され、互いに相異なる角度で進行する各光
ビームは、それぞれに対応するAOM104(104
R、104G、104B)に入射する。なお、光源10
2としては、感光材料Aの感光層に対応する所定波長の
光ビームを射出可能な各種の光ビーム光源が利用可能で
あり、各種の半導体レーザ、LED、He−Neレーザ
等のガスレーザ、等が例示される。また各光ビームを合
波する合波光学系であってもよい。各AOM104に
は、AOMドライバ94より記録画像に応じたR、Gお
よびBそれぞれの駆動信号r、gおよびbが転送されて
おり、入射した光ビームを記録画像に応じて強度変調す
る。
【0066】AOM104によって変調された各光ビー
ムは、光偏向器としてのポリゴンミラー96の略同一点
に入射して反射され、主走査方向(図中矢印x方向)に
偏向され、次いでfθレンズ10によって所定の走査
位置zに所定のビーム形状で結像するように調整され、
感光材料Aに入射する。なお、光偏向器は、図示例のポ
リゴンミラーのみならず、レゾナントスキャナ、ガルバ
ノメータミラー等であってもよい。また、このような画
像露光部98には、必要に応じて光ビームの整形手段や
面倒れ補正光学系が配備されていてもよいのはもちろん
である。
【0067】一方、感光材料Aはロール状に巻回されて
遮光された状態で所定位置に装填されている。このよう
な感光材料Aは引き出しローラ等の引き出し手段に引き
出され、カッタによって所定長に切断された後(図示省
略)、副走査手段108を構成する走査位置zを挟んで
配置されるローラ対108aおよび108bによって、
走査位置zに保持されつつ前記主走査方向と略直交する
副走査方向(図中矢印y方向)に副走査搬送される。こ
こで、光ビームは前述のように主走査方向に偏向されて
いるので、副走査方向に搬送される感光材料Aは光ビー
ムによって全面を2次元的に走査され、感光材料Aにセ
ットアップ装置14より転送された画像情報の画像が記
録される。
【0068】露光を終了した感光材料Aは、次いで搬送
ローラ対110によって現像部100に搬入され、現像
処理を施され仕上りプリントRとされる。ここで、例え
ば感光材料Aが銀塩写真感光材料であれば、現像部10
0は発色・現像槽112、漂白・定着槽114、水洗槽
116a、116bおよび116c、乾燥部118等よ
り構成され、感光材料Aはそれぞれの処理槽において所
定の処理を施され、仕上りプリントRとして出力され
る。
【0069】以上説明したデジタルフォトプリンタ10
の動作タイミングを、図4に概念的に示す。
【0070】図示例においては、光ビームをAOM10
4によって変調した構成であったが、これ以外にも、光
源がLD等の直接変調が可能なものであれば、これによ
って光ビームを記録画像に応じて変調してもよい。ま
た、副走査搬送手段も走査位置を挟んで配置される2組
のローラ対以外に、走査位置に感光材料を保持する露光
ドラムと走査位置を挟んで配置される2本のニップロー
ラ等であってもよい。
【0071】さらに、図示例の光ビーム走査以外にも、
ドラムに感光材料を巻き付けて、光ビームを一点に入射
して、ドラムを回転すると共に軸線方向に移動する、い
わゆるドラムスキャナであってもよい。また、光ビーム
走査以外にも、面光源と液晶シャッタとによる面露光で
あってもよく、LEDアレイ等の線状光源を用いた露光
であってもよく、感光材料に出力せずに、CRT等のデ
ィスプレイに画像出力をするものであってもよい。
【0072】
【実験例】以下、本発明の画像読取方法の具体的実験例
を挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0073】図1に示されるデジタルフォトプリンタ1
0において、プレスキャン部12(プレスキャンCCD
46)によって、35ミリネガフィルムを400dpi
の分解能(読み取りサイズ63.5μm)で、512×
341画素(フィルム上で約32.5×21.6mm)で
読み取った。なお、原稿となった35ミリネガフィルム
は、ストロボ撮影されたものであり、平均的に中央部分
が明るく周辺部の暗い、広い画像濃度範囲を有するもの
であった。また、画像の一部に傷を有している。
【0074】読み取った35ミリネガフィルムの画像
を、図2に示されるように5×5で25分割(1領域当
たり102×38画素、余った部分は切り捨てした)し
て、各領域ごとに最大画像濃度と最小画像濃度を検出し
た。その結果、マゼンタ濃度を代表例とすると、画像全
体の最大画像濃度と最小画像濃度との差(画像濃度範
囲)は2.15、画像の中央領域S1〜S9の画像濃度
範囲は1.42、さらに画像中央である領域S1に4倍
の重み付けを、S1に隣接する領域S2〜S5に2倍の
重み付けを、その他の領域S6〜S9には1倍の重み付
けをそれぞれ掛けた過重平均によって得られた中央領域
の画像濃度範囲は1.18であった。
【0075】プレスキャンによって得られた以上の各種
の画像濃度範囲を基に、本スキャンCCD64による読
取濃度範囲を設定して画像読み取り(本スキャン)を行
い、感光材料A(通常の印画紙)に再生画像を形成した
ところ、それぞれ下記のような結果を得た。
【0076】まず、本スキャンCCD64の測定濃度範
囲を超えている全体の画像濃度範囲2.15で画像読み
取りを行った場合、本スキャンCCD64のS/N比お
よび空間分解能を低下することにより測定濃度範囲を拡
大して画像読み取りを行ったので、得られた再生画像は
色および濃度再現性が低く、かつ全体的にいわゆる粒子
が荒い画像であった。また、ネガフィルムから印画紙に
直接プリントを行う場合に利用されるフィルムの画像濃
度範囲は通常1.1〜1.2程度であるので、画像濃度
範囲2.15で印画紙に画像記録を行った場合には、画
像のコントラストが通常の直接プリントの場合の約半分
程度となってしまい、メリハリのないぼけた画像となっ
てしまった。
【0077】他方、画像全体の画像濃度範囲2.15よ
り1.2程度の画像濃度範囲を選択して再生画像を形成
した場合には、濃度の高い側を選択するか低い側を選択
するかによって再生画像の濃度が変化してしまい、ま
た、得られた再生画像は、直接プリントによる画像に比
べ、色および濃度再現性が悪かった。
【0078】これに対し、画像の中央領域S1〜S9の
画像濃度範囲1.42を利用して本スキャンを行った場
合には、色および濃度再現性が良好な直接プリントによ
る画像に近い再生画像を得ることができた。特に、過重
平均によって得られた中央領域の画像濃度範囲1.18
によって本スキャンを行った際には、光源からの光の直
接入射や正反射、ゴミや傷による悪影響を和らげること
ができ、高画質な再生画像を安定して得ることができ
た。
【0079】近年では、ストロボ自動発光機能付きのコ
ンパクトカメラやレンズ付きフィルムが普及しており、
それに伴ってストロボ撮影の比率が増加して全撮影数の
35〜40%を占めるまでになっている。ここで、この
ストロボ撮影による画像のうち25〜30%はオーバー
露光となっており、主要被写体濃度と背景濃度との差が
大きな広い画像濃度範囲を有する画像である。つまり、
ストロボ撮影だけを考えた場合でも、全撮影数の約10
%は本スキャンによって適切に読み取ることができる濃
度範囲を超えてしまう。これに対し、本発明の画像読取
方法を利用することにより、上述のようにオーバー露光
のネガフィルムでも好適に画像読み取りを行うことがで
きるので、高画質な再生画像(出力プリント)を安定し
て作製することができる。
【0080】以上、本発明の画像読取方法について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良およ
び変更を行ってもよいのはもちろんである。また、以上
の説明はネガフィルムやポジフィルムの画像読み取りを
例に行ったが、本発明の画像読取方法は、印刷物や写真
等の画像読み取りにも好適に利用可能である。
【0081】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の画
像読取方法によれば、ストロボ撮影等によって得られた
フィルムのように記録された画像の濃度範囲が不当に広
い原稿画像であっても、高画質な出力画像を得るために
必要な画像情報を確実に読み取った高精度な画像読み取
りを実現することができ、高画質な出力画像を安定して
得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像読取方法を実施するデジタルフ
ォトプリンタの一例を概念的に示す図である。
【図2】 本発明の画像読取方法における画像の分割態
様の一例を概念的に示す図である。
【図3】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画
像形成装置の一部を概念的に示す概略斜視図である。
【図4】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの動
作タイミングを概念的に示すチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルフォトプリンタ 12 画像読取装置 14 セットアップ装置 16 画像形成装置 18 プレスキャン部 20 本スキャン部 22 プレスキャン演算記憶部 24 読取制御部 26 本スキャン制御部 28 増幅器 30 A/Dコンバータ 32 CCD補正部 34 濃度変換部 36 倍率変換部 38,50 光源 44,62 結像レンズ 46 プレスキャン用ラインCCD(プレスキャンCC
D) 52 フィルタ部 54 集光部 64 本スキャン用ラインCCD(本スキャンCCD) 70 第1セレクタ 72a,72b,72c フレームメモリ 74 第2セレクタ 76 セットアップ演算記憶部 78 色階調補正表示制御部 80 ディスプレイ 82 入力手段 84 色補正部 86 階調補正部 88 タイミングセレクタ 90 出力タイミング制御部 92 D/Aコンバータ 94 AONドライバ 96 ポリゴンミラー 98 画像露光部 100 現像部 102(102R,102G,102B) 光源 104(104R,104G,104B) 音響光学変
調器(AOM) 106 fθレンズ 108 副走査手段 112 発色および現像槽 114 漂白および定着槽 116a,116b,116c 水洗槽 118 乾燥部 A 感光材料 P 仕上りプリント

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿の反射光あるいは原稿の透過光を光電
    変換素子によって読み取ることにより、前記原稿に担持
    される画像を読み取るに際し、 前記原稿に担持される画像を測定濃度域の広い光電変換
    素子によって粗に読み取る先読みを行い、この先読みに
    よって得られた画像濃度の最大画像濃度と最小画像濃度
    との差が、本読みにおける光電変換素子の測定濃度範囲
    内である場合には、前記先読みにおける最大画像濃度か
    ら最小画像濃度までを本読みにおける読取濃度範囲に設
    定し、前記先読みによって得られた最大画像濃度と最小
    画像濃度との差が、本読みにおける光電変換素子の測定
    濃度範囲を超えている場合には、前記画像の中央領域に
    おける画像濃度から本読みにおける読取濃度範囲を設定
    することを特徴とする画像読取方法。
  2. 【請求項2】前記画像の中心から画像全体の30〜60
    %の領域を前記画像の中央領域とする請求項1に記載の
    画像読取方法。
  3. 【請求項3】前記画像の中央領域において、画像の中心
    に近い画像濃度データほど高い重みを掛けた重み付けを
    行って本読みにおける測定濃度範囲を設定する請求項1
    または2に記載の画像読取方法。
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