JP3788220B2 - 記録シート剥離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像が形成される記録シートを挟持して記録シート搬送方向に回転する一対の記録シート挟持回転部材を通過する記録シートを、前記記録シート挟持回転部材の表面から剥離させる記録シート剥離装置に関する。
本発明の記録シート剥離装置は、プリンタ、複写機、FAX等の画像形成装置等の、一対の転写用回転部材を有する転写装置または一対の定着用回転部材を有する定着装置等で使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置の定着装置は、圧接しながら回転する一対の定着ロールを有し、各定着ロールの圧接領域である定着領域を通過する記録シート上のトナー像を加熱定着している。各定着ロールは、互いに圧接する定着位置と互いに離隔した離隔位置との間で移動可能に支持されており、定着動作時には前記定着位置に配置される。定着動作時に前記一対の定着領域から排出される記録シートを定着ロール表面から剥離させるために、先端部が前記定着ロール表面に近接して配置される剥離シート(記録シートを剥離させるためのシート剥離部材)が使用されている。この種の剥離シートとしては、次の技術(J01)が従来公知である。
(J01)特開平11−184300号公報記載の技術
この公報に記載された定着ロールから記録シートを剥離させるための剥離シートは、プラスチック製または金属製のシートであり、その先端は直線に沿って形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(前記従来技術(J01)の問題点)
前記従来技術(J01)に記載された剥離シートは、一対の定着ロールを圧接させたときの荷重により大きく撓む。薄肉の定着ロールに設置した場合、ロール中央部の間隙が400μm以上となり、通過する記録シートの画像に障害が生じたり、剥離不良が起こるという問題点がある。
【0004】
また一般に、一対の定着ロールを互いに圧接させたり離隔させたりする機構としてカムが使用されている。記録シートが定着領域の通過時に紙詰まりした場合、前記カムを回転させて一対の定着ロールを離隔させると、圧接状態が解除されて撓みの無い状態に戻る。この時、定着ロールと微小な寸法で離れて配置された剥離シートと定着ロールとが干渉(接触)するという問題点もある。
【0005】
前記説明では、定着装置の一対の定着ロール(記録シート挟持回転部材)から排出される記録シートを定着ロールから剥離させる剥離シートについて説明したが、転写装置のバックアップロールに支持された中間転写ベルトおよび2次転写ロールにより構成される一対の転写用回転部材(すなわち、一対の記録シート挟持回転部材)さらにベルト上の未定着トナー像を記録シートに加熱により転写、定着を同時に行なう転写定着装置や、加熱側をベルト状回転部材とした加熱ベルト定着装置に対しても本発明を適用可能である。
【0006】
本発明は、前述の事情に鑑み、下記(O01),(O02)の記載内容を課題とする。
(O01)一対の記録シート挟持回転部材の圧接する圧接領域から排出される記録シートを前記記録シート挟持回転部材表面から剥離させる剥離シートの先端と、前記記録シート挟持回転部材表面との間隙を軸方向に沿って一定に保持すること。
(O02)一対の記録シート挟持回転部材の圧接する圧接領域から排出される記録シートを前記記録シート挟持回転部材表面から剥離させる剥離シートと、前記記録シート挟持回転部材表面との干渉を防止すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0008】
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明の記録シート剥離装置は、次の構成要件(A01)〜(A05)を備えたことを特徴とする。
(A01)搬送される記録シート(S)の搬送方向に垂直な幅方向に延びるとともに互いに圧接する圧接領域により形成された記録シート挟持部(Q5)に進入した記録シート(S)を挟持して記録シート(S)搬送方向に回転する一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)、
(A02)前記記録シート挟持部から排出される記録シート(S)を前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちのいずれか1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面から剥離させるために前記1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面に先端部が近接し且つ前記記録シート挟持回転部材幅方向に沿って配置された1枚のシート状剥離部材(24;63)、
(A03)前記幅方向に沿って配置され且つ前記シート状剥離部材(24;63)を支持するシート状剥離部材支持板(25;64)、
(A04)前記シート状剥離部材支持板(25;64)に対して記録シート(S)搬送方向に垂直な方向に間隔を置いて配置され且つ固定フレームに支持された、前記シート状剥離部材支持板(25;64)よりも高剛性の剛性支持部材(12a;62)、
(A05)前記剛性支持部材(12a;62)およびシート状剥離部材支持板(25;64)を連結し且つ前記剛性支持部材(12a;62)に対するシート状剥離部材支持板(25;64)の間隔を調節することにより前記シート状剥離部材(24;63)を湾曲させて前記記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)に対する前記シート状剥離部材(24;63)先端の位置をそれぞれ独立に調整可能な前記幅方向に沿って間隔を置いて配置された複数の間隔調節部材(21+26;67+68)。
【0009】
(本発明の作用)
前記構成を備えた本発明の記録シート剥離装置では、搬送される記録シート(S)の搬送方向に垂直な幅方向に延びる一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)は、記録シート(S)を挟持して記録シート(S)搬送方向に回転する。
間隔調節部材(21+26;67+68)は、固定フレームに支持された高剛性の剛性支持部材(12a;62)と、前記剛性支持部材(12a;62)から記録シート(S)搬送方向に垂直な方向に間隔を置いて配置された前記シート状剥離部材支持板(25;64)とを連結し且つ、前記剛性支持部材(12a;62)に対するシート状剥離部材支持板(25;64)の間隔を調節することにより前記シート状剥離部材(24;63)を湾曲させて前記記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)に対する前記シート状剥離部材(24;63)先端の位置を調整できる。
前記幅方向に沿って配置されたシート状剥離部材支持板(25;64)は、前記シート状剥離部材(24;63)を支持する。前記シート状剥離部材(24;63)は、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちのいずれか1つの表面に先端部が近接し且つ前記幅方向に沿って配置される。
したがって、前記間隔調節部材(21+26;67+68)をそれぞれ独立に調整してシート状剥離部材(24;63)を湾曲させて前記剛性支持部材(12a;62)に対するシート状剥離部材支持板(25;64)の間隔を部分的に調節することにより、シート状剥離部材(24;63)の先端部の位置を、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)の記録シート挟持部(Q5)に対して適切な位置に配置することができる。このため、前記記録シート挟持部(Q5)から排出される記録シート(S)を前記記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)の表面から確実に剥離させることが可能となる。
【0010】
(本発明の構成要件の具体例1)
前記本発明において、次の構成要件(A06)〜(A08)を備えることが可能である。
(A06)回転操作軸(4)の軸線回りに圧接回転位置と離隔回転位置との間で回転可能な回転操作部材(6)、
(A07)前記回転操作部材(6)が前記圧接回転位置に回転したときに前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちの一方の記録シート挟持回転部材(Fp)を他方の記録シート挟持回転部材(Fh)に対して圧接させるとともに、前記回転操作部材(6)が前記圧接回転位置から離隔回転位置に向かって回転したときに前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちの一方の記録シート挟持回転部材(Fp)を他方記録シート挟持回転部材(Fh)に対して離隔させる記録シート挟持回転部材移動機構、
(A08)前記回転操作部材(Fp)が前記圧接回転位置から前記離隔回転位置に向かって回転したときに前記シート状剥離部材(24;63)の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面から離隔させるとともに前記回転操作部材(6)が前記離隔回転位置から前記圧接回転位置に回転したときに前記シート状剥離部材(24;63)の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面に近接させるシート状剥離部材移動機構。
【0011】
前記構成要件(A06)〜(A08)を備えた場合、回転操作軸(4)の軸線回りに圧接回転位置と離隔回転位置との間で回転可能な回転操作部材(6)を前記圧接回転位置に回転させると、記録シート挟持回転部材移動機構は、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちの一方の記録シート挟持回転部材(Fp)を他方の記録シート挟持回転部材(Fh)に対して圧接させる。その状態では、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)は、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)の圧接領域(Q5)に進入した記録シート(S)を挟持して搬送して圧接領域(Q5)を通過させることができる。
前記回転操作部材(6)を前記圧接回転位置から離隔回転位置に向かって回転させると、記録シート挟持回転部材移動機構は、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)のうちの一方の記録シート挟持回転部材(Fp)を他方記録シート挟持回転部材(Fh)に対して離隔させる。したがって、ジャム(紙詰まり)の発生時等には、前記回転操作部材(6)を回転操作することにより、ジャム処理作業を容易に行うことができる。
シート状剥離部材移動機構は、前記回転操作部材(6)が前記圧接回転位置から前記離隔回転位置に向かって回転したときに前記シート状剥離部材(24;63)の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面から離隔させるとともに前記回転操作部材(Fh)が前記離隔回転位置から前記圧接回転位置に回転したときに前記シート状剥離部材(24;63)の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材(Fh)の表面に近接させる。
したがって、回転操作部材(6)の回転操作により、前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)の接近および離隔作業と、記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)表面へのシート状剥離部材(24;63)の接近および離隔作業とを同時に行うことができる。
【0012】
(本発明の構成要件の具体例2)
また、前記本発明において、次の構成要件(A09)を備えることが可能である。
(A09)加熱ロール(定着用加熱回転部材)(Fh)および加圧ベルト(定着用加圧回転部材)(Fp)により構成された前記一対の記録シート挟持回転部材(Fh,Fp)。
前記構成要件(A09)を備えた場合、回転操作部材(6)の回転操作により、前記加熱ベルト(Fh)および加圧ベルト(Fp)の圧接および離隔作業と、加熱ロール(Fh)表面への剥離シート(24;63)の接近および離隔作業とを同時に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の記録シート剥離装置を備えた定着装置を有するカラー画像形成装置の説明図である。
図1において、画像形成装置Uは、自動原稿搬送装置U1とこれを支持するプラテンガラスPGを有する画像形成装置本体(複写機)U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1と、原稿給紙トレイTG1から前記プラテンガラスPG上の複写位置(原稿読取位置)を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙トレイTG2とを有している。
前記画像形成装置本体U2は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)、露光光学系A等を有している。
前記自動原稿搬送装置U1でプラテンガラスPG上を搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)でR(赤)、G(緑)、B(青)の電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、前記RGBの電気信号をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。
【0015】
矢印Ya方向に回転移動する像担持体(回転部材)PRの表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電され、潜像書込位置Q1、現像領域Q2、および1次転写領域Q3を順次通過する。
前記レーザ駆動回路DLにより駆動されるROS(潜像書込装置)は、レーザビームLにより前記潜像書込位置Q1において露光走査し像担持体PR表面に静電潜像を形成する。フルカラー画像を形成する場合は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色の画像に対応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。
【0016】
ロータリ式の現像装置Gは、回転軸Gaの回転に伴って前記現像領域Q2に順次回転移動するY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色の現像器GY,GM,GC,GKを有している。前記各色の現像器GY,GM,GC,GKは、前記現像領域Q2に現像剤を搬送する現像ロールGRを有しており、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像をトナー像Tnに現像する。
【0017】
前記像担持体PRの下方には左右一対のスライドレールSR,SRによりスライドフレームF1(2点鎖線で表示)が前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されている。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMのベルトフレームF2がヒンジ軸F2a周りに上下に回動可能に支持されている。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBを回転移動可能に支持する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rf,T2a)と、1次転写ロールT1と、コンタクトロールT2cと、それらを支持する前記ベルトフレームF2とを有している。
前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rf,T2a)は、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、アイドラロール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含み、バックアップロールT2aには前記コンタクトロールT2cが当接している。
【0018】
前記ベルトモジュールBMは、前記ヒンジ軸F2a周りに上下に回動可能であり、下方に回動した状態では、前記スライドフレームF1とともに前記像担持体PRと摩擦接触することなく、画像形成装置本体U2に対して出入可能である。
前記1次転写器T1は、コントローラCが制御する電源回路Eによりトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加され、前記像担持体PR表面のトナー像Tnを、1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに1次転写する。フルカラー画像の場合、像担持体PR表面に順次形成される各色のトナー像Tnは、前記1次転写領域Q3において中間転写ベルトB表面に順次重ねて1次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベルトB上に形成される。
単色のモノカラー画像を形成する場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナー像が中間転写ベルトB上に1次転写される。
1次転写後、像担持体PR表面は、残留トナーが像担持体クリーナCLpによりクリーニングされ、除電ロールJRにより除電される。
【0019】
前記バックアップロールT2aの下方には、左右一対のスライドレールSR,SRにより前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能な2次転写スライドフレームFsが、画像形成装置本体U2に対して着脱可能に支持されている。前記2次転写スライドフレームFsには2次転写ユニットUtの2次転写昇降フレームFtがヒンジ軸Fta周りに上下に回動可能に支持されている。2次転写ユニットUtは下方に回動した状態では前記ベルトモジュールBMと摩擦接触することなく、画像形成装置本体U2に対して出入可能である。
前記2次転写ユニットUtは、2次転写ロールT2bと、2次転写ロールクリーナCLtと、ロール支持レバーLrと、転写後シートガイドSG2と、シート搬送ベルトBHと、それらを支持する前記2次転写昇降フレームFtと、を有している。
【0020】
前記ロール支持レバーLrは、前記2次転写ロールT2bおよび2次転写ロールクリーナCLtを支持するレバーであり、図示しないモータによりヒンジ軸La周りに回動され、前記2次転写ロールT2bを、前記中間転写ベルトBに接触する2次転写位置および中間転写ベルトBから離れた待機位置の間で移動させる。
前記2次転写ロールT2bおよび前記中間転写ベルトBの接触領域により2次転写領域Q4が形成され、前記2次転写ロールT2b、前記バックアップロールT2aおよびコンタクトロールT2cにより2次転写器T2が構成されている。
【0021】
給紙トレイTR1に収容された記録シートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚ずつ分離されて、レジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4を記録シートSが通過する際、2次転写器T2のコンタクトロールT2cには、コントローラCが制御する電源回路Eからトナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。前記2次転写器T2は、前記中間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像を前記2次転写領域Q4において一括して記録シートSに2次転写する。
2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCLbにより残留トナーが除去される。また、前記2次転写ロールT2bは2次転写ロールクリーナCLtにより表面付着トナーが回収される。
【0022】
なお、前記2次転写ロールT2bおよびベルトクリーナCLbは、中間転写ベルトBと離接(離隔および接触)自在に配設されており、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。なお、前記2次転写ロールクリーナCLtは、前記2次転写ロールT2bと一緒に離接移動を行う。
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着領域Q5に搬送される。定着領域Q5は、加熱ロール(定着用加熱回転部材、記録シート挟持回転部材)Fhおよび加圧ベルト(定着用加圧回転部材、記録シート挟持回転部材)Fp(一対の記録シート挟持回転部材FhおよびFp)の圧接領域(記録シート挟持部)により形成される領域である。前記記録シートSは、定着領域Q5を通過する際に前記加熱ロールFhおよび加圧ベルトFpを有する定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、記録シート排出トレイTR2に排出される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SG1,SG2,BHで示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0023】
(定着装置)
図2は図1に示す定着装置の全体説明図で斜視図である。
図3は前記図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接している状態を示す図である。
図4は前記図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールから離隔している状態を示す図である。
図5は前記図2のV−V線断面の要部説明図で、記録シートを加熱ロールから剥離させるための剥離部材の先端を定着ロール表面に接近して配置した定着動作位置に保持された状態を示す図である。
図6は前記図5の剥離部材の先端を定着ロール表面から離隔した離隔位置に保持された状態を示す図である。
図7は図3〜図6に示す加圧ベルト定着部材の要部説明図であり、加圧ベルトの内側の分解断面図である。
【0024】
図2〜図4において、定着装置Fは、フロントプレート1、リアプレート2、およびそれらを連結する連結部材3等を有している。前記フロントプレート1およびリアプレート2は画像形成装置の固定フレーム(図示せず)に着脱可能に固定される。前記フロントプレート1およびリアプレート2により加熱ロールFhが回転可能に支持されており、加熱ロールFhの後端部には図示しないモータおよび回転力伝達部材により回転力が伝達されるように構成されている。
また、前記フロントプレート1およびリアプレート2により回転操作軸4が回転可能に支持されており、前記回転操作軸4の前端部には操作ハンドル(回転操作部材)6が固定されている。回転操作軸4の両端部にはそれぞれ、前記フロントプレート1またはリアプレート2の内側面に隣接する位置に、加圧ベルト(定着用加圧回転部材)Fpを昇降させるための昇降カム7がねじN1により固定されている。
また図5、図6において、回転操作軸4には前記昇降カム7の内側に剥離部材移動用カム8がねじN2により固定されている。
前記操作ハンドル6が図2の状態にあるときには、前記カム7は図3の位置に保持され、カム8は図5の位置に保持される。また、前記操作ハンドル6が図2から半時計方向に回転すると、前記カム7は図3の位置から図4の位置に回転し、カム8は図5の位置から図6の位置に回転する。
【0025】
図2、図5、図6において、前記回転操作軸4に回転可能に支持される剥離部材支持部材11は、Uを横にした形の断面形状を有し前記回転操作軸4の3方を囲むように配置した中央部分12(図2参照)と、その両端に設けた軸装着部13,13(図2参照)とを有している。前記軸装着部13,13は前記回転操作軸4に回転可能に嵌合している。
剥離部材支持部材11にはガイドロール支持用板ばね16および板ばね固定部材17がねじ18により固定されている。図5、図6において、ガイドロール支持用板ばね16の下端部には複数のガイドロール19が回転可能に支持されている。
【0026】
図5〜図6及び図8において、前記剥離部材支持部材11の中央部分12の下側部分(剛性支持部材、すなわち、後述の剥離シート支持部材25より高剛性の部材)12aには複数のボルト貫通孔12bが形成されている。前記複数の各ボルト貫通孔12bにはそれぞれ、連結ボルト21が上方から下方に貫通している。前記連結ボルト21には、中央部分12の下面12aに隣接する部分にクリップ22が装着されており、連結ボルト21はボルト貫通孔12b内部で自由に回転可能であるが軸方向には移動不可能に構成されている。
【0027】
各連結ボルト21の下端部に連結される剥離部材23は、記録シートを加熱ロール表面から剥離させるためのシート状剥離部材(すなわち、剥離シート)24と、前記剥離シート24を支持する板状の弾性のある剥離シート支持板25と、前記剥離シート支持板25の上面に固定され且つ前記複数の各連結ボルト21に対応して配置されたねじ孔形成部材26とを有している。
前記各ねじ孔形成部材26のねじ孔には前記連結ボルト21の下端部がねじ込まれている。前記連結ボルト21の頭部21aを回転すると、連結ボルト21の回転によりねじ孔形成部材26が前記剛性支持部材12aに対して接近または離隔する。したがって、前記複数の連結ボルト21と前記ねじ孔形成部材26により前記剥離シート支持板25と前記剛性支持部材12aとの間隔を部分的に調節することを可能にする間隔調整部材(21+26)が形成される。したがって、剛性の高い前記剛性支持部材12aと弾性のある前記剥離シート支持板25との間の剛性の関係から、たとえば剥離シート支持板25および剥離シート24を、図8の2点鎖線で示すような湾曲した形状に調節することができる。
【0028】
前記中央部分12と前記回転操作軸4回りに回転可能な軸装着部13,13とを有する剥離部材支持部材11が回転操作軸4回りに回転したとき、前記中央部分12の側面に連結された前記ガイドロール支持用板ばね16、板ばね固定部材17、ねじ18および複数のガイドロール19と、中央部分12の下面12aに支持された剥離部材23等は、前記剥離部材支持部材11と共に前記回転操作軸4回りに回転する。
図3、図4において、フロントプレート1およびリアプレート2にはねじN3により板ばね27の一端部が支持されており、板ばね27の自由端部は前記剥離部材支持部材11の中央部分12に係止されている。そして、前記回転操作軸4上に回転可能に支持された剥離部材支持部材11は、前記板ばね27により通常時は図3および図5に示す位置に保持されている。そして、剥離部材支持部材11は、回転操作軸4が図5の回転位置から図6の回転位置に移動して、カム8が剛性支持部材12aを下方に押圧したとき(図6参照)に、回転操作軸4回りに反時計方向に回転するように構成されている。
【0029】
図2〜図4において、フロントプレート1およびリアプレート2にはそれらの上端部に直角に折り曲げられたロッド連結部1a,2aが設けられている。前記ロッド連結部1a,2aの下面にはそれぞれロッド連結ブロック31が固定されている。ロッド連結部材1a,2aおよびロッド連結ブロック31にはロッド32の上端部が圧入状態で連結されるロッド圧入孔(図示せず)が形成されている。
前記ロッド32は、その下端部にばね受座33が設けられており、ばね受座33は圧縮ばね34の下端を支持している。
【0030】
前記フロントプレート1およびリアプレート2にはそれぞれレバー支持軸36(図2〜図4参照)が設けられており、レバー支持軸36には回動レバー37の一端部37aが回転可能に支持されている。回動レバー37の他端部(自由端部)には板状のロッド貫通部37bが設けられており、ロッド貫通部37bには前記ロッド32が軸方向にスライド可能に貫通するロッド貫通孔(図示せず)が形成されている。
前記ロッド貫通部37bの下面は前記圧縮ばね34の上端により常時上方に持ち上げられている。
【0031】
図3〜図6において、加圧回転部材としての加圧ベルト(加圧定着用回転部材)Fpは薄膜状のエンドレスのベルトにより形成されており、前記エンドレスの加圧ベルトFpの内側には加圧ベルトFpの幅方向(前記加熱ロールFhの軸方向)に延びるベルト支持フレーム41が配置されている。
図3〜図7において、前記ベルト支持フレーム41は、金属製の断面J型のフレーム本体42と前記フレーム本体42に溶接されたプレート43により構成されている。 前記断面J型のフレーム本体42は、その長手方向に垂直な断面図において、中央部42aと、その両端部で90°折り曲げられて互いに対向するように配置された短辺部分42bおよび長辺部分42cとを有している。長辺部42cは前記短辺部分42bよりも長く形成されており、その先端部分は短辺部分42bの先端よりも加熱ロールFh側に突出している。すなわち、長辺部分42cは前記短辺部分42bの先端よりも加熱ロールFh側に突出する突出部分42c1を有している。
【0032】
前記断面J型のフレーム本体42の一部(前記突出部分42c1を除いた部分)とプレート43とにより断面長方形の高剛性の角筒が形成されている。
前記長辺部分42cにはその長手方向に沿って間隔を置いて配置された複数のガイド装着孔42c2が形成されている。
前記プレート43には図3〜図7において左右方向の中央部分に、その長手方向(図3〜図7の画面に垂直な方向)に沿って間隔を置いて配置された複数のばね収容筒貫通孔43aが形成されている。また、前記プレート43には図3〜図7において左右方向の右端部分に、その長手方向(図3〜図7の画面に垂直な方向)に沿って間隔を置いて配置された複数の脚部材挿入孔43bが形成されている。
前記断面J型のフレーム本体42およびプレート43により構成されたベルト支持フレーム41は、前記フロントプレート1およびリアプレート2にそれぞれ支持された前記各回動レバー37,37に、連結部材44を介して連結されている。なお、前記ベルト支持フレーム41の両端部と回動レバー37,37との連結構造は適当な形状の連結部材44を介して連結する代わりに、それらを直接連結することも可能である。
前記各回動レバー37に長手方向の両端部が連結されたベルト支持フレーム41は回動レバー37の回動時に加熱ロールFhに対して接近した位置と離隔した位置との間で移動する。
【0033】
前記ベルト支持フレーム41を構成するフレーム本体42の中央部分42aの下面には、その長手方向(加熱ロールFhの軸方向)に沿ってオイル吸収部材(フェルト等)46が接着されている。
前記ベルト支持フレーム41にはその短辺部分42bおよび長辺部分42cの外側面に、長手方向に沿ってそれぞれベルトガイド48および47が装着されている。前記ベルトガイド47は、その長手方向に沿って間隔を置いて配置された複数のL型突起47aを有しており、前記複数のL型突起47aを前記複数のガイド装着孔42c2に挿入してから長手方向に移動させることにより、フレーム本体42の長辺部分42cの外側面に着脱自在に装着されている。
また、前記ベルトガイド48も前記ベルトガイド47と同様にして、フレーム本体42の短辺部分42bの外側面に着脱自在に装着されている。
【0034】
前記ベルト支持フレーム41を構成するプレート43の上面にはばね支持部材51が支持されており、ばね支持部材51は、その長手方向(図3〜図7の画面に垂直な方向)に沿って間隔を置いて配置された複数のばね収容筒51aを有している。前記複数のばね収容筒51aは下方に突出して形成されており、前記プレート43の複数のばね収容筒貫通孔43aに挿入可能である。また、ばね支持部材51の上端部にはパッド支持部材ガイド面51bが形成されている。
図5〜図7において、低摩擦シート52は、前記プレート43上面に支持されるプレート被支持部52aと、前記加圧ベルトFpの内周面に沿って配置されるベルト接触部52bとを有している。前記プレート被支持部52aには前記複数のばね収容筒51aに対応した位置に貫通孔(図示せず)が形成されている。したがって、前記ばね支持部材51の複数のばね収容筒51aは、前記低摩擦シート52のプレート被支持部52aに形成された複数の貫通孔(図示せず)を貫通して前記プレート43のばね収容筒貫通孔43aに装着されている。
【0035】
前記加圧ベルトFpの幅方向に沿って配置された複数のばね収容筒51a内部には、それぞれコイルばね53が収容されており、各コイルばね53の上面にはパッド支持部材54が支持されている。パッド支持部材54は加圧ベルトFpの幅方向に沿って延びており、パッド支持部材54の図3〜図7において左側面は前記パッド支持部材ガイド面51bによりガイドされている。
前記パッド支持部材54の上面には弾性を有する押圧パッド56が支持されている。前記パッド支持部材54の図3〜図7で右側面には硬質のベルト押圧部材57が配置されている。ベルト押圧部材57は図3〜図7において画面に垂直な方向に延びており、その下面には長手方向に所定の間隔を置いて下方に延びる複数の脚部材57aが設けられている。前記ベルト押圧部材57の脚部材57aは前記プレート43の脚部材挿入孔43bに挿入されており、ベルト押圧部材57の図3〜図7で右側面は前記断面J型のフレーム本体42の長辺部分42cの内側面に当接している。
前記複数のばね収容筒51aに収容された各コイルばね53により、前記パッド支持部材54および押圧パッド56は加熱ロールFh側に押圧されている。
前記符号Fp,41〜57等で示された要素により加圧定着部材(Fp,41〜57)が構成されている。
【0036】
図3、図5に示す状態では、前記ベルト押圧部材57および押圧パッド56は加圧ベルトFpをその裏面側から加熱ロールFhに押圧している。ベルト押圧部材57は加熱ロールFhよりも硬質材料により形成されているので、加熱ロールFhの表面は前記硬質のベルト押圧部材57により押圧される部分が凹状に変形している。この変形により加熱ロールFhおよび加圧ベルトFpの圧接領域である定着領域Q5を通過する記録シートは加熱ロールFh表面から剥離し易くなっている。
【0037】
(実施の形態1の作用)
操作ハンドル6が図2の位置にあるときには、回転操作軸4は図3および図5の回転位置に保持されている。このとき、回転操作軸4に固定されたカム7,8は、図3、図5に示す位置に保持されている。またこのとき、前記加圧定着部材(Fp,41〜57)は加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fhに圧接する定着位置(図3、図5に示す位置)に保持されている。
前記操作ハンドル6を図2に示す位置から反時計方向に回転させると、回転操作軸4は前記図3、図5に示す位置から図4、図6に示す位置に回転する。このとき、カム7は回転操作軸4と共に反時計方向に回転し、図3の位置から図4の位置に回転する。このとき、カム7により回動レバー37のロッド貫通部37bが下方に押圧されるため、回動レバー37はレバー支持軸36回りに時計方向に回転し、加圧定着部材(Fp,41〜57)は、図3の定着位置(加熱ロールFhに圧接する位置)から図4の離隔位置(加熱ロールFhから離隔した位置)に移動する。
【0038】
また、同時に、図5に示すカム8は回転操作軸4と共に反時計方向に回転して図6の位置に回転する。この図6に示す位置では、カム8は前記剛性支持部材12aを下方に押圧するので、前記剥離部材支持11は前記図5に示す位置から回転操作軸4上で反時計方向に回転して図6に示す位置に回転する。このとき、剥離部材23は図5の定着位置(剥離シート24先端が加熱ロールFh表面に近接する位置)から図6に示す離隔位置(剥離シート24先端が加熱ロールFh表面から離隔した位置)に移動する。
したがって、図2の操作ハンドル6を回転操作することにより、加圧定着部材(Fp,41〜57)を加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fh表面に離隔、接近させると同時に、剥離シート24の先端部を加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fh表面に離隔、接近させることができる。
【0039】
また、前記間隔調節部材21+26(図8参照)を用いて前記剛性支持部材12aに対する剥離シート支持板25の間隔を調節することにより、剥離シート24の先端部の位置を、前記加熱ロールFhおよび加圧ベルトFp(一対の記録シート挟持回転部材FhおよびFp)の圧接領域により形成される定着領域(記録シート挟持部)Q5に対して適切な位置に配置することができる。このため、前記定着領域(記録シート挟持部)Q5から排出される記録シートSを前記加熱ロールFhおよび加圧ベルトFp(一対の記録シート挟持回転部材Fh,Fp)の表面から確実に剥離させることが可能となる。
【0040】
(実施の形態2)
図9は本発明の記録シート剥離装置の実施の形態2の説明図で前記実施の形態1の図5に相当する図である。
図10は前記図9の要部の説明図で、シート剥離装置の要部の斜視図である。図11は前記図10のシート剥離装置の要部を記録シート搬送方向から見た図である。
なお、この実施の形態2の説明において、前記実施の形態1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施の形態2は、下記の点で前記実施の形態1と相違しているが、他の点では前記実施の形態1と同様に構成されている。
本発明の実施の形態2のシート剥離装置は、前記実施の形態1と同様に定着装置に適用した例である。
【0041】
図9〜図11において、剥離部支持部材11の中央部分12の下側部分にはプレート連結部材60のねじ部分が下側から上側に貫通しており、ナット61により固定されている。プレート連結部材60の下端面には剛性プレート(剛性支持部材)62が固着されている。前記剛性プレート(剛性支持部材)62の下方には、剥離シート63が下面に接着された剛性の小さな剥離シート支持板64が配置されている。剥離シート支持板64の上面には複数のねじ66の下端部が固着されている。各ねじ66は前記前記剛性プレート62に形成されたねじ貫通孔を下方から上方に貫通している。前記ねじ66には前記剛性プレート62を挟んでナット67および68が螺合している。前記ナット67,68によりこの実施の形態2の間隔調節部材(67+68)が構成されている。
【0042】
(実施の形態2の作用)
前記構成を備えた本発明の実施の形態2のシート剥離装置では、前記実施の形態1と同様に、図2の操作ハンドル6を回転操作することにより、加圧定着部材(Fp,41〜57)を加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fh表面に離隔、接近させると同時に、剥離シート24の先端部を加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fh表面に離隔、接近させることができる。
また、ナット67および68により構成される間隔調節部材(67+68)を用いて前記剥離部支持部材11下面に固定された剛性プレート(剛性支持部材)62に対する剥離シート支持板64の間隔を調節することができる。このとき、剥離シート63の先端部の位置を、前記加熱ロールFhおよび加圧ベルト(定着用加圧回転部材)Fp(一対の記録シート挟持回転部材FhおよびFp)の圧接領域により形成される定着領域(記録シート挟持部)Q5に対して適切な位置に配置することができる。このため、前記定着領域(記録シート挟持部)Q5から排出される記録シートSを前記加熱ロールFhおよび加圧ベルトFp(一対の記録シート挟持回転部材Fh,Fp)の表面から確実に剥離させることが可能となる。
【0043】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施の形態を下記に例示する。
【0044】
(H01)加圧定着部材としては、加圧ベルトを使用する代わりに加圧ロールを使用可能である。
(H02)本発明のシート剥離装置は定着装置以外に転写装置にも適用することが可能である。
(H03)回転操作軸の回転は操作ハンドルを使用する代わりに、駆動モータ、またはソレノイド等を使用して回転させることが可能である。
【0045】
【発明の効果】
前述の本発明の画像形成装置は、下記の効果を奏することができる。
(E01)一対の記録シート挟持回転部材の圧接する圧接領域から排出される記録シートを前記記録シート挟持回転部材表面から剥離させる剥離シートの先端と、前記記録シート挟持回転部材表面との間隙を軸方向に沿って一定に保持することができる。
(E02)一対の記録シート挟持回転部材の圧接する圧接領域から排出される記録シートを前記記録シート挟持回転部材表面から剥離させる剥離シートと、前記記録シート挟持回転部材表面との干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1の記録シート剥離装置を備えた定着装置を有するカラー画像形成装置の説明図である。
【図2】 図2は図1に示す定着装置の全体説明図で斜視図である。
【図3】 図3は前記図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接している状態を示す図である。
【図4】 図4は前記図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールから離隔している状態を示す図である。
【図5】 図5は前記図2のV−V線断面の要部説明図で、記録シートを加熱ロールから剥離させるための剥離部材の先端を定着ロール表面に接近して配置した定着動作位置に保持された状態を示す図である。
【図6】 図6は前記図5の剥離部材の先端を定着ロール表面から離隔した離隔位置に保持された状態を示す図である。
【図7】 図7は図3〜図6に示す加圧ベルト定着部材の要部説明図であり、加圧ベルトの内側の分解断面図である。
【図8】 図8は剥離部材支持部材に支持された剥離部材(記録シートを加熱ロール表面から剥離させるための部材)の説明図である。
【図9】 図9は本発明の記録シート剥離装置の実施の形態2の説明図で前記実施の形態1の図5に相当する図である。
【図10】 図10は前記図9に示す要部の説明図で、シート剥離装置の要部の斜視図である。
【図11】 図11は前記図10のシート剥離装置の要部を記録シート搬送方向から見た図である。
【符号の説明】
Fh…記録シート挟持回転部材、定着用回転加熱部材(加熱ロール)、Fp…記録シート挟持回転部材、定着用加圧回転部材、Q5…記録シート挟持部(圧接領域、定着領域)、S…記録シート、4…回転操作軸、6…回転操作部材(操作ハンドル)、12a,62…剛性支持部材、21+26,67+68…間隔調整部材、24,63…剥離シート、25,64…剥離シート支持板、(Fp+41〜57)…加圧定着部材、

Claims (3)

  1. 次の構成要件(A01)〜(A05)を備えた記録シート剥離装置、
    (A01)搬送される記録シートの搬送方向に垂直な幅方向に延びるとともに互いに圧接する圧接領域により形成された記録シート挟持部に進入した記録シートを挟持して記録シート搬送方向に回転する一対の記録シート挟持回転部材、
    (A02)前記記録シート挟持部から排出される記録シートを前記一対の記録シート挟持回転部材のうちのいずれか1つの記録シート挟持回転部材の表面から剥離させるために前記1つの記録シート挟持回転部材の表面に先端部が近接し且つ前記記録シート挟持回転部材幅方向に沿って配置された1枚のシート状剥離部材、
    (A03)前記幅方向に沿って配置され且つ前記シート状剥離部材を支持するシート状剥離部材支持板、
    (A04)前記シート状剥離部材支持板に対して記録シート搬送方向に垂直な方向に間隔を置いて配置され且つ固定フレームに支持された、前記シート状剥離部材支持板よりも高剛性の剛性支持部材、
    (A05)前記剛性支持部材およびシート状剥離部材支持板を連結し且つ前記剛性支持部材に対するシート状剥離部材支持板の間隔を部分的に調節することにより前記シート状剥離部材を湾曲させて前記記録シート挟持回転部材に対する前記シート状剥離部材先端の位置をそれぞれ独立に調整可能な前記幅方向に沿って間隔を置いて配置された複数の間隔調節部材。
  2. 次の構成要件(A06)〜(A08)を備えた請求項1記載の記録シート剥離装置、
    (A06)回転操 作軸の軸線回りに圧接回転位置と離隔回転位置との間で回転可能な回転操作部材、
    (A07)前記回転操作部材が前記圧接回転位置に回転したときに前記一対の記録シート挟持回転部材のうちの一方の記録シート挟持回転部材を他方の記録シート挟持回転部材に対して圧接させるとともに、前記回転操作部材が前記圧接回転位置から離隔回転位置に向かって回転したときに前記一対の記録シート挟持回転部材のうちの一方の記録シート挟持回転部材を他方記録シート挟持回転部材に対して離隔させる記録シート挟持回転部材移動機構、
    (A08)前記回転操作部材が前記圧接回転位置から前記離隔回転位置に向かって回転したときに前記シート状剥離部材の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材の表面から離隔させるとともに前記回転操作部材が前記離隔回転位置から前記圧接回転位置に回転したときに前記シート状剥離部材の先端部を前記1つの記録シート挟持回転部材の表面に近接させるシート状剥離部材移動機構。
  3. 次の構成要件(A09)を備えた請求項1記載の記録シート剥離装置、
    (A09)加熱ロール(定着用加熱回転部材)および加圧ベルト(定着用加圧回転部材)により構成された前記一対の記録シート挟持回転部材。
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