JP3885534B2 - 定着装置および定着装置の定着圧力調節方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置において記録シート上に形成したトナー像を加熱定着する定着装置に関し、特に、互いに圧接して回転する加熱回転部材および加圧回転部材を有し、それらの圧接領域により形成される定着ニップを通過する記録シート上のトナー像を加熱、加圧して定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記種類の定着装置において、加熱回転部材および加圧回転部材を圧接させるために、一方の回転部材を固定フレームにより回転可能に支持し、他方の回転部材の軸方向両端部を弾性部材の弾性力によって前記一方の回転部材に向けて加圧する加圧機構を設けたものが従来公知である。
このような加圧機構を設けた定着装置では、加圧回転部材の軸方向両端にそれぞれ加圧力を作用させる一対の弾性部材が、それぞれ独立して配置されているため、一対の弾性部材のバネ定数のバラツキや、弾性部材の組付け時の組付け誤差等により、加熱回転部材および加圧回転部材の間に発生するニップ荷重(圧接力)に不均衡が発生してしまう。このニップ荷重の不均衡により、画質低下や転写材のしわの発生等を引き起こすという問題点があった。
【0003】
前記問題点を解決するため、次の従来技術(J01),(J02)が提案されている。
(J01)特開昭64−80979号公報記載の技術
この公報に記載された定着装置は、加圧回転部材の軸受け両端部を、バネにより付勢された単一の支持部材で圧接する構造とすることで、加熱回転部材および加圧回転部材の間に発生するニップ荷重の不均衡を解消しようとしている。
(J02)特開平10−83129号公報記載の技術
この公報には定着装置の一対の定着用の回転部材のうちの一方の回転部材を固定フレームに支持し、他方を回転部材(加圧回転部材)の両端にワイヤガイドを介して一本のワイヤを巻きつけ、ワイヤの一端に弾性部材を連結する構造とすることにより、一対の回転部材の間に発生するニップ荷重の不均衡を解消しょうとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(前記従来技術(J01)の問題点)
定着装置の加圧回転部材の軸受両端部をバネにより付勢された単一の支持部材で圧接する構造では、軸受両端部に加圧力を伝達する支持部材に寸法差があり、バネから軸受け両端部までの距離に差が生じると、加熱回転部材と加圧回転部材との間に発生するニップ荷重が不均一となる。このため、前記単一の支持部材を高精度に製作する必要が生じるために、支持部材のコストが高いものになってしまう。さらに、使用するバネのバネ定数にはバラツキが有り且つ、バネにより発生する荷重がニップ部の総荷重となるために、各定着装置におけるニップ部の総荷重を一定とすることが困難である。
【0005】
(前記従来技術(J02)の問題点)
一本のワイヤを加圧回転部材の両端に巻付け、ワイヤの一端に弾性部材を連結する構造においても、ワイヤガイドとワイヤとの間に発生する摩擦抵抗により加圧回転部材の一端と他端に加わる加圧力に差が生じるためにニップ荷重が不均一となる。さらに、使用するバネのバネ定数にはバラツキが有り且つ、バネにより発生する荷重がニップ部の総荷重となるために、各定着装置におけるニップ部の総荷重を一定とすることが困難である。
【0006】
本発明は、前述の事情に鑑み、下記(O01),(O02)の記載内容を課題とする。
(O01)加熱回転部材および加圧回転部材の圧接領域である定着ニップのニップ荷重を均一にすること。
(O02)各定着装置における定着ニップの総荷重を一定とすることが可能な定着装置を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0008】
(本発明)
前記課題を解決するために、本発明の定着装置は、次の構成要件(A01)〜(A 09 )を備えたことを特徴とする。
(A01)互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップ(Q5)を形成する加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)であって、未定着トナー像が形成された転写材(S)が前記定着ニップ(Q5)を通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)、
(A02)前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する固定フレーム(1,2)、
(A03)前記軸方向両端部の固定フレーム(1,2)にそれぞれ連結され且つ前記固定フレーム(1,2)への連結時に前記固定フレーム(1,2)への連結位置を調節可能な一対のガイド部材(6,6)、
(A04)前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持するとともに前記一対の各ガイド部材(6)により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる一対の可動支持部材(3,4)、
(A05)前記ガイド部材(6)と前記可動支持部材(3,4)との間に配置されて前記可動支持部材(3,4)を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する弾性部材(7)であって、前記ガイド部材(6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置に応じて前記加圧力が調節される前記弾性部材(7)、
(A06)前記固定フレーム(1,2)に連結するフレーム連結部(6a)と、バネ支持端部(6b)と、前記フレーム連結部(6a)およびバネ支持端部(6b)間を接続するロッド状のバネ装着部(6c)とを有するロッド状の前記ガイド部材(6)、
(A07)前記ロッド状ガイド部材(6)の外周部に装着され且つ前記可動支持部材(3,4)と前記バネ支持端部(6b)との間で圧縮された圧縮コイルバネ(7)により構成された前記弾性部材(7)、
(A08)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部(6a)、および、前記雄ネジに螺合する雌ネジが設けられた前記固定フレーム(1,2)、
(A09)前記ロッド状ガイド部材(6)が貫通して前記ロッド状ガイド部材(6)の外周部にスライド移動可能に装着され且つ前記圧縮コイルバネ(7)とバネ支持端部(6b)との間に配置されたスライド部材(8,8′)。
【0009】
(本発明の作用)
前記構成を備えた本発明の定着装置では、互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップ(Q5)を形成する加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)は、未定着トナー像が形成された転写材(S)が前記定着ニップ(Q5)を通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する。
固定フレーム(1,2)は、前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する。前記軸方向両端部の固定フレーム(1,2)にそれぞれ連結される一対のロッド状のガイド部材(6,6)は、固定フレーム(1,2)に設けられた雌ネジに螺合する雄ネジが外周面に形成され且つ前記固定フレーム(1,2)に連結されるフレーム連結部(6a)と、バネ支持端部(6b)と、前記フレーム連結部(6a)およびバネ支持端部(6b)間を接続するロッド状のバネ装着部(6c)とを有し、前記固定フレーム(1,2)への連結時に前記固定フレーム(1,2)への連結位置を調節する。
前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持する一対の可動支持部材(3,4)は、前記一対の各ガイド部材(6)により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる。
【0010】
前記ロッド状ガイド部材(6)の外周部に装着された圧縮コイルバネ(7)により構成された前記弾性部材(7)は、前記ロッド状ガイド部材(6)が貫通して前記ロッド状ガイド部材(6)の外周部にスライド移動可能に装着され且つ前記圧縮コイルバネ(7)とバネ支持端部(6b)との間に配置されたスライド部材(8,8′)と、前記可動支持部材(3,4)との間で圧縮されている。
したがって、前記弾性部材(7)は、前記ガイド部材(6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置に応じて前記加圧力を調節するとともに、前記可動支持部材(3,4)を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する。
ガイド部材(6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置に応じて前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)の加圧力を調節することができるので、前記ガイド部材(6)の前記固定フレーム(1,2)への連結時に、前記弾性部材(7)に作用する力が設定値となるように連結することにより、前記軸方向両端部の加圧力を同一の値に調節することができる。その場合、加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)の圧接領域である定着ニップのニップ荷重を均一にすることができる。また、前記本発明は、各定着装置における定着ニップの総荷重を一定とすることが可能な定着装置を提供することができる。
【0012】
特に、前記構成要件(A08),(A09)を備えた本発明の定着装置では、ロッド状ガイド部材(6)のフレーム連結部(6a)の外周面に形成された雄ネジを、固定フレーム(1,2)の雌ネジに螺合させて連結する際に、前記圧縮コイルバネ(7)に作用する力が設定値となるように連結することができる。
前記ロッド状ガイド部材(6)の外周部にスライド移動可能に装着され且つ前記圧縮コイルバネ(7)とバネ支持端部(6b)との間に配置されたスライド部材(8,8′)を移動させることにより、前記圧縮コイルバネ(7)に作用する力を容易に設定値とすることができる。
【0013】
本発明の定着装置は、前記構成要件(A01)〜(A07)に加えてさらに、次の構成要件(A010),(A011)を備えることが可能である。
(A010)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部(6a)、および、前記フレーム連結部(6a)が貫通するロッド連結用貫通孔(1a2)が設けられた前記固定フレーム(1,2)、
(A011)前記ロッド連結用貫通孔(1a2)を貫通したフレーム連結部(6a)の雄ネジに螺合するナット(NT)。
前記構成要件(A 01 )〜(A 07 ),(A010),(A011)を備えた本発明の定着装置では、ロッド状ガイド部材(6)のフレーム連結部(6a)の外周面に形成された雄ネジを、固定フレーム(1,2)に貫通させた状態で、前記圧縮コイルバネ(7)に作用する力が設定値となるようにロッド状ガイド部材(6)を移動させてから前記フレーム連結部(6a)の雄ネジにナット(NT)を螺合させることにより前記圧縮コイルバネ(7)に作用する力を容易に設定値とすることができる。
【0014】
また、本発明の定着装置の定着圧力調節方法は、前記構成要件(A 01 )〜(A 09 )または構成要件(A 01 )〜(A 07 ),(A 010 ),(A 011 )を備えた定着装置の定着圧力調節方法において、次の構成要件(B01)〜(B03)を備えたことを特徴とする。
(B01)前記一対のガイド部材(6,6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置の調節が可能で且つ前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)が前記弾性部材(7)により加圧された状態において、前記弾性部材(7)を変形させる治具(T)により設定された荷重で前記弾性部材(7)を変形させることによって、前記一対のガイド部材(6,6)と前記可動支持部材(3,4)との間に配置された一対の前記弾性部材(7)による前記可動支持部材(3,4)の加圧力が設定値となるように前記弾性部材(7)を変形させる弾性部材変形工程。
(B02)前記加圧力が設定値となる状態に変形した弾性部材(7)の形状が常時保持されるように前記固定フレーム(1,2)への前記一対のガイド部材(6,6)の連結位置を調節する連結位置調節工程。
(B03)前記治具(T)を定着装置から離脱させる治具離脱工程。
【0015】
前記構成を備えた本発明の定着装置の定着圧力調節方法では、前記構成要件(A01)〜(A 09 )を備えた定着装置の定着圧力を調節する場合、弾性部材変形工程(B01)において、一対のガイド部材(6,6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置の調節が可能で且つ前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)が前記弾性部材(7)により加圧された状態において、前記弾性部材(7)を変形させる治具(T)により設定された荷重で前記スライド部材(8,8′)をガイド部材に対してスライド移動させて前記弾性部材(7)を変形させることによって、ロッド状ガイド部材(6)の外周部に装着され且つ前記可動支持部材(3,4)と前記バネ支持端部(6b)との間で圧縮された弾性部材(7)による前記可動支持部材(3,4)の加圧力が設定値となるように前記弾性部材(7)を変形させる。
次に連結位置調節工程(B02)において、前記加圧力が設定値となる状態に変形した弾性部材(7)の形状が常時保持されるように前記固定フレーム(1,2)への前記一対のガイド部材(6,6)の連結位置を調節する。
治具離脱工程(B03)において、前記治具(T)を定着装置から離脱させる。
前記各工程により、前記一対のガイド部材(6,6)と前記可動支持部材(3,4)との間に配置された一対の前記弾性部材(7)による前記可動支持部材(3,4)の加圧力を設定値に設定することができる。したがって、加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)の圧接領域である定着ニップのニップ荷重を前記定着ニップの両端部で同一の値に設定することができる。
また、前記本発明の定着装置の定着圧力調節方法は、各定着装置における定着ニップの総荷重を一定とすることができる。
【0016】
また、前記構成要件(A01)〜(A07),(A 010 ),(A 011 )を備えた定着装置の定着圧力を調節する場合、弾性部材変形工程(B01)において、一対のガイド部材(6,6)の前記固定フレーム(1,2)への連結位置の調節が可能で且つ前記加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)が前記弾性部材(7)により加圧された状態において、前記弾性部材(7)を変形させる治具(T)により設定された荷重で前記ガイド部材(6,6)を固定フレーム(1,2)に対して移動させて前記弾性部材(7)を変形させることによって、ロッド状ガイド部材(6)の外周部に装着され且つ前記可動支持部材(3,4)と前記バネ支持端部(6b)との間で圧縮された弾性部材(7)による前記可動支持部材(3,4)の加圧力が設定値となるように前記弾性部材(7)を変形させる。
次に連結位置調節工程(B02)において、前記加圧力が設定値となる状態に変形した圧縮コイルバネ(7)の形状が常時保持されるように前記固定フレーム(1,2)への前記一対のロッド状のガイド部材(6)の連結位置を調節する。
治具離脱工程(B03)において、前記治具(T)を定着装置から離脱させる。
前記各工程により、前記一対のガイド部材(6,6)と前記可動支持部材(3,4)との間に配置された一対の前記圧縮コイルバネ(7)による前記可動支持部材(3,4)の加圧力を設定値に設定することができる。したがって、加熱回転部材(Fh)および加圧回転部材(Fp)の圧接領域である定着ニップのニップ荷重を前記定着ニップの両端部で同一の値に設定することができる。
また、前記本発明の定着装置の定着圧力調節方法は、各定着装置における定着ニップの総荷重を一定とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施例)
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0018】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の定着装置を備えた定着装置を有するカラー画像形成装置の説明図である。
図1において、画像形成装置Uは、自動原稿搬送装置U1とこれを支持するプラテンガラスPGを有する画像形成装置本体(複写機)U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1と、原稿給紙トレイTG1から前記プラテンガラスPG上の複写位置(原稿読取位置)を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙トレイTG2とを有している。
前記画像形成装置本体U2は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)、露光光学系A等を有している。
前記自動原稿搬送装置U1でプラテンガラスPG上を搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)でR(赤)、G(緑)、B(青)の電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、前記RGBの電気信号をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。前記IPSおよびレーザ駆動回路DLはコントローラCにより制御されている。
【0019】
矢印Ya方向に回転移動する像担持体PRの表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電され、潜像書込位置Q1、現像領域Q2、および1次転写領域Q3を順次通過する。
前記レーザ駆動回路DLにより駆動されるROS(潜像書込装置)は、レーザビームLにより前記潜像書込位置Q1において露光走査し像担持体PR表面に静電潜像を形成する。フルカラー画像を形成する場合は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色の画像に対応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。
【0020】
ロータリ式の現像装置Gは、回転軸Gaの回転に伴って前記現像領域Q2に順次回転移動するY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色の現像器GY,GM,GC,GKを有している。前記各色の現像器GY,GM,GC,GKは、前記現像領域Q2に現像剤を搬送する現像ロールGRを有しており、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像をトナー像Tnに現像する。
【0021】
前記像担持体PRの下方には左右一対のスライドレールSR,SRによりスライドフレームF1(2点鎖線で表示)が前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されている。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMのベルトフレームF2がヒンジ軸F2a周りに上下に回動可能に支持されている。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBを矢印Yb方向に回転移動可能に支持する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rf,T2a)と、1次転写ロールT1と、コンタクトロールT2cと、それらを支持する前記ベルトフレームF2とを有している。
前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rf,T2a)は、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、アイドラロール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含み、バックアップロールT2aには前記コンタクトロールT2cが当接している。
【0022】
前記ベルトモジュールBMは、前記ヒンジ軸F2a周りに上下に回動可能であり、下方に回動した状態では、前記スライドフレームF1とともに前記像担持体PRと摩擦接触することなく、画像形成装置本体U2に対して出入可能である。
前記1次転写器T1は、コントローラCが制御する電源回路Eによりトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧が印加され、前記像担持体PR表面のトナー像Tnを、1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに1次転写する。フルカラー画像の場合、像担持体PR表面に順次形成される各色のトナー像Tnは、前記1次転写領域Q3において中間転写ベルトB表面に順次重ねて1次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベルトB上に形成される。
単色のモノカラー画像を形成する場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナー像が中間転写ベルトB上に1次転写される。
1次転写後、像担持体PR表面は、残留トナーが像担持体クリーナCLpによりクリーニングされ、除電ロールJRにより除電される。
【0023】
前記バックアップロールT2aの下方には、左右一対のスライドレールSR,SRにより前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能な2次転写スライドフレームFsが、画像形成装置本体U2に対して着脱可能に支持されている。前記2次転写スライドフレームFsには2次転写ユニットUtの2次転写昇降フレームFtがヒンジ軸Fta周りに上下に回動可能に支持されている。2次転写ユニットUtは下方に回動した状態では前記ベルトモジュールBMと摩擦接触することなく、画像形成装置本体U2に対して出入可能である。
前記2次転写ユニットUtは、2次転写ロールT2bと、2次転写ロールクリーナCLtと、ロール支持レバーLrと、転写後シートガイドSG2と、シート搬送ベルトBHと、それらを支持する前記2次転写昇降フレームFtと、を有している。
【0024】
前記ロール支持レバーLrは、前記2次転写ロールT2bおよび2次転写ロールクリーナCLtを支持するレバーであり、図示しないモータによりヒンジ軸La周りに回動され、前記2次転写ロールT2bを、前記中間転写ベルトBに接触する2次転写位置および中間転写ベルトBから離れた待機位置の間で移動させる。
前記2次転写ロールT2bおよび前記中間転写ベルトBの接触領域により2次転写領域Q4が形成され、前記2次転写ロールT2b、前記バックアップロールT2aおよびコンタクトロールT2cにより2次転写器T2が構成されている。
【0025】
給紙トレイTR1に収容された記録シート(転写材)Sは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚ずつ分離されて、レジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4を記録シートSが通過する際、2次転写器T2のコンタクトロールT2cには、コントローラCが制御する電源回路Eからトナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。前記2次転写器T2は、前記中間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像を前記2次転写領域Q4において一括して記録シートSに2次転写する。
2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCLbにより残留トナーが除去される。また、前記2次転写ロールT2bは2次転写ロールクリーナCLtにより表面付着トナーが回収される。
【0026】
なお、前記2次転写ロールT2bおよびベルトクリーナCLbは、中間転写ベルトBと離接(離隔および接触)自在に配設されており、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。なお、前記2次転写ロールクリーナCLtは、前記2次転写ロールT2bと一緒に離接移動を行う。
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着ニップQ5に搬送される。定着ニップQ5は、加熱ロールFhおよび加圧ベルトFpの圧接領域により形成される領域である。前記記録シートSは、定着ニップQ5を通過する際に前記加熱ロールFhおよび加圧ベルトFpを有する定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、記録シート排出トレイTR2に排出される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SG1,SG2,BHで示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0027】
(定着装置)
図2は図1に示す定着装置の全体説明図で斜視図である。
図3は図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接している状態を示す図である。
図4は前記図2のIV−IV線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールから離隔している状態を示す図である。
図5は前記図2のV−V線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接し且つシート剥離部材を定着動作位置に保持した状態を示す図である。
図6は前記図2のVI−VI線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接し且つシート剥離部材を定着ロール表面から離れた離隔位置に保持した状態を示す図である。
【0028】
図2〜図6において、定着装置Fは、一対の回動レバー支持フレーム(移動部材支持フレーム)としてのフロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2と、それらの上部どうしを連結する連結部材TB1およびそれらの左側下部どうしを連結する図示しない連結部材等を有している。前記連結部材TB1等により連結されたフロント側固定プレート1およびリア側固定プレート2は画像形成装置Uのフレーム(図示せず)に固定されている。前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2により加熱ロールFhが回転可能に支持されており、加熱ロールFhの後端部には図示しないモータおよび回転力伝達部材により回転力が伝達されるように構成されている。
【0029】
図7は前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2とその内面に支持される移動部材としての回動レバー(可動支持部材)3および4の平面図である。
図2、図3、図7において、フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2にはそれらの上端部に直角に折り曲げられたロッド連結部1a,2aが設けられており、左側(−Y側)には内側に突出するレバー支持軸1b,2bが設けられている。前記ロッド連結部1a,2aはロッド連結用ネジ孔1a1,2a1を有している。
図8は回動レバー3および4の斜視図である。
図7、図8において、レバー支持軸1bに回動可能に支持される回動レバー3は金属板を折り曲げて形成されており、ピン嵌合部3a、ロッド貫通部3b、ベアリング支持溝3c、間隔保持部3d、およびロッド貫通孔3eを有している。前記ロッド貫通部3bおよび間隔保持部3dのX軸方向(図7参照)の幅Dは同一であり、図7の2点鎖線で示すように、回動レバー3のピン嵌合部3aが前記ロッド連結部1aに嵌合状態で支持され且つフロント側の固定プレート1の内側面と接触した状態では、回動レバー3の側面およびフロント側の固定プレート1の側面が平行となるように構成されている。
レバー支持軸2bに回動可能に支持される回動レバー4も前記回動レバー3と同様に構成されており、前記符号3a〜3eで示す要素と同様の要素4a〜4eを有している。
【0030】
図2〜図6において、前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2のレバー支持軸1b,2bに回動可能に支持された前記回動レバー3,4の板状のロッド貫通部3b,4bには、ロッド6,6がその軸方向にスライド可能に貫通するロッド貫通孔3e,4e(図7参照)が形成されている。前記ロッド6は、前記固定フレームに連結するフレーム連結部6aと、バネ支持端部6bと、前記フレーム連結部6aおよびバネ支持端部6b間を接続するロッド状のバネ装着部6cとを有している。前記ロッド6,6の上端部に形成された前記フレーム連結部6a,6aは、前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2のロッド連結部1a,2aに形成されたロッド連結用ネジ孔1a1,2a1に螺合して連結されている。ロッド6,6は、前記固定フレーム1,2への連結時に前記固定フレーム1,2への連結位置を調節可能である。
バネ支持端部6b,6bと回動レバー3,4のロッド貫通部3b,4bとの間に圧縮ばね(弾性部材)7,7がスライド可能且つ圧縮可能に装着されている。したがって、ロッド6,6は前記圧縮バネ(弾性部材)7,7をロッド6,6の軸方向にガイドするガイド部材として構成され、且つ、前記固定フレーム1,2への連結時に前記固定フレーム1,2への連結位置を調節可能な一対のガイド部材6,6として構成されている。
圧縮バネ7,7の下端部はロッド6,6にスライド可能に装着された段付ワッシャ(スライド部材)8により支持されている。
【0031】
また、前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2により回転操作軸9が回転可能に支持されており、前記回転操作軸9の前端部には操作ハンドル(レバー回動操作部材)11(図2参照)が固定されている。回転操作軸9の両端部にはそれぞれ、前記フロント側の固定プレート1またはリア側の固定プレート2の内側面に隣接する位置に、加圧ロール(定着用加圧回転部材)Fpを昇降させるための昇降カム12(図4参照)がねじN1により固定されている。前記符号9および12で示された要素によりレバー回動位置調節部材(9,12)が構成されている。
また図5、図6において、回転操作軸9には前記昇降カム12の内側に剥離部材移動用カム13がねじN2により固定されている。
前記操作ハンドル11が図2の状態にあるときには、前記昇降カム12は図3の位置に保持され、剥離部材移動用カム13は図5の位置に保持される。また、前記操作ハンドル11が図2から半時計方向に回転すると、前記昇降カム12は図3の位置から図4の位置に回転し、剥離部材移動用カム13は図5の位置から図6の位置に回転する。
【0032】
図2、図5、図6において、前記回転操作軸9に回転可能に支持される剥離部材支持部材16は、Uを横にした形の断面形状を有し前記回転操作軸9の3方を囲むように配置した中央部分16a(図2参照)と、その両端に設けた軸装着部16b,16b(図2参照)とを有している。前記軸装着部16b,16bは前記回転操作軸9に回転可能に嵌合している。
剥離部材支持部材16にはガイドロール支持用板ばね17および板ばね固定部材18がねじN3により固定されている。図5、図6において、ガイドロール支持用板ばね17の下端部には複数のガイドロール19が回転可能に支持されている。
【0033】
図5、図6において、前記剥離部材支持部材16の中央部分16aの下側部分の下面には複数のナット21が長手方向(X軸方向)に間隔を空けて固着されている。前記ナット21には連結ボルト22が下側から螺合している。前記連結ボルト22には、ボルト頭部22aの上側にナット23が螺合している。
前記各連結ボルト22の下端部に連結される剥離部材24は、記録シートSを加熱ロールFh表面から剥離させるためのシート状剥離部材(すなわち、剥離シート)25と、前記剥離シート25を支持する板状の弾性のある剥離シート支持板26とを有しており、前記剥離シート支持板26は前記ボルト頭部22aとナット23との間に挟持されている。
【0034】
図5、図6において、前記中央部分16aと前記回転操作軸9回りに回転可能な軸装着部16b,16b(図2参照)とを有する剥離部材支持部材16が回転操作軸9回りに回転したとき、前記中央部分16aの側面に連結された前記ガイドロール支持用板ばね17、板ばね固定部材18、ねじN3および複数のガイドロール19と、中央部分16aの下部に支持された剥離部材24等は、前記剥離部材支持部材16と共に前記回転操作軸9回りに回転する。
図5、図6において、フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2にはねじN4により板ばね27の一端部が支持されており、板ばね27の自由端部は前記剥離部材支持部材16の中央部分16aに係止されている。そして、前記回転操作軸9上に回転可能に支持された剥離部材支持部材16は、前記板ばね27により通常時は図3および図5に示す位置に保持されている。そして、剥離部材支持部材16は、回転操作軸9が図5の回転位置から図6の回転位置に移動して、剥離部材移動用カム13が剥離部材支持部材16の中央部分16aを下方に加圧したとき(図6参照)に、回転操作軸9回りに反時計方向に回転するように構成されている。
【0035】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の定着装置では、図2の操作ハンドル11を回転操作することにより、図3および図5に示す圧接位置(加熱ロールFhおよび加圧ロールFpが圧接する位置)と、図4および図6に示す離隔位置(加熱ロールFhおよび加圧ロールFpが離隔している位置)との間で加圧ロールFpを移動させることができる。
前記圧接位置においては、圧縮バネ7は、前記加圧ロールFpを前記加熱ロールFhに向けて押圧する。この圧接位置において、加熱ロールFhが回転すると、加熱ロールFhの回転に伴って加圧ロールFpが回転する。
【0036】
操作ハンドル11が図2の位置にあるときには、回転操作軸9および回転操作軸9に固定された昇降カム12は、図3に示す位置に保持されている。またこのとき、前記加圧ロールFpは加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fhに圧接する定着位置(図3、図5に示す位置)に保持されている。
前記操作ハンドル11を図2に示す位置から反時計方向に回転させると、回転操作軸9は前記図3、図5に示す位置から図4、図6に示す位置に回転する。このとき、昇降カム12は回転操作軸9と共に反時計方向に回転し、図3の位置から図4の位置に回転する。このとき、昇降カム12により回動レバー3,4のロッド貫通部3b,4bが下方に押圧されるため、回動レバー3,4はレバー支持軸1b,2b回りに時計方向に回転し、加圧ロールFpは、図3の定着位置(加熱ロールFhに圧接する位置)から図4の離隔位置(加熱ロールFhから離隔した位置)に移動する。
【0037】
また、前記回転操作軸9および昇降カム12が図3の位置から図4の位置に移動すると同時に、図5に示す剥離部材移動用カム13は回転操作軸9と共に反時計方向に回転して図6の位置に回転する。この図6に示す位置では、剥離部材移動用カム13は前記剥離部材支持部材16の中央部分16aを下方に押圧するので、前記剥離部材支持部材16は前記図5に示す位置から回転操作軸9上で反時計方向に回転して図6に示す位置に回転する。このとき、剥離部材24は図5の定着位置(剥離シート25先端が加熱ロールFh表面に近接する位置)から図6に示す離隔位置(剥離シート25先端が加熱ロールFh表面から離隔した位置)に移動する。
したがって、図2の操作ハンドル11を回転操作することにより、加圧ロールFpを加熱ロールFh表面に離隔、圧接させると同時に、剥離シート25の先端部を加熱ロール(定着用加熱回転部材)Fh表面に離隔、接近させることができる。
【0038】
前記回転操作軸9、昇降カム12および剥離部材移動用カム13を回転させると同時に回動レバー3,4を回動させることができ、そのときに、回動レバー3,4に支持された、加圧ロールFpを定着ロールFhに対して離隔した離隔位置と圧接した圧接位置との間で容易に移動させることができる。その時同時に、剥離部材24を加熱ロールFhから離隔させたり接近させたりすることができる。このため、定着装置でジャム(紙詰まり)が発生した場合には、前記回転操作軸9を回転させるだけで、容易にジャム処理を行うことができる。
【0039】
(実施例1の定着圧力調節方法)
図9はロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図9Aはロッド連結部のロッド連結用ネジ孔1a1にロッド先端部の雄ネジを螺合させて仮に連結した状態を示す図、図9Bは圧縮バネ7の下端を支持する段付ワッシャに治具を嵌合させて設定された力で段付ワッシャを上昇させた状態を示す図、図9Cは段付ワッシャに所定の力を負荷した状態を保持したままロッドを回転させて上昇させ前記バネ支持端部を前記段付ワッシャの下面に当接させた状態を示す図、図9Dは前記図9Cの状態から治具Tを離脱させた状態を示す図である。
図9Aには回動レバー3を貫通し且つ固定フレーム1に連結されたロッド6が記載されているが、前記図2に示す回動レバー4を貫通し且つ固定フレーム2に連結されたロッド6も図9Aと同じ状態に保持されている。
以後、固定フレーム1へのロッド6の連結作業のみについて説明するが、固定フレーム2へのロッド6の連結作業も、同時に同様に行う。
【0040】
図9Bでは治具Tにより段付ワッシャ8を持ち上げて、設定した力(荷重)で圧縮バネ7を圧縮している。この状態では、前記図3に示す加圧ロールFpは設定された加圧力で加熱ロールFhに圧接される。
図9Cの状態において、段付ワッシャに所定の力を負荷した状態を保持したままロッド6を回転させて上昇させ、バネ支持端部6bを段付ワッシャ8の下端に当接させる。
次に、図9Dに示すように、治具Tを段付ワッシャ8から取り外す。
前記図9A〜図9Dに示す、固定フレーム1,2へのロッド6,6の連結作業を行うことにより、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの圧接領域である定着ニップの荷重を軸方向の両端部で等しくすることができ、また、定着ニップの総荷重も設定値に設定することができる。
【0041】
(実施例2)
図10は本発明の実施例2のロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図10Aはロッド連結部のロッド連結用ネジ孔1a1にロッド先端部の雄ネジを螺合させて仮に連結した状態を示す図、図10Bは圧縮バネ7の下端を支持するワッシャに治具を嵌合させて設定された力で段付ワッシャを上昇させた状態を示す図、図10Cはロッドを回転させて上昇させ前記バネ支持端部を前記ワッシャの下面に当接させた状態を示す図、図10Dは前記図10Cの状態から治具Tを離脱させた状態を示す図である。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0042】
前記実施例1では圧縮バネ7の下端を支持し且つロッド6にスライド可能に支持されたワッシャが段付ワッシャ8により構成されていたのに対し、本実施例2で普通のワッシャ(スライド部材)8′が使用されている。また、本実施例2のロッド6下端のバネ支持端部6bはその上端部に小径部6b1が形成されている。
【0043】
(実施例2の作用)
図10Aには回動レバー3を貫通し且つ固定フレーム1に連結されたロッド6が記載されているが、前記図2に示す回動レバー4を貫通し且つ固定フレーム2に連結されたロッド6も図10Aと同じ状態に保持されている。
以後、固定フレーム1へのロッド6の連結作業のみについて説明するが、固定フレーム2へのロッド6の連結作業も、同様に行う。
図10Aの状態で治具Tを前記ロッド6下端のバネ支持端部6bの小径部6b1に嵌合させてから治具Tを設定した力で上昇させると図10Bの状態となる。
【0044】
図10Bでは治具Tによりワッシャ8′を持ち上げて、設定した力(荷重)で圧縮バネ7を圧縮している。この状態では、前記図3に示す加圧ロールFpは設定された加圧力で加熱ロールFhに圧接される。
図10Cの状態において、ワッシャに所定の力を負荷した状態を保持したままロッド6を回転させて上昇させ、バネ支持端部6bの小径部6b1の上端をワッシャ8′の下端に当接させる。
次に、図10Dに示すように、治具Tをワッシャ8′から取り外す。
前記図10A〜図10Dに示す、固定フレーム1,2へのロッド6,6の連結作業を行うことにより、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの圧接領域である定着ニップの荷重を軸方向の両端部で等しくすることができ、また、定着ニップの総荷重も設定値に設定することができる。
【0045】
(実施例3)
図11は本発明の実施例3のロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図11Aはロッド連結部のロッド連結用貫通孔1a2にロッド先端部の雄ネジ部を貫通させた状態を示す図、図11Bは圧縮バネ7の下端を支持するバネ支持端部の下面に治具を押しつけて設定された力でロッドを上昇させた状態を示す図、図11Cは上昇したロッド先端部のフレーム連結部6aにナットNTを螺合させる前の状態を示す図、図11Dは前記図11Cの状態でナットNTを締結してから治具Tを離脱させた状態を示す図である。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
【0046】
前記実施例1では圧縮バネ7の下端を支持し且つロッド6にスライド可能に支持された段付ワッシャ8を使用していたが、この実施例3では前記段付ワッシャ8は使用していない。また、固定フレーム1のロッド連結部1aには前記実施例1ではロッド連結用ネジ孔1aが形成されていたが、この実施例3ではロッド連結用貫通孔1a2が形成されている。
【0047】
(実施例3の作用)
図11Aには回動レバー3を貫通し且つ固定フレーム1を貫通したロッド6のみが記載されているが、前記図2に示す回動レバー4を貫通し且つ固定フレーム2を貫通したロッド6も図11Aと同じ状態に保持されている。
以後、固定フレーム1へのロッド6の連結作業のみについて説明するが、固定フレーム2へのロッド6の連結作業も、同様に行う。
図11Aの状態で治具Tを前記ロッド6下面に嵌合させてから治具Tを設定した力で上昇させると図11Bの状態となる。
【0048】
図11Bでは治具Tによりロッド6を持ち上げて、設定した力(荷重)で圧縮バネ7を圧縮している。この状態では、前記図3に示す加圧ロールFpは設定された加圧力で加熱ロールFhに圧接される。
図11Cの状態において、ロッド6の先端部のフレーム連結部6aにナットNT(図11C参照)を螺合させて、前記ナットNTを締付けると図11Dの状態となる。この状態では、加熱ロールFhに圧接された加圧ロールFpは加熱ロールFhからの反力により下方へ押圧されており、加圧ロールFpを支持する回動レバー3も下方に押圧されている。このため、前記ロッド6の上端部のフレーム連結部6aに連結されたナットNTにより、ロッド6は固定フレーム1のロッド連結用貫通孔1a2に連結される。
前記図11A〜図11Dに示す、固定フレーム1,2へのロッド6,6の連結作業を行うことにより、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの圧接領域である定着ニップの荷重を軸方向の両端部で等しくすることができ、また、定着ニップの総荷重も設定値に設定することができる。
【0049】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施の形態を下記に例示する。
(H01)回転操作軸の回転は操作ハンドルを使用する代わりに、駆動モータ、またはソレノイド等を使用して回転させることが可能である。
(H02)前記各実施例では加圧ロール(加圧回転部部材)を加熱ロール(加熱回転部材)に押圧するように構成しているが、加熱ロール(加熱回転部材)を加圧ロール(加圧回転部材)に押圧するように構成することが可能である。
(H03)本発明の加圧回転部材としては、実施例で示した加圧ロールFpの代わりに従来公知の種々の回転加圧ベルトを使用可能である。
【0050】
【発明の効果】
前述の本発明の画像形成装置は、下記の効果(E01),(E02)を奏することができる。
(E01)加熱回転部材および加圧回転部材の圧接領域である定着ニップのニップ荷重を均一にすることができる。
(E02)各定着装置における定着ニップの総荷重を一定とすることが可能な定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1の定着装置を備えた定着装置を有するカラー画像形成装置の説明図である。
【図2】 図2は図1に示す定着装置の全体説明図で斜視図である。
【図3】 図3は図2のIII−III線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接している状態を示す図である。
【図4】 図4は前記図2のIV−IV線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールから離隔している状態を示す図である。
【図5】 図5は前記図2のV−V線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接し且つシート剥離部材を定着動作位置に保持した状態を示す図である。
【図6】 図6は前記図2のVI−VI線断面の要部説明図で、加圧ベルトが加熱ロールに圧接し且つシート剥離部材を定着ロール表面から離れた離隔位置に保持した状態を示す図である。
【図7】 図7は前記フロント側の固定プレート1およびリア側の固定プレート2とその内面に支持される移動部材としての回動レバー3および4の平面図である。
【図8】 図8は回動レバー3および4の斜視図である。
【図9】 図9はロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図9Aはロッド連結部のロッド連結用ネジ孔1a1にロッド先端部の雄ネジを螺合させて仮に連結した状態を示す図、図9Bは圧縮バネ7の下端を支持する段付ワッシャに治具を嵌合させて設定された力で段付ワッシャを上昇させた状態を示す図、図9Cはロッドを回転させて上昇させ前記バネ支持端部を前記段付ワッシャの下面に当接させた状態を示す図、図9Dは前記図9Cの状態から治具Tを離脱させた状態を示す図である。
【図10】 図10は本発明の実施例2のロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図10Aはロッド連結部のロッド連結用ネジ孔1a1にロッド先端部の雄ネジを螺合させて仮に連結した状態を示す図、図10Bは圧縮バネ7の下端を支持するワッシャに治具を嵌合させて設定された力で段付ワッシャを上昇させた状態を示す図、図10Cはロッドを回転させて上昇させ前記バネ支持端部を前記ワッシャの下面に当接させた状態を示す図、図10Dは前記図10Cの状態から治具Tを離脱させた状態を示す図である。
【図11】 図11は本発明の実施例3のロッド(ガイド部材)の上端部(連結部)を前記フロントプレートのロッド連結部に連結する方法の説明図で、図11Aはロッド連結部のロッド連結用貫通孔1a2にロッド先端部の雄ネジ部を貫通させて仮に連結した状態を示す図、図11Bは圧縮バネ7の下端を支持するバネ支持端部の下面に治具を押しつけて設定された力でロッドを上昇させた状態を示す図、図11Cは上昇したロッド先端部のフレーム連結部6aにナットNTを螺合させる前の状態を示す図、図11Dは前記図11Cの状態でナットNTを締結してから治具Tを離脱させた状態を示す図である。
【符号の説明】
F…定着装置、Fh…加熱回転部材(加熱ロール)、Fp…加圧回転部材(加圧ロール)、NT…ナット、Q5…定着ニップ、S…記録シート、T…治具、
1,2…固定フレーム、1a2…ロッド連結用貫通孔、3,4…可動支持部材、6…ガイド部材、6a…フレーム連結部、6b…バネ支持端部、6c…バネ装着部、7…弾性部材(圧縮コイルバネ)、8,8′…スライド部材(段付ワッシャ、ワッシャ)、
Claims (4)
- 次の構成要件(A01)〜(A 09 )を備えたことを特徴とする定着装置、
(A01)互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップを形成する加熱回転部材および加圧回転部材であって、未定着トナー像が形成された転写材が前記定着ニップを通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する前記加熱回転部材および加圧回転部材、
(A02)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する固定フレーム、
(A03)前記軸方向両端部の固定フレームにそれぞれ連結され且つ前記固定フレームへの連結時に前記固定フレームへの連結位置を調節可能な一対のガイド部材、
(A04)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持するとともに前記一対の各ガイド部材により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる一対の可動支持部材、
(A05)前記ガイド部材と前記可動支持部材との間に配置されて前記可動支持部材を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する弾性部材であって、前記ガイド部材の前記固定フレームへの連結位置に応じて前記加圧力が調節される前記弾性部材、
(A06)前記固定フレームに連結するフレーム連結部と、バネ支持端部と、前記フレーム連結部およびバネ支持端部間を接続するロッド状のバネ装着部とを有するロッド状の前記ガイド部材、
(A07)前記ロッド状ガイド部材の外周部に装着され且つ前記可動支持部材と前記バネ支持端部との間で圧縮された圧縮コイルバネにより構成された前記弾性部材、
(A08)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部、および、前記雄ネジに螺合する雌ネジが設けられた前記固定フレーム、
(A09)前記ロッド状ガイド部材が貫通して前記ロッド状ガイド部材の外周部にスライド移動可能に装着され且つ前記圧縮コイルバネとバネ支持端部との間に配置されたスライド部材。 - 次の構成要件(A01)〜(A 07 ),(A 010 ),(A 011 )を備えたことを特徴とする定着装置、
(A01)互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップを形成する加熱回転部材および加圧回転部材であって、未定着トナー像が形成された転写材が前記定着ニップを通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する前記加熱回転部材および加圧回転部材、
(A02)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する固定フレーム、
(A03)前記軸方向両端部の固定フレームにそれぞれ連結され且つ前記固定フレームへの連結時に前記固定フレームへの連結位置を調節可能な一対のガイド部材、
(A04)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持するとともに前記一対の各ガイド部材により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる一対の可動支持部材、
(A05)前記ガイド部材と前記可動支持部材との間に配置されて前記可動支持部材を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する弾性部材であって、前記ガイド部材の前記固定フレームへの連結位置に応じて前記加圧力が調節される前記弾性部材、
(A06)前記固定フレームに連結するフレーム連結部と、バネ支持端部と、前記フレーム連結部およびバネ支持端部間を接続するロッド状のバネ装着部とを有するロッド状の前記ガイド部材、
(A07)前記ロッド状ガイド部材の外周部に装着され且つ前記可動支持部材と前記バネ支持端部との間で圧縮された圧縮コイルバネにより構成された前記弾性部材、
(A010)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部、および、前記フレーム連結部が貫通する貫通孔が設けられた前記固定フレーム、
(A011)前記貫通孔を貫通したフレーム連結部の雄ネジに螺合するナット。 - 次の構成要件(A01)〜(A 09 )を備えた定着装置の定着圧力調節方法において、次の構成要件(B01)〜(B03)を備えたことを特徴とする定着装置の定着圧力調節方法、
(A01)互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップを形成する加熱回転部材および加圧回転部材であって、未定着トナー像が形成された転写材が前記定着ニップを通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する前記加熱回転部材および加圧回転部材、
(A02)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する固定フレーム、
(A03)前記軸方向両端部の固定フレームにそれぞれ連結され且つ前記固定フレームへの連結時に前記固定フレームへの連結位置を調節可能な一対のガイド部材、
(A04)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持するとともに前記一対の各ガイド部材により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる一対の可動支持部材、
(A05)前記ガイド部材と前記可動支持部材との間に配置されて前記可動支持部材を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する弾性部材であって、前記ガイド部材の前記固定フレームへの連結位置に応じて前記加圧力が調節される前記弾性部材、
(A06)前記固定フレームに連結するフレーム連結部と、バネ支持端部と、前記フレーム連結部およびバネ支持端部間を接続するロッド状のバネ装着部とを有するロッド状の前記ガイド部材、
(A07)前記ロッド状ガイド部材の外周部に装着され且つ前記可動支持部材と前記バネ支持端部との間で圧縮された圧縮コイルバネにより構成された前記弾性部材、
(A08)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部、および、前記雄ネジに螺合する雌ネジが設けられた前記固定フレーム、
(A09)前記ロッド状ガイド部材が貫通して前記ロッド状ガイド部材の外周部にスライド移動可能に装着され且つ前記圧縮コイルバネとバネ支持端部との間に配置されたスライド部材、
(B01)前記一対のガイド部材の前記固定フレームへの連結位置の調節が可能で且つ前記加熱回転部材および加圧回転部材が前記弾性部材により圧接された状態において、前記弾性部材を変形させる治具により、設定された荷重で前記弾性部材を変形させることによって、前記一対のガイド部材と前記可動支持部材との間に配置された一対の前記弾性部材による前記可動支持部材への加圧力が設定値となるように前記弾性部材を変形させる弾性部材変形工程、
(B02)前記加圧力が設定値となる状態に変形した弾性部材の形状が常時保持されるように前記固定フレームへの前記一対のガイド部材の連結位置を調節する連結位置調節工程、
(B03)前記治具を定着装置から離脱させる治具離脱工程。 - 次の構成要件(A01)〜(A 07 ),(A 010 ),(A 011 )を備えた定着装置の定着圧力調節方法において、次の構成要件(B01)〜(B03)を備えたことを特徴とする定着装置の定着圧力調節方法、
(A01)互いに回転しながら圧接する圧接領域により定着ニップを形成する加熱回転部材および加圧回転部材であって、未定着トナー像が形成された転写材が前記定着ニップを通過する際に前記未定着トナー像を加熱定着する前記加熱回転部材および加圧回転部材、
(A02)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの一方の回転部材の軸方向両端部を支持する固定フレーム、
(A03)前記軸方向両端部の固定フレームにそれぞれ連結され且つ前記固定フレームへの連結時に前記固定フレームへの連結位置を調節可能な一対のガイド部材、
(A04)前記加熱回転部材および加圧回転部材のうちの他方の回転部材の軸方向両端部をそれぞれ支持するとともに前記一対の各ガイド部材により前記他方の回転部材を前記一方の回転部材に圧接する圧接位置と前記一方の回転部材から離隔した離隔位置との間で移動可能にガイドされる一対の可動支持部材、
(A05)前記ガイド部材と前記可動支持部材との間に配置されて前記可動支持部材を前記圧接位置に向けて加圧する加圧力を常時発生する弾性部材であって、前記ガイド部材の前記固定フレームへの連結位置に応じて前記加圧力が調節される前記弾性部材、
(A06)前記固定フレームに連結するフレーム連結部と、バネ支持端部と、前記フレーム連結部およびバネ支持端部間を接続するロッド状のバネ装着部とを有するロッド状の前記ガイド部材、
(A07)前記ロッド状ガイド部材の外周部に装着され且つ前記可動支持部材と前記バネ支持端部との間で圧縮された圧縮コイルバネにより構成された前記弾性部材、
(A010)外周面に雄ネジが形成された前記フレーム連結部、および、前記フレーム連結部が貫通する貫通孔が設けられた前記固定フレーム、
(A011)前記貫通孔を貫通したフレーム連結部の雄ネジに螺合するナット、
(B01)前記一対のガイド部材の前記固定フレームへの連結位置の調節が可能で且つ前記加熱回転部材および加圧回転部材が前記弾性部材により圧接された状態において、前記弾性部材を変形させる治具により設定された荷重で前記弾性部材を変形させることによって、前記一対のガイド部材と前記可動支持部材との間に配置された一対の前記弾性部材による前記可動支持部材への加圧力が設定値となるように前記弾性部材を変形させる弾性部材変形工程、
(B02)前記加圧力が設定値となる状態に変形した弾性部材の形状が常時保持されるように前記固定フレームへの前記一対のガイド部材の連結位置を調節する連結位置調節工程、
(B03)前記治具を定着装置から離脱させる治具離脱工程。
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