JP2004317773A - 画像形成装置および幅方向ベルト位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト装着作業時にベルトと幅方向ベルト位置検出用のエッジ当接部材とが接触したり干渉したりして損傷しないようにすること。
【解決手段】シート転写領域の近傍において中間転写ベルトBのエッジに当接するエッジ当接部材17と前記エッジ当接部材17をベルトエッジに押圧する押圧用弾性部材18とを有し、前記エッジ当接部材17の位置の変化により前記中間転写ベルトBの幅方向の位置を検出するエッジセンサ19と、押圧用弾性部材18の弾性力に抗してエッジ当接部材17を中間転写ベルトBのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材21と、テンションロールRtがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームF2に連結される連結部材22であって、連結された状態では前記退避用弾性部材21を前記エッジ当接部材17から離隔させる前記連結部材22とを備えた幅方向ベルト位置検出装置。
【選択図】 図4
【解決手段】シート転写領域の近傍において中間転写ベルトBのエッジに当接するエッジ当接部材17と前記エッジ当接部材17をベルトエッジに押圧する押圧用弾性部材18とを有し、前記エッジ当接部材17の位置の変化により前記中間転写ベルトBの幅方向の位置を検出するエッジセンサ19と、押圧用弾性部材18の弾性力に抗してエッジ当接部材17を中間転写ベルトBのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材21と、テンションロールRtがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームF2に連結される連結部材22であって、連結された状態では前記退避用弾性部材21を前記エッジ当接部材17から離隔させる前記連結部材22とを備えた幅方向ベルト位置検出装置。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置および幅方向ベルト位置検出装置に関する。
本発明は、中間転写ベルトやシート搬送ベルトを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置において、テンションロールを含む複数の従動ロールおよびベルト駆動ロールを有する複数のベルト支持ロールと、前記複数のベルト支持ロールにより回転可能に支持されたエンドレスのベルトと、前記ベルト支持ロールを支持するベルトフレームとを有するベルトモジュールを使用し、前記テンションロールが、前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持されたものが知られている。
【0003】
図10はベルトモジュールの複数のベルト支持ロールにベルトを着脱する着脱作業時のテンションロールとベルトとの位置関係を示す図で、図10Aはテンションロールがベルト弛緩位置に移動している状態を示す図、図10Bはテンションロールがテンション作用位置に移動した状態を示す図である。
図10に示すベルトモジュールBMは、ベルト支持フレーム(図示せず)に支持されたテンションロールTRを含む複数のベルト支持ロール(Rd,TR,Tw,Tf,T2a)と、ベルトBとを有している。前記複数のベルト支持ロール(Rd,TR,Tw,Tf,T2a)にベルトBを着脱するベルト着脱作業時には、テンションロールTRはベルトBを弛んだ状態とするベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態に保持される。前記テンションロールTRがベルト弛緩位置に移動した状態で、前記複数のベルト支持ロールにベルトBを装着した状態では、ベルトBは下方に垂れ下がった状態(図10A参照)となる。
図10Aの状態で、前記テンションロールTRをテンション作用位置に移動させると、ベルトBにテンションが作用する状態(ベルト使用状態)(図10B参照)になる。前記図10Bに示すベルト使用状態で駆動ロールRdを回転駆動することによりベルトBを回転させている。
【0004】
前記ベルトモジュールBMにおいて、ベルトBの幅方向の位置を検出するエッジセンサを使用したものが知られている。前記エッジセンサにより検出されたベルトの幅方向の位置信号は、ベルトB上に形成される画像またはベルトに静電吸着されて搬送されるシートに形成される画像のベルト幅方向の位置を調節する際またはベルトBの蛇行の防止するためにステアリングロールの傾斜を制御する際等に使用される。
前記エッジセンサを使用した画像形成装置としては、下記の技術(1),(2)が従来公知である。
(1)特許文献1(特開平8−106237号公報)記載の技術
この公報には、シャフト40回りに回転可能なアーム28先端部を感光体として使用されるベルトのエッジに押圧し、前記ベルトエッジの位置に応じて回転するアームの回転位置の変化によりベルトの幅方向の位置を検出している。
(2)特許文献2(特開2000−34031号公報)記載の技術
この公報の図2には、接触子13bの一端をスプリング13aの引張力によりベルト1のエッジに圧接し、前記接触子13bの回転位置に応じてベルト幅方向の位置を検出するエッジセンサ13が記載されている。また、図4にはベルトのエッジ部分を挟むように配置されたレーザ13eと光量センサ13fとを有し、検出光量の変化に応じてベルト幅方向の位置を検出するエッジセンサ13が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−106237号公報(公報第1頁要約)
【特許文献2】特開2000−34031号公報(公報段落番号「0014」、「0019」、図2、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11はベルトエッジに当接するエッジ当接部材を有する従来のエッジセンサを、テンションロールをベルト弛緩位置に移動したときにベルトが垂れ下がる位置に取付けた場合の説明図であり、図11Aは前記図10のテンションロールがテンション作用位置(図10B参照)に移動した状態でエッジ当接部材によりベルトエッジの位置を検出している状態を示す図、図11Bは前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態のエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図、図11Cは前記図11Bの状態でテンションロールがテンション作用位置に移動したときのエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図である。
【0007】
図11Aにおいて、エッジ当接部材01はヒンジ軸01a回りに回転可能に支持されており、その上部が引張バネ02により弱い引張力で右方に引っ張られている。エッジ当接部材01の下部はベルトBのエッジに当接している。反射型変移センサ03は前記エッジ当接部材01の上部に光を照射し、その反射光を検出することにより、エッジ当接部材01までの距離を測定している。前記測定値によりベルトBの幅方向位置を検出している。
【0008】
図11Bにおいて、前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態では、ベルトBは図10Aの弛緩した状態となるので、図11BのベルトBはエッジ当接部材01の下方に配置されている。
前記図11Bの状態においてテンションロールTR(図10参照)がテンション作用位置に移動すると、ベルトBは図11Bの状態から図11Cの位置に上昇するので、図11CのベルトBは、エッジ当接部材01の下端に当接する。
【0009】
図12は、前記図11Cの場合の実際の状態を示す図である。
図12において、ベルトモジュールBMはベルト幅方向の前後方向両端外側に配置された一対のベルトフレームF2を有しており、両ベルトフレームF2,F2により複数のベルト支持ロールR(1個のみ図示)が回転可能に支持されている。そして、後側のベルトフレームF2にはエッジ検出用貫通孔06が形成されており、前記エッジ検出用貫通孔06の下部の左右両側にはベルト位置規制部材07,07が前方に向かって突出している。また、前記エッジ検出用貫通孔06の右側部分には1個の位置決めピン08が前方に突出している。
【0010】
前記後側のベルトフレームF2には位置検出用ブラケット09が連結されている。前記位置検出用ブラケット09は前記位置決めピン08に嵌合するピン嵌合孔09aおよびネジ貫通孔09bを有しており、前記ネジ貫通孔09bを貫通するネジ(図示せず)により前記後側のベルトフレームF2に連結されている。
前記位置検出用ブラケット09にはエッジ当接部材01がヒンジ軸01a回りに回動可能に支持されている。エッジ当接部材01の上部は位置検出用ブラケット09の後側に配置されている。前記エッジ当接部材01は引張バネ02(図11参照)により引っ張られており、その下端部が前方に突出している。このため、ベルトBが前記図11Bの状態から図11Cの状態に変化してベルトBが上方に移動したとき、図12に示すようにベルトBがエッジ当接部材01の下端に当接する。すなわち、図12では、エッジ当接部材01はベルトBのエッジに当接せずに、エッジ当接部材01の下端がベルト上面に当接している。このような状態になると、ベルトBが損傷するおそれがある。
【0011】
前記特許文献1(特開平8−106237号公報)および特許文献2(特開2000−34031号公報)記載の技術では、エッジセンサを、テンションロールがベルト弛緩位置に移動したときにベルトが垂れ下がる位置に取付けた場合、前記図11、図12で説明した場合と同様に、エッジ当接部材01を装着した後にベルトBを装着すると、前記図11C、図12の状態となって、ベルト装着作業時にベルトエッジとエッジ当接部材とが接触して損傷するおそれがある。
【0012】
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01),(O02)を技術的課題とする。
(O01)ベルト支持ロールにベルトを装着する前にベルトエッジ検出用のエッジ当接部材を装着しても、ベルト装着作業時にベルトとエッジ当接部材とが接触したり干渉したりして損傷しないようにすること。
(O02)ベルト装着作業時のベルトとエッジ当接部材との接触または干渉による損傷を防止し且つベルト装着作業の終了後にはエッジ当接部材をベルトのエッジに確実に当接させること。
【0013】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0014】
(第1発明)
前記課題を解決するために、第1発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A01)〜(A08)を備えたことを特徴とする。
(A01)回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、1次転写領域(Q3)を順次通過する像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)、前記帯電領域において前記像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面を一様に帯電させる帯電部材(CR)、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に静電潜像を形成する潜像形成装置(ROS)、前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置(Gy〜Gk)、を備えた複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)、
(A02)シート転写用バックアップロール(T2a)とテンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により回転可能に支持され且つ前記複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面と接触する各1次転写領域(Q3)を順次通過するエンドレスの中間転写ベルト(B)と、前記各1次転写領域(Q3)において前記各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面のトナー像をそれぞれベルト表面側に転写する複数の1次転写部材(T1)と、前記中間転写ベルト(B)、ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)、および1次転写部材(T1)を支持するベルトフレーム(F2)とを有するベルトモジュール(BM)、
(A03)前記シート転写用バックアップロール(T2a)に対向して配置され且つ前記シート転写用バックアップロール(T2a)に支持された中間転写ベルト(B)表面との間にシート転写領域(Q4)を形成し、前記シート転写領域(Q4)を通過するシート(S)に前記中間転写ベルト(B)上のトナー像を転写するシート転写部材(T2b)、
(A04)前記シート転写領域(Q4)にシート(S)を搬送するシート搬送装置(SH)、
(A05)前記中間転写ベルト(B)にテンションを作用させるテンション作用位置と、前記中間転写ベルト(B)を弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール(Rt)、
(A06)前記シート転写領域(Q4)の近傍において前記中間転写ベルト(B)のエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有し、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記中間転写ベルト(B)の幅方向の位置を検出するエッジセンサ(19)、
(A07)前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させる退避用弾性部材(21)、
(A08)前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)であって、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる前記連結部材(22)。
【0015】
(第1発明の作用)
前記構成要件(A01)〜(A08)を備えた第1発明の画像形成装置では、複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)はそれぞれ像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)を有しており、各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)の回転移動する表面は、帯電領域、潜像形成位置、現像領域、1次転写領域(Q3)を順次通過する。帯電部材(CR)は、前記帯電領域において前記像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面を一様に帯電させる。潜像形成装置(ROS)は、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に静電潜像を形成する。現像装置(Gy〜Gk)は、前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する。
ベルトモジュール(BM)のベルトフレーム(F2)は、中間転写ベルト(B)、複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)、および1次転写部材(T1)を支持する。前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)は、シート転写用バックアップロール(T2a)とテンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有しており、エンドレスの中間転写ベルト(B)を回転可能に支持する。前記中間転写ベルト(B)は、前記複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面と接触する各1次転写領域(Q3)を順次通過する。
複数の1次転写部材(T1)は、前記各1次転写領域(Q3)において前記各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面のトナー像をそれぞれベルト表面側に転写する。
前記シート転写用バックアップロール(T2a)に対向して配置されたシート転写部材(T2b)は、前記シート転写用バックアップロール(T2a)に支持された中間転写ベルト(B)表面との間にシート転写領域(Q4)を形成し、前記シート転写領域(Q4)を通過するシート(S)に前記中間転写ベルト(B)上のトナー像を転写する。
シート搬送装置(SH)は、前記シート転写領域(Q4)にシート(S)を搬送する。
【0016】
前記テンションロール(Rt)は、前記中間転写ベルト(B)にテンションを作用させるテンション作用位置と、前記中間転写ベルト(B)を弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持される。前記シート転写領域(Q4)の近傍において前記中間転写ベルト(B)のエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有するエッジセンサ(19)は、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記中間転写ベルト(B)の幅方向の位置を検出する。
退避用弾性部材(21)は、前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させる。
【0017】
したがって、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルト(B)を着脱させる作業を行う場合には、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を、前記退避用弾性部材(21)により中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させた状態で且つ前記テンションロール(Rt)を前記弛緩位置に移動させた状態で着脱作業を行うことができる。前記状態で前記中間転写ベルト(B)を複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着した状態で、前記テンションロール(Rt)をテンション作用位置に移動させた場合、前記中間転写ベルト(B)はテンションが作用する状態となる。このとき、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)は中間転写ベルト(B)のエッジの外側に配置されているので、エッジ当接部材(17)および中間転写ベルト(B)が接触したり干渉したりすることがないので、それらが破損することはない。このため、前記エッジセンサ(19)および中間転写ベルト(B)の寿命が長くなる。
前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態でベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)は、前記連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。この状態ではエッジ当接部材(17)はベルトエッジに当接するので、中間転写ベルト(B)の幅方向位置を正確に検出することができる。
【0018】
前記第1発明の画像形成装置において、下記の構成要件(A09)を備えることが可能である。
(A09)前記シート転写領域(Q4)の下流側の中間転写ベルト(B)にシート(S)が付着して搬送されているか否かを検出するシートセンサ(SN1)を支持する前記連結部材(22)。
前記構成要件(A09)を備えた画像形成装置では、前記連結部材(22)に支持されたシートセンサ(SN1)は、前記シート転写領域(Q4)の下流側の中間転写ベルト(B)にシート(S)が付着して搬送されているか否かを検出する。前記シートセンサ(SN1)はジャム(紙詰まり)を検出するために必ず装着される部材であるので、前記シートセンサ(SN1)を支持する前記連結部材(22)はベルトフレーム(F2)に必ず装着される。したがって、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルト(B)を装着した後で、前記連結部材(22)をベルトフレーム(F2)に装着する装着時に、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を必ず中間転写ベルト(B)のエッジに押圧する位置に移動させることができる。
【0019】
(第2発明)
第2発明の幅方向ベルト位置検出装置は、下記の構成要件(A02′),(A05′)〜(A08′)を備えたことを特徴とする。
(A02′)テンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により回転可能に支持されたエンドレスのベルトと、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)を支持するベルトフレーム(F2)とを有するベルトモジュール(BM)、
(A05′)前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール(Rt)、
(A06′)前記ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有し、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記ベルトの幅方向の位置を検出するエッジセンサ(19)、
(A07′)前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記ベルトのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材(21)、
(A08′)前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)であって、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる前記連結部材(22)。
【0020】
(第2発明の作用)
前記構成要件(A02′),(A05′)〜(A08′)を備えた第2発明の幅方向ベルト位置検出装置では、ベルトモジュール(BM)のベルトフレーム(F2)は、テンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)を支持する。前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)は、エンドレスのベルトを回転可能に支持する。前記テンションロール(Rt)は前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持される。
前記ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有するエッジセンサ(19)は、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記ベルトの幅方向の位置を検出する。
退避用弾性部材(21)は、前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記ベルトのエッジの外側に退避させる。
【0021】
したがって、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)にベルトを着脱させる作業を行う場合には、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を、前記退避用弾性部材(21)により中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させた状態で且つ前記テンションロール(Rt)を前記弛緩位置に移動させた状態で着脱作業を行うことができる。前記状態で前記ベルトをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着した状態で、前記テンションロール(Rt)をテンション作用位置に移動させた場合、前記ベルトはテンションが作用する状態となる。このとき、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)はベルトのエッジの外側に配置されているので、エッジ当接部材(17)およびベルトが接触したり干渉したりすることがないので、それらが破損することはない。このため、前記エッジセンサ(19)およびベルトの寿命が長くなる。
前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態でベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)は、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。この状態ではエッジ当接部材(17)はベルトエッジに当接するので、中間転写ベルト(B)の幅方向位置を正確に検出することができる。
【0022】
前記第2発明の幅方向ベルト位置検出装置において、下記の構成要件(A010)を備えることが可能である。
(A010)前記ベルトフレーム(F2)連結された状態で前記退避用弾性部材(21)に当接する弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)を有する前記連結部材(22)。
前記構成要件(A010)を備えた幅方向ベルト位置検出装置では、前記連結部材(22)の弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)は、前記ベルトフレーム(F2)に連結された状態で前記退避用弾性部材(21)に当接して退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。このとき、前記エッジ当接部材(17)は押圧用弾性部材(18)によりベルトエッジに当接する。
前記弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)を前記退避用弾性部材(21)に当接させて退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させるので、前記退避用弾性部材(21)を過大に変形させることなく、前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部から離隔させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0024】
(実施の形態1)
図1は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
図1において、実施の形態1の画像形成装置(デジタル複写機)Uは、プリンタ(画像形成装置本体)U1、イメージスキャナU2、自動原稿搬送装置U3を有している。
前記自動原稿搬送装置U3は、イメージスキャナU2上面のプラテンガラスPG上に支持されている。
【0025】
前記自動原稿搬送装置U3は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置(プラテンロールGR1の圧接位置)を通過して原稿排出ロールGR2から原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。
前記自動原稿搬送装置U3は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記プラテンガラスPG上面に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
【0026】
前記イメージスキャナU2は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
前記透明なプラテンガラスPGの下方には原稿画像を読み取るための露光光学系Aが配置されている。
前記自動原稿搬送装置U3でプラテンガラスPG上面に搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)で電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力されるR,G,B(レッド、グリーン、ブルー)の電気信号をY,M,C,K(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の画像データ(デジタルデータ)に変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)のレーザダイオード(図示せず)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、IPSおよびレーザ駆動回路DLと、後述の現像ロールR0、転写ロールT1,2次転写ロール(シート転写部材)T2b等にバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0027】
前記IPSが出力するYMCKの4色の画像データ(レーザ駆動データ)が入力されたレーザ駆動回路DLは入力された前記各色の画像データに応じた各色のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、各色のROS(潜像形成装置)に出力する。
【0028】
各像担持体Py,Pm,Pc,Pkはそれぞれの帯電ロール(帯電部材)CRにより一様に帯電された後、前記各色のROS(潜像形成装置)の出力する光ビームによりその表面に静電潜像が形成される。前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像はそれぞれ、各現像器GY,GM,GC,GKと対向する現像領域において各色YMCKのトナー像に現像される。なお、前記各現像器GY,GM,GC,GKは、各色のトナーを収容した現像容器と、前記現像容器に回転可能に支持され且つ前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像にトナーを搬送してトナー像に現像する現像ロールR0を有している。なお、前記各色のトナーを収容した現像容器VにはトナーカートリッジTy〜Tkから各色のトナーが補給されるように構成されている。
【0029】
前記現像された各色YMCKのトナー像は、前記各像担持体Py,Pm,Pc,Pkとエンドレスの中間転写ベルトBとが接触する1次転写領域Q3に搬送される。前記各1次転写領域Q3において中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写ロールT1には、コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。前記各像担持体Py〜Pk上のトナー像は前記1次転写ロールT1に対向する1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに重ねて1次転写される。1次転写後の像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の残留トナーは、像担持体クリーナCLpで除去される。
前記各像担持体Py〜Pk、各色のROS(潜像形成装置)、各色の現像器Gy〜Gkによって、各色のトナー像形成装置UY(Py+ROS+Gy),UM(Pm+ROS+Gm),UC(Pc+ROS+Gc),UK(Pk+ROS+Gk)が構成される。
【0030】
前記各色の像担持体Py,Pm,Pc,Pkの下方には左右一対のスライドレールSR,SRによりスライドフレームF1が前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されている。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMのベルトフレームF2が上昇した動作位置と下方に移動したメンテナンス位置との間で昇降可能に支持されている。前記スライドフレームF1を前後移動させる構成およびベルトモジュールBMを昇降させる構成は、従来公知(例えば、特開平8−171248号公報参照)であり、従来公知の種々の構成を採用することが可能である。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、ウォーキングロールRw、複数のアイドラロール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含むベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記4個の1次転写ロールT1とを有している。そして、前記中間転写ベルトBは前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により矢印Ya方向に回転移動可能に支持されている。
【0031】
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写ロール(シート転写部材)T2bが配置されており、中間転写ベルトBおよび2次転写ロールT2bの対向する領域には2次転写領域(シート転写領域)Q4が形成される。前記2次転写ロールT2bにはコントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。前記2次転写ロールT2bに対向して配置された前記バックアップロールT2aはアース(接地)されており、前記2次転写ロールT2bに2次転写電圧が印加されたときには、前記2次転写ロールT2bおよびバックアップロールT2a間には2次転写電界が形成される。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより2次転写器T2が構成される。
前記4個の1次転写ロールT1、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、トナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の像担持体Py〜Pk表面に形成されたトナー像を記録シートSに転写する転写装置(T1,B,T2)が構成されている。
【0032】
プリンタ(画像形成装置本体)U1の下部には、シートSを収容した給紙トレイTR1および給紙用搬送路SH1が設けられている。前記給紙トレイTR1に収容されたシートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離されて、搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4を記録シートSが通過する際、2次転写ロールT2bに前記2次転写電圧が印加されるので、前記中間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像は、前記2次転写領域Q4において一括して記録シートSに2次転写される。
2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCLbにより残留トナーが除去される。
【0033】
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG、シート搬送ベルトHBにより定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、シート排出路SH2または両面記録用搬送路SH3に搬送される。シート排出路SH2に搬送されたシートは記排紙トレイTRhに排出され、シート反転路SH3に搬送されたシートは表裏反転されてから前記レジロールRrに再送される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SG,BH,SH1,SH2,SH3等で示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0034】
(幅方向ベルト位置検出装置)
図2は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右側から見た場合の斜視図である。
図3は前記図2の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
図4は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を後方左から見た場合の斜視図である。
図5は前記図4の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
図6は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右上方から見た場合の斜視図である。
図7は前記図6の状態からエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させる作業の説明図である。
【0035】
図1において、ベルトモジュールBMはベルトフレームF2を有しており、前記ベルトフレームF2は前側ベルトフレームF2f(図7参照)と後側ベルトフレームF2r(図7、図6参照)とを有している。前記一対のベルトフレームF2f,F2rにより前記図1に示す複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)が回転可能に支持されており、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により中間転写ベルトBが矢印Ya方向(図1参照)に回転移動可能に支持されている。
図6において、前記後側ベルトフレームF2rにはエッジ検出用貫通孔1が形成されており、前記エッジ検出用貫通孔1の下部の左右両側には円筒面を有する一対のベルト位置規制部材2,2が前方に向かって突出している。また、前記エッジ検出用貫通孔1の右側部分には1個の位置決めピン3が前方に突出している。
【0036】
図6において、前記後側ベルトフレームF2rには位置検出用ブラケット6が連結されている。図6、図2において、位置検出用ブラケット6は、前記後側フレームF2rに連結するためのフレーム取付部7と、前記フレーム取付部7の左端(−Y端)から前方(X方向)に突出するエッジ当接部材連結部8と、前記エッジ当接部材連結部8の前端(X端)から左方(−Y方向)に延びるセンサ取付部9と、前記フレーム取付部7の下端から後方に延びて前記エッジ検出用貫通孔1を貫通する貫通部11とを有している。
図2において、前記位置検出用ブラケット6は、前記貫通部11の後端に接続し且つ上方に延びる引張バネ連結部12と、前記貫通部11の後端に接続され且つ貫通部11の下側に配置された板バネ連結部13とを有している。
【0037】
図6、図2において、前記位置検出用ブラケット6のフレーム取付部7は、は前記位置決めピン3(図6参照)に嵌合するピン嵌合孔7a(図2参照)およびネジ貫通孔7b(図6、図7参照)を有しており、前記ネジ貫通孔7bを貫通するネジ(図示せず)により前記後側ベルトフレームF2rの前面(X側の表面)に連結されている。
前記位置検出用ブラケット6が後側ベルトフレームF2rに連結された状態では、前記貫通部11は、前記エッジ検出用貫通孔1(図6参照)を貫通している。したがって、位置検出用ブラケット6の貫通部11は前記エッジ検出用貫通孔1を前後に貫通しており、前記フレーム取付部7、エッジ当接部材連結部8、センサ取付部9は後側ベルトフレームF2rの前側に配置され、前記引張バネ連結部12及び板バネ連結部13は後側ベルトフレームF2rの後側に配置される。
【0038】
前記エッジ当接部材連結部8には左方(−Y方向)に延びる軸16が固定されており、前記軸16にはエッジ当接部材17が回転可能に支持されている。エッジ当接部材連結部8の下端部の前端には左方に延びるストッパ8aが設けられている。ストッパ8aは、前記エッジ当接部材17の下部が前方に回動する際の回動範囲を規制するためのストッパである。
【0039】
図2、図4において、エッジ当接部材17の前記軸16の上側部分と前記引張バネ連結部12との間には引張バネ(押圧用弾性部材)18が設けられており、前記引張バネ18によりエッジ当接部材17には、その下端部が常時前方(X方向)に回動する力が作用している。前記引張バネ(押圧用弾性部材)18は、エッジ当接部材17に、その下端部が中間転写ベルトBの後側のエッジに押圧する力を作用させる部材である。
前記センサ取付部9には発光素子及び受光素子(図示せず)を有し、前記エッジ当接部材17の回転位置を検出するエッジセンサ19(図2参照)と、前記位置センサに連結された回路基板20とが支持されている。回路基板20の上端にはコネクタ20aが固定されている。コネクタ20aは図示しない接続ケーブルを介して前記コントローラC(図1参照)に接続される。
前記図2に示すエッジセンサ19は、図4に示す光透過孔19aを通過してエッジ当接部材17で反射した光を検出してエッジ当接部材17の回転位置を検出することにより、中間転写ベルトBのエッジ位置(すなわち、中間転写ベルトBの幅方向の位置)を検出することができる。このようなエッジセンサとしては市販されている反射型変位センサを使用することができる。
【0040】
図2、図4において、位置検出用ブラケット6の板バネ連結部13の下面には板バネにより形成された退避用弾性部材21が連結されている。退避用弾性部材21は弾性力を発生するための下部湾曲部21aと前記エッジ当接部材17の上端部の後側面(−X側面)を前方に押圧するエッジ当接部材押圧部21bとを有している。前記退避用弾性部材21はその弾性力により前記エッジ当接部材17の上部を前方に押圧している状態では、エッジ当接部材17の下端部を後方(−X方向)に回動させて中間転写ベルトBの後側のエッジの後方に移動させる。
すなわち、前記板バネにより形成された退避用弾性部材21は、前記引張バネ(押圧用弾性部材)18の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材17の下端部を前記中間転写ベルトBの後側のエッジの外側(後側)に退避させる部材である。
前記符号6〜21で示した要素により実施の形態1の幅方向ベルト位置検出装置が構成されている。
【0041】
前記位置検出用ブラケット6が後側ベルトフレームF2rに装着された状態では、前記エッジ当接部材17は、前記退避用弾性部材21により図2の実線位置及び図4に示す退避位置に移動している。その状態で、且つ前記複数の前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)の中のテンションロールRtを前記弛緩位置に移動させた状態で、前記中間転写ベルトBをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着する。その後、テンションロールRtをテンション作用位置に移動させて中間転写ベルトBに張力を発生させる。
その後、図7に示すセンサ保持部材(連結部材)22を前側ベルトフレームF2f及び後側ベルトフレームF2rに連結する。センサ保持部材(連結部材)22は、シートSが中間転写ベルトBに付着して搬送されているか否かを検出するシートセンサSN1を支持する部材であり、且つ、前記ベルト支持フレームF2に連結される部材(連結部材)である。
図7において、センサ保持部材22は、後端部に一対の位置決めピン嵌合孔22a,22aが形成され、前端部に位置決めピン嵌合孔22b,22bと、ネジ貫通溝22b′が形成されている。また、センサ保持部材22の後端には後方突出部22cが設けられている。センサ保持部材22の後端部は、位置決めピン嵌合孔22a,22aが前記後側ベルトフレームF2rに設けた位置決めピン(図示せず)に嵌合した状態で固定され、センサ保持部材22の前端部は、位置決めピン嵌合孔22b,22bが前側ベルトフレームF2fに設けた位置決めピン(図示せず)に嵌合した状態で固定され、前記ネジ貫通溝22b′を貫通する図示しないネジにより前側ベルトフレームF2fに固定される。
【0042】
図7に示すセンサ保持部材22をベルトフレームF2に装着すると、図3及び図5に示すように、センサ保持部材22の後方突出部22cが退避用弾性部材21に当接して退避用弾性部材21を弾性変形させる。このとき、退避用弾性部材21のエッジ当接部材押圧部21bはエッジ当接部材17から離れるので、エッジ当接部材17は引張バネ18により回動してエッジ当接部材17の下端部が中間転写ベルトBの後側のエッジに当接する。
この状態で、中間転写ベルトBの後側のエッジの位置(中間転写ベルトBの幅方向の位置)を検出することができる。
前記センサ保持部材22は、前記テンションロールRtがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームF2に連結される連結部材22であり、連結された状態では前記退避用弾性部材21を前記エッジ当接部材17から離隔させる部材である。
【0043】
(実施の形態1の作用)
図8は本発明の実施の形態1の作用説明図で、図8Aはセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図8Bはセンサ保持部材の後方突出部の長さが短か過ぎる場合を示す図、図8Cはセンサ保持部材の後方突出部の長さが長過ぎる場合を示す図である。
図8Aにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが適切に設定されている場合には、退避用弾性部材21の変形量が弾性変形の範囲内となるので、退避用弾性部材21の弾性力が長期に渡って適切な値に保持されるので、退避用弾性部材21の寿命が長くなる。
図8Bにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが短い場合には、退避用弾性部材21の変形量が少なすぎて、エッジ当接部材17が中間転写ベルトBのエッジに当接しなくなる。
図8Cにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが長すぎると、退避用弾性部材21の変形量が弾性変形の範囲外となるので、退避用弾性部材21が塑性変形して弾性力が無くなるので、退避用弾性部材21の寿命が短くなる。
【0044】
前記構成を備えた実施の形態1の幅方向ベルト位置検出装置では、位置検出用ブラケット6をベルトフレームF2に装着した状態では、エッジ当接部材17は退避用弾性部材21により退避位置に保持される。その状態で且つ、テンションロールRtをベルトを弛んだ状態で支持可能な弛緩位置に移動させた状態で、複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルトBを装着する。その状態でテンションロールRtをテンション作用位置に移動させて中間転写ベルトBに張力を発生させる。この作業(ベルト装着作業)を行う場合、前記エッジ当接部材17が退避位置に退避しているので、エッジ当接部材17の下端と中間転写ベルトBとが接触して中間転写ベルトBが損傷することを防止することができる。
前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルトBを装着した後に、センサ保持部材22をベルトフレームF2に連結すると、センサ保持部材22の後方突出部22cにより、退避用弾性部材21が自動的にエッジ当接部材17から離脱して、引張バネ(押圧用弾性部材)18により、エッジ当接部材17が自動的に中間転写ベルトBのエッジに当接するので、中間転写ベルトBの幅方向ベルト位置を検出可能な状態となる。
前記検出された中間転写ベルトBの幅方向ベルト位置に応じて前記各色のROSの潜像書込開始タイミングを調節したり、搬送される記録シートSの幅方向の位置決め用ガイドの位置を調節したりすることにより、画像位置ずれを防止することができる。
【0045】
中間転写ベルトBをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)から離脱させる際には、前記センサ保持部材22をベルトフレームF2から離脱させると、前記退避用弾性部材21は前記エッジ当接部材17に当接して、エッジ当接部材17を自動的に退避位置に移動させる。その状態で、前記テンションロールRtをテンション作用位置から弛緩位置に移動させても、中間転写ベルトBはエッジ当接部材17と接触して損傷することがない。
【0046】
(実施の形態2)
図9は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態2の説明図で、図9Aは実施の形態2のセンサ保持部材の説明図、図9Bは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図9Cは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが長い場合の作用説明図である。
この実施の形態2の説明において、前記実施の形態1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
この実施の形態2の画像形成装置の構成はセンサ保持部材22の後方突出部22cの構成が前記実施の形態1と異なるが、その他の構成は前記実施の形態1と同様である。
【0047】
図9Aにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの後端には板バネ(弾性部材)22dが連結されている。センサ保持部材22をベルトフレームF2に装着した場合、センサ保持部材22の後方突出部22cに連結した板バネ22dが退避用弾性部材21に当接して退避用弾性部材21を弾性変形させる。この場合、図9Bに示すように、退避用弾性部材21に当接する板バネ22dが退避用弾性部材21を弾性変形させ、退避用弾性部材21のエッジ当接部材押圧部21bをエッジ当接部材17から離隔させるが、その際板バネ22dが適度に変形する。
また、図9Cに示すように、センサ保持部材22の後方突出部22c及び板バネ22dの長さが長すぎる場合でも、退避用弾性部材21に当接する板バネ22dが変形するため、前記板バネ22dの変形量だけ退避用弾性部材21の変形量が少なくなるので、退避用弾性部材21が塑性変形することを防止することができる。
すなわち、センサ保持部材22の後方突出部22cに板バネ(弾性部材)22dを設けることにより、前記センサ保持部材22の後方突出部22c及び板バネの寸法精度の許容範囲を広くすることができる。
【0048】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施の形態を下記に例示する。
(H01)前記実施の形態2の板バネ22dの代わりに、発泡ゴム等の種々の弾性部材を使用可能である。
(H02)前記テンションロールがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームに連結される連結部材であって、連結された状態では前記退避用弾性部材を前記エッジ当接部材から離隔させる前記連結部材として、実施の形態ではセンサ保持部材22を使用しているが、ベルトクリーナ等他の連結部材を使用することも可能である。
(H03)本発明は中間転写ベルトB以外に、感光体ベルトや、シート搬送ベルトにも適用することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
前述の本発明の定着用オプション装置は、下記の効果(E01),(E02)を奏することができる。
(E01)ベルト支持ロールにベルトを装着する前にベルトエッジ検出用のエッジ当接部材を装着しても、ベルト装着作業時にベルトとエッジ当接部材とが接触したり干渉したりして損傷しないようにすることができる。
(E02)ベルト装着作業時のベルトとエッジ当接部材との接触または干渉による損傷を防止し且つベルト装着作業の終了後にはエッジ当接部材をベルトのエッジに確実に当接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
【図2】図2は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右側から見た場合の斜視図である。
【図3】図3は前記図2の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
【図4】図4は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を後方左から見た場合の斜視図である。
【図5】図5は前記図4の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
【図6】図6は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右上方から見た場合の斜視図である。
【図7】図7は前記図6の状態からエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させる作業の説明図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1の作用説明図で、図8Aはセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図8Bはセンサ保持部材の後方突出部の長さが短か過ぎる場合を示す図、図8Cはセンサ保持部材の後方突出部の長さが長過ぎる場合を示す図である。
【図9】図9は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態2の説明図で、図9Aは実施の形態2のセンサ保持部材の説明図、図9Bは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図9Cは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが長い場合の作用説明図である。
【図10】図10はベルトモジュールの複数のベルト支持ロールにベルトを着脱する着脱作業時のテンションロールとベルトとの位置関係を示す図で、図10Aはテンションロールがベルト弛緩位置に移動した状態を示す図、図10Bはテンションロールがテンション作用位置に移動している状態を示す図である。
【図11】図11はベルトエッジに当接するエッジ当接部材を有する従来のエッジセンサの説明図であり、図11Aは前記図10のテンションロールがテンション作用位置(図10B参照)に移動した状態でエッジ当接部材によりベルトエッジの位置を検出している状態を示す図、図11Bは前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態のエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図、図11Cは前記図11Bの状態でテンションロールがテンション作用位置に移動したときのエッジ当接部材とテンションロールとの位置関係を示す図である。
【図12】図12は、前記図11Cの場合の実際の状態を示す図である。
【符号の説明】
B…中間転写ベルト、BM…ベルトモジュール、CR…帯電部材、F2…ベルトフレーム、Gy〜Gk…現像装置、Q3…1次転写領域、Q4…シート転写領域(2次転写領域)、Rd…駆動ロール、Rt…テンションロール、Py,Pm,Pc,Pk…像担持体、ROS…潜像形成装置、S…シート、SN1…シートセンサ、T1…1次転写部材、T2a…シート転写用バックアップロール(バックローラ)T2b…シート転写部材、UY,UM,UC,UK…トナー像形成装置。
17…エッジ当接部材、18…押圧用弾性部材、19…エッジセンサ、21…退避用弾性部材、22…連結部材。
(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)…ベルト支持ロール、
(Rt,Rw,Rf,T2a)…従動ロール。
【発明の属する技術分野】
本発明は、幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置および幅方向ベルト位置検出装置に関する。
本発明は、中間転写ベルトやシート搬送ベルトを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置で好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置において、テンションロールを含む複数の従動ロールおよびベルト駆動ロールを有する複数のベルト支持ロールと、前記複数のベルト支持ロールにより回転可能に支持されたエンドレスのベルトと、前記ベルト支持ロールを支持するベルトフレームとを有するベルトモジュールを使用し、前記テンションロールが、前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持されたものが知られている。
【0003】
図10はベルトモジュールの複数のベルト支持ロールにベルトを着脱する着脱作業時のテンションロールとベルトとの位置関係を示す図で、図10Aはテンションロールがベルト弛緩位置に移動している状態を示す図、図10Bはテンションロールがテンション作用位置に移動した状態を示す図である。
図10に示すベルトモジュールBMは、ベルト支持フレーム(図示せず)に支持されたテンションロールTRを含む複数のベルト支持ロール(Rd,TR,Tw,Tf,T2a)と、ベルトBとを有している。前記複数のベルト支持ロール(Rd,TR,Tw,Tf,T2a)にベルトBを着脱するベルト着脱作業時には、テンションロールTRはベルトBを弛んだ状態とするベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態に保持される。前記テンションロールTRがベルト弛緩位置に移動した状態で、前記複数のベルト支持ロールにベルトBを装着した状態では、ベルトBは下方に垂れ下がった状態(図10A参照)となる。
図10Aの状態で、前記テンションロールTRをテンション作用位置に移動させると、ベルトBにテンションが作用する状態(ベルト使用状態)(図10B参照)になる。前記図10Bに示すベルト使用状態で駆動ロールRdを回転駆動することによりベルトBを回転させている。
【0004】
前記ベルトモジュールBMにおいて、ベルトBの幅方向の位置を検出するエッジセンサを使用したものが知られている。前記エッジセンサにより検出されたベルトの幅方向の位置信号は、ベルトB上に形成される画像またはベルトに静電吸着されて搬送されるシートに形成される画像のベルト幅方向の位置を調節する際またはベルトBの蛇行の防止するためにステアリングロールの傾斜を制御する際等に使用される。
前記エッジセンサを使用した画像形成装置としては、下記の技術(1),(2)が従来公知である。
(1)特許文献1(特開平8−106237号公報)記載の技術
この公報には、シャフト40回りに回転可能なアーム28先端部を感光体として使用されるベルトのエッジに押圧し、前記ベルトエッジの位置に応じて回転するアームの回転位置の変化によりベルトの幅方向の位置を検出している。
(2)特許文献2(特開2000−34031号公報)記載の技術
この公報の図2には、接触子13bの一端をスプリング13aの引張力によりベルト1のエッジに圧接し、前記接触子13bの回転位置に応じてベルト幅方向の位置を検出するエッジセンサ13が記載されている。また、図4にはベルトのエッジ部分を挟むように配置されたレーザ13eと光量センサ13fとを有し、検出光量の変化に応じてベルト幅方向の位置を検出するエッジセンサ13が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−106237号公報(公報第1頁要約)
【特許文献2】特開2000−34031号公報(公報段落番号「0014」、「0019」、図2、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11はベルトエッジに当接するエッジ当接部材を有する従来のエッジセンサを、テンションロールをベルト弛緩位置に移動したときにベルトが垂れ下がる位置に取付けた場合の説明図であり、図11Aは前記図10のテンションロールがテンション作用位置(図10B参照)に移動した状態でエッジ当接部材によりベルトエッジの位置を検出している状態を示す図、図11Bは前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態のエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図、図11Cは前記図11Bの状態でテンションロールがテンション作用位置に移動したときのエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図である。
【0007】
図11Aにおいて、エッジ当接部材01はヒンジ軸01a回りに回転可能に支持されており、その上部が引張バネ02により弱い引張力で右方に引っ張られている。エッジ当接部材01の下部はベルトBのエッジに当接している。反射型変移センサ03は前記エッジ当接部材01の上部に光を照射し、その反射光を検出することにより、エッジ当接部材01までの距離を測定している。前記測定値によりベルトBの幅方向位置を検出している。
【0008】
図11Bにおいて、前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態では、ベルトBは図10Aの弛緩した状態となるので、図11BのベルトBはエッジ当接部材01の下方に配置されている。
前記図11Bの状態においてテンションロールTR(図10参照)がテンション作用位置に移動すると、ベルトBは図11Bの状態から図11Cの位置に上昇するので、図11CのベルトBは、エッジ当接部材01の下端に当接する。
【0009】
図12は、前記図11Cの場合の実際の状態を示す図である。
図12において、ベルトモジュールBMはベルト幅方向の前後方向両端外側に配置された一対のベルトフレームF2を有しており、両ベルトフレームF2,F2により複数のベルト支持ロールR(1個のみ図示)が回転可能に支持されている。そして、後側のベルトフレームF2にはエッジ検出用貫通孔06が形成されており、前記エッジ検出用貫通孔06の下部の左右両側にはベルト位置規制部材07,07が前方に向かって突出している。また、前記エッジ検出用貫通孔06の右側部分には1個の位置決めピン08が前方に突出している。
【0010】
前記後側のベルトフレームF2には位置検出用ブラケット09が連結されている。前記位置検出用ブラケット09は前記位置決めピン08に嵌合するピン嵌合孔09aおよびネジ貫通孔09bを有しており、前記ネジ貫通孔09bを貫通するネジ(図示せず)により前記後側のベルトフレームF2に連結されている。
前記位置検出用ブラケット09にはエッジ当接部材01がヒンジ軸01a回りに回動可能に支持されている。エッジ当接部材01の上部は位置検出用ブラケット09の後側に配置されている。前記エッジ当接部材01は引張バネ02(図11参照)により引っ張られており、その下端部が前方に突出している。このため、ベルトBが前記図11Bの状態から図11Cの状態に変化してベルトBが上方に移動したとき、図12に示すようにベルトBがエッジ当接部材01の下端に当接する。すなわち、図12では、エッジ当接部材01はベルトBのエッジに当接せずに、エッジ当接部材01の下端がベルト上面に当接している。このような状態になると、ベルトBが損傷するおそれがある。
【0011】
前記特許文献1(特開平8−106237号公報)および特許文献2(特開2000−34031号公報)記載の技術では、エッジセンサを、テンションロールがベルト弛緩位置に移動したときにベルトが垂れ下がる位置に取付けた場合、前記図11、図12で説明した場合と同様に、エッジ当接部材01を装着した後にベルトBを装着すると、前記図11C、図12の状態となって、ベルト装着作業時にベルトエッジとエッジ当接部材とが接触して損傷するおそれがある。
【0012】
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01),(O02)を技術的課題とする。
(O01)ベルト支持ロールにベルトを装着する前にベルトエッジ検出用のエッジ当接部材を装着しても、ベルト装着作業時にベルトとエッジ当接部材とが接触したり干渉したりして損傷しないようにすること。
(O02)ベルト装着作業時のベルトとエッジ当接部材との接触または干渉による損傷を防止し且つベルト装着作業の終了後にはエッジ当接部材をベルトのエッジに確実に当接させること。
【0013】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0014】
(第1発明)
前記課題を解決するために、第1発明の画像形成装置は、下記の構成要件(A01)〜(A08)を備えたことを特徴とする。
(A01)回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、1次転写領域(Q3)を順次通過する像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)、前記帯電領域において前記像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面を一様に帯電させる帯電部材(CR)、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に静電潜像を形成する潜像形成装置(ROS)、前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置(Gy〜Gk)、を備えた複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)、
(A02)シート転写用バックアップロール(T2a)とテンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により回転可能に支持され且つ前記複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面と接触する各1次転写領域(Q3)を順次通過するエンドレスの中間転写ベルト(B)と、前記各1次転写領域(Q3)において前記各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面のトナー像をそれぞれベルト表面側に転写する複数の1次転写部材(T1)と、前記中間転写ベルト(B)、ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)、および1次転写部材(T1)を支持するベルトフレーム(F2)とを有するベルトモジュール(BM)、
(A03)前記シート転写用バックアップロール(T2a)に対向して配置され且つ前記シート転写用バックアップロール(T2a)に支持された中間転写ベルト(B)表面との間にシート転写領域(Q4)を形成し、前記シート転写領域(Q4)を通過するシート(S)に前記中間転写ベルト(B)上のトナー像を転写するシート転写部材(T2b)、
(A04)前記シート転写領域(Q4)にシート(S)を搬送するシート搬送装置(SH)、
(A05)前記中間転写ベルト(B)にテンションを作用させるテンション作用位置と、前記中間転写ベルト(B)を弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール(Rt)、
(A06)前記シート転写領域(Q4)の近傍において前記中間転写ベルト(B)のエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有し、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記中間転写ベルト(B)の幅方向の位置を検出するエッジセンサ(19)、
(A07)前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させる退避用弾性部材(21)、
(A08)前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)であって、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる前記連結部材(22)。
【0015】
(第1発明の作用)
前記構成要件(A01)〜(A08)を備えた第1発明の画像形成装置では、複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)はそれぞれ像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)を有しており、各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)の回転移動する表面は、帯電領域、潜像形成位置、現像領域、1次転写領域(Q3)を順次通過する。帯電部材(CR)は、前記帯電領域において前記像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面を一様に帯電させる。潜像形成装置(ROS)は、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に静電潜像を形成する。現像装置(Gy〜Gk)は、前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する。
ベルトモジュール(BM)のベルトフレーム(F2)は、中間転写ベルト(B)、複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)、および1次転写部材(T1)を支持する。前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)は、シート転写用バックアップロール(T2a)とテンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有しており、エンドレスの中間転写ベルト(B)を回転可能に支持する。前記中間転写ベルト(B)は、前記複数のトナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面と接触する各1次転写領域(Q3)を順次通過する。
複数の1次転写部材(T1)は、前記各1次転写領域(Q3)において前記各像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面のトナー像をそれぞれベルト表面側に転写する。
前記シート転写用バックアップロール(T2a)に対向して配置されたシート転写部材(T2b)は、前記シート転写用バックアップロール(T2a)に支持された中間転写ベルト(B)表面との間にシート転写領域(Q4)を形成し、前記シート転写領域(Q4)を通過するシート(S)に前記中間転写ベルト(B)上のトナー像を転写する。
シート搬送装置(SH)は、前記シート転写領域(Q4)にシート(S)を搬送する。
【0016】
前記テンションロール(Rt)は、前記中間転写ベルト(B)にテンションを作用させるテンション作用位置と、前記中間転写ベルト(B)を弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持される。前記シート転写領域(Q4)の近傍において前記中間転写ベルト(B)のエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有するエッジセンサ(19)は、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記中間転写ベルト(B)の幅方向の位置を検出する。
退避用弾性部材(21)は、前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させる。
【0017】
したがって、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルト(B)を着脱させる作業を行う場合には、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を、前記退避用弾性部材(21)により中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させた状態で且つ前記テンションロール(Rt)を前記弛緩位置に移動させた状態で着脱作業を行うことができる。前記状態で前記中間転写ベルト(B)を複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着した状態で、前記テンションロール(Rt)をテンション作用位置に移動させた場合、前記中間転写ベルト(B)はテンションが作用する状態となる。このとき、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)は中間転写ベルト(B)のエッジの外側に配置されているので、エッジ当接部材(17)および中間転写ベルト(B)が接触したり干渉したりすることがないので、それらが破損することはない。このため、前記エッジセンサ(19)および中間転写ベルト(B)の寿命が長くなる。
前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態でベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)は、前記連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。この状態ではエッジ当接部材(17)はベルトエッジに当接するので、中間転写ベルト(B)の幅方向位置を正確に検出することができる。
【0018】
前記第1発明の画像形成装置において、下記の構成要件(A09)を備えることが可能である。
(A09)前記シート転写領域(Q4)の下流側の中間転写ベルト(B)にシート(S)が付着して搬送されているか否かを検出するシートセンサ(SN1)を支持する前記連結部材(22)。
前記構成要件(A09)を備えた画像形成装置では、前記連結部材(22)に支持されたシートセンサ(SN1)は、前記シート転写領域(Q4)の下流側の中間転写ベルト(B)にシート(S)が付着して搬送されているか否かを検出する。前記シートセンサ(SN1)はジャム(紙詰まり)を検出するために必ず装着される部材であるので、前記シートセンサ(SN1)を支持する前記連結部材(22)はベルトフレーム(F2)に必ず装着される。したがって、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルト(B)を装着した後で、前記連結部材(22)をベルトフレーム(F2)に装着する装着時に、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を必ず中間転写ベルト(B)のエッジに押圧する位置に移動させることができる。
【0019】
(第2発明)
第2発明の幅方向ベルト位置検出装置は、下記の構成要件(A02′),(A05′)〜(A08′)を備えたことを特徴とする。
(A02′)テンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により回転可能に支持されたエンドレスのベルトと、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)を支持するベルトフレーム(F2)とを有するベルトモジュール(BM)、
(A05′)前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール(Rt)、
(A06′)前記ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有し、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記ベルトの幅方向の位置を検出するエッジセンサ(19)、
(A07′)前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記ベルトのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材(21)、
(A08′)前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)であって、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる前記連結部材(22)。
【0020】
(第2発明の作用)
前記構成要件(A02′),(A05′)〜(A08′)を備えた第2発明の幅方向ベルト位置検出装置では、ベルトモジュール(BM)のベルトフレーム(F2)は、テンションロール(Rt)を含む複数の従動ロール(Rt,Rw,Rf,T2a)およびベルト駆動ロール(Rd)を有する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)を支持する。前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)は、エンドレスのベルトを回転可能に支持する。前記テンションロール(Rt)は前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持される。
前記ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材(17)と前記エッジ当接部材(17)を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材(18)とを有するエッジセンサ(19)は、前記エッジ当接部材(17)の位置の変化により前記ベルトの幅方向の位置を検出する。
退避用弾性部材(21)は、前記押圧用弾性部材(18)の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材(17)を前記ベルトのエッジの外側に退避させる。
【0021】
したがって、前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)にベルトを着脱させる作業を行う場合には、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)を、前記退避用弾性部材(21)により中間転写ベルト(B)のエッジの外側に退避させた状態で且つ前記テンションロール(Rt)を前記弛緩位置に移動させた状態で着脱作業を行うことができる。前記状態で前記ベルトをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着した状態で、前記テンションロール(Rt)をテンション作用位置に移動させた場合、前記ベルトはテンションが作用する状態となる。このとき、前記エッジセンサ(19)のエッジ当接部材(17)はベルトのエッジの外側に配置されているので、エッジ当接部材(17)およびベルトが接触したり干渉したりすることがないので、それらが破損することはない。このため、前記エッジセンサ(19)およびベルトの寿命が長くなる。
前記テンションロール(Rt)がテンション作用位置に移動した状態でベルトフレーム(F2)に連結される連結部材(22)は、連結された状態では前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。この状態ではエッジ当接部材(17)はベルトエッジに当接するので、中間転写ベルト(B)の幅方向位置を正確に検出することができる。
【0022】
前記第2発明の幅方向ベルト位置検出装置において、下記の構成要件(A010)を備えることが可能である。
(A010)前記ベルトフレーム(F2)連結された状態で前記退避用弾性部材(21)に当接する弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)を有する前記連結部材(22)。
前記構成要件(A010)を備えた幅方向ベルト位置検出装置では、前記連結部材(22)の弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)は、前記ベルトフレーム(F2)に連結された状態で前記退避用弾性部材(21)に当接して退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させる。このとき、前記エッジ当接部材(17)は押圧用弾性部材(18)によりベルトエッジに当接する。
前記弾性変形可能な離隔用弾性部材(22d)を前記退避用弾性部材(21)に当接させて退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部材(17)から離隔させるので、前記退避用弾性部材(21)を過大に変形させることなく、前記退避用弾性部材(21)を前記エッジ当接部から離隔させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0024】
(実施の形態1)
図1は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
図1において、実施の形態1の画像形成装置(デジタル複写機)Uは、プリンタ(画像形成装置本体)U1、イメージスキャナU2、自動原稿搬送装置U3を有している。
前記自動原稿搬送装置U3は、イメージスキャナU2上面のプラテンガラスPG上に支持されている。
【0025】
前記自動原稿搬送装置U3は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置(プラテンロールGR1の圧接位置)を通過して原稿排出ロールGR2から原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。
前記自動原稿搬送装置U3は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記プラテンガラスPG上面に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
【0026】
前記イメージスキャナU2は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
前記透明なプラテンガラスPGの下方には原稿画像を読み取るための露光光学系Aが配置されている。
前記自動原稿搬送装置U3でプラテンガラスPG上面に搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)で電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力されるR,G,B(レッド、グリーン、ブルー)の電気信号をY,M,C,K(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の画像データ(デジタルデータ)に変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)のレーザダイオード(図示せず)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、IPSおよびレーザ駆動回路DLと、後述の現像ロールR0、転写ロールT1,2次転写ロール(シート転写部材)T2b等にバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0027】
前記IPSが出力するYMCKの4色の画像データ(レーザ駆動データ)が入力されたレーザ駆動回路DLは入力された前記各色の画像データに応じた各色のレーザ駆動信号を所定のタイミングで、各色のROS(潜像形成装置)に出力する。
【0028】
各像担持体Py,Pm,Pc,Pkはそれぞれの帯電ロール(帯電部材)CRにより一様に帯電された後、前記各色のROS(潜像形成装置)の出力する光ビームによりその表面に静電潜像が形成される。前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像はそれぞれ、各現像器GY,GM,GC,GKと対向する現像領域において各色YMCKのトナー像に現像される。なお、前記各現像器GY,GM,GC,GKは、各色のトナーを収容した現像容器と、前記現像容器に回転可能に支持され且つ前記像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の静電潜像にトナーを搬送してトナー像に現像する現像ロールR0を有している。なお、前記各色のトナーを収容した現像容器VにはトナーカートリッジTy〜Tkから各色のトナーが補給されるように構成されている。
【0029】
前記現像された各色YMCKのトナー像は、前記各像担持体Py,Pm,Pc,Pkとエンドレスの中間転写ベルトBとが接触する1次転写領域Q3に搬送される。前記各1次転写領域Q3において中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写ロールT1には、コントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。前記各像担持体Py〜Pk上のトナー像は前記1次転写ロールT1に対向する1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに重ねて1次転写される。1次転写後の像担持体Py,Pm,Pc,Pk表面の残留トナーは、像担持体クリーナCLpで除去される。
前記各像担持体Py〜Pk、各色のROS(潜像形成装置)、各色の現像器Gy〜Gkによって、各色のトナー像形成装置UY(Py+ROS+Gy),UM(Pm+ROS+Gm),UC(Pc+ROS+Gc),UK(Pk+ROS+Gk)が構成される。
【0030】
前記各色の像担持体Py,Pm,Pc,Pkの下方には左右一対のスライドレールSR,SRによりスライドフレームF1が前後(紙面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されている。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMのベルトフレームF2が上昇した動作位置と下方に移動したメンテナンス位置との間で昇降可能に支持されている。前記スライドフレームF1を前後移動させる構成およびベルトモジュールBMを昇降させる構成は、従来公知(例えば、特開平8−171248号公報参照)であり、従来公知の種々の構成を採用することが可能である。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、ウォーキングロールRw、複数のアイドラロール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含むベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記4個の1次転写ロールT1とを有している。そして、前記中間転写ベルトBは前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により矢印Ya方向に回転移動可能に支持されている。
【0031】
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写ロール(シート転写部材)T2bが配置されており、中間転写ベルトBおよび2次転写ロールT2bの対向する領域には2次転写領域(シート転写領域)Q4が形成される。前記2次転写ロールT2bにはコントローラCにより制御される電源回路Eから所定のタイミングで現像剤の帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。前記2次転写ロールT2bに対向して配置された前記バックアップロールT2aはアース(接地)されており、前記2次転写ロールT2bに2次転写電圧が印加されたときには、前記2次転写ロールT2bおよびバックアップロールT2a間には2次転写電界が形成される。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより2次転写器T2が構成される。
前記4個の1次転写ロールT1、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、トナー像形成装置(UY,UM,UC,UK)の像担持体Py〜Pk表面に形成されたトナー像を記録シートSに転写する転写装置(T1,B,T2)が構成されている。
【0032】
プリンタ(画像形成装置本体)U1の下部には、シートSを収容した給紙トレイTR1および給紙用搬送路SH1が設けられている。前記給紙トレイTR1に収容されたシートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離されて、搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、2次転写領域Q4に搬送される。
前記2次転写領域Q4を記録シートSが通過する際、2次転写ロールT2bに前記2次転写電圧が印加されるので、前記中間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像は、前記2次転写領域Q4において一括して記録シートSに2次転写される。
2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCLbにより残留トナーが除去される。
【0033】
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG、シート搬送ベルトHBにより定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、シート排出路SH2または両面記録用搬送路SH3に搬送される。シート排出路SH2に搬送されたシートは記排紙トレイTRhに排出され、シート反転路SH3に搬送されたシートは表裏反転されてから前記レジロールRrに再送される。
前記符号Rp,Rs,Rr,SG,BH,SH1,SH2,SH3等で示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0034】
(幅方向ベルト位置検出装置)
図2は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右側から見た場合の斜視図である。
図3は前記図2の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
図4は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を後方左から見た場合の斜視図である。
図5は前記図4の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
図6は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右上方から見た場合の斜視図である。
図7は前記図6の状態からエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させる作業の説明図である。
【0035】
図1において、ベルトモジュールBMはベルトフレームF2を有しており、前記ベルトフレームF2は前側ベルトフレームF2f(図7参照)と後側ベルトフレームF2r(図7、図6参照)とを有している。前記一対のベルトフレームF2f,F2rにより前記図1に示す複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)が回転可能に支持されており、前記複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により中間転写ベルトBが矢印Ya方向(図1参照)に回転移動可能に支持されている。
図6において、前記後側ベルトフレームF2rにはエッジ検出用貫通孔1が形成されており、前記エッジ検出用貫通孔1の下部の左右両側には円筒面を有する一対のベルト位置規制部材2,2が前方に向かって突出している。また、前記エッジ検出用貫通孔1の右側部分には1個の位置決めピン3が前方に突出している。
【0036】
図6において、前記後側ベルトフレームF2rには位置検出用ブラケット6が連結されている。図6、図2において、位置検出用ブラケット6は、前記後側フレームF2rに連結するためのフレーム取付部7と、前記フレーム取付部7の左端(−Y端)から前方(X方向)に突出するエッジ当接部材連結部8と、前記エッジ当接部材連結部8の前端(X端)から左方(−Y方向)に延びるセンサ取付部9と、前記フレーム取付部7の下端から後方に延びて前記エッジ検出用貫通孔1を貫通する貫通部11とを有している。
図2において、前記位置検出用ブラケット6は、前記貫通部11の後端に接続し且つ上方に延びる引張バネ連結部12と、前記貫通部11の後端に接続され且つ貫通部11の下側に配置された板バネ連結部13とを有している。
【0037】
図6、図2において、前記位置検出用ブラケット6のフレーム取付部7は、は前記位置決めピン3(図6参照)に嵌合するピン嵌合孔7a(図2参照)およびネジ貫通孔7b(図6、図7参照)を有しており、前記ネジ貫通孔7bを貫通するネジ(図示せず)により前記後側ベルトフレームF2rの前面(X側の表面)に連結されている。
前記位置検出用ブラケット6が後側ベルトフレームF2rに連結された状態では、前記貫通部11は、前記エッジ検出用貫通孔1(図6参照)を貫通している。したがって、位置検出用ブラケット6の貫通部11は前記エッジ検出用貫通孔1を前後に貫通しており、前記フレーム取付部7、エッジ当接部材連結部8、センサ取付部9は後側ベルトフレームF2rの前側に配置され、前記引張バネ連結部12及び板バネ連結部13は後側ベルトフレームF2rの後側に配置される。
【0038】
前記エッジ当接部材連結部8には左方(−Y方向)に延びる軸16が固定されており、前記軸16にはエッジ当接部材17が回転可能に支持されている。エッジ当接部材連結部8の下端部の前端には左方に延びるストッパ8aが設けられている。ストッパ8aは、前記エッジ当接部材17の下部が前方に回動する際の回動範囲を規制するためのストッパである。
【0039】
図2、図4において、エッジ当接部材17の前記軸16の上側部分と前記引張バネ連結部12との間には引張バネ(押圧用弾性部材)18が設けられており、前記引張バネ18によりエッジ当接部材17には、その下端部が常時前方(X方向)に回動する力が作用している。前記引張バネ(押圧用弾性部材)18は、エッジ当接部材17に、その下端部が中間転写ベルトBの後側のエッジに押圧する力を作用させる部材である。
前記センサ取付部9には発光素子及び受光素子(図示せず)を有し、前記エッジ当接部材17の回転位置を検出するエッジセンサ19(図2参照)と、前記位置センサに連結された回路基板20とが支持されている。回路基板20の上端にはコネクタ20aが固定されている。コネクタ20aは図示しない接続ケーブルを介して前記コントローラC(図1参照)に接続される。
前記図2に示すエッジセンサ19は、図4に示す光透過孔19aを通過してエッジ当接部材17で反射した光を検出してエッジ当接部材17の回転位置を検出することにより、中間転写ベルトBのエッジ位置(すなわち、中間転写ベルトBの幅方向の位置)を検出することができる。このようなエッジセンサとしては市販されている反射型変位センサを使用することができる。
【0040】
図2、図4において、位置検出用ブラケット6の板バネ連結部13の下面には板バネにより形成された退避用弾性部材21が連結されている。退避用弾性部材21は弾性力を発生するための下部湾曲部21aと前記エッジ当接部材17の上端部の後側面(−X側面)を前方に押圧するエッジ当接部材押圧部21bとを有している。前記退避用弾性部材21はその弾性力により前記エッジ当接部材17の上部を前方に押圧している状態では、エッジ当接部材17の下端部を後方(−X方向)に回動させて中間転写ベルトBの後側のエッジの後方に移動させる。
すなわち、前記板バネにより形成された退避用弾性部材21は、前記引張バネ(押圧用弾性部材)18の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材17の下端部を前記中間転写ベルトBの後側のエッジの外側(後側)に退避させる部材である。
前記符号6〜21で示した要素により実施の形態1の幅方向ベルト位置検出装置が構成されている。
【0041】
前記位置検出用ブラケット6が後側ベルトフレームF2rに装着された状態では、前記エッジ当接部材17は、前記退避用弾性部材21により図2の実線位置及び図4に示す退避位置に移動している。その状態で、且つ前記複数の前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)の中のテンションロールRtを前記弛緩位置に移動させた状態で、前記中間転写ベルトBをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に装着する。その後、テンションロールRtをテンション作用位置に移動させて中間転写ベルトBに張力を発生させる。
その後、図7に示すセンサ保持部材(連結部材)22を前側ベルトフレームF2f及び後側ベルトフレームF2rに連結する。センサ保持部材(連結部材)22は、シートSが中間転写ベルトBに付着して搬送されているか否かを検出するシートセンサSN1を支持する部材であり、且つ、前記ベルト支持フレームF2に連結される部材(連結部材)である。
図7において、センサ保持部材22は、後端部に一対の位置決めピン嵌合孔22a,22aが形成され、前端部に位置決めピン嵌合孔22b,22bと、ネジ貫通溝22b′が形成されている。また、センサ保持部材22の後端には後方突出部22cが設けられている。センサ保持部材22の後端部は、位置決めピン嵌合孔22a,22aが前記後側ベルトフレームF2rに設けた位置決めピン(図示せず)に嵌合した状態で固定され、センサ保持部材22の前端部は、位置決めピン嵌合孔22b,22bが前側ベルトフレームF2fに設けた位置決めピン(図示せず)に嵌合した状態で固定され、前記ネジ貫通溝22b′を貫通する図示しないネジにより前側ベルトフレームF2fに固定される。
【0042】
図7に示すセンサ保持部材22をベルトフレームF2に装着すると、図3及び図5に示すように、センサ保持部材22の後方突出部22cが退避用弾性部材21に当接して退避用弾性部材21を弾性変形させる。このとき、退避用弾性部材21のエッジ当接部材押圧部21bはエッジ当接部材17から離れるので、エッジ当接部材17は引張バネ18により回動してエッジ当接部材17の下端部が中間転写ベルトBの後側のエッジに当接する。
この状態で、中間転写ベルトBの後側のエッジの位置(中間転写ベルトBの幅方向の位置)を検出することができる。
前記センサ保持部材22は、前記テンションロールRtがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームF2に連結される連結部材22であり、連結された状態では前記退避用弾性部材21を前記エッジ当接部材17から離隔させる部材である。
【0043】
(実施の形態1の作用)
図8は本発明の実施の形態1の作用説明図で、図8Aはセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図8Bはセンサ保持部材の後方突出部の長さが短か過ぎる場合を示す図、図8Cはセンサ保持部材の後方突出部の長さが長過ぎる場合を示す図である。
図8Aにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが適切に設定されている場合には、退避用弾性部材21の変形量が弾性変形の範囲内となるので、退避用弾性部材21の弾性力が長期に渡って適切な値に保持されるので、退避用弾性部材21の寿命が長くなる。
図8Bにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが短い場合には、退避用弾性部材21の変形量が少なすぎて、エッジ当接部材17が中間転写ベルトBのエッジに当接しなくなる。
図8Cにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの長さが長すぎると、退避用弾性部材21の変形量が弾性変形の範囲外となるので、退避用弾性部材21が塑性変形して弾性力が無くなるので、退避用弾性部材21の寿命が短くなる。
【0044】
前記構成を備えた実施の形態1の幅方向ベルト位置検出装置では、位置検出用ブラケット6をベルトフレームF2に装着した状態では、エッジ当接部材17は退避用弾性部材21により退避位置に保持される。その状態で且つ、テンションロールRtをベルトを弛んだ状態で支持可能な弛緩位置に移動させた状態で、複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルトBを装着する。その状態でテンションロールRtをテンション作用位置に移動させて中間転写ベルトBに張力を発生させる。この作業(ベルト装着作業)を行う場合、前記エッジ当接部材17が退避位置に退避しているので、エッジ当接部材17の下端と中間転写ベルトBとが接触して中間転写ベルトBが損傷することを防止することができる。
前記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)に中間転写ベルトBを装着した後に、センサ保持部材22をベルトフレームF2に連結すると、センサ保持部材22の後方突出部22cにより、退避用弾性部材21が自動的にエッジ当接部材17から離脱して、引張バネ(押圧用弾性部材)18により、エッジ当接部材17が自動的に中間転写ベルトBのエッジに当接するので、中間転写ベルトBの幅方向ベルト位置を検出可能な状態となる。
前記検出された中間転写ベルトBの幅方向ベルト位置に応じて前記各色のROSの潜像書込開始タイミングを調節したり、搬送される記録シートSの幅方向の位置決め用ガイドの位置を調節したりすることにより、画像位置ずれを防止することができる。
【0045】
中間転写ベルトBをベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)から離脱させる際には、前記センサ保持部材22をベルトフレームF2から離脱させると、前記退避用弾性部材21は前記エッジ当接部材17に当接して、エッジ当接部材17を自動的に退避位置に移動させる。その状態で、前記テンションロールRtをテンション作用位置から弛緩位置に移動させても、中間転写ベルトBはエッジ当接部材17と接触して損傷することがない。
【0046】
(実施の形態2)
図9は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態2の説明図で、図9Aは実施の形態2のセンサ保持部材の説明図、図9Bは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図9Cは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが長い場合の作用説明図である。
この実施の形態2の説明において、前記実施の形態1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
この実施の形態2の画像形成装置の構成はセンサ保持部材22の後方突出部22cの構成が前記実施の形態1と異なるが、その他の構成は前記実施の形態1と同様である。
【0047】
図9Aにおいて、センサ保持部材22の後方突出部22cの後端には板バネ(弾性部材)22dが連結されている。センサ保持部材22をベルトフレームF2に装着した場合、センサ保持部材22の後方突出部22cに連結した板バネ22dが退避用弾性部材21に当接して退避用弾性部材21を弾性変形させる。この場合、図9Bに示すように、退避用弾性部材21に当接する板バネ22dが退避用弾性部材21を弾性変形させ、退避用弾性部材21のエッジ当接部材押圧部21bをエッジ当接部材17から離隔させるが、その際板バネ22dが適度に変形する。
また、図9Cに示すように、センサ保持部材22の後方突出部22c及び板バネ22dの長さが長すぎる場合でも、退避用弾性部材21に当接する板バネ22dが変形するため、前記板バネ22dの変形量だけ退避用弾性部材21の変形量が少なくなるので、退避用弾性部材21が塑性変形することを防止することができる。
すなわち、センサ保持部材22の後方突出部22cに板バネ(弾性部材)22dを設けることにより、前記センサ保持部材22の後方突出部22c及び板バネの寸法精度の許容範囲を広くすることができる。
【0048】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施の形態を下記に例示する。
(H01)前記実施の形態2の板バネ22dの代わりに、発泡ゴム等の種々の弾性部材を使用可能である。
(H02)前記テンションロールがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームに連結される連結部材であって、連結された状態では前記退避用弾性部材を前記エッジ当接部材から離隔させる前記連結部材として、実施の形態ではセンサ保持部材22を使用しているが、ベルトクリーナ等他の連結部材を使用することも可能である。
(H03)本発明は中間転写ベルトB以外に、感光体ベルトや、シート搬送ベルトにも適用することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
前述の本発明の定着用オプション装置は、下記の効果(E01),(E02)を奏することができる。
(E01)ベルト支持ロールにベルトを装着する前にベルトエッジ検出用のエッジ当接部材を装着しても、ベルト装着作業時にベルトとエッジ当接部材とが接触したり干渉したりして損傷しないようにすることができる。
(E02)ベルト装着作業時のベルトとエッジ当接部材との接触または干渉による損傷を防止し且つベルト装着作業の終了後にはエッジ当接部材をベルトのエッジに確実に当接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態1の説明図である。
【図2】図2は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右側から見た場合の斜視図である。
【図3】図3は前記図2の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
【図4】図4は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を後方左から見た場合の斜視図である。
【図5】図5は前記図4の状態でエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させた状態を示す図である。
【図6】図6は本発明の画像形成装置で使用される幅方向ベルト位置検出装置の説明図で、中間転写ベルトが装着され且つエッジ当接部材が退避位置に保持されている状態を前方右上方から見た場合の斜視図である。
【図7】図7は前記図6の状態からエッジ当接部材を中間転写ベルトのベルトエッジに当接させる作業の説明図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1の作用説明図で、図8Aはセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図8Bはセンサ保持部材の後方突出部の長さが短か過ぎる場合を示す図、図8Cはセンサ保持部材の後方突出部の長さが長過ぎる場合を示す図である。
【図9】図9は本発明の幅方向ベルト位置検出装置を備えた画像形成装置の実施の形態2の説明図で、図9Aは実施の形態2のセンサ保持部材の説明図、図9Bは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが適切な場合を示す図、図9Cは実施の形態2の作用説明図でセンサ保持部材の後方突出部の長さが長い場合の作用説明図である。
【図10】図10はベルトモジュールの複数のベルト支持ロールにベルトを着脱する着脱作業時のテンションロールとベルトとの位置関係を示す図で、図10Aはテンションロールがベルト弛緩位置に移動した状態を示す図、図10Bはテンションロールがテンション作用位置に移動している状態を示す図である。
【図11】図11はベルトエッジに当接するエッジ当接部材を有する従来のエッジセンサの説明図であり、図11Aは前記図10のテンションロールがテンション作用位置(図10B参照)に移動した状態でエッジ当接部材によりベルトエッジの位置を検出している状態を示す図、図11Bは前記図10のテンションロールがベルト弛緩位置(図10A参照)に移動した状態のエッジ当接部材とベルトとの位置関係を示す図、図11Cは前記図11Bの状態でテンションロールがテンション作用位置に移動したときのエッジ当接部材とテンションロールとの位置関係を示す図である。
【図12】図12は、前記図11Cの場合の実際の状態を示す図である。
【符号の説明】
B…中間転写ベルト、BM…ベルトモジュール、CR…帯電部材、F2…ベルトフレーム、Gy〜Gk…現像装置、Q3…1次転写領域、Q4…シート転写領域(2次転写領域)、Rd…駆動ロール、Rt…テンションロール、Py,Pm,Pc,Pk…像担持体、ROS…潜像形成装置、S…シート、SN1…シートセンサ、T1…1次転写部材、T2a…シート転写用バックアップロール(バックローラ)T2b…シート転写部材、UY,UM,UC,UK…トナー像形成装置。
17…エッジ当接部材、18…押圧用弾性部材、19…エッジセンサ、21…退避用弾性部材、22…連結部材。
(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)…ベルト支持ロール、
(Rt,Rw,Rf,T2a)…従動ロール。
Claims (4)
- 下記の構成要件(A01)〜(A08)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(A01)回転移動する表面が帯電領域、潜像形成位置、現像領域、1次転写領域を順次通過する像担持体、前記帯電領域において前記像担持体表面を一様に帯電させる帯電部材、前記潜像形成位置において前記帯電された像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置、前記現像領域において前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置、を備えた複数のトナー像形成装置、
(A02)シート転写用バックアップロールとテンションロールを含む複数の従動ロールおよびベルト駆動ロールを有する複数のベルト支持ロールと、前記複数のベルト支持ロールにより回転可能に支持され且つ前記複数のトナー像形成装置の各像担持体表面と接触する各1次転写領域を順次通過するエンドレスの中間転写ベルトと、前記各1次転写領域において前記各像担持体表面のトナー像をそれぞれベルト表面側に転写する複数の1次転写部材と、前記中間転写ベルト、ベルト支持ロール、および1次転写部材を支持するベルトフレームとを有するベルトモジュール、
(A03)前記シート転写用バックアップロールに対向して配置され且つ前記シート転写用バックアップロールに支持された中間転写ベルト表面との間にシート転写領域を形成し、前記シート転写領域を通過するシートに前記中間転写ベルト上のトナー像を転写するシート転写部材、
(A04)前記シート転写領域にシートを搬送するシート搬送装置、
(A05)前記中間転写ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記中間転写ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール、
(A06)前記シート転写領域の近傍において前記中間転写ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材と前記エッジ当接部材を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材とを有し、前記エッジ当接部材の位置の変化により前記中間転写ベルトの幅方向の位置を検出するエッジセンサ、
(A07)前記押圧用弾性部材の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材を前記中間転写ベルトのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材、
(A08)前記テンションロールがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームに連結される連結部材であって、連結された状態では前記退避用弾性部材を前記エッジ当接部材から離隔させる前記連結部材。 - 下記の構成要件(A09)を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置、
(A09)前記シート転写領域の下流側の中間転写ベルトにシートが付着して搬送されているか否かを検出するシートセンサを支持する前記連結部材。 - 下記の構成要件(A02′),(A05′)〜(A08′)を備えたことを特徴とする幅方向ベルト位置検出装置、
(A02′)テンションロールを含む複数の従動ロールおよびベルト駆動ロールを有する複数のベルト支持ロールと、前記複数のベルト支持ロールにより回転可能に支持されたエンドレスのベルトと、前記ベルト支持ロールを支持するベルトフレームとを有するベルトモジュール、
(A05′)前記ベルトにテンションを作用させるテンション作用位置と、前記ベルトを弛んだ状態とするベルト弛緩位置との間で移動可能に支持された前記テンションロール、
(A06′)前記ベルトのエッジに当接するエッジ当接部材と前記エッジ当接部材を前記エッジに押圧する押圧用弾性部材とを有し、前記エッジ当接部材の位置の変化により前記ベルトの幅方向の位置を検出するエッジセンサ、
(A07′)前記押圧用弾性部材の弾性力に抗して、前記エッジ当接部材を前記ベルトのエッジの外側に退避させる退避用弾性部材、
(A08′)前記テンションロールがテンション作用位置に移動した状態で前記ベルトフレームに連結される連結部材であって、連結された状態では前記退避用弾性部材を前記エッジ当接部材から離隔させる前記連結部材。 - 下記の構成要件(A010)を備えたことを特徴とする請求項3記載の幅方向ベルト位置検出装置、
(A010)前記ベルトフレームに連結された状態で前記退避用弾性部材に当接する弾性変形可能な離隔用弾性部材を有する前記連結部材。
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