JP3786556B2 - 受光アンプ回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は書込み可能なコンパクトディスク(以降CD−R/RWと呼ぶ)の駆動装置、書込み可能なデジタルビデオディスク(以降書込み可能なDVD装置と呼ぶ)の駆動装置等に用いられる受光アンプ回路に関し、特に、書込み時に光ピックアップ用受光素子に生じる大きな光電流をパイパスするクランプ回路を具備した受光アンプ回路の安定動作と周波数応答特性の改善を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来の受光アンプ回路の構成を示す回路図である。CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置用のクランプ回路CLPを具備した受光アンプ回路は、差動アンプA71を有している。差動アンプA71の負相入力端子にはフォトダイオードPDが接続されており、差動アンプA71の正相入力端子には所定の電圧が入力されている。フォトダイオードPDが出力する光電流1sc7は、負帰還抵抗Rf71を用いて電流−電圧変換を行っている。負帰還抵抗Rf71には、位相補償コンデンサCf7が並列に接続されており、位相補償コンデンサCf7が差動アンプA71の負帰還動作を安定化させている。
【0003】
また、負帰還抵抗Rf71には、クランプ回路CLPが並列に接続されている。クランプ回路CLPには、差動アンプA72が設けられており,その正相入力端子には差動アンプA71の出力端子が接続され、負相入力端子には所定の電圧Vref72が印加されている。差動アンプA72の出力端子には差動アンプA71の負相入力端子が接続されている。クランプ回路CLPは、負帰還抵抗Rf71に大きな電流が流れるとき、その電流がバイパスされる。
【0004】
次に、従来の受光アンプ回路の動作について説明する。フォトダイオードPDからの入力電流Isc7が小さいときは、差動アンプA71の出力端子の電圧は、Vref71+Isc7×Rf71<Vref72であり、差動アンプA72は導通しない。
【0005】
フォトダイオードPDからの入力電流Isc7が大きくなり、 差動アンプA71の出力電圧が差動アンプA72の負相入力端子の電圧Vref72より大きくなると、差動アンプA72が導通する。従って、負帰還抵抗Rf71を流れる電流If71が差動アンプA72にバイパスされるので、差動アンプA71の飽和を回避することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置用受光素子には書込み状態から読込み状態となるとき、すなわち、フォトダイオードPDが大光量受光状態から小光量受光状態になるとき、パルス状の光信号が入力されることになる。このハイレベルからローレベルヘ変化するパルス信号光に対し、受光アンプ回路はリンギングや応答遅れを極力抑えて、小光量受光状態の出力電圧レベルヘ急速に収束することが必要となる。図7に示す従来の受光アンプ回路では、負帰還ループにある程度のゲインを持つ差動アンプA72が設けられているので、クランプ回路CLPがオン、即ち、起動したとき、受光アンプ回路の発振を防止するため、高周波領域で差動アンプA72のゲインを落とす必要がある。このため差動アンプA72には、位相補償コンデンサCP2が設けられている。
【0007】
しかしながら、差動アンプA72に位相補償コンデンサCP2を設けると、受光アンプ回路が大光量受光状態から小光量受光状態へ変化するとき、クランプ回路CLPがオフ、即ち遮断状態になることが遅れ、受光アンプ回路が小光量受光状態の出力電圧レベルヘの切替えが遅れるという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するものであり、大きな光電流の入力に対しても飽和することがなく、充分な位相補償ができるとともに、入力の大きさが変わった場合にクランプ回路のオンオフの切替えを高速にできる受光アンプ回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の受光アンプ回路は、光信号を受信するフォトダイオードと、基準電圧が入力される第1の入力端子および該フォトダイオードの出力電流が入力される第2の入力端子を有する差動アンプと、該差動アンプの出力端子と該第2の入力端子間に設けられた主帰還抵抗と、該主帰還抵抗に並列に接続された第1の位相補償コンデンサと、前記主帰還抵抗に並列に設けられ、該主帰還抵抗の電流をバイパスするクランプ回路とが、同一基板上にモノリシックに集積された受光アンプ回路において、前記クランプ回路が、前記主帰還抵抗より小さい抵抗値の副帰還抵抗と該副帰還抵抗に並列に接続された第2の位相補償コンデンサとの並列回路と、該並列回路に直列に接続されたダイオード接続のトランジスタとを有し、前記ダイオード接続のトランジスタが、前記差動アンプの前記出力端子と接続され、前記副帰還抵抗と第2の位相補償コンデンサとの並列回路が前記差動アンプの第2の入力端子および前記フォトダイオードに接続されていることを特徴とする。
【0010】
前記第2の位相補償コンデンサが、第1の極性の半導体基板上に積層されて前記トランジスタのコレクタと同一極性である第2の極性の半導体層、該半導体層上に形成された絶縁層と、該絶縁層上に設けられた導電層とによって形成されていてもよい
【0012】
前記第2の位相補償コンデンサが、第1の極性の半導体基板上に前記トランジスタのコレクタと同一極性の第2の極性の半導体層が積層されており、該半導体層上に形成された絶縁層の上に設けられてもよい。
【0013】
前記第2のコンデンサが、第1の極性の半導体基板と、この半導体基板上に積層された第2の極性の半導体層と、該第1の極性の半導体基板と該第2の極性の半導体層との接合部に所定の面積の該第2の極性の高濃度半導体層とによって形成されており、該第2の極性の半導体層と該基板間の接合容量と、該所定の面積の該第2の極性の高濃度半導体層と該半導体基板間の接合容量と、を加算して前記第2のコンデンサの容量値が形成されていてもよい。
【0015】
前記クランプ回路の前記トランジスタに、少なくとも1個以上のダイオード接続のトランジスタが直列に接続されているものでもよい。
【0018】
本発明の他の受光アンプ回路は、光信号を受信するフォトダイオードと、基準電圧が入力される第1の入力端子および該フォトダイオードの出力電流が入力される第2の入力端子を有する差動アンプと、該差動アンプの出力端子と該第2の入力端子間に設けられた主帰還抵抗と、前記主帰還抵抗に並列に設けられ、該主帰還抵抗の電流をバイパスするクランプ回路とが、同一基板上にモノリシックに集積された受光アンプ回路において、前記クランプ回路が、前記主帰還抵抗より小さい抵抗値の副帰還抵抗と、該副帰還抵抗に並列に接続された第2の位相補償コンデンサとの並列回路と、該並列回路に直列に接続され、それぞれがダイオード接続されて相互に直列または並列に接続された複数のトランジスタとを有し、前記直列または並列に接続された複数のダイオード接続のトランジスタが、前記差動アンプの前記出力端子に接続され、前記副帰還抵抗と第2の位相補償コンデンサとの並列回路が前記差動アンプの第2の入力端子および前記フォトダイオードに接続されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は,本発明の受光アンプ回路の実施の形態の一例を示す回路図である。受光アンプ回路10は、フォトダイオードPDを入力信号源とした電圧−並列負帰還アンプである。
【0021】
フォトダイオードPDの出力電流Isc1は、差動アンプA1の第2の入力端子T2である負相入力端子に入力され、差動アンプA1の第1の入力端子T1である正相入力端子には所定の基準電圧Vref1が入力されている。差動アンプA1の第2の入力端子T2と出力端子T0間には主帰還抵抗Rf1と位相補償コンデンサC1とクランプ回路CLPとが並列に接続されている。位相補償コンデンサC1は、クランプ回路CLPが動作していないときに受光アンプ回路10の発振を防止する。
【0022】
クランプ回路CLPは、主帰還抵抗Rf1の抵抗値より小さい副帰還抵抗Rf2と、位相補償コンデンサC2との並列回路と、ダイオード接続のトランジスタQ1とが直列に接続されて構成されている。ダイオード接続のトランジスタQ1とは、トランジスタのベースとコレクタを短絡したものである。トランジスタQ1のコレクタは、差動アンプA1の出力端子T0が接続されており、トランジスタQ1のエミッタは、副帰還抵抗Rf2と位相補償コンデンサC2との並列回路が接続されている。
【0023】
次に、本実施の形態1の受光アンプ回路10の動作を説明する。フォトダイオードPDへの信号入力が小さく、フォトダイオードPDを流れる電流Isc1が小さい場合には、ダイオード接続のトランジスタQ1がオフ状態になり、差動アンプA1の出力端子T0からの出力は、主帰還抵抗Rf1によってのみ帰還される。
【0024】
これに対して、フォトダイオードPDへの信号入力が大きく、フォトダイオードPDを流れる電流Isc1が大きい場合には、ダイオード接続のトランジスタQ1がオン状態となる。トランジスタQ1のオン抵抗の抵抗値は小さく、また、副帰還抵抗Rf2の抵抗値が主帰還抵抗Rf1の抵抗値より小さいので、主帰還抵抗Rf1の抵抗値よりクランプ回路の抵抗値が小さくなり、出力端子T0からフォトダイオードPDに流れる電流の大部分はクランプ回路CLPにバイパスされる。
【0025】
位相補償コンデンサC2は、クランプ回路CLP動作時に受光アンプ回路10の発振を停止する。クランプ回路CLPが動作していないときは、主帰還抵抗Rf1と位相補償コンデンサC1とによって位相補償されているが、クランプ回路CLP動作時には、主帰還抵抗Rf1よりはるかに小さい副帰還抵抗Rf2と、この副帰還抵抗Rf2に対して並列に接続された位相補償コンデンサC2とによって、十分に位相が補償される。
【0026】
以上のように、フォトダイオードPDに流れる電流Isc1が、所定の大きさ以上の場合は、出力端子T0からフォトダイオードPDに流れる電流の大部分はクランプ回路CLPにバイパスされるので、受光アンプ回路10の飽和を回避できる。
【0027】
また、本実施の形態1の受光アンプ回路10は、クランプ回路CLPを、スイッチング特性を有するダイオード接続のトランジスタQ1と、主帰還抵抗Rf1より小さい抵抗値の副帰還抵抗Rf2および位相補償コンデンサC2とによって構成し、ゲインを持つ差動アンプ等を用いていないので、大きな容量の位相補償コンデンサを付加する必要がなく、受光アンプ回路10が大光量受光状態と小光量受光状態とに高速で切替えることができる。
【0028】
従って、本実施の形態1によれば、クランプ回路CLPが動作しているときも、充分な位相補償ができるとともに、クランプ回路CLPの遮断時も応答速度の高速な受光アンプ回路が提供される。
【0029】
図1に示す受光アンプ回路10は、例えば同一基板上にモノリシックに集積されて構成される。この場合、トランジスタQ1のコレクタと基板との間には、寄生容量であるコレクタ基板間容量C4が生成される。
【0030】
前述したように、クランプ回路CLPは、差動アンプ回路A1の出力端子T0と第2の入力端子T2との間に、出力端子T0側からダイオード接続のトランジスタQ1と、副帰還抵抗Rf2と位相補償コンデンサC2の並列回路との順に、直列に接続されている。
【0031】
このような構成では、クランプ回路CLPのトランジスタQ1のエミッタ端子がフォトダイオードPD端子に直接接続された時に生ずるように、トランジスタQ1のコレクタ基板間容量C4がフォトダイオードPDの接合容量Cjpdに加算されて受光アンプ回路10の入力容量を増大させるおそれがない。その結果、本実施の形態1の受光アンプ回路10では、受光光量に対する応答速度の低下を防ぐことができる。
【0032】
すなわち、トランジスタQ1が副帰還抵抗Rf2と位相補償コンデンサC2との並列回路を介して間接的にフォトダイオードPDと接続されているので、トランジスタQ1のコレクタ基板間容量C4はフォトダイオードPDの接合容量に加算されず、受光アンプ回路10の入力容量を大幅に増大させない。
【0033】
図2は、本発明のモノリシックに集積された受光アンプ回路の位相補償コンデンサC2の構成部分を示す断面図である。受光アンプ回路10を構成するP型半導体の基板21上にはN型エピタキシャル層22が積層されている。このN型エピタキシャル層22は、ダイオード接続のトランジスタQ1のコレクタを構成する半導体層となる。N型エピタキシャル層22上には、酸化膜層24が形成されている。N型エピタキシャル層22に設けられたP型の分離拡散層23および酸化膜層24によって基板21上に形成された各素子は分離されている。
【0034】
酸化膜層24の上には, ポリシリコン層からなる第1の導電層27が形成されている。第1の導電層27は、絶縁膜25により隣接素子と絶縁されている。第1の導電層27上には、位相補償コンデンサC2の誘電体層である窒化膜層26が積層されている。また、窒化膜層26の上に、メタル層からなる第2の導電層28が積層されている。第1の導電層27にはメタル層からなる配線29が設けられている。位相補償コンデンサC2は、窒化膜層26を第1の導電層27と第2の導電層28で挟んで構成されている。なお、位相補償コンデンサC2に用いる誘電体膜は窒化膜としたが、誘電体膜は、チタン酸バリウム、酸化膜(二酸化シリコン)等であってもよい。
【0035】
このように、位相補償コンデンサC2は、N型エピタキシャル層22の上に形成された絶縁層24上に設けられているために、基板21とN型エピタキシャル層22との間の寄生容量が位相補償コンデンサC2の容量に加算されるおそれがない。しかも、基板21上に形成されるトランジスタQ1のコレクタ基板間容量C4が位相補償コンデンサC2の容量加算されるおそれもない。また、その他の基板21に発生する寄生容量も位相補償コンデンサC2の容量に追加されない。
【0036】
従ってクランプ回路CLPの動作時において充分な位相の補償が可能であり、応答速度の高速な受光アンプ10を提供することができる。
【0037】
図1の受光アンプ回路10において、例えば、CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置における書込み時における入力電流が大きい場合、クランプ回路CLPが動作する。クランプ回路CLP動作時において、ダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間ダイオードの微分抵抗は小さいので、クランプ回路CLPの直列抵抗は、ほぼ副帰還抵抗Rf2となって、Rf2<<Rf1としたとき、受光アンプ回路10の負帰還抵抗は、ほぼ副帰還抵抗Rf2に等しくなる。
【0038】
図1の受光アンプ回路10は、電流入力であり出力電圧が帰還抵抗を介して入力ヘ帰還される電圧−並列帰還アンプであるため、帰還率は、1/帰還抵抗 である。この帰還率が大きい程、すなわち帰還抵抗が小さい程、信号周波数帯域幅が広く、受光アンプ回路10は発振しやすくなる。また、受光アンプ回路10はフォトダイオードPDが差動アンプA1の第2の入力端子T2に接続され、第2の入力端子T2とGND間にフォトダイオードPDの接合容量が付加されるので、第2の入力端子T2において、帰還信号の位相遅れが生じ、発振しやすくなる。このため、できるだけ副帰還抵抗Rf2を大きくして帰還率を下げ、発振を防止する必要がある。
【0039】
クランプ回路CLPの動作時においてRf2<<Rf1のとき、CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置用受光アンプ回路10では、例えば、差動アンプA1の最大出力電圧=4V、基準電圧Vref1=2.5Vに設定されている場合に、ダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間電圧を0.8Vとするとき、副帰還抵抗Rf2=1KΩとすると、受光アンプ回路10のダイナミックレンジは、4V−2.5V=1.5V、受光アンプ回路10が飽和しないで増幅できる入力電流範囲は、(4−2.5−0.8)/1000=0.0007(A)となり、フォトダイオードPDが出力する光電流が700μAまで飽和しないで増幅できる受光アンプ回路10となる。
【0040】
クランプ回路CLPに700μAの電流が流れたとき、副帰還抵抗Rf2が0Ωであれば、受光アンプ回路10の帰還抵抗は、ダイオード接続のトランジスタQ1のオン抵抗(微分抵抗)となり、温度が25℃のとき、(kT/q)/If=25.8mV/700μA=37であるので、約37Ωとなる。ここで、Kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷、Ifはクランプ回路CLPに流れる電流である。このようにRf2=1KΩとすることによりRf2=0KΩのときに比べて、帰還率を下げた受光アンプ回路10を構成にできるので発振しにくい受光アンプ回路を構成できる。
【0041】
図1の受光アンプ回路10が、CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置に用いられる場合、書込み時において、150MHz以上の遮断周波数のものが必要とされる。受光アンプ回路の帯域幅(応答特性)は、フォトダイオードPDの応答が十分速いとき(フォトダイオードPDの接合容量とフォトダイオードPDの内部抵抗で生じる積分回路の時定数が十分小さいとき)、クランプ回路CLPを構成する副帰還抵抗Rf2と、副帰還抵抗Rf2と並列に接続されたコンデンサC2とによる積分回路の時定数によって決定される。ダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間ダイオードのオン抵抗を無視すると、Rf2<<Rf1であるとき、クランプ回路CLPが動作中の受光アンプ回路10の遮断周波数は、1/(2π×Rf2×C2)となる。遮断周波数を150MHz以上とするためには1/{2π×Rf2×C2}≧150×l06である必要がある。また、前述のように、Rf2≧1000であるので、C2≦1×l0-12となる。副帰還抵抗Rf2には1KΩ以上が必要であるので副帰還抵抗Rf2と並列に接続された位相補償コンデンサC2を1pF以下としたとき、クランプ回路CLP動作時の受光アンプ回路10の遮断周波数を150MHz以上にできる。
【0042】
図3は、本発明の受光アンプ回路10の構成を示す他の回路図の例である。図1のダイオード接続のトランジスタQ1と位相補償コンデンサC2の接続点T3と接地との間にピーキングコンデンサC3が設けられている。その他の構成は、図1に示す受光アンプ回路10の構成と同様であるので説明を省略する。
【0043】
CD−R/RWや書込み可能なDVD駆動装置が、差動アンプが再生モードのとき、すなわち受光アンプ回路10におけるクランプ回路CLPが動作していないとき、受光アンプ回路10は、主帰還抵抗Rf1によって負帰還動作している。主帰還抵抗Rf1には、位相補償コンデンサC1およびクランプ回路CLPのダイオード接続されたトランジスタQ1のベース−エミッタ間接合容量と位相補償コンデンサC2との直流容量が接続されることになる。クランプ回路CLPのダイオード接続されたトランジスタQ1のベース−エミッタ間接合容量と位相補償コンデンサC2との直流容量は、位相補償コンデンサC1と同様に遮断周波数を低下させることになるが、図3に示すピーキングコンデンサC3は、ダイオード接続されたトランジスタQ1のベース−エミッタ間接合容量を介して伝達される負帰還信号をGND側に逃がすので、ダイオード接続されたトランジスタQ1のベース−エミッタ間接合容量と位相補償コンデンサC2の直列容量の受光アンプ回路10に対する遮断周波数を低下させる効果を低減して、受光アンプ回路10の遮断周波数を上げることができる。
【0044】
図4は、モノリシックに構成された位相補償コンデンサC2およびピーキングコンデンサC3部分の構造断面図である。P型半導体の基板41上にはN型エピタキシャル層42が積層されている。このN型エピタキシャル層42は、ダイオード接続のトランジスタQ1のコレクタを構成する半導体層である。N型エピタキシャル層42は、基板41に設けられたP型の分離拡散層43および酸化膜層45によって分離されている。
【0045】
N型エピタキシャル層42の表面部分には、高濃度N型拡散層による第1の導電層47が形成されており、第1の導電層47上に、誘電体層である窒化膜層46が形成されている。また、窒化膜層46の上に、メタル層からなる第2の導電層48が形成されている。第1の導電層27にはメタル層からなる配線49が設けられている。従って、位相補償コンデンサC2は、窒化膜層46を第1の導電層47と第2の導電層48で挟んで形成されている。位相補償コンデンサC2は、絶縁層45によって隣接素子と分離されている。
【0046】
位相補償コンデンサC2の下方の、P型半導体の基板41とN型エピタキシャル層42との間には、所定の面積の高濃度N型拡散層による埋込層44が形成されており、N型エピタキシャル層42とP型半導体基板41の接合容量と高濃度N型拡散層の埋込み層44とP型半導体層の基板41間の接合容量との和によって、ピーキングコンデンサC3が構成されている。このようなピーキングコンデンサC3は、高濃度N型拡散層の埋込み層44の面積を所定の大きさとすることで、所定の容量値とすることができる。さらに別のコンデンサ素子を追加する必要がない。
【0047】
また、図1に示す受光アンプ回路10において、差動アンプA1の出力端子T0から第2の入力端子T2への電流がクランプ回路CLPにバイパスされるのは、主帰還抵抗Rf1の両端の電圧がクランプ回路CLPを構成するダイオード接続のトランジスタのベース−エミッタ間電圧を越える場合である。
【0048】
これに対して、クランプ回路CLPのダイオード接続のトランジスタQ1に、さらにダイオード接続のトランジスタを直列に追加することにより、より大きな出力電圧が得られる。例えば、直列接続された一対のトランジスタのベース−エミッタ電圧をVBEとすると、主帰還抵抗Rf1の両端の電圧Rf1×Isc1が、Rf1×Isc1≧2VBEとなったときにクランプ回路CLPによってバイパスされる。従って、複数ダイオードの直列接続をすることにより、図1の受光アンプ回路10の2倍の光電流範囲の出力電圧を得ることができる。同様にダイオード接続のトランジスタをさらに直列に追加することで線形増幅できる出力電圧範囲を拡大することが可能となる。
【0049】
図5は、本発明の他の実施の形態の受光アンプ回路10の構成を示す回路図の例である。差動アンプA1の第2の入力端子T2と出力端子T0間には主帰還抵抗Rf1とクランプ回路CLPとが並列に接続されており、位相補償コンデンサC1を有していない。
【0050】
クランプ回路CLPは、主帰還抵抗Rf1の抵抗値より小さい副帰還抵抗Rf2と、図1に示す受光アンプ回路10における位相補償コンデンサC2との並列回路、および、ダイオード接続のトランジスタQ1,Q2の直列回路との直列回路で形成されている。
【0051】
位相補償コンデンサC2と、それぞれがダイオード接続のトランジスタの一対の直列接続のトランジスタQ1およびQ2との直列回路の容量は、位相補償コンデンサC1の容量値と同程度の容量値に設定されている。
【0052】
このように、位相補償コンデンサC2とダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間接合容量との直列容量の容量値の大きさを、実施の形態1の受光アンプ回路10の位相補償コンデンサC1の容量値と同程度とすることにより、位相補償コンデンサC2のみによりクランプ回路CLPが動作していないときの位相補償を行うことができ、図1に示す位相補償コンデンサC1を省略することができる。
【0053】
主帰還抵抗Rf1に並列に設けられていた位相補償コンデンサC1を省略した場合、主帰還抵抗Rf1のみにより帰還をおこなうときの主帰還抵抗Rf1の両端間の容量は、クランプ回路CLPの副帰還抵抗Rf2に並列に接続された容量C2とダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間容量の直列接続の容量値である。
【0054】
なお、図5に示すの受光アンプ回路10の場合は、それぞれがダイオード接続のトランジスタQ1およびQ2の直列接続する構成である。また、図6に示すようにの受光アンプ回路10の場合は、ダイオード接続のトランジスタQ1に対してダイオード接続のトランジスタQ3を並列に接続してもよい。
【0055】
ダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間容量は、通常約0.01〜0.1pFであるので、副帰還抵抗Rf2に並列に接続された位相補償コンデンサC2が約1pFであって、ダイオード接続のトランジスタQ1のエミッタサイズが小さいときは、トランジスタQ1のベース−エミッタ間容量は約0.01pF程度となり、位相補償コンデンサの大きさは、ダイオード接続のトランジスタQ1のベース−エミッタ間容量によって決定される。
【0056】
従って、位相補償コンデンサの容量値が十分でないときは、図6に示すように、2個のダイオード接続のトランジスタQ1およびQ3を並列接続して位相補償コンデンサ値を増加することができる。なお、2個以上のトランジスタを並列に接続してもよい。なお、図5に示すように、2個以上のダイオード接続のトランジスタを直列接続することで、位相補償コンデンサの容量値を減らすことができる。
【0057】
また、複数のダイオード接続のトランジスタを組み合わせることで受光アンプ回路の位相補償コンデンサC2の容量も調整することができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の受光アンプ回路は、以上のように構成されているので、大きな光電流の入力に対しても飽和することがなく、充分な位相補償ができるとともに、入力の大きさが変わった場合にクランプ回路のオンオフのを高速に切替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受光アンプ回路の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図2】本発明の受光アンプ回路の位相補償コンデンサの構成部分を示す断面図である。
【図3】本発明の受光アンプ回路の構成を示す他の回路図の例である。
【図4】その受光アンプ回路のピーキングコンデンサ部分の構造断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の受光アンプ回路の構成を示す回路図の例である。
【図6】本発明の他の実施の形態の受光アンプ回路の他の構成を示す回路図である。
【図7】従来の受光アンプ回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10 受光アンプ
T1 第1の入力端子
T2 第2の入力端子
T0 出力端子
T3 接続点
A1 差動アンプ
PD フォトダイオード
CLP クランプ回路
Q1,Q2,Q3 トランジスタ
Rf1 主帰還抵抗
Rf2 副帰還抵抗
C1 位相補償コンデンサ
C2 位相補償コンデンサ
C3 ピーキングコンデンサ
C4 コレクタ基板間容量
Ra1 抵抗

Claims (6)

  1. 光信号を受信するフォトダイオードと、
    基準電圧が入力される第1の入力端子および該フォトダイオードの出力電流が入力される第2の入力端子を有する差動アンプと、
    該差動アンプの出力端子と該第2の入力端子間に設けられた主帰還抵抗と、
    該主帰還抵抗に並列に接続された第1の位相補償コンデンサと、
    前記主帰還抵抗に並列に設けられ、該主帰還抵抗の電流をバイパスするクランプ回路とが、同一基板上にモノリシックに集積された受光アンプ回路において、
    前記クランプ回路が、前記主帰還抵抗より小さい抵抗値の副帰還抵抗と該副帰還抵抗に並列に接続された第2の位相補償コンデンサとの並列回路と、該並列回路に直列に接続されたダイオード接続のトランジスタとを有し、
    前記ダイオード接続のトランジスタが、前記差動アンプの前記出力端子と接続され、前記副帰還抵抗と第2の位相補償コンデンサとの並列回路が前記差動アンプの第2の入力端子および前記フォトダイオードに接続されていることを特徴とする受光アンプ回路。
  2. 前記第2の位相補償コンデンサが、第1の極性の半導体基板上に積層されて前記トランジスタのコレクタと同一極性である第2の極性の半導体層と、該半導体層上に形成された絶縁層と、該絶縁層上に設けられた導電層とによって形成されている、請求項1に記載の受光アンプ回路。
  3. 前記副帰還抵抗および前記第2の位相補償コンデンサの並列回路と前記ダイオード接続のトランジスタとの直列接続の接続部と接地との間に、さらに第2のコンデンサが設けられている請求項1に記載の受光アンプ回路。
  4. 前記第2のコンデンサが、第1の極性の半導体基板と、この半導体基板上に積層された第2の極性の半導体層と、該第1の極性の半導体基板と該第2の極性の半導体層との接合部に所定の面積の該第2の極性の高濃度半導体層とによって形成されており、該第2の極性の半導体層と該基板間の接合容量と、該所定の面積の該第2の極性の高濃度半導体層と該半導体基板間の接合容量と、を加算して前記第2のコンデンサの容量値が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の受光アンプ回路。
  5. 前記クランプ回路の前記トランジスタに、少なくとも1個以上のダイオード接続のトランジスタが直列に接続されている請求項1に記載の受光アンプ回路。
  6. 光信号を受信するフォトダイオードと、
    基準電圧が入力される第1の入力端子および該フォトダイオードの出力電流が入力される第2の入力端子を有する差動アンプと、
    該差動アンプの出力端子と該第2の入力端子間に設けられた主帰還抵抗と、
    前記主帰還抵抗に並列に設けられ、該主帰還抵抗の電流をバイパスするクランプ回路とが、同一基板上にモノリシックに集積された受光アンプ回路において、
    前記クランプ回路が、前記主帰還抵抗より小さい抵抗値の副帰還抵抗と、該副帰還抵抗に並列に接続された第2の位相補償コンデンサとの並列回路と、該並列回路に直列に接続され、それぞれがダイオード接続されて相互に直列または並列に接続された複数のトランジスタとを有し、
    前記直列または並列に接続された複数のダイオード接続のトランジスタが、前記差動アンプの前記出力端子に接続され、前記副帰還抵抗と第2の位相補償コンデンサとの並列回路が前記差動アンプの第2の入力端子および前記フォトダイオードに接続されていることを特徴とする受光アンプ回路。
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