JP3786308B2 - ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくともベッド部とアーム部の間のふところ部をカバー可能なミシンカバーを備えたミシンに関し、特に、ミシンカバーを補助テーブルとして使用可能に構成するとともに、ミシンカバーに刺繍枠を駆動する駆動機構を組み込んだミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベッド部とベッド部から立設された脚柱部とベッド部の上方で脚柱部から水平に張り出したアーム部とを含む機枠を有し、ベッド部の先端部分を片持ち状のフリーアーム部に構成し、このフリーアーム部に袖口やズボンの裾等の筒物や袋物を挿通して容易に縫製し得るミシンが種々実用に供されている。例えば、実公昭63−21265号のミシンにおいては、少なくともベッド部とアーム部との間のふところ部をカバー可能に構成するとともに、縫製時にベッド面を拡張する補助テーブルとして使用できるミシンカバーが設けられている。
【0003】
一方、刺繍枠をベッド面に沿って左右方向と前後方向へ独立に駆動する左右駆動機構と前後駆動機構を有し、通常縫製と刺繍縫製の両機能を備えたミシンが種々実用に供されている。この種のミシンにおいては、刺繍枠を駆動する駆動機構をベッド部に組み込んだ駆動機構内蔵型のもの(例えば、特開平7−328274号公報)と、駆動機構をベッド部に着脱可能に装着する駆動機構着脱型のもの(例えば、特開平5−49766号公報)とに大別される。
【0004】
特開平7−328274号公報の駆動機構内蔵型のミシンにおいては、ベッド部の左部がフリーアーム部に構成され、その下側のベース部に左右駆動機構と前後駆動機構とが組み込まれている。特開平5−49766号公報の駆動機構着脱型のミシンにおいては、ベッド部の左部がフリーアーム部に構成され、左右駆動機構と前後駆動機構を組み込んだ刺繍装置がフリーアーム部に着脱可能に装着され、左右駆動機構と前後駆動機構により、刺繍装置の上面に設けられた移送体を介して、刺繍枠をベッド面に沿って駆動するように構成してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−328274号公報の駆動機構内蔵型のミシンにおいては、左右駆動機構と前後駆動機構を組み込んだベース部が非常に大型化する。しかも、ベッド面を拡張するには別途補助テーブルが必要になり、また、ふところ部等をカバーするには別途ミシンカバーが必要になるため、部材数が多くなり製作コスト的に不利で、押入れ等に収納したり持運びするのにも非常に不便になる。
【0006】
特開平5−49766号公報の駆動機構着脱型のミシンにおいては、通常縫いの際刺繍装置の上面の移送体が邪魔になり、刺繍装置を補助テーブルとして使用できない。それ故、ベッド面を拡張するには別途補助テーブルが必要になり、また、ふところ部等をカバーするには別途ミシンカバーが必要になるため、部材数が多くなり製作コスト的に不利で、押入れ等に収納したり持運びするのにも非常に不便になる。
【0007】
前記実公昭63−21265号公報等のミシンにおいては、ミシンカバーによりふころ部等をカバーでき、ベッド面を拡張する補助テーブルとしても使用できるが、刺繍縫製の機能を備えたものに構成されていない。
つまり、従来の通常縫製と刺繍縫製との両機能を備えたミシンにおいては、ミシンカバーをカバーとして使用でき、しかも、補助テーブルとして使用して通常縫製と刺繍縫製に共通に使用できるように構成されたものがない。
【0008】
そこで、本発明者は、カバーとして使用できるとともに補助テーブルとしても使用でき、更に刺繍枠を左右方向と前後方向に独立に駆動する左右駆動機構及び前後駆動機構を組み込んだミシンカバーを備えたミシンを考え開発中であるが、前記両駆動機構を組み込みながらも、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態で、通常縫製時における広い作業面と、刺繍縫製時における刺繍枠の広い移動領域を確保しなければならないという課題がある。
【0009】
本発明の目的は、少なくともベッド部とアーム部の間のふところ部をカバー可能に構成するとともに、ベッド面を拡張する補助テーブルとして使用でき、更に刺繍枠を駆動する駆動機構を組み込んだミシンカバーを備え、通常縫時における広い作業面と刺繍縫製時における刺繍枠の広い移動領域とを確保し得るミシンを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1のミシンは、ベッド部とベッド部から立設された脚柱部とベッド部の上方で脚柱部から水平に張り出したアーム部とを含む機枠と、少なくともベッド部とアーム部の間のふところ部をカバー可能で脚柱部側に開放されたミシンカバーとを備えたミシンにおいて、ミシンカバーをベッド面を拡張する補助テーブルとして使用可能に構成するとともに、補助テーブルとして使用する状態においてベッド部と補助テーブルの上面に沿って刺繍枠を左右方向と前後方向へ独立に駆動する左右駆動機構と前後駆動機構とをミシンカバーに組み込み、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とがほぼ連続した水平作業面となるように構成したものである。
【0011】
ミシンカバーをカバーとし使用した状態では、ベッド部とアーム部の間のふところ部がカバーされ、ベッド面等に埃が付きにくくなるのは勿論、ベッド面やふところ部の針棒,縫針,布押え等を保護でき、ミシンカバーを含めてミシン全体がコンパクトになるため、押入れ等に収納したり持ち運びするのに便利になる。ミシンカバーを補助テーブルとして使用した状態では、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とがほぼ連続した水平作業面となってベッド面が拡張され、通常縫製時にスムースな布送りを実現できるとともに、刺繍縫製時に左右駆動機構と前後駆動機構に駆動される刺繍枠の広い移動領域を確保することが可能になる。
【0012】
ミシンカバーにおいては、ベッド部とアーム部の間のふところ部以外に、アーム部の前面や後面や左側面や上面、ベッド部の前面や後面等をカバー可能に構成してもよい。尚、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態では、ミシンカバーの左右駆動機構及び前後駆動機構の電気系と機枠内の制御装置とが、コネクタ等を介して電気的に接続された状態になる。
【0013】
請求項2のミシンは、請求項1の発明において、ミシンカバーをカバーとして使用する状態におけるミシンカバーの前後壁の少なくとも一方の壁にベッド部の上端近傍部を係合可能な切欠き開口が脚柱部側の開放端から形成され、前後壁を水平姿勢にしてベッド部の大部分をミシンカバー内に収容し且つ切欠き開口にベッド部の上端近傍部を係合させることで、ミシンカバーを補助テーブルとして使用可能に構成したことを特徴とするものである。
【0014】
それ故、ミシンカバーをカバーとして使用する状態では、ミシンカバーの切欠き開口からアーム部を把持してミシンを持ち運びすることが可能になる。また、前記一方の壁に形成された切欠き開口をベッド部の上端近傍部に係合させることで、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態に容易に装着でき、しかも、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態では、ミシンカバーの上面とベッド部の上面からなる水平作業面を確実に保持することが可能になる。
【0015】
尚、ベッド部の左端側部分を片持ち状のフリーアーム部に構成し、フリーアーム部に袖口やズボンの裾等の筒物や袋物を挿通して容易に縫製し得るように構成できる。ここで、ミシンカバーにおいては、カバーとして使用する状態におけるミシンカバーの前後壁のうちの一方の壁に切欠き開口を形成した場合、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態で、切欠き開口が形成されていない他方の壁は例えばベッド部と干渉しないようにベッド部の下面又はフリーアーム部の下面へ延びるように構成される。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0016】
請求項3のミシンは、請求項1又は2の発明において、ミシンカバーの左端側部分を分割カバーに構成して、この分割カバー内に前後駆動機構を組み込み、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において分割カバーの上面が前記水平作業面の一部をなすように構成したことを特徴とするものである。
【0017】
分割カバーは左右駆動機構により左右方向へ駆動される。つまり、刺繍枠は左右駆動機構により分割カバーと前後駆動機構を介して左右方向へ駆動され、前後駆動機構により前後方向へ駆動される。そして、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態では、分割カバーの上面が前記水平作業面の一部をなすため、非常に広い水平作業面を確保することができる。その他請求項1又は2と同様の作用を奏する。
【0018】
請求項4のミシンは、請求項3の発明において、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、分割カバーの底面がベッド部の底面よりも高く位置するように構成したことを特徴とするものである。それ故、ミシンを机や床等に載置して使用する場合、その机や床側の載置面に分割カバーの底面が接触しないため、左右駆動機構により分割カバーを左右方向へスムースに駆動することができる。特に、摩擦係数の大きな絨毯等にミシンを置いて使用する場合に有効である。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0019】
請求項5のミシンは、請求項3の発明において、ベッド部の上端近傍部の前後端部と左端部には、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の厚さと等しい高さの段落ち部が形成されたことを特徴とするものである。それ故、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、ベッド部の上端近傍部にミシンカバーの切欠開口が係合すると、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の切欠き開口近傍の内面部が段落ち部に支持されて、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とがほぼ連続した水平作業面になりその状態が確実に保持される。
【0020】
また、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する際、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の切欠き開口近傍の内面部を段落ち部に案内させ、また、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する際、ミシンカバーの前後壁の下端面を段落ち部に案内させることで、ミシンカバーを機枠に確実・簡単・スムースに装着することが可能になる。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施例は家庭用の比較的小型のミシンに本発明を適用した場合の例である。図1〜図6に示すように、ミシンMは、ベッド部3とベッド部3から立設された脚柱部4とベッド部3の上方で脚柱部4から水平に張り出したアーム部5とを含む機枠1と、ベッド部3とアーム部5の間のふところ部6等をカバー可能なミシンカバー2とで構成されている。
【0022】
前記ベッド部3は、左右長さa、前後幅b、高さcの略直方体状に構成され、ベッド部3の上端近傍部において、左端及び前後両端には高さeの段落ち部10が形成され、段落ち部10以外の部分にベッド面12を有する前後幅dの係合部11が形成されている。ベッド部3の左部には、ベース部15とベース部15の上側に間隙16を空けて片持ち状に支持されたフリーアーム部17が設けられ、このフリーアーム部17を袖口やズボンの裾等の筒物や袋物を挿通させて容易に縫製し得るように構成してある。
【0023】
間隙16の右端部分には、制御装置Cに電気的に接続されたコネクタ127が設けられ、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態では、コネクタ127にミシンカバー2側のコネクタ128が接続され、これらコネクタ127,128等を介して、制御装置Cとミシンカバー2内のステッピングモータ70,90と光学センサ76,96とが電気的に接続された状態となる(図18参照)。左右方向ステッピングモータ70、前後方向ステッピングモータ90はコネクタ127、128を介してミシンM側より電力を供給されるように構成されている。但し、コネクタ127,128の取付け位置は前記の位置に限られたものでない。尚、図示していないが、ベッド部3には、直線縫いやジグザグ縫い等の通常縫製時に布を前後方向へ送る為の送り歯、送り歯を上下動させる送り歯上下動機構、送り歯を前後動させる送り歯前後動機構等が設けられている。
【0024】
前記脚柱部4は、ベッド部3と同じ前後幅bの脚柱部本体20と、脚柱部本体20から左方へ僅かに張出した前後幅dの張出部21を有する。張出部21はベッド部3の係合部11から連続状に設けられ、張出部21の前後両側と上側の脚柱部本体20の左面は、ミシンカバー2をカバーとして使用する状態で、ミシンカバー2の右端面が当接する当接面22になっている。
【0025】
脚柱部本体20の右端部分には、多数の刺繍模様の刺繍データを格納したROMカード24を脚柱部本体20内の装着部に装着する為のカード用スロットが形成され、脚柱部本体20の前面部には、縫製模様や種々のメッセージを表示可能な液晶ディスプレイ100、所望の縫製模様を選択する為のテンキーからなる模様選択キー104と、選択された刺繍模様の縫製を開始する為の開始キー101及び中断する為の停止キー102及び再開させる為の再開キー103等が設けられている。
【0026】
前記アーム部5は、脚柱部4の張出部21から連続状に設けられた前後幅dのアーム部本体25と、アーム部本体25の先端部分に設けられた頭部26を有する。頭部26の下端部分には、縫針27を着脱可能な針棒28が、針棒駆動機構(図示略)により上下動可能に、針棒揺動機構(図示略)により左右方向へ揺動可能に支持され、針棒27の後側には布押え足29が取外し可能に支持されている(図3参照)。頭部26の前面部には通常縫製の縫製作業の起動と停止を指令する起動・停止スイッチ105等が設けられている。
【0027】
尚、図示していないが、アーム部5内には、前記針棒駆動機構と針棒揺動機構の他に、天秤を駆動する天秤駆動機構等が設けられ、前記送り歯上下動機構と針棒駆動機構と天秤駆動機構とはミシンモータ123で駆動され、針棒揺動機構は針棒揺動用ステッピングモータ124で駆動され、送り歯前後動機構は送り歯駆動用ステッピングモータ125で駆動される(図18参照)。
【0028】
ミシンカバー2について説明する。
ミシンカバー2はカバー本体7と分割カバー8からなり、ベッド部3のベッド面12の近傍部からアーム部3の上面に亙って前後両面と左側面と上面とをカバーでき(図1〜図3参照)、ベッド面を拡張する補助テーブルとして使用でき(図5、図6参照)、また、ミシンカバー2には刺繍枠50を左右方向と前後方向に独立に駆動する左右駆動機構60と前後駆動機構80が組み込まれ、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用している状態で、刺繍枠50に保持させた加工布に刺繍縫製できるように構成されている(図16、図17参照)。
【0029】
図1〜図4に示すように、カバー本体7は厚さfの前壁30と後壁31と上壁32を有し、左右両側と下側とを開放した前後幅bのカバーに構成され、後壁31の上下方向中央部分には、ベッド部3の係合部11に係合可能な上下幅gの切欠き開口35が右側の開放端から形成されている。ここで、カバー本体7の厚さfと段落ち部10の高さeが略同じに、カバー本体7の前後幅bと、ベッド部3の高さcと段落ち部10の高さeの和(c+e)が略同じに、切欠き開口35の上下幅gと係合部11の前後幅dが略同じになるように構成されている。
【0030】
分割カバー8は、前壁40と後壁41と上壁42と左側壁43を有し、その右側と下側とを開放し、カバー本体7の約1/5の左右長とカバー本体7と同じ前後幅及び高さで、分割カバー8の右端面はカバー本体7の左端面と当接可能で、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態において、分割カバー8の上面が水平作業面の一部をなすように構成されている。後壁41と左側壁43との交差部分には、刺繍枠50の連結片53が挿入可能な上下に長い開口部45が形成されている。
【0031】
左右駆動機構60と前後駆動機構80について説明する。
左右に長い左右駆動機構60は、図1〜図3のミシンカバー2をカバーとして使用する状態におけるカバー本体7の前壁30の内面付近のうちアーム部5とベッド部3との間に位置し、しかも後壁31に形成された切欠き開口35より下側に位置するように組み込まれ、前後に長い前後駆動機構80は分割カバー8内に組み込まれている。
【0032】
ここで、刺繍枠50について説明すると、図7に示すように、刺繍枠50は、布をピンと張った状態で保持可能な保持部51と、保持部51から延びるバー52と、バー52の先端部に鉛直姿勢で固着された連結片53とを有し、保持部51とバー52の下面がベッド部3と補助テーブル(ミシンカバー)の上面に摺接した状態で、分割カバー8の開口部45に挿入された連結片53の連結孔部54が前後駆動機構80の可動フレーム82に連結解除可能に連結される。
【0033】
図7は、補助テーブルとして使用する状態における姿勢のミシンカバー2の斜視図であり、図8〜図15は左右駆動機構60と前後駆動機構80の図であるが、以下、図7の姿勢のミシンカバー2の前後左右を前後左右として説明する。但し、ミシンカバー2の前壁30等は下壁等に変更しないで説明する。
【0034】
左右駆動機構60は、図8〜図12に示すように、カバー本体7の内面部に固定された左右に長い水平の支持フレーム61、支持フレーム61の下側において支持フレーム61に左右方向へ移動可能に支持された可動フレーム62、可動フレーム62を左右方向へ駆動する駆動機構63、可動フレーム62の位置を検出する位置検出装置64、可動フレーム62と分割カバー8とを連結する連結板65等で構成されている。
【0035】
支持フレーム61の後端部には下方へ屈曲する屈曲部61bが形成され、屈曲部61bの下端部に左右方向向きのガイドレール61aが形成され、ガイドレール61aの前側に支持フレーム61の両端部に支持された左右方向向きのガイドロッド66が配設され、可動フレーム62は、左右両端部の1対のガイド部67をガイドロッド66に摺動自在に外嵌させ、前面後部に取付けられた連結部材68のガイド部68aをガイドレール61aに摺動自在に挟持させて、左右方向へ移動可能に支持されている。
【0036】
駆動機構63は、支持フレーム61に装着された、ステッピングモータ70、駆動プーリ71、ギヤ機構72、従動プーリ73、タイミングベルト74を有し、タイミングベルト74には前記連結部材68の前上端部の挟持部68bが固定されており、ステッピングモータ70が回動されると、ギヤ機構72と1対のプーリ71,73とタイミングベルト74を介して、可動フレーム62と連結板65等とともに分割カバー8が左右方向へ駆動される。
【0037】
ステッピングモータ70は通電されていない状態でブレーキ作用を奏するブレーキ機構を有し、そのブレーキ機構がミシンカバー2をカバーとして使用する状態において、分割カバー8の左右方向への移動を規制する移動規制手段に相当する。可動フレーム62が支持フレーム61の右端部分に位置し、分割カバー8の右端面がカバー本体7の左端面と当接すると、分割カバー8はこれ以上右側へ移動できない右動限界位置に位置する。そして、この右動限界位置に対応する左右駆動機構60の位置が収納位置に設定され、左右駆動機構60を収納位置に停止させた状態で、ミシンカバー2をカバーとして使用できるようになる。
【0038】
位置検出装置64は、可動フレーム62の上面後端に固定された遮蔽板75と、遮蔽板75を挟むように発光部と受光部を有し支持フレーム61の屈曲部61bの前面に支持部材76aを介して取付けられた光学センサ76を有する。遮蔽板75は、左右に細長い鉛直板であり、その略中央部から屈曲した水平の取付け板75aが可動フレーム62の上面に固着されている。
【0039】
遮蔽板75は少なくとも可動フレーム62の左右方向への最大変位量に相当する長さを有し、左右駆動機構60が前記収納位置に位置すると、遮蔽板75による光学センサ76の遮蔽が解除され、左右駆動機構60が前記収納位置以外の位置にあるときには遮蔽板75により光学センサ76が遮蔽される。つまり、位置検出装置64は、光学センンサ76の検出信号;ONにより、収納位置に位置した左右駆動機構60の状態を検出するように構成してある。
【0040】
前後駆動機構80は、図8、図13〜図15に示すように、分割カバー8の内面部に固定された前後に長い鉛直の支持フレーム81、支持フレーム81の左側において支持フレーム81に前後方向へ移動可能に支持された可動フレーム82、可動フレーム82を前後方向へ駆動する駆動機構83、可動フレーム82の位置を検出する位置検出装置84等で構成され、支持フレーム81に左右駆動機構60の可動フレーム62から延びる連結板65が固定されている。
【0041】
支持フレーム81の上端部には左方へ屈曲する屈曲部81bが形成され、屈曲部81bの左端部に前後方向向きのガイドレール81aが形成され、ガイドレール81aの下側に支持フレーム81の両端部に支持された前後方向向きのガイドロッド86が配設され、可動フレーム82は、前後両端部の1対のガイド部87をガイドロッド86に摺動自在に外嵌させ、可動フレーム82に取付けられた連結部材88の上部右端部のガイド部88aをガイドレール81aに摺動自在に挟持させて、前後方向へ移動可能に支持されている。可動フレーム82の上端部には前後1対の連結ピン85が右方へ突設され、これら連結ピン85に刺繍枠50の連結孔部54が連結解除可能に連結される。
【0042】
駆動機構83は、支持フレーム81に装着された、ステッピングモータ90、駆動プーリ91、ギヤ機構92、従動プーリ93、タイミングベルト94を有し、タイミングベルト94には、前記連結部材88の下部右端部の挟持部88bが固定されており、ステッピングモータ90が回動されると、ギヤ機構92と1対のプーリ91,93とタイミングベルト94を介して、可動フレーム82とともに刺繍枠50が前後方向へ駆動される。
【0043】
ステッピングモータ90は、通電されていない状態でブレーキ作用を奏するブレーキ機構を有し、そのブレーキ機構がミシンカバー2をカバーとして使用する状態において、可動フレーム82とともに刺繍枠50の前後方向への移動を規制する移動規制手段に相当する。可動フレーム82が支持フレーム81の前端部分に位置し、刺繍枠50の連結片53が開口45の前端部分に位置する(図16参照)が、この刺繍枠50の位置に対応する前後駆動機構80の位置が収納位置に設定されている。
【0044】
位置検出装置84は、可動フレーム82の右面下端に固定された遮蔽板95と、遮蔽板95を挟むように発光部と受光部を有し、支持フレーム81の左面に支持部材96aを介して取付けられた光学センサ96を有する。遮蔽板95は、前後に細長い水平板であり、その略中央部から屈曲した鉛直の取付け板95aが可動フレーム82の左面に固着されている。
【0045】
遮蔽板95は少なくとも可動フレーム92の前後方向への最大変位量に相当する長さを有し、前後駆動機構80が前記収納位置に位置すると、遮蔽板95による光学センサ96の遮蔽が解除され、前後駆動機構80が前記収納位置以外の位置にあるときには遮蔽板95により光学センサ96遮蔽される。つまり、位置検出装置84は、光学センンサ76の検出信号;ONにより、収納位置に位置した前後駆動機構80の状態を検出するように構成してある。
【0046】
次に、制御装置Cを含むミシンMの制御系について説明する。
図18に示すように、制御装置Cは、CPU110、CPU110にデータバスなどのバス113を介して接続されたROM111、RAM112、入力インターフェース114、出力インターフェース115等で構成されている。
入力インターフェース114には、起動・停止スイッチ105、開始キー101、停止キー102、再開キー103,模様選択キー104、タイミング信号発生器120、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用可能な状態では、コネクタ127,128を介してミシンカバー2の光学センサ76,96が接続され、ROMカード24は前記装着部に装着されると接続される。
【0047】
出力インターフェース115には、ミシンモータ123、針棒揺動用ステッピングモータ124、送り歯駆動用ステッピングモータ125、ディスプレイ(LCD)100用のディスプレイコントローラ(LCDC)126が接続され、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用可能な状態では、コネクタ127,128を介してミシンカバー2のステッピングモータ70,90が接続される。尚、前記タイミング信号発生器120は、ミシンモータ123で回転されるミシン主軸に接近して設けられ、針上位置や針下糸などを含む各種のタイミング信号を発生する装置である。
【0048】
制御装置CのROM111には、複数の模様データ、モータ123〜125,70,90を駆動制御するプログラム、駆動機構を収納制御するプログラム、刺繍模様を編集するプログラム、運針データを作成するプログラム等が格納され、RAM112には、前記制御に必要な種々のポインタやカウンタやフラグメモリやバッファとCPU110で演算処理した演算結果を一時的に格納する種々のメモリ等が設けられている。
【0049】
ここで、収納制御手段について説明すると、収納制御手段は、前記位置検出装置64,84と制御装置Cを含み、ミシンカバー2を補助テーブルとして刺繍縫製する際の刺繍縫製の終了時及び刺繍縫製の中断時に、左右駆動機構60と前後駆動機構80を夫々前記収納位置に停止させるように、両駆動機構60,80のステッピングモータ76,96を夫々制御するように構成してある。尚、刺繍模様を編集した後開始キー101をONすると刺繍縫製が開始され、刺繍縫製中停止キー102(収納キーに相当する)をONすると刺繍縫製が中断する。
【0050】
刺繍縫製の終了又は中断により、1つの刺繍が終了したとき又は停止キー102から中断指令が入力されたとき、制御装置Cによる駆動機構収納制御が実行され、ミシンモータ123等への駆動信号の出力を停止するとともに、駆動機構60,80が収納位置へ向かうように、ステッピングモータ70,90に夫々駆動信号を出力する。可動フレーム62,82は駆動し続け、光学センンサ76,96の検出信号がONになると、ステッピングモータ70,90への駆動信号の出力を停止し、駆動機構60,80が夫々収納位置に停止する。
【0051】
次に、刺繍模様を編集する方法について簡単に説明する。
制御装置CのROM111には、動物や乗り物等の複数の具象模様データ、曲線や円弧等の複数の枠模様データ、ひらがなやアルファベット等の複数の文字模様データ等が格納され、ROMカード24には、制御装置CのROM111に格納されている模様データ以外の種々の模様データが補充的に格納されている。
【0052】
ミシンMに電源を投入し、模様選択キー104の所定のキー操作により、ROM111又はROMカード24に格納されている所望の模様を選択すると、入力番号に対応する模様データがROM111又はROMカード24から読込まれてRAM112に格納され、その模様がディスプレイ100の所定の位置に所定の大きさで表示される。このとき、縫製領域内における模様の初期の配置や大きさのデータもRAM112に格納される。
【0053】
次に、模様選択キー104の所定のキー操作により、選縫製領域内において選択した模様の配置を変えをしたり、大きさを変更したりすることができ、その都度縫製領域内における模様の配置や大きさのデータが書換えられてRAM112に格納される。このようにして複数の模様を選択すると、その都度初期の模様の配置や大きさを含む模様データがRAM112に格納され、複合模様データ作成制御が実行され刺繍模様の編集がなされる。尚、前記刺繍模様の編集方法に関しては、例えば本出願人が出願した特開平5−49768号公報に記載されている刺繍模様の編集方法等、種々のものを適用してもよい。
【0054】
その後、開始キー101をONすると、RAM112に格納されている模様データに基づいて運針データが作成され、その運針データに基づいて、ミシンモータ123が駆動制御されるるとともに、縫針27の上下動に同期してステッピングモータ70,90が駆動制御され、縫針27に対して移動する刺繍枠50に保持された加工布に刺繍縫製が実行される。
【0055】
次に、ミシンカバー2をカバーとし使用する状態、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態で刺繍縫製する場合について説明する。
【0056】
先ず、ミシンカバー2をカバーとし使用する際ミシンカバー2を機枠1に装着する場合、ミシンカバー2の前後壁30,31を鉛直姿勢にして(図4参照)、ミシンカバー2の下端面と下端面近傍の内面とを、段落ち部10とベッド部3の係合部11の前後両面にガイドさせながら、ミシンカバー2を右側へ移動させ、ミシンカバー2の右端面が脚柱部4の当接面22に当接すると、ミシンカバー2によりベッド部3のベッド面12の近傍部からアーム部3の上面に亙って前後両面と左側面と上面とがカバーされた状態(図1〜図3参照)になる。
【0057】
このとき、カバー本体7の前壁30の内面付近のうちベッド部3とアーム部5の間に位置するように組み込まれている左右駆動機構60は、ベッド部3、アーム部5、針棒28及び縫針27等と干渉しない。そして、ミシンカバー2をカバーとして使用した状態では、ベッド面12とふところ部6の縫針27や針棒28、アーム部25や起動・停止スイッチ105の表面等を保護することができ、ミシン全体がほぼ直方体のコンパクトな形状となるので、整然とした外形になり、押入れ等に収納したり持ち運びするのに非常に便利になる。ミシンMを把持して持ち運びする際には、ミシンカバー2の切欠き開口35からアーム部31を把持することができる。
【0058】
ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する際、ミシンカバー2を機枠1に装着する場合、切欠き開口35が上側にくるように、ミシンカバー2の前後壁30,31を水平姿勢にし(図7参照)、後壁31の切欠き開口35に臨む前後両面と切欠き開口35近傍の後壁30の内面を、ベッド部3の係合部11の前後両面と段落ち部10にガイドさせながら、ミシンカバー2を右側へ移動させ、後壁31の切欠き開口35に臨む右端面が係合部11の左面に当接し、切欠き開口35が係合部11に係合すると、ミシンカバー2が補助テーブルとして使用可能な状態(図5、図6参照)になる。
【0059】
切欠き開口35が係合部11に係合すると、ベッド部3の大部分がミシンカバー2内に収容されるとともに、係合部11のベッド面12とミシンカバー2の上面とが略連続した水平作業面となってベッド面が拡張される。ベース部15を含めてベッド部3の下面は、ミシンカバー2の前壁30上に載置支持され、ミシンカバー2はミシンMの荷重により確実に固定される。
【0060】
ここで、図示していないが、ベッド部3の右端部分の下面部にその下側へ進退可能な支持脚を設け、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態で、ミシンMをより安定させるようにしてもよい。また、ベッド部3の下面部に、ミシンカバー2の前壁30が係合する段上がり部を形成するとともに、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用しない状態で、段上がり部に下方へ付勢された支持脚を段上がり部の下面から進退可能に設けてもよい。また、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する状態で、前壁30がフリーアーム部17の下面へ延びるように構成してもよい。尚、袖口やズボンの裾等の筒物や袋物を縫製する場合、ベッド部3にフリーアーム部17を筒物や袋物を挿通させるため、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用しない。
【0061】
刺繍縫製する場合、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、刺繍枠50の連結片53を分割カバー8の開口45に挿入し、連結片53の下端の連結孔部54を、前後駆動機構80の可動フレーム82の連結ピン85に連結させると、左右駆動機構60と前後駆動機構80により、刺繍枠50がベッド面12とミシンカバー2の上面に沿って左右方向と前後方向に独立に駆動され刺繍縫製可能な状態になる。
【0062】
このように、前記ミシンカバー2を設けたミシンMによれば、通常縫製と刺繍縫製の両機能を備えながらも、ミシン不使用時にミシンカバー2をカバーとして使用する際にはミシン全体が非常にコンパクトになり、押入れ等への収納や持運びにも便利になる。また、ミシンカバー2を通常縫製と刺繍縫製に共通に使用でき、通常縫時における広い作業面と刺繍縫製時における刺繍枠の広い移動領域とを確保でき、また、刺繍枠用駆動機構を組み込んだ装置をミシンカバーと別体に設ける必要がなくなり、従来の通常縫製と刺繍縫製の機能を備えたミシンに比べると、部材数が少なくなり製作コスト的に非常に有利になる。
【0063】
上述した実施の形態においては、通常縫製の起動・停止スイッチ105と刺繍縫製の開始キー101、停止キー102とを別々に設けて、起動・停止スイッチ105による起動・停止により、ミシンMの作動状態を送り歯による通常縫製であると判断させ、また、開始キー101、停止キー102による起動・停止により、ミシンMの作動状態を刺繍枠による布移動の刺繍縫製であると判断させるように構成してある。しかし、ミシンMの起動・停止を共通のキーにより操作できるように構成しても良い。その場合、ミシンカバー2を補助テーブルとして用いた通常縫製か、ミシンカバー2を枠移動装置として用いた刺繍縫製かを、外部記憶メモリや刺繍枠の装着を検出するセンサーを設け、ミシンMのCPUで認識させるように構成してもよい。また、通常縫製か刺繍縫製かによって操作された位置が異なる部材の位置を検出して、ミシンMの作動状態を認識するように構成しても良い。
【0064】
次に、前記実施形態のミシンMを部分的に変更した別実施形態にについて説明する。但し、前記実施形態と同じものには同一符号を付して説明する。
1〕第1別実施形態・・・図19、図20参照
ミシンカバー2Aの分割カバー8Aは、前記実施形態の分割カバー8の前壁40の代わりに、補助テーブルとして使用する状態で、ミシン本体7の前壁30より高い位置に位置する前壁40Aを有し、分割カバー8Aの底面がミシン本体7の底面、即ちベッド部3の底面よりも高く位置するように構成されている。つまり、ミシンMを机や床等に載置し、ミシンカバー2Aを補助テーブルとして使用する場合、その机や床側の載置面9に分割カバー8Aの底面が接触しないため、左右駆動機構60により分割カバー8Aを左右方向へスムースに駆動できる。特に、摩擦係数の大きな絨毯等にミシンを置いて使用する場合に有効である。
【0065】
2〕第2別実施形態・・・図21、図22参照
ミシンカバー2Bのカバー本体7Bは、前記実施形態のカバー本体7の前壁30と上壁32の代わりに、補助テーブルとして使用する状態で、下端部分から左側へ張出す前壁30Bと上壁32Bと、前壁30Bと上壁32Bの先端部分に上壁32Bと同じ高さで設けられた鉛直姿勢の壁34を有し、分割カバー8Bは、上壁32Bの前側へ張出した部分と壁34の上端面の上側に設けられた上壁42Bと左側壁43Bを有する。前記分割カバー8Bの上壁42Bと左側壁43Bの下面は、カバー本体7の前壁30Bと上壁32Bの上面と平滑に摺接するように構成されている。
【0066】
つまり、ミシンMを机や床等に載置し、ミシンカバー2Bを補助テーブルとして使用する場合、左右駆動機構60により載置面9に接触しない分割カバー8Bを左右方向にスムースに駆動することができるとともに、分割カバー8Bに上方から大きな荷重が作用しても、その荷重をカバー本体32Bで支持できるため、連結板65を介して左右駆動機構60や前後駆動機構80が破損するのを確実に防止することができる。
【0067】
3〕第3別実施形態・・・図23参照
第3別実施形態は、ミシンMに板状の低摩擦部材130を付設したものであり、ミシンMを机や床等に載置し、ミシンカバー2を補助テーブルとして使用する場合、ミシンカバー2と底面と机や床側の載置面8との間に低摩擦部材130を配設することで、左右駆動機構60により分割カバー8を左右方向にスムースに駆動することができる。
【0068】
【発明の効果】
請求項1のミシンによれば、少なくともベッド部とアーム部の間のふところ部をカバー可能なミシンカバーを、ベッド面を拡張する補助テーブルとして使用可能に構成するとともに、補助テーブルとして使用する状態においてベッド部と補助テーブルの上面に沿って刺繍枠を左右方向と前後方向へ独立に駆動する左右駆動機構と前後駆動機構とをミシンカバーに組み込み、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とがほぼ連続した水平作業面となるように構成したので、通常縫製と刺繍縫製の両機能を備えながらも、ミシン不使用時にミシンカバーをカバーとして使用する際にはミシン全体が非常にコンパクトになり、押入れ等への収納や持運びにも便利になる。また、ミシンカバーを通常縫製と刺繍縫製に共通に使用でき、しかも、通常縫時における広い作業面と刺繍縫製時における刺繍枠の広い移動領域とを確保できるため、刺繍用駆動機構を組み込んだ装置をミシンカバーと別体に設ける必要がなくなり、従来の通常縫製と刺繍縫製の機能を備えたミシンに比べると、部材数が少なくなり製作コスト的に非常に有利になる。
【0069】
請求項2のミシンによれば、請求項1と同様の効果を奏するが、ミシンカバーをカバーとして使用する状態におけるミシンカバーの前後壁の少なくとも一方の壁にベッド部の上端近傍部を係合可能な切欠き開口が脚柱部側の開放端から形成され、前後壁を水平姿勢にしてベッド部の大部分をミシンカバー内に収容し且つ切欠き開口にベッド部の上端近傍部を係合させることで、ミシンカバーを補助テーブルとして使用可能に構成したので、ミシンカバーをカバーとして使用する状態では、ミシンカバーの切欠き開口からアーム部を把持してミシンを持ち運びすることが可能になり、また、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態に容易に装着でき、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態では、前記水平作業面を確実に保持することが可能になる。
【0070】
請求項3のミシンによれば、請求項1又は2と同様の効果を奏するが、ミシンカバーの左端側部分を分割カバーに構成して、この分割カバー内に前後駆動機構を組み込み、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において分割カバーの上面が前記水平作業面の一部をなすように構成したので、刺繍枠を、左右駆動機構により分割カバーと前後駆動機構を介して左右方向へ駆動し、前後駆動機構により前後方向へ駆動するように構成できるとともに、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態では、分割カバーの上面が前記水平作業面の一部をなすため、非常に広い水平作業面を確保することができる。
【0071】
請求項4のミシンによれば、請求項3と同様の効果を奏するが、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、分割カバーの底面がベッド部の底面よりも高く位置するように構成したので、ミシンを机や床等に載置して使用する場合、その机や床側の載置面に分割カバーの底面が接触しないため、左右駆動機構により分割カバーを左右方向へスムースに駆動することができる。
【0072】
請求項5のミシンによれば、請求項3と同様の効果を奏するが、ベッド部の上端近傍部の前後端部と左端部に、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の厚さと等しい高さの段落ち部を形成したので、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、ベッド部の上端近傍部にミシンカバーの切欠開口が係合すると、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の切欠き開口近傍の内面部が段落ち部に支持されて、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とからなる水平作業面を確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るミシン(カバー状態)の斜視図である。
【図2】図1のミシンの背面図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】ミシン(ミシンカバーを取外した状態)の斜視図である。
【図5】ミシン(通常縫製可能な状態)の斜視図である。
【図6】図5のミシンの正面図である。
【図7】ミシンカバーの斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8のX −X 線断面図である。
【図11】図8のXI−XI線断面図である。
【図12】図9の部分切欠図である。
【図13】図7のXIII−XIII線断面図である。
【図14】図13のXIV −XIV 線断面図である。
【図15】図13のXV−XV線断面図である。
【図16】ミシン(刺繍縫製可能な状態)の斜視図である。
【図17】ミシン(刺繍縫製可能な状態)の斜視図である。
【図18】制御装置のブロック図である。
【図19】第1別実施形態に係るミシンの正面図である。
【図20】図19のミシンの要部縦断面図である。
【図21】第2別実施形態に係るミシンの正面図である。
【図22】図21のミシンの要部縦断面図である。
【図23】第3別実施形態に係るミシンの正面図である。
【符号の説明】
M ミシン
1 機枠
2,2A,2B ミシンカバー
3 ベッド部
4 脚柱部
5 アーム部
6 ふところ部
7,7B カバー本体
8,8A,8B 分割カバー
35 切欠き開口
60 左右駆動機構
80 前後駆動機構

Claims (5)

  1. ベッド部とベッド部から立設された脚柱部とベッド部の上方で脚柱部から水平に張り出したアーム部とを含む機枠と、少なくともベッド部とアーム部の間のふところ部をカバー可能で脚柱部側に開放されたミシンカバーとを備えたミシンにおいて、
    前記ミシンカバーをベッド面を拡張する補助テーブルとして使用可能に構成するとともに、補助テーブルとして使用する状態においてベッド部と補助テーブルの上面に沿って刺繍枠を左右方向と前後方向へ独立に駆動する左右駆動機構と前後駆動機構とをミシンカバーに組み込み、
    前記ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、ミシンカバーの上面とベッド部の上面とがほぼ連続した水平作業面となるように構成したことを特徴とするミシン。
  2. 前記ミシンカバーをカバーとして使用する状態におけるミシンカバーの前後壁の少なくとも一方の壁にベッド部の上端近傍部を係合可能な切欠き開口が脚柱部側の開放端から形成され、前後壁を水平姿勢にしてベッド部の大部分をミシンカバー内に収容し且つ切欠き開口にベッド部の上端近傍部を係合させることで、ミシンカバーを補助テーブルとして使用可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記ミシンカバーの左端側部分を分割カバーに構成して、この分割カバー内に前後駆動機構を組み込み、ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において分割カバーの上面が前記水平作業面の一部をなすように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記ミシンカバーを補助テーブルとして使用する状態において、分割カバーの底面がベッド部の底面よりも高く位置するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記ベッド部の上端近傍部の前後端部と左端部には、ミシンカバーの切欠き開口のある壁の厚さと等しい高さの段落ち部が形成されたことを特徴とする請求項3に記載のミシン。
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