JP2007135663A - 刺繍装置及び刺繍縫製可能なミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 キャリッジを駆動するY方向駆動体を取外すことなく、簡単な機構により装置本体部の側面に沿ってコンパクトに収納でき、刺繍装置をミシンに装着した状態で通常縫製が可能になること、刺繍装置を補助テーブル機能として発揮できるようにすること。
【解決手段】 加工布を保持する刺繍枠が着脱可能に連結されるキャリッジ52をX方向と直交するY方向に移動駆動するY方向駆動機構34を、装置本体部31の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置から鉛直姿勢に起立させた起立位置に切換える第1切換え機構61と、この起立位置から装置本体部31の前側に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに切換える第2切換え機構65を設けた。更に、Y方向駆動機構34が収納位置に切換えられたとき、Y方向駆動機構34の外装カバー35の上面と装置本体部31の外装カバー35の上面とがほぼ同一高さになるように構成した。
【選択図】 図5

Description

本発明は、刺繍装置及び刺繍縫製可能なミシンに関し、特に刺繍装置の上側に突出状に設けられ、刺繍枠を着脱可能に装着するキャリッジ及びこのキャリッジをY方向(前後方向)に移動駆動させるY方向駆動機構を内蔵したY方向駆動体を、刺繍縫製に際して刺繍位置に切換えでき、通常縫製に際して収納位置に収納するようにしたものである。
従来、刺繍枠に挟持した加工布に刺繍縫製を施す刺繍装置は、電子ミシンに別体に又は一体的に設けられている。そこで、刺繍データに基づいてこの刺繍装置が駆動されると、刺繍枠がベッド部の幅方向(Y方向)とベッド部の長さ方向(X方向)とに移動駆動されて、刺繍縫目が形成されるようになっている。
例えば、特許文献1に記載の刺繍枠移送装置は、ミシンのベッド部に着脱可能に装着される刺繍枠移送装置であり、刺繍枠の連結部を着脱可能なキャリッジと、このキャリッジをY方向へ移動駆動させるY方向移送機構と、このY方向移送機構の下側に配設されてY方向移送機構と共にキャリッジをX方向へ移動駆動させるX方向移送機構を有している。
即ち、この刺繍枠移送装置においては、Y方向移送機構及びキャリッジが収納された可動ケースが刺繍枠移送装置の本体ケースの上側に突出した状態で設けられている。更に、この可動ケースは、本体ケースの前側に張り出すとともに、本体ケースの後側にも大きく張り出している。
特開2002−52280号公報 (第5頁、図8)
前述した特許文献1に記載の刺繍枠移送装置においては、刺繍縫製を行ってから実用縫製等の通常縫製を行うに際して、刺繍枠移送装置をベッド部から取り外さなければならないので、面倒な作業が必要である。また、刺繍枠移送装置をベッド部に装着したままの状態でも、通常縫製ができるようにすることも考えられるが、この場合には、本体ケースの上側に突出状に設けられた可動ケースが通常縫製の縫製作業に邪魔になる場合が多く、作業性に劣るという問題がある。
また、最近では、大型の刺繍模様を縫製したいという要望が高まりつつあり、この場合には、可動ケースがより大型化して本体ケースよりも更に前後に大きく張り出すようになる為、刺繍枠移送装置を使用しないときに、この刺繍枠移送装置を収納しておく為の大きな収納スペースが必要である。また、メーカーにおいて、この可動ケースが大型化した刺繍枠移送装置を梱包する場合、可動ケースの為に大きな梱包材料を必要とし、梱包材料がコスト高になること、包装作業に手間取ること、等の問題がある。
そこで、必要に応じて可動ケースが刺繍枠移送装置から取外せるような着脱式に構成することも考えられるが、可動ケースに収納されるY方向駆動機構と、本体ケース内に収納されているX方向移送機構とを着脱可能に連結解除する複雑な連結解除機構が別途必要となり、刺繍枠移送装置がコスト高になることや、連結解除機構の連結部にガタが発生し易く、刺繍枠の位置決め精度が悪化して模様崩れが発生する虞がある。
本発明は、以上のような問題点を解消する為になされたものであり、キャリッジを駆動するY方向駆動体を、取り外すことなく、簡単な機構により装置本体部の側面に沿ってコンパクトに収納でき、刺繍装置をミシンに装着した状態で通常縫製が可能になること、しかも刺繍装置を補助テーブル機能として発揮できるようにすること、等を目的とするものである。
請求項1の刺繍装置は、ミシンのベッド部に着脱可能に装着される装置本体部と、加工布を保持する刺繍枠が着脱可能に連結されるキャリッジを装置本体部の上面に沿って第1方向に移動駆動する第1駆動機構と、キャリッジを含み第1駆動機構に連結されキャリッジを第1方向と直交する第2方向に移動駆動する第2駆動機構とを備え、更に、第2駆動機構を装置本体部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つ装置本体部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたものである。
第2駆動機構に設けられたキャリッジに刺繍枠が装着され、刺繍縫製が準備される。そこで、刺繍データに基づいて、刺繍装置に有する第1駆動機構と第2駆動機構とが第1方向と第2方向とに移動駆動され、刺繍枠に保持される加工布に刺繍縫製が施される。
ところで、装置本体部をミシンのベッド部に装着した状態で、刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合には、作業者は、先ずキャリッジから刺繍枠を取り外し、位置切換え機構により、第2駆動機構を、水平姿勢である刺繍位置から装置本体部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置に切換える。一方、通常縫製に代えて刺繍縫製を行う場合には、作業者は、位置切換え機構により、第2駆動機構を収納位置から刺繍位置に切換え、刺繍枠をキャリッジに取付ける。
請求項2の刺繍装置は、請求項1において、前記位置切換え機構は、第2駆動機構をその前端寄り部位を回動中心として第2駆動機構を鉛直姿勢に起立させた起立位置を経由して刺繍位置から収納位置に、また収納位置から刺繍位置に切換えるものである。
請求項3の刺繍装置は、請求項2において、前記位置切換え機構は、第2駆動機構を刺繍位置から起立位置に回動させる第1切換え機構と、第2駆動機構を起立位置から収納位置に回動させる第2切換え機構と、第2駆動機構の刺繍位置から起立位置への切換えを不能にするロック機構とを有するものである。
請求項4の刺繍装置は、請求項3において、前記第1,第2切換え機構は装置本体部より前側に位置するように配設され、ロック機構は第2駆動機構の第2方向の途中部に配設されたものである。
請求項5の刺繍装置は、請求項3又は4において、前記ロック機構は、第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲内を移動する場合に起立位置への切換えを不能とし、第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲を超えて移動した場合に起立位置への切換えを可能とするように構成されたものである。
請求項6の刺繍装置は、請求項1〜5の何れかにおいて、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたとき、第2駆動機構の外装カバーの上面と装置本体部の外装カバーの上面とがほぼ同一高さになるように構成されたものである。
請求項7の刺繍装置は、請求項1〜6の何れかにおいて、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたときに、ミシンのベッド部に設けられた布送り用の送り歯をベッド部上面に設けられた針板上面よりも下方に沈下させる送り歯沈下機構による送り歯の沈下を解除する沈下解除機構を有するものである。
請求項8の刺繍装置は、請求項1〜7の何れかにおいて、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたか否かを検出する検出手段を設けたものである。
請求項9の刺繍装置は、請求項3〜8の何れかにおいて、前記第1切換え機構は、第1駆動機構に対し第2駆動機構を第1方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第1ヒンジ機構と、第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第1摩擦抵抗付与機構とを有するものである。
請求項10の刺繍装置は、請求項9において、前記第1ヒンジ機構は、第1方向に移動駆動される支持フレームに回動可能に連結された鉛直姿勢の回動板材と、回動板材の上端の1対の枢支部と、これら枢支部に第2駆動機構の本体フレームを第1方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支する枢支軸とを有するものである。
請求項11の刺繍装置は、請求項3〜9の何れかにおいて、前記第2切換え機構は、第1駆動機構に対し第2駆動機構を第2方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第2ヒンジ機構と、第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第2摩擦抵抗付与機構とを有するものである。
請求項12の刺繍装置は、請求項11において、前記第2ヒンジ機構は、回動板材と、軸心方向が第2方向と平行になるように回動板材に固着された枢支ピンと、枢支ピンを回動自在に枢支する為に支持フレームの鉛直壁部に設けられた嵌合穴とを有するものである。
請求項13の刺繍装置は、請求項11において、前記第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動動作中において第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制し、且つ第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動動作中において第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制する規制機構を有するものである。
請求項14の刺繍装置は、請求項13において、前記規制機構は、第2駆動機構の本体フレームに固着された頭部付きピン部材と、回動板材に形成され且つ頭部付きピン部材の頭部が通過可能な枢支ピンを中心とする第1円弧スリットと、支持フレームの鉛直壁部に形成された枢支ピンを中心とする第2円弧スリットであって、その一端部に第2駆動機構を起立位置に切換えた状態で頭部付きピン部材の頭部を受容可能な拡大スリット部が形成された第2円弧スリットと、回動板材に付設されて弾性部材で拡大スリット部に係合するように弾性付勢され、第2駆動機構が起立位置のとき頭部付きピン部材の頭部が拡大スリット部に進入し、弾性部材の弾性力に抗して頭部で押動されることにより係合が解除されて頭部の拡大スリット部への進入を許す封鎖部材とを備えたものである。
請求項15の刺繍装置は、請求項9において、第1摩擦抵抗付与機構は、枢支軸に回動不能且つ軸心方向へ移動可能に外嵌装着されたカム部材と、枢支部に固着されてカム部材のカム面に接触するカム従動子と、カム部材をカム従動子の方へ弾性付勢する弾性部材とを有するものである。
請求項16の刺繍装置は、請求項11において、第2摩擦抵抗付与機構は、回動板材に回動可能に枢着されると共に封鎖部材が装備されたリンク部材と、リンク部材に鉛直壁部と直交状に付設されたピン部材と、鉛直壁部に形成されてピン部材が係合する湾曲カム穴と、ピン部材を湾曲カム穴のカム面に接触させる方向に付勢するバネ部材とを有するものである。
請求項17の刺繍縫製可能なミシンは、加工布を保持する刺繍枠が着脱可能に連結されるキャリッジをベッド部の上面に沿って第1方向に左右に移動駆動する第1駆動機構と、この第1駆動機構に連結されたキャリッジを含みこのキャリッジを第1方向と直交する第2方向に前後に移動駆動する第2駆動機構とを有する刺繍装置を備え、通常縫製と刺繍縫製とを択一的に実行可能な刺繍縫製可能なミシンにおいて、第2駆動機構をベッド部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つベッド部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたものである。
第2駆動機構に設けられたキャリッジに刺繍枠が装着され、刺繍縫製が準備される。そこで、刺繍データに基づいて、刺繍装置に有する第1駆動機構と第2駆動機構とが第1方向と第2方向とに移動駆動され、刺繍枠に保持される加工布に刺繍縫製が施される。
ところで、刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合には、作業者は、先ずキャリッジから刺繍枠を取り外し、位置切換え機構により、第2駆動機構を、水平姿勢である刺繍位置から、装置本体部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置に切換える。一方、通常縫製に代えて刺繍縫製を行う場合には、作業者は、位置切換え機構により、第2駆動機構を収納位置から刺繍位置に切換え、刺繍枠をキャリッジに取付ける。
請求項1の発明によれば、刺繍装置は、装置本体部と第1駆動機構と第2駆動機構とを備え、更に、第2駆動機構を装置本体部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つ装置本体部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたので、刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合、作業者は、キャリッジから刺繍枠を取り外した後、第2駆動機構を刺繍位置から収納位置に切換えることができる為、第2駆動機構又は刺繍装置を取り外すことなく、第2駆動機構を装置本体部の側面に沿って簡単に且つ迅速に収納でき、刺繍装置をミシンに装着した状態で通常縫製が可能になる。
更に、通常縫製に代えて刺繍縫製を行う場合にも、作業者は、第2駆動機構を収納位置から刺繍位置に簡単に且つ迅速に切換えることができる為、キャリッジを駆動する第2駆動機構又は刺繍装置をミシンに装着することなく、通常縫製終了後に即座に刺繍縫製が可能になる。
更に、第2駆動機構を装置本体部の側面に沿ってコンパクトに収納できる為、刺繍装置を使用しないときには、小さなスペースに収納することができる。また、メーカーから、この刺繍装置を出荷するに際して、刺繍装置を梱包する梱包材料の小型化を図ることができ、梱包材料の低コスト化が可能になる。
請求項2の発明によれば、前記位置切換え機構は、第2駆動機構をその前端寄り部位を回動中心として第2駆動機構を鉛直姿勢に起立させた起立位置を経由して刺繍位置から収納位置に、また収納位置から刺繍位置に切換えるので、第2駆動機構の位置を起立位置を経由させて2段階に切換えるだけで、第2駆動機構の刺繍装置の前側への収納作業、またこの収納位置から刺繍位置への展開作業を、容易に且つ迅速に行うことができる。その他請求項1と同様の効果を奏することができる。
請求項3の発明によれば、前記位置切換え機構は、第2駆動機構を刺繍位置から起立位置に回動させる第1切換え機構と、第2駆動機構を起立位置から収納位置に回動させる第2切換え機構と、第2駆動機構の刺繍位置から起立位置への切換えを不能にするロック機構とを有するので、刺繍縫製に際して、第2駆動機構がロック機構により安定した水平姿勢に保持された刺繍位置で刺繍縫製が行われるので、刺繍縫目の綺麗な刺繍縫製が可能になる。また、刺繍縫製から通常縫製への切換え、或いは通常縫製から刺繍縫製への切換えを作業を容易に且つ迅速に行うことができ、作業性を高めることができる。その他請求項2と同様の効果を奏することができる。
請求項4の発明によれば、前記第1,第2切換え機構は装置本体部より前側に位置するように配設され、ロック機構は第2駆動機構の第2方向の途中部に配設されたので、ロック機構の配置自由度を高めることができ、しかもロック機構を第1,第2切換え機構と干渉することなく任意の位置に設けることができる。また、第2駆動機構を作業者が作業し易い装置本体部の前側にコンパクトに収納することができる。その他請求項3と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前記ロック機構は、第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲内を移動する場合に起立位置への切換えを不能とし、第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲を超えて移動した場合に起立位置への切換えを可能とするように構成されたので、刺繍縫製時には第2駆動機構の起立位置への切換えを確実に阻止することができるので、作業者が、誤って第2駆動機構を起立位置へ切換えてしまうような誤操作を確実に防止することができる。
また、起立位置への切換えに際しては、第1駆動機構により、第2駆動機構を刺繍縫製可能範囲を超えて移動させるだけで、第2駆動機構の起立位置への切換えが可能になる。その他請求項3又は4と同様の効果を奏することができる。
請求項6の発明によれば、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたとき、第2駆動機構の外装カバーの上面と装置本体部の外装カバーの上面とがほぼ同一高さになるように構成されたので、ミシンのベッド部を、これに装着した装置本体部だけでなく、第2駆動機構の外装カバーをも含めた大きさに拡大でき、通常縫製の作業性を高めることができる。その他請求項1〜5の何れかと同様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたときに、ミシンのベッド部に設けられた布送り用の送り歯をベッド部上面に設けられた針板上面よりも下方に沈下させる送り歯沈下機構による送り歯の沈下を解除する沈下解除機構を有するので、手動操作による送り歯の沈下状態への切換え操作を省略でき、刺繍縫製から通常縫製への変更作業の簡単化を図ることができる。その他請求項1〜6の何れかと同様の効果を奏することができる。
請求項8の発明によれば、前記第2駆動機構が収納位置に切換えられたか否かを検出する検出手段を設けたので、この検出手段からの検出信号をミシンの制御装置に供給することで、制御装置による縫製モードの切換え制御を自動化することができる。その他請求項1〜7の何れかと同様の効果を奏する。
請求項9の発明によれば、前記第1切換え機構は、第1駆動機構に対し第2駆動機構を第1方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第1ヒンジ機構と、第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第1摩擦抵抗付与機構とを有するので、第2駆動機構の刺繍位置から起立位置への回動が円滑化されるとともに、その切換え途中で作業者が第2駆動機構から手を離した場合、摩擦抵抗により第2駆動機構の刺繍位置への急激な転倒を確実に防止することができる。その他請求項3〜8の何れかと同様の効果を奏することができる。
請求項10の発明によれば、前記第1ヒンジ機構は、第1方向に移動駆動される支持フレームに回動可能に連結された鉛直姿勢の回動板材と、回動板材の上端の1対の枢支部と、これら枢支部に第2駆動機構の本体フレームを第1方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支する枢支軸とを有するので、これら枢支軸と1対の枢支部との枢支連結により、第2駆動機構を回動板材を介して鉛直壁部に回動可能に連結させることができる。その他請求項9と同様の効果を奏する。
請求項11の発明によれば、前記第2切換え機構は、第1駆動機構に対し第2駆動機構を第2方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第2ヒンジ機構と、第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第2摩擦抵抗付与機構とを有するので、第2駆動機構の起立位置から収納位置への回動が円滑化されるとともに、その切換え途中で作業者が第2駆動機構から手を離した場合、摩擦抵抗により第2駆動機構の収納位置への急激な転倒を確実に防止することができる。その他請求項3〜9の何れかと同様の効果を奏することができる。
請求項12の発明によれば、前記第2ヒンジ機構は、回動板材と、軸心方向が第2方向と平行になるように回動板材に固着された枢支ピンと、枢支ピンを回動自在に枢支する為に支持フレームの鉛直壁部に設けられた嵌合穴とを有するので、これら枢支ピンと嵌合穴との枢支連結により、第2駆動機構を回動板材を介して鉛直壁部に回動可能に連結させることができる。その他請求項11と同様の効果を奏する。
請求項13の発明によれば、前記第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動動作中において第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制し、且つ第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動動作中において第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制する規制機構を有するので、第2駆動機構の切換え方向を何れか1つに規制することにより、第2駆動機構の位置を切換える位置切換え作業の作業手順が明確となって、位置切換え作業の円滑化を図ることができる。その他求項11と同様の効果を奏する。
請求項14の発明によれば、前記規制機構は、第2駆動機構の本体フレームに固着された頭部付きピン部材と、回動板材に形成された第1円弧スリットと、支持フレームの鉛直壁部に形成され拡大スリット部が形成された第2円弧スリットと、封鎖部材とを備えたので、第2駆動機構の刺繍位置から起立位置への切換えが完了するまで、頭部付きピン部材の頭部が拡大スリット部に嵌入している為、第2駆動機構の収納位置側への回動を確実に阻止することができる。
一方、第2駆動機構の起立位置から収納位置への切換えが完了するまで、頭部付きピン部材の頭部が封鎖部材を押しながら拡大スリット部に進入した後、第2円弧スリットに摺動する為、第2駆動機構の刺繍位置側への回動を確実に阻止することができる。その他請求項13と同様の効果を奏することができる。
請求項15の発明によれば、第1摩擦抵抗付与機構は、枢支軸に回動不能且つ軸心方向へ移動可能に外嵌装着されたカム部材と、枢支部に固着されてカム部材のカム面に接触するカム従動子と、カム部材をカム従動子の方へ弾性付勢する弾性部材とを有するので、カム部材のカム面の形状如何で、第2駆動機構の起立位置への回動量に応じて、カム従動子とカム面との接触を介して、カム部材を弾性部材の付勢力を大きくする側に移動するようにすれば、第2駆動機構に付与する摩擦抵抗を効果的に発生させることができる。その他請求項9と同様の効果を奏する。
請求項16の発明によれば、第2摩擦抵抗付与機構は、回動板材に回動可能に枢着されると共に封鎖部材が装備されたリンク部材と、リンク部材に鉛直壁部と直交状に付設されたピン部材と、鉛直壁部に形成されてピン部材が係合する湾曲カム穴と、ピン部材を湾曲カム穴のカム面に接触させる方向に付勢するバネ部材とを有するので、湾曲カム穴のカム面の形状如何で、第2駆動機構の収納位置への回動量に応じて、ピン部材とカム面との接触を介して、リンク部材をバネ部材の付勢力を大きくする側に回動するようにすれば、第2駆動機構に付与する摩擦抵抗を効果的に発生させることができる。その他請求項11と同様の効果を奏する。
請求項17の発明によれば、第1駆動機構と第2駆動機構とを有する刺繍装置を備え、通常縫製と刺繍縫製とを択一的に実行可能な刺繍縫製可能なミシンに、第2駆動機構をベッド部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つベッド部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたので、刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合、作業者は、キャリッジから刺繍枠を取り外した後、第2駆動機構を刺繍位置から収納位置に切換えることができる為、第2駆動機構を装置本体部の側面に沿って簡単に且つ迅速に収納することができる。
また、通常縫製に代えて刺繍縫製を行う場合にも、作業者は、第2駆動機構を収納位置から刺繍位置に簡単に且つ迅速に切換えることができる為、通常縫製終了後に即座に刺繍縫製が可能になる。
更に、第2駆動機構を装置本体部の側面に沿ってコンパクトに収納できる為、この刺繍縫製可能なミシンを使用しないときには、小さなスペースに収納することができる。また、メーカーから、刺繍縫製可能なミシンを出荷するに際して、ミシンを梱包する梱包材料の小型化を図ることができ、梱包材料の低コスト化が可能になる。
本実施例の刺繍装置及び刺繍縫製可能なミシンは、刺繍枠を装着したキャリッジを駆動する為に装置本体部の上側に突出状に設けられたY方向駆動体を、刺繍位置から起立位置に切換え、更に装置本体部の前側の収納位置に切換えできるようにしてある。
先ず、刺繍装置30を装着可能な刺繍ミシンMについて説明する。
図1に示すように、この刺繍ミシンMは、通常の家庭用の電子制御ミシンと同様のもので、先端部がフリーアーム1aに形成されたベッド部1と、そのベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、脚柱部2の上端からベッド部1に対向するように左方へ延びるアーム部3を有する。
フリーアーム1aの上面に矩形状の針板1b(図2参照)が配設され、この針板1bの略下側のフリーアーム1aの内部には、図30〜図31に示すように、送り歯13を上下動させる送り歯上下動機構10と、送り歯13を前後動させる送り歯前後動機構(図示略)と、送り歯13を針板1bより下側の沈下位置に切換える送り歯沈下機構20に加えて、後述するように、下糸ボビンを収容し縫針4と協働する水平回転釜9(図30参照)等がユニット化して設けられている。
脚柱部2の前面には、Y方向カバー体33を切換え可能位置に移動させる切換えスイッチ6a等のスイッチ類やボリュー等を含むスイッチパネル6が設けられている。また、アーム部3の前面側には、縫製作業の起動と停止を指令する起動停止スイッチ7等、縫製作業に必要なスイッチ類が設けられている。
アーム部3の内部には、ミシンモータ(図示略)で回転駆動される左右方向に延びるミシン主軸(図示略)と、このミシン主軸を縫製作業者により手動で回転操作可能なハンドプーリ8と、下端に縫針4を装着した針棒を上下動させる針棒駆動機構(図示略)と、針棒を布送り方向と直交する方向に揺動させる針棒揺動機構(図示略)と、天秤を針棒の上下動に調時して上下動させる天秤駆動機構(図示略)等が設けられている。
次に、フリーアーム1aの内部にユニット化して設けられた送り歯上下動機構10について説明する。但し、この送り歯上下動機構10は一般的な機構であるため、簡単に説明するものとする。
図30,図31に示すように、フリーアーム1a内には、ミシン主軸に連動連結された下軸11が左右方向に配設され、その下軸11に、偏心カム部12aと同心カム部12bとを一体形成した上下送りカム12が固着されている。ここで、同心カム部12bのカム面の半径は、偏心カム部12aのカム面の最小半径と同一になっている。
送り歯13は、送り台14の上面の後端部に固着され、針板1bに形成さた複数の角穴(図2参照)から針板1bの上側に突出した布送り位置(図31参照)と、針板1bより下側の沈下位置(図33参照)とに亙って上下動可能になっている。
送り台14の前端側は左右に大きく開いた二股状に形成され、この前端部の各々は、左右1対の前後揺動レバー24の上端部に夫々回動可能に枢支されている。前後揺動レバー24は、下軸11に固着された偏心カムからなる前後動カム19を介して送り歯前後動機構(図示略)により前後に揺動可能になっている。送り台14の後端部には、高さ調節用ボルト15が設けられ、この高さ調節用ボルト15の下端部が上下向きの上下動ピン16の上端部に当接している。
下軸11の後側に下軸11と平行に配設されたカム軸17に、上下送り接触子18が左右方向スライド可能に支持され、その先端部に形成されたカム接触子18aが偏心カム部12aと同心カム部12bとに択一的に接触する。上下送り接触子18は、図示外の圧縮コイルバネにより、常に左方向きに付勢される。
送り台14の後端部は、図示外の引っ張りバネで常に下方に付勢されているため、高さ調節用ボルト15の下端部と上下動ピン16の上端部の当接状態と、上下動ピン16の下端部と上下送り接触子18の後端部に上向きに形成された当接部の当接状態と、カム接触子18aと偏心カム部12a(或いは同心カム部12b)の接触状態とが夫々保持されている。
それ故、カム接触子18aが偏心カム部12aに接触した状態で下軸11が所定回転方向に回転駆動されると、偏心カム部12aの回転により、カム接触子18aが上下揺動するため、上下送り接触子18を介して上下動ピン16が上下動し、送り台14の後端部が連動して上下動するので、送り歯13は図31に示す布送り位置と、図33に示す沈下位置とに亙って上下動する。
次に、送り歯13を針板1bより下側の沈下位置に切換える送り歯沈下機構20について説明する。この送り歯沈下機構20も一般的な機構であるため、簡単に説明するものとする。
この送り歯沈下機構20は、前述した送り歯上下動機構10に加えて、上下送り接触子18を左右方向に移動させる接触子移動部材21を追加し、手動切換え操作レバー22の切換え操作で上下送り接触子18を直接に移動操作可能であり、しかも後述する刺繍装置30を装置した場合、或いは取り外した場合に、後述する作動板26を前後方向にスライド移動させることにより、接触子移動部材21を左右方向に移動させ、接触子移動部材21で上下送り接触子18を間接的に移動させるように構成されたものである。
即ち、図30〜図33に示すように、フリーアーム1aの後側から操作可能な平面視略クランク状の手動切換え操作レバー22が前後方向向きの枢支軸で回動可能に枢支されている。この手動切換え操作レバー22の右端部に形成された筒状の当接部22aが、左方向きに付勢された上下送り接触子18に左方から常に当接している。
縫製作業者による操作部22bの上方への操作により、手動切換え操作レバー22が通常モード操作位置に回動操作された場合、図31に示すように、上下送り接触子18が左方に移動してそのカム接触子18aが偏心カム部12aに接触するため(図30参照)、送り歯13の状態が布送り可能な状態である通常モードに切換えられる。
一方、縫製作業者による操作部22bの下方への操作により手動切換え操作レバー22が沈下モード操作位置に回動操作された場合、図33に示すように、上下送り接触子18が当接部22aにより右方に移動される為、圧縮コイルバネのバネ力に抗して、カム接触子18aが分針カム部12aを外れて同心カム部12bに接触する(図32参照)。
この状態で下軸11が所定回転方向に回転駆動されても、カム接触子18aは上下揺動しないので、上下送り接触子18を介して上下動ピン16も上下動しない。従って、送り台14の後端部も上下動しないので、送り歯13は図32、図33に示すように、沈下位置に保持した状態である沈下モードに切換えられる。
ところで、ベッド部1内の下側に細長い作動板26が前後方向向きに配設され、この作動板26は図示外のガイド部材によりガイドされて前後方向にスライド可能になっている。ここで作動板26には、図30に示すように、左右方向の幅が小さい非作動板26aが部分的に形成され、その後端部側には、左右幅寸法が大きい作動部26bが形成されている。
ここで、図4,図29に示すように、作動板26は引っ張りバネ27により常に前方に付勢されている。また、作動板26には矩形状の切欠き26cが形成され、この切欠き26cの後端に、装置本体部31から上方に向けて突出する係止ピン29が係止されるので、作動板26の前方限界位置が規制されている。
ところで、前述した接触子移動部材21は左右に長く鉛直向きの板部材であり、図示外の支持部材により鉛直姿勢に保持されるとともに、それに形成された2つの切欠き21a,21b部に支持ピン25を夫々挿通させることで、左方の非接触位置(図31参照)と右方の接触位置(図33参照)とに亙って水平に移動可能である。
また、接触子移動部材21の下側には、フリーアーム1aの底面より下側に突出する係合突起部21cが設けられ、その係合突起部21cの左側面に、作動板26の非作動部26aと作動部26bとが択一的に当接可能である。
そこで、刺繍装置30がフリーアーム1aに装着された状態で、後述するY方向カバー体33が収納位置に切換えられた場合には、図30に示すように、作動板26が後方へ移動するので、非作動部26aで係合突起部21cを介して接触子移動部材21が左方の非接触位置に位置する為、前述したように、カム接触子18aが偏心カム部12aに接触し、送り歯13の状態が通常モードに切換えられる。
一方、刺繍装置30がフリーアーム1aに装着された状態で、Y方向カバー体33が刺繍位置に切換えられた場合には、図32に示すように、作動板26が引っ張りバネ27の付勢力により前方に移動するので、作動部26bで係合突起部21cを介して接触子移動部材21が右方の接触位置に移動する為、前述したように、カム接触子18aが同心カム部12bに接触し、送り歯13の状態が沈下モード、つまり刺繍モードに切換えられる。
ところで、図2,図3に示すように、刺繍ミシンMのフリーアーム1aに、刺繍枠28を用いた刺繍縫製のための刺繍装置30が着脱可能に装着される。次に、その刺繍装置30について、図1〜図6に基づいて説明する。
この刺繍装置30は、刺繍ミシンMのベッド部1に着脱可能に装着される装置本体部31と、加工布を保持する刺繍枠28が着脱可能に連結されるキャリッジ52を装置本体部31の上面に沿ってX方向(第1方向)に移動駆動するX方向駆動機構32と、キャリッジ52を含みX方向駆動機構32に連結されキャリッジ52をX方向と直交するY方向(第2方向)に移動駆動するY方向駆動機構34を装備したY方向カバー体33と、このY方向カバー体33(Y方向駆動機構34)を刺繍位置と収納位置とに亙って切換える位置切換え機構36と、第1ヒンジ機構62(図7参照)によるY方向駆動機構34の回動動作中において第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動を規制し、且つ第2ヒンジ機構66(図7参照)によるY方向駆動機構34の回動動作中において第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動を規制する規制機構37(図7参照)と、Y方向駆動機構34が収納位置に切換えられたときに、ベッド部1に設けられた布送り用の送り歯13をベッド部1上面に設けられた針板1b上面よりも下方に沈下させる送り歯沈下機構20による送り歯13の沈下を解除する沈下解除機構38とを有している。
ここで、X方向駆動機構32は装置本体部31の内部に装備されるが、Y方向駆動機構34は、X方向駆動機構32が組み込まれた装置本体部31の上側に前後方向向きに配設されたY方向カバー体33の内部に装備される。また、Y方向カバー体33は、Y方向駆動機構34と外装カバー35とを有している。
図2に示すように、刺繍枠28は、加工布を挟持して展張保持する外枠28aと内枠28bとを有し、外枠28aには、キャリッジ52に連結される連結部28cと、外枠28aと内枠28bとで挟持した布地を展張保持させるために外枠28aを締付ける締付け機構28dとが設けられている。
次に、X方向駆動機構32(これが第1駆動機構に相当する)について説明する。
図4〜図6に示すように、左右方向に長い矩形状のX方向フレーム40に左右方向向きのX方向案内軸41の両端部が支持され、X駆動フレーム42はX方向案内軸41とX方向フレーム40の一部とにガイドされて左右方向移動可能になっている。
X方向フレーム40の下面に固定されたX方向駆動モータ43の駆動軸はX方向フレーム40の上側に突出し、駆動ギヤ44が固着されている。この駆動ギヤ44に大径ギヤ45が噛合し、大径ギヤ45に一体の駆動プーリ46と、他端部の従動プーリ47とに亙って無端状の第1タイミングベルト48が掛装されている。そこで、X駆動フレーム42は第1タイミングベルト48の一箇所において連結されている。
それ故、X方向駆動モータ43が時計回り又は反時計回りに駆動されると、駆動ギヤ46及び大径ギヤ45と、駆動プーリ46及び従動プーリ47とを介して、第1タイミングベルト48の連結部位が左方又は右方に移動し、X駆動フレーム42が同時にX方向案内軸41にガイドされながら左方又は右方に移動駆動される。
次に、Y方向カバー体33に内蔵されたY方向駆動機構34について説明する。
図4〜図6に示すように、前後方向に長い矩形状のY方向フレーム50(これが本体フレームに相当する)に前後方向向きのY方向案内軸51の両端部が支持され、キャリッジ52はY方向案内軸51とY方向フレーム50の一部とにガイドされて前後方向移動可能になっている。
Y方向フレーム50の上面に固定されたY方向駆動モータ53の駆動軸に駆動ギヤ54が固着されている。この駆動ギヤ54に中間ギヤ55と従動ギヤ56とが順次噛合し、従動ギヤ56に一体の駆動プーリ57と、他端部の従動プーリ58とに亙って無端状の第2タイミングベルト59が掛装されている。そこで、キャリッジ52は第2タイミングベルト59の一箇所において連結されている。
それ故、Y方向駆動モータ53が時計回り又は反時計回りに駆動されると、駆動ギヤ54と中間ギヤ55及び従動ギヤ56と駆動プーリ57,従動プーリ58とを介して、第2タイミングベルト59の連結部位が前方又は後方に移動し、キャリッジ52が同時に前方又は後方に移動駆動される。
ところで、図7〜図9に示すように、装置本体部31の前端位置において、X駆動フレーム42の前端部分が下方に曲げられて鉛直壁部42aが形成され、この鉛直壁部42aに第1枢支ピン90を介して回動板材70が回動可能に枢支されている。この回動板材70の上端部に左右1対の枢支部70a,70bが夫々形成されている。一方、Y方向フレーム50の前端側の部位には、図4,図7に示すように、左右方向向きの枢支軸71がビス72により固定され、1対の枢支部70a,70bが枢支軸71の左右両端部に支持されている。
即ち、Y方向フレーム50は、回動板材70を介してX駆動フレーム42に連結されると共に、X駆動フレーム42に対して左右方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支されている。それ故、X方向駆動モータ43によりX駆動フレーム42が左右方向に移動されると、回動板材70を介してX方向駆動機構32に連結されたY方向駆動機構34及びキャリッジ52がX方向に移動する。また、Y方向駆動モータ53によりY方向駆動機構34を介してキャリッジ52がY方向に駆動される。
次に、Y方向駆動機構34を装置本体部31の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と、装置本体部31の前側近くに水平に倒した収納位置とに亙って切換える位置切換え機構36について説明する。この位置切換え機構36は、Y方向駆動機構34をその前端寄り部位を回動中心としてY方向駆動機構34を鉛直姿勢に起立させた起立位置を経由して、刺繍位置から収納位置に切換え、また逆に、収納位置から刺繍位置に切換えるものである。
その為、位置切換え機構36は、Y方向駆動機構34を刺繍位置から起立位置に切換える第1切換え機構61と、Y方向駆動機構34の刺繍位置から起立位置への切換えを不能にするロック機構64(図6参照)と、Y方向駆動機構34を起立位置から収納位置に切換える第2切換え機構65とを有している。
ここで、Y方向駆動機構34が内蔵されたY方向カバー体33について、装置本体部31の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置を図1,図3に示し、鉛直姿勢に起立させた起立位置を図21に示し、装置本体部31の前側近くに水平に倒した収納位置を図26〜図28に示す。
先ず、第1切換え機構61について説明する。図7,8に示すように、第1切換え機構61は、X方向駆動機構32に対しY方向駆動機構34をX方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第1ヒンジ機構62と、この第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動時に摩擦抵抗を付与する第1摩擦抵抗付与機構63とを有する。
第1ヒンジ機構62は、X方向に移動駆動されるY方向フレーム50に回動可能に連結された鉛直姿勢の回動板材70と、回動板材70の上端の1対の枢支部70a,70bと、これら枢支部70a,70bにY方向駆動機構34のY方向フレーム50をX方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支する枢支軸71とを有する。
前述したように、Y方向フレーム50の前端側の部位に固着した枢支軸71の左右両端部に、X駆動フレーム42の鉛直壁部42aに支持された回動板材70の1対の枢支部70a,70bが支持されているので、Y方向フレーム50は、これら枢支軸71及び回動板材70を介してX駆動フレーム42に対して枢支軸71の軸心回りに回動自在に枢支されている。それ故、Y方向フレーム50は、第1切換え機構61により、図3に示す刺繍位置から図21に示す起立位置に切換えできる一方、起立位置から図29に示す刺繍位置に切換え可能になっている。
次に、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の起立位置から刺繍位置への回動時に摩擦抵抗を付与し、Y方向カバー体33が刺繍位置側に急激に倒れるのを防止する第1摩擦抵抗付与機構63について説明する。
この第1摩擦抵抗付与機構63は、枢支軸71に外嵌装着されたカム部材75と、枢支軸71に圧入された係止ピン76と、一方の枢支部70aに固着されたピン部材からなるカム従動子77と、カム部材75をカム従動子77の方へ弾性付勢するコイルバネ78とを有する。
図7,図18−1,図18−2に示すように、カム部材75はほぼ円筒状であり、枢支軸71に外嵌されている。枢支軸71には、右端近傍部において係止ピン76が圧入され、この係止ピン76より左側にEリング等のストッパ部材79が固着されている。カム部材75の右端面には、図18−2,図19−2,図20−2に示すように、右側面視にてカム部材75が反時計回りに回動する程、カム面が奥側、つまり左方に移動する傾斜カム75aが形成されている。
また、カム部材75の内部には、係止ピン76が左方向から進入可能な細長く且つ所定深さを有する凹部75b(図7参照)が形成されている。それ故、カム部材75は、これら係止ピン76と凹部75bとの係合を介して枢支軸71に回動不能且つ軸心方向(左右方向)へ移動可能に外嵌されている。
更に、回動板材70に有する右側の枢支部70aに、カム部材75の傾斜カム75aに当接するカム従動子77が固着され、ストッパ部材79とカム部材75との間に対応する枢支軸71にはコイルバネ78(これが弾性部材に相当する)が外装されている。その為、カム部材75はコイルバネ78のバネ力により傾斜カム75aを常にカム従動子77に押圧するように付勢されている。
即ち、コイルバネ78のバネ力は、Y方向カバー体33が刺繍位置(図18−1,図18−2参照)のときに最大になり、Y方向カバー体33が起立位置(図20−1,図20−2参照)のときに最小になる。
その為、作業者が手動操作で、Y方向カバー体33を刺繍位置から起立位置に切換える切換え途中で手を離したり、或いは起立位置から刺繍位置に切換える切換え途中で手を離した場合、Y方向カバー体33が刺繍位置側に倒れるようになる。しかし、Y方向カバー体33が刺繍位置側に回動するにつれて、コイルバネ78のバネ力が増大する。このため、傾斜カム75aとカム従動子77との摩擦抵抗が増大するので、Y方向カバー体33が刺繍位置側に急激に倒れることがない。
次に、Y方向駆動機構34のY方向の途中部に設けられ、Y方向駆動機構34を刺繍位置から起立位置への切換えを不能にするロック機構64について説明する。
図6,図12〜図15に示すように、このロック機構64は、X駆動フレーム42に支持された係合板材80と、Y方向フレーム50の下側に設けられた非係合板81と、上下動レバー82、この上下動レバー82を手動で操作する操作ツマミ83を有している。
先ず、図1に、水平姿勢であって刺繍縫製可能な刺繍位置におけるY方向カバー体33のX方向における刺繍可能領域を示すとともに、刺繍可能領域の左限位置よりも左方に移動したときに、起立位置への切換えを可能にする切換え可能位置を示す。
ここで、スイッチパネル6には、X方向駆動モータ43を駆動させてY方向カバー体33を切換え可能位置に移動させる切換えスイッチ6aが設けられている。そこで、作業者が刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合には、その切換えスイッチ6aを手動で操作すると、Y方向カバー体33が刺繍可能領域の左限位置を越えて、刺繍可能領域の左限位置よりも左方の切換え可能位置に移動するように構成されている。
図12〜図15に示すように、Y方向駆動機構34のY方向の途中部に設けられたX駆動フレーム42の後端部に、側面視にてほぼコ字状の支持壁部42bが下方に延びるように一体形成され、板材からなる係合板材80がこの上端部と下端部とにおいて支持壁部42bに上下動可能に支持されている。Y方向フレーム50には、左右1対の長円形のビス穴50aが夫々形成されている。そこで、平面視にてほぼ矩形状の非係合板81がY方向フレーム50の下側にビス穴50aを介して、ビス81bにより水平方向に相対移動可能に支持されている。
この非係合板81には、係合板材80の上端部が貫通可能な矩形状の挿通穴81aが形成され、係合板材80の上端部には、非係合板81の一部が右方から嵌入可能な細い切り込み80a(図17参照)が形成されている。更に、非係合板81は、Y方向フレーム50と非係合板81とに掛装した引っ張りバネ84により、Y方向フレーム50に対して常に左方に付勢されている。
また、Y方向カバー体33が縫製可能領域にあるときには、係合板材80は、この切り込み80aに非係合板81の一部が係合することにより、非係合板81を介してY方向カバー体33を支持するとともに、起立位置への切換えが不能になっている。また、非係合板81の左端部には下向きの当接ピン85が固着されており、装置本体部31に左右方向向きに形成された直線状スリット31a内を係合板材80と共に左右方向に移動可能である。しかし、Y方向カバー体33が縫製可能領域の左限位置よりも左方の切換え可能位置に移動されると、図16に示すように、当接ピン85が直線状スリット31aの左端に当接する。
そのため、非係合板81だけがその当接位置に係止するが、Y方向カバー体33は更に左方に移動するので、引っ張りバネ84の付勢力に抗して、係合板材80の切り込み80aと非係合板81との係合が解除され、Y方向カバー体33の刺繍位置から起立位置への切換えが可能になる。
ところで、図14,図15に示すように、装置本体部31の左側壁部31bの直ぐ内側に、縦向きのガイド軸86がその上下両端部において固着されている。このガイド軸86に操作ツマミ83が上下動可能に支持され、コイルバネ87により上方に付勢されている。この操作ツマミ83の操作部83aが左側壁部31bに形成された切欠き部31cを介して外部に臨み、この操作ツマミ83の操作部83aと反対側の二股部83bに、係合板材80に固着した横L字状に形成された上下動レバー82の左端部が係合可能になっている。
即ち、図16で説明したように、Y方向カバー体33が切換え可能位置に移動されると、操作ツマミ83の二股部83bに、上下動レバー82の左端部が係合するので、図17に示すように、作業者は手動で操作ツマミ83を下方に操作すると、上下動レバー82を介して係合板材80が下方に移動し、係合板材80の上端部が装置本体部31の上面よりも下側に移動する。即ち、通常縫製を行う場合に、係合板材80の上端部が装置本体部31の上面から突出しないので、装置本体部31の上面で加工布を手動で移動させる縫製作業に邪魔になることがない。
ここで、係合板材80の側面に上下2つのV字状の位置決め凹部80b,80cが形成され、これら位置決め凹部80b,80cに択一的に係合可能なバネ材からなる位置決め部材88が支持壁部42bの下端部に固着されている。それ故、作業者が操作ツマミ83を下げ操作した場合(図17参照)、位置決め部材88が上側の位置決め凹部80bに係合して係合板材80の退避位置が位置決めされるとともに、作業者が操作ツマミ83を上げ操作した場合(図16参照)、位置決め部材88が下側の位置決め凹部80cに係合して係合板材80の係合位置が位置決めされる。
また、図17に示すように、係合板材80が下降して退避位置に切換えられた場合、つまりY方向カバー体33が収納位置に切換えられる場合に、係合板材80の下側に対応させて装置本体部31に設けられた縫製モード検出スイッチ89が作動するようになっている。このように、縫製モード検出スイッチ89が作動した場合、刺繍ミシンMの制御装置において縫製モードが刺繍モード(沈下モード)から通常モードに切換えられるようになっている。
次に、第2切換え機構65について説明する。
図7〜図9に示すように、第2切換え機構65は、X方向駆動機構32に対しY方向駆動機構34をY方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第2ヒンジ機構66と、第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動時に摩擦抵抗を付与する第2摩擦抵抗付与機構67とを有する。
第2ヒンジ機構66は、回動板材70と、軸心方向がY方向と平行になるように回動板材70に固着された第1枢支ピン90と、この第1枢支ピン90を回動自在に枢支する為にX駆動フレーム42の鉛直壁部42aに設けられた嵌合穴42cとを有する。
回動板材70のほぼ中央部において第1枢支ピン90が固着され、この第1枢支ピン90の後端部は、X駆動フレーム42の鉛直壁部42aに形成された嵌合穴42cに回動可能に枢支され且つ抜け止めされている。それ故、前述したように、Y方向駆動機構34(Y方向フレーム50)は、第1枢支ピン90を介してX方向駆動機構32に対して回動自在に連結されている。
次に、第2摩擦抵抗付与機構67は、回動板材70に回動可能に枢着されると共に封鎖部材95が装備されたリンク部材96と、リンク部材96に付設された係合ピン97と、鉛直壁部42aに形成された湾曲カム穴42dと、リンク部材96の途中部に連結された引っ張りバネ98とを有する。
図7〜図9に示すように、リンク部材96は、正面視にて横向きL字形状であり、基端部(右端部)において回動板材70に固着した第2枢支ピン99により、回動板材70の後側に位置するように回動可能に枢支されている。リンク部材96のコーナ部に水平向きに、つまり鉛直壁部42aと直交状に配設された係合ピン97の後端部が固着され、リンク部材96の下端部に封鎖部材95が設けられている。また、引っ張りバネ98が回動板材70のピン100と、リンク部材96の基端部とコーナ部の間の部位とに亙って掛装されており、リンク部材96は第2枢支ピン99を回動中心として常に時計回りに付勢されている。
一方、図11に示すように、鉛直壁部42aには、第2円弧スリット42gの直ぐ上側に位置するように、湾曲カム穴42dが形成されている。この湾曲カム穴42dには、右端に対応する起立位置決め穴部42eと、左端に対応する収納位置決め穴部42fとが夫々形成されている。この湾曲カム穴42dに係合ピン97が後側から係合している。但し、この湾曲カム穴42dにおいて、嵌合穴42cから、起立位置決め穴部42eまでの距離より収納位置決め穴部42fまでの距離の方が長くなっている。
この場合、Y方向カバー体33が収納位置側に回動するのに伴って、リンク部材96はこの係合ピン97と湾曲カム穴42dとの係合を介して、引っ張りバネ98のバネ力は大きくなる。即ち、引っ張りバネ98のバネ力は、Y方向カバー体33が起立位置(図22参照)のときに最小になり、Y方向カバー体33が収納位置(図26参照)のときに最大になる。
封鎖部材95は、図7,図8に示すように、軸部95aの前端部に頭部95bが一体形成されたピン部材であり、軸部95aの後端部がリンク部材96を前側から貫通し、ストッパ部材101を嵌め込んである。更に、リンク部材96と頭部95bとの間の軸部95aに対応する部分にコイルバネ102が外装されている。但し、このコイルバネ102の直径は頭部95bの直径よりも小さくなっている。
それ故、封鎖部材95はコイルバネ102のバネ力により、常に前方に付勢され、頭部95bが第2円弧スリット42gの拡大スリット部42hに内側から臨んでいる。即ち、図7,図8に示すように、Y方向カバー体33が刺繍位置から鉛直姿勢である起立位置に確実に切換えられるまでは、封鎖部材95の頭部95bが第2円弧スリット42gの拡大スリット部42hに係合し、更に、係合ピン97が起立位置決め穴部42eに係合している為、Y方向カバー体33が右側又は左側に傾くことなく、刺繍位置から真っ直ぐな姿勢で起立位置に切換えできる。
ところで、図23に示すように、Y方向カバー体33が起立位置に切換えられると、後述する頭部付きピン部材105の頭部105bがコイルバネ102のバネ力に抗して第1円弧スリット70cと第2円弧スリット42gの拡大スリット部42hを通過して進入すると、封鎖部材95は後方に後退して拡大スリット部42hから外れる。このとき、封鎖部材95の頭部95bと頭部付きピン部材105の頭部105bとがコイルバネ102のバネ力で圧接状態である。
即ち、Y方向カバー体33が確実に起立位置に切換えられたときに、封鎖部材95の頭部95bが拡大スリット部42hから後側に外れる為、Y方向カバー体33の収納位置への切換えが可能になる。そこで、作業者が手動でY方向カバー体33を時計回りに約90°だけ回動させて、図26に示す収納位置に切換える。このとき、図27,図29に示すように、Y方向カバー体33の外装カバー35の上面と、ベッド部1の上面とがほぼ同一高さになる。
このように、作業者が手動操作にて、Y方向カバー体33を収納位置へ切換える切換え途中で手を離したり、或いは収納位置から起立位置に切換える切換え途中で手を離した場合、Y方向カバー体33が収納位置側に倒れるようになる。しかし、Y方向カバー体33が収納位置側に回動するにつれて、引っ張りバネ98のバネ力が増大する。このため、係合ピン97と湾曲カム穴42dとの摩擦抵抗が増大するので、Y方向カバー体33が収納位置側に急激に倒れることがない。
次に、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動動作中において第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動を規制し、且つ第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動動作中において第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動を規制する規制機構37について説明する。
規制機構37は、Y方向フレーム50に固着された頭部付きピン部材105と、回動板材70に形成された第1円弧スリット70cと、X駆動フレーム42の鉛直壁部42aに形成された第2円弧スリット42gと、鉛直壁部42aに付設された封鎖部材95とを備えている。
図8,図9に示すように、頭部付きピン部材105は、Y方向フレーム50の前端近傍部に下側から鉛直向きに固着され、軸部105aの先端部に拡大された頭部105bが形成されている。
図10に示すように、第1円弧スリット70cは、回動板材70のほぼ下半部分に形成された約90°に亙る円弧であり、頭部付きピン部材105の頭部105bが通過可能なスリット幅を有し、第1枢支ピン90を中心とする円弧状のスリットである。
図11に示すように、第2円弧スリット42gは、第1円弧スリット70cにほぼ重なるように、X駆動フレーム42の鉛直壁部42aのほぼ下半部分に形成された約90°に亙る円弧であり、第1枢支ピン90を中心とする円弧状のスリットである。但し、第2円弧スリット42gのうち、一端部である下端部に、Y方向カバー体33を起立位置に切換えた状態で頭部付きピン部材105の頭部105bを受容可能な拡大スリット部42hが形成され、それ以外のスリット幅は、頭部付きピン部材105の軸部105aの直径と同じ寸法である。
それ故、Y方向カバー体33が、図8,図9に示す刺繍位置から、図21〜図23に示す起立位置に切換えられた場合、頭部付きピン部材105の頭部105bが第1円弧スリット70cと第2円弧スリット42gの拡大スリット部42hを通過して封鎖部材95を後方に押し込むと、鉛直姿勢に切換えられたY方向フレーム50の前端部分が回動板材70に前方から当接する。このように、Y方向カバー体33(Y方向駆動機構34)が刺繍位置から起立位置に回動する動作中は、封鎖部材95の頭部95bと拡大スリット部42hとの係合により、第2ヒンジ機構66によるY方向カバー体33(Y方向駆動機構34)の回動が規制される。
このとき、封鎖部材95の頭部95bと拡大スリット部42hとの係合が解除され、頭部105bの拡大スリット部42hへの進入が許されるので、Y方向カバー体33が正面視にて時計回りに回動可能になる。そこで、Y方向カバー体33が回動されると、封鎖部材95は頭部付きピン部材105で後方に押し込まれた状態で、図25に示すように、頭部付きピン部材105の頭部105bが鉛直壁部42aの内面を摺動し、しかも頭部付きピン部材105の軸部105aが第2円弧スリット42gを移動し、図26〜図29に示す収納位置に切換えられる。このように、Y方向カバー体33(Y方向駆動機構34)が起立位置から収納位置に回動する動作中は、頭部付きピン部材105の頭部105bが鉛直壁部42aの内面を摺動するので、第1ヒンジ機構62によるY方向カバー体33(Y方向駆動機構34)の回動が規制される。
次に、Y方向カバー体33が収納位置に切換えられたときに、送り歯沈下機構による送り歯の沈下を解除する沈下解除機構38について説明する。
この沈下解除機構38は、前述したように、ベッド部1内の下側に配設された細長い作動板26を有している。この作動板26の前端部分には、図27に示すように、前方に傾斜する傾斜面をなすガイド部26cが一体形成されている。それ故、Y方向カバー体33が収納位置に切換えられるに際して、Y方向カバー体33によりガイド部26cが下方に押動されることにより、作動板26は所定距離だけ後方に移動する。
ここで、図4に示すように、作動板26の長さ方向途中部に形成した矩形状の切欠き部26cに、装置本体部31に固着した位置決めピン29が係合し、作動板26の前方移動限界位置が規定されている。
その結果、前述したように、非作動部26aにより係合突起部21cを介して接触子移動部材21が左方の非接触位置に位置し、カム接触子18aが偏心カム部12aに接触し、送り歯13の状態が通常モードに切換えられる。しかし、Y方向カバー体33が収納位置から起立位置に切換えられる場合には、作動板26が引っ張りバネ27の付勢力により逆に前方に移動し、作動部26bにより係合突起部21cを介して接触子移動部材21が右方の接触位置に移動し、カム接触子18aが同心カム部12bに接触し、送り歯13の状態が沈下モード(刺繍モード)に切換えられる。
次に、このように構成された刺繍装置30の作用及び効果について説明する。
作業者が、刺繍ミシンMのフリーアーム1aに既に装着されている刺繍装置30(図2参照)を用いて、予め選択した刺繍模様の刺繍データにより、刺繍枠28に挟持させた加工布に刺繍縫製を施した後、刺繍縫製に代えて通常縫製を行う場合には、先ず、刺繍枠28を刺繍装置から取り外し、スイッチパネル6の切換えスイッチ6aを操作する。
その結果、Y方向カバー体33が水平な刺繍位置の状態で刺繍可能領域の左限位置を越えた切換え可能位置に移動する。このとき、非係合板81の左端部に下向きに固着した当接ピン85が直線状スリット31aの左端に当接(図16参照)した後も、Y方向フレーム50とX駆動フレーム42とが一体的に左方に移動するので、係合板材80の切り込み80aと非係合板81との係合が解除され、Y方向カバー体33の刺繍位置から起立位置への切換えが可能になる。
このとき、上下動レバー82の左端部が操作ツマミ83の二股部83bに係合しているので、作業者が手動で操作ツマミ83を下方に操作すると係合板材80が下方に移動し、係合板材80の上端部が装置本体部31の上面に突出することがなく、装置本体部31の上面で加工布を手動で移動させる通常縫製の作業性がよくなる(図17参照)。更に、このときには、位置決め部材88の係合部が上側の位置決め凹部80bと係合し、係合板材80の退避位置が位置決めされる。
このように、係合板材80が下降して退避位置に切換えられ、Y方向カバー体33が鉛直姿勢の起立位置を経由して水平に倒した収納位置に切換えられる場合に、係合板材80の下端部が縫製モード検出スイッチ89を作動するので、制御装置において縫製モードが刺繍モードから通常モードに切換えられる。
そこで、作業者はY方向カバー体33を手作業で持ち上げて、刺繍位置から鉛直姿勢に起立させた起立位置に切換える。このとき、Y方向フレーム50は、前端寄り部位の枢支軸71を回動中心として装置本体部31の前側で起立位置に切換えられる(図21〜図23参照)。
ところで、作業者がY方向カバー体33を持ち上げながら起立位置へ切換える切換え途中で手を離した場合、前述したように、Y方向カバー体33が刺繍位置側に倒れるようになるが、Y方向カバー体33が刺繍位置側に回動するにつれてコイルバネ78のバネ力が増大し、回動時に付与される摩擦抵抗が増大する為、Y方向カバー体33が刺繍位置側に急激に倒れることがない。
但し、このように、Y方向カバー体33が刺繍位置から起立位置に切換えられるまで、リンク部材96に設けた封鎖部材95の頭部95bが第2円弧スリット42gに係合されると共に、係合ピン97が湾曲カム穴42dの起立位置決め穴部42eに係合しているため、Y方向カバー体33は左右に傾くことなく、枢支軸71の軸心回りに回動して鉛直姿勢に起立させた起立位置に真っ直ぐな姿勢で切換えられる。
即ち、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の刺繍位置から起立位置への回動動作中において、第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動が規制される。
Y方向カバー体33が鉛直姿勢の起立位置に切換えられると、前述したように、頭部付きピン部材105の頭部105bが第1円弧スリット70cと第2円弧スリット42gの拡大スリット部42hを通過して封鎖部材95を後方に押し込んだ状態になる。このとき、封鎖部材95の頭部95bと拡大スリット部42hとの係合が解除され、Y方向カバー体33の時計回りへの回動が可能になる(図23参照)。
そこで、図24、図25に示すように、作業者がY方向カバー体33を時計回りに回動すると、Y方向フレーム50前端部分が回動板材70に前側から当接しながら、封鎖部材95は頭部付きピン部材105で後方に押し込まれた状態で、頭部付きピン部材105の頭部105bが鉛直壁部42aの内面を摺動し、更に、頭部付きピン部材105の軸部105aが第2円弧スリット42gを摺動しながら移動して収納位置に切換えられる(図26参照)。即ち、第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の起立位置から収納位置への回動動作中において、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動が規制される。
ところで、作業者がY方向カバー体33を時計回りに回動させながら収納位置へ切換える切換え途中で手を離した場合、前述したように、Y方向カバー体33が収納位置側に倒れるようになるが、Y方向カバー体33が収納位置側に回動するにつれて引っ張りバネ98のバネ力が増大し、回動時に付与される摩擦抵抗が増大する為、Y方向カバー体33が収納位置側に急激に倒れることがない。
そして、図26〜図28に示すように、Y方向カバー体33が収納位置に切換えられたとき、係合ピン97が収納位置決め穴部42fに係合し、Y方向カバー体33は収納位置に保持される。また、Y方向カバー体33が収納位置に切換えられたとき、Y方向カバー体33がベッド部1の下側に配設された作動板26のガイド部26を下方に押動することにより、作動板26は所定距離だけ後方に移動する。
その結果、作動板26の非作動部26aにより係合突起部21cを介して接触子移動部材21が左方の非接触位置に位置し、カム接触子18aが偏心カム部12aに接触して送り歯13の状態が通常モードに切換えられる。
更に、Y方向カバー体33が収納位置に切換えられたとき、Y方向カバー体33の外装カバー35の上面と、装置本体部31の上面とがほぼ同一高さになり(図27参照)、ベッド部1の大きさを、これら刺繍装置30とY方向カバー体33の前後方向寸法を含めた分だけ拡大できる。
ところで、作業者がY方向カバー体33を収納位置から起立位置を経由して刺繍位置に切換える場合には、作業者は前述した切換え作業と逆の切換え作業を行えばよい。この場合、Y方向カバー体33が収納位置から起立位置に切換えられるに際して、先ず、作動板26が元の前方側の位置に移動復帰するので、カム接触子18aが同心カム部12bに接触して送り歯13の状態が沈下モード(刺繍モード)に切換えられる。
また、作業者がY方向カバー体33を収納位置から起立位置へ切換える切換え途中で手を離した場合、前述したように、引っ張りバネ98のバネ力が増大し、回動時に付与される摩擦抵抗が増大する為、Y方向カバー体33が収納位置側に急激に倒れることがない。更に、作業者がY方向カバー体33を起立位置から刺繍位置へ切換える切換え途中で手を離した場合、前述したように、コイルバネ78のバネ力が増大し、回動時に付与される摩擦抵抗が増大する為、Y方向カバー体33が刺繍位置側に急激に倒れることがない。
作業者がこのような切換え操作により、Y方向カバー体33を刺繍位置に切換えた後、操作ツマミ83を上方に操作すると係合板材80が上方に移動し、係合板材80の上端部が非係合板81の挿通穴81aを挿通して装置本体部31の上面に突出する。
更に、このときには、位置決め部材88の係合部が下側の位置決め凹部80cと係合し、係合板材80の突出位置(図16参照)が位置決めされる。更に、このとき、係合板材80が上昇するので、係合板材80で押圧されていた縫製モード検出スイッチ89が作動しなくなり、制御装置において縫製モードが通常モードから刺繍モード(沈下モード)に切換えられる。
そして、最後に、作業者がスイッチパネル6の切換えスイッチ6aを再度操作すると、Y方向カバー体33が水平な刺繍位置の状態で刺繍可能領域の左限位置よりも右方に、つまり刺繍可能範囲内に移動する。それ故、係合板材80の切り込み80aに非係合板81の一部が右方から係合し、Y方向カバー体33の刺繍位置から起立位置への切換えが不能になる。
このように、刺繍装置30において、Y方向駆動機構34を装置本体部31の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つ装置本体部31の前面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構36を備え、位置切換え機構36は、Y方向駆動機構34をその前端寄り部位を回動中心としてY方向駆動機構34を鉛直姿勢に起立させた起立位置を経由して刺繍位置から収納位置に、また収納位置から刺繍位置に切換えるので、刺繍装置30を刺繍ミシンMに装着した状態で、Y方向駆動機構34の位置を起立位置を経由させて2段階に切換えるだけで、Y方向駆動機構34の刺繍装置30の前側への収納作業、またこの収納位置から刺繍位置への展開作業を、容易に且つ迅速に行うことができる。
また、位置切換え機構36は、Y方向駆動機構34を刺繍位置から起立位置に回動させる第1切換え機構61と、Y方向駆動機構34を起立位置から収納位置に回動させる第2切換え機構65と、Y方向駆動機構34の刺繍位置から起立位置への切換えを不能にするロック機構64とを有するので、刺繍縫製に際して、Y方向駆動機構34がロック機構64により安定した水平姿勢に保持された刺繍位置で刺繍縫製が行われるので、刺繍縫目の綺麗な刺繍縫製が可能になる。また、刺繍縫製から通常縫製への切換え、或いは通常縫製から刺繍縫製への切換えを作業を容易に且つ迅速に行うことができ、作業性を高めることができる。
また、Y方向駆動機構を有するY方向カバー体33を装置本体部31の前側に沿ってコンパクトに収納できる為、刺繍装置を使用しないときの収納スペースが少なくて済む。また、メーカーから、この刺繍装置30を出荷するに際して、刺繍装置30を梱包する梱包材料の小型化を図ることができ、梱包材料の低コスト化が可能になる。
また、第1,第2切換え機構61,65は装置本体部31より前側に位置するように配設され、ロック機構64はY方向駆動機構34のY方向の途中部に配設されたので、ロック機構64の配置自由度を高めることができ、しかもロック機構64を第1,第2切換え機構61,65と干渉することなく任意の位置に設けることができる。また、Y方向駆動機構34を作業者が作業し易い装置本体部31の前側にコンパクトに収納することができる。
また、ロック機構64は、Y方向駆動機構34が刺繍縫製可能範囲内を移動する場合に起立位置への切換えを不能とし、Y方向駆動機構34が刺繍縫製可能範囲を超えて移動した場合に起立位置への切換えを可能とするように構成されたので、刺繍縫製時にはY方向駆動機構34の起立位置への切換えを確実に阻止でき、切換えに際しては、Y方向駆動機構34を刺繍縫製可能範囲を超えて移動させるだけで、Y方向駆動機構34の切換えが可能になる。
また、Y方向駆動機構34が収納位置に切換えられたとき、Y方向駆動機構34の外装カバー35の上面と装置本体部31の外装カバー35の上面とがほぼ同一高さになるように構成されたので、ミシンのベッド部1を、これに装着した装置本体部31だけでなく、Y方向駆動機構34の外装カバー35をも含めた大きさに拡大でき、通常縫製の作業性を高めることができる。
また、Y方向駆動機構34が収納位置に切換えられたときに、刺繍ミシンMのベッド部1に設けられた布送り用の送り歯13をベッド部1上面に設けられた針板1b上面よりも下方に沈下させる送り歯沈下機構20による送り歯13の沈下を解除する沈下解除機構38を有するので、手動操作による送り歯13の沈下状態への切換え操作を省略でき、刺繍縫製から通常縫製への変更作業の簡単化を図ることができる。
また、Y方向駆動機構34が収納位置に切換えられたか否かを検出する縫製モード検出スイッチ89を設けたので、この縫製モード検出スイッチ89からの検出信号を刺繍ミシンMの制御装置に供給することで、制御装置による縫製モードの切換え制御を自動化することができる。
また、第1切換え機構61は、X方向駆動機構32に対しY方向駆動機構34をX方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第1ヒンジ機構62と、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動時に摩擦抵抗を付与する第1摩擦抵抗付与機構63とを有するので、Y方向駆動機構34の刺繍位置から起立位置への回動が円滑化されるとともに、その切換え途中で作業者がY方向駆動機構34から手を離した場合、摩擦抵抗によりY方向駆動機構34の刺繍位置への急激な転倒を確実に防止することができる。
また、第1ヒンジ機構62は、X方向に移動駆動されるX駆動フレーム42に回動可能に連結された鉛直姿勢の回動板材70と、回動板材70の上端の1対の枢支部70a,70bと、これら枢支部70a,70bにY方向駆動機構34のY方向フレーム50をX方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支する枢支軸71とを有するので、これら枢支軸71と1対の枢支部70a,70bとの枢支連結により、Y方向駆動機構34を回動板材70を介して鉛直壁部42aに回動可能に連結させることができる。
また、第2切換え機構65は、X方向駆動機構32に対しY方向駆動機構34をY方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第2ヒンジ機構66と、第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動時に摩擦抵抗を付与する第2摩擦抵抗付与機構67とを有するので、Y方向駆動機構34の起立位置から収納位置への回動が円滑化されるとともに、その切換え途中で作業者がY方向駆動機構34から手を離した場合、摩擦抵抗によりY方向駆動機構34の収納位置への急激な転倒を確実に防止することができる。
また、第2ヒンジ機構66は、回動板材70と、軸心方向がY方向と平行になるように回動板材70に固着された第1枢支ピン90と、第1枢支ピン90を回動自在に枢支する為にX駆動フレーム42の鉛直壁部42aに設けられた嵌合穴42cとを有するので、これら第1枢支ピン90と嵌合穴42cとの枢支連結により、Y方向駆動機構34を回動板材70を介して鉛直壁部42aに回動可能に連結させることができる。
また、第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動動作中において第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動を規制し、且つ第2ヒンジ機構66によるY方向駆動機構34の回動動作中において第1ヒンジ機構62によるY方向駆動機構34の回動を規制する規制機構37を有するので、Y方向駆動機構34の切換え方向を何れか1つに規制することにより、Y方向駆動機構34の位置を切換える位置切換え作業の作業手順が明確となって、位置切換え作業の円滑化を図ることができる。
また、規制機構37は、Y方向駆動機構34のY方向フレーム50に固着された頭部付きピン部材105と、回動板材70に形成され且つ頭部付きピン部材105の頭部105bが通過可能な第1枢支ピン90を中心とする第1円弧スリット70cと、X駆動フレーム42の鉛直壁部42aに形成された第1枢支ピン90を中心とする第2円弧スリット42gであって、その一端部にY方向駆動機構34を起立位置に切換えた状態で頭部付きピン部材105の頭部105bを受容可能な拡大スリット部42hが形成された第2円弧スリット42gと、回動板材70に付設されてコイルバネ102で拡大スリット部42hに係合するように弾性付勢され、Y方向駆動機構34が起立位置のとき頭部付きピン部材105の頭部105bが拡大スリット部42hに進入し、コイルバネ102の弾性力に抗して頭部105bで押動されることにより係合が解除されて、頭部105bの拡大スリット部42hへの進入を許す封鎖部材95とを備えたので、Y方向駆動機構34の刺繍位置から起立位置への切換えが完了するまで、頭部付きピン部材105の頭部105bが拡大スリット部42hに嵌入している為、Y方向駆動機構34の収納位置側への回動を確実に阻止することができる。
しかも、Y方向駆動機構34の起立位置から収納位置への切換えが完了するまで、頭部付きピン部材105の頭部105bが封鎖部材95を押しながら拡大スリット部42hに進入した後、第2円弧スリット42gに摺動する為、Y方向駆動機構34の刺繍位置側への回動を確実に阻止することができる。
また、第1摩擦抵抗付与機構63は、枢支軸71に回動不能且つ軸心方向へ移動可能に外嵌装着されたカム部材75と、枢支部70aに固着されてカム部材75のカム面に接触するカム従動子77と、カム部材75をカム従動子77の方へ弾性付勢するコイルバネ78とを有するので、カム部材75のカム面の形状如何で、Y方向駆動機構34の起立位置への回動量に応じて、カム従動子77とカム面との接触を介して、カム部材75をコイルバネ78の付勢力を大きくする側に移動するようにすれば、Y方向駆動機構34に付与する摩擦抵抗を効果的に発生させることができる。
更に、第2摩擦抵抗付与機構67は、回動板材70に回動可能に枢着されると共に封鎖部材95が装備されたリンク部材96と、リンク部材96に鉛直壁部42aと直交状に付設された係合ピン97と、鉛直壁部42aに形成されて係合ピン97が係合する湾曲カム穴42dと、係合ピン97を湾曲カム穴42dのカム面に接触させる方向に付勢する引っ張りバネ98とを有するので、湾曲カム穴42dのカム面の形状如何で、Y方向駆動機構34の収納位置への回動量に応じて、係合ピン97とカム面との接触を介して、リンク部材96を引っ張りバネ98の付勢力を大きくする側に回動するようにすれば、Y方向駆動機構34に付与する摩擦抵抗を効果的に発生させることができる。
次に、前述した実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1〕Y方向カバー体33の収納位置は、刺繍装置30の装置本体部31の前側ではなく、後側や左側の側面に沿って水平に倒した姿勢となる位置にしてもよい。この場合にも、Y方向カバー体33をコンパクトに収納することができる。
2〕装置本体部31に、ボビンや布押えや縫針等の付属品(小物)を収納するようにしておけば、補助テーブルは標準装備ではなく、オプションにできるので、低コスト化を図ることができる。
3〕Y方向カバー体33が実際に収納位置に切換えられたことを、縫製モード検出スイッチ89により検出するようにしてもよい。
4〕刺繍ミシンMは、本発明の刺繍装置30を一体的に装備した刺繍縫製可能なミシンであってもよい。この場合にも、前述した実施例と同様の効果を奏することができる。
5〕本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者でれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る刺繍装置を装着した刺繍ミシンの正面図である。 刺繍装置の平面図である。 刺繍装置の左側面図である。 刺繍装置の内部機構を示す平面図である。 刺繍装置の内部機構を示す正面図である。 刺繍装置の内部機構を示す左側面図である。 水平位置のY方向カバー体の正面図である。 水平位置のY方向カバー体及びX駆動フレームの部分左側面図である。 Y方向カバー体及びX駆動フレームの部分右側面図である。 回動板材の正面図である。 X駆動フレームの鉛直壁部の正面図である。 X駆動フレームの部分正面図である。 X駆動フレームの部分左側面図である。 刺繍装置の内部機構を示す部分正面図である。 刺繍装置の内部機構を示す部分平面図である。 刺繍装置の内部機構を示す部分平面図である。 刺繍装置の内部機構を示す部分平面図である。 刺繍位置のときのY方向カバー体の一部と回動板材の右側面図である。 刺繍位置のときの枢支軸及びカム部材の平面図である。 切換え途中におけるY方向カバー体の一部と回動板材の右側面図である。 切換え途中における枢支軸及びカム部材の平面図である。 起立位置のときのY方向カバー体の一部と回動板材の右側面図である。 起立位置のときの枢支軸及びカム部材の平面図である。 Y方向カバー体を起立位置に切換えた刺繍装置の左側面図である。 起立位置のY方向カバー体の正面図である。 起立位置のY方向カバー体及びX駆動フレームの部分左側面図である。 切換え途中における図22相当図である。 切換え途中における図23相当図である。 収納位置における図22相当図である。 Y方向カバー体を収納位置に切換えた刺繍装置の要部縦断左側面図である。 Y方向カバー体を収納位置に切換えた刺繍装置を装着した刺繍ミシンの平面図である。 Y方向カバー体を収納位置に切換えた刺繍装置の部分平面図である。 上下動機構と送り歯沈下機構の平面図(通常モード)である。 上下動機構と送り歯沈下機構の正面図(通常モード)である。 上下動機構と送り歯沈下機構の平面図(沈下モード)である。 上下動機構と送り歯沈下機構の正面図(沈下モード)である。
符号の説明
M 刺繍ミシン
1 ベッド部
1b 針板
13 送り歯
20 送り歯沈下機構
28 刺繍枠
30 刺繍装置
31 装置本体部
32 X方向駆動機構
34 Y方向駆動機構
35 外装カバー
36 位置切換え機構
37 規制機構
38 沈下解除機構
42 X駆動フレーム
42a 鉛直壁部
42c 嵌合穴
42d 湾曲カム穴
42g 第2円弧スリット
42h 拡大スリット部
50 Y方向フレーム
52 キャリッジ
61 第1切換え機構
62 第1ヒンジ機構
63 第1摩擦抵抗付与機構
64 ロック機構
65 第2切換え機構
66 第2ヒンジ機構
67 第2摩擦抵抗付与機構
70 回動板材
70a 枢支部
70b 枢支部
70c 第1円弧スリット
71 枢支軸
75 カム部材
77 カム従動子
78 コイルバネ
89 縫製モード検出スイッチ
90 第1枢支ピン
95 封鎖部材
96 リンク部材
97 係合ピン
98 引っ張りバネ
99 第2枢支ピン
105 頭部付きピン部材
105b 頭部

Claims (17)

  1. ミシンのベッド部に着脱可能に装着される装置本体部と、加工布を保持する刺繍枠が着脱可能に連結されるキャリッジを前記装置本体部の上面に沿って第1方向に移動駆動する第1駆動機構と、前記キャリッジを含み前記第1駆動機構に連結され前記キャリッジを第1方向と直交する第2方向に移動駆動する第2駆動機構とを備えた刺繍装置において、
    前記第2駆動機構を前記装置本体部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と前記刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つ前記装置本体部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたことを特徴とする刺繍装置。
  2. 前記位置切換え機構は、前記第2駆動機構をその前端寄り部位を回動中心として前記第2駆動機構を鉛直姿勢に起立させた起立位置を経由して前記刺繍位置から前記収納位置に、また前記収納位置から前記刺繍位置に切換えることを特徴とする請求項1に記載の刺繍装置。
  3. 前記位置切換え機構は、
    前記第2駆動機構を刺繍位置から前記起立位置に回動させる第1切換え機構と、
    前記第2駆動機構を前記起立位置から前記収納位置に回動させる第2切換え機構と、
    前記第2駆動機構の前記刺繍位置から前記起立位置への切換えを不能にするロック機構と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の刺繍装置。
  4. 前記第1,第2切換え機構は前記装置本体部より前側に位置するように配設され、前記ロック機構は前記第2駆動機構の前記第2方向の途中部に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の刺繍装置。
  5. 前記ロック機構は、前記第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲内を移動する位置に位置する場合に前記起立位置への切換えを不能とし、前記第2駆動機構が刺繍縫製可能範囲を超えて移動した位置に位置する場合に前記起立位置への切換えを可能とするように構成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の刺繍装置。
  6. 前記第2駆動機構が前記収納位置に切換えられたとき、前記第2駆動機構の外装カバーの上面と前記装置本体部の外装カバーの上面とがほぼ同一高さになるように構成されたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の刺繍装置。
  7. 前記第2駆動機構が前記収納位置に切換えられたときに、ミシンのベッド部に設けられた布送り用の送り歯を前記ベッド部上面に設けられた針板上面よりも下方に沈下させる送り歯沈下機構による送り歯の沈下を解除する沈下解除機構を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の刺繍装置。
  8. 前記第2駆動機構が前記収納位置に切換えられたか否かを検出する検出手段を設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の刺繍装置。
  9. 前記第1切換え機構は、
    前記第1駆動機構に対し前記第2駆動機構を前記第1方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第1ヒンジ機構と、
    前記第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第1摩擦抵抗付与機構と、
    を有することを特徴とする請求項3〜8の何れかに記載の刺繍装置。
  10. 前記第1ヒンジ機構は、前記第1方向に移動駆動される支持フレームに回動可能に連結された鉛直姿勢の回動板材と、前記回動板材の上端の1対の枢支部と、これら枢支部に第2駆動機構の本体フレームを第1方向と平行な軸心回りに回動自在に枢支する枢支軸とを有することを特徴とする請求項9に記載の刺繍装置。
  11. 前記第2切換え機構は、
    前記第1駆動機構に対し前記第2駆動機構を前記第2方向と平行な軸心回りに回動自在に連結する第2ヒンジ機構と、
    前記第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動時に摩擦抵抗を付与する第2摩擦抵抗付与機構と、
    を有することを特徴とする請求項3〜9の何れかに記載の刺繍装置。
  12. 前記第2ヒンジ機構は、前記回動板材と、軸心方向が前記第2方向と平行になるように前記回動板材に固着された枢支ピンと、前記枢支ピンを回動自在に枢支する為に前記支持フレームの鉛直壁部に設けられた嵌合穴とを有することを特徴とする請求項11に記載の刺繍装置。
  13. 前記第1ヒンジ機構による前記第2駆動機構の回動動作中において前記第2ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制し、且つ前記第2ヒンジ機構による前記第2駆動機構の回動動作中において前記第1ヒンジ機構による第2駆動機構の回動を規制する規制機構を有することを特徴とする請求項11に記載の刺繍装置。
  14. 前記規制機構は、
    前記第2駆動機構の本体フレームに固着された頭部付きピン部材と、
    前記回動板材に形成され且つ前記頭部付きピン部材の頭部が通過可能な前記枢支ピンを中心とする第1円弧スリットと、
    前記支持フレームの前記鉛直壁部に形成された前記枢支ピンを中心とする第2円弧スリットであって、その一端部に前記第2駆動機構を起立位置に切換えた状態で前記頭部付きピン部材の頭部を受容可能な拡大スリット部が形成された第2円弧スリットと、
    前記回動板材に付設されて弾性部材で前記拡大スリット部に係合するように弾性付勢され、前記第2駆動機構が起立位置のとき前記頭部付きピン部材の頭部が前記拡大スリット部に進入し、前記弾性部材の弾性力に抗して前記頭部で押動されることにより係合が解除されて前記頭部の前記拡大スリット部への進入を許す封鎖部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載の刺繍装置。
  15. 第1摩擦抵抗付与機構は、前記枢支軸に回動不能且つ軸心方向へ移動可能に外嵌装着されたカム部材と、前記枢支部に固着されて前記カム部材のカム面に接触するカム従動子と、前記カム部材を前記カム従動子の方へ弾性付勢する弾性部材とを有することを特徴とする請求項9に記載の刺繍装置。
  16. 第2摩擦抵抗付与機構は、前記回動板材に回動可能に枢着されると共に前記封鎖部材が装備されたリンク部材と、前記リンク部材に前記鉛直壁部と直交状に付設されたピン部材と、前記鉛直壁部に形成されて前記ピン部材が係合する湾曲カム穴と、前記ピン部材を前記湾曲カム穴のカム面に接触させる方向に付勢するバネ部材とを有することを特徴とする請求項11に記載の刺繍装置。
  17. 加工布を保持する刺繍枠が着脱可能に連結されるキャリッジをベッド部の上面に沿って第1方向に左右に移動駆動する第1駆動機構と、この第1駆動機構に連結された前記キャリッジを含みこのキャリッジを第1方向と直交する第2方向に前後に移動駆動する第2駆動機構とを有する刺繍装置を備え、通常縫製と刺繍縫製とを択一的に実行可能な刺繍縫製可能なミシンにおいて、
    前記第2駆動機構を前記ベッド部の上面近くに水平姿勢にして刺繍縫製可能な刺繍位置と前記刺繍位置における姿勢とほぼ直交し且つ前記ベッド部の側面に沿って水平に倒した姿勢となる収納位置とに亙って切換える位置切換え機構を備えたことを特徴とする刺繍縫製可能なミシン。
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