JP3786195B2 - 古紙のパルプ化法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は古紙を原料として再生パルプを製造する古紙のパルプ化方法に関し、特に古紙原料に混在する粘着性異物を、古紙をパルプ化する過程で効率よく除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種の抄紙原料への古紙再生利用率の高まりから、新聞紙やダンボールなどのリサイクル率の高い古紙のみならず、これまで再生利用が敬遠されてきた低級な古紙の利用拡大が急務となってきている。とりわけ、雑誌古紙はその発生量の割には抄紙原料としての利用率が低いのが現状であるが、古紙再生利用率の増大は、新聞紙やダンボールだけで古紙原料を賄うことを難しくし、そのために雑誌古紙をも再生パルプ源としなければならない状況になってきている。
然るに、市中回収の雑誌古紙は、新聞古紙等に比べて粘着性異物(以下、粘着異物と称す)を多く含んでおり、結果として再生パルプには粘着異物が混在してしまう不都合がある。これら粘着異物を含有する古紙再生パルプを抄紙原料に使用すると、紙製品に塵などの外観上の欠陥が生じることや、紙製品の製造工程において抄紙機や乾燥機に付着して紙の局部的剥がれや破断を引き起こしたり、さらには、ドライヤー、プレスロール、毛布等を汚す等の問題が多発する。
【0003】
なお、粘着異物と称されるものには、木材中の樹脂成分、抄紙工程で使用される各種助剤、紙塗工用のSBラテックスなどのバインダー類、印刷インクバインダー、接着剤などの種々の起源を有するものが含まれるが、本発明で特に問題とする粘着異物は、紙の印刷、加工、包装段階などで使用される接着剤を起源とするものである。例を挙げると、感圧接着紙(所謂タック紙)や粘着テープなどの感圧接着剤、封筒や紙袋の糊、帳票類の背糊などを例示でき、粘着異物の大部はこれらに由来する。
【0004】
一般的に古紙を原料として再生パルプを得る古紙のパルプ化方法は、古紙を離解してパルプ懸濁液を得る離解工程、パルプ懸濁液中の異物を分離する粗選・精選工程、印刷インキを分離する脱墨工程、色を白くする漂白工程等で構成される。原料古紙の夾雑物は、粗選・精選工程においてスクリーンやクリーナー等の除塵設備によりその大半が除去されるが、前記粘着異物の一部は粗選・精選工程では除去されず、再生パルプ中に残留する。
すなわち、粘着異物以外の原料古紙中の夾雑物は、その大きさ、形状に応じた寸法を有する目穴及びスリットを用いて、比較的容易に古紙から取り除くことができる。しかし、粘着異物は粘弾性を有しているので、大きな差圧および流速の影響を受けて容易に変形し、目穴及びスリットを通り抜けてアクセプトパルプ側に混入しやすい。また、原料古紙に混在する多くの粘着異物は、離解されたパルプ繊維と比重が同程度であるので、比重差によるクリーナーでの分離では充分にパルプ繊維から除去できない。つまり、既存の除塵設備では、原料古紙に比較的多量の粘着異物が混在している場合には、これを取り除くことができないのが現状である。
【0005】
古紙を原料として再生パルプを製造するに際し、原料古紙に紛れ込んでいる粘着異物に由来する各種のトラブルを回避するために、従来は大別して以下の2つの方法が提案されている。
(1)各種薬剤添加により粘着異物の粘着性を低下して無害化する方法
水溶性ジルコニウム化合物、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、あるいは過硫酸カリウムおよび過酸化水素などの無機系酸化剤やブチルヒドロパーオキサイドなどの有機系酸化剤を添加して、粘着異物の粘着性を低下させて無害化する(特開昭55−122094号、特開昭55−148294号、特開昭56−20692号などの各公報参照)。
特許2531898号明細書は、古紙パルプを高温下で酸素と接触させて粘着異物の粘着性を低下させる方法を開示している。また、特開平4−174787号公報には、感圧接着紙の古紙をパルプ化するに際し、古紙を機械的に離解する工程でタルクなどの無機顔料を原料古紙に対して1重量%以上添加し、粘着異物を微細化しながらその表面に当該無機顔料を付着させることによって粘着異物の粘着性を消滅させる提案がある。
【0006】
(2)各種薬剤の添加と、フローテーション、スクリーニングなどとを組み合わせて粘着異物を系外へ排出する方法
ポリプロピレンオキサイドアルキルエーテル、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテル系の界面活性剤の存在下に離解パルプをフローテーションして粘着異物を除去するか、あるいは、ベントナイト、活性白土などの比表面積が大きい無機顔料に粘着異物を吸着させてフローテーションやスクリーニングで除去する(特開昭57−42991号、特開平6−65882号、特開2000−96473号などの各公報参照)。
【0007】
本発明者らが行った各従来法の追試によれば、上記の方法(1)は、粘着異物の粘着性を低下させることができるので、粘着異物が抄紙機や乾燥機に付着することが少なくなり、系内を汚すという操業上のトラブルを軽減することができる。しかし、粘着異物の抄紙機や乾燥機への付着を皆無とすることはできない。また、抄紙原料にこれら粘着異物が混在すれば、これらが紙に抄き込まれることにより抄造された紙に外観上の欠陥が発生する不都合がある。
【0008】
一方、上記の方法(2)では、粘着異物が系外へ排出されるので、製品としての紙に外観上の欠陥が生ずる虞は少なくなる。しかしながら、粘着異物が様々な粒子径をもった集合体である以上、その実質的全てを系外に排出することが困難である。すなわち、フローテーション法は、本来、遊離インキの浮上選別による分離除去を目的としているため、これを全うするには泡沫の大きさをできるだけ小さくする必要がある。然るに、0.3mm2以上の大きな粘着異物は、微細な泡沫によってこれを浮上させることは極めて難しい。つまり、フローテーション法で系外に効率良く分離できるのは、0.3mm2以下の比較的微細な粘着異物に過ぎない。
尤も、粘着異物の大きさが0.5mm2以上であれば、フローテーション法によらずとも、狭小化されたスリットを有する現存のスクリーンを利用することで、この種の大きな粘着異物を系外に除去することが可能である。しかしながら、古紙を離解して得たパルプ懸濁液中の粘着異物は、その多くが除去され難い0.3〜0.5mm2程度の大きさにあるため、上記の方法(2)によっても、粘着異物に原因するトラブルを抜本的に解消させることができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、古紙を原料として再生パルプを得る方法の改良を目指すものであって、原料古紙に混在する粘着異物を、古紙のパルプ化の過程で系外に除去することができ、従って、高品質の再生パルプを得ることができる方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る古紙のパルプ化方法は、原料古紙を機械的に離解するに際して、吸水量が0.4ml/0.5g以下であり、平均粒子径が8〜20μmの範囲にあるタルクを、原料古紙に対して0.1〜5重量%の範囲で添加することを特徴とする。
そして、本発明は次のようなパルプ化方法を包含する。
すなわち、古紙の離解工程の前半部では、上に規定したタルクの存在下に古紙を離解し、離解工程の後半部で脱墨剤を追加添加する古紙のパルプ化方法。
古紙に添加するタルクとしてクロライト含有率が20重量%未満であるタルクを使用する古紙のパルプ化方法。
古紙を離解するに際して、原料古紙の0.01〜1重量%に相当する両性界面活性剤及び/又は原料古紙の0.01〜1重量%に相当する酸化亜鉛を、上に規定したタルクと共に、原料古紙に添加する古紙のパルプ化方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、原料古紙を離解する工程で、原料古紙に添加するタルクには、吸水量が0.4ml/0.5g以下であり、平均粒子径が8〜20μmの範囲にあるタルクを使用する。
本発明で使用するタルクは、その吸水量が0.2ml/0.5g以下であることが好ましく、0.1ml/0.5g以下であることがさらに好ましい。ここで、タルクの吸水量とは、粘土ハンドブック(技報堂出版株式会社、第二版、昭和62年4月30日発行、第554頁)に記載されているエンスリン装置を用いて、タルク粉末0.5gを試料として測定される20分間の吸水量を意味する。
【0012】
タルクの吸水量は、離解古紙に含まれる粘着異物の除去効率や粘着性が低下する度合に影響を及ぼし、吸水量が少ないタルクほど、除去効率や粘着性低下に良好な結果をもたらす。
この理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは次のように推定している。すなわち、原料古紙に紛れ込んだ感圧接着紙(所謂タック紙)、粘着テープ、さらには無線綴じ雑誌の背糊などに使用されている粘着性物質は、原料古紙が機械的に離解される過程で、機械的作用を受けて支持体から脱離し、細分化されて粒状の粘着異物となる。この粘着異物の比重は、0.9〜1.1g/cm3であり、古紙から得られるパルプ繊維の見掛け比重とほぼ近似している。本発明は、この細粒化された粘着異物にタルク(比重:2.8g/cm3)を付着、混入させることにより、当該粒状物の比重増大を図り、クリ−ナ−等の除塵機での分離効率を高め、当該粒状物を系外へ排出されやすくし、同時に、付着したタルクが粘着異物の粘着性を隠蔽することを企図している。
【0013】
タルクは、本来、疎水性物質ではあるが、タルクの中でも吸水量が少ないものほど、親油性(疎水性)である粘着異物との親和性が強く、粘着異物への付着量も増大すると考えられる。ちなみに、吸水量が0.4ml/0.5gを超えるタルクを使用した場合は、タルクの粘着異物への付着量が少ないため、粘着異物の比重を目立って増加させることができず、且つ粘着異物の粘着性を充分に隠蔽させることができない。同様な意味で、本発明で使用するタルクは、そのクロライト含有率が20重量%未満であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましい。
一般に、タルクと称される鉱物は、タルク(3MgO・4SiO2・2H2O)と、タルクのMgの一部がAlに置換されたクロライト(xMgO・yAl2O3・zSiO2・nH2O)との混合体として産出され、タルク中のクロライトの割合は産地によって異なり、0〜80%程度の範囲にある。然るに、クロライトはタルクに比べて親水性が強いため、クロライト含有率が低いタルクほど、親油性(疎水性)が高く、従って、粘着異物との親和性が高いからである。
【0014】
進んで、本発明で使用するタルクの平均粒子径について言えば、その平均粒子径は8〜20μmの範囲に、好ましくは10〜19μmの範囲にある。一般に、粘着性物質の粘着性を低下させる目的で使用されるピッチコントロール用タルクは、平均粒子径が4〜8μmの範囲にある微粒タルクが使用されているが、この種の微粒タルクでは本発明の目的を達成することができない。
ちなみに、平均粒子径が8μmに満たないタルクは、これが粘着異物に付着してもその付着物に然したる比重増を期待するこができず、平均粒子径が20μmを超えるタルクは、粘着異物に付着できる個数が減少する関係で、その粘着性を充分に隠蔽できない虞がある。
【0015】
本発明では、原料古紙に対するタルクの添加量が、原料古紙固形分の0.1〜5重量%の範囲で、好ましくは0.3〜5重量%の範囲で、より好ましくは0.5〜2重量%の範囲で選ばれる。添加量が0.1重量%に満たない場合は、本発明の所望の効果を得ることができない。逆にタルクの添加率が5重量%を越えると、過剰に添加されたタルクは白水中の汚れを誘発して脱水・洗浄工程および脱墨工程の操業を乱し、延いては脱墨度合を低下させて再生パルプの品質低下を招くうえ、再生パルプの製造コストを逼迫し経済的ではない。
タルクの添加は、離解装置において原料古紙が離解される以前に行うことが推奨されるが、実操業では原料古紙の仕込みと同時にタルクを添加することができる。原料古紙の離解が進行した状態では、古紙に混入した感圧接着紙などに由来する粘着性物質も、支持体から脱離して細分化された状態にあるので、この時期にタルクを添加しても、タルクは粘着異物の内部に充分に混ざり込むことができない。
【0016】
一般に、原料古紙の離解は、水酸化ナトリウムなどが溶解しているアルカリ性水溶液中で実行されるが、この離解工程においても脱墨剤を添加するのが通例である。離解工程で使用される脱墨剤は、パルプ−インキ界面に作用してパルプからインキを剥離し易くする機能を果たす薬剤であり、そのような脱墨剤として、近年、インキ剥離性に優れる特殊脂肪酸系の非イオン(ノニオン)性界面活性剤が広く使用されている。
しかしながら、この種の非イオン性界面活性剤が離解工程に共存することに原因して、粘着異物とタルクとの付着が妨げられ、結果として粘着異物へのタルクの付着量が減少する懸念がある。従って、離解工程に添加する脱墨剤として、上記したような非イオン性界面活性剤を使用する場合には、タルクの添加は脱墨剤の添加前であることが好ましい。具体的には、タルクを原料古紙と同時にパルパーに添加し、原料スラリーのパルパーにおける全滞留時間の1/2程度が経過した後に脱墨剤を添加することが望ましい。バッチ式パルパーにおいては、離解時間が単位時間あたりの処理量、および古紙投入や希釈水添加に要する時間等によって限定されるので、脱墨剤の添加時期は上記に沿って適宜調整すればよい。
【0017】
離解工程で添加する脱墨剤として、高級アルコール誘導体系の非イオン性界面活性剤を採用した場合には、上記したように、粘着異物とタルクとの付着が妨害される心配がある。しかし、両性界面活性剤を前記の非イオン性界面活性剤と併用すれば、粘着異物とタルクとの付着に悪影響を及ぼすことがなく、却ってタルクの粘着異物への付着混入を増大させることができる。
本発明で使用する両性界面活性剤には、特に限定はなく、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等の両性界面活性剤の1種又は2種以上が使用可能である。両性界面活性剤の使用量は、原料古紙(固形分)の0.01〜1重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%の範囲で選ばれる。両性界面活性剤の使用量が、古紙原料の0.01重量%未満では、両性界面活性剤を添加した効果が充分に得られず、その使用量を1重量%超としても、両性界面活性剤が奏する効果は飽和領域に入り、添加量に見合った効果が得られない。
【0018】
本発明では、原料古紙の離解工程に、酸化亜鉛をタルクと併用することができる。酸化亜鉛は、タルクと同様、親油性(疎水性)の顔料であるので、タルクと同様に、古紙の離解に際して粘着異物に付着混入して比重増加や粘着性隠蔽に効果があるが、タルクに比較して比重増大効果や粘着性隠蔽効果に乏しい。しかし、理由は定かでないものの、酸化亜鉛をタルクと併用すると、タルク単独の場合よりも、タルクが果たす比重増大効果や粘着性隠蔽効果をより向上させることができる。
酸化亜鉛の添加量は、原料古紙(固形分)の0.01〜1重量%の範囲、好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲で選ばれ、その平均粒子径は0.01〜1μmの範囲で選ばれる。
【0019】
本発明の方法に従って原料古紙を離解して得られる古紙パルプスラリーは、常法通り、粗選・精選工程、脱墨工程、漂白工程(晒し工程)を経て、再生パルプとなり、抄紙工程において原料パルプとして使用される。
ちなみに、古紙パルプスラリーの粗選・精選工程には、除塵を目的として適宜な目開きを有するスクリーンなどが使用され、脱墨工程では、インキ剥離性とインキ凝集性に効力を発揮する界面活性剤が選定使用され、凝集したインキのスラリーからの分離には、一般的にフローテーターが使用される。また、漂白工程には、水酸化ナトリウム、過酸化水素、ケイ酸ナトリウム等の薬剤が使用される。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、原料古紙を離解して得られる古紙パルプスラリーに混在する粘着異物に、タルクを付着、混入させてパルプ繊維との比重差を増大させ、除塵設備における粘着異物の除去効率を高めると共に、粘着異物の粘着性を隠蔽することができる。従って、本発明の離解工程を経て得られる古紙再生パルプを抄紙原料とした場合でも、抄紙された紙製品には、粘着異物由来の欠陥が出現することが少ない。また、抄紙原料に多少の粘着異物が混入した場合であっても、その粘着異物の粘着性は、タルクによって隠蔽されているので、抄紙工程の操業性が損なわれることがない。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これら実施例は本発明を限定するものではない。なお、特に断らない限り、以下の記載の%は、重量%を示す。
実施例1
[古紙再生パルプの調製]
パルプ化に供した原料古紙としては、新聞古紙30%と、コート紙系チラシ20%と、晒系及び上白系雑誌とコート紙系雑誌からなる市中回収の雑誌古紙50%の混合物を使用した。また、水を入れた攪拌器に濃度が15%になるようにタルクを投入し、30分間攪拌したタルク懸濁液を用意した。
高濃度パルパーにパルプ濃度が16%となるように上記の原料古紙と、40℃の水と、固形分濃度で0.5%(対原料古紙)に相当するタルク懸濁液を投入し、5分間離解処理を施した。
なお、本例で使用したタルク懸濁液の調製には、吸水量0.07ml/0.5g、クロライト含有率8.0%、平均粒子径18.6μmのタルクを使用した。その後、パルパーに原料古紙基準で脱墨剤として0.5%の特殊脂肪酸系非イオン性界面活性剤(商品名:DI−1050、花王(株)社製)と0,3%の水酸化ナトリウム0.3%を添加して5分間離解処理を継続してパルプ懸濁液を得た。
このパルプ懸濁液を、常法に従い、粗選・精選工程、脱墨工程、洗浄及び晒工程に供した。ちなみに、粗選工程では、ペアパルパー、高濃度クリーナー及び2次のカスケード式スクリーン(スリット巾0.25mm)を使用してパルプ懸濁液中の大きな異物を除去し、続く2次のカスケード式精選スクリーン(スリット巾0.15mm)にてさらなる除塵を行った。脱墨工程では、OK式フローテーター(王子エンジニアリング製)を使用し、古紙絶乾重量基準で脱墨剤として0.05%の発泡性の脂肪酸系界面活性剤(商品名:DI−370、花王(株)社製)を添加した。また、晒工程では古紙絶乾重量基準で0.2%の特殊脂肪酸系非イオン性界面活性剤(商品名:DI−1050、花王(株)社製)を添加し、さらに漂白薬品として水酸化ナトリウム0.8%、過酸化水素2.5%およびケイ酸ナトリウム0.7%を添加した。漂白塔での滞留時間は2時間半とした。
晒工程後のパルプ懸濁液に、3次のカスケード式精選スクリーン(スリット巾0.15mm)と、3次の重・軽量クリーナーを組合せた除塵処理を施して、古紙再生パルプを得た。
【0022】
[古紙再生パルプを含む紙料の抄造]
古紙再生パルプ20%、フリーネス400mlC.S.F.(カナダ標準フリーネス)に叩解したLBKP80%からなるパルプ懸濁液100部を、パルプの濃度が3%になるように希釈し、これに軽質炭酸カルシウムの水性懸濁液を紙灰分量が10%となるように添加し、さらに下記の示す各薬品を添加して固形分濃度が1%である紙料を調製した。なお、各薬品の添加量は、絶乾パルプ基準のパーセントで示す。
カチオン化澱粉 0.5%
(商品名:エースK−100、王子コーンスターチ社製)
中性サイズ剤 0.1%
(商品名:SPK−902、アルキルケテンダイマー/荒川化学工業社製)
硫酸バンド 1.5%
歩留向上剤 0.03%
(商品名:KW−504、アニオン性ポリアクリルアマイド系樹脂/荒川化学工業社製)。
このようにして調製した紙料を長網抄紙機にて抄紙し、坪量64g/m2の紙を得た。
【0023】
上記した「古紙再生パルプの調製」において、離解工程に添加したタルクの性状、粗選・精選工程で分離される粘着異物へのタルクの付着状態を下記の方法で測定又は観察した。結果を表1に示す。
(a)タルクの吸水量
粘土ハンドブック(技報堂出版株式会社、昭和62年発行、第554頁)記載のエンスリン装置を用い、タルク試料0.5gを使って、20分後の吸水量を求めた。
(b)タルクのクロライト含有率
予め検量線を作成しておき、蛍光X線装置を使用してタルク中のクロライト含有率(%)を算出した。
(c)平均粒子径
タルクの水性懸濁液を、超音波分散器で30秒分散させた後、マイクロトラックHRA粒度分析計にかけて平均粒子径を求めた。
(d)粘着異物へのタルクの付着混入状態の観察
粗選・精選工程で分離された粒状の異物を電子顕微鏡にて観察し、粘着異物へのタルクの付着混入状態を、次のように5段階で評価した。
5:粘着異物にタルクがかなり多く付着混入している。
4:粘着異物にタルクが多く付着混入している。
3:粘着異物にタルクが若干付着混入している。
2:粘着異物にタルクがわずかに付着混入している。
1:粘着異物にタルクの付着混入はほとんど認められない。
【0024】
また、上記の抄紙用紙料の調製に用いた古紙再生パルプとは別に、当該古紙再生パルプを絶乾重量で100g用意し、その懸濁液を、0.15mmのスリット巾を有するフラットスクリーンにてスクリーニングした。スクリーン上に残るリゼクト物を回収してこれを少量のNBKPに混合せしめ、30g/m2相当の手抄シートを作成した。
得られた手抄シートに散見される大きさ0.1mm2以上の異物の個数を、その粘着性(粘弾性)を確認して目視カウントし、これを絶乾パルプ100g当りの粘着異物個数として表1に示した。
また、上記した「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」において、抄紙工程の操作性を、次のとおり5段階評価した。評価結果を表1に示す。
5:極めて優れる。 4:かなり優れる。 3:優れる。
2:良い。 1:劣る。
【0025】
実施例2
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程で使用するタルク懸濁液と脱墨剤を、パルパーに同時添加した以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0026】
実施例3
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程で使用するタルク懸濁液中のタルクを、吸水量0.36ml/0.5g、クロライト含有率27.2%、平均粒子径15.0μmのタルクに置き換えた以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0027】
実施例4
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程で使用するタルク懸濁液中のタルクを、吸水量0.26ml/0.5g、クロライト含有率25.8%、平均粒子径12.6μmのタルクに置き換えた以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0028】
実施例5
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程でパルパーに投入するタルク量を、固形分濃度で1.5%(対原料古紙)に増量した以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0029】
実施例6
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程でタルク懸濁液をパルパーに添加する際に、両性界面活性剤であるラウリルジメチルアミンオキサイド(商品名:アンヒトール20N、花王(株)社製)を、固形分換算で0.02%(対原料古紙)同時添加した以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0030】
実施例7
実施例6で使用した両性界面活性剤を、レシチン(商品名:セパール380、中京油脂社製)に代替させ、その添加量を、固形分換算で0.2%(対原料古紙)に変更した以外は、実施例6と同様にして実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】
実施例8
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程でタルク懸濁液をパルパーに添加する際に、平均粒子径0.05μmの酸化亜鉛(商品名:HF、本荘ケミカル社製)を、0.2%(対原料古紙)同時添加した以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。但し、表1の「タルクの付着混入状態」の欄に示す評価点は、本例に限り、タルクと酸化亜鉛の付着混入状態に関する評価点である。
【0032】
実施例9
実施例6で使用するタルク懸濁液中のタルクを、吸水量0.26ml/0.5g、クロライト含有率25.8%、平均粒子径12.6μmのタルクに置き換えた以外は、実施例6と同様にして実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0033】
比較例1
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程でタルク懸濁液を添加しなかった以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0034】
比較例2
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程で使用するタルク懸濁液中のタルクを、吸水量0.45ml/0.5g、クロライト含有率65.6%、平均粒子径7.7μmのタルクに置き換えた以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1に示す「古紙再生パルプの調製」において、その離解工程でパルパーに投入するタルク量を、固形分濃度で0.05%(対原料古紙)に減量した以外は、実施例1と全く同様して「古紙再生パルプの調製」と「古紙再生パルプを含む紙料の抄造」を行い、実施例1と同様な評価を行った。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1に示す評価結果から明らかなように、古紙を離解するに際してタルクを添加しない場合(比較例1)、タルクを添加してもその吸水量が高く、平均粒子径が小さい場合(比較例2)並びに所定の吸水量と平均粒子径を備えたタルクを添加しても、その添加量が少ない場合(比較例3)は、いずれも本発明の方法で得られるような好結果を期待することができない。
Claims (5)
- 古紙を原料として再生パルプを得る古紙のパルプ化方法において、原料古紙を機械的に離解するに際して、吸水量が0.4ml/0.5g以下であり、平均粒子径が8〜20μmの範囲にあるタルクを、原料古紙に対して0.1〜5重量%の範囲で添加することを特徴とする古紙のパルプ化方法。
- タルクを添加して古紙を予備離解した後、脱墨剤を添加して古紙を離解することをさらに特徴とする請求項1記載の古紙のパルプ化法。
- タルクのクロライト含有率が20重量%未満であることをさらに特徴とする請求項1又は請求項2記載の古紙のパルプ化法。
- タルクと共に両性界面活性剤を原料古紙に対して0.01〜1重量%の範囲で添加することをさらに特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の古紙のパルプ化法。
- タルクと共に酸化亜鉛を古紙原料に対して0.01〜1重量%の範囲で添加することをさらに特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の古紙のパルプ化法。
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