JP2565810B2 - 古紙の処理法 - Google Patents

古紙の処理法

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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフィスから発生する
情報記録紙古紙を未選別のまま脱墨処理し、良好な脱墨
パルプ(以下DIPと称す)を得る未選別情報記録紙古
紙の脱墨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、資源・環境保護および都市ゴミ対
策の観点から、古紙利用を促進すべきであるとの気運が
高まってきた。ここで特に問題とされるのは、オフィス
等から廃棄される情報記録紙の古紙である。この種の古
紙は、電子写真複写機やレーザー方式プリンターからの
トナー印刷物,ノーカーボン複写紙,感熱紙,および裏
カーボン複写紙等で構成されている。これらの情報記録
紙古紙のうち、ノーカーボン紙,感熱紙および裏カーボ
ン紙等は一般の古紙に混入すると得られたDIPが着色
したり、着色班点が出現したりするので、いわゆる禁忌
品とされている。トナー印刷古紙は離解,浮遊選別お
よび洗浄から成る一般的な脱墨方法では脱インキが極め
て不充分である。このように情報記録紙古紙は全て難脱
墨古紙と言える。以上の情報記録紙古紙のうち或る種の
ものに就いては、その単独処理方法が公知となってい
る。
【0003】ノーカーボン複写紙古紙の単独処理方法に
関しては、特公昭64−3991,特開昭60−231
889,特開昭55−98990,特開昭55−658
0,特開昭54−138605等に開示されている。ま
たトナー印刷古紙は、離解した古紙をニーダやディス
パーサによる処理工程を付け加えることにより、トナー
インキを効率よく分離・除去できることは公知の通りで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特定の情報記録紙古紙
を単独で処理する方法は、前述のように或る程度知られ
ている。しかしオフィスから発生するトナー印刷物古
紙、ノーカーボン複写紙古紙、感熱紙古紙、裏カーボン
複写紙古紙等が混入しているこのような情報記録紙古紙
を選別することは労力及び時間を多大に要し極めて困難
である。本発明は、オフィスより発生する情報記録紙古
紙を選別しない、いわゆる未選別情報記録紙古紙から良
好なDIPを得る技術を提供するものである。未選別情
報記録紙古紙すなわちノーカーボン紙古紙とトナー印刷
物古紙が混入した古紙では、高濃度ニーディングによる
機械的剪断力や洗浄を強化してもインキの分離,除去は
不充分で機械的剪断力を強化すればするほど粗大インキ
が逆に増加し良好なDIPが得られないことが判った。
この問題に就いて種々検討した結果、ノーカーボン紙に
塗工されているマイクロカプセル中のオイルが原因であ
ることが判った。この主な理由として、カプセル中のオ
イルによってトナー粒子が粘着性を帯び、集合して粗大
化したためと考えられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等が鋭意努力し
た結果、オフィスから発生する情報記録紙古紙をノーカ
ーボン紙古紙とトナー印刷物古紙が混入した未選別の状
態で脱墨するに当り、吸油量が45ml/100g以上の
無機系および/または有機系顔料、例えばホワイトカー
ボン,タルク,クレー,沈降性炭酸カルシウム,尿素樹
脂等を添加し、脱墨処理することによりノーカーボン紙
古紙に塗工されたカプセルオイル存在下でも、目的とす
る良好なDIPが得られることを見いだした。
【0006】具体的には、原料古紙に必要に応じて苛性
ソーダ,ケイ酸ソーダ,過酸化水素,界面活性剤等を加
え離解を行なった後、熟成,ニーディング,フローテー
ション等の脱墨処理を行なう。その際添加する顔料は、
古紙の離解時或いはトナーインキを剥離,微細化するた
めのニーデイング時のどちらでも良く特に限定されるも
のではない。また、添加量は未選別古紙に混入している
ノーカーボン紙古紙に対して5重量%〜25重量%,好
ましくは10重量%〜20重量%である。5重量%以下
の場合には充分な効果が得られず、また25重量%以上
添加しても効果はほぼレベルオフするし、経済的にも得
策ではない。次に本発明を実施例および比較例によって
具体的に説明するが、本発明はこれらに何等限定される
ものではない。
【0007】
【実施例】
比較例1 表1のように配合した古紙絶乾500グラムに、古紙に
対して苛性ソーダを1.0重量%,ケイ酸ソーダ2.0
重量%,過酸化水素を0.5重量%,脂肪酸誘導体系の
界面活性剤を0.3重量%加え5リットル容量のパルパ
ーで離解しパルプ濃度15重量%,55℃,2時間保持
後パルプ濃度25重量%まで脱水し実験用二軸ニーダで
ニーディング処理を行なった後、5リットル容量のフロ
ーテータ(極東振興社製)でインキを除去した。得られ
たパルプスラリーを硫酸バンドでpH6.5に調整した
後JIS法手抄きを行ない、(株)ネクサス製画像解析装
置で残インキ計測を行なった。結果は表3に示した通り
である。
【0008】比較例2 古紙の離解時,吸油量35ml/100gのタルクをノー
カーボン紙古紙に対して17重量%添加した以外は比較
例1と同様な処理を行なった。結果は表3に示した。
【0009】比較例3 古紙の離解時,吸油量40ml/100gのクレーをノー
カーボン紙古紙に対して17重量%添加した以外は比較
例1と同様な処理を行なった。結果は表3に示した。
【0010】比較例4 表2のようにトナー印刷物古紙とノーカーボン古紙を
1:1の配合割合とし比較例1と同様な処理を行なっ
た。結果は表3に示した。
【0011】実施例1 吸油量45ml/100gのタルクをノーカーボン紙古紙
に対して17重量%添加し比較例1と同様な処理を行な
った。結果は表3に示した。
【0012】実施例2 吸油量80ml/100gのタルクをノーカーボン紙古紙
に対して17重量%添加し比較例1と同様な処理を行な
った。結果は表3に示した。
【0013】実施例3 吸油量45ml/100gの沈降性炭酸カルシウムをノー
カーボン紙古紙に対して17重量%添加し比較例1と同
様な処理を行なった。結果は表3に示した。
【0014】実施例4 吸油量45ml/100gのクレーをノーカーボン紙古紙
に対して17重量%添加し比較例1と同様な処理を行な
った。結果は表3に示した。
【0015】実施例5 吸油量150ml/100gの尿素樹脂をノーカーボン紙
古紙に対して17重量%添加し比較例1と同様な処理を
行なった。結果は表3に示した。
【0016】実施例6 吸油量80ml/100gのタルクをノーカーボン紙古紙
に対して10重量%添加し比較例4と同様な処理を行な
った。結果は表3に示した。
【0017】実施例7 タルクに替えて吸油量190ml/100gのホワイトカ
ーボンをノーカーボン紙古紙に対して10重量%添加し
た以外は比較例4と同様な処理を行なった。結果は表3
に示した。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】残インキ計測:総合倍率20倍(顕微鏡倍
率0.69倍,カメラ倍率29倍) 計測対象は最小22μm以上 残インキ面積率:(計測残インキ総面積/計測総面積)
×100 粗大インキ :長さ方向100μm以上のインキ 平均粒子径 :√(平均粒子面積×4/π) (平均粒子面積=計測残インキ総面積×残インキ面積率
/残インキ総個数)
【0022】
【発明の効果】表3から判るように本発明の実施例1〜
7は何れも残インキ面積率,粗大インキの個数及び残イ
ンキ平均粒子径に於いて優れており、極めて良質なDI
Pが得られた。これに対し比較例は何れも脱インキが不
充分であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 靖郎 山口県玖珂郡大畠町神代1022−13 (56)参考文献 特開 昭61−266688(JP,A) 特開 昭57−101089(JP,A) 特公 昭55−1399(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種情報記録紙古紙のうち、少なくとも
    ノーカーボン紙古紙とトナー印刷物古紙の2種が混入し
    た混合古紙の脱墨に当たり、吸油量が45ml/100g
    以上の無機系および/または有機系顔料を添加すること
    を特徴とする古紙の脱墨方法。
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