JP3786089B2 - オーブントースター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、オーブントースターに関し、さらに詳しくは、調理物を取り出し易いように構成したオーブントースターに関するものである。
【従来の技術】
【0003】
従来からよく知られているオーブントースターは、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備え、該開閉扉の開操作と連動して前記焼き網が前方に移動して前記前面開口部から突出するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、特許文献2には、オーブントースターにおいて、略中間部を回動自在に軸支した回転中心とし、一端部は調理器本体の開口部を開閉する扉に連結し、他端に作動突起を設けた作動杆と、前記回転中心と作動突起との間に位置し調理室内の側壁に設けたガイドレールに前後方向にスライド自在に配置されて、一端に係合部を有する調理棚と、下端が回動自在に取り付けられ前記作動突起と係合部とに各々係合する第一ガイドと第二ガイドを有する調理棚作動体とを設けて、扉の開閉に連動して調理棚を前記開口部より突出させるようにしたものが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実開平2−144317号公報
【特許文献2】
特開平5−309044号公報。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献1に開示されているオーブントースターの場合、開閉扉と連動して焼き網が調理室の前面開口部から突出せしめられることとなっているが、その突出量が限られており、焼き網上に載置された被加熱物を取り出すときに加熱状態の調理室の前面開口部の口縁に手が触れるおそれがある。
【0007】
また、上記特許文献2に開示されているオーブントースターの場合、調理棚の突出量を大きくすることは可能であるが、作動杆および調理棚作動体と、これらと調理棚とを連動させる複雑な構造とが必要となり、コストアップを免れないという不具合が存する。
【0008】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、開閉扉の開操作と連動させて焼き網を調理室の前面開口部より大きく突出させることができるようにし、安全且つ容易に被加熱物を取り出し得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明では、上記課題を解決するための第1の手段として、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面に、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材とを設け、前記開閉扉の開操作時においては前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網が連続的にさらに前方へ移動するように構成している。
【0010】
上記のように構成したことにより、焼き網上に被加熱物を載置して電気ヒータにより被加熱物が加熱調理されるが、加熱調理が終了すると、開閉扉が開操作されて、被加熱物の取り出しが行われる。このとき、開閉扉の開操作と連動して焼き網が該焼き網を構成する前端線材と係合する係合片により前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出するが、その後、前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材により焼き網が連続的にさらに前方に所定量だけ突出せしめられる。この状態においては、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができる。しかも、焼き網を構成する線材に係合する係合部材を開閉扉の内面に設けるだけで、焼き網を連続的にさらに前方に所定量だけ突出させることができることとなり、構成が簡単で低コストとなる。また、開閉扉の開操作時に、係合片により焼き網が前方に移動せしめられた後に、係合部材により焼き網が連続的にさらに前方へ移動せしめられるという作動が順序よく行われることとなるとともに、開閉扉の閉操作時において、係合部材が焼き網の下方に位置することとなり、調理の邪魔になるということがなくなる。
【0011】
本願発明では、上記課題を解決するための第2の手段として、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉と、該 開閉扉の開操作と連動して前記焼き網を前方へ移動させる第1の移動手段とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面には、該開閉扉の開操作時に、前記焼き網を前記第1の移動手段による前方移動後にさらに前方へ移動させる第2の移動手段を設け且つ該第2の移動手段を、前記焼き網の側端部に一体に突設された枠状体に対して係合する係合部材により構成するとともに、該枠体の内側に、前記焼き網に載置された被加熱物をガードするガード部を一体に形成している。
【0012】
上記のように構成したことにより、焼き網上に被加熱物を載置して電気ヒータにより被加熱物が加熱調理されるが、加熱調理が終了すると、開閉扉が開操作されて、被加熱物の取り出しが行われる。このとき、開閉扉の開操作と連動して焼き網が第1の移動手段によりにより前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出するが、その後、第2の移動手段により焼き網がさらに前方に所定量だけ突出せしめられる。この状態においては、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができる。しかも、第2の移動手段を構成する係合部材は、焼き網の側端部に一体に突設された枠状体に対して係合することとなっているので、開閉扉の開操作時に焼き網上に載置された被加熱物と係合部材とが干渉することがなくなるとともに、被加熱物はガード部によりガードされることとなる。
【0013】
本願発明では、上記課題を解決するための第3の手段として、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面に、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材とを設けるとともに、前記係合片に、前記前端線材が係合される係合溝を形成し、該係合溝を、前記開閉扉の開操作時に前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網がさらに前方へ移動する際に前記前端線材を前方へガイドするガイド溝として作用するように構成している。
【0014】
上記のように構成したことにより、焼き網上に被加熱物を載置して電気ヒータにより被加熱物が加熱調理されるが、加熱調理が終了すると、開閉扉が開操作されて、被加熱物の取り出しが行われる。このとき、開閉扉の開操作と連動して焼き網が該焼き網を構成する前端線材と係合する係合片により前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出するが、その後、前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材により焼き網がさらに前方に所定量だけ突出せしめられる。この状態においては、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができる。しかも、係合片の係合溝が、係合部材による焼き網の前方移動時において該焼き網をガイドすることとなり、焼き網は安定した状態で前方移動せしめられることとなる。
【発明の実施の形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について説明する。
【0016】
第1の実施の形態
図1ないし図3には、本願発明の第1の実施の形態にかかるオーブントースターが示されている。
【0017】
このオーブントースターは、図1および図2に示すように、本体1内に形成された調理室2と、該調理室2内に配設された加熱源となる電気ヒータ(即ち、上ヒータ3Aおよび下ヒータ3B)と、被加熱物M(例えば、パンあるいは受け皿)を載置する焼き網4と、前記調理室2の前面開口部2aを該前面開口部2aの下端部両側を枢支点Pとして開閉する開閉扉5とを備えて構成されている。
【0018】
前記上ヒータ3Aと下ヒータ3Bは、共に管状ヒータとされており、調理室2内において上下に対向するようにして該調理室2の両側内壁2b,2b間に架設されている。
【0019】
前記焼き網4は、前記上下ヒータ3A,3Bの中間部に配置されており、前記調理室内壁2b,2bに形成された円弧形状のガイド溝6に端部が係止された支持棒7に載置された状態で配設されている。また、この焼き網4の前端部を構成する前端線材4aは、前記開閉扉5の内面から突設された係合片8に係止されており、開閉扉5の開閉操作に伴って、前記焼き網4が前記ガイド溝6に案内されつつ、前記前面開口部2aから突出する位置に引き出されあるいは調理可能位置に押し入れられることとなっている。また、該係合片8には、前記前端線材4aが係合される係合溝8aが形成されている。該係合溝8aは、開閉扉5の全開時に水平となるように形成され且つ前端が開放されている。この係合溝8aは、後に詳述するが、焼き網4の前方移動時にその前端線材4aを前方へガイドするガイド溝としても作用することとなっている。つまり、前記係合片8が、開閉扉5を前方移動させる第1の移動手段を構成するとともに、前記係合溝8aの形成により、第2の移動手段による前記焼き網4の前方移動時において該焼き網4をガイドするガイド機能が付与されることとなっているのである。
【0020】
また、前記開閉扉5は、前記調理室2内を外部から透視できる透明窓9と、該透明窓9がはめ込まれるとともに開閉扉5を開閉自在に枢支する枢支部ともなる枠体10とによって構成されており、該枠体10の上部10aの外面には、開閉扉5の開閉操作を行う把手11が形成されている。
【0021】
そして、前記開閉扉5における枠体10の下部10bの内面には、前記係合片8より下方に位置して、前記開閉扉5の開操作時に、前記焼き網4を前記第1の移動手段による前方移動後にさらに前方へ移動させるべく該焼き網4を構成する横線材4bに係合する係合部材12が設けられている。該係合部材12は、図3に示すように、前記開閉扉5における枠体10の下部10b内面に固定される固定部12aと、該固定部12aの一端から前記枠体10から立設する係合部12bと、該係合部12bの端部から開閉扉5の閉止状態においては上向きとなり(図1参照)且つ開閉扉5の開放時においては水平となる(図2参照)ように略直角に屈曲された載置部12cとからなっており、前記係合部12bは、前記固定部12aから直線上に延びる平面部12b1と該平面部12b1から載置部12cに至る湾曲部12b2とからなっている。該湾曲部12b2は、前記焼き網4の横線材4bとの係合時における押出力が徐々に加わるように作用する。
【0022】
また、前記係合部材12における載置部12cの高さH1は、前記係合片8における前記焼き網4の係止部位(換言すれば、係合片8の係合溝8a)の高さH2よりある程度高くされている(図2参照)。
【0023】
つまり、本実施の形態においては、係合部材12は、開閉扉の開操作時に、前記焼き網4を前記第1の移動手段(換言すれば、係合片8)による前方移動後にさらに前方へ移動させる第2の移動手段として作用するとともに、開閉扉5の開操作時に焼き網4上に載置された被加熱物Mを上方に浮上させる浮揚手段としても作用することとなっているのである。なお、この係合部材12の取付位置は、前記焼き網4が引き出された状態において該焼き網4上に載置される被加熱物Mと対応可能な位置であって引き出された状態の焼き網4の網目と対応する位置とされ、開閉扉5の両側とするのが望ましい。さらに、この係合部材12の大きさは、前記焼き網4における網目より小さくされている。
【0024】
上記のように構成されたオーブントースターにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0025】
このオーブントースターにおいては、被加熱物M(例えば、パンあるいは調理物を載せた受け皿等)を焼き網4上に載置した後、開閉扉5を閉じて電気ヒータ(即ち、上下ヒータ3A,3B)に通電することにより、加熱調理が実行される。該加熱調理が終了すると、開閉扉5が開操作され、該開閉扉5の開操作に連動して焼き網4が調理室2の前面開口部2aから突出される。
【0026】
この時、開閉扉5の開操作と連動して焼き網4が第1の移動手段(即ち、係合片8)により前方に移動して調理室2の前面開口部2aから所定量L1だけ突出するが、図1に仮想線で示すように、開閉扉5の開操作途中において、係合部材12における湾曲部12b2に焼き網4の横線材4bが係合し、その後、第2の移動手段(即ち、係合部材12)により焼き網4が連続的にさらに前方に所定量L2だけ突出せしめられる。この状態においては、加熱状態の調理室前面開口部2aの口縁に触れることなく被加熱物Mを安全に取り出すことができる。
【0027】
しかも、本実施の形態においては、開閉扉5が開操作され、焼き網4が引き出されると、図2に示すように、係合部材12が焼き網4の網目を介して上方に突出されることとなり、焼き網4上の被加熱物Mの前方部分が係合部材12により焼き網4より上方に浮上せしめられる。つまり、被加熱物Mが焼き網4の後端に形成された立ち上がり部4cを支点とする片持ち状態で浮上せしめられるのである。すると、被加熱物Mの前方部分と加熱状態の焼き網4との間に隙間Sが形成されることとなり、焼き網4に触れることなく、安全に被加熱物Mを取り出すことが可能となるのである。さらに、開閉扉5の開操作と連動して被加熱物Mを浮上させることができるところから、操作性にも優れている。また、この係合部材12における載置部12cは、開閉扉5の開操作時には略水平姿勢となるところから、載置部12cが被加熱物Mを面接触状態で支持することとなり、被加熱物Mの支持状態が安定することとなる。
【0028】
また、開閉扉5を閉止する場合には、開閉扉5の閉操作開始初期において前記係合片8における係合溝8aが焼き網4の前端線材4aと所定の角度で係合するところから、焼き網4は前記係合溝8aの下辺に押されて押し込まれる。この時、係合部材12は焼き網4の横線材4bから離脱しており、焼き網4の押し込みの邪魔をすることはない。
【0029】
なお、本実施の形態においては、係合部材12は開閉扉5における枠体10の内面に固定されているが、不要時には係合部材12を倒伏姿勢にできるように回動自在とすることもできる。
【0030】
第2の実施の形態
図4には、本願発明の第2の実施の形態にかかるオーブントースターの要部が示されている。
【0031】
この場合、第2の移動手段は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dに一体に突設された枠状体13に対して係合する係合部材12により構成されている。この場合、係合部材12は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dと略平行な部材により構成されており、その前端面が係合部12bとされている。従って、係合部12bの前端面に平面部12b1および湾曲部12b2が形成されることとなる。また、前記枠状体13の内側には、前記焼き網4に載置された被加熱物Mをガードするガード部14が一体に形成されている。なお、この場合、係合部材12は、焼き網4における調理領域外において動作することとなっているため、被加熱物Mを浮揚させるための載置部は省略されている。このようにすると、第2の移動手段を構成する係合部材12は、焼き網4の側端部に一体に突設された枠状体13に対して係合することとなっているので、開閉扉5の開操作時に焼き網4上に載置された被加熱物Mと係合部材12とが干渉することがなくなるとともに、被加熱物Mはガード部14によりガードされることとなる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0032】
第3の実施の形態
図5には、本願発明の第3の実施の形態にかかるオーブントースターの要部が示されている。
【0033】
この場合、第2の移動手段は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dに一体に突設された枠状体13に対して係合する係合部材12により構成されている。この場合、係合部材12は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dと略平行な部材により構成されており、その前端面が係合部12bとされている。従って、係合部12bの前端面に平面部12b1および湾曲部12b2が形成されることとなる。また、前記枠状体13の内側には、前記焼き網4に載置された被加熱物Mをガードするガード部14が一体に形成されている。なお、この場合、係合部材12は、焼き網4における調理領域外において動作することとなっているため、被加熱物Mを浮揚させるための載置部は省略されている。また、この場合、係合部材12は、起立姿勢と倒伏姿勢とを取り得るように回動自在とされており、軸受部材15,15に軸支される軸部16,16を有している。このようにすると、焼き網4の突出量を第1の移動手段による前方移動のみとする場合に、係合部材12を軸部16,16を中心として矢印方向に倒伏させて倒伏姿勢とすれば、第2の移動手段が作動しなくなる。係合部材12を倒伏姿勢とする操作は、焼き網4は取り外した状態で行われる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0034】
第4の実施の形態
図6には、本願発明の第4の実施の形態にかかるオーブントースターの要部が示されている。
【0035】
この場合、第2の移動手段は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dに一体に突設された枠状体13に対して係合する係合部材12により構成されている。この場合、係合部材12は、焼き網4の側端部を構成する縦線材4dと略平行な部材により構成されており、その前端面が係合部12bとされている。従って、係合部12bの前端面に平面部12b1および湾曲部12b2が形成されることとなる。また、前記枠状体13の内側には、前記焼き網4に載置された被加熱物Mをガードするガード部14が一体に形成されている。なお、この場合、係合部材12は、焼き網4における調理領域外において動作することとなっているため、被加熱物Mを浮揚させるための載置部は省略されている。また、この場合、第1の移動手段を構成する係合片8の固定部8bと係合部材12の固定部12aとが一体とされている。このようにすると、係合片8と係合部材12とを一つの部品として構成することができるところから、部品点数が削減されることとなり、コストダウンおよび組付工数の低減とを図ることができる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【発明の効果】
【0036】
本願発明の第1の手段によれば、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面に、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を 構成する線材に係合する係合部材とを設け、前記開閉扉の開操作時においては前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網が連続的にさらに前方へ移動するように構成して、開閉扉の開操作と連動して焼き網が該焼き網を構成する前端線材と係合する係合片により前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出した後、前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材により焼き網が連続的にさらに前方に所定量だけ突出せしめられるようにしたので、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができるという効果がある。しかも、焼き網を構成する線材に係合する係合部材を開閉扉の内面に設けるだけで、焼き網を連続的にさらに前方に所定量だけ突出させることができることとなり、構成が簡単で低コストとなるという効果もある。また、開閉扉の開操作時に、係合片により焼き網が前方に移動せしめられた後に、係合部材により焼き網が連続的にさらに前方へ移動せしめられるという作動が順序よく行われることとなるとともに、開閉扉の閉操作時において、係合部材が焼き網の下方に位置することとなり、調理の邪魔になるということがなくなるという効果もある。
【0037】
本願発明の第2の手段によれば、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉と、該開閉扉の開操作と連動して前記焼き網を前方へ移動させる第1の移動手段とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面には、該開閉扉の開操作時に、前記焼き網を前記第1の移動手段による前方移動後にさらに前方へ移動させる第2の移動手段を設け且つ該第2の移動手段を、前記焼き網の側端部に一体に突設された枠状体に対して係合する係合部材により構成するとともに、該枠体の内側に、前記焼き網に載置された被加熱物をガードするガード部を一体に形成して、開閉扉の開操作と連動して焼き網が第1の移動手段によりにより前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出するが、その後、第2の移動手段により焼き網がさらに前方に所定量だけ突出せしめられるようにしたので、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができるという効果がある。しかも、第2の移動手段を構成する係合部材は、焼き網の側端部に一体に突設された枠状体に対して係合することとなっているので、開閉扉の開操作時に焼き網上に載置された被加熱物と係合部材とが干渉することがなくなるとともに、被加熱物はガード部によりガードされることとなるという効果もある。
【0038】
本願発明の第3の手段によれば、本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターにおいて、前記開閉扉の内面に、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材とを設けるとともに、前記係合片に、前記前端線材が係合される係合溝を形成し、該係合溝を、前記開閉扉の開操作時に前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網がさらに前方へ移動する際に前記前端線材を前方へガイドするガイド溝として作用するように構成して、開閉扉の開操作と連動して焼き網が該焼き網を構成する前端線材と係合する係合片により前方に移動して調理室の前面開口部から所定量だけ突出するが、その後、前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材により焼き網がさらに前方に所定量だけ突出せしめられるようにしたので、加熱状態の調理室前面開口部の口縁に触れることなく被加熱物を安全に取り出すことができるという効果がある。しかも、係合片の係合溝が、係合部材による焼き網の前方移動時において該焼き網をガイドすることとなり、焼き網は安定した状態で前方移動せしめられるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施の形態にかかるオーブントースターの開閉扉閉操作時の縦断側面図である。
【図2】 本願発明の第1の実施の形態にかかるオーブントースターの開閉扉開操作時の縦断側面図である。
【図3】 本願発明の第1の実施の形態にかかるオーブントースターの開閉扉開操作時における要部拡大斜視図である。
【図4】 本願発明の第2の実施の形態にかかるオーブントースターにおける開閉扉開操作時における要部拡大斜視図である。
【図5】 本願発明の第3の実施の形態にかかるオーブントースターの開閉扉開操作時における要部拡大斜視図である。
【図6】 本願発明の第4の実施の形態にかかるオーブントースターの開閉扉開操作時の要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1は本体、2は調理室、2aは前面開口部、3Aは電気ヒータ(上ヒータ)、3Bは電気ヒータ(下ヒータ)、4は焼き網、4aは前端線材、4bは横線材、4cは立ち上がり部、4dは側端縦線材、5は開閉扉、8は第1の移動手段(係合片)、8aは係合溝、12は第2の移動手段(係合部材)、13は枠状体、14はガード部、Mは被加熱物、Pは枢支点。
Claims (3)
- 本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターであって、前記開閉扉の内面には、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材とを設け、前記開閉扉の開操作時においては前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網が連続的にさらに前方へ移動するように構成したことを特徴とするオーブントースター。
- 本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉と、該開閉扉の開操作と連動して前記焼き網を前方へ移動させる第1の移動手段とを備えたオーブントースターであって、前記開閉扉の内面には、該開閉扉の開操作時に、前記焼き網を前記第1の移動手段による前方移動後にさらに前方へ移動させる第2の移動手段を設け且つ該第2の移動手段を、前記焼き網の側端部に一体に突設された枠状体に対して係合する係合部材により構成するとともに、該枠体の内側には、前記焼き網に載置された被加熱物をガードするガード部を一体に形成したことを特徴とするオーブントースター。
- 本体内に形成された調理室と、該調理室内に配設された加熱源となる電気ヒータと、被加熱物を載置する焼き網と、前記調理室の前面開口部を該前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉とを備えたオーブントースターであって、前記開閉扉の内面には、該開閉扉の開閉時に前記焼き網を構成する前端線材に係合する係合片と該係合片より下方に位置し且つ前記開閉扉の開操作途中において前記焼き網を構成する線材に係合する係合部材とを設けるとともに、前記係合片には、前記前端線材が係合される係合溝を形成し、該係合溝を、前記開閉扉の開操作時に前記係合片との係合によって前記焼き網が前方へ移動し、該前方移動後に前記係合部材との係合によって前記焼き網がさらに前方へ移動する際に前記前端線材を前方へガイドするガイド溝として作用するように構成したことを特徴とするオーブントースター。
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