JPH044647Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は炊飯鍋を前面の開口を介して出入する
式の炊飯器に関する。

本願出願人は、先に前面に開口を備える加熱庫
内に、前後方向にのびる左右１対のガイドレール
に支承させて摺動枠を設け、該摺動枠に支持させ
て炊飯鍋を開口の前面に引出自在に設けた炊飯器
に於いて、該摺動枠上を移動して炊飯鍋が前方に
はずれるのを防ぐため該摺動枠に該炊飯鍋を係止
する手段を施したものを実願昭59ー49652号で提
案した。しかしこの場合炊飯鍋を前方に最大限引
き出しても摺動枠がガイドレールから引き出され
た程度しか出ず、その状態では炊飯鍋から茶碗に
飯を盛り難い。

本考案はかゝる事態に対処出来る炊飯器を得る
ことをその目的とするもので、前面に開口１を備
える加熱庫２内に、前後方向にのびる左右１対の
ガイドレール３，３に支承させて摺動枠４を設
け、該摺動枠４に摺動自在に支持させて炊飯鍋５
を開口１の前面に引出自在としたものに於いて、
該摺動枠４の引出し時に炊飯鍋５のほぼ全体が加
熱庫２外へ露出するまで引出されたときに該炊飯
鍋５に設けられた突起６と係合し該炊飯鍋５のそ
れ以上の引出しを禁止する係止部７を該摺動枠４
に設けると共に、摺動枠４が引出され突起６が係
止部７に係合した時に開口１の上縁部１ａと対向
する当片５ａを該炊飯鍋５の後端部に設けて成
る。

図面はその実施の１例を示すもので、この場合
該調理器本体Ａは、第１図及び第２図に明示する
ようにその内部の一側に該加熱庫２と、その他側
に別個のグリル調理用の加熱庫８とを備えると共
にその上部にこんろバーナ９を左右１対に備えて
全体として複合調理器に構成されるようにした。

そして摺動枠４は金属杆を方形に屈曲させて構
成しその前端部の枠杆を稍々下方に屈曲させて前
記係止部７を形成すると共に両側杆４ａ，４ａで
断面コ字状のガイドレール３，３に支承させ、且
つ該ガイドレール３，３の後端と前端部近くに該
摺動枠４の移動範囲を規制する各ストツパ４ｂ，
４ｃを設けた。

炊飯鍋５は、その両端上縁に設けた突縁１０に
於いて、前記摺動枠４上に前後方向に移動自在に
載架すると共に、該突縁１０の中間下面に切欠部
１０ａを設け、該切欠部１０ａによつて突縁１０
の下縁を前半部１０ｂと後半部１０ｃとに分け、
前半部１０ｂが摺動枠４の前端から外れたとき炊
飯鍋５が第８図に示すごとく前傾するようにし
た。

尚図面で１１は加熱庫２の後端に連接した排気
孔、１２は加熱庫２の中央下面に設けた熱源とし
てのガスバーナ、１３は開口１の前面に設けた
扉、１４はガスバーナ１２の中央に設けた炊飯鍋
下面に当接する感温センサ、１５は炊飯鍋５の下
面の脚、１６は炊飯鍋５に設けた取手を示し、該
取手は第１図乃至第８図に示すものでは炊飯鍋５
の前端に一体に設けた突片で構成させたが、これ
は第９図に示すごとく炊飯鍋５の両側に下端部を
軸着して起伏自在に設けた手下げ式のものであつ
ても良い。

尚扉１３は、これの閉じ位置でも該扉１３の背
面に多少とも間隙１７が出来、これを介して外気
が加熱庫２内に導かれ、これによればガスバーナ
１２の炎がこれに煽られて感温センサ１４に作用
し、該感温センサ１４を誤作動させることがあ
る。これを防ぐため図示するものでは該突起６を
感温センサ１４の前半部を囲繞する防熱板に構成
した。

次に本装置の作動を説明する。

今炊飯鍋５に設けた取手１６によつてこれを前
方に引出すときは、ガイドレール３，３に沿つて
摺動枠４はガイドレール３，３に設けた前方のス
トツパ４ｂによつてその移動が規制されるまで、
即ち第５図並びに第７図の位置まで前方に移動す
る。そしてその移動が規制された位置から更に前
方に炊飯鍋５を引くときは、第６図に示すごとく
炊飯鍋５は水平状態保つて摺動枠４上に滑つて、
前方に引出され、この状態では脚１５は係止部７
に触れることがない。そして該摺動枠４の前端が
切欠部１０ａに嵌合した位置で少し前傾する。そ
してこの状態で更にこれを引出すときは、第８図
に示すごとく係止部７に突起６が当接する。そし
てこの状態では炊飯鍋５の前端側を押下げても当
片５ａが開口１の上端縁１ａに当接するため炊飯
鍋５が摺動枠４から外れることはない。

そして該炊飯鍋５は引出した状態で前端を持上
げれば、容易に摺動枠４から取外すことが出来、
水洗等を行うことが出来る。

このように本考案によるときは、摺動枠４に炊
飯鍋５に設けた突起６と係合する係止部７を設け
ると共に、炊飯鍋５の後端部に、炊飯鍋５を支持
枠４に沿つて前方に引出したとき開口１の上縁部
１ａと対向する当片５ａを設けたので、炊飯鍋５
を加熱庫２から充分に引出すことが出来て、該炊
飯鍋５を摺動枠４から取外すことなく盛付けがで
き、このとき炊飯鍋５が前方に傾こうとしても当
片５ａが開口１の上縁部１ａに当接して該炊飯鍋
５が前方へひつくり返ることを防止するので該盛
付け作業が安定して行える効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施例を示すもので、第１図は斜
面図、第２図はその截断正面図、第３図は第１図
の−線截断断面図、第４図はガイドレール部
の斜視図、第５図はこれに炊飯鍋を載置した状態
の斜視図、第６図は要部の截断側面図、第７図並
びに第８図はその作動状態図、第９図は炊飯鍋の
変形例を示す側面図である。 １……開口、２……加熱庫、３……ガイドレー
ル、４……摺動枠、５……炊飯鍋、６……突起、
７……係止部、１ａ……上縁部、５ａ……当片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に開口１を備える加熱庫２内に、前後方向
   にのびる左右１対のガイドレール３，３に支承さ
   せて摺動枠４を設け、該摺動枠４に摺動自在に支
   持させて炊飯鍋５を開口１の前面に引出自在とし
   たものに於いて、該摺動枠４の引出し時に炊飯鍋
   ５のほぼ全体が加熱庫２外へ露出するまで引出さ
   れたときに該炊飯鍋５に設けられた突起６と係合
   し該炊飯鍋５のそれ以上の引出しを禁止する係止
   部７を該摺動枠４に設けると共に、摺動枠４が引
   出され突起６が係止部７に係合した時に開口１の
   上縁部１ａと対向する当片５ａを該炊飯鍋５の後
   端部に設けて成る炊飯器。