JP3730680B2 - ガス調理器 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、ガス調理器に関し、詳しくは、ごとくを利用して、ガスバーナーからのカウンター側への熱伝導を抑制し、カウンターの温度上昇を抑制し、結果として、ごとくの上端とカウンター面とを略面一にして、ガス調理器の外観を高め、かつ、カウンターにおける調理用の作業面を増そうとする技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガス調理器においては、鍋のような調理容器をごとくにて支持して、ガスバーナとの間に適宜な隙間を形成するようにしている。この場合、トッププレートの周辺部およびごとくの上端は調理部となるカウンターの面よりも上に突出されていて、ガスバーナーにおける燃焼ガス及びその熱気が良好に上方に抜けるようにしてあり、カウンター部分が昇温されるのを回避するようにしている。
【0003】
ごとくがカウンターの面よりも上方に突出していると、ガスバーナーからの熱気をカウンター側ではなく上方に逃すことができるが、上方に突出しているごとくによって、鍋等のごとくとカウンター間における移動に際して、段差が生じることと、ごとくの位置が高いことによる作業性の問題と、外観がすっきりしないという問題がある。加えて、ガス調理器を全体のなかに組み込んで構成するシステムキッチンにおいては、外観を整えることは商品価値を高めることになる。
このような問題を解消するのに、図11及び図12に示す特願平5−301847号公報のように、カウンター5aに開口部bを形成し、この開口部bに略ロ字型の載置フレームcを係合し、載置フレームcにトッププレート1aを載置し、トッププレート1aの上にごとく2aを載置し、しかして、ごとく2aを載置フレームc内に沈め、ごとく2aの上端の高さをカウンター5aの面に略面一にする構成のものが提案されている。図11及び図12において、9は内部ケース、11はグリル調理部、14は操作パネル、15は操作釦である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような構成においては、ごとく2aの上端とカウンター5aの面とが略面一になされていて、鍋のような調理器の底面に沿って排気される燃焼ガスのような熱気は載置フレームcを介してカウンター5aの開口部bの周縁部を加熱し、カウンター5aの温度を高め、火傷を生じさせる虞れがあるものである。このため、カウンター5aの開口部bを充分に大きくして、ガスバーナーからの熱気がカウンター5aの開口部bの縁部に及ばないようにするものである。しかし、このように、開口部bの大きさを充分に大きくすれば、カウンター5aが昇温されるのを回避することができるが、開口部bとごとく2aとの間に補助ごとくを設ける必要があり、システムキッチンとして前後長さなどの標準的寸法よりも大きくなる不具合がある。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ごとくの周部に障壁を形成することで、カウンター側への伝熱を抑制して、カウンターの加熱を回避し、しかも、ごとくをカウンターの凹入部内に設置して、ごとくの上端とカウンターの面とを略面一にして、外観を高めながら、凹入部の周部のカウンター部分の昇温を抑制し、このことで、凹入部の面積を小にし、カウンターの調理部分の面積を増すことができるガス調理器を提供しようとするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1においては、ガス調理器のカウンター5に凹入部7が形成され、この凹入部7の内部にトッププレート1が配設され、トッププレート1に載置されるごとく2の複数本の支持杆3の外方端部を一連に連結する周枠4が、上下方向に高い障壁6になされ、これら障壁6が凹入部7の内周壁に隙間dを隔てて対向され、ごとく2の周枠4の下方よりも突出して係合脚22を設け、係合脚22をトッププレート1に載置してごとく2の周枠4の下端とトッププレート1との間に小間隙eを形成し、ごとく2の支持杆3の上端とカウンター面とが略面一に形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
請求項1においては、ごとく2がカウンター5の面から上方に突出することがなく、外観を高めながら、ごとく2の周枠4、つまり、上下に高い障壁6においてガスバーナーからの熱気がカウンター5側に流れるのを回避することができる。ガスバーナーと凹入部7の内周壁間の隙間を広げなくともカウンター5側への加熱を抑制できる。したがって、凹入部7の面積を大きくしなくてもよく、凹入部7の大きさを小さくすることができ、カウンター5における調理部の面積を増すことができる。
更に、ガスバーナー10の燃焼に伴う熱気の上昇にて、周枠4の外方の冷気が小間隙eを通って引き込まれて周枠4の内方から上方に通気され、このような冷気の流れにて、ごとく2の周枠4の熱を奪って周枠4の温度上昇を抑制するのである。
【0010】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の主要部を示し、図2及び図3は全体部を示している。本発明のガス調理器8は、キャビネットやオーブン33などの上にシステムキッチンとして組み込まれている。ガス調理器8はその下部のグリル調理部11の上に載せられて一体化されている。以下ガス調理器8の構成を詳述する。
【0011】
ガス調理器8の内部ケース9は例えばボックス型に形成され、その底面には例えば3個のガスバーナー10…が設置され、内部ケース9の上端のフランジ28がカウンター5に形成された載置片12に載置されている。カウンター5は図8に示すように、長さ方向の一側部には開口部16が形成され、この開口部16の内方下方が凹入部7となっている。カウンター5の他側部にはシンク27が形成されている。しかして、開口部16にガス調理器8をはめ込み、内部ケース9の上部周辺のフランジ28を載置片12に載せ、その上にトッププレート1の周縁部が載置され、トッププレート1の窓孔13に上記ガスバーナー10が臨んでいる。トッププレート1には窓孔13に対応してごとく2が載置されている。ガス調理器8の前面の操作パネル14には各ガスバーナー10に対応して操作釦15が設けられ、操作釦15の回動操作にてガスバーナー10へのガスの供給、点火及び消火をおこなえるようにしてある。このようなガス調理器8の構成は例えば図12に示すように周知のものである。
【0012】
図4乃至図6はごとく2を示していて、ごとく2は、その複数本の支持杆3の外方端部を一連に周枠4にて連結され、その周枠4は、調理器のカウンター5の開口部16における前縁部分5aに対向する前枠部分も含めて全長にわたって上下方向に高い障壁6になされている。更に述べれば、複数本の支持杆3及び周枠4は鋳物製で一体化され、その周枠4は厚さTが約7mm程度で、高さHは20mm程度になされ、厚板状に形成されている。この障壁6は、ごとく2の前縁部やカウンター5に対向するガスバーナ10に近い周枠部分にのみ形成されていてもよい。要するに、ガスバーナ10の熱気がカウンター5に波及するのを抑制する箇所にあればよく、障壁6は、連続していても部分的に形成してもよい。ごとく2の少なくとも二本の支持杆3の基端部の底部には係合脚22が障壁6の下端よりも下方に突出して形成されている。係合脚22は略L字状に形成されている。このようなごとく2の構成は種々設計変更可能である。
【0013】
図1に示すように、カウンター5の開口部16の前縁部分5aは、断面が略角形の逆U字状に形成され、その内方の垂下片18には開口部16の前縁部分5aの略全巾にわたってスリット状の通気孔19が形成され、この通気孔19の下縁部からは略水平に上記載置片12が折曲げられている。この載置片12は開口部16の全周に形成されている。ところで、カウンター5側の載置片12に、内部ケース9側のパッキン29を介して載置されるトッププレート1の周縁部には堤部21が全周に曲成されている。カウンター5の垂下片18には補強板38がスポット溶接されている。補強板38には舌片39が延出され、通気孔19の通気ガイドになっている。
【0014】
しかして、図1に示すように、載置片12にトッププレート1の周縁部を内部ケース9側のパッキン29を介して載置し、トッププレート1の周部の堤部21にごとく2の略L字状の係合脚22が係合され、トッププレート1とごとく2の位置決めをおこなうことができるようにしてある。ガスバーナー10毎に配設される各ごとく2…は、例えば、図5に示すL字形の連結片34などを介して相互に突き合わせるなどして、相互に位置決めされている。図6はごとく2の他例の補助ごとく2aを示していて、位置決め脚35が形成されていて、トッププレート1の位置決めをおこなうものである。このようにして、トッププレート1の上にごとく2及び補助ごとく2aが位置決めされて配設され、そして、カウンター5の開口部16の全ての内周壁とこれに対向するごとく2…の周枠4、即ち、上下に高い障壁6との間に若干の隙間dを形成している。また、ごとく2の支持杆3の上端とカウンター5の面とが略面一に形成されている。
【0015】
即ち、トッププレート1に載置されるごとく2の複数本の支持杆3の外方端部を一連に連結する周枠4が、その全長にわたって上下方向に高い障壁6になされ、これら障壁6が凹入部7の内周壁に隙間dを隔てて対向され、ごとく2の支持杆3の上端とカウンター面とが略面一に形成されているのである。
このような構成によって、ごとく2の周枠4で、上下に高い障壁6においてガスバーナー10からの熱気がカウンター5側に流れるのを回避している。即ち、ごとく2の構成を有効に利用し、容易な改良にてガスバーナー10からの熱気にてカウンター5が昇温されるのを回避している。この結果、ごとく2の障壁6とカウンター5の凹入部7の内周壁間の隙間dを広げなくともカウンター5側への加熱を抑制できるのである。したがって、凹入部7の面積を大きくしなくてもよく、凹入部7の大きさを小さくすることができ、カウンター5における調理部の面積を増すことができるのである。
【0016】
この場合、図1に示すように、ごとく2の支持杆3の下端で、周枠4の下方よりも突出して係合脚22によって、ごとく2の周枠4の下端とトッププレート1との間に小間隙eが形成されているのであり、このように、小間隙eが形成されることで、ガスバーナー10の燃焼に伴う熱気の上昇にて、カウンター5の前部に形成した通気孔19から冷気が引き込まれ、この冷気の一部が小間隙eを通ってごとく2の周枠4の内方から上方に通気されるのである。しかして、このような冷気の流れにて、カウンター5の前縁部の加熱を抑制し、かつ、ごとく2の周枠4の熱を奪って周枠4の温度上昇も抑制するのである。そして、冷気の一部は、ごとく2の周枠4とこれに対向するカウンター5の垂下片18との間の隙間dにも流れ、カウンター5側の熱を奪うのである。
【0017】
図9は塵受け25を示し、図10は支持具36を示している。この支持具36は断面略コ字状に形成され、その底片37が内部ケース9の前枠部にビスにて取付けられている。塵受け25は上方が開放されるともに後部が浅くされたボックス型に形成され、その前部には把手26が形成されている。しかして、図1に示すように、塵受け25の後部をコ字状の支持具36内に挿通し、深くなっている前部をカウンター5に形成した通気孔19の下方に位置させ、通気孔19をへてカウンター5の凹入部7内でトッププレート1の周辺部にたまる塵などを集めることができるようにしてある。そして、把手26を持って前方に引き出して内部のごみを捨てるのである。このような、塵受け25及びその支持具36の構成は種々設計変更可能である。
【0018】
【発明の効果】
請求項1においては、ガス調理器のカウンターに凹入部が形成され、この凹入部の内部にトッププレートが配設され、トッププレートに載置されるごとくの複数本の支持杆の外方端部を一連に連結する周枠が、上下方向に高い障壁になされ、これら障壁が凹入部の内周壁に隙間を隔てて対向され、ごとくの周枠の下方よりも突出して係合脚を設け、係合脚をトッププレートに載置してごとくの周枠の下端とトッププレートとの間に小間隙を形成し、ごとくの支持杆の上端とカウンター面とが略面一に形成されているから、ごとくがカウンターから突出することがなく、外観を高めながら、ごとくの周枠で、上下に高い障壁においてガスバーナーからの熱気がカウンター側に流れるのを回避することができ、ガスバーナーと凹入部の内周壁間の隙間を広げなくともカウンター側への加熱を抑制でき、したがって、凹入部の面積を大きくしなくてもよく、凹入部の大きさを小さくすることができ、カウンターにおける調理部の面積を増すことができるという利点がある。
更に、ガスバーナーの燃焼に伴う熱気の上昇にて、周枠の外方の冷気が小間隙を通って引き込まれて周枠の内方から上方に通気され、このような冷気の流れにて、ごとくの周枠の熱を奪って周枠の温度上昇を抑制することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、要部の断面図である。
【図2】(a)は同上のガス調理器の一部破断した平面図、(b)は一部破断した正面図である。
【図3】同上の一部破断した側面図である。
【図4】同上のごとくを示し、(a)は平面図、(b)は一部破断した正面図、(c)は一部破断した側面図である。
【図5】同上のごとくの他の実施例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側断面図である。
【図6】同上のごとくの他の実施例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は一部破断した側面図である。
【図7】同上のトッププレートを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のAーA線断面図、(c)は(a)のBーB線断面図である。
【図8】同上のカウンターを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のCーC線断面図である。
【図9】同上の塵受けを示し、(a)は部分正面図、(b)は部分平面図、(c)は側面図である。
【図10】同上の支持具を示し、(a)は部分平面図、(b)は部分正面図、(c)は部分底面図、(d)は側面図である。
【図11】従来例のガス調理器の正面図である。
【図12】(a)は同上の分解斜視図、(b)は同上の載置フレームの斜視図である。
【符号の説明】
1 トッププレート
2 ごとく
3 支持杆
5 カウンター
6 障壁
7 凹入部
Claims (1)
- ガス調理器のカウンターに凹入部が形成され、この凹入部の内部にトッププレートが配設され、トッププレートに載置されるごとくの複数本の支持杆の外方端部を一連に連結する周枠が、上下方向に高い障壁になされ、これら障壁が凹入部の内周壁に隙間を隔てて対向され、ごとくの周枠の下方よりも突出して係合脚を設け、係合脚をトッププレートに載置してごとくの周枠の下端とトッププレートとの間に小間隙を形成し、ごとくの支持杆の上端とカウンター面とが略面一に形成されていることを特徴とするガス調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10857895A JP3730680B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | ガス調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10857895A JP3730680B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | ガス調理器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08303797A JPH08303797A (ja) | 1996-11-22 |
JP3730680B2 true JP3730680B2 (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=14488373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10857895A Expired - Lifetime JP3730680B2 (ja) | 1995-05-02 | 1995-05-02 | ガス調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3730680B2 (ja) |
-
1995
- 1995-05-02 JP JP10857895A patent/JP3730680B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08303797A (ja) | 1996-11-22 |
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