JP4241152B2 - グリル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はグリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のガスグリルは、グリル庫の前面開口にグリル庫を前方向に開閉自在に設けるとともに、グリル庫の底板上に前記グリル扉と連結した汁受け皿を摺動自在に設置され、グリル扉を前方向に水平移動させたとき汁受け皿が連動してグリル庫から引きだされる構成となっていた(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−70854号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のガスグリルのグリル皿を可動させるとき、グリル皿を載置しているワイヤーフレームがグリル庫内壁を擦れ、長期間使用していると、削れや調理物からの脂などによって摩擦力が大きくなり、グリル皿を可動させる負荷が大きくなる。また、グリル皿を載置しているワイヤーフレームとワイヤーフレームが当接している部分のグリル庫内壁とのクリアランスを大きくとるとグリル皿を引き出すときのガタツキが大きくなり、逆にクリアランスを小さくとると加熱したときの熱膨張により当接している部分の摩擦力が大きくなるといった問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、調理物を載置するグリル網と、前記グリル網の下に調理物から落ちる脂を受けて溜めるグリル皿と、前記グリル皿に連結されたグリル扉と、前記グリル網の下方に設置された左右のバーナと、前記左右のバーナそれぞれの下に設置された左右2本のボールベアリングスライダーを備え、前記左右2本のボールベアリングスライダーの前部は前フレームにより相互に連結され、前記ボールベアリングスライダーに設けられた突起を前記グリル皿に開けられた穴に通して前記グリル皿を前記ボールベアリングスライダーに載置させ、前記グリル扉が引き出されることにより前記ボールベアリングスライダーと前記グリル皿が連動して引き出される機構を有し、前記ボールベアリングスライダーは前記左右のバーナの下の左右方向の奥に設置されたものである。
【0006】
上記発明によれば、ボールベアリングスライダーをバーナの下に設置することにより、バーナからの熱の影響がうけにくく、熱膨張によるボールベアリングスライダーの動作不良が生じにくくなる。また、グリル皿の脂を溜める受け部分より遠ざかり、かつ調理物から落ちる脂はバーナの炎によって焼ききられるため、ボールベアリングスライダーには脂がかかりにくくなり、脂によるスライダーの固着を防止できる。また、左右のボールベアリングスライダーが同時に動くため、グリル皿をボールベアリングスライダーに載置する際、突起とグリル皿の位置決めが左右バラバラにならず、簡単にグリル皿をボールベアリングスライダーに載置しやすくなる。また、ボールベアリングスライダーの横方向のガタツキが少なくなり、引き出し時の動きがよりスムーズになり、静音性も向上する。また、グリル網の下方に設置された左右のバーナからの熱の影響をうけにくくなり、熱膨張によるボールベアリングスライダーの動作不良が生じにくくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、調理物を載置するグリル網と、前記グリル網の下に調理物から落ちる脂を受けて溜めるグリル皿と、前記グリル皿に連結されたグリル扉と、前記グリル網の下方に設置された左右のバーナと、前記左右のバーナそれぞれの下に設置された左右2本のボールベアリングスライダーを備え、前記左右2本のボールベアリングスライダーの前部は前フレームにより連結され、前記ボールベアリングスライダーに設けられた突起を前記グリル皿に開けられた穴に通して前記グリル皿を前記ボールベアリングスライダーに載置させ、前記グリル扉が引き出されることにより前記ボールベアリングスライダーと前記グリル皿が連動して引き出される機構を有し、前記ボールベアリングスライダーは前記左右のバーナの下の左右方向の奥に設置されるものである。
【0009】
そして、ボールベアリングスライダーをバーナの下に設置することにより、バーナからの熱の影響がうけにくく、熱膨張によるボールベアリングスライダーの動作不良が生じにくくなる。また、グリル皿の脂を溜める受け部分より遠ざかり、かつ調理物から落ちる脂はバーナの炎によって焼ききられるため、ボールベアリングスライダーには脂がかかりにくくなり、脂によるスライダーの固着を防止できる。また、左右のボールベアリングスライダーが同時に動くため、グリル皿をボールベアリングスライダーに載置する際、突起とグリル皿の位置決めが左右バラバラにならず、簡単にグリル皿をボールベアリングスライダーに載置しやすくなる。また、ボールベアリングスライダーの横方向のガタツキが少なくなり、引き出し時の動きがよりスムーズになり、静音性も向上する。また、グリル網の下方に設置された左右のバーナからの熱の影響をうけにくくなり、熱膨張によるボールベアリングスライダーの動作不良が生じにくくなる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例、参考例について、図1〜7を参照しながら説明する。
【0013】
(参考例1)
図1は本発明のグリルを備えたガス調理器の概観を説明する図で、(a)は上面図、(b)は正面図である。図1において、操作パネル右1と操作パネル左2の中央にグリル扉3が配置されており、本体後方にはグリルの排気を庫外に排出するグリル排気口4が設けられている。本体上の左には左コンロ5、右には右コンロ6が設置されている。
【0014】
図2(a)は本発明の参考例1のグリルを備えたガス調理器で調理物を載置した場合の図、(b)はそのグリルの説明図である。グリル庫内の中央にはグリル網7が置かれ、その上には調理物8が載置される。グリル網7の下横には調理物8の下面を焼く下バーナ右9と下バーナ左10が設置され、その外側には調理物8の上面を焼く上バーナ右11と上バーナ左12が設置されている。グリル庫内の下方には調理物8から落ちる脂を受けて溜めるグリル皿13が載置されている。グリル皿13の下にはボールベアリングスライダー14が設置されており、ボールベアリングスライダー14の前部に突起15が設けられており、突起15はグリル皿13の開けられた穴に通され、ボールベアリングスライダー14とグリル皿は連動して可動する。
【0015】
図3(a)は本発明のグリルの縦断面図で、(b)はグリル皿を引き出した場合を示す。グリル皿13はボールベアリングスライダー14の後部に設けられた爪16にグリル皿13がかけられ、グリル皿13が持ち上がらないように構成されている。グリル皿13にはグリル扉3が連結されており、グリル扉3を引くことによりグリル網7、グリル皿13、ボールベアリングスライダー14が連動して引き出される。ボールベアリングスライダー14の後部にはストッパー17が取り付けられており、グリル扉3の引き出し量が最大となる位置で止まるように構成されている。
【0016】
図4(a)は本発明のボールベアリングスライダーの説明図で、(b)は縦断面図、(c)はそのグリル皿を引き出した場合を示す。ベアリングホルダー18の回りの四隅にはボールベアリング19が配置されており、ボールベアリング19の回りにはスライダー20が被さられている。ベアリングホルダー18はグリルケース本体に固定され、スライダー20部分のみが動き、スライダー20の前にはグリル皿13を連結させるための突起15と後ろにはグリル皿が持ち上がらないようグリル皿13をかける爪16が設けられている。スライダー20が引き出し方向動き、引き出し量が最大となる位置で止まるように、スライダー20の後部にはストッパー17とベアリングホルダー18に設けられたストッパー21が設けられており、ストッパー17とベアリングホルダー18があたることにより、スライダー20が止まるよう構成されている。
【0017】
次に作用を説明する。スライダー20とボールベアリング19、ベアリングホルダー18とボールベアリング19間の接触面積は極めて小さいため、スライダー20が動くときの摩擦力が小さく、スライダー20は極めてスムーズに動く。よってスライダーに連結されたグリル扉3とグリル皿13を引き出す際も非常にスムーズに動き、かつガタもすくなくなる。
【0018】
(実施例1)
図5は本発明の実施例1のグリルの横断面図である。グリル庫内の中央にはグリル網7が置かれ、その上には調理物8が載置される。グリル網7の下横には調理物8の下面を焼く下バーナ右9と下バーナ左10が設置され、その外側には調理物8の上面を焼く上バーナ右11と上バーナ左12が設置されている。グリル庫内の下方には調理物8から落ちる脂を受けて溜めるグリル皿13が載置されている。グリル皿13の下にはボールベアリングスライダー14が設置されており、ボールベアリングスライダー14の前部に突起15が設けられており、突起15はグリル皿13の開けられた穴に通され、ボールベアリングスライダー14とグリル皿13は連動して可動する。また、ボールベアリングスライダー14は下バーナ右9と下バーナ左10の下の左右方向の奥に設置されている。
【0019】
次に作用を説明する。ボールベアリングスライダー14は下バーナ右9と下バーナ左10の下の左右方向の奥に設置されているため、下バーナ右9と下バーナ左10からの熱の影響がうけにくく、熱膨張によるボールベアリングスライダー14の動作不良が生じにくくなる。また、グリル皿13の脂を溜める受け部分より遠ざかり、かつ調理物8から落ちる脂は下バーナ右9と下バーナ左10の炎によって焼ききるため、ボールベアリングスライダー14には脂がかかりにくくなり、脂によるボールベアリングスライダー14の固着を防止できる。
【0020】
(実施例2)
図6は本発明の実施例2のグリルの上面図である。左右2本のボールベアリングスライダー14の前部は前フレーム22によって連結され、左右のボールベアリングスライダー14が同時に動く構成となっている。
【0021】
次に作用を説明する。左右のボールベアリングスライダーが同時に動くため、グリル皿13をボールベアリングスライダー14に載置する際、図2の突起15とグリル皿13の位置決めが左右バラバラにならず、簡単にグリル皿13をボールベアリングスライダー14に載置しやすくなる。また、ボールベアリングスライダー14の横方向のガタツキが少なくなり、引き出し時の動きがよりスムーズになり、静音性も向上する。
【0022】
(実施例3)
図7は本発明の実施例3のグリルの上面図である。左右2本のボールベアリングスライダー14の前部は前フレーム22によって、後部を後フレーム23によって連結され、左右のボールベアリングスライダー14が同時に動く構成となっている。
【0023】
次に作用を説明する。ボールベアリングスライダー14の前後を連結することにより、ボールベアリングスライダー14の横方向のガタツキは前のみを連結するより少なくなり、より動きがスムーズになり、静音性もさらに向上する。
【0024】
なお、上記実施例、参考例においては、本発明のグリルをガス調理器に備えた構成を示したが、ガス調理器に限定するものでなく、電気こんろのグリル部に備えた構成としてもよいし、グリル調理器単体の構成としてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかのように本発明のグリルによれば、ボールベアリングスライダーに連結されたグリル扉とグリル皿を引き出す際に動きがスムーズになるとともにグリル皿をボールベアリングスライダーに載置しやすくなり、かつガタもすくなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の参考例1におけるグリルを備えたガス調理器の上面図
(b)同参考例1におけるグリルを備えたガス調理器の正面図
【図2】 (a)同参考例1におけるグリルを備えたガス調理器の調理中の正面図
(b)同参考例1におけるグリルの調理中の正面図
【図3】 (a)同参考例1におけるグリルの縦断面図
(b)同参考例1におけるグリル皿を引き出した場合の縦断面図
【図4】 (a)同参考例1におけるグリルのボールベアリングスライダーの説明図
(b)同参考例1におけるグリルのボールベアリングスライダーの縦断面図
(c)同参考例1におけるグリル皿を引き出した場合のボールベアリングスライダーの縦断面図
【図5】 本発明の実施例1のグリルの横断面図
【図6】 本発明の実施例2のグリルの上面図
【図7】 本発明の実施例3のグリルの上面図
【符号の説明】
3 グリル扉
7 グリル網
8 調理物
9 下バーナ右
10 下バーナ左
13 グリル皿
14 ボールベアリングスライダー
22 前フレーム(連結部)
23 後フレーム(連結部)
Claims (1)
- 調理物を載置するグリル網と、前記グリル網の下に調理物から落ちる脂を受けて溜めるグリル皿と、前記グリル皿に連結されたグリル扉と、前記グリル網の下方に設置された左右のバーナと、前記左右のバーナそれぞれの下に設置された左右2本のボールベアリングスライダーを備え、前記左右2本のボールベアリングスライダーの前部は前フレームにより連結され、前記ボールベアリングスライダーに設けられた突起を前記グリル皿に開けられた穴に通して前記グリル皿を前記ボールベアリングスライダーに載置させ、前記グリル扉が引き出されることにより前記ボールベアリングスライダーと前記グリル皿が連動して引き出される機構を有し、前記ボールベアリングスライダーは前記左右のバーナの下の左右方向の奥に設置されたグリル。
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2003
- 2003-04-14 JP JP2003108839A patent/JP4241152B2/ja not_active Expired - Fee Related
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