JP3786044B2 - 誘電体共振器装置、高周波フィルタおよび高周波発振器 - Google Patents
誘電体共振器装置、高周波フィルタおよび高周波発振器 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばマイクロ波、ミリ波等の高周波の電磁波(高周波信号)に用いて好適な誘電体共振器装置、高周波フィルタおよび高周波発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、誘電体共振器装置として、誘電体基板の表面と裏面に電極膜を設け、これら表面側と裏面側の電極膜に誘電体基板を挟んで互いに対向して配置された円形開口からなるTE010モード共振器を形成すると共に、誘電体基板の表面側にはTE010モード共振器に接続されたコプレーナ線路を設けたものが知られている(例えば、特開平11−239021号公報等)。
【0003】
この従来技術では、コプレーナ線路のうち接地導体(電極膜)に挟まれたストリップ状の中心導体をTE010モード共振器の円形開口内まで延伸させている。これにより、この延伸した中心導体を結合線路として用い、コプレーナ線路とTE010モード共振器とを強く結合させている。
【0004】
また、他の従来技術による誘電体共振器装置として、誘電体基板には、表面側の電極膜に矩形開口を形成し、裏面側の電極膜を接地導体とした接地導体付のスロット共振器を設けると共に、表面側の電極膜に溝状の切欠きからなるスロット線路を設け、該スロット線路を矩形スロット共振器に接続したものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による誘電体共振器装置では、TE010モード共振器、スロット共振器等とコプレーナ線路とでは、高周波信号を励振、伝搬したときのモードが異なる。このため、TE010モード共振器等とコプレーナ線路との間で強い結合をとったときには、共振器の無負荷Q(Qo)が劣化し、損失が増大するという問題がある。
【0006】
一方、他の従来技術では、スロット共振器とスロット線路とはいずれもTEモードで励振、伝搬するから、モードの相違によるQoの劣化を抑制することができる。しかし、スロット共振器の輪郭部(矩形開口の周縁部)に位置する電極膜はショート面をなすのに対し、スロット線路の先端はこのショート面に直接接続されているから、スロット線路の先端で電界強度を高めることができず、スロット共振器とスロット線路との間で強い結合を得ることできないという問題がある。
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は共振器とスロット線路等との間で強い結合を得ることができる誘電体共振器装置、高周波フィルタおよび高周波発振器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、誘電体基板と、該誘電体基板の両面のうち少なくとも表面に設けられた電極膜と、該電極膜に形成された開口からなる共振器と、該共振器の開口に接続されたスロットを有しTE波が伝搬するスロット系線路とによって構成してなる誘電体共振器装置に適用される。
【0009】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、電極膜にはスロットの両脇に位置する部位を前記開口内に向けて延伸させることにより励振部を形成したことにある。
【0010】
このように構成したことにより、励振部によってスロットを共振器の開口内に延長させることができると共に、励振部を共振器の開口のうち電界強度が強い位置まで引き込むことができる。このため、例えば励振部の先端(突出端)側に電界強度の強い高周波信号を入力することによって、共振器を強く励振することができ、共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができる。
【0011】
請求項2の発明は、励振部の延伸寸法を、誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4から(3×λg)/4程度の値に設定したことにある。
【0012】
これにより、共振器内の電界最大となる位置と励振部のうち仮想的な開放端となる先端とを近付けることができる。このため、励振部の延伸寸法を他の値に設定したときに比べて、共振器とスロット系線路との間の結合をさらに強くすることができる。
【0013】
請求項3の発明では、誘電体基板には高周波信号を伝送する他のスロット系線路を設け、前記スロット系線路は該他のスロット系線路からT字状に分岐した分岐線路によって構成し、前記励振部は該分岐線路の先端に配置する構成としている。
【0014】
これにより、共振器は他のスロット系線路を伝搬する高周波信号のうち共振周波数に対応した信号を反射するから、帯域反射型のフィルタを構成することができる。
【0015】
請求項4の発明は、分岐線路の長さ寸法を、誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4程度の値に設定したことにある。
【0016】
これにより、分岐線路のうち他のスロット系線路からT字状に分岐した基端を仮想的な開放端、この基端からλg/4程度の長さ寸法だけ離間した分岐線路の先端を仮想的な短絡端とすることができると共に、分岐線路の先端に延伸して設けられた励振部の先端を仮想的な開放端にすることができる。このため、電界強度の強い励振部の先端(開放端)を、共振器のうち電界強度が強い開口内の位置に配置することができ、共振器と分岐線路をなすスロット系線路との間の結合をさらに強くすることができる。
【0017】
請求項5の発明のように、本発明による誘電体共振器装置を入力部と出力部のうち少なくともいずれか一方に用いて高周波フィルタを構成してもよい。
【0018】
これにより、誘電体共振器装置のうち共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができ、当該誘電体共振器装置を用いた高周波フィルタの周波数帯域を増大することができる。
【0019】
この場合、請求項6の発明のように、前記スロット系線路は、前記誘電体基板の表面と裏面とに互いに対面したスロットを有する平面誘電体線路、または前記誘電体基板の表面にのみスロットを有するスロット線路によって構成し、前記入力部は前記平面誘電体線路とスロット線路とのうちいずれか一方に接続し、前記出力部は前記平面誘電体線路とスロット線路とのうち前記入力部と異なる他方に接続し、線路変換の機能を有する構成としてもよい。
【0020】
これにより、平面誘電体線路とスロット線路との間で線路変換機能を高周波フィルタに組み込むことができ、高周波フィルタの高機能化を図ることができる。また、高周波フィルタとは別個に線路変換部を設けた場合に比べて、線路変換部を省くことができ、装置全体を小型化することができる。
【0021】
また、請求項7の発明のように、本発明による誘電体共振器装置を用いて高周波発振器を構成してもよい。
【0022】
これにより、誘電体共振器装置のうち共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができ、当該誘電体共振器装置を用いた高周波発振器の位相雑音の軽減、周波数変調幅の増大、発振出力の増加を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による誘電体共振器装置、高周波フィルタおよび高周波発振器を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
まず、図1ないし図3は第1の実施の形態による誘電体共振器装置を示し、図において、1は略四角形の平板状に形成された誘電体基板で、該誘電体基板1は、誘電体材料として、樹脂材料、セラミックス材料、またはこれらを混合して焼結した複合材料からなり、例えば厚さ寸法tが0.6mm(t=0.6mm)、比誘電率εrが24(εr=24)程度の値に設定されている。
【0025】
2,3は誘電体基板1の表面1A、裏面1Bにそれぞれ形成された電極膜で、該電極膜2,3は、例えばフォトリソグラフィ技術等を用いて金、銅、銀等の導電性の金属薄膜を両面一緒に高精度にパターニングすることによって形成されている。
【0026】
4は誘電体基板1の中央側に設けられた円形のTE010モード共振器で、該TE010モード共振器4は、電極膜2,3にそれぞれ形成された円形の開口4A,4Bによって構成され、これらの開口4A,4Bは誘電体基板1を挟んで互いに対向する位置に配設されている。そして、TE010モード共振器4は、共振周波数f0が例えば30GHz(f0=30GHz)程度に設定されると共に、誘電体基板1内での共振周波数f0に対応した高周波信号の波長をλgとしたときに、直径寸法φが波長λgとほぼ等しい値として例えば3.5mm(φ=3.5mm)程度に設定されている。
【0027】
5は誘電体基板1の外周縁からTE010モード共振器4に向けて直線状に延びるスロット系線路としての平面誘電体線路(以下、PDTL5という)で、該PDTL5は、円形をなすTE010モード共振器4の法線方向に沿って延びている。また、PDTL5は、電極膜2,3にそれぞれ形成された溝状のスロット5A,5Bによって構成され、これらのスロット5A,5Bは誘電体基板1を挟んで互いに対向する位置に配設されている。そして、PDTL5は、例えば幅寸法W1が0.1mm(W1=0.1mm)程度に設定されている。
【0028】
6はTE010モード共振器4の開口4A,4B内に位置して設けられた励振部で、該励振部6は、PDTL5の延長線上に位置してTE010モード共振器4の中心に向けて延びている。また、励振部6は、誘電体基板1の表面1A側に位置して開口4A内に突出して設けられ、互いに平行に延びる2本の細長い励振線路6Aと、誘電体基板1の裏面1B側に位置して開口4B内に突出して設けられ、誘電体基板1を挟んで励振線路6Aに対向した2本の細長い励振線路6Bとによって構成され、PDTL5をTE010モード共振器4内まで延長して引き込んでいる。
【0029】
そして、励振線路6Aは、電極膜2のうちスロット5Aの両脇に位置する部位を開口4A内に延伸する(引き込む)ことによって形成され、電極膜2と同じ導電性の金属薄膜を用いて電極膜2と一体化して形成されている。同様に、励振線路6Bも、電極膜3のうちスロット5Bの両脇に位置する部位を開口4B内に延伸することによって形成されている。
【0030】
また、励振部6は、TE010モード共振器4の輪郭部をなす開口4A,4Bの周縁部4C,4Dから開口4A,4B内に向けて突出した延伸寸法Lが、誘電体基板1内での共振周波数f0に対応した高周波信号の波長λgに対して、例えばλg/4と(3×λg)/4との間の範囲となる値(λg/4≦L≦(3×λg)/4)に設定されている。そして、励振部6の励振線路6A,6Bは、例えば幅寸法W2が0.1mm(W2=0.1mm)程度に設定されている。
【0031】
本実施の形態による誘電体共振器装置は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について図1ないし図5を参照しつつ説明する。
【0032】
まず、PDTL5に例えば30GHz程度の高周波の電磁波(高周波信号)を入力すると、スロット5A,5Bの幅方向に電界Eが形成されると共に、スロット5A,5Bの長さ方向と誘電体基板1の厚さ方向とに対して磁界Hが形成される。そして、高周波信号は、誘電体基板1の表面1Aと裏面1Bとで全反射を繰り返すTE波となってTE010モード共振器4に向けて伝搬すると共に、PDTL5に連続した励振部6の先端からTE010モード共振器4の開口4A,4B内に放射される。このとき、TE010モード共振器4内の高周波信号は、周縁部4C,4D間を結ぶ円周面がショート面となっているから、円環状の電界Eと該電界Eを取囲むドーナツ状の磁界Hとを形成し、TE010モードに準じた共振モードで共振する(図4参照)。
【0033】
然るに、本実施の形態では、TE010モード共振器4にはその共振モードと同じTEモードで高周波信号を伝搬するPDTL5を接続したから、従来技術のようにコプレーナ線路を接続した場合に比べて、無負荷Q(Qo)の劣化を防ぐことができ、損失を抑えることができる。
【0034】
また、他の従来技術のように励振部6を設けない場合には、PDTL5の先端(開放端)がショート面をなす周縁部4C,4Dに接触するから、励振部位をなすPDTL5の先端の電界強度を高めることができない。これに対し、本実施の形態では、励振部6の先端が周縁部4C,4Dから離間しているから、励振部6の先端の電界強度を高めた状態でTE010モード共振器4を励振することができ、TE010モード共振器4とPDTL5との間の結合を強くすることができる。
【0035】
特に、TE010モード共振器4は、開口4A,4Bのうち中心と周縁部4C,4Dとの中間に位置する環状の部位が電界強度が強くなる。一方、励振部6も2本の励振線路6A間および2本の励振線路6B間がいずれも絶縁されているから、励振部6の先端は電界強度が大きな仮想的な開放端となっている。そして、励振部6は周縁部4C,4DからTE010モード共振器4の電界強度の強い位置まで突出しているから、励振部6の仮想的な開放端をTE010モード共振器4の電界強度の強い位置に配置することができ、TE010モード共振器4を電界強度を高めた状態で励振することができる。
【0036】
即ち、誘電体基板1の比誘電率εrを例えば24、誘電体基板1の厚さ寸法tを例えば0.6mm、TE010モード共振器4の直径寸法φを例えば3.5mm、PDTL5の幅寸法W1を例えば0.1mm、励振部6の励振線路6A,6Bの幅寸法W2を例えば0.1mmにそれぞれ設定し、電磁界シミュレーションを行った場合、図5に示す解析結果を得ることができる。
【0037】
ここで、図5は、励振部6の長さ寸法LとTE010モード共振器4の外部Q(Qe)との関係を示している。図5において、L=0の点は他の従来技術と同じ状態(励振部6を設けない状態)を示し、この状態のQeは300程度となる。これに対し、励振部6をTE010モード共振器4内に突出させることによって、Qeを70程度まで強化することができる。
【0038】
特に、TE010モード共振器4の電界強度が最大となる位置と励振部6の仮想的な開放端(先端)とが近付く範囲として、励振部6の長さ寸法Lがλg/4と(3×λg)/4との間の範囲となる値(λg/4≦L≦(3×λg)/4)では、他の範囲に比べてQeが小さくなる。従って、本実施の形態のように、励振部6の長さ寸法Lをλg/4から(3×λg)/4の範囲に設定することによって、TE010モード共振器4とPDTL5との結合をさらに強くすることができる。
【0039】
また、励振部6をTE010モード共振器4の内部に形成したから、励振部6を形成することによって装置全体が大型化することがない。さらに、TE010モード共振器4、PDTL5および励振部6を同一の電極成膜プロセスによって成形できるから、特性バラツキが少ない誘電体共振器装置を提供することができる。
【0040】
なお、第1の実施の形態では、共振器としてTE010モード共振器4を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、共振器として、誘電体基板1の表面1Aには円形開口をもった電極膜2を設け、裏面1Bからは電極膜3を省いた円形共振器を用いてもよく、誘電体基板1の表面1Aには円形開口をもった電極膜2を設け、裏面1Bには全面に亘って接地された電極膜2を設けた円形共振器を用いてもよい。
【0041】
また、第1の実施の形態では、励振部6の励振線路6A,6Bは直線状をなすものとした。しかし、本発明はこれに限るものではなく、図6ないし図11に示す第1ないし第6の変形例に示すように各種の形状を採用し得るものである。
【0042】
例えば、図6に示す第1の変形例のように励振部11をなす2本の励振線路11A(表面1A側のみ図示)の先端には互いに離間する方向に屈曲した屈曲部11Bを形成する構成としてもよい。この場合、励振部11の先端を拡開させたから、励振部11の屈曲部11Bによって環状の電界を形成し易くすることができる。
【0043】
また、図7に示す第2の変形例のように励振部12をなす2本の励振線路12A(表面1A側のみ図示)の先端には互いに離間する方向に屈曲し、TE010モード共振器4の周縁部4Cに沿って湾曲して延びる湾曲部12Bを形成する構成としてもよい。この場合、励振線路12の先端を周縁部4Cに沿って湾曲させたから、湾曲部12Bを取囲む磁界を誘導し、TE010モード共振器4内にドーナツ状の磁界を形成し易くすることができる。
【0044】
また、図8に示す第3の変形例のように励振部13の励振線路13A(表面1A側のみ図示)の幅寸法は基端側と先端側とで異なる値(例えば先端側を大きく)に形成してもよく、図9に示す第4の変形例のよう励振部14をなす2本の励振線路14A(表面1A側のみ図示)間の間隔寸法は基端側と先端側とで異なる値(例えば先端側を大きく)に形成してもよい。
【0045】
これらの場合には、励振線路13Aの幅寸法、励振線路14A間の間隔寸法に応じて励振部13,14のインピーダンスが変化するから、TE010モード共振器4の外部Q(Qe)を調整することができる。
【0046】
また、図10に示す第5の変形例のように、励振部15をなす励振線路15A(表面1A側のみ図示)には、基端側、先端側等に形成される鋭角形状をなす部位に丸みをもって連続する面取り部15Bを形成してもよい。
【0047】
この場合、鋭角形状をなす部位には電流が集中し易く、TE010モード共振器4の無負荷Q(Qo)が低下する傾向があるのに対し、面取り部15Bによって電流の集中を緩和することができ、Qoの劣化を抑制することができる。
【0048】
さらに、第1の実施の形態では、励振部6先端を開放端としたが、図11に示す第6の変形例のように、励振部16をなす2本の励振線路16A(表面1A側のみ図示)の先端を互いに接続して励振部16の先端を短絡端16Bとしてもよい。
【0049】
この場合、励振部16の短絡端16BをTE010モード共振器4の仮想的な短絡点(中央位置)に配置することによって、TE010モード共振器4に対する結合を強くすることができる。
【0050】
次に、図12ないし図14は本発明の第2の実施の形態による誘電体共振器装置を示し、本実施の形態の特徴は、共振器として平面誘電体線路共振器を用いると共に、スロット系線路として接地導体付スロット線路を用いたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0051】
21は誘電体基板1の中央側に設けられた四角形の平面誘電体線路共振器(以下、PDTL共振器21という)で、該PDTL共振器21は、電極膜2,3にそれぞれ形成された四角形の開口21A,21Bによって構成され、これらの開口21A,21Bは誘電体基板1を挟んで互いに対向する位置に配設されている。そして、PDTL共振器21は、誘電体基板1内での共振周波数f0に対応した高周波信号の波長をλgとしたときに、高周波信号の伝搬方向に向かう長さ寸法L0が波長λgの半分程度の値(L0=λg/2)に設定されている。
【0052】
22は誘電体基板1の外周縁からPDTL共振器21に向けて直線状に延びるスロット系線路としての接地導体付スロット線路で、該接地導体付スロット線路22は、四角形をなすPDTL共振器21の一辺に対してほぼ垂直に延びている。また、接地導体付スロット線路22は、電極膜2に形成された溝状のスロット22Aによって構成されると共に、電極膜3が接地されている。
【0053】
23はPDTL共振器21の開口21A内に位置して設けられた励振部で、該励振部23は、接地導体付スロット線路22の延長線上に位置してPDTL共振器21の中心に向けて延びている。また、励振部23は、誘電体基板1の表面1A側に位置してPDTL共振器21の輪郭部をなす開口21Aの周縁部21Cから開口21A内に向けて突出して設けられ、互いに平行に延びる2本の細長い励振線路23Aによって構成されている。
【0054】
そして、励振線路23Aは、電極膜2のうちスロット22Aの両脇に位置する部位を開口21A内に延伸する(引き込む)ことによって電極膜2と一体に形成され、接地導体付スロット線路22をPTDL共振器21内まで延長している。
【0055】
本実施の形態による誘電体共振器装置は上述の如き構成を有するもので、接地導体付スロット線路22を伝搬するTEモードの高周波信号は、励振部23の先端からPDTL共振器21内に放射される。これにより、PDTL共振器21内にはスロット22Aの幅方向と略平行な電界Eと該電界Eを取囲む磁界Hとが形成され、高周波信号はTEモードをなして共振する。
【0056】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0057】
ここで、PDTL共振器21の場合、図15に示す比較例のようにPDTL共振器21と接地導体付スロット線路22との間にスロット22Aよりも幅寸法が大きな励振用スロット部24を設け、PDTL共振器21と接地導体付スロット線路22との間の結合量を増加させることも可能である。
【0058】
しかし、この場合にはPDTL共振器21の外側に励振用スロット部24が形成されているから、PDTL共振器21に加えて励振用スロット部24を形成するための面積を確保する必要があり、装置全体が大型化するという問題がある。
【0059】
これに対し、本実施の形態では、PDTL共振器21の内側に励振部23を形成するから、PDTL共振器21とは別に励振部23用の面積を確保する必要がなく、比較例に比べて装置全体を小型化することができる。
【0060】
なお、第2の実施の形態では、共振器としてPDTL共振器21を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、共振器として、誘電体基板1の表面1Aには矩形開口をもった電極膜2を設け、裏面1Bからは電極膜3を省いたスロット線路共振器を用いてもよく、誘電体基板1の表面1Aには矩形開口をもった電極膜2を設け、裏面1Bには全面に亘って接地された電極膜2を設けた接地導体付スロット線路共振器を用いてもよい。
【0061】
また、前記第1,第2の実施の形態では、スロット系線路として、誘電体基板1の両面1A,1Bにスロット5A,5Bがそれぞれ形成されたPDTL5、または誘電体基板1の表面1Aにのみスロット22Aを形成され、裏面1Bには接地された電極膜3を設けた接地導体付スロット線路22を用いるものとした。
【0062】
しかし、本発明はこれに限らず、スロット系線路として、誘電体基板1の表面1Aにのみスロットを形成し、裏面1Bからは電極膜3を省いたスロット線路を用いてもよい。
【0063】
次に、図16は本発明の第3の実施の形態による誘電体共振器装置を示し、本実施の形態の特徴は、伝送線路から分岐したスタブ線路を共振器に接続し、スタブ線路の先端に励振部を配置する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0064】
31は誘電体基板1の中央側に設けられた円形共振器で、該円形共振器31は、電極膜2に形成された円形の開口31Aによって構成されている。そして、円形共振器31は、誘電体基板1内での共振周波数f0に対応した高周波信号の波長をλgとしたときに、直径寸法が波長λgとほぼ等しい値に設定されている。なお、本実施の形態では、誘電体基板1の裏面1Bには電極膜を形成しない構成となっている。
【0065】
32は円形共振器31から離間した位置に設けられた伝送線路としてのスロット線路(他のスロット系線路)で、該スロット線路32は、電極膜2に形成された溝状のスロット32Aによって構成され、該スロット32Aは円形共振器31の接線方向に対して平行に延びている。
【0066】
33はスロット線路32からT字状に分岐した分岐線路としてのスタブ線路で、該スタブ線路33は、スロット線路32の途中位置から円形共振器31に向けて直線状に延び、円形共振器31の法線方向に沿って形成されている。また、スタブ線路33は、電極膜2に形成された溝状のスロット33Aによって構成され、スロット線路32と円形共振器31の周縁部31Bとの間の距離をなすスロット33Aの長さ寸法L1は、高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4程度の値(L1=λg/4)に設定されている。なお、スロット33Aの長さ寸法L1は、λg/4に限らず(2n+1)×λg/4(n:整数)程度の値に設定してもよい。
【0067】
34は円形共振器31の開口31A内に位置して設けられた励振部で、該励振部34は、スタブ線路33の延長線上に位置して円形共振器31の中心に向けて延びている。また、励振部34は、電極膜2のうちスタブ線路33の両脇に位置する部位を開口31A内に延伸させることによって形成され、誘電体基板1の表面1A側に位置して開口31A内に突出して設けられ、互いに平行に延びる2本の細長い励振線路34Aによって構成されている。そして、励振部34の延伸寸法は、例えばλg/4と(3×λg)/4との間の範囲となる値に設定されている。
【0068】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができるが、本実施の形態では、スロット線路32からT字状に分岐したスタブ線路33の先端に励振部34を設け、円形共振器31とスタブ線路33とを接続する構成としたから、円形共振器31はスロット線路32を伝搬する高周波信号のうちその共振周波数f0に対応した信号を反射する。このため、装置全体によって帯域反射型のフィルタを構成することができる。
【0069】
また、スタブ線路33の長さ寸法L1をλg/4程度の値に設定したから、スタブ線路33のうちスロット線路32からT字状に分岐した基端を仮想的な開放端、スタブ線路33の先端を仮想的な短絡端とすることができると共に、スタブ線路33の先端に突出して設けられた励振部34の先端を仮想的な開放端にすることができる。このため、電界強度の強い励振部34の先端(開放端)を、円形共振器31のうち電界強度が強い開口31A内の位置に配置することができ、円形共振器31とスタブ線路33との間の結合をさらに強くすることができる。
【0070】
さらに、円形共振器31、スロット線路32、スタブ線路33および励振部34は電極膜2を成膜する成膜プロセスにおいて一緒に形成することができるから、特性バラツキの少ない誘電体共振器装置を提供することができる。
【0071】
次に、図17は本発明の第4の実施の形態による高周波フィルタを示し、本実施の形態の特徴は、高周波フィルタを複数のスロット線路共振器によって構成すると共に、その入力部と出力部をなすスロット線路共振器内にはスロット線路の先端に位置して励振部を設けたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0072】
41は本実施の形態による高周波フィルタで、該高周波フィルタ41は、後述する4個のスロット線路共振器42〜45等によって構成されている。
【0073】
42〜45は誘電体基板1の表面1Aに直線状に並んで設けられたスロット線路共振器で、該各スロット線路共振器42〜45は、電極膜2に形成された四角形の開口42A〜45Aによって構成されている。そして、スロット線路共振器42〜45のうち両端側に位置するスロット線路共振器42,45は、高周波フィルタ41の入力部41Aと出力部41Bとをなしている。なお、本実施の形態では、誘電体基板1の裏面1Bには電極膜を形成しない構成となっている。
【0074】
46,47は入力側のスロット線路共振器42と出力側のスロット線路共振器45とにそれぞれ接続されたスロット系線路としてのスロット線路で、該スロット線路46,47は、誘電体基板1の外周縁からスロット線路共振器42,45に向けて直線状に延び、電極膜2に形成された溝状のスロット46A,47Aによって構成されている。
【0075】
48,49はスロット線路共振器42,45の開口42A,45A内に位置して設けられた励振部で、該励振部48,49は、スロット線路46,47の延長線上に位置してスロット線路共振器42,45の中心に向けて延びている。また、励振部48,49は、導体膜2のうちスロット線路46,47の両脇に位置する部位を開口42A,45A内に向けて延伸させることによってそれぞれ形成され、開口42A,45A内に向けて突出し、互いに平行に延びる2本の細長い励振線路48A,49Aによって構成されている。
【0076】
本実施の形態による高周波フィルタ41は上述の如き構成を有するもので、スロット線路46に入力された高周波信号は、励振部48を通じてスロット線路共振器42内に供給される。このとき、スロット線路共振器42はその共振周波数に応じた高周波信号を励振すると共に、隣合うスロット線路共振器43に結合し、スロット線路共振器43内にその共振周波数に応じた高周波信号を励振する。そして、スロット線路共振器42〜44は互いに隣合う共振器同士が結合するから、高周波信号のうち各スロット線路共振器42〜44の共振周波数に応じた信号だけが出力側のスロット線路共振器45に伝搬し、励振部49を通じてスロット線路47から出力される。これにより、高周波フィルタ41は帯域通過フィルタとして動作する。
【0077】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、高周波フィルタ41の入力部41Aと出力部41Bとに励振部48,49を備えたスロット線路共振器42,45を用いたから、スロット線路共振器42,45とスロット線路46,47との間の結合を強くすることができ、励振部48,49を用いない場合に比べて高周波フィルタ41の周波数帯域を増大することができる。
【0078】
なお、本実施の形態では、高周波フィルタ41の入力部41Aと出力部41Bのいずれにも励振部48,49を備えたスロット線路共振器42,45を用いるものとしたが、入力部と出力部のうちいずれか一方に励振部を有するスロット線路共振器を用い、他方の励振部を省く構成としてもよい。
【0079】
次に、図18は本発明の第5の実施の形態による高周波フィルタを示し、本実施の形態の特徴は、高周波フィルタの入力部と出力部をなすスロット線路共振器にはそれぞれ励振部を設けると共に、入力部と出力部にはそれぞれ異なる種類のスロット系線路を接続したことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0080】
51は本実施の形態による高周波フィルタで、該高周波フィルタ51は、後述する4個のPDTL共振器52〜55等によって構成されている。
【0081】
52〜55は誘電体基板1の表面1Aに直線状に並んで設けられた平面誘電体線路共振器(以下、PDTL共振器52〜55という)で、該各PDTL共振器52〜55は、電極膜2に形成された四角形の開口52A〜55Aと、該開口52A〜55Aにそれぞれ対向して電極膜3に形成された四角形の開口52B〜55Bとによって構成されている。そして、PDTL共振器52〜55のうち両端側に位置するPDTL共振器52,55は、高周波フィルタ51の入力部51Aと出力部51Bとをなしている。
【0082】
56は入力側のPDTL共振器52に接続されたスロット系線路としての平面誘電体線路(以下、PDTL56という)で、該PDTL56は、誘電体基板1の外周縁からPDTL共振器52に向けて直線状に延び、電極膜2に形成された溝状のスロット56Aと該スロット56Aに対向して電極膜3に形成されたスロット56Bとによって構成されている。
【0083】
57は出力側のPDTL共振器55に接続されたPDTL56とは異なる種類のスロット系線路としての接地導体付スロット線路で、該接地導体付スロット線路57は、誘電体基板1の外周縁からPDTL共振器55に向けて直線状に延び、電極膜2に形成された溝状のスロット57Aによって構成されている。なお、誘電体基板1の裏面1Bに設けられた電極膜3は接地されている。
【0084】
58はPDTL共振器52の開口52A,52B内に位置して設けられた励振部で、該励振部58は、PDTL56の延長線上に位置してPDTL共振器52の中心に向けて延びている。また、励振部58は、導体膜2,3のうちPDTL56の両脇に位置する部位を開口52A,52B内に向けて延伸させることによって形成され、開口52A内に向けて突出して互いに平行に延びる2本の細長い励振線路58Aと該励振線路58Aと対向して開口52B内に向けて突出した励振線路58Bとによって構成されている。
【0085】
59はPDTL共振器55の開口55A内に位置して設けられた励振部で、該励振部59は、スロット線路57の延長線上に位置してPDTL共振器55の中心に向けて延びている。また、励振部59は、電極膜2のうちスロット線路57の両脇に位置する部位を開口55A内に延伸させることによって形成され、開口55A内に向けて突出し、互いに平行に延びる2本の細長い励振線路59Aによって構成されている。
【0086】
本実施の形態による高周波フィルタ51は上述の如き構成を有するもので、第4の実施の形態と同様に帯域通過フィルタとして動作する。
【0087】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、本実施の形態では、高周波フィルタ51の入力部51Aと出力部51Bとに励振部58,59を有するPDTL共振器52,55を用いたから、PDTL共振器52,55とPDTL56、接地導体付スロット線路57との間の結合を強くすることができ、高周波フィルタ51の周波数帯域を増大することができる。
【0088】
さらに、本実施の形態では、高周波フィルタ51の入力部51Aと出力部51Bとに互いに異なる種類のスロット系線路としてPDTL56と接地導体付スロット線路57とをそれぞれ接続している。これにより、線路変換機能を高周波フィルタ51に組み込むことができ、高周波フィルタ51を高機能化することができる。また、線路変換を行うための構成を高周波フィルタ51とは別途に設ける必要がなく、装置全体を小型化することができる。
【0089】
なお、本実施の形態では、スロット系線路としてPDTL56、接地導体付スロット線路57を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばPDTL、接地導体付スロット線路とのうちいずれか一方に代えて接地導体を省いたスロット線路を用いるものとしてもよい。
【0090】
次に、図19は本発明の第6の実施の形態による高周波発振器を示し、本実施の形態の特徴は、高周波発振器を励振部を備えた円形共振器を用いて構成したことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0091】
61は本実施の形態による高周波発振器で、該高周波発振器61は、後述する円形共振器62、FET67等によって構成されている。
【0092】
62は誘電体基板1に設けられた円形共振器で、該円形共振器62は、電極膜2に形成された円形の開口62Aによって構成されている。そして、円形共振器62は、誘電体基板1内での共振周波数f0に対応した高周波信号の波長をλgとしたときに、直径寸法が波長λgとほぼ等しい値に設定されている。なお、本実施の形態では、誘電体基板1の裏面1Bには電極膜を形成しない構成となっている。
【0093】
63は円形共振器62から離間した位置に設けられた伝送線路としてのスロット線路(他のスロット系線路)で、該スロット線路63は、基端側が後述のFET67のゲート端子に接続され、先端側には終端抵抗64が接続されている。
【0094】
65はスロット線路32からT字状に分岐した分岐線路としてのスタブ線路で、該スタブ線路65は、スロット線路65の途中位置から円形共振器62に向けて直線状に延び、円形共振器62の法線方向に沿って形成されている。また、スタブ線路65の長さ寸法は、高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4程度の値に設定されている。
【0095】
66は円形共振器62の開口62A内に突出して設けられた励振部で、該励振部66は、電極膜2のうちスタブ線路65の両脇に位置する部位を開口62A内に延伸させることによって形成され、スタブ線路65の延長線上に位置して円形共振器62の中心に向けて延びている。
【0096】
67はスロット線路63の基端側に設けられた電界効果トランジスタ(以下、FET67という)で、該FET67は、ゲート端子がスロット線路63に接続されると共に、バイアス用の直流成分を除去するDCカット回路68が接続されている。また、FET67のゲート端子とドレイン端子との間には、帰還回路69が接続され、FET67のドレイン端子には、バイアス用の直流成分を除去するDCカット回路70、ダンピング回路71およびスロット線路72がそれぞれ接続され、FET67のソース端子は接地されている。
【0097】
また、ダンピング回路71は、基端側がFET67のドレイン端子に接続されると共に、先端側には終端抵抗73が接続されている。また、スロット線路72は出力端子をなし、高周波発振器61によって発生した高周波信号を外部に出力するものである。
【0098】
本実施の形態による高周波発振器61は上述の如き構成を有するもので、円形共振器62、スロット線路63およびスタブ線路65等が帯域反射型のフィルタとして動作し、FET67に共振周波数に応じた高周波信号を入力する。このとき、FET67は、帰還回路69を通じて高周波信号を増幅し、スロット線路72から出力する。これにより、高周波発振器61は全体として位相雑音を改善する安定化発振回路として動作する。
【0099】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、高周波発振器61を励振部66を備えた円形共振器62を用いて構成したから、円形共振器62とスタブ線路65との結合を強めることができ、高周波発振器61の周波数変調幅の増大、発振出力の増加が可能となる。また、Qoの劣化を抑えて強い結合をとっているので、円形共振器62の負荷Q(QL)を高めることができ、位相雑音を低下させることができる。
【0100】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、電極膜にはスロットの両脇に位置する部位を開口内に向けて延伸させることによって励振部を形成したから、励振部によってスロットを共振器の開口内に延長させることができると共に、励振部を共振器の開口のうち電界強度が強い位置まで引き込むことができる。このため、例えば励振部の先端(突出端)側に電界強度の強い高周波信号を入力することによって、共振器を強く励振することができ、共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができる。また、共振器の共振モードとスロット系線路の伝搬モードとをいずれもTEモードにすることができるから、共振器の無負荷Qの劣化を抑制することができる。さらに、励振部を共振器の開口内に設けたから、共振器の外部に設けた場合に比べて装置全体を小型化することができる。
【0101】
請求項2の発明によれば、励振部の延伸寸法を、誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4から(3×λg)/4程度の値に設定したから、共振器内の電界最大となる位置と励振部のうち仮想的な開放端となる先端とを近付けることができ、共振器とスロット系線路との間の結合をさらに強くすることができる。
【0102】
請求項3の発明によれば、誘電体基板には高周波信号を伝送する伝送線路を設け、スロット系線路は該他のスロット系線路からT字状に分岐した分岐線路をなし、励振部は該分岐線路の先端に配置する構成としたから、共振器は他のスロット系線路を伝搬する高周波信号のうち共振周波数に対応した信号を反射するから、帯域反射型のフィルタを構成することができる。
【0103】
請求項4の発明によれば、分岐線路の長さ寸法を、誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4程度の値に設定したから、分岐線路の先端に延伸して設けられた励振部の先端を仮想的な開放端にすることができ、励振部の先端を共振器のうち電界強度が強い開口内の位置に配置し、共振器と分岐線路をなすスロット系線路との間の結合をさらに強くすることができる。
【0104】
請求項5の発明のように、本発明による誘電体共振器装置を入力部と出力部のうち少なくともいずれか一方に用いて高周波フィルタを構成してもよい。これにより、誘電体共振器装置のうち共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができ、当該誘電体共振器装置を用いた高周波フィルタの周波数帯域を増大することができる。
【0105】
請求項6の発明によれば、入力部と出力部とは面誘電体線路とスロット線路とのうち互いに異なる構造の線路を接続し、線路変換の機能を有する構成としたから、線路変換機能を高周波フィルタに組み込むことができ、高周波フィルタの高機能化を図ることができる。また、高周波フィルタとは別個に線路変換部を設けた場合に比べて、線路変換部を省くことができ、装置全体を小型化することができる。
【0106】
また、請求項7の発明のように、本発明による誘電体共振器装置を用いて高周波発振器を構成してもよい。これにより、誘電体共振器装置のうち共振器とスロット系線路との間の結合を強くすることができ、当該誘電体共振器装置を用いた高周波発振器の位相雑音の軽減、周波数変調幅の増大、発振出力の増加を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による誘電体共振器装置を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図3】PDTLを図2中の矢示III−III方向からみた断面図である。
【図4】TE010モード共振器が励振した状態を示す説明図である。
【図5】励振部の延伸寸法とTE010モード共振器の外部Q(Qe)との関係を示す特性線図である。
【図6】第1の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図7】第2の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図8】第3の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図9】第4の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図10】第5の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図11】第6の変形例による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図12】第2の実施の形態による誘電体共振器装置を示す斜視図である。
【図13】第2の実施の形態による誘電体共振器装置を示す平面図である。
【図14】接地導体付スロット線路を図13中の矢示XIV−XIV方向からみた断面図である。
【図15】比較例による誘電体共振器装置を示す斜視図である。
【図16】第3の実施の形態による誘電体共振器装置を示す斜視図である。
【図17】第4の実施の形態による高周波フィルタを示す斜視図である。
【図18】第5の実施の形態による高周波フィルタを示す斜視図である。
【図19】第6の実施の形態による高周波発振器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 誘電体基板
2,3 電極膜
4 TE010モード共振器
4A,4B,21A,21B,31A,42A,43A,44A,45A,52A,52B,53A,53B,54A,54B,55A,55B,62A 開口
5,56 PDTL(スロット系線路)
5A,5B,22A,32A,33A,46A,47A,56A,56B スロット
6,11,12,134,14,15,16,23,34,48,49,58,59 励振部
21,52,53,54,55 PDTL共振器
22,57 接地導体付スロット線路(スロット系線路)
31,62 円形共振器
32,63 スロット線路(伝送線路)
33,65 スタブ線路(T分岐線路)
41,51 高周波フィルタ
42,43,44,45 スロット線路共振器
61 高周波発振器
67 FET
69 帰還回路
Claims (7)
- 誘電体材料により形成された誘電体基板と、該誘電体基板の両面のうち少なくとも表面に設けられた導体からなる電極膜と、該電極膜に形成された開口からなる共振器と、前記電極膜に設けられ該共振器の開口に接続されたスロットを有しTE波が伝搬するスロット系線路とによって構成してなる誘電体共振器装置において、
前記電極膜には、前記スロットの両脇に位置する部位を前記開口内に向けて延伸させることにより励振部を形成したことを特徴とする誘電体共振器装置。 - 前記励振部の延伸寸法は、前記誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4から(3×λg)/4程度の値に設定してなる請求項1に記載の誘電体共振器装置。
- 前記誘電体基板には高周波信号を伝送する他のスロット系線路を設け、前記スロット系線路は該他のスロット系線路からT字状に分岐した分岐線路によって構成し、前記励振部は該分岐線路の先端に配置してなる請求項1または2に記載の誘電体共振器装置。
- 前記分岐線路の長さ寸法は、前記誘電体基板内の高周波信号の波長をλgとしたときに、λg/4程度の値に設定してなる請求項3に記載の誘電体共振器装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の誘電体共振器装置を入力部と出力部のうち少なくともいずれか一方に用いた高周波フィルタ。
- 前記スロット系線路は、前記誘電体基板の表面と裏面とに互いに対面したスロットを有する平面誘電体線路、または前記誘電体基板の表面にのみスロットを有するスロット線路によって構成し、
前記入力部は前記平面誘電体線路とスロット線路とのうちいずれか一方に接続し、前記出力部は前記平面誘電体線路とスロット線路とのうち前記入力部と異なる他方に接続し、線路変換の機能を有する構成としてなる請求項5に記載の高周波フィルタ。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の誘電体共振器装置を用いた高周波発振器。
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