JP3784320B2 - ビデオゲーム機および画像処理プログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオゲーム機および画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオゲーム機は、ゲームの進行を表示するための表示装置とプレイヤーが操作するレバーやボタンを備える。ビデオゲーム機の一種にビデオスロットマシンと呼ばれるものがある。機械式のスロットマシンは、複数のリールを所定時間回転させ、各リールが停止した状態における図柄の組合せに応じた枚数だけコインを払い出す。各リールに配置される図柄はシンボルと呼ばれる。
【0003】
一方、ビデオスロットマシンは、表示装置に各リールの画像を表示する。また、ビデオスロットマシンは、プレイヤーが所定のボタンを操作すると、各リールの画像を可変表示し、所定時間が経過して後、各リールの画像を停止させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ビデオスロットマシンは、機械式のスロットマシンと比較して機械的な制約が少ない。したがって、ビデオスロットマシンは、ゲームのルールに大きな自由度を持たせることが可能である。
【0005】
しかし、ゲームのルールが複雑になると、初心者がルールを完全に理解するこができないといった問題がある。ゲームのルールは、特定のシンボルが入賞ライン上に揃うことを、ボーナスゲームの開始条件、あるいは、ジャックポットの配当条件としている。したがって、プレイヤーは、特定のシンボルが入賞ライン上に揃うか否かに関心がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、特定のシンボルが入賞ラインに揃うことをプレイヤーに対して明瞭に知らせることができるビデオゲーム機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0008】
本発明の第1の態様は、特定シンボル(TS)を含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボル(S)の列が移動して停止する動画像を表示する表示装置(M)を備え、前記特定シンボルが入賞位置に停止すると、入賞となるゲームをプレイするためのビデオゲーム機(1)において、前記複数のシンボルが移動して停止する動画像を表す動画像データを生成し、マスク領域(MS)と非マスク領域(NM)とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータ(MSK)を生成し、前記動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記動画像と前記入賞位置に前記非マスク領域を配置した前記マスク画像とを合成して前記動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる表示制御装置(100、110、130)を備え、前記合成画像は、前記動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像となるビデオゲーム機である。
【0009】
この発明によれば、入賞位置にマスク画像の非マスク領域が配置される。非マスク領域の画像は、マスク領域の画像よりも目立つので、プレイヤーは非マスク領域の画像を注視する。ここで、非マスク領域の形状は特定シンボルの輪郭形状と一致するから、プレイヤーに複数のシンボルのうち入賞となる特定シンボルが何であるかを容易に伝えることができる。そして、実際のゲームにおいて、非マスク領域の形状と一致する輪郭形状を有する特定シンボルが入賞位置に停止すると入賞となるから、プレイヤーは自分が予測したゲームのルールを確認することができる。換言すれば、プレイヤーは、ゲームの進行中に「非マスク領域に当てはまるシンボルが停止すれば入賞となる」といったルールをゲームの進行中に予測し、確認するのである。したがって、プレイヤーは短期間でゲームを容易に理解することができ、かつ、ルールを全く知らない初心者であっても直にゲームを楽しむことができる。くわえて、入賞時には特定シンボルがマスク領域を通過して非マスク領域に停止するから、本発明によればプレイヤーに嵌め込みパズルを完成させる満足感を与えることができるといった演出効果がある。
【0010】
ここで、前記動画像は、複数のリールの画像を含み、前記各リールには複数の前記シンボルが配置されており、前記ゲームは、前記各リールをまたがる入賞ライン上に予め定められた前記シンボルの組合せが揃うと役が成立するものであってもよい。例えば、ビデオスロットマシンのように複数のリール画像を表示するビデオゲーム機がこの発明に該当する。
【0011】
また、前記マスク画像は、前記マスク領域において半透明である一方、前記非マスク領域において透明であることが好ましい。この発明によれば、マスク領域を半透明とすることで、特定シンボルがマスク領域から非マスク領域へ移動してくる過程をプレイヤーに見せることができる。したがって、非マスク領域に移動してくるシンボルの様子をより明瞭にプレイヤーに伝えることが可能である。
【0012】
また、前記表示制御装置は、予め定められた条件を満たすか否かを判定し、前記条件を満たすときに前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる一方、前記条件を満たさないときに前記動画像データに基づいて前記動画像を表示させることが好ましい。この発明によれば、ある条件が満たされる場合にだけマスク処理がなされるから、ゲームの演出に起伏を持たせることができる。
【0013】
さらに、前記表示制御装置は、前記条件を満たすときにのみ前記合成画像データを生成することが好ましい。合成画像データを生成するには演算処理等が必要となる。しかし、合成画像データが画像の表示に用いられるのは、所定の条件を満たす場合だけである。したがって、条件を満たさない場合に合成画像データを生成すると、表示制御装置の処理負荷が大きくなる。本発明によれば、条件を満たす場合にだけ合成画像データを生成するから、表示制御装置の処理効率を向上させることができる。
【0014】
また、前記表示制御装置は、前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する抽選データを生成し、前記抽選データの値が予め定められた値であるか否かを判定し、判定結果に基づいて、前記合成画像データを生成して前記合成画像を前記表示装置に表示させるか、前記動画像データに基づいて前記表示装置に前記動画像を表示させるかを決定することが好ましい。抽選データは入賞ライン上に停止する各シンボルを指定するから、抽選データに基づいてマスク処理を行うか否かを選択することができる。例えば、抽選データが指定する各シンボルが総て特定シンボルである場合にマスク処理を行ってもよいし、あるいは、特定数以上のシンボルが特定シンボルである場合にマスク処理を行ってもよい。より具体的には、マスク処理を行なう場合の抽選データの各データ値をテーブルに予め記憶しておき、このテーブルを参照してマスク処理の有無を判定してもよい。
【0015】
さらに、前記表示制御装置は、乱数値を取るように前記抽選データを生成し、前記抽選データに基づいて前記役を決定することが好ましい。この場合には、役の決定とマスク処理の決定とを同一のデータに基づいて行うことができるので、表示制御装置は判断の基準となるデータを個別に生成する必要がないので、処理効率を向上させることができる。
【0016】
また、前記特定シンボルは複数あり、前記マスクデータは前記特定シンボル毎に定められており、前記表示制御装置は、前記抽選データに基づいて、前記複数のマスクデータの中から選択した前記マスクデータを用いて、前記合成画像データを生成することが好ましい。この発明によれば、特定シンボルを複数持つことによって、演出の幅を広げることができる。また、入賞ライン上に停止するシンボルを指定する抽選データに基づいてマスクデータを選択するから、適切なマスクデータを選択することができる。
【0017】
さらに、前記表示制御装置は、ある役にある役に対応したシンボルの組合わせが揃う可能性がある画像を前記表示装置に表示させているときに、前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させ、選択した前記マスクデータが、前記役を構成する前記特定シンボルに対応するものであることが好ましい。この発明によれば、役が成立して入賞する可能性がある場合にマスク処理を行うことができるので、いわゆるリーチの状態でマスク処理を行うことが可能である。より具体的には、各マスクデータと抽選データの値とを対応付けるテーブルを予め用意しておき、このテーブルを参照してマスクデータを選択すればよい。
【0018】
また、前記表示制御装置は、前記各シンボルの画像を表す各シンボルデータと前記マスクデータとを記憶する記憶部を備え、前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて前記動画像データを生成することが好ましい。この発明によれば、動画像データを予め記憶しておくのではなく、シンボルデータを組み合わせて動画像データを生成することができるので、記憶部の記憶容量を削減することができる。
【0019】
より具体的には、前記表示制御装置は、各ゲーム毎に前記抽選データを生成し、あるゲームにおける前記動画像データを、直前のゲームで生成した前記抽選データと当該ゲームで生成した前記抽選データおよび前記各シンボルデータに基づいて生成することが好ましい。プレイヤーがあるゲームを開始するとき、表示装置には直前のゲームの結果が表示されている。直前のゲームで生成した前記抽選データは、当該ゲームの開始時に入賞ライン上に停止しているシンボルの組合せを指定する。一方、当該ゲームで生成した前記抽選データは、当該ゲームの終了時に入賞ライン上に停止しているシンボルの組合せを指定する。この発明によれば、予め定められた規則に従って各シンボルデータを読み出し、直前のゲームで生成した前記抽選データによって指定されるゲーム開始時のシンボルの組合せから、当該ゲームで生成した抽選データによって指定されるゲーム終了時のシンボルの組合せへと変化するように動画像データが生成される。
【0020】
また、前記動画像データは、各画素毎に画像を指定するビットマップ形式のデータであり、前記マスクデータは、前記各画素毎に値を指定するデータであり、かつ、前記マスク領域と前記非マスク領域とを区別できるようにデータ値が設定されており、前記表示制御装置は、前記マスクデータに基づいて前記マスク領域であるか前記非マスク領域であるかを前記各画素毎に判定し、前記マスク領域であると判定した場合には、前記マスクデータと前記動画像データとを演算して前記合成画像データを生成する一方、前記非マスク領域であると判定した場合には、前記動画像データを前記合成画像データとして生成することが好ましい。
【0021】
この発明によれば、ビットマップ形式の各画素毎にマスク領域か非マスク領域かを判定し、非マスク領域では演算処理を行わないので、表示制御装置の処理負荷を軽減することが可能である。また、マスク領域の演算処理は、マスクデータと動画像データとの平均値を演算するようにしてもよい。この場合、マスクデータと動画像データとを加算し、加算結果にビットシフト処理を施して平均値を算出してもよい。高速の演算が可能だからでる。
【0022】
次に、本発明の第2の態様は、特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルが移動して停止する動画像を複数のリールの各々に表示する表示装置を備え、前記各リールをまたがる入賞ライン上に特定数の前記特定シンボルが停止すると、前記特定シンボルが停止したリールは固定し、他のリールは再始動させて、前記他のリールの前記入賞ライン上に前記特定シンボルが停止すると役が成立するゲームをプレイするためのビデオゲーム機において、前記各シンボルの画像を表示するための各シンボルデータと、マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータとを記憶する記憶部と、乱数値をとり、前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する第1抽選データを生成する第1抽選部と、前記第1抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、前記各リール上で前記シンボルが移動して停止する動画像を表す第1動画像データを生成する第1画像処理部と、前記第1抽選データに基づいて、前記他のリールを再始動させるか否かを判定する判定部と、前記判定結果が再始動を指示する場合は、前記他のリールの前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する第2抽選データを生成する第2抽選部と、前記第2抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、再始動の動画像を表す第2動画像データを生成する第2画像処理部と、前記第2動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記再始動の動画像と前記入賞ライン上に前記非マスク領域を配置したマスク画像とを合成して前記再始動の動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像を、前記再始動の動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像とする合成画像処理部と、前記第1動画像データおよび前記合成画像データに基づいて前記表示装置に画像を表示させる制御部とを備える。
【0023】
この発明によれば、通常ゲームにおいて、入賞ライン上に特定数の特定シンボルが停止したとき、リスピンゲームに移行させることができる。また、リスピンゲームにおいてマスク処理を施した画像を表示することができる。このように、通常ゲームとリスピンゲームといったように2種類のゲームが混在していると、ルールが複雑で初心者には分かりにくいものとなる。しかし、この発明によれば、リスピンゲームはマスク処理がされた画像が表示されるから、プレイヤーにゲームの状態がリスピンゲームに移行したことを知らせることができる。また、リスピンゲームにおいて、特定シンボルが入賞ライン上に停止すればよいことをプレイヤーに推測させることができる。
【0024】
次に、本発明の第3の態様は、特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルが移動して停止する動画像を複数のリールの各々に表示する表示装置を備え、前記各リールをまたがる入賞ライン上に特定数の前記特定シンボルが停止すると、前記特定シンボルが停止したリールは固定し、他のリールは再始動させて、前記他のリールの前記入賞ライン上に前記特定シンボルが停止すると役が成立するゲームをプレイするためのビデオゲーム機において、前記各シンボルの画像を表示するための各シンボルデータと、マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータとを記憶する記憶部と、乱数値をとり、ゲームの進行を指定する抽選データを生成する抽選部と、前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、前記各リール上で前記シンボルが移動して停止する動画像を表す第1動画像データを生成する第1画像処理部と、前記抽選データに基づいて、前記他のリールを再始動させるか否かを判定する判定部と、前記判定結果が再始動を指示する場合は、前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、再始動の動画像を表す第2動画像データを生成する第2画像処理部と、前記第2動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記再始動の動画像と前記入賞ライン上に前記非マスク領域を配置したマスク画像とを合成して前記動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像を、前記再始動の動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像とする合成画像処理部と、前記第1動画像データおよび前記合成画像データに基づいて前記表示装置に画像を表示させる制御部とを備える。この発明によれば、1回の抽選でリスピンゲームの結果まで指定することが可能である。したがって、この発明は処理を簡易にすることができる。
【0025】
くわえて、上述した各発明は、表示装置と制御装置とを備えたビデオゲーム機において、制御装置を用いて表示装置に画像を表示させるための画像処理プログラムの発明として捉えることができる。
【0026】
本発明のこのような作用および利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるビデオゲーム機の一例としてビデオスロットマシンを採り上げて説明する。
【0028】
<1.ビデオスロットマシンの外観構成>
図1に、ビデオスロットマシン1の外観構成を示す。ビデオスロットマシン1の形状は、概ね直方体である。ビデオスロットマシン1の中央からやや上部には、モニタ10が配置されている。モニタ10は、ゲームの進行に従って、画像を映し出す。
【0029】
図2にモニタ10の表示画面の一例を示す。この図に示すように、表示画面は、第1〜第5リール領域R1〜R5、第1領域A1、第2領域A2、第3領域A3、および第4領域A5を備える。
【0030】
第1表示領域A1には、クレジット数、ベット数、入賞数等が表示される。第2表示領域A2には、ゲームの進行状態が表示される。図示する例は、あるゲームが終了した状態を示している。第3表示領域A3には、1本のベットライン(入賞ライン)に賭けるクレジット数が表示される。通常ゲームでは、第1〜第5リール領域R1〜R5を跨ぐ中央のラインがベットラインである。ベットライン上に予め定められたシンボルSの組合せが揃うと、プレイヤーはシンボルSの組合せに応じた数のクレジットを獲得する。あるいは、それを契機にゲームの状態が通常ゲームから特別ゲームへ移行する。さらに、第4表示領域A4には、クレジットと金額との関係が表示される。この例では、1クレジットが1ドルに相当する。
【0031】
第1〜第5リール領域R1〜R5の各々には、3個のシンボルSを含むリールの画像が表示される。このビデオスロットマシン1が表示する複数のシンボルSは、トランプの1から10まで数字、J、Q、Kの各文字、ならびに、星、バイク、ブルドック、スピードメータ、ヘルメット、およびドルの各キャラクタを含む。ゲームが開始すると、各第1〜第5リール領域R1〜R5に表示される各シンボルSが上から下へ移動する。
【0032】
このゲームでは、ベットライン上に予め定めらたシンボルSが揃うと、入賞役が成立する。入賞役には、トランプのポーカーゲームの各役、リスピン役、およびジャックポット役等がある。ポーカーゲームの役には、ワンペア、ツーペア、スリーカード、ストレート、フルハウス、およびフォアカードといったものがある。また、リスピン役は、リスピンゲームに移行する条件となる役である。リスピン役は、特定のシンボルSがベットライン上に2個揃うと成立する。さらに、ジャックポット役は、総ての入賞役の中で最も価値が高い。例えば、ベットライン上に7のシンボルSが5個揃ったときに、ジャックポット役が成立する。
【0033】
プレイヤーが獲得するクレジット数は、入賞役の種類によって定まるオッズとベット数との積算値である。なお、オッズとは1クレジット当たりの配当額である。リスピンゲームの詳細については後述するが、ジャックポット役とリスピン役は、プレイヤーが高額の配当を獲得しうる大きなチャンスである。高額の配当に対応するシンボルSは、ターゲットシンボルTSと呼ばれる。つまり、複数のシンボルSがターゲットシンボルTSに該当することがある。リスピンゲームはベットライン上に星のシンボルSが2個揃うことを開始の条件とする。星のシンボルSはターゲットシンボルTSに相当する。以下の説明において、このビデオスロットマシン1では、ターゲットシンボルTSとして星のシンボルSが定められているものとする。
【0034】
説明を図1に戻す。ビデオスロットマシン1は、モニタ10に左上に、コレクトボタン11、リザーブボタン12、およびサービスボタン13を備える。コレクトボタン11は清算のために用いられる。プレイヤーがコレクトボタン11を押し下げると、クレジット数に応じた現金が支払われる。リザーブボタン12は、ゲームを中断するために用いられる。プレイヤーがコレクトボタン11を押し下げると、モニタ10にはプレイヤーが席を離れている旨のメッセージが表示される。サービスボタン13は、ゲームのルールを説明するために用いられる。プレイヤーがサービスボタン13を押し下げると、モニタ10には、ゲームのルールを解説するテキストやアニメーションが表示される。また、モニタ10に右上には、金銭に関する情報を表示する計数器14が設けられている。
【0035】
ビデオスロットマシン1は、モニタ10に右下に、コイン投入口20と紙幣投入口21とを備える。プレイヤーがコイン投入口20にコインを投入したり、あるいは紙幣投入口21に紙幣を挿入すると、金額に応じたクレジット数が現在のクレジット数に加算される。
【0036】
ビデオスロットマシン1は、モニタ10の左下に、6個のベットボタン22、23、…、27を備える。ベットボタン22、23、…、27は、プレイヤーがクレジットを賭けるために用いられる。ベットボタン22のベット数は1クレジット、ベットボタン23のベット数は2クレジット、ベットボタン24のベット数は3クレジット、ベットボタン25のベット数は4クレジット、ベットボタン26のベット数は5クレジット、ベットボタン27のベット数は10クレジットである。
【0037】
また、ビデオスロットマシン1は、コイン投入口20の下に入賞獲得ボタン28とギャンブルボタン29とを備える。これらのボタンは、あるゲームで入賞が発生した後、ゲームを選択するために用いられる。プレイヤーが入賞獲得ボタン28を押し下げると、入賞したクレジット数が確定する。プレイヤーがギャンブルボタン29を押し下げると、ギャンブルゲームに進む。ギャンブルゲームで入賞すると前回のゲームで入賞したクレジット数が倍になる一方、ハズレになると前回のゲームで入賞したクレジット数を失う。このビデオスロットマシン1は、最大5回のギャンブルゲームを許容する。
【0038】
また、表示板30にはゲームのルールが記載されている。表示板30の下には、コイン払出口31が設けられている。コイン払出口10はビデオスロットマシン1のキャビネットに内蔵されるホッパーと繋がっている。そして、プレイヤーが一連のゲームを終了するとき、ホッパーに蓄えられたコインがクレジット数に応じた枚数だけ、コイン払出口31を介して払い出される。メダル受皿32はコインを貯留する。
【0039】
このビデオスロットマシン1の遊び方は以下の通りである。第1に、プレイヤーはコインまたは紙幣をコイン投入口20または紙幣投入口21に投入する。これにより、ビデオスロットマシン1は投入金額に応じたクレジットを蓄える。
【0040】
第2に、プレイヤーがベットボタン22、23、…、27のうち1つを押し下げると、ベット数が確定する。例えば、プレイヤーがベットボタン22を選択すると、ベット数は1クレジットになる。また、ベットボタン22、23、…、27が押し下げられると、第1〜第5リール領域R1〜R5の各シンボルSが上から下に移動を開始する。そして、所定時間が経過した後、各シンボルSが停止する。
【0041】
第3に、ベットライン上に予め定められたシンボルSの組合せが停止していれば、プレイヤーは、シンボルSの組合せの種類とベット数とに基づいて算出された数のクレジットを獲得する。
【0042】
また、ベットライン上にターゲットシンボルTSが2個停止した場合、プレイヤーは1回のリスピンゲームを行う権利を獲得する。
【0043】
リスピンゲームとは、ベットライン上にターゲットシンボルTSが停止したリールを固定して、残りの3つのリールを自動的に再回転させるゲームをいう。リスピンゲームの結果、再回転した3つのリールのベットライン上にターゲットシンボルTSが1個以上停止すると5回のフリーゲームに移行する。また、通常ゲームで、ベットライン上に3個以上のターゲットシンボルTSが停止した場合にも5回のフリーゲームに移行する。なお、リスピンゲームでは、フリーゲームの獲得のみが当選可能である。したがって、リスピンゲームにおいて、星のシンボル以外の他のシンボルSがベットライン上に揃っても当選とはならない。
【0044】
フリーゲームは、新たなクレジットを消費することなく、前回の通常ゲームのベット数と等しいベット数のゲームである。フリーゲームは、ベットライン上に2個のターゲットシンボルTSが停止してもリスピンゲームに移行しない点を除いて、通常ゲームと同様である。したがって、フリーゲームにおいて、ベットライン上にターゲットシンボルTSが3個以上停止したとき、プレイヤーは5回のフリーゲームを獲得する。この場合、フリーゲームの回数は加算される。例えば、2回目のフリーゲームにおいて、ベットライン上にターゲットシンボルTSが3個以上停止すると、その後、フリーゲームが8回行われる。
【0045】
<2.ビデオスロットマシンの電気的構成>
図3は、ビデオスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すようにビデオスロットマシン1は、CPU100、クロック発生回路101、ROM110、およびRAM120を備える。CPU100はクロック発生回路101からクロック信号の供給を受けて動作する。また、CPU100はバスを介して各構成部分と接続されており、ビデオスロットマシン1の制御中枢として機能する。
【0046】
ROM110は不揮発性のメモリであって、そこには各種のプログラム、データ、およびテーブルが記憶される。図4は、ROM110の記憶内容を示す説明図である。ROM110は、ブートプログラムBP、制御プログラムCP、20個のビットマップデータBMP1〜BMP20、マスクデータMSK、入賞判定テーブルTBL1、および再回転判定テーブルTBL2等が記憶されている。
【0047】
ブートプログラムBPは、ビデオスロットマシン1の各部を初期化するために用いられ、主電源スイッチがオンとなった直後にROM110から読み出される。制御プログラムCPは、ビデオスロットマシン1全体を制御するために用いられる。
【0048】
ビットマップデータBMP1〜BMP20は、各シンボルSの画像をビットマップ形式で表す。各ビットマップデータBMP1〜BMP20は、画像を構成する画素毎に色を指定するデータであり、R色の画像データDR、G色の画像データDG、およびB色の画像データDBから構成される。画像データDR、DG、およびDBは、いずれも16ビットのデータである。
【0049】
マスクデータMSKは、ターゲットシンボルTSの形状を打ち抜いた半透明のマスク画像を生成するために用いられる。図5にマスクデータMSKに基づいて生成されるマスク画像を示す。マスク画像は、マスク領域MSと非マスク領域NMとからなる。マスク領域MSと非マスク領域NMと境界は、ターゲットシンボルTSの輪郭形状と一致する。図2に示すようにターゲットシンボルTSは星のキャラクタである。また、ターゲットシンボルTSの輪郭形状は円と長方形とを組み合わせたものである。したがって、非マスク領域NMの輪郭形状は円と長方形とを組み合わせたものとなっている。非マスク領域NMは透明である一方、マスク領域MSは半透明である。したがって、リール画像の上にマスク画像を重ねると、非マスク領域NMに表示されるリール画像が強調される一方、マスク領域MSのリール画像が目立たなくなる。
【0050】
マスクデータMSKは、ビットマップデータBMP1〜BMP20と同様に、ビットマップ形式のデータであり、各画素毎に値を持つ。マスクデータMSKは、RマスクデータMR、GマスクデータMG、およびBマスクデータMBから構成される。そして、マスク領域MSにおけるMR、MG、およびMBの各値は、16進法で表すと、MR=0000、MG=0000、MB=0000である。また、非マスク領域NMにおけるMR、MG、およびMBの各値は、16進法で表すと、MR=0000、MG=0000、MB=FFFFである。
【0051】
つまり、RマスクデータMR、GマスクデータMG、およびBマスクデータMBは、マスク領域MSと非マスク領域NMとを区別できるように、データ値が設定されている。
【0052】
次に、再回転判定テーブルTBL1は、ベットライン上に2個のターゲットシンボルTSが停止するシンボルSの組合せに相当する各値を記憶している。入賞判定テーブルTBL2は、入賞役の種別およびハズレを示す各判定コードと第1抽選データの各値とを対応付けて記憶している。くわえて、オッズテーブルTBL3は、判定コードとオッズとを対応付けて記憶している。
【0053】
次に、RAM120は揮発性のメモリである。RAM120は、CPU100の作業領域として機能し、制御プログラムCPに従ってなされる画像合成処理の演算結果等が記憶される。
【0054】
次に、グラフィックコントローラ130は、フレームメモリ131に対する画像データの読み書きを制御する。CPU100から転送される画像データは、グラフィックコントローラ130を介してフレームメモリ131に書き込まれ、フレームメモリ131から読み出された画像データは、グラフィックコントローラ130を介してモニタ10へ出力される。
【0055】
次に、音声コントローラ140は、音声メモリ141に対する音声データの読み書きを制御する。音声コントローラ140は、CPU100から所定のコマンドを受け取ると、当該コマンドに対応した音声データを音声メモリ141から読み出し、音声データをD/A変換して得た音声信号をスピーカ142に出力する。音声データには、各種の効果音を発生させるデータが含まれる。CPU100は、制御プログラムCPに従って、ゲームの進行中に場面に応じた効果音を発生させるコマンドを発行する。したがって、ビデオスロットマシン1は、ゲームの進行中に場面に応じた効果音をスピーカ142から放音させる。
【0056】
次に、入力インターフェース回路150は各種のセンサと接続されている。コインセンサ151は、コイン投入口20から投入されるコインの数をカウントしてカウント結果を示す信号を出力する。紙幣センサ152は、紙幣投入口21から投入される紙幣の種類を検知して、検知結果を示す信号を出力する。くわえて、ボタンセンサBS−1、BS−2、…、BS−11は、図1に示す各ボタンが押し下げられたことを検知して、検知結果を示す信号を出力する。ボタンセンサBS−1、BS−2、およびBS−3は、図1に示すボタン11、12、および13に各々対応している。また、ボタンセンサBS−4、BS−5、…、BS−9は、ベットボタン22、23、…、27に各々対応している。さらに、ボタンセンサBS−10およびBS−11は、入賞獲得ボタン28およびギャンブルボタン29に対応している。
【0057】
入力インターフェース回路150は、各センサから出力される各信号を、バスに出力できる各信号に変換する。これらのセンサによって、CPU100は、プレイヤーがどのような操作をしたかを知ることができる。
【0058】
次に、出力インターフェース回路160は、計数器14、ランプ161、およびホッパー162と接続されている。計数器14は、上述したように金銭情報を表示する。ランプ161は、図1に示す各種ボタンの内側に配置されている。CPU100は、CPU100は、制御プログラムCPに従って、有効となる各ボタンのランプ161を点灯させる一方、無効となる各ボタンのランプ161を消灯させる。これによって、プレイヤーは、一見して有効なボタンを知ることができる。ホッパー162は、CPU100から供給される信号に基づいて、コインの払い出しを行う。
【0059】
<3.ビデオスロットマシンの動作>
次に、ビデオスロットマシン1の動作について説明する。図6は、CPU100が実行する制御プログラムCPの処理手順を示すフローチャートである。制御プログラムCPは、各種のモジュールを含んでいる。モジュールは、一部の処理を実行するプログラムである。
【0060】
まず、CPU100は、クレジットデータに基づいてクレジットがある否かを判定する(ステップS1)。クレジットデータは現在のクレジット数を示すデータである。プレイヤーがコインや紙幣をビデオスロットマシン1に投入すると、CPU100は、コインセンサ151の出力信号および紙幣センサ152の出力信号に基づいて、投入された金額に応じたクレジット数を算出する。そして、CPU100は算出されたクレジット数とクレジットデータの値とを加算し、加算結果に基づいてクレジットデータの値を更新する。ステップS1の処理において、CPU100はクレジットデータの値が「0」であるか否かを判定する。クレジットデータの値が「0」でなければ、CPU100は処理をステップS2に進める。一方、クレジットデータの値が「0」であれば、CPU100は、クレジットデータの値が「1」以上になるまでステップS1の判定を繰り返す。
【0061】
ステップS2において、CPU100は、有効なベットボタンの操作があるか否かを判定する。有効なベットボタンとは、現在のクレジット数以下のベット数に対応するベットボタンをいう。例えば、現在のクレジット数が3であれば、ベットボタン22、23、および24が有効である一方、ベットボタン25、26、および27が無効である。より具体的には、CPU100は、ボタンセンサBS−4、BS−5、…、BS−9の各出力信号に基づいて、ステップS2の判定を行う。CPU100は、有効なベットボタンの操作があるまで判定を繰り返す。そして、CPU100は、有効なベットボタンの操作を検知すると、CPU100は処理をステップS3に進め、第1抽選処理を実行する(ステップS3)。
【0062】
第1抽選処理において、CPU100は乱数発生モジュールを用いる。乱数発生モジュールは乱数値を発生するためのプログラムである。CPU100は取得した乱数値を第1抽選データとしてRAM120に記憶する。第1抽選データは、ベットライン上に停止するシンボルSの組合せを指定する。したがって、第1抽選データを参照すれば、CPU100は最終的に各リール領域R1〜R5に表示すべきシンボルSを特定することができる。
【0063】
この後、CPU100はリール画像処理モジュールを用いてリール画像処理を実行する(ステップS4)。リール画像処理モジュールは、パラメータとして回転開始位置を示す開始コードと回転終了位置を示す終了コードとを受け取ると、ROM120の読出アドレスを発生する。上述したように第1抽選データは、あるゲームでベットライン上に停止するシンボルSの組合せを指定する。したがって、前回のゲームで発生した第1抽選データは開始コードに相当し、今回のゲームで発生した第1抽選データは終了コードに相当する。CPU100は、リール画像処理モジュールに対して、前回の第1抽選データと今回の第1抽選データとを渡し、リール画像処理モジュールから読出アドレスを受け取る。そして、CPU100は、受け取った読出アドレスに従ってROM120の記憶領域にアクセスし、ビットマップデータBMPを順次読み出す。以上の手順によって、CPU100は、リール画像データ(動画像データ)を生成する。生成されたリール画像データはグラフィックコントローラ130に転送される。これよって、モニタ10は、各リールが回転した後、各リールが停止する動画像を表示する。
【0064】
ステップS4の処理が終了すると、CPU100は、処理をステップS5に進める。ステップS5において、CPU100は、再回転条件に該当するか否かを判定する。リスピンゲームへ移行する条件は、上述したようにベットライン上に2個のターゲットシンボルTSが停止することである。また、第1抽選データは、あるゲームでベットライン上に停止するシンボルSの組合せを指定する。再回転判定テーブルTBL1には、ベットライン上に2個のターゲットシンボルTSが停止するシンボルSの組合せに相当する各値が記憶されている。CPU100は、ステップS3で取得した第1抽選データの値を再回転判定テーブルTBL1に記憶されている各値と各々比較する。そして、CPU100は、少なくとも1つの比較結果が一致を示す場合には再回転条件を充足すると判定する一方、全ての比較結果が不一致を示す場合には再回転条件を充足しないと判定する。
【0065】
再回転条件を充足しない場合、CPU100は、処理をステップS6に進め、入賞か否かを判定する。この処理において、CPU100は、ROM120に記憶されている入賞判定テーブルTBL2を参照して第1抽選データの値に対応する判定コードを読み出す。そして、CPU100は読み出した判定コードに基づいて、入賞か否かを判定する。
【0066】
判定結果が入賞である場合には、CPU100は、処理をステップS7に進め入賞処理を行う(ステップS7)。第1に、CPU100はオッズテーブルTBL3を参照して判定コードに対応するオッズを読み出す。第2に、CPU100はオッズとベット数との積を演算する。第3に、CPU100は演算結果を示すテキストを表示するための画像データを生成し、画像データをグラフィックコントローラ130に出力する。これにより、モニタMは、当該ゲームで入賞したクレジット数を表示する。
【0067】
さらに、CPU100は、入賞獲得ボタン28およびギャンブルボタン29に内蔵されているランプ161を点灯させる。これによって、プレイヤーは、ギャンブルゲームにチャレンジするか、あるいは入賞したクレジットを獲得するかを選択するように促される。
【0068】
次に、CPU100は、プレイヤーがギャンブルゲームを選択したか否かを判定する(ステップS8)。ここで、ボタンセンサBS−10は、入賞獲得ボタン28の押し下げを検知する。また、ボタンセンサBS−11は、ギャンブルボタン29の押し下げを検知する。CPU100はボタンセンサBS−10およびBS−11の出力信号に基づいて、プレイヤーがギャンブルゲームを選択したか否かを判定する。
【0069】
プレイヤーがギャンブルゲームを選択すると、CPU100は、処理をステップS8に進め、ギャンブルゲーム処理を実行する。そして、ギャンブルゲームが終了すると、CPU100は処理をステップS10に進める。
【0070】
一方、プレイヤーがギャンブルゲームを選択しなかった場合、CPU100は、処理をステップS10に進め、クレジット数の更新処理を行う。これによって、入賞の有無およびギャンブルゲームの成功・不成功に応じて、クレジットデータの値が更新される。
【0071】
次に、ステップS5においてCPU100が再回転条件を充足すると判定した場合の処理について説明する。再回転条件はベットライン上に2個のターゲットシンボルTSが停止することである。例えば、図7に示すように、リール表示領域R2およびR3にターゲットシンボルTSが各々停止した場合、再回転条件を充足する。
【0072】
ステップS12において、CPU100は第2抽選処理を実行する。第2抽選処理において、CPU100は乱数発生モジュールを用いて乱数値を取得する。さらに、CPU100は取得した乱数値を第2抽選データとしてRAM120に記憶する。第2抽選データは、総てのリールのうち、既にターゲットシンボルTSがベットライン上に停止しているリール以外のリールについて、ベットライン上に停止するシンボルSの組合せを指定する。
【0073】
第2抽選処理が終了すると、CPU100は処理をステップS12に進め、再回転表示処理を実行する。図8は再回転表示処理におけるCPU100の動作を示すフローチャートである。まず、CPU100はマスクデータMSKをROM110から読み出す(ステップS20)。マスクデータMSKは、ビットマップデータBMPと同様に、ビットマップ形式のデータである。
【0074】
次に、CPU100は、RマスクデータMR、GマスクデータMG、BマスクデータMBの各値が、MR=0000、MG=0000、およびMB=FFFFと一致するか否かを判定する(ステップS21)。上述したように非マスク領域NMにおいて、マスクデータMSKの値は、MR=0000、MG=0000、およびMB=FFFFとなる。一方、マスク領域MSにおいて、マスクデータMSKの値は、MR=0000、MG=0000、およびMB=FFFFとはならない。換言すれば、非マスク領域NMにおけるRマスクデータMR、GマスクデータMG、BマスクデータMBの各値は、マスク領域MSにおいてとり得ない値に設定されている。したがって、ステップS21の判定結果が「YES」の場合には非マスク領域NMを処理中である一方、ステップS21の判定結果が「NO」の場合にはマスク領域MSを処理中である。
【0075】
ステップS21の判定結果が「YES」の場合、CPU100は処理をステップS22に進め、リール画像データをグラフィックコントローラ130に直接出力する。したがって、非マスク領域NMでは、リールの動画像がそのまま表示される。
【0076】
リール画像データは、RGB各色の画像データDR、DG、およびDBから構成され、上述したリール画像処理モジュールを用いて生成される。CPU100は、リール画像処理モジュールに第1抽選データと第2抽選データとを渡し、リール処理モジュールから読出アドレスを受け取る。リール画像処理モジュールは、第1抽選データに基づいて、ターゲットシンボルTSがベットライン上に停止している2つのリールを特定する。リール画像処理モジュールは、これらのリールについてシンボルSが停止した画像となるように読出アドレスを生成する一方、他のリールについてはシンボルSが移動して停止する画像となるように読出アドレスを生成する。CPU100は、読出アドレスに基づいて、ROM110の記憶領域にアクセスしてビットマップデータBMPを読み出してリール画像データを生成する。
【0077】
これにより、総てのリールのうち、既にターゲットシンボルTSがベットライン上に停止しているリール以外のリールが再回転する。そして、再回転したリールのシンボルSが移動して停止する。このとき、ベットライン上に停止するシンボルSの組合せは、第2抽選データの指示するシンボルSの組合せと一致する。ただし、マスク領域MSのリール画像には、マスク処理が施される。
【0078】
ステップS22の判定結果が「NO」の場合、CPU100は処理をステップS23に進める。ステップS23において、CPU100は、リール画像データとマスクデータMSKとに基づいて合成画像データを生成する。具体的には、CPU100は、リール画像データとマスクデータMSKとの平均値を算出して合成画像データを生成する。合成画像データはRGB各色のデータから構成される。これらのデータ値を、DRC、DGC、およびDBCとすれば、DRC、DGC、およびDBCは次式で与えられる。
DRC=(DR+MR)/2
DGC=(DG+MG)/2
DBC=(DB+MB)/2
【0079】
ここで、マスク領域MSのMR、MG、MBは、MR=MG=MB=0000に設定されている。したがって、DRC=DR/2、DGC=DG/2、DBC=DB/2となる。マスク領域MSにおけるリール画像は、非マスク領域NMのリール画像と比較して暗くなる。
【0080】
この後、CPU100は、再回転表示処理を終了するか否かを判定する(ステップS24)。判定結果が「YES」の場合、CPU100は再回転表示処理を終了する。一方、判定結果が「NO」の場合、CPU100は、ステップS20からステップS24までの処理を繰り返す。具体的には、第2抽選データによって指定されるシンボルSがベットライン上に停止するまで、CPU100は再回転表示処理を継続する。
【0081】
再回転表示処理についてより具体的に説明する。まず、通常ゲームにおいて、図7に示すように各リールが停止したとする。この場合、再回転条件を充足するので、モニタMの画面は、図9に示す画面に切り替わる。リール表示領域R2およびR3には、ターゲットシンボルTSの非マスク領域NMにターゲットシンボルTSがはめ込まれた画像が表示される一方、他のリール表示領域R1、R4およびR5ではベットライン上の各シンボルSと非マスク領域NMの外形とが不一致となる。
【0082】
図9に示す画面をモニタMに表示することで得られる利点は、以下の通りである。第1に、プレイヤーは画面を一見すればマスク処理がなされていることが分かるから、ルールをよく知らないプレイヤーに対して、通常ゲームからリスピンゲームへ移行することを容易に知らせることができる。第2に、プレイヤーは非マスク領域NMの形状とシンボルSの形状とが一致するか否かが一見して分かるから、プレイヤーは再回転を開始するリールを直ちに知ることができる。
【0083】
次に、再回転中の画面を図10に示す。この図に示すようにリスピンゲームが開始してリールが再回転すると、リール表示領域R1、R4およびR5には、各シンボルSが上から下へ移動する画像が表示される。このとき、ベットライン上には、円と長方形とを組み合わせた形状の非マスク領域NMが配置される。つまり、ベットライン上にターゲットシンボルTSの輪郭形状が強調して表示される。
【0084】
したがって、プレイヤーは、リスピンゲームについて詳しく知らなくても、非マスク領域NMの形状と輪郭形状が一致するシンボルSが、ベットライン上に停止すれば入賞となるといったルールを推測できる。換言すれば、ゲームのルールを文字や言葉で説明しなくても、ビデオスロットマシン1はプレイヤーにゲームのルールを直感的に伝えることができる。しかも、プレイヤーはゲームの進行中にルールを推測するから、プレイヤーは短期間でゲームを容易に理解することができ、かつ、ルールを全く知らない初心者であっても直にゲームを楽しむことができる。
【0085】
さらに、マスク処理には以下の利点がある。図10に示すように、リールの再回転中は非マスク領域NMの画像が強調される一方、マスク領域MSの画像が目立たなくなる。プレイヤーには、非マスク領域NMの窓を通してリール画像の一部を覗いているように画像が見える。このとき、プレイヤーの関心は、非マスク領域NMの形状と一致するターゲットシンボルTSが、非マスク領域NMに停止するか否かである。
【0086】
ターゲットシンボルTSが非マスク領域NMに停止する場合、非マスク領域NMに表示される画像は以下のように変化する。まず、非マスク領域NMの上部からターゲットシンボルTSの一部が見え始め、次に、非マスク領域NMのターゲットシンボルTSが次第に大きくなり、最後に、非マスク領域NMにターゲットシンボルTSがはめ込まれる。この過程は、パズルゲームで所定の穴や枠に特定のピースを当てはめた場合に似ている。プレイヤーは、非マスク領域NMにターゲットシンボルTSがはめ込まれることで、目的の事物を完成させた満足感を得る。さらに、ターゲットシンボルTSが非マスク領域NMに停止することは、ゲームのルール上の当選条件と一致するから、プレイヤーにより大きな満足感を与えることができる。
【0087】
つまり、ある入賞役が未成立の時点で、ベットライン上に入賞役の成立に必要な条件を充足するシンボルSの輪郭形状を抜き打ちしたマスクを配置することによって、ビデオスロットマシン1は、パズルゲームと同様の演出を行うとともに、入賞時にプレイヤーの気持ちを高揚させることができる。
【0088】
説明を図6に戻す。再回転表示処理が終了すると、CPU100は処理をステップS13に進め、フリーゲームの条件を満たすか否かを判定する。上述したようにフリーゲームの開始は、再回転した3つリールのうち少なくとも1つのリールについてベットライン上にターゲットシンボルTSが停止することを条件とする。第2抽選データは、再回転した各リール毎にベットライン上に停止するシンボルSを指定する。したがって、第2抽選データに基づいてフリーゲームの条件を満たすか否かを判定することができる。CPU100は、第2抽選データが指定するシンボルSがターゲットシンボルTSであるかを検査する。そして、CPU100は検査結果に基づいてフリーゲームの条件を満たすか否かを判定する。例えば、図11に示すように、ベットライン上に5個のターゲットシンボルTSが停止した場合には、フリーゲームに移行する。
【0089】
ステップS13の判定結果が「YES」の場合には、CPU100は処理をステップS14に進め、フリーゲーム処理を実行する。フリーゲーム処理では、5回のフリーゲームを実行する。フリーゲーム処理は、上述したステップS3からステップS10までの処理と概ね同様である。ただし、上述したステップS5の代わりにフリーゲーム回数の更新処理を行う。フリーゲームでは、リスピンゲームに移行することはなく、ベットライン上にターゲットシンボルTSが3個以上停止したとき、フリーゲームの回数に「5」が加算される。このため、CPU100は、フリーゲームにおける第1抽選データに基づいてベットライン上にターゲットシンボルTSが3個以上停止するか否かを判定し、判定結果に基づいてフリーゲームの回数を更新する。
【0090】
ステップS14の処理が終了した場合、または、ステップS13の判定結果が「NO」の場合には、CPU100は一連の処理を終了する。
【0091】
以上説明したように本実施形態によれば、CPU100は、ターゲットシンボルTSの輪郭形状と一致する形状の非マスク領域NMを入賞ライン上に配置した画像をモニタMに表示させる。したがって、ルールを知らないプレイヤーに対して、ターゲットシンボルTSが入賞ライン上に停止すれば入賞となることを知られせることができる。さらに、入賞時にはターゲットシンボルTSがマスク領域MSを通過して非マスク領域NMに停止するから、プレイヤーに嵌め込みパズルを完成させる満足感を与えることができるといった演出効果がある。
【0092】
<4.変形例>
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明した。しかし、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能である。また、そのような変更を伴うビデオゲーム機もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。以下に示す各種の変形例は、本発明の範囲に属することは勿論である。
【0093】
(1)上述した実施形態は、ビデオスロットマシン1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示装置を備えたビデオゲーム機であってもよい。この場合、ROM110は、プログラム、データ、およびテーブルを記録できる記録媒体であればどのようなものであってもよく、例えば、CD−ROM、MO、あるいはDVD−ROM等の情報記録媒体であってもよい。さらに、プログラム等を通信網を利用して配信するサーバのハードディスクやRAM等の情報記録媒体であってもよい。
【0094】
(2)上述した実施形態において、CPU100は、図6に示すようにステップ3で第1抽選処理を実行するとともに、ステップS11で第2抽選処理を実行した。このうち、第2抽選処理はリスピンゲームにおけるシンボルSの停止位置を定めるための処理である。本発明は、これに限定されるものではなく、第1抽選処理において、リスピンゲームにおけるシンボルSの停止位置を含めた抽選を行ってもよいことは勿論である。
【0095】
例えば、通常ゲームおけるベットライン上に停止するシンボルSの組合せを25ビットのデータで表すことができる場合に、第1抽選処理において、64ビットの第1抽選データを生成して、第2抽選処理を省略してもよい。この場合の第1抽選データは、通常ゲームのみならず、リスピンゲームおよびフリーゲームの結果を指定するものである。換言すれば、一回の抽選処理で、一回のベットボタン操作に関連するゲームのシナリオを決定してもよい。
【0096】
この場合、再回転表示処理(図6中のステップS6)では、第1抽選データに基づいて再回転の画像を表示するための読出アドレスを生成し、読出アドレスに従ってビットマップデータBMPを読み出すことによって、リール画像データを生成すればよい。そして、マスクデータMSKとリール画像データとに基づいて合成画像データを生成すればよい。
【0097】
(3)上述した実施形態では、シンボルSが移動して停止する複数のリール画像に対してマスク処理を施す場合を本発明の一実施形態として説明したが、本発明はこれに限定されず、ターゲットシンボルTSを含むシンボルSの列が移動して入賞位置に停止すると入賞となるゲームをプレイするためのビデオゲーム機に適用できることは勿論である。
【0098】
例えば、ギャンブルゲームにおいて、第1シンボルと第2シンボルとを交互に配した列を上から下に移動させ、入賞位置に第1シンボルが停止すると入賞となるルールを採用する。この場合、CPU100は、制御プログラムCPに従って次の処理を実行すればよい。
【0099】
第1に、CPU100は、第1シンボルと第2シンボルとが移動して停止する動画像を表す動画像データを生成する。
【0100】
第2に、CPU100は、マスク領域と非マスク領域とを有しそれらの境界が第1シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータを生成する。
【0101】
第3に、CPU100は、動画像データとマスクデータとに基づいて、動画像と入賞位置に非マスク領域を配置したマスク画像とを合成した合成画像を表示するための合成画像データを生成する。
【0102】
第4に、CPU100は、グラフィックコントローラ130に合成画像データを出力して、モニタMにマスク処理が施された合成画像を表示させる。
【0103】
(4)上述した実施形態では、ターゲットシンボルTSの一例としてリスピンゲームの契機となる星のシンボルSを取り上げて説明したが、本発明はこれに限定されないことは勿論である。
【0104】
例えば、「7」のシンボルSがベットライン上に5個揃うことをジャックポット役の成立条件とする。この場合、4個のリールが停止した状態で「7」のシンボルSがベッライン上に4個揃っていることを条件に、上述したマスク処理を実行してもよい。具体的には、CPU100は以下の手順で処理すればよい。
【0105】
第1に、CPU100は、第1抽選データに基づいて、ベットライン上に「7」のシンボルが4個または5個停止するか否かを判定する。
【0106】
第2に、判定結果が「YES」であれば、マスク処理を実行する一方、判定結果が「NO」であればマスク処理を実行しない。
【0107】
第3に、マスク処理には「7」のシンボルSの輪郭形状を型抜きしたマスクを用いる。また、「7」のシンボルSがベットライン上に4個停止する場合には、第1抽選データに基づいて、「7」のシンボルSが停止しないリールを特定する。そして、当該リールの回転を最後に停止させるように、リール画像処理を実行する。
【0108】
第4に、CPU100はベットライン上に「7」のシンボルが4つ停止した時点で、マスク処理を開始する。CPU100は最後のリールが回転中にマスク処理を施した合成画像を表示させる。
【0109】
つまり、CPU100は、ある役に入賞する可能性がある画像を表示装置に表示させているとき、ベットライン上に停止すると当該役を構成するシンボルSをターゲットシンボルTSとしたマスク処理を実行すればよい。
【0110】
さらに、ターゲットシンボルTSが複数あってもよいことは、勿論である。例えば、総てのシンボルSをターゲットシンボルTSとして、上述したようにベットライン上に同一のシンボルSが4個停止することを条件に、マスク処理を行うようにしてもよい。
【0111】
この場合、各シンボルSに対応する各マスクデータMSKをROM110に記憶しておく。CPU100は、第1抽選データに基づいて役を構成するターゲットシンボルTSを特定し、各マスクデータの中から当該ターゲットシンボルTSに対応するマスクデータを選択する。そして、CPU100は、選択したマスクデータを用いて、マスク処理を施した合成画像データを生成すればよい。
【0112】
(5)上述した実施形態において、CPU100は、リール画像データとマスクデータMSKとを乗算して合成画像データを生成してもよい。この場合、マスクデータMSKは、各画素毎に乗算係数を表すように設定する。リール画像データを構成するDR、DG、およびDBに各々対応する係数をKR、KG、およびKBで表すものとする。例えば、マスク領域MSにおけるKR、KG、およびKBを、KR=0.5、KG=0.5、およびKB=0.5に設定し、非マスク領域におけるKR、KG、およびKBを、KR=1、KG=1、およびKB=1に設定すれば、上述した実施形態と同様の合成画像データを得ることができる。
【0113】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、特定シンボルが入賞位置に停止すると入賞となるゲームを実行するビデオゲーム機において、特定シンボルの輪郭形状と一致する形状の非マスク領域を入賞位置に配置した画像を表示装置に表示させるから、ルールを知らないプレイヤーに対して、特定シンボルが入賞位置に停止すれば入賞となることを知られせることができる。さらに、入賞時には特定シンボルがマスク領域を通過して非マスク領域に停止するから、プレイヤーに嵌め込みパズルを完成させる満足感を与えることができるといった演出効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるビデオスロットマシン1の外観を示す斜視図である。
【図2】モニタ10の表示画面の一例を示す説明図である。
【図3】ビデオスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ROM110の記憶内容を示す説明図である。
【図5】マスクデータMSKに基づいて生成されるマスク画像を示す説明図である。
【図6】CPU100が実行する制御プログラムCPの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】再回転条件を充足する表示画面の一例を示す説明図である。
【図8】再回転表示処理におけるCPU100の動作を示すフローチャートである。
【図9】リスピンゲームの開始時におけるモニタMの表示画面の一例を示す説明図である。
【図10】リスピンゲーム中に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図11】フリーゲームに移行する条件を充足するモニタMの表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ビデオスロットマシン(ビデオゲーム機)
S シンボル
TS ターゲットシンボル(特定シンボル)
M モニタ(表示装置)
100 CPU(制御装置、表示制御装置)
110 ROM(記憶部)
130 グラフィックコントローラ(表示制御装置)
BMP1〜BMP20(シンボルデータ)
MS マスク領域
NM 非マスク領域

Claims (19)

  1. 特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルの列が移動して停止する動画像を表示する表示装置を備え、前記特定シンボルが入賞位置に停止すると、入賞となるゲームをプレイするためのビデオゲーム機において、
    前記複数のシンボルが移動して停止する動画像を表す動画像データを生成し、マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータを生成し、前記動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記動画像と前記入賞位置に前記非マスク領域を配置した前記マスク画像とを合成して前記動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる表示制御装置を備え、
    前記動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記合成画像は前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像となるビデオゲーム機。
  2. 前記動画像は、複数のリールの画像を含み、前記各リールには複数の前記シンボルが配置されており、前記ゲームは、前記各リールをまたがる入賞ライン上に予め定められた前記シンボルの組合せが揃うと役が成立する
    請求項1に記載のビデオゲーム機。
  3. 前記マスク画像は、前記マスク領域において半透明である一方、前記非マスク領域において透明であることを特徴とする請求項1または2に記載のビデオゲーム機。
  4. 前記表示制御装置は、
    予め定められた条件を満たすか否かを判定し、前記条件を満たすときに前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる一方、前記条件を満たさないときに前記動画像データに基づいて前記動画像を表示させる
    請求項1または2に記載のビデオゲーム機。
  5. 前記表示制御装置は、前記条件を満たすときにのみ前記合成画像データを生成する請求項4に記載のビデオゲーム機。
  6. 前記表示制御装置は、
    前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する抽選データを生成し、
    前記抽選データの値が予め定められた値であるか否かを判定し、
    判定結果に基づいて、前記合成画像データを生成して前記合成画像を前記表示装置に表示させるか、前記動画像データに基づいて前記表示装置に前記動画像を表示させるかを決定する
    請求項2に記載のビデオゲーム機。
  7. 前記表示制御装置は、
    乱数値を取るように前記抽選データを生成し、
    前記抽選データに基づいて前記役を決定する
    請求項6に記載のビデオゲーム機。
  8. 前記特定シンボルは複数あり、
    前記マスクデータは前記特定シンボル毎に定められており、
    前記表示制御装置は、
    前記抽選データに基づいて、前記複数のマスクデータの中から選択した前記マスクデータを用いて、前記合成画像データを生成する
    請求項6に記載のビデオゲーム機。
  9. 前記表示制御装置は、
    ある役に対応したシンボルの組合わせが揃う可能性がある画像を前記表示装置に表示させているときに、前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させ、
    選択した前記マスクデータが、前記役を構成する前記特定シンボルに対応するものである
    請求請8に記載のビデオゲーム機。
  10. 前記表示制御装置は、
    前記各シンボルの画像を表す各シンボルデータと前記マスクデータとを記憶する記憶部を備え、
    前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて前記動画像データを生成する
    請求項6乃至9のうちいずれか1項に記載のビデオゲーム機。
  11. 前記動画像データは、各画素毎に画像を指定するビットマップ形式のデータであり、
    前記マスクデータは、前記各画素毎に値を指定するデータであり、かつ、前記マスク領域と前記非マスク領域とを区別できるようにデータ値が設定されており、
    前記表示制御装置は、
    前記マスクデータに基づいて前記マスク領域であるか前記非マスク領域であるかを前記各画素毎に判定し、
    前記マスク領域であると判定した場合には、前記マスクデータと前記動画像データとを演算して前記合成画像データを生成する一方、前記非マスク領域であると判定した場合には、前記動画像データを前記合成画像データとして生成する
    請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載のビデオゲーム機。
  12. 特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルが移動して停止する動画像を複数のリールの各々に表示する表示装置を備え、前記各リールをまたがる入賞ライン上に特定数の前記特定シンボルが停止すると、前記特定シンボルが停止したリールは固定し、他のリールは再始動させて、前記他のリールの前記入賞ライン上に前記特定シンボルが停止すると役が成立するゲームをプレイするためのビデオゲーム機において、
    前記各シンボルの画像を表示するための各シンボルデータと、マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータとを記憶する記憶部と、
    乱数値をとり、前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する第1抽選データを生成する第1抽選部と、
    前記第1抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、前記各リール上で前記シンボルが移動して停止する動画像を表す第1動画像データを生成する第1画像処理部と、
    前記第1抽選データに基づいて、前記他のリールを再始動させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定結果が再始動を指示する場合は、前記他のリールの前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する第2抽選データを生成する第2抽選部と、
    前記第2抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、再始動の動画像を表す第2動画像データを生成する第2画像処理部と、
    前記第2動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記再始動の動画像と前記入賞ライン上に前記非マスク領域を配置したマスク画像とを合成して前記再始動の動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像を、前記再始動の動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像とする合成画像処理部と、
    前記第1動画像データおよび前記合成画像データに基づいて前記表示装置に画像を表示させる制御部と
    を備えるビデオゲーム機。
  13. 特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルが移動して停止する動画像を複数のリールの各々に表示する表示装置を備え、前記各リールをまたがる入賞ライン上に特定数の前記特定シンボルが停止すると、前記特定シンボルが停止したリールは固定し、他のリールは再始動させて、前記他のリールの前記入賞ライン上に前記特定シンボルが停止すると役が成立するゲームをプレイするためのビデオゲーム機において、
    前記各シンボルの画像を表示するための各シンボルデータと、マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータとを記憶する記憶部と、
    乱数値をとり、ゲームの進行を指定する抽選データを生成する抽選部と、
    前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、前記各リール上で前記シンボルが移動して停止する動画像を表す第1動画像データを生成する第1画像処理部と、
    前記抽選データに基づいて、前記他のリールを再始動させるか否かを判定する判定部と、
    前記判定結果が再始動を指示する場合は、前記抽選データと前記各シンボルデータとに基づいて、再始動の動画像を表す第2動画像データを生成する第2画像処理部と、
    前記第2動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記再始動の動画像と前記入賞ライン上に前記非マスク領域を配置したマスク画像とを合成して前記再始動の動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成し、前記合成画像を、前記再始動の動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像とする合成画像処理部と、
    前記第1動画像データおよび前記合成画像データに基づいて前記表示装置に画像を表示させる制御部と
    を備えるビデオゲーム機。
  14. 特定シンボルを含み、それらの輪郭形状が相違する複数のシンボルの列が移動して停止する複数のリールの画像を表示する表示装置と制御装置とを備え、前記各リールをまたがる入賞ライン上に予め定められた前記シンボルの組合せが揃うと役が成立するゲームをプレイするためのビデオゲーム機を制御する画像表示プログラムであって、
    前記制御装置に、
    前記複数のシンボルが移動する動画像を表す動画像データを生成させ、
    マスク領域と非マスク領域とを有し前記マスク領域と前記非マスク領域との境界が前記特定シンボルの輪郭形状と一致するマスク画像を表すマスクデータを生成させ、
    前記動画像データと前記マスクデータとに基づいて、前記動画像と前記入賞位置に前記非マスク領域を配置した前記マスク画像とを合成して前記動画像に前記マスク画像を重ねた合成画像を表示するための合成画像データを生成させ、前記合成画像を、前記再始動の動画像の前記特定シンボルが前記入賞位置に停止した場合、前記非マスク領域に前記特定シンボルが嵌め込まれた画像とし、
    前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる
    画像表示プログラム。
  15. 前記制御装置に、
    予め定められた条件を満たすか否かを判定させ、
    前記条件を満たすときに前記合成画像データに基づいて前記合成画像を前記表示装置に表示させる一方、前記条件を満たさないときに前記動画像データに基づいて前記動画像を表示させる
    請求項14に記載の画像表示プログラム。
  16. 前記制御装置に、前記条件を満たすときにのみ前記合成画像データを生成させる請求項15に記載の画像表示プログラム。
  17. 前記制御装置に、
    乱数値をとり、前記入賞ライン上に停止する前記各シンボルを指定する抽選データを生成させ、
    前記抽選データの値が予め定められた値であるか否かによって、前記条件を満たすか否かを判定させる
    請求項15に記載の画像表示プログラム。
  18. 前記特定シンボルは複数あり、
    前記マスクデータは前記特定シンボル毎に定められており、
    前記制御装置に、
    前記抽選データに基づいて、前記複数のマスクデータの中から選択した前記マスクデータを用いて、前記合成画像データを生成させる
    請求項17に記載の画像表示プログラム。
  19. 前記動画像データは、各画素毎に画像を指定するビットマップ形式のデータであり、
    前記マスクデータは、前記各画素毎に値を指定するデータであり、かつ、前記マスク領域と前記非マスク領域とを区別できるようにデータ値が設定されており、
    前記制御装置に、
    前記マスクデータに基づいて前記マスク領域であるか前記非マスク領域であるかを前記各画素毎に判定させ、
    前記マスク領域であると判定した場合には、前記マスクデータと前記動画像データとを演算して前記合成画像データを生成させる一方、前記非マスク領域であると判定した場合には、前記動画像データを前記合成画像データとして生成させる
    請求項14乃至19のうちいずれか1項に記載の画像表示プログラム。
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