JP3780876B2 - 巻線方法および巻線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数に分割されたコアに線材を巻き付ける巻線方法および巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータなどに使用されるコイルは、線材が巻き付けられるコアが、複数に分割されたものがあり、この複数に分割された状態のコアに対して線材を巻き付けるものとして、例えば、特開平11−332185号公報に記載されたものがある。この公報記載のものは、一つのコアを互いに直交するX,Y方向に移動可能なX−Yテーブル上にセットした状態で、X,Y方向に位置調整しつつX−Yテーブル全体をコアとともに回転させて、ノズルから繰り出される線材をコアに順次巻き付けていく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した公報記載のものにおいて、例えば図5の平面図および図6の正面図に示すように、3相モータの場合に、3相分の分割コア1を一列に並べた状態で同時に線材3を巻き付ける場合を想定すると、コア1をセットしたX−Yテーブルの回転により、あるいは線材3を繰り出すノズル5のコア1に対する旋回移動により、ノズル5が、隣接するコア1相互間の隙間を相対的に周回する必要が生じ、このため、巻き付け速度が遅くなり生産性の低下を招くものとなる。
【0004】
また、ノズル5の周回移動を容易にするために、コア1相互間の間隔を大きくすると、X−Yテーブルが大型化し、装置全体の大型化を招く。
【0005】
そこで、この発明は、巻き付け速度の低下および装置全体の大型化を防止しつつ、複数のコアに同時に線材を巻き付けられるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、搬送ライン上を順次搬送される複数に分割されたコアに線材を巻き付ける巻線方法において、前記コアを、前記搬送ラインに沿って互いに隣接した状態で配置した複数の受け治具上にそれぞれセットし、この各受け治具を、前記搬送ライン側を回動支点として回動する複数の旋回アームの先端側にそれぞれ設けて、この各旋回アームの旋回動作により、前記コアとともに前記搬送ラインから外れた位置で、かつ前記線材を繰り出す複数のノズルの旋回動作スペースを周囲に有する位置まで移動させた状態で、前記各ノズルを前記各コアの周囲を旋回させつつノズルから繰り出す線材を前記コアに巻き付ける方法としてある。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明の巻線方法において、前記複数の旋回アームは、前記旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なるものとしてある。
請求項3の発明は、請求項2の発明の巻線方法において、前記複数の旋回アームは、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれている。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明の巻線方法において、巻き付け終了後、各受け治具をコアとともに搬送ライン上に戻し、受け治具上のコアを、搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送する方法としてある。
【0008】
請求項の発明は、請求項の発明の巻線方法において、受け治具上のコアを、搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送した後、前記線材をノズル側に引き戻す方法としてある。
【0009】
請求項の発明は、請求項1ないしのいずれかの発明の巻線方法において、ノズルの旋回動作に伴って、前記ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、前記旋回方向と同方向に回転させる方法としてある。
【0010】
請求項の発明は、複数に分割されたコアを順次搬送する搬送ラインと、前記複数のコアの周囲をそれぞれ旋回しつつ繰り出す線材を前記コアに巻き付ける複数のノズルと、前記複数のコアがそれぞれセットされ、前記搬送ラインに沿って互いに隣接した位置から、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置まで移動可能な複数の受け治具と、この各受け治具を先端側にそれぞれ備え、基端側の前記搬送ライン側を回動支点として旋回動作する複数の旋回アームとを備えている構成としてある。
【0011】
請求項の発明は、請求項の発明の構成において、前記複数の旋回アームは、前記旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なる構成としてある。
請求項9の発明は、請求項8の発明の構成において、前記複数の旋回アームは、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれている。
【0012】
請求項10の発明は、請求項7ないし9のいずれかの発明の構成において、複数のコアを把持しつつ、受け治具上にセットするとともに、巻き付け終了後搬送ライン上に戻されたコアを搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送する移送機構を備えている構成としてある。
【0013】
請求項11の発明は、請求項10の発明の構成において、移送機構により搬送用支持手段上に移送したコアとノズルとの間の線材を前記ノズル側に引き戻す引き戻し手段を設けた構成としてある。
【0014】
請求項12の発明は、請求項ないし11のいずれかの発明の構成において、ノズルの旋回動作に伴って、前記ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、前記旋回方向と同方向に回転させる回転駆動機構を備えている構成としてある。
【0015】
請求項13の発明は、請求項12の発明の構成において、線材供給部は、ノズルと一体的に回転可能に設けられている構成としてある。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、複数のコアに線材を巻き付ける際に、コアをセットした受け治具を、線材を繰り出すノズルの旋回動作スペースを有する位置まで移動させるので、ノズルから繰り出される線材のコアへの巻き付け速度を高めることができるとともに、ノズルを固定とした場合のコアとともに回転可能なテーブルが不要となり、装置全体の大型化が回避される。
また、旋回アームを搬送ライン側の一端を支点として回転させることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、複数の旋回アームを、旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なるようにすることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
請求項3の発明によれば、複数の旋回アームを、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれるようにすることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
請求項4の発明によれば、受け治具に対して次に線材を巻き付ける複数のコアを連続して投入でき、コアに対する巻き付け作業を連続して行うことができる。
【0018】
請求項の発明によれば、受け治具上のコアを、搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送した後、線材をノズル側に引き戻すようにしたので、コアとノズルとの間の線材の弛みを解消して線材が絡まったりするのを防止でき、次回の巻き付け時に充分な張力を付与して巻き付けを良好にできる。
【0019】
請求項の発明によれば、ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、ノズルの旋回に伴ってこの旋回方向と同方向に回転させるようにしたので、コアに巻き付けられる線材のねじれを防止することができる。
【0020】
請求項の発明によれば、複数のコアに線材を巻き付ける際に、コアをセットした受け治具を、ノズルの旋回動作スペースを有する位置まで移動させることで、ノズルから繰り出される線材のコアへの巻き付け速度を高めることができるとともに、ノズルを固定とした場合のコアとともに回転可能なテーブルが不要となり、装置全体の大型化が回避される。
また、旋回アームを搬送ライン側を回動支点として回転させることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
【0021】
請求項の発明によれば、複数の旋回アームを、旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なるようにすることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
請求項9の発明によれば、複数の旋回アームを、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれるようにすることで、コアがセットされた受け治具を、搬送ラインに沿って互いに隣接した位置と、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置との間を、容易に移動させることができる。
【0022】
請求項10の発明によれば、移送機構により、複数のコアを把持しつつ、受け治具上にセットするとともに、巻き付け終了後搬送ライン上に戻されたコアを搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送することで、コアに対する巻き付け作業を連続して行うことができる。
【0023】
請求項11の発明によれば、搬送用支持手段上に移送したコアとノズルとの間の線材を、引き戻し手段によりノズル側に引き戻すようにしたので、コアとノズルとの間の線材の弛みを解消して線材が絡まったりするのを防止でき、次回の巻き付け時に充分な張力を付与して巻き付けを良好にできる。
【0024】
請求項12の発明によれば、回転駆動機構により、ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、ノズルの旋回に伴ってこの旋回方向と同方向に回転させるようにしたので、コアに巻き付けられる線材のねじれを防止することができる。
【0025】
請求項13の発明によれば、線材供給部は、ノズルと一体的に回転可能に設けられているので、ノズルの回転による線材巻き付け動作に伴って、線材供給部も一体的に回転するので、コアに巻き付けられる線材のねじれを確実に防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0027】
図1は、この発明の一実施形態を示す巻線装置の概略を示す平面図、図2は図1のL矢視図である。モータや電動機に使用されるコイルにおける複数に分割されたコア7が、図1中で左右方向に延長される搬送ライン9上を、1列状態で図中で右から左方向に順次搬送される。ここでは、3相モータにおいて分割された複数のコアのうち、3相分の3つのコア7a,7b,7cに対し線材11a,11b,11cを同時に巻き付ける場合を説明する。
【0028】
巻き付け作業を行う3つのコア7a,7b,7cは、図2に示すように、搬送ライン9に沿って互いに隣接した状態で配置された受け治具13a,13b,13c上にセットされ、この状態から3つのコア7a,7b,7cが受け治具13a,13b,13cとともに図1中で二点鎖線で示す位置まで移動した状態で、ノズル15a,15b,15cから繰り出される線材11a,11b,11cが3つのコア7a,7b,7cに同時に巻き付けられる。
【0029】
各コア7a,7b,7cの二点鎖線で示す位置は、搬送ライン9から外れた位置で、かつ前記線材11a,11b,11cを繰り出す複数のノズル15a,15b,15cの旋回動作スペースを周囲に有する位置である。なお、ノズル15a,15b,15cは、図2では省略してある。
【0030】
搬送ライン9は、図2に示すように、巻線が済んでいないコア7が1列に配置されるコア供給レール17と、巻線が済んだコア7が1列に配置される搬送用支持手段としてのコア払い出しレール19とを備え、これら両レール17,19相互間の払い出しレール19側に、前記した3つの受け治具13a,13b,13cが配置されている。
【0031】
受け治具13a,13b,13cは、図2のM矢視図である図3に示すように、搬送ライン9に沿う両側部に、コア7の第1フランジ21の両側部を覆うように図中で上方に突出する突起部23を備え、受け面25は、図2に示すように第1フランジ21の凸状の円弧面に対応して凹状の円弧面に形成されている。
【0032】
搬送ライン9の上方には、巻線の済んでいない3つのコア7を、コア供給レール17から受け治具13a,13b,13c上に移送セットするとともに、巻線の済んだ3つのコア7を、受け治具13a,13b,13c上からコア払い出しレール19上に移送する移送機構27が配置されている。
【0033】
この移送機構27は、コア7の第1フランジ21に対し被巻線部29を介して反対側に形成される第2フランジ31をクランプする一対のクランプ爪33を備えている。クランプ爪33はその上部に配置された保持板35に対し、回動支持ピン37を介して回動可能となっている。このクランプ爪33のクランプおよびアンクランプ動作は、図示しないシリンダによってなされるものとする。
【0034】
保持板35は、その上方に配置された上下シリンダ38のピストンロッド39の下端に連結されて、クランプ爪33とともに上下動可能となっている。さらに、上下シリンダ38は、搬送シリンダ41のピストンロッド43の先端に連結されて、コア供給レール17の上方位置と、コア払い出しレール19の上方位置との間を移動可能となっている。なお、移送機構27は、図1では省略してある。
【0035】
図2に示すように、各受け治具13a,13b,13cの下部には、旋回アーム45a,45b,45cの他端となる先端側がそれぞれ連結されている。このうち旋回アーム45aは受け治具13aの下面に直接固定され、旋回アーム45bは、旋回アーム45aの下方位置にてブロック47を介して受け治具13bに固定され、さらに旋回アーム45cは、旋回アーム45bの下方位置にてブロック49を介して受け治具13cに固定されている。
【0036】
各旋回アーム45a,45b,45cの一端となる基端側は、図1に示すように、図示しない装置基台に立設された回動支持軸51a,51b,51cに回動可能に連結されている。また、搬送ライン9の図1中で下部側となる側方には、各旋回アーム45a,45b,45cを旋回させるオフセット用シリンダ53a,53b,53cが配置されている。
【0037】
オフセット用シリンダ53a,53b,53cは、その基端部が上記した装置基台に立設された回動支持軸55a,55b,55cに回動可能に連結され、そのピストンロッド57a,57b,57cの先端が各旋回アーム45a,45b,45cの先端部付近に回動可能に連結されている。すなわち、オフセット用シリンダ53a,53b,53cの駆動により、各旋回アーム45a,45b,45cが回動支持軸51a,51b,51cを中心に回動し、これとともに受け治具13a,13b,13cが、実線位置と二点鎖線位置との間を移動することになる。
【0038】
図4は、ノズル15aおよびそれに付随する機構の詳細を示す斜視図である。なお、ここではノズル15aについてのみ示してあるが、他の2つのノズル15b,15cおよびそれに付随する機構は、図4のものと同様であるので省略する。
【0039】
ノズル15aは、長尺のフレーム59の先端付近に装着したL字型のブラケット61に回転可能に取り付けられた一対のローラ63,65を備えている。フレーム59のさらに先端側には、アタッチメント67が装着され、このアタッチメント67に、前記一対のローラ63,65相互間から繰り出される線材11aをガイドする3つのガイドローラ69,71,73が回転可能に設けられている。
【0040】
線材11aは、ガイドローラ69に対して図4中で紙面の表側にガイドされ、ガイドローラ71に対しては同紙面の裏側にガイドされ、さらにガイドローラ73に対して同紙面の表側にガイドされ、この状態でフレーム59全体が矢印Nで示す方向に回転することで、線材11aがコア7aの被巻線部29に巻き付けられていく。
【0041】
フレーム59の基端側には、線材供給用モータ79が装着され、線材供給用モータ79には、線材11aが巻かれている線材供給リール81が回転可能に連結されている。この線材供給リール81が回転することで、線材11aが順次ノズル15a側に供給される。
【0042】
フレーム59の基端部は、L字型に屈曲した屈曲部83を有し、この屈曲部83の先端側には、フレーム59全体を前記した矢印N方向に回転させるノズル回転用モータ85の駆動軸87が連結されている。
【0043】
上記したノズル回転用モータ85は回転駆動機構を構成しており、上記フレーム59、線材供給用モータ79および線材供給リール81は、回転駆動機構によりノズルの旋回方向と同方向に回転する線材供給部を構成している。
【0044】
次に作用を説明する。図2中で、コア払い出しレール19上にあるコア7は、既に巻線が終了しているものであり、この3つのコアからは、図1に示すように線材11a,11b,11cがそれぞれ引き出され、図4に示したノズル15a(15b,15c)に達している。そして、図2に示すように、3つの受け治具13a,13b,13cには、移送機構27により、コア供給レール17から3つのコア7が移送され、セットされている。
【0045】
この状態から、移送機構27はクランプ爪33によりコア7をアンクランプし、上下シリンダ38を駆動してクランプ爪33を上昇させておく。そして、図1に示してあるオフセット用シリンダ53a,53b,53cの駆動により、各旋回アーム45a,45b,45cが回動支持軸51a,51b,51cを中心に図1中で反時計方向に回動し、これに伴いコア7a,7b,7cが受け治具13a,13b,13cとともに、それぞれA,B,Cで示す方向に、搬送ライン9上における実線位置から二点鎖線位置までオフセット移動する。この移動により、各コア7a,7b,7cは、図4に示すように、被巻線部29に線材11a,11b,11cが接触して巻始めの状態となる。
【0046】
ここで、コア7cをオフセット移動させるときは、コア7cがノズル15a,15bに干渉しないようにノズル15a,15bの位置を調整しておき、またコア7bをオフセット移動させるときは、コア7bがノズル15aに干渉しないようにノズル15aの位置を調整しておく。あるいは、上記した干渉を防ぐために、各ノズル15a,15b,15cを含む図4に示した機構全体を、上下方向(図1中で紙面に直交する方向)に移動可能とし、オフセット移動時には上方に待機させるようにしてもよい。
【0047】
この状態で、図4に示すノズル回転用モータ85の駆動により、フレーム59全体をノズル15a,15b,15cとともに矢印N方向に回転させることで、先端側のガイドローラ73がコア7の被巻線部29の周囲を旋回し、これと同時に、線材供給用モータ79の駆動により、線材11a,11b,11cが順次供給され、この供給される線材11a,11b,11cがコア7に巻き付けられていく。
【0048】
この巻き付け作業は、ノズル15a,15b,15cを単に旋回させるだけではなく、線材供給用モータ79および線材供給リール81が取り付けられているフレーム59全体を回転させているので、線材11a,11b,11cの捻れが回避され、スムーズに行うことができる。
【0049】
コア7a,7b,7cに対する線材11a,11b,11cの巻き付け作業がそれぞれ終了すると、コア7a,7b,7cの順に、各コア7a,7b,7cを搬送ライン9上に戻すようオフセット用シリンダ53a,53b,53cを順次駆動して、受け治具13a,13b,13cを搬送ライン9上に戻す。コア7a,7b,7cを搬送ライン9上に戻す際には、線材供給用モータ79を駆動してノズル15a,15b,15cから線材11a,11b,11cを適宜供給する。
【0050】
コア7bを搬送ライン9上に戻す際には、コア7bがノズル15aに干渉しないように、またコア7cを搬送ライン9上に戻す際には、コア7cがノズル15b,15aに干渉しないように、前記したオフセット移動時と同様の措置を行う。
【0051】
その後、上下シリンダ38が駆動してクランプ爪33が下降し、搬送ライン9上のコア7a,7b,7cをそれぞれクランプし、この状態でコア7a,7b,7cを、受け治具13a,13b,13cの凹状の受け面25から少し浮かせた状態で、搬送シリンダ41の駆動により、巻線済のコア7を押し出すようにして図2中で左方向に移動させ、払い出しレール19上に移送する。
【0052】
この移送により、各コア7a,7b,7cは、各ノズル15a,15b,15cに対してそれぞれ近づくことになるので、各ノズル15a,15b,15cから繰り出されている線材11a,11b,11cには弛みが発生する。このため、このとき線材供給用モータ79を適宜逆回転させて、線材11a,11b,11cを各ノズル15a,15b,15cから引き戻し、弛みの発生を解消して線材11a,11b,11cが絡まったりするのを防止し、次回の巻き付け時に充分な張力を付与して巻き付けを良好にできる。したがって、上記線材供給用モータ79は、線材をノズル側に引き戻す引き戻し手段を構成している。
【0053】
巻線済のコア7a,7b,7cの払い出しレール19への移送が完了したら、クランプ爪33を、アンクランプ状態として上下シリンダ37の駆動により上昇させ、さらに搬送シリンダ41の駆動により、クランプ爪33を、上下シリンダ37とともに後退させて、次に線材を巻き付けるためにコア供給レール17上に搬送されている3つのコア7の上方位置まで移動させる。そして、このコア供給レール17上の3つのコア7をクランプ爪33によりクランプして受け治具13a,13b,13c上に移送セットし、以後同様にして巻線作業を連続して行う。
【0054】
このように、上記した巻線装置による巻線方法によれば、複数のコア7a,7b,7cに対し線材11a,11b,11cを巻き付ける際に、コア7a,7b,7cをセットした受け治具13a,13b,13cを、ノズル15a,15b,15cの旋回動作スペースを有する位置までオフセット移動させるので、ノズル15a,15b,15cから繰り出される線材11a,11b,11cのコア7a,7b,7cへの巻き付け速度を高めることができ、生産性が向上したものとなる。また、ノズル15a,15b,15cを固定とした場合のコア7とともに回転可能なテーブルが不要となり、装置全体の大型化が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す巻線装置の概略を示す平面図である。
【図2】図1のL矢視図である。
【図3】図2のM矢視図である。
【図4】ノズルおよびそれに付随する機構の詳細を示す斜視図である。
【図5】従来例を示す巻線方法の概略を示す平面図である。
【図6】従来例を示す巻線方法の概略を示す正面図である。
【符号の説明】
9 搬送ライン
7(7a,7b,7c) コア
11a,11b,11c 線材
13a,13b,13c 受け治具
15a,15b,15c ノズル
19 コア払い出しレール(搬送用支持手段)
27 移送機構
45a,45b,45c 旋回アーム
59 フレーム(線材供給部)
79 線材供給用モータ(線材供給部,引き戻し手段)
81 線材供給リール(線材供給部)
85 ノズル回転用モータ(回転駆動機構)

Claims (13)

  1. 搬送ライン上を順次搬送される複数に分割されたコアに線材を巻き付ける巻線方法において、前記コアを、前記搬送ラインに沿って互いに隣接した状態で配置した複数の受け治具上にそれぞれセットし、この各受け治具を、前記搬送ライン側を回動支点として回動する複数の旋回アームの先端側にそれぞれ設けて、この各旋回アームの旋回動作により、前記コアとともに前記搬送ラインから外れた位置で、かつ前記線材を繰り出す複数のノズルの旋回動作スペースを周囲に有する位置まで移動させた状態で、前記各ノズルを前記各コアの周囲を旋回させつつノズルから繰り出す線材を前記コアに巻き付けることを特徴とする巻線方法。
  2. 前記複数の旋回アームは、前記旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の巻線方法。
  3. 前記複数の旋回アームは、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれていることを特徴とする請求項2記載の巻線方法。
  4. 巻き付け終了後、各受け治具をコアとともに搬送ライン上に戻し、受け治具上のコアを、搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送することを特徴とする請求項1ないし3記載の巻線方法。
  5. 受け治具上のコアを、搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送した後、前記線材をノズル側に引き戻すことを特徴とする請求項記載の巻線方法。
  6. ノズルの旋回動作に伴って、前記ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、前記旋回方向と同方向に回転させることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の巻線方法。
  7. 複数に分割されたコアを順次搬送する搬送ラインと、前記複数のコアの周囲をそれぞれ旋回しつつ繰り出す線材を前記コアに巻き付ける複数のノズルと、前記複数のコアがそれぞれセットされ、前記搬送ラインに沿って互いに隣接した位置から、前記搬送ラインに対して外れた位置で、かつ前記複数のノズルのそれぞれの旋回動作スペースを周囲に有する位置まで移動可能な複数の受け治具と、この各受け治具を先端側にそれぞれ備え、基端側の前記搬送ライン側を回動支点として旋回動作する複数の旋回アームとを備えていることを特徴とする巻線装置。
  8. 前記複数の旋回アームは、前記旋回動作を行う際の回動角度が互いに異なることを特徴とする請求項7記載の巻線装置。
  9. 前記複数の旋回アームは、旋回動作がなされる旋回軌跡面に対して直交する方向に互いにずれていることを特徴とする請求項8記載の巻線装置。
  10. 複数のコアを把持しつつ、受け治具上にセットするとともに、巻き付け終了後搬送ライン上に戻されたコアを搬送ラインにおける搬送用支持手段上に移送する移送機構を備えていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の巻線装置。
  11. 移送機構により搬送用支持手段上に移送したコアとノズルとの間の線材を前記ノズル側に引き戻す引き戻し手段を設けたことを特徴とする請求項10記載の巻線装置。
  12. ノズルの旋回動作に伴って、前記ノズルに線材を順次供給する線材供給部を、前記旋回方向と同方向に回転させる回転駆動機構を備えていることを特徴とする請求項ないし11のいずれかに記載の巻線装置。
  13. 線材供給部は、ノズルと一体的に回転可能に設けられていることを特徴とする請求項12記載の巻線装置。
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