JP2915263B2 - コイル巻線機 - Google Patents

コイル巻線機

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JP2915263B2
JP2915263B2 JP5267281A JP26728193A JP2915263B2 JP 2915263 B2 JP2915263 B2 JP 2915263B2 JP 5267281 A JP5267281 A JP 5267281A JP 26728193 A JP26728193 A JP 26728193A JP 2915263 B2 JP2915263 B2 JP 2915263B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイルの巻線作業を行
うコイル巻線機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】コイルの巻線作業を行うコイル巻線機は
例えば、ノズルから線材を送り出しながらボビンを回転
させることで線材をボビンの胴部に巻き付けるように構
成されている。
【0003】線材の巻始めと巻終わりにはボビンの端面
に設けた端子に線材を絡げて係止する。端子から巻線部
に、あるいは巻線部から端子に至る引き出し線は、ボビ
ンの中心軸と略平行に導かれ、巻線部に対して略90度
に屈折する。この屈折部を形成するために例えば線材を
ボビン胴部に一時的に押し付ける線押さえ具が使用され
る。すなわち、端子からボビン中心軸と平行にボビン胴
部に導いた線材をこの線押さえ具で押さえて、ノズルを
ボビンの外周に沿って動かし、線材の線押さえ具に押さ
えられた部分と、ノズルに誘導された部分との間で屈折
部を形成している。このようにして形成された屈折部
は、テープで胴部に係止したり、あるいは屈折後の線材
がボビン胴部を一周することで胴部に係止している。
【0004】
【発明の課題】ところで、コイルには高周波特性や耐圧
上の理由で一本の太線をボビンに巻く代わりに、リッツ
線のように複数の細い線材を並列にボビンに巻き付ける
ものがあるが、上記の巻線機で複数のノズルによりこの
ようなコイルの巻線作業を行おうとしても、これらノズ
ルから同時に供給される線材を並列状態を維持してボビ
ンに巻き付けることは困難で、巻線の途中で線材が捩れ
たり、一方の線材がもう一方の線材の上に乗り上げたり
しがちであった。また、巻線と引き出し線の間の線材の
屈折部においては、線材の並列維持はさらに困難にな
る。
【0005】こうした線材の捩れや重なりは巻乱れや断
線の原因となるので好ましくないが、上記の巻線機では
これらの現象を回避することはできなかった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決すべくなされ
たもので、複数の線材を同時に使用する巻線作業に適し
た巻線機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を達成するための手段】本発明は、ボビンを回転
駆動するスピンドルと、ボビンに線材を供給するノズル
とを用いて線材をボビンに巻き付けるコイル巻線機にお
いて、ノズルをノズル中心軸を中心として旋回させるノ
ズルの旋回機構を備え、複数の線材を所定の並列状態を
保って同時に送り出す開口部をノズルの出口に形成して
いる。
【0008】このために、例えばノズル出口に各々線材
を送り出す複数の開口部を並列に設けている。あるい
は、ノズル出口に並列状態の線材断面の寸法に合わせた
長円形断面の単一の開口部を設けている。
【0009】
【0010】本発明は、さらにノズルから供給された線
材を一時的にボビンの外周に保持する線押さえ具を備え
るとともに、この線押さえ具に複数の線材を並列状態で
ボビンの巻線方向に対して略直角方向に案内する溝を形
成し、複数の線材を所定の並列状態を保って同時に送り
出す開口部をノズルの出口に形成している。
【0011】本発明はさらに、線押さえ具に前記線材を
並列状態で前記溝と略直角方向に案内する別の溝を形成
している。
【0012】
【作用】複数の線材をノズル開口部が所定の並列状態を
保って同時に送り出すことにより、線材の並列状態での
巻線が容易に行える。また、ノズルをノズル中心線を中
心として旋回させることにより、巻線方向にも、これと
直角をなす引き出し線の方向にも、線材を並列状態で送
り出すことができる。
【0013】
【0014】さらに、案内溝を備えた線押さえ具で線材
をボビンに保持することにより、巻線と引き出し線との
間に形成される線材の屈折部における線材の並列状態の
維持が確実に行える。
【0015】
【実施例】図1〜図10に本発明の実施例を示す。
【0016】図1はコンベヤ2によって基台1上に運ば
れて来るボビン3を受け取って巻線作業を行い、巻線終
了後にボビン3を再びコンベヤ2に受け渡す自動巻線機
を示す。ボビン3は搬送治具2Bを介してコンベヤ2に
搬送される。
【0017】巻線機は巻き線作業のためにボビン3を装
着するスピンドル4を備える。スピンドル4は基台1に
固定した支持部5に内蔵した図示されないモータに結合
する。ボビン3は挿入治具3Cを介してこのスピンドル
4に装着される。支持部5の両側には三軸方向の移動装
置を備えたアーム6と7が設けられる。
【0018】アーム6の移動装置はX軸モータ8、Y軸
モータ9及びZ軸モータ10により構成され、この移動
装置がアーム6を基台1に対して三次元方向に任意に移
動する。また、アーム7も同様のX軸モータ11、図に
は示されないY軸モータ及びZ軸モータ12により三次
元方向に任意に移動する。
【0019】アーム7の先端には図2に示すように、ノ
ズル13がノズル反転シリンダ14とブラケット15と
を介して支持される。ノズル反転シリンダ14は空気圧
で作動するロータリアクチュエータであり、図1のY軸
に平行な回転軸を備え、ノズル13を図2の矢印に示す
方向に略90度の範囲で回転させる。アーム7にはノズ
ル13のこの回転を垂直位置と、水平位置とにおいてそ
れぞれ規制するストッパ50と51が取り付けられ
る。、ノズル13はブラケット15に旋回自由に支持さ
れ、旋回アクチュエータ52にプーリ54,55とベル
ト53とを介して回転駆動され、中心軸を支点に略90
度の範囲で旋回する。
【0020】ノズル13の基端は図3に示すように円形
断面に形成され、先端で2本の並列した小径管13Aに
分岐する。そして、基端から導かれた2本の線材がこれ
らの小径管13Aに各1本ずつ貫通し、張力に応じて送
り出される。なお、図4に示すように、小径管13Aに
代えてノズル13の先端に線材が並列状態を維持して通
過できる寸法の長円形断面の変径管13Bを使用しても
良い。
【0021】ブラケット15には線材を切断するニッパ
カッタ16がノズル13の側方にニッパ上下シリンダ1
7を介して取り付けられる。
【0022】一方、アーム6には図5に示すように基端
寄りに補助ツールとして線押さえ具18と捨て絡げピン
19とが取り付けられる。線押さえ具18はボビン3に
向けて水平方向に突出するアーム状の部材であり、昇降
シリンダ59を介してアーム6に支持され、昇降シリン
ダ59の駆動に応じて上下に移動する。
【0023】線押さえ具18の先端は図6に示すような
形状に形成される。すなわち、下向きの凸部56を備
え、凸部56の先端と後端とに横断方向に切欠状の溝5
7と58とが形成される。溝57と58は線材の太さに
略等しい深さと、2本の線材を並べた幅に略等しい幅を
備える。なお、溝58の幅は線材2本分の幅以上に設定
しても良い。
【0024】捨て絡げピン19は上方に向けて突出する
円柱状の部材で、上端には線材を絡げるためのV型の切
れ込みを備える。また、この切れ込みに捕獲された線材
の切れ端を除去するために、捨て絡げピン19の外周に
リング状の排線機構22が嵌合する。排線機構22は昇
降シリンダ59に結合し、昇降シリンダ59の駆動によ
り線押さえ具18と一体に駆動され、捨て絡げピン19
に沿って摺動する。
【0025】アーム6の先端には補助ツールとしてボビ
ン受け渡し治具20が治具反転シリンダ21を介して支
持される。
【0026】治具反転シリンダ21は空気圧で作動する
ロータリアクチュエータであり、図1のY軸に平行な回
転軸を備え、ボビン受け渡し治具20を図5の矢印に示
す方向に略90度の範囲で回転させる。
【0027】ボビン受け渡し治具20は略L型の断面を
備え、90度に屈折した先端部は略U型のフォーク状に
形成され、この先端部をボビン3の挿入治具3Cに形成
された環状溝3Aに嵌合することによりボビン3を保持
し、治具反転シリンダ21の回転に応じてボビン3を図
5に示す垂直位置と水平位置との間で回動する。なお、
ボビン3は線材の巻き始めと巻き終わりに線材を絡げる
図5に示すような2本の端子3Bをその一端に備える。
【0028】支持部5の上には線材の屈折部をボビン3
の胴部3Eに係止するための部分固定用テーピングユニ
ット36が設けられる。
【0029】部分固定用テーピングユニット36は図9
に示すように支持部5の上に垂直に立設した支持板37
を中心に構成される。支持板37には粘着テープ46を
巻いたテープリール38とテープ送り出し用のローラ3
9が取り付けられ、水平方向の伸縮シリンダ40とこれ
に支持された垂直方向の伸縮シリンダ41とを介して支
持板37の前方にチャック42が支持される。これらの
伸縮シリンダ40と41によりチャック42は図1のZ
軸とX軸方向に移動する。チャック42は開閉シリンダ
48の駆動に応じて開閉し、テープリール38からロー
ラ39を介して送り出されるテープ46の端部を把持す
る。なお、テープ46は粘着面が下向きとなるようにテ
ープリール38にセットされる。
【0030】また、支持板37のチャック42側の先端
部にはカッタ43とテープ押さえ具44とが垂直方向の
伸縮シリンダ45を介して上下方向に移動可能に支持さ
れ、テープ押さえ具44に相対して支持部5に台47が
固設される。伸縮シリンダ45の伸長により、カッタ4
3はこの台47の前面に沿って降下する。また、テープ
押さえ具44は伸縮シリンダ45に図示されないスプリ
ングを介して支持され、伸縮シリンダ45の伸長により
台47にテープ46を押圧保持する。
【0031】一方、ボビン3に巻線の上から絶縁テープ
を巻き付けるために図10に示すようなテーピングユニ
ット23がスピンドル4の下方に配設される。
【0032】このテーピングユニット23は支持部5に
上下シリンダ24を介して上下方向に移動可能に取り付
けられたベース部材25に、ガイド27、テープチャッ
ク29、カッタ30及び撫でつけローラ32を構成した
ものである。
【0033】ガイド27はベース部材25に固定され、
絶縁テープ26が基台1に内蔵した図示されないテープ
リールからこのガイド27により上方へと案内され、ガ
イド27の屈折部において90度に屈折して水平方向へ
導かれる。
【0034】ベース部材25には図示されない水平シリ
ンダを介してブラケット35が水平方向に移動可能に支
持され、テープチャック29はチャックシリンダ28を
介してブラケット35に支持される。テープチャック2
9はチャックシリンダ28の駆動に応じて開閉し、ガイ
ド27に案内された絶縁テープ26の端部を把持する。
【0035】カッタ30はガイド27に取り付けたカッ
タシリンダ31の伸縮に応じて上下に変位し、ガイド2
7とチャック29との間で絶縁テープ26を切断する。
【0036】撫でつけローラ32は撫でつけシリンダ3
3を介してベース部材25に支持され、撫でつけシリン
ダ33の伸縮に応じて図のZ軸方向に移動する。
【0037】なお、上記の巻線機に使用される各アクチ
ュエータの駆動は別ユニットで供給されるコントローラ
により制御される。
【0038】次に作用を説明する。
【0039】この巻線機による作業は、まずアーム6が
コンベヤ2上のボビン搬送治具2Bからボビン3を受け
取ることで開始される。このために、アーム6がコンベ
ヤ2に向けて移動し、ボビン受け渡し治具20の先端部
をボビン搬送治具2B上のボビン挿入治具3Cの環状溝
3Aに側方から嵌合させる。次いでアーム6でボビン3
を挿入治具3Cごとボビン搬送治具2Bからすくい上げ
て支持部5に向けて移動し、図5に示すようにボビン3
を90度回転させてスピンドル4に装着する。
【0040】アーム6の捨て絡げピン19にはノズル1
3から送り出された2本の線材の端部があらかじめ絡げ
られており、ボビン3の受け取り時にはアーム6と一体
にアーム7が移動することで、ノズル13から不必要に
線材が送り出されないようにする。
【0041】ボビン3をスピンドル4に装着した後、ア
ーム6は図1のY軸に沿ってボビン3から遠ざかり、ボ
ビン受け渡し治具20をボビン挿入治具3Cから離脱さ
せ、垂直位置に回動する。
【0042】この状態で、X軸モータ11、Z軸モータ
12及び図示されないY軸モータを運転し、ノズル13
がボビン3の端子3Bの周囲を回動するようにアーム7
を動かすことで、ノズル13から繰り出される線材を一
体に巻き始め用の端子3Bに絡げる。
【0043】端子3Bに線材を絡げ終えたら、ニッパ上
下シリンダ17の駆動によりニッパカッタ16で捨て絡
げピン19からボビン3の端子3Bに至る線材を端子3
Bの近くで切断する。捨て絡げピン19に残った線材の
切れ端は昇降シリンダ59の駆動により排線機構22を
上下に摺動させて排除する。
【0044】次にアーム7を移動してノズル13をボビ
ン3の中心軸と平行に移動し、線材を端子3Bから巻始
め位置へと導く。この時、ノズル13の出口の小径管1
3Aがボビン3の横断方向に整列するように、すなわち
2本の小径管13Aがボビン3の横断方向に並ぶよう
に、旋回アクチュエータ52を介してノズル13の旋回
位置を制御することで、2本の線材は並列状態で巻始め
位置へと導かれる。
【0045】そこで、モータ8,9,10の運転により
アーム6を移動し、昇降シリンダ59の駆動により線押
さえ具18をボビン3の胴部3Eの上に降下させ、図7
に示すように端子3Bから巻始め位置に至る2本の線材
を、基端側の溝58により胴部3Eに当接保持する。溝
58は線材の太さに略等しい深さと、2本の線材を並べ
た幅に略等しい幅とを備えているので、端子3Bから巻
始め位置に至る2本の線材は溝58の内部に並列状態の
まま保持される。
【0046】一方、旋回アクチュエータ52の駆動によ
りノズル13を、小径管13Aがボビン3の中心軸と平
行に並ぶように90度旋回させる。この旋回位置で、ノ
ズル13をボビン3の横断方向に移動する。この移動に
伴い、線材は線押さえ具18の溝58の出口において9
0度に屈折するが、小径管13Aの並ぶ向きを90度変
えたことで、2本の線材は上下に重なり合うことなく、
並列状態のまま屈折する。
【0047】この状態で線押さえ具18をいったんボビ
ン3から遠ざける。線材は金属線で構成されているの
で、屈折部は塑性変形状態となり、線押さえ具18を取
り除いても、線材同士が重なり合うことはない。この状
態で部分固定用のテーピングユニット36により線材の
屈折部をボビン3に固定する。
【0048】このために、テーピングユニット36にお
いては、まず図9に示すようにチャック42によりテー
プ46の端部を把持した状態で、伸縮シリンダ45の駆
動により、カッタ43とテープ押さえ具44とを降下さ
せ、テープ押さえ具44でテープ46を台47に押さえ
付けながら、台47の前面においてテープ46をカッタ
43で切断しておく。
【0049】チャック42が、こうして切断されたテー
プ46の断片を把持した状態で、伸縮シリンダ40と4
1を駆動し、チャック42をボビン3に接近させて、屈
折部にテープ46の断片を貼りつける。そして、貼りつ
けたテープ46の断片を線押さえ具18の凸部56でボ
ビン3の胴部3Eに押圧することにより、テープ46が
胴部3Eに密着し、屈折部は胴部3Eに係止されるな
お、テーピングユニット36を用いて屈折部を胴部3E
に係止する代わりに、ノズル13を水平位置に倒してボ
ビン3の周囲を一周させ、ノズル13から送り出された
線材を胴部3Eに一周分巻きつけることで、屈折部を胴
部3Eに係止することも可能である。
【0050】屈折部の胴部3Eへの係止が終了したら、
チャック42と線押さえ具18をボビン3から遠ざけ
る。この状態でスピンドル4を介してボビン3を回転駆
動すれば、胴部3Eへの線材の巻つけが屈折位置から開
始される。この時、ノズル13の小径管13Aはボビン
3の中心軸と平行に並んでいるので、ノズル13から送
り出される2本の線材は並列状態を保って胴部3Eに巻
き付けられる。巻線が進むにつれて、X軸モータ11の
駆動によりノズル13をボビン3の中心軸方向にずらす
ことにより、線材はむらなく、層状に胴部3Eに巻き付
けられる。
【0051】所定回数の巻線作業を完了したら、スピン
ドル4の回転を停止し、線押さえ具18を端子3Bとノ
ズル13との間に降下させて、ボビン3の胴部3Eにあ
てがう。
【0052】そして、小径管13Aがボビン3の横断方
向に整列する状態へと、ノズル13を旋回アクチュエー
タ52の駆動により90度旋回し、線押さえ具18の先
端を回り込むようにして、空いている方の端子3Bに向
けて移動することにより線材は並列状態を保ったまま溝
57の入口部分で屈折し、溝57に案内されて巻き終わ
り用の端子3Bに至る。
【0053】ここで、再び部分固定用のテーピングユニ
ット36を駆動して屈折部を巻き終わった線材の上に係
止し、ノズル13を端子3Bの周囲を旋回させて線材を
端子3Bに絡げる。端子3Bに絡げた線材は、さらにア
ーム7の捨て絡げピン19に絡げた上で、端子3Bの近
傍でニッパカッタ16により切断する。
【0054】最後にテーピングユニット23が巻線の上
に絶縁テープ26を巻き付ける。そして、アーム6の受
け渡し治具20によりボビン3をスピンドル4から引き
抜きボビン搬送治具2Bへと受け渡すことにより、ボビ
ン3への一連の巻線作業が完了し、新たにコンベア2が
搬送して来るボビン3について同様の作業が行われる。
【0055】このようにして、リッツ線など複数の線材
による巻線作業を、捩れや不規則な重なりを生じること
なく効率良く実施できる。
【0056】なお、ノズル13を旋回可能に構成したの
で、例えば端子3Bの間隔が極めて狭く、そのままでは
ノズル13が端子3Bの間を通過できないような場合で
も、ノズル13を旋回させることで、端子3Bの間を通
過させることが可能になる。したがって、旋回式のノズ
ル13は線材の重なり防止だけでなく、ノズル13自体
の作業性も向上する。
【0057】図11は線押さえ具18の計上に関する別
の実施例を示す。ここでは、線押さえ具18に溝57,
58と直角をなす同様の溝60,61を形成する。これ
らの溝60,61は線材を巻線方向に案内するガイドと
して機能するので、線材の重なりを一層確実に防止する
ことができる。
【0058】以上のように本発明は、ノズル開口部から
複数の線材が並列状態を保って同時に送り出されるよう
にしたので、線材の並列状態での巻線が容易に行える。
また引き出し線と巻線との境界となる屈折部においてノ
ズルがノズル中心軸を中心として略90度旋回するの
で、巻線方向にも、これと直角をなす引き出し線の方向
にも、線材を並列状態で送り出すことができる。
【0059】
【0060】さらに、案内溝を備えた線押さえ具で線材
をボビンに保持することにより、巻線と引き出し線との
間に形成される線材の屈折部においても線材の並列状態
を確実に維持できる。
【0061】したがって、リッツ線のような複数の線材
を同時に使用する巻線作業において常に線材の並列状態
が維持されるため、断線や巻乱れなどの不都合が発生し
にくく、この種の巻線作業の質的向上と効率化に好まし
い効果がある。
【0062】また、旋回式のノズルにより端子間など狭
い隙間のノズルの通過が容易になるので、ノズルの作業
効率を向上させる上でも好ましい効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す巻線機の全体斜視図であ
る。
【図2】ノズルを支持するアームの拡大斜視図である。
【図3】ノズルの一部横断面を含む拡大縦断面図であ
る。
【図4】別の実施例を示すノズル要部の一部横断面を含
む拡大縦断面図である。
【図5】線押さえ具を支持するアームの拡大斜視図であ
る。
【図6】線押さえ具要部の拡大斜視図である。
【図7】線材の巻き始めにおける線押さえ具の動作を説
明する要部斜視図である。
【図8】線材の巻き終わりにおける線押さえ具の動作を
説明する要部斜視図である。
【図9】部分固定用のテーピングユニットの拡大斜視図
である。
【図10】絶縁テープ用のテーピングユニットの拡大斜
視図である。
【図11】線押さえ具に関する別の実施例の拡大斜視図
である。
【符号の説明】
3 ボビン 4 スピンドル 6,7 アーム 13 ノズル 13A 小径管 13B 変径管 18 線押さえ具 52 旋回アクチュエータ 57,58 溝

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボビンを回転駆動するスピンドルと、ボ
    ビンに線材を供給するノズルとを用いて線材をボビンに
    巻き付けるコイル巻線機において、複数の線材を所定の
    並列状態を保って同時に送り出す開口部をノズルの出口
    に形成し、このノズルをノズル中心軸を中心として旋回
    させるノズルの旋回機構を備えたことを特徴とするコイ
    ル巻線機。
  2. 【請求項2】 ボビンを回転駆動するスピンドルと、ボ
    ビンに線材を供給するノズルとを用いて線材をボビンに
    巻き付けるコイル巻線機において、複数の線材を所定の
    並列状態を保って同時に送り出す開口部をノズルの出口
    に形成し、このノズルから供給された線材を一時的にボ
    ビンの外周に保持する線押さえ具を備えるとともに、こ
    の線押さえ具に複数の線材を並列状態でボビンの巻線方
    向に対して略直角方向に案内する溝を形成したことを特
    徴とするコイル巻線機。
  3. 【請求項3】 ノズル出口に各々線材を送り出す複数の
    開口部を並列に設けた請求項1または2に記載のコイル
    巻線機。
  4. 【請求項4】 ノズル出口に並列状態の線材断面の寸法
    に合わせた長円形断面の単一の開口部を設けた請求項1
    または2に記載のコイル巻線機。
  5. 【請求項5】 線押さえ具に前記線材を並列状態で前記
    溝と略直角方向に案内する別の溝を形成した請求項2
    載のコイル巻線機。
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