JP2003169455A - ノズル保持具、ノズル回動ユニット、巻線機及び巻線方法 - Google Patents

ノズル保持具、ノズル回動ユニット、巻線機及び巻線方法

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JP2003169455A
JP2003169455A JP2002271948A JP2002271948A JP2003169455A JP 2003169455 A JP2003169455 A JP 2003169455A JP 2002271948 A JP2002271948 A JP 2002271948A JP 2002271948 A JP2002271948 A JP 2002271948A JP 2003169455 A JP2003169455 A JP 2003169455A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状・配置等の工夫により、大型化・複雑化
を招くことなく、製品歩留まりを向上させることができ
るノズル保持具、ノズル回動ユニット、巻線機及び巻線
方法を提供する。 【解決手段】 ワーク6の各極Cに線材Wを巻き付ける
巻線状態と、ノズル3をエアシリンダ72によってワー
クWの端面と平行状に配置される回動軸71周りに回動
させ約90°姿勢変換した形態にて、線材Wをワーク6
の端面に立設された絡げピン6aに絡げる状態とに切り
換え使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多極電機子(主
としてモータコア)用の巻線機においてノズルを保持す
るノズル保持具、そのノズル保持具を用いてノズルの姿
勢変換を行うノズル回動ユニット、及びそのノズル回動
ユニットを用いた巻線機、並びに多極電機子の各極にコ
イル形成用の線材を巻き付けるための巻線方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、多極電機子(モータコア)の極に
コイル形成用の線材を巻きつけるために巻線機が広く使
用されている。モータ等、電機子の限られた大きさで性
能をより良くするためには、多極電機子(ワーク)の限
られた巻線スペースにいかに多くの巻線ができるかとい
うことが巻線機に要求される。それには、極に対し隣り
合う線材同士を隙間なく整列して巻く、いわゆる整列巻
が有効である。
【0003】このような場合、例えば線材が繰り出され
るノズルを駆動するモータと、ワークの割り出し回転を
するモータとが個々に駆動し、ノズルとワークが相対的
に移動することで極への巻線が短時間でかつ隙間なく、
巻き付けることが可能となる。すなわち、ノズルは上下
移動し、ワークはその中心を軸として回動運動すること
で線材が極に巻き付けられる。本明細書では、このよう
な巻線方法(巻線機)をノズル・ワーク駆動式と呼ぶこ
ととする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
巻線工程の前後には、線端部(線材の始端部又は終端
部)をワーク保持治具に設けられた線端クランプ部に挟
み込むクランプ工程、線材をワークに立設された絡げピ
ンに絡げる絡げ工程、巻線部分以外の線材の中途部を渡
り線として形成する渡り線形成工程等の線処理工程のう
ちの1又は複数工程が随伴して実施される場合が多い。
そして、例えば実公平5−40694号公報や特開平1
0―271774号公報に記載されているように、ノズ
ルを巻線工程とは異なる形態に姿勢変換させて、これら
の線処理工程を実施することがある。これは、図16に
示すように、線材Wが繰り出されるノズル503をワー
ク506の端面と平行状に配置される回動軸571周り
にエアシリンダ572等により回動させ、巻線工程での
ワーク半径方向に沿う形態(図16(c))から、厚み
方向(軸線方向)に沿う形態(図16(b))へと約9
0°姿勢変換させるものである。
【0005】このような姿勢変換の際、ノズル503の
先端は図16(b)に示すa(巻線工程)の位置からb
(線処理工程)の位置に変位するため、先端の下降変位
量Y及び右変位量Xを生じ、これらの下降変位量Y・右
変位量Xはノズル503から繰り出される線材Wのたる
みを発生させる。このようなたるみが発生すると、例え
ば絡げピン506aに対する絡げ高さが一定せず、絡げ
高さのバラツキや絡げミスが発生しやすくなり、製品
(多極電機子)の歩留まりを低下させる。近年、多極電
機子(モータコア)の小型化に伴って絡げピン506a
等が短くなる傾向にあり、線材Wのたるみによる不具合
がますます発生しやすくなっている。
【0006】そこで、下降変位量Y・右変位量Xを減少
ないしなくすために、ノズル503を回動軸571周り
に回動させるのと同期して、下降変位量Yに相当する分
だけノズル503を上昇させ、かつ右変位量Xに相当す
る分だけノズル503を左移動させる方法が考えられ
る。こうすることによりノズル503の姿勢変換に伴う
線材Wのたるみを相殺して、絡げ高さのバラツキ・絡げ
ミス等の発生を防止することが可能となる。しかし、ノ
ズル回動機構とは別のノズル昇降装置・ノズル移動装置
等を同期駆動させて下降変位量Y・右変位量Xを減少さ
せるための複雑な機構や制御を要することになり、ノズ
ル回動ユニットひいては巻線機の大型化・複雑化を招来
するおそれがある。
【0007】特に、ワーク506が外周を形成するヨー
ク部から半径方向内側に突出する複数の極を有するイン
ナーコアタイプの場合、ワーク506が小型化(小径
化)するにつれ、ノズル503を細くするとともに、回
動軸571をワークの上方に位置させねばならなくな
る。その結果ノズル503の回動(旋回)半径が大きく
なり、上記した変位量Y・Xが増大するおそれがある。
【0008】さらに、ノズル・ワーク駆動式の巻線機の
場合、これまでのものは、ワーク供給・取出方向(巻線
前のワークを供給し、巻線後のワークを取り出す方向)
がノズル送り方向(線材をワークの極に1周巻き付ける
毎にノズルを例えば線材の太さ分ずつ送る方向)と平行
になるように配置されている。ワークの供給・取出作業
を行う作業者から見て左右方向の機体幅が狭くできるの
で、左右方向に複数のワーク(ノズル)を連設するいわ
ゆる多連式の巻線機を構成するのに有利とされてきた。
しかし、巻線工程を監視するために、ワーク供給・取出
方向側から画像撮影したり、供給・取出作業を行う作業
者が目視したりするとき、ノズル部分が視認しにくく、
巻線トラブルの発見が遅れたり、巻線不良が発見できな
かったりするおそれがある。また、巻線工程に随伴して
線処理工程が実施される場合には、絡げ工程等の視認も
困難となり、製品歩留まりを低下させる原因となる。
【0009】本発明の課題は、形状・配置等の工夫によ
り、大型化・複雑化を招くことなく、製品歩留まりを向
上させることができるノズル保持具、ノズル回動ユニッ
ト、巻線機及び巻線方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の課
題を解決するために、本発明のノズル保持具は、コイル
形成用の線材を保持するノズル及び/又は半径方向に突
出する複数の極を有するワークが該ワークの周方向及び
厚み方向にそれぞれ駆動されることにより、前記ワーク
の各極に前記線材を巻き付ける巻線状態と、前記ノズル
を前記ワークの端面と平行状に配置される回動軸周りに
回動させ姿勢変換した形態にて、前記極に巻き付けられ
た巻線部分以外の線材に関する処理を行う線処理状態と
に切り換え使用される巻線機に装着されるノズル保持具
であって、前記ノズルが取り付けられる一端部(以下、
ノズル側端部という)から所定方向に延び、方向変換部
を経た後、前記回動軸が取り付けられる他端部(以下、
回動軸側端部という)に至る門形状を呈するとともに、
前記ノズルの中心線(以下、第一中心線という)と前記
回動軸の中心線(以下、第二中心線という)とは、両中
心線に平行な投影面においてほぼ直交することを特徴と
する。
【0011】このようなノズル保持具を用いることによ
り、機械的なノズル回動機構であっても、回動軸周りで
のノズルの回動に伴うノズル先端の昇降変位量(上下移
動量)を小さく抑えることができ、絡げミス等による不
良品の発生を減少させることができる。したがって、本
発明で用いたノズル回動機構とは別のノズル昇降装置等
を同期駆動させて、昇降変位量を減少させるための複雑
な機構及び制御を要しないので、ノズル回動ユニットあ
るいは巻線機全体の大型化・機構の複雑化を防止でき
る。
【0012】なお、本発明におけるノズル・ワーク駆動
式の巻線機について、「コイル形成用の線材を保持する
ノズル及び/又は半径方向に突出する複数の極を有する
ワークが該ワークの周方向に駆動されることにより、該
ノズルが巻線すべき極から離間して相対移動する周方向
成分と、前記ノズル及び/又はワークが前記ワークの厚
み方向に駆動されることにより、該ノズルが前記巻線す
べき極及びそれに隣接する極の間に形成されるスロット
を通り抜けるようにして相対移動する厚み方向成分とを
組み合わせた形態の軌跡を有し、前記ワークの各極に前
記線材を巻き付けるための巻線機」と表わすこともでき
る。
【0013】つまり、本発明におけるノズル・ワーク駆
動式の巻線機としては、以下の4タイプのいずれであっ
てもよい。 (1)ワークが周方向に駆動されることにより、ノズル
が巻線すべき極から離間して相対移動する周方向成分
と、ノズルがワークの厚み方向に駆動されることによ
り、ノズルが巻線すべき極及びそれに隣接する極の間に
形成されるスロットを通り抜けるようにして相対移動す
る厚み方向成分とを組み合わせた形態の軌跡を有する。 (2)ワークが周方向に駆動されることにより、ノズル
が巻線すべき極から離間して相対移動する周方向成分
と、ワークが厚み方向に駆動されることにより、ノズル
が巻線すべき極及びそれに隣接する極の間に形成される
スロットを通り抜けるようにして相対移動する厚み方向
成分とを組み合わせた形態の軌跡を有する。 (3)ノズルがワークの周方向に駆動されることによ
り、ノズルが巻線すべき極から離間して相対移動する周
方向成分と、ノズルがワークの厚み方向に駆動されるこ
とにより、ノズルが巻線すべき極及びそれに隣接する極
の間に形成されるスロットを通り抜けるようにして相対
移動する厚み方向成分とを組み合わせた形態の軌跡を有
する。 (4)ノズルがワークの周方向に駆動されることによ
り、ノズルが巻線すべき極から離間して相対移動する周
方向成分と、ワークが厚み方向に駆動されることによ
り、ノズルが巻線すべき極及びそれに隣接する極の間に
形成されるスロットを通り抜けるようにして相対移動す
る厚み方向成分とを組み合わせた形態の軌跡を有する。
【0014】さらに、本発明において姿勢変換されたノ
ズルにより行われる線処理状態(線処理工程)として
は、以下に述べる各態様を単独で又は複数組み合わせて
実施する状態(工程)が考えられる。 (1)線材をワークの端面に立設された絡げピン等に絡
げる状態:絡げ工程 (2)線端部をワークの端面に立設された線保持部材に
かしめるために挟む状態:かしめ工程 (3)巻線部分以外の線材の中途部をワークの端面に立
設された壁や渡り線用ピンに対して渡り線として掛け渡
す状態:渡り線形成工程 (4)線材をワーク保持治具、線材保持治具等に立設さ
れた掛け回し用ピン等に掛け回す状態:掛け回し工程 (5)線端部をワーク保持治具、線材保持治具等に設け
られた線端クランプ部に挟む状態:クランプ工程 (6)巻線部分以外の線材の中途部をワーク保持治具、
線材保持治具等に設けられた壁や渡り線用ピンに対して
渡り線として掛け渡す状態:渡り線形成工程 なお、(4)〜(6)においては、ワークをワーク保持
治具から巻線済みの多極電機子として取り出す際に、ピ
ン、線端クランプ部等の線材保持部分に預けられていた
線材がこれらの部分から外れるように保持させておく場
合がある。
【0015】ところで、このようなノズル保持具におい
て、ノズル側端部にはノズルを取り付けるための第一軸
孔が形成され、回動軸側端部には回動軸を取り付けるた
めの第二軸孔が形成されているときには、予め所定の精
度に加工されたこれらの軸孔にノズル及び回動軸を挿入
固定すればよいので、組み付けに際して精密な寸法管理
(位置合わせ等)を要しない。
【0016】そして、第一中心線と第二中心線とがほぼ
直交状に一点で交わる場合には、ノズル保持具の精密な
寸法管理をしなくても、ノズル先端の昇降変位量(上下
移動量)を容易に減少させることができる。
【0017】その際、これらのノズル保持具において、
ノズルの先端が第二中心線の延長線上に位置するように
配置すれば、ノズルの先端と回動軸の中心とが一致する
ことにより、回動軸周りでのノズルの回動に伴うノズル
先端の昇降変位量を理論上ほぼ0にすることができるの
で、絡げミス等の不良発生を防止することができる。一
方、第一中心線を含み第二中心線と直交する投影面にお
いて、ノズルの先端を両中心線の交点から第一中心線に
沿って所定距離後退させる場合には、ノズル保持具が線
処理状態から巻線状態に復帰する際に、線端部の上方移
動量(上昇変位量)が減少する。これによって、ノズル
出口における線材の曲がり(湾曲)に基づいて発生す
る、線端部の絡げピンからの抜け(絡げミス)等の線処
理不良を防止することができる。このとき、線材の断面
直径をdとし、ノズルの先端後退距離Dを、D≧d/2
となるように設定すると、線径(線材断面直径)dに応
じてノズルの先端後退距離Dが設定され、太い線材(例
えばd≧0.5mm)において特に上記線処理不良の発
生を効果的に防止することができる。
【0018】さらに、このノズル保持具では、第二中心
線を含み第一中心線と直交する投影面において、ノズル
側端部と回動軸側端部との間の最小距離をLとし、少な
くともその最小距離Lの範囲にわたって第二中心線と平
行な平坦部が方向変換部に形成され、これら第二中心線
と平坦部との間の距離をHとし、一方、ワークの外周半
径をr、ワークの軸線方向の全厚さをt(ただし、ワー
クの端面に絡げピンを有する場合にはその絡げピンの突
出高さを含む)としたとき、 L>rかつ、H>t を満足するように設定することにより、この条件の範囲
内でノズル保持具の小型化を図ることができる。
【0019】さらに、このノズル保持具は、第二中心線
がノズルの回動中心となり、巻線機に対して片持ち状に
装着されるので、巻線機への装着に際し着脱が容易であ
り、製造上のコストダウンを図ることができる。また、
外周半径rの異なるワークに変更する際にはノズル保持
具を異なるサイズのものに交換すればよいので、汎用性
を高めることができる。
【0020】ノズル保持具は、第二中心線が水平状に固
定して配置されるとともに、第一中心線は巻線状態にお
いて水平状に配置されるのが望ましく、このときワーク
の端面を最も安定した状態である水平状に保持できる。
これにより、巻線工程あるいは線処理工程が高精度で実
施できる。
【0021】また、本発明のノズル保持具は、ワークが
外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複
数の極を有するインナーコアタイプの場合に、ノズル側
端部をワークの内側に、回動軸側端部をワークの外側に
それぞれ配置することによって好適に用いることがで
き、インナーコアタイプのワークの小型化の要請にも応
えることができる。
【0022】そして、上記の課題を解決するために、本
発明のノズル回動ユニットは、前記ノズル保持具と、そ
のノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付けられた前
記ノズルと、同じく回動軸側端部に取り付けられた前記
回動軸と、その回動軸を回動駆動する駆動アクチュエー
タと、を備えることを特徴とする。
【0023】これによれば、簡素な機械的ノズル回動機
構であっても、回動軸周りでのノズルの回動に伴うノズ
ル先端の昇降変位量を小さく抑えることができるから、
不良品の発生を減少させ製品歩留まりを向上させること
ができる。
【0024】また、上記の課題を解決するために、本発
明のノズル回動ユニットは、複数の前記ノズル保持具
と、各々のノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付け
られた複数の前記ノズルと、同じく回動軸側端部に取り
付けられた複数の前記回動軸と、これらの回動軸を一斉
に又は個別に回動駆動する1又は複数の駆動アクチュエ
ータとを備え、各回動軸は、これらに対応する前記ワー
クの配列方向とほぼ直交して配置されることを特徴とす
る。
【0025】回動軸が複数のワークの配列方向とほぼ直
交して配置されているので、複数のノズルを有する、い
わゆる多連式のものにおいても、各ノズルの巻線状態や
絡げ等の線処理状態を同時に視認することができる。
【0026】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明のノズル回動ユニットは、複数の前記ノズル保持具
と、各々のノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付け
られた複数の前記ノズルと、同じく回動軸側端部に取り
付けられた複数の前記回動軸と、これらの回動軸を一斉
に又は個別に回動駆動する1又は複数の駆動アクチュエ
ータとを備え、各ノズルによる各ワークの極への前記巻
線状態において、前記線材を前記極に1周巻き付ける毎
に前記ノズルを所定ピッチで前記ワークの半径方向に送
るノズル送り方向が、これらのノズルに対応する前記ワ
ークの配列方向に沿って配置されることを特徴とする。
【0027】ノズル送り方向が、各ノズルに対応するワ
ークの配列方向に沿って配置されるので、巻線状態の監
視の際、各ノズル部分の視認が容易に行える。
【0028】さらに、駆動アクチュエータをエアシリン
ダで構成すれば、巻線状態における慣性をモータに比し
て小にできるので、高速での高精度の巻線が可能とな
る。
【0029】次に、上記の課題を解決するために、本発
明の巻線機は、前記ノズル回動ユニットが装着され、コ
イル形成用の前記線材を保持する前記ノズル及び/又は
半径方向に突出する複数の前記極を有する前記ワークが
該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動されるこ
とにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける巻
線状態と、前記ノズルを前記第二中心線周りに回動させ
姿勢変換した形態にて、前記極に巻き付けられた巻線部
分以外の線材に関する処理を行う線処理状態とに切り換
え使用されることを特徴とする。
【0030】これによれば、簡素な機械的ノズル回動機
構でありながら、回動軸周りでのノズルの回動に伴うノ
ズル先端の昇降変位量を小さく抑えることができ、高精
度の製品を安定して生産することのできる巻線機が得ら
れる。
【0031】一方、上記の課題を解決するために、本発
明の巻線方法は、コイル形成用の線材を保持するノズル
及び/又は半径方向に突出する複数の極を有するワーク
が該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動される
ことにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける
巻線方法であって、前記線材を前記極に1周巻き付ける
毎に前記ノズルを所定ピッチで前記ワークの半径方向に
送るノズル送り方向が、巻線前のワークを供給し、巻線
後のワークを取り出すワーク供給・取出方向に対して交
差するように設定されることを特徴とする。
【0032】また、上記の課題を解決するために、本発
明の巻線方法は、コイル形成用の線材を各々保持する複
数のノズル及び/又は半径方向に突出する複数の極を有
する複数のワークが各ワークの周方向及び厚み方向にそ
れぞれ駆動されることにより、各ワークの各極に前記線
材を巻き付ける巻線方法であって、前記線材を前記極に
1周巻き付ける毎に前記ノズルを所定ピッチで前記ワー
クの半径方向に送るノズル送り方向が、これらのノズル
に対応する前記ワークの配列方向に沿って設定されるこ
とを特徴とする。
【0033】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の巻線方法は、コイル形成用の線材を保持するノズ
ル及び/又は半径方向に突出する複数の極を有するワー
クが該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動され
ることにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付け
る巻線工程と、前記ノズルを前記ワークの端面と平行状
に配置された回動軸周りに回動させ姿勢変換した形態に
て、前記線材を前記ワークの端面に立設された絡げピン
に絡げる絡げ工程とを含む巻線方法であって、前記巻線
工程において、前記線材を前記極に1周巻き付ける毎に
前記ノズルを所定ピッチで前記ワークの半径方向に送る
ノズル送り方向が、巻線前のワークを供給し、巻線後の
ワークを取り出すワーク供給・取出方向に対してほぼ直
交するように設定されるとともに、前記絡げ工程におい
て、前記絡げピンの設置位置が、前記ワーク中心から見
て前記ノズル送り方向に沿うように設定されることを特
徴とする。
【0034】これらの巻線方法によれば、巻線工程を監
視するために、ワーク供給・取出方向側から画像撮影し
たり、供給・取出作業を行う作業者が目視したりすると
き、ノズル部分が視認(観察)しやすい利点がある。ま
た、絡げ工程において、絡げピンの設置位置がワーク中
心から見てノズル送り方向に沿うように設定されるとき
には、絡げ工程の視認(観察)も容易となるほか、線端
部のクランプ・カット・捨て線等を行う端末線処理装置
を設ける際、絡げピンの設置位置がワーク中心から見て
ワーク供給・取出方向と直交するノズル送り方向に沿う
ように設定されるので、ワーク供給・取出方向と平行に
設定される場合に比して絡げピンと線端クランプ部との
距離を短くすることができ、捨て線量を少なくできる。
【0035】
【発明の実施の形態】(実施例1)以下、本発明の実施
の形態を、図面に示す実施例を参照して説明する。図1
は本発明の実施例1としての巻線機100の全体側面
図、図2は全体正面図、図3は全体平面図である。図1
に示すように、巻線機100は、ベース1、ベース2、
ノズル3、駆動装置であり回転駆動機構であるワーク
(多極電機子)6の割出回転用モータ4及びノズル駆動
用モータ5で主に構成される。ベース1及びベース2は
図示しないメインベースに固定される。ベース1は割出
回転用モータ4を回動不能に固定する。
【0036】ノズル3は、ノズルブラケット60(ノズ
ル保持具)に取り付けられ、ノズルブラケット60を含
むノズル回動ユニット70がタイミングベルト11に固
定されている。タイミングベルト11はノズル駆動用モ
ータ5と接続される。このノズル駆動用モータ5付近は
図2にて後に説明する。ノズル駆動用モータ5は支持部
材12に固定され、支持部材12はリニアガイド13が
取り付けられた前後移動枠14にビス等で固定される。
リニアガイド13はリニアレール15が取り付けられた
移動部材16(送り部材)上をワーク6に対して進退す
る方向(前後方向)に移動可能となっている。移動部材
16には、前後移動枠14を移動させるための前後移動
用モータ17が取り付けられる。前後移動用モータ17
はカップリング18を介して、ボールねじ装置18a
(図2,図3参照)により回転運動を直線運動に変換
し、前後移動枠14をワーク6に対して進退する方向
(前後方向)に移動することを可能にする。
【0037】移動部材16には、リニアガイド19が取
り付けられる。リニアガイド19はリニアレール20が
取り付けられたベース2上を前後移動枠14に対して直
交する方向(左右方向)に移動可能となっている。ベー
ス2には、移動部材16を移動させるための横移動用モ
ータ21(ノズル送りモータ)が取り付けられる。横移
動用モータ21はカップリング22(図2参照)を介し
て、ボールねじ装置22a(図3参照)により回転運動
を直線運動に変換し、移動部材16を前後移動枠14に
対して直交する方向(左右方向)に移動することを可能
にする。
【0038】図2はノズル駆動用モータ5付近の正面図
である。この巻線機100はノズル3を2箇所に設けた
いわゆる2連タイプのもので、これに伴って割出回転用
モータ4、ワーク6(図3参照)、ノズルブラケット6
0等も2個ずつ設けられている。既述の如くノズル3は
ノズルブラケット60に固定され、ノズルブラケット6
0を含むノズル回動ユニット70はリニアガイド24及
びタイミングベルト11にビス等で固定される。リニア
ガイド24は、リニアレール23が取り付けられた支持
部材12上を、ワーク6(図1参照)が取り付けられる
スピンドル軸33(図1参照)と平行な方向(上下方
向)に移動可能となっている。支持部材12にはノズル
回動ユニット70を上下移動させるための回転駆動機構
であるノズル駆動用モータ5が取り付けられている。ノ
ズル駆動用モータ5は回転する軸である出力軸25から
支持部材12に取り付けられたプーリ27を回転させ
る。プーリ27にはタイミングベルト11が掛けられ、
一方のプーリ28と共にタイミングベルト11を移動さ
せる。プーリ27とプーリ28はその回転を支持する軸
が平行に設けられているため、その軸間においてタイミ
ングベルト11に取り付けられたノズル回動ユニット7
0は上下方向に直線移動することが可能となる。
【0039】図1に戻り、ベース1は割出回転用モータ
4を回動不能に固定する。割出回転用モータ4の回転す
る軸である出力軸31には、回転する軸であるスピンド
ル軸33が直接取り付けられる。スピンドル軸33にか
かる軸方向の負荷は、ベース1に装着されたスラストベ
アリング38にて支持されている。スピンドル軸33に
は、図示しないクランプ機構によりワーク6を固定する
ためのワーク受け40(ワーク保持治具の一例)が、ワ
ーク受け連結部40aを介して一体的に取り付けられ
る。なお、スピンドル軸33とワーク受け40(ワーク
受け連結部40a)とは締結部材39により一体回転可
能に締結される。
【0040】図3の平面図に示すように、本実施例で
は、前後方向がワーク6に対して前後移動枠14が進退
する方向(進出側が前方、後退側が後方)とされ、作業
者が巻線前のワーク6を供給し、巻線後のワーク6を取
り出すワーク供給・取出方向が前後方向に沿って設定さ
れている。同様に、左右方向が各ノズル3に対応してワ
ーク6が配列される方向(ワーク6の中心点を結んだ方
向)とされ、線材Wを極に1周巻き付ける毎にノズル3
を所定ピッチ(例えば線材Wの太さずつ)でワーク6の
半径方向に送るノズル送り方向が左右方向に沿って設定
されている。また、ワーク6は外周を形成するヨーク部
から半径方向内側に突出する複数の極Cを有するインナ
ーコアタイプとされ、ノズルブラケット60のノズル側
端部61がワーク6の内側に、回動軸側端部62がワー
ク6の外側にそれぞれ配置されている。
【0041】図3に示すように、ノズル送り方向がワー
ク供給・取出方向に対して交差する(例えば直交する)
ように設定されている。このとき、ワーク供給・取出作
業を行う作業者から見てノズル送り方向は左右方向とな
る。また、ノズル送り方向はワークの配列方向に設定さ
れている。供給・取出作業を行う作業者にとって、ノズ
ル3部分が目視しやすく、巻線状態の確認が容易であ
る。
【0042】次に、図4によりノズル回動ユニット70
について説明する。ノズル回動ユニット70は、ユニッ
ト本体700に、2個(2連)のノズルブラケット60
(ノズル保持具)が、各々のノズルブラケット60の第
二軸孔62に取り付けられた2個の回動軸71と、これ
らの回動軸71を個別に回動駆動する2個のエアシリン
ダ72(駆動アクチュエータ)とにより、同時に同方向
に回動可能に取り付けられる。このノズル回動ユニット
70のユニット本体700は、タイミングベルト11
(図2参照)に固定されている。2個のノズルブラケッ
ト60の各々の第一軸孔61には、ノズル3が取り付け
られている。73はエアシリンダ72のジョイント72
aと回動軸71とを連結ピン72bを介して連結する連
結アーム、74は連結ピン72bが当接することによっ
てノズル3を後述する巻線状態(巻線工程)と絡げ状態
(絡げ工程)との2位置に位置決め保持するためのスト
ッパである。
【0043】各回動軸71は、これらに対応するワーク
6の配列方向とほぼ直交して配置されている。また、ノ
ズル3の送り方向が、これらのノズル3に対応するワー
ク6の配列方向に沿って配置されている。ただし、ワー
ク6の配列方向とは、ここでは図4(a)の平面視(ワ
ーク6の軸線方向視)でワーク6の中心点を結んだ方向
をいう。
【0044】ノズル3は、その先端が第二中心線O2
(図5参照)の延長線上に位置する。つまり、ノズル3
の先端と回動軸71の中心とが一致することにより、回
動軸71周りでのノズル3の回動に伴うノズル3先端の
昇降変位量はほぼ0になる。
【0045】ここで、ノズル回動ユニット70は、次の
2状態に切り換え使用される。 (1)ワーク6が周方向に駆動されることにより、ノズ
ル3が巻線すべき極Cから離間して相対移動する周方向
成分と、ノズル3がワーク6の厚み方向に駆動されるこ
とにより、ノズル3が巻線すべき極C及びそれに隣接す
る極Cの間に形成される隙間(スロット)を通り抜ける
ようにして相対移動する厚み方向成分とを組み合わせた
形態の軌跡を有することにより、ワーク6の各極Cに線
材Wを巻き付ける巻線状態。 (2)ノズル3をエアシリンダ72によってワーク6の
端面と平行状に配置される回動軸71周りに回動させ約
90°姿勢変換した形態にて、線材Wをワーク6の端面
に立設された絡げピン6aに絡げる状態と、巻線部分以
外の線材Wの中途部をワーク6の端面に立設された渡り
線用ピン6bに対して渡り線として掛け渡す状態。
【0046】図5は図4のノズル回動ユニットに用いら
れるノズルブラケットを示す。ノズルブラケット60
は、ノズル3を取り付けるための第一軸孔61が形成さ
れたノズル側端部601から所定方向に延び、方向変換
部603を経た後、回動軸71を取り付けるための第二
軸孔62が形成された回動軸側端部602に至る門形状
を呈する。第一軸孔61の第一中心線O1と第二中心線
O2とは、ほぼ直交状に一点で交わっている。ここで、
所定方向とは、巻線状態においてはワーク厚み方向(上
下方向)、絡げ状態と渡り線形成状態では水平方向とな
る。
【0047】方向変換部603は、具体的には図13に
示すように、巻線状態においてノズル側端部601から
上方に延びる第一上下部603aと、回動軸側端部60
2の側から上方に延びる第二上下部603bと、第一上
下部603a及び第二上下部603bとの間で第二中心
線O2と平行な平坦部603cと、回動軸側端部602
及び第二上下部603bの下端部の間に形成される水平
方向の延出部603dとから構成されている。このよう
に、方向変換部603は単純な4方向の部材から構成さ
れているので、設計・製造が容易である。
【0048】また、図5(c)に示すように、ノズル側
端部601と回動軸側端部602との間の最小距離をL
とし、少なくともその最小距離Lの範囲にわたって第二
中心線O2と平行な平坦部603cが方向変換部603
に形成され、これら第二中心線O2と平坦部603cと
の間の距離をHとする。一方、ワーク6の外周半径を
r、ワーク6の軸線方向の全厚さをt(ただし、ワーク
6の端面に立設された絡げピン6a及び渡り線用ピン6
bの突出高さを含む)としたとき、L>rかつ、H>t
を満足するように設定されている。
【0049】さらに、このノズルブラケット60の第二
中心線O2がノズル3の回動中心とされ、巻線機100
に対して片持ち状に装着されている。この第二中心線O
2は水平状に固定して配置されるとともに、第一中心線
O1は巻線状態において水平状、絡げ状態と渡り線形成
状態ではワーク厚み方向(上下方向)となるように配置
されている。
【0050】次に、この巻線機100の作動について、
主として図6〜図11により説明する。
【0051】<ワーク供給工程>……図6(a) ワーク受け40(図1参照)にワーク6を固定する。こ
のとき、前工程の終了時にノズル3から引き出された終
端部が線端クランプ部80(図3参照)に挟まれてい
る。ノズル3はワーク6との干渉を避けるため、ワーク
6の外側において、エアシリンダ72によってワーク6
の端面と平行状に配置される回動軸71周りに回動させ
約90°姿勢変換した形態(図8のb位置)に保持して
おくのが望ましい。
【0052】<絡げ工程>……図6(b) ノズル3を姿勢変換した形態(図8のb位置)に保持し
つつ、線端クランプ部80(図3参照)に挟まれた線材
Wをワーク6の端面に立設されたスタート用絡げピン6
a1に絡げる。その後、ノズル3をもとの姿勢(図8の
a位置)に戻す。
【0053】<線端カット・捨て線工程>……図6
(c) 図示しない左右(ワークの配列方向)移動用シリンダを
作動させて、線端クランプ部80(図3参照)をワーク
6から離れる方向に移動させ、線材Wの始端部を引き千
切り、次に旋回用エアシリンダ81(図3参照)を作動
させ、線端クランプ部80を旋回させて、線材Wの始端
部を余り線LWとして機外に捨てる。
【0054】<巻線工程>……図6(d)及び図9〜1
1 ワーク6が周方向に駆動されることにより、ノズル3が
巻線すべき極Cから離間して相対移動する周方向成分
と、ノズル3がワーク6の厚み方向に駆動されることに
より、ノズル3が巻線すべき極C及びそれに隣接する極
Cの間に形成される隙間(スロット)を通り抜けるよう
にして相対移動する厚み方向成分とを組み合わせた形態
の軌跡を有することにより、ワーク6の各極Cに線材W
を巻き付ける。
【0055】この巻線工程を、巻線時のノズル3及びワ
ーク6’の作動説明を示す図9によりさらに具体的に説
明する。なお、図9はアウターコアタイプのワーク6’
に関するものであるが、原理的には図6(d)と同様で
ある。図9(a)に示すように、ノズル3内から線材W
が繰り出される。その後、図9(b)に示すようにノズ
ル3がノズル駆動用モータ5(図1参照)により極C間の
隙間(スロット)N1を下降する。
【0056】図10は図9に続く巻線時のノズル3及び
ワーク6’の作動説明図である。図10(a)に示すよ
うにノズル3が極C間の隙間N1を下降した後、割出回
転用モータ4(図1参照)はワーク6’を右回転させる。
次に、図10(b)に示すように割出回転用モータ4
(図1参照)はワーク6’を右回転させて、ノズル3を
極C間の隙間N1と隣接する隙間N2に位置するところ
で停止する。
【0057】図11は図10に続く巻線時のノズル3及
びワーク6’の作動説明図である。図11(a)に示す
ようにノズル3が上昇する。そして割出回転用モータ4
(図1参照)はワーク6’を左回転させる。そして線材W
は極Cの側面S2に当接する。図11(b)に示すよう
にノズル3は最初の隙間N1を下降する。
【0058】図11(b)に示すようにノズル3が線材
Wを極Cに1周巻き付ける毎に横移動用モータ21(図
1,図2参照)を作動させて、線材Wの太さ分を基準と
する所定のピッチでノズル3を送る。
【0059】<渡り線形成工程>……図7(e) ノズル3による1つの極Cへの巻線が終了したら、再び
ノズル3を姿勢変換した形態(図8のb位置)に保持
し、線材Wの中途部をワーク6の端面に立設された渡り
線用ピン6bに対して渡り線RWとして掛け渡す。渡り
線RWの形成により、線材Wがワーク6の内径側に入り
込むのが阻止される。その後巻線工程と渡り線形成工程
とを繰り返す。3相モータコアの場合、2つ跳びの極C
に巻線される。
【0060】<絡げ工程>……図7(f) ノズル3を姿勢変換した形態(図8のb位置)に保持し
つつ、線材Wをワーク6の端面に立設されたフィニッシ
ュ用絡げピン6a2に絡げる。
【0061】<クランプ工程>……図7(g) 引き続きノズル3を姿勢変換した形態(図8のb位置)
に保持し、線材Wの終端部を線端クランプ部80(図3
参照)に挟む。
【0062】<線端カット工程>……図7(h) 図示しない左右(ワークの配列方向)移動用シリンダを
作動させて、線端クランプ部80(図3参照)をワーク
6から離れる方向に移動させ、線材Wの終端部を引き千
切る。
【0063】<次相セット工程>……図7(i) 割出回転用モータ4(図1参照)を回転させて、ノズル3
が次相(3相モータコアの場合、2相目)の最初に巻線
する極Cに近接した第2相のスタート用絡げピン6a3
の近傍に位置するようにセットする。以下、各相毎に図
6(a)〜図7(i)の工程を繰り返す。
【0064】<ワーク取出工程>各相について以上の全
工程が終了すれば、ワーク受け40(図1参照)からワ
ーク6を取り外す。
【0065】以上に記載した実施例の絡げ工程(図6
(b)又は図7(f)参照)では、絡げピン6a1,6
a2の設置位置がワーク6の中心から見てノズル送り方
向に沿うように設定されている。したがって、図12
(a)に示す線端カット・捨て線工程において、絡げピ
ン6a1,6a2の設置位置がワーク中心から見てワーク
供給・取出方向と直交するノズル送り方向に沿うように
設定されるので、図12(b)のようにワーク供給・取
出方向と平行に設定される場合に比して絡げピン6a
1,6a2と線端クランプ部80との距離を短くすること
ができ、それにより捨て線LWの量を少なくできる。つ
まり、図12(a)のように作業者から見て、ノズル3
が9時又は3時の時計の短針位置にある場合に、絡げピ
ン6a1,6a2と線端クランプ部80との距離を最も短
くすることができ、これによって捨て線LWの量を少な
くできる。
【0066】図13には、ノズルブラケット60におけ
る線材Wの配線形態も表わされている。第一上下部60
3aと平坦部603cのノズル3突出側とは反対側の側
面には線材Wの案内ローラR1,R2が配置され、平坦部
603cには同一側面に案内孔H1も設けられている。
そして、ノズル3の裏側に引き出され、案内ローラR
1,R2,案内孔H1を介してノズル回動ユニット70の
ユニット本体700に形成された案内孔H2に至る線材
Wは、図示しない線材収納部に配線されている。
【0067】(実施例2)次に本発明の実施例2として
のノズルブラケット160を説明する。図14(a)に
示すノズルブラケット160は、ノズル側端部161
a、回動軸側端部161b及び方向変換部161cとか
らなるブラケット本体部161と、回動軸側端部161
bに取り付けられる回動軸取付部162と、ノズル側端
部161aに取り付けられるノズル取付部163とを備
えている。回動軸取付部162は、ノズルブラケット1
60を回動するための回動軸部162aと、回動軸側端
面に接触する対向面を有するフランジ部162bと、フ
ランジ部162bを回動軸側端部161bに固定するた
めの固定部材(例えばねじ、ボルト等)162cとを含
んで構成されている。一方、ノズル取付部163は、ノ
ズル側端部161aの一側面に形成されたノズル嵌合溝
163aと、外側からノズル3を押圧して取り付けるノ
ズル押え板163bと、ノズル押え板163bをノズル
側端部161aに固定するための固定部材(例えばね
じ、ボルト等)162cとを含んで構成されている。こ
の実施例では、回動軸部162aの軸径の異なるものや
ノズル3の長さの異なるものへの取り換えが、回動軸取
付部162あるいはノズル取付部163のみの取り外し
によって行えるので、交換や調整が容易である。なお、
161dは実施例1の603c(図13参照)と同様に
平坦部を構成する。
【0068】(実施例3)次に本発明の実施例3として
のノズルブラケット260を説明する。図14(b)に
示すノズルブラケット260では、ノズル側端部261
と回動軸側端部262とを連結する方向変換部263が
平坦部264においてノズル3の軸線方向にねじれて配
置される。
【0069】(実施例4)次に本発明の実施例4として
のノズル回動ユニット170を説明する。これは図15
に示すように実施例1と同様の1連のノズルブラケット
60を、回動軸171が巻線機100の左右方向(図3
参照)に位置するように装着する。したがって、この実
施例では、ノズル送り方向は従来と同様に機体前後方向
に設定される。なお、図14及び図15において実施例
1と共通する部分には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0070】(実施例5)次に本発明の実施例5として
のノズルブラケット360を説明する。図17に示すノ
ズルブラケット360では、ノズル3は、その先端が第
一中心線O1と第二中心線O2との交点Xから第一中心線
O1に沿って距離Dだけ後退している。図18に拡大し
て示すように、ノズル3の先端後退距離D(ずらし量)
は、線材Wの断面直径(線径)をdとしたときに、d/
2以上に設定(例えば、d=0.65mmの場合にD=
3mm=4.62d)されている。
【0071】次に、図18の作用説明図である図19に
より、ノズル3のずらし量Dの機能について解説する。
ノズルブラケット360が図18の実線で示される線処
理状態(線処理工程)に姿勢変換されているとき、図1
9(a)に示すように、ノズル3から突出する線材Wは
第一中心線O1と直交状に延びて線端部を構成すること
となるので、ノズル3出口において線材Wには曲がり
(湾曲)を生じる。このようなノズル3出口での線材W
の曲率半径R0は、一例として線径dを用いて次のよう
に近似することができる。 (1)線径dが細い場合(例えば0.1mm以下)に
は、線材Wはノズル3の出口拡径部に沿って十分に曲が
ることができるので、R0≒d/2となる。 (2)線径dが太い場合(例えば0.5mm以上)に
は、線材Wはノズル3の出口拡径部に沿って十分に曲が
ることができないので、R0≒3dとなる。
【0072】上記(1)(2)いずれの場合でも、ノズ
ル3出口における線材Wの曲がり(湾曲)は、以下に述
べるような不具合を生ずることがある。ここでは、線処
理工程でノズル3がワーク6の渡り線用ピン6bに対し
て渡り線RWの掛け渡し(図7(e)参照)を終了し、
巻線状態(図18の仮想線)に姿勢変換する場合につい
て考察する。図19(b)において、ノズル3の先端を
第一中心線O1と第二中心線O2との交点Xに一致させた
状態でノズルブラケット360を回動すると、ノズル3
の姿勢変換に伴って渡り線RWは交点Xを中心として回
転し、渡り線用ピン6bの頂点に達する(又は頂点を超
える)場合がある。このような状態で巻線工程が開始さ
れると、渡り線RWが渡り線用ピン6bから外れて線処
理不良を発生しやすくなる。つまり、ノズル3出口にお
ける線材Wの曲がり(湾曲)は、ノズルブラケット36
0が線処理状態から巻線状態に復帰するときに、渡り線
RWや線端部の上方移動(上昇変位)を生じ、渡り線R
Wが渡り線用ピンから外れたり線端部が絡げピンから抜
けたりして、線処理不良が発生しやすくなる。そして、
かかる線処理不良は、上記した通り曲率半径R0が大き
いほど、すなわち線径dが太いほど発生しやすい。
【0073】そこで、図19(c)に示すように、ずら
し量D≒曲率半径R0だけノズル3の先端を交点Xから
後退させた状態でノズルブラケット360を回動する
と、ノズル3は見かけ上渡り線RWの断面中心の周りに
回動し、渡り線RWは渡り線用ピン6bから外れにくく
なり、線処理不良を発生しにくくなる。
【0074】なお、ずらし量D≒曲率半径R0の最適値
は、渡り線RW(線材W)の引張力P、ノズル3のスロ
ット突入幅Q、ノズル3の出口拡径部半径R等をパラメ
ータとして決定されるが、簡易的には線径dのみにより
経験的に設定しうる。表1にこのようにしてずらし量D
を設定する場合を例示する。
【0075】
【表1】
【0076】表1では、線径dに対してずらし量Dが不
連続にならないように、境界値を重ね合わせてある。し
たがって、例えばd=0.5mmの場合、Dの値として
最小値のd/2=0.25mmから、最大値の10d=
5.0mmまでの中から選択できる。表1の各欄におい
て、ずらし量Dが下限値を下回ると、上記した通り渡り
線RWが渡り線用ピン6bから外れる等の線処理不良を
発生しやすくなる。一方、ずらし量Dが上限値を上回る
と、従来技術と同様にノズル3の姿勢変換に伴って線材
Wのたるみが発生しやすくなる。
【0077】ノズルブラケット360の方向変換部60
3は、図20に示すように構成されている。すなわち、
方向変換部603は、巻線状態においてノズル側端部6
01から上方に延びる第一上下部603aと、回動軸側
端部602の側から上方に延びる第二上下部603b
と、第一上下部603a及び第二上下部603bとの間
で第二中心線O2と平行な平坦部603cと、平坦部6
03cから第二上下部603bの上部に水平方向に延び
る上方延長部603eとを有する。また、第一上下部6
03a、平坦部603c及び上方延長部603eと、第
二上下部603bとは別体に構成されている。そして、
第二上下部603bの凸部603b1と上方延長部60
3eの凹部603e1とが第二中心線O2と直交する方
向に相対的にスライド可能に嵌合している。第二上下部
603bには複数(例えば2個)のねじ孔603b2、
上方延長部603eにはそれと同数の大径孔603e2
が互いに対応させて形成されている。取付ねじ603f
が大径孔603e2を貫通し、ねじ孔603b2と螺合
されて、ノズルブラケット360の方向変換部603が
組み立てられている。
【0078】2本の取付ねじ603fを緩めて、第二上
下部603bの凸部603b1及び/又は上方延長部6
03eの凹部603e1を第二中心線O2と直交する方
向にスライドさせれば、大径孔603e2の余裕分だけ
ノズル3のずらし量Dを調整することができる。大径孔
603e2に代えて長孔を用いてもよい。なお、図17
〜図20において実施例1と共通する部分には同一符号
を付して説明を省略する。
【0079】本発明に係る巻線機には、ノズルブラケッ
ト(あるいはノズル回動ユニット)を3連以上の複数装
着することができる。また、ノズル3の姿勢変換用のエ
アシリンダ72は、実施例1のように回動軸71を個別
に回動駆動する以外に、複数の回動軸71を一斉に回動
駆動するものであってもよい。
【0080】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記
載した範囲を逸脱しない限り、当業者が有する知識に基
づく改良を適宜付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1としての巻線機の側面図。
【図2】図1の巻線機の正面図。
【図3】図1の巻線機の平面図。
【図4】図1の巻線機に装着されるノズル回動ユニット
の平面図、正面図、側面図及び背面図。
【図5】図4のノズル回動ユニットを構成するノズルブ
ラケットの平面図、正面図及び側面図。
【図6】実施例1に係る巻線機の作動説明図。
【図7】図6に続く作動説明図。
【図8】ノズルブラケットの作動説明図。
【図9】巻線工程におけるノズル及びワークの作動説明
図。
【図10】図9に続く作動説明図。
【図11】図10に続く作動説明図。
【図12】捨て線の作用説明図。
【図13】線材の配線形態を示すノズルブラケットの斜
視図。
【図14】本発明の実施例2及び3としてのノズルブラ
ケットの斜視図。
【図15】本発明の実施例4としてのノズル回動ユニッ
トの正面図及び側面図。
【図16】従来のノズル回動機構の正面図及び側面図。
【図17】本発明の実施例5として、図5に代わるノズ
ルブラケットの平面図、正面図及び側面図。
【図18】図17のノズルブラケットの線処理工程にお
ける一部破断拡大正面図。
【図19】図18の作用説明図。
【図20】図13に代わり、線材の配線形態を示す図1
7のノズルブラケットの斜視図。
【符号の説明】
3 ノズル 6 ワーク 60 ノズルブラケット(ノズル保持具) 601 ノズル側端部 602 回動軸側端部 603 方向変換部 603c 平坦部 61 第一軸孔 62 第二軸孔 70 ノズル回動ユニット 71 回動軸 72 エアシリンダ(駆動アクチュエータ) W 線材

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル形成用の線材を保持するノズル及
    び/又は半径方向に突出する複数の極を有するワークが
    該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動されるこ
    とにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける巻
    線状態と、前記ノズルを前記ワークの端面と平行状に配
    置される回動軸周りに回動させ姿勢変換した形態にて、
    前記極に巻き付けられた巻線部分以外の線材に関する処
    理を行う線処理状態とに切り換え使用される巻線機に装
    着されるノズル保持具であって、 前記ノズルが取り付けられる一端部(以下、ノズル側端
    部という)から所定方向に延び、方向変換部を経た後、
    前記回動軸が取り付けられる他端部(以下、回動軸側端
    部という)に至る門形状を呈するとともに、 前記ノズルの中心線(以下、第一中心線という)と前記
    回動軸の中心線(以下、第二中心線という)とは、両中
    心線に平行な投影面においてほぼ直交することを特徴と
    するノズル保持具。
  2. 【請求項2】 前記ノズル側端部には前記ノズルを取り
    付けるための第一軸孔が形成され、前記回動軸側端部に
    は前記回動軸を取り付けるための第二軸孔が形成された
    請求項1に記載のノズル保持具。
  3. 【請求項3】 前記第一中心線と前記第二中心線とは、
    ほぼ直交状に一点で交わる請求項1又は2に記載のノズ
    ル保持具。
  4. 【請求項4】 前記ノズルは、その先端が前記第二中心
    線の延長線上に位置する請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載のノズル保持具。
  5. 【請求項5】 前記ノズルの先端は、前記第一中心線を
    含み前記第二中心線と直交する投影面において、両中心
    線の交点から前記第一中心線に沿って所定距離後退して
    いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のノズル保
    持具。
  6. 【請求項6】 前記ノズルの先端後退距離Dは、前記線
    材の断面直径をdとしたとき、 D≧d/2 を満足するように設定される請求項5に記載のノズル保
    持具。
  7. 【請求項7】 前記第二中心線を含み前記第一中心線と
    直交する投影面において、前記ノズル側端部と前記回動
    軸側端部との間の最小距離をLとし、少なくともその最
    小距離Lの範囲にわたって前記第二中心線と平行な平坦
    部が前記方向変換部に形成され、これら第二中心線と平
    坦部との間の距離をHとし、 一方、前記ワークの外周半径をr、該ワークの軸線方向
    の全厚さをt(ただし、当該ワークの端面に絡げピンを
    有する場合にはその絡げピンの突出高さを含む)とした
    とき、 L>rかつ、H>t を満足するように設定される請求項1ないし6のいずれ
    か1項に記載のノズル保持具。
  8. 【請求項8】 前記第二中心線が前記ノズルの回動中心
    とされ、前記巻線機に対して片持ち状に装着される請求
    項1ないし7のいずれか1項に記載のノズル保持具。
  9. 【請求項9】 前記第二中心線が水平状に固定して配置
    されるとともに、前記第一中心線は前記巻線状態におい
    て水平状に配置される請求項1ないし8のいずれか1項
    に記載のノズル保持具。
  10. 【請求項10】 前記ワークが、外周を形成するヨーク
    部から半径方向内側に突出する複数の極を有するインナ
    ーコアタイプとされ、 前記ノズル側端部が当該ワークの内側に、前記回動軸側
    端部が該ワークの外側にそれぞれ配置される請求項1な
    いし9のいずれか1項に記載のノズル保持具。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載されたノズル保持具と、 そのノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付けられた
    前記ノズルと、 同じく回動軸側端部に取り付けられた前記回動軸と、 その回動軸を回動駆動する駆動アクチュエータと、 を備えることを特徴とするノズル回動ユニット。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載された複数のノズル保持具と、 各々のノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付けられ
    た複数の前記ノズルと、 同じく回動軸側端部に取り付けられた複数の前記回動軸
    と、 これらの回動軸を一斉に又は個別に回動駆動する1又は
    複数の駆動アクチュエータとを備え、 各回動軸は、これらに対応する前記ワークの配列方向と
    ほぼ直交して配置されることを特徴とするノズル回動ユ
    ニット。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載された複数のノズル保持具と、 各々のノズル保持具の前記ノズル側端部に取り付けられ
    た複数の前記ノズルと、 同じく回動軸側端部に取り付けられた複数の前記回動軸
    と、 これらの回動軸を一斉に又は個別に回動駆動する1又は
    複数の駆動アクチュエータとを備え、 各ノズルによる各ワークの極への前記巻線状態におい
    て、前記線材を前記極に1周巻き付ける毎に前記ノズル
    を所定ピッチで前記ワークの半径方向に送るノズル送り
    方向が、これらのノズルに対応する前記ワークの配列方
    向に沿って配置されることを特徴とするノズル回動ユニ
    ット。
  14. 【請求項14】 前記駆動アクチュエータは、エアシリ
    ンダである請求項11ないし13のいずれか1項に記載
    のノズル回動ユニット。
  15. 【請求項15】 請求項11ないし14のいずれか1項
    に記載されたノズル回動ユニットが装着され、 コイル形成用の前記線材を保持する前記ノズル及び/又
    は半径方向に突出する複数の前記極を有する前記ワーク
    が該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動される
    ことにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける
    巻線状態と、前記ノズルを前記第二中心線周りに回動さ
    せ姿勢変換した形態にて、前記極に巻き付けられた巻線
    部分以外の線材に関する処理を行う線処理状態とに切り
    換え使用されることを特徴とする巻線機。
  16. 【請求項16】 コイル形成用の線材を保持するノズル
    及び/又は半径方向に突出する複数の極を有するワーク
    が該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動される
    ことにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける
    巻線方法であって、 前記線材を前記極に1周巻き付ける毎に前記ノズルを所
    定ピッチで前記ワークの半径方向に送るノズル送り方向
    が、巻線前のワークを供給し、巻線後のワークを取り出
    すワーク供給・取出方向に対して交差するように設定さ
    れることを特徴とする巻線方法。
  17. 【請求項17】 コイル形成用の線材を各々保持する複
    数のノズル及び/又は半径方向に突出する複数の極を有
    する複数のワークが各ワークの周方向及び厚み方向にそ
    れぞれ駆動されることにより、各ワークの各極に前記線
    材を巻き付ける巻線方法であって、 前記線材を前記極に1周巻き付ける毎に前記ノズルを所
    定ピッチで前記ワークの半径方向に送るノズル送り方向
    が、これらのノズルに対応する前記ワークの配列方向に
    沿って設定されることを特徴とする巻線方法。
  18. 【請求項18】 コイル形成用の線材を保持するノズル
    及び/又は半径方向に突出する複数の極を有するワーク
    が該ワークの周方向及び厚み方向にそれぞれ駆動される
    ことにより、前記ワークの各極に前記線材を巻き付ける
    巻線工程と、 前記ノズルを前記ワークの端面と平行状に配置された回
    動軸周りに回動させ姿勢変換した形態にて、前記線材を
    前記ワークの端面に立設された絡げピンに絡げる絡げ工
    程とを含む巻線方法であって、 前記巻線工程において、前記線材を前記極に1周巻き付
    ける毎に前記ノズルを所定ピッチで前記ワークの半径方
    向に送るノズル送り方向が、巻線前のワークを供給し、
    巻線後のワークを取り出すワーク供給・取出方向に対し
    てほぼ直交するように設定されるとともに、 前記絡げ工程において、前記絡げピンの設置位置が、前
    記ワーク中心から見て前記ノズル送り方向に沿うように
    設定されることを特徴とする巻線方法。
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