JP3777514B2 - 回転電機の整列巻線装置及び巻線方法 - Google Patents

回転電機の整列巻線装置及び巻線方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期発電機等の回転電機の巻線装置及び巻線方法に係り、特に、一体構造の突極形界磁鉄心に好適な整列巻線を行う回転電機の整列巻線装置及び巻線方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
6極以上の磁極を有する一体構造の突極形磁極鉄心に電気巻線を高密度に巻くために従来より整列巻きが行われており、以下に述べるような巻線装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、フライヤの回転運動に加えて、電気巻線に通電した電流による電磁力により、電気巻線を界磁鉄心の中に押し込めるようにする巻線装置が記載されている。また、特許文献2には、隣接する磁極と電気巻線が干渉しないように電気巻線を突極形界磁鉄心の所定位置に導くガイド機構を設けており、このガイド機構を電気巻線のコイルピッチづつ移動させる移動機構を備えた巻線装置が記載されている。また、特許文献3には、、垂直多関節ロボットとそのロボットの可動部先端に先端がスリット状の開口部を有した平板形状のノズルを備えた巻線装置が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−178506号公報
【特許文献2】
特開平10−191601号公報
【特許文献3】
特開2002−119025号公報
【0005】
また、6極以上の磁極を有する突極形界磁鉄心に電気巻線を高密度に巻くための整列巻き巻線方法として、以下の巻線方法が提案されている。
一般的に6極以上の磁極を有する突極形界磁鉄心に電線を整列に巻くための整列巻き巻線方法は、ノズル先端から電線を繰り出しながら、突極形界磁鉄心の突極部を周回して巻回する方法が知られている。例えば、前記特許文献3には垂直多関節ロボットを用いて磁極鉄心の回りを周回するようにノズルを移動させながら巻回する巻線方法が記載されている。
【0006】
その他の巻線方法として、特許文献4には、まず第1分割として隣接する磁極鉄心が干渉しない部分に電気巻線を巻回して、その巻回後、シャフト側にスライドして、次に第2分割として空いた位置に再度電気巻線を巻回する方法が記載されている。
【0007】
【特許文献4】
特開2001−186730号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術には以下に述べるような不備があった。すなわち、特許文献1記載のフライヤ方式の巻線装置は、巻線を行いながら、電気巻線に通電することにより電磁力を利用しているので、電気巻線に通電するための通電装置が必要であった。
【0009】
また、特許文献2記載の巻線装置は、電気巻線を突極形界磁鉄心の所定位置に導くガイド機構を設けて、コイルピッチずつ移動させる移動機構を備えた巻線装置であるので、ガイド機構と更に寸法を調整する第2移動機構が必要であり、装置が複雑となっていた。
【0010】
特許文献3記載の巻線装置は、垂直多関節ロボットを用い、ロボットの可動部先端に先端がスリット状の開口部を有した平板形状のノズルを備えた巻線装置であり、ロボットの可動部先端に備えられたノズルから被覆電線が繰り出されるため、ロボットの多関節部の強度及び耐久性に課題があった。また、平板状のノズルを備えているため、常にノズル内壁Rの大きな方向から電線を繰り出すように制御しなければ電線にダメージを与える危険性があり、制御の複雑化につながっていた。そして、多種の電気巻線を行う場合、ロボットのプログラミングの作成に時間と労力がかかり過ぎるという課題があった。
【0011】
特許文献4に記載された巻線方法は、電機巻線を第1分割と第2分割とに分けて巻回しているので、巻線終了後に第1分割の電気巻線と第2分割の電気巻線の接続作業が必要であった。
【0012】
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、その課題は巻線装置を簡素化すると共に、突極形回転子の品質の安定化並びに耐久性に優れた回転電機の整列巻線装置及び巻線方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、回転子の隣接する複数の突極部が一体形成された突極形界磁鉄心に電線をノズルより繰り出し、所定回整列巻きする回転電機の整列巻線装置において、
門形ベースにより支持された前後軸、左右軸、上下軸の3軸機構と、
前記3軸機構に設けられた首振り機構と、この首振り機構に首振り方向と同方向の軸を軸として回転自在に設けられ、先端の断面形状が非円形のノズルと、
前記電線に所定のテンションを与えるテンション装置と
前記電線を取り出す電線取出装置と
前記突極形界磁鉄心を支持する界磁鉄心支持装置とから構成され
前記ノズルが回転子の突極部に沿って周回する時に前記ノズル先端の形状とノズル先端より繰り出される電線のテンションによりノズル先端の非円形の長手方向がノズル先端より引き出される電線方向と同じになるように回転しながら前記突極部を周回することを特徴とする。
【0014】
請求項1記載の発明によると、駆動するノズルを支える門形ベースは機械的強度及び耐久性に優れ、また電線を繰り出すノズルは電線の進行方向を軸とする回転方向に自由に回転可能な機構を備えているため複雑な制御を必要とせず、さらに、断面形状が非円形で形成されたノズル先端穴の大きなR側から電線を容易に繰り出すことができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、回転子の隣接する複数の突極部が一体形成された突極形界磁鉄心に電線をノズルより繰り出し、所定回整列巻きする回転電機の整列巻線方法において、
前記ノズル先端を断面非円形とし、前記ノズルが回転子の突極部に沿って周回する時に前記非円形ノズル穴とノズル先端より繰り出される電線のテンションによりノズル先端の非円形の長手方向がノズルから引き出される電線方向と同じになるように回転しながら前記突極部を周回し、ノズルから繰り出される前記電線を突極形界磁鉄心の突極部に巻き付けることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によると、断面形状が非円形で形成されたノズル先端穴の大きなR側から常に電線を繰り出しているため電線皮膜に傷を与えることなく、一体成型された突極形界磁鉄心の突極部に電線を整列に直巻きすることができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の回転電機の整列巻線装置において、電線が引き出され屈曲される側のノズル先端内径R部を他方向のノズル先端Rより大きくし、かつノズル先端の外径を楕円形状から名が手方向の両側を平行とした形状として、そのノズル先端内径の楕円形状の長手方向と、外径の楕円形状の長手方向の角度が5度から40度の範囲で異なることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によると、ノズルは突極形界磁鉄心に巻回された電気巻線に対し、ノズル外径の長手方向が平行に進行することができるので、隣接する突極形界磁鉄心に巻回された電気巻線の間が狭い場合でも巻線することができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項3記載の回転電機の整列巻線装置において、ノズルの内径穴の中心位置が電線を繰り出す方向の逆側に寄り、ノズル先端内径のR部を電線が引き出され屈曲される側のノズル先端R部を他方向のノズル先端Rより大きくしたことを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明によると、電線が引き出され屈曲される側のノズル先端内径のR部をより大きくし、電線に対するダメージをより軽減することができるので、突極形回転子の品質をより安定にすることができる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1または請求項3乃至請求項4のいずれかに記載の回転電機の整列巻線装置において、電線が接するノズル先端R部が部分的に硬いことを特徴とする。
【0022】
請求項5記載の発明によると、ノズルから電線が引き出されることによる長期的な劣化を軽減し、その長期的劣化から生じる電線へのダメージを軽減することができるので、ノズルの耐久性を増すことができる。
【0023】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の回転電機の整列巻線装置において、取り出した電線を一旦把持する把持装置と、この把持装置からノズルに至る間で、電線の進行方向に対して垂直な方向から電線を押さえるテンション調整兼用引き戻し装置と、電線の材質及び径により決定される所定の引張力となるように、電線を押し付ける力を制御する押付け力制御装置を備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項6記載の発明によると、電線を突極形界磁鉄心に巻き付けるテンションを巻線中に任意に設定することができ、またノズルの軌道により電線が緩む際にも電線を巻き戻すことができるので、常に巻線位置にあったテンションを設定することができる。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項2記載の回転電機の整列巻線方法において、前記突極部に電線を巻回する際に電線の材質及び径により決定する所定のテンションを加え、更に前記突極部のコーナ部を巻回す前に、前記ノズルとそのノズルから繰り出される電線との角度が一定となるように、電線供給側に電線の引き戻しを行い、突極部に前記電線を巻き付けることを特徴とする。
【0026】
請求項7記載の発明によると、ノズルとそのノズルから繰り出される電線との角度が一定となるように巻線を行うため、ノズル先端位置を制御することで、所定の巻線位置に巻線することができる。これにより脱線することなく、電線を磁極鉄心に整列巻きすることができる。
【0027】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の回転電機の整列巻線装置において、電線残重量測定機構を備えたことを特徴とする。
請求項8記載の発明によると、巻線中に電線の供給ができなくなる前に巻線装置を停止することができる。
【0028】
請求項9記載の発明は、請求項1記載の回転電機の整列巻線装置において、前記突極形界磁鉄心の中心軸を垂直方向に取付け、前記中心軸を基準とする回転方向に突極部の位置決め可能な機構を備えたことを特徴とする。
【0029】
請求項9記載の発明によると、巻線に必要な突極形界磁鉄心の突極部の位置を決めることができ、また、1極分の巻線作業が終了後、連続して次の極の巻線を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態(請求項1対応)である整列巻線装置の側面図、図2は図1のノズルの駆動部の正面図である。
【0031】
図に示すように、本実施形態の整列巻線装置は門形ベース1に取り付けられた上下軸リニアガイド2に左右軸フレーム3が接続され、この左右軸フレーム3には左右軸リニアガイド4と前後軸リニアガイド5を介して前後軸フレーム6が取り付けられている。前後軸フレーム6には、前後軸モータ7とノズル支持部8を介して旋回及び首振り可能なノズル9が接続されている。そして、後方にはテンション装置10と電線取出装置43を備えており、前方には突極形界磁鉄心11を支持する界磁鉄心支持装置12が備えられている。
【0032】
また、門形ベース1には、上下軸モータ13と上下軸送りネジ14が備えられ、左右軸フレーム3には、左右軸送りネジ15と左右軸モータ16が備えられている。前後軸フレーム6には前後送りネジ17が備えられている。ノズル支持部8にはノズル9の旋回用モータ18と首振り用モータ19が備えられている。
【0033】
図3(a)は、ノズル9の詳細図で、図3(b)は、ノズル9の先端断面図である。ノズル9とノズル旋回ヘッド20との間にはベアリング21を備え、それら中心には電線通し穴22が設けられている。ノズル9の先端穴の断面形状は、非円形となっている。
【0034】
次に、本実施形態の作用について説明すると、電線取出装置43から電線23が供給され、テンション装置10により巻線に必要なテンションに制御される。電線取出装置43から供給される電線23はノズル支持部8を通りノズル9より引き出される。ノズル9は、前後、左右、上下方向に動作することができ、旋回軸と首振り動作が可能であり、更に常に電線23の引き出し方向に倣うように電線23の進行方向を軸とする回転方向に自由に回転することができる。よって、電線23は、電線23の引き出し力により自然に無理なくノズル9の先端Rの大きな方向から引き出される。ノズル支持部8は、機械的強度の強い門形ベース1、左右軸フレーム3、前後軸フレーム6に支持されているため、装置自体の強度が強く、耐久性に優れている。
【0035】
本実施形態によれば、電線23に与えるダメージを大幅に減少させ、突極形回転子の品質を安定化させることができ、また、耐久性に優れた整列巻線装置を提供することができる。本巻線装置に使用できる電線23は、市販性のあるφ3.2mm以下は勿論のこと、それ以上の電線でも整列巻線することができ、突極形磁極鉄心11の大きさも、通常、外径φ1000×軸方向長さ1000mm程度のものでも安定して整列巻線することができる。
【0036】
図4は、本発明の第2実施形態(請求項2対応)の巻線方法を説明するための図である。
図に示すように、本実施形態では、突極形界磁鉄心11の突極部11aの周辺をノズル9が巻回する。ノズル9は、先端の穴の形状が非円形で電線23の引き出し力に倣い、自由に回転できるように構成されている。
【0037】
次に、本実施形態の作用について説明すると、ノズル9の前後軸、左右軸、上下軸と旋回軸及び首振り機構の動作は、制御されて動作するが、電線23の進行方向を軸とするノズル9自体の回転方向は、制御を必要とせず、ベアリングにより自由に回転するので、電線23は常にノズル9の先端内径が大きい方から繰り出される。よって、電線23の皮膜に与えるストレスを減少させ、電線皮膜に傷を与えることなく整列巻線された電気巻線24とすることができる。
【0038】
本実施形態によれば、電線23の皮膜に与えるストレスを減少させ、傷を与えずに巻線することができるので、突極形回転子の品質の安定化を図るための巻線方法を提供することができる。
【0039】
図5は、本発明の第3実施形態(請求項3対応)のノズルの斜視図である。 図に示すように、本実施形態のノズル9は、常に電線の引き出し方向に倣うように自由に回転するように構成されている。すなわち、ノズル9の先端部は、外径側が楕円形状で更に長手方向の両側を削り平行とした形状にしている。その内径側は、楕円形状となっており、楕円形状の長手先端内壁側が短手方向の内壁側より大きなRとなつている。そして、ノズル9の先端の外径側楕円形状の長手方向と内径側楕円形状の長手方向の角度θ1が5度から40度の範囲で異なっている。
【0040】
次に、本実施形態の作用について図6を参照して説明する。
図6は、隣接する磁極鉄心間をノズルが通過する場合のノズルの方向を示した図である。ノズル9は、突極形界磁鉄心11に電線23を巻回し、ノズルが隣接する界磁鉄心間を通過する際、突極形界磁鉄心11の各コーナを始点としながら巻回するため、ノズル先端内径の楕円形状の長手方向は、通り過ぎた界磁鉄心のコーナを向いている。この際、ノズル外径の楕円形状の長手方向は隣接する磁極鉄心と平行になり、電線を巻回している。
【0041】
本実施形態によれば、既に巻回した隣接する電気巻線24と巻回しようとする電線23の間隔が狭くても、電線23を巻回すことができる巻線装置を提供することができる。
【0042】
図7は、本発明の第4実施形態(請求項4対応)のノズルの側面図である。 図に示すように、本実施形態では、ノズル9の先端側の内径穴の中心位置が電線23を繰り出す方向の逆側に寄り、電線23が引き出され屈曲される側のノズル先端Rを他方向のノズル先端Rより大幅に大きくしている。
【0043】
本実施形態によれば、電線23が引き出され屈曲される側のノズル先端Rを、より大きくすることができるので、電線皮膜に与えるストレスをより減少させ、突極形回転子の品質をより安定化させるための巻線装置を提供することができる。
【0044】
図8は、本発明の第5実施形態(請求項5対応)のノズル端部の拡大図である。
図に示すように、本実施形態では、ノズル9の先端内径のうち、電線23が引き出され屈曲されるノズル先端内径側のR部を部分的に硬質部25にしている。硬くする方法として、高周波焼入、硬質クロムメッキ処理、セラミックコーティング等の方法がある。
【0045】
本実施形態によれば、ノズル9の長期的な劣化を大幅に軽減することにより、ノズル9の長期的劣化から生じる電線23へのダメージを軽減することができる。よって、長期的に突極形回転子の品質の安定化を図ることができる巻線装置を提供することができる。
【0046】
図9は、本発明の第6実施形態(請求項6対応)のテンション調整兼用引き戻し装置とその制御装置の側面図である。
図に示すように、本実施形態では、電線23は、電線ドラム26から供給され、ガイドローラ27を通り、電線繰り出しローラ28に1周巻かれた後、テンション調整兼用引き戻しローラ29に通され、ガイドローラ30を通り、ノズル側に送られる。電線繰り出しローラ28の上部には、電線保持ローラ31が備え付けられている。電線保持ローラ31は、圧縮空気により適正な圧力で電線23を押さえている。電線保持ローラ31の表面と電線繰り出しローラ28の表面は、ウレタンゴム等で構成されている。テンション調整兼用引き戻しローラ29は、テンションシリンダ32により動作し、テンション制御用精密レギュレータ33により制御され、適正な力で下側に電線23を押えつけるようになっている。そして、上位置センサ34及び下位置センサ35が備えられている。
【0047】
次に、本実施形態の作用について説明する。
巻線作業により電線23がノズル側に繰り出されると、テンション調整兼用引き戻しローラ29が電線23により引き上げられる。この際、巻線ドラム26側から電線23が供給されないように、電線繰り出しローラ28が固定し、電線保持ローラ31により電線23が押さえられている。テンション調整兼用引き戻しローラ29は、電線の材質及び径により決定される所定の引張力となるように、又それぞれの巻線位置に適した引張り力となるように電線23を押さえている。そして、テンション調整兼用引き戻しローラ29が上位置センサ34に感知されると、電線繰り出しローラ28が回転し、電線23を供給し、テンション調整兼用引き戻しローラ29が下位置センサ35に感知されるまで下がる。そして、再度前記動作を繰り返す。
【0048】
本実施形態によれば、常に電線23に適したテンションを加えることができ、又、電線23の引き戻し動作をすることができるので、巻線中、巻線位置に適したテンションを加えることができ、脱線しないなど、突極形回転子の製造に安定した巻線装置を提供することができる。
【0049】
図10は本発明の第7実施形態(請求項7対応)の巻線時のノズル動作を説明するための図、図11はノズル動作の平面図、図12は図11のA方向からみた矢視図である。
【0050】
図10に示すように、本実施形態では突極形磁極鉄心11の周りを電線23が巻き回される際、ノズル位置がa位置からb位置を通りc位置に移動する際、電線23は繰り出されるが、c位置からd位置に移動する際は電線23が緩んでしまう。その際、コーナ部に電線23を巻く手前で、所定のテンションを加え、電線23の巻き戻し動作を行い、図12に示すように、ノズル9とそのノズルから繰り出される電線23との角度θを一定にする。
【0051】
本実施形態によれば、ノズルとそのノズルから繰り出される電線との角度を一定にすることにより、ノズルから繰り出された電線の位置決めを行うことができるので、脱線することなく、安定した整列巻線方法を提供することができる。
【0052】
また、θを一定とすることにより、ノズル先端部での電線への圧接力を一定とすることができ、電線へのダメージをなくし、巻線品質を安定させることができる。
【0053】
図13は、本発明の第8実施形態(請求項8対応)の電線取出装置の正面図である。
図に示すように、本実施形態の電線残重量測定機構では電線ドラム26の下側に荷重変換器36を設け、上側と側面には電線カバー37が備えられている。この荷重変換器36は、巻線装置本体の操作盤に接続されている。図中は、電線供給装置としてがドラム形態を示しているが、ペール缶形態であってもよい。
【0054】
本実施形態によれば、常に電線ドラム26の残重量を把握することができ、又、巻線装置の自動停止重量を設定することにより巻線動作を自動停止することができ、1極内での線継ぎ作業を廃止することができ、工数低減と品質の安定化を成し得る作業性に優れた巻線装置を提供することができる。
【0055】
図14は、本発明の第9実施形態(請求項9対応)の界磁鉄心支持装置の正面図である。
図に示すように、本実施形態では、突極形界磁鉄心11の中心軸を垂直方向に取り付け、支持及びインデックスすることができるインデックステーブル38と整列巻線時に巻線を補助する巻線補助壁39と電線フック40とからなる位置決め機構を備えている。インデックステーブル38の下側には、インデックス駆動減速機41とインデックス駆動モータ42が備えられている。
【0056】
次に、本実施形態の作用について説明すると、取り付けられた突極形界磁鉄心11に1極分の巻線が終了すると、インデックステーブル38が1極分のみ回転し、次の極の巻線位置決めに動く。この際、電線23は、電線フック40に引掛けられ、位置決め後、次の極の巻線を行う。この動作を全ての極の巻線が終了するまで繰り返す。
本実施形態によれば、連続して磁極鉄心11の突極部に巻線することができるので、作業性に優れた巻線装置を提供することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一体形成された突極形界磁鉄心に電線を整列に直巻きしてなる突極形回転子の品質の安定化を図ることができ、装置自体の耐久性に優れ、作業性、整列巻線安定性に優れた回転電機の整列巻線装置及び巻線方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である整列巻線装置の側面図。
【図2】図1のノズル駆動部の正面図。
【図3】同図(a)は図1のノズルの詳細図、同図(b)は同図(a)のノズルの先端断面図。
【図4】本発明の第2実施形態の巻線方法を説明するための図。
【図5】本発明の第3実施形態のノズルの斜視図。
【図6】本発明の第3実施形態の隣接する磁極鉄心間をノズルが通過する場合のノズルの方向を示す説明図。
【図7】本発明の第4実施形態のノズルの側面図。
【図8】本発明の第5実施形態のノズル端部の拡大図。
【図9】本発明の第6実施形態のテンション調整兼用引き戻し装置とその制御装置の側面図。
【図10】本発明の第7実施形態の巻線時のノズル動作を説明するための正面図。
【図11】図10のノズル動作を説明するための平面図。
【図12】図11のA方向からみた矢視図。
【図13】本発明の第8実施形態の電線取出装置の正面図。
【図14】本発明の第9実施形態の界磁鉄心支持装置の正面図。
【符号の説明】
1…門形ベース、2…上下軸リニアガイド、3…左右軸フレーム、4…左右軸リニアガイド、5…前後軸リニアガイド、6…前後軸フレーム、7…前後軸モータ、8…ノズル支持部、9…ノズル、10…テンション装置、11…突極形界磁鉄心、11a…突極部、12…界磁鉄心支持装置、13…上下軸モータ、14…上下軸送りネジ、15…左右軸送りネジ、16…左右軸モータ、17…前後軸送りネジ、18…旋回用モータ、19…首振り用モータ、20…ノズル旋回ヘッド、21…ベアリング、22…電線通し穴、23…電線、24…電気巻線、25…硬質部、26…電線ドラム、27…ガイドローラ、28…電線繰り出しローラ、29…テンション調整兼用引き戻しローラ、30…ガイドローラ、31…電線保持ローラ、32…テンションシリンダー、33…テンション制御用精密レギュレーター、34…上位置センサー、35…下位置センサー、36…荷重変換器、37…電線カバー、38…インデックステーブル、39…巻線補助壁、40…電線フック、41…インデックス駆動減速機、42…インデックス駆動モータ、43…電線取出装置。

Claims (9)

  1. 回転子の隣接する複数の突極部が一体形成された突極形界磁鉄心に電線をノズルより繰り出し、所定回整列巻きする回転電機の整列巻線装置において、
    門形ベースにより支持された前後軸、左右軸、上下軸の3軸機構と、
    前記3軸機構に設けられた首振り機構と、この首振り機構に首振り方向と同方向の軸を軸として回転自在に設けられ、先端の断面形状が非円形のノズルと、
    前記電線に所定のテンションを与えるテンション装置と
    前記電線を取り出す電線取出装置と
    前記突極形界磁鉄心を支持する界磁鉄心支持装置とから構成され
    前記ノズルが回転子の突極部に沿って周回する時に前記ノズル先端の形状とノズル先端より繰り出される電線のテンションによりノズル先端の非円形の長手方向がノズル先端より引き出される電線方向と同じになるように回転しながら前記突極部を周回することを特徴とする回転電機の整列巻線装置。
  2. 回転子の隣接する複数の突極部が一体形成された突極形界磁鉄心に電線をノズルより繰り出し、所定回整列巻きする回転電機の整列巻線方法において、
    前記ノズル先端を断面非円形とし、
    前記ノズルが回転子の突極部に沿って周回する時に前記非円形ノズル穴とノズル先端より繰り出される電線のテンションによりノズル先端の非円形の長手方向がノズルから引き出される電線方向と同じになるように回転しながら前記突極部を周回し、
    ノズルから繰り出される前記電線を突極形界磁鉄心の突極部に巻き付けることを特徴とする回転電機の整列巻線方法。
  3. 電線が引き出され屈曲される側のノズル先端内径R部を他方向のノズル先端Rより大きくし、かつノズル先端の外径を楕円形状から長手方向の両側を平行とした形状として、そのノズル先端内径の楕円形状の長手方向と外形の楕円形状の長手方向の角度が5度から40度の範囲で異なることを特徴とする請求項1記載の回転電機の整列巻線装置。
  4. ノズルの内径穴の中心位置が電線を繰り出す方向の逆側に寄り、電線が引き出され屈曲される側のノズル先端Rを他方向のノズル先端Rより大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項3記載の回転電機の整列巻線装置。
  5. 電線が接するノズルの先端R部を高周波焼入又は硬質クロムメッキ処理したことを特徴とする請求項1または請求項3乃至請求項4のいずれかに記載の回転電機の整列巻線装置。
  6. 取り出した電線を一旦把持する把持装置と、この把持装置からノズルに至る間で、電線の進行方向に対して垂直な方向から電線を押さえるテンション調整兼用引き戻し装置と、電線の材質及び径により決定される所定の引張力となるように、電線を押し付ける力を制御する押付け力制御装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の回転電機の整列巻線装置。
  7. 突極形界磁鉄心の突極部に電線を巻回する際に電線の材質及び径により決定する所定のテンションを加え、更に前記突極部のコーナ部を巻回す前に、前記ノズルとそのノズルから繰り出される電線との角度が一定となるように、電線供給側に電線の引き戻しを行い、突極部に前記電線を巻き付けることを特徴とする請求項2記載の回転電機の整列巻線方法。
  8. 電線残重量測定機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の回転電機の整列巻線装置。
  9. 前記突極形界磁鉄心の中心軸を垂直方向に取付け、前記中心軸を基準とする回転方向に電気巻線案内用溝付ブロックの位置決め可能な機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の回転電機の整列巻線装置。
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